説明

電子豊富な置換ジフェニルアセチレンの生成方法

本発明は、スチルベン系製剤生成の出発材料である式(I)の置換ジフェニルアセチレン(トラン)の改良された生成方法に関する。


【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、スチルベン生成の出発材料である電子豊富な置換ジフェニルアセチレン(トラン)の改良された生成方法に関する。
【0002】
本発明は、式(I)の化合物の生成方法に関する。
【化1】



【0003】
これらのトランは、フェニル環の少なくとも1つが少なくとも2つの置換基で置換されていることを特徴とする。式(I)による化合物は、対応するスチルベンの生成の出発材料として使用することができる。スチルベンの中には、興味深い薬理学的特性を有する化合物もある。
【0004】
これらの薬理学的製剤のうちには、例えばコンブレタスタチンA−4(式(1)の化合物)およびレスベラトロール(式(2)の化合物)がある。
【化2】



【0005】
コンブレタスタチンA−4は、チューブリン結合能力に関して強力であり、細胞毒性も示す。
【0006】
レスベラトロールは、健康特性をもつ周知の栄養補助サプリメントである。
【0007】
両化合物とも、天然供給源から抽出することができる。工業生成物には、天然供給源からの抽出は全く適していない。したがって、これらの生成物は、通常合成によって生成される。したがって、このような生成方法を単純化および最適化し、または新しい生成合成法を提供する必要が常にある。
【0008】
先行技術から、トランを得ることができるいくつかの合成法が公知である。これらの合成法のほとんどすべては、ある種の触媒方法を含むものである。原則として、2種類の触媒:
(i)均一系触媒(これらは、反応物質と同じ相で作用する)
(ii)不均一系触媒(これらは、反応物質と異なる相で作用する)
が使用される。
【0009】
式(I)によるトランの生成については、均一系触媒系を用いる合成しか述べられていない。最も顕著なものの1つは、通常均一条件下でのパラジウム触媒が使用される薗頭カップリングである。このような触媒系は、通常、塩基およびハロゲン化銅(l)塩と組み合わせて使用される。
【0010】
均一系触媒が使用される薗頭カップリング反応には、いくつかの欠点がある。例えば:
・触媒系と反応生成物を分離する必要がある。
・触媒を全部除去することはほとんどできない。
・反応が不活性ガス雰囲気下に行われる。
・触媒の再利用性があまりよくない。
・再利用すると、収量がしばしば低下する。
・生成物にパラジウムおよび銅がしばしば混入している。
【0011】
本発明の目的は、前述のような欠点をもたない、式(I)の電子豊富なトラン化合物の生成方法を見出すことであった。驚くべきことに、不均一系触媒系が使用されると、上記の欠点が克服されることが明らかになった。
【0012】
したがって、本発明は、式(I)の化合物
【化3】



[式中、
は、H;線状、分枝状、もしくは環状のC〜Cアルキル;テトラヒドロピリル、または−CH−フェニル;好ましくはH;−CH;−CHCH、または−CH−フェニル;より好ましくはH;−CH;または−CHCHであり;
は、HまたはOR’であり、ここでR’は、H;線状、分枝状、もしくは環状のC〜C−アルキルまたは−CH−フェニル;好ましくはRはHまたはOR’であり、ここでR’は−CHまたは−CHCHであり;
は、H;線状、分枝状、もしくは環状のC〜Cアルキル;テトラヒドロピリル、または−CH−フェニル;好ましくはH;−CH;−CHCH、または−CH−フェニル;より好ましくはH;−CH;または−CHCHであり;
はHまたはOR’であり、ここでR’は、H;線状、分枝状、もしくは環状のC〜C−アルキルまたは−CH−フェニルであり;好ましくはRはHまたはOR’であり、ここでR’は−CHまたは−CHCHであり;
は、H;線状、分枝状、もしくは環状のC〜Cアルキル;テトラヒドロピリル、または−CH−フェニル;好ましくはH;−CH;−CHCH、または−CH−フェニル;より好ましくはH;−CH;または−CHCHである]
の生成方法であって、式(IIa)または(IIb)の化合物
【化4】



[式中、
置換基R、R、R、R、およびRは、式(I)について定義されたのと同じ意味を有し、
Xは、−I;−Br;−Cl;または−Nである]
と式(IIIa)または(IIIb)の化合物
【化5】



[式中、
置換基R、R、R、R、およびRは、式(I)について定義されたのと同じ意味を有する]
を反応させる方法において、不均一系触媒系が使用されることを特徴とする方法に関する。
【0013】
(R、R、R’、R、R、R’、およびRの定義における)線状、分枝状、および環状のC〜C−アルキル基はまた置換され得る。好適な置換基は、C〜Cアルコキシ(好ましくは−OCHおよび−OCHCH)、およびアリールである。1つまたは複数の線状、分枝状、および環状のC〜C−アルキル基が少なくとも1つの置換基で置換されている場合、置換基は、C〜Cアルコキシ(好ましくは−OCHおよび−OCHCH)、およびアリールからなる群から選択される。
【0014】
(R、R、R’、R、R、R’、およびRの定義における)−CH−フェニル基はまた置換され得る。好適な置換基は、C〜Cアルキル(好ましくは−CHおよび−CHCH)、およびアリールである。1つまたは複数の−CH−フェニル基が少なくとも1つの置換基で置換されている場合、置換基は、C〜Cアルキル(好ましくは−CHおよび−CHCH);C〜Cアルコキシ(好ましくは−OCHおよび−OCHCH)、およびアリールからなる群から選択される。
【0015】
本発明の好ましい実施形態は、上述された式(I)の化合物の生成方法であって、式(IIa)の化合物と式(IIIa)の化合物を反応させる生成方法である。
【0016】
本発明の別の好ましい実施形態は、上述された式(I)の化合物の生成方法であって、式(IIb)の化合物と式(IIIb)の化合物を反応させる生成方法である。
【0017】
本発明の方法に従って生成される好ましい化合物は、式(Ia)の化合物
【化6】



[式中、
、R、およびRは互いに独立して、H;線状、分枝状、または環状のC〜C−アルキル;テトラヒドロピリル、または−CH−フェニルである]
である。
【0018】
好ましくは、R、R、およびRは互いに独立して、H;−CH、または−CHCHである。より好ましくは、R、R、およびRはHである。さらにより好ましくは、R、R、およびRはCHである。
【0019】
(R、R、およびRの定義における)線状、分枝状、および環状のC〜C−アルキル基はまた置換され得る。好適な置換基は、C〜Cアルコキシ(好ましくは−OCHおよび−OCHCH)、およびアリールである。1つまたは複数の線状、分枝状、および環状のC〜C−アルキル基が少なくとも1つの置換基で置換されている場合、置換基は、C〜Cアルコキシ(好ましくは−OCHおよび−OCHCH)、およびアリールからなる群から選択される。
【0020】
(R、R、およびRの定義における)−CH−フェニル基はまた置換され得る。好適な置換基は、C〜Cアルキル(好ましくは−CHおよび−CHCH)、およびアリールである。1つまたは複数の−CH−フェニル基が少なくとも1つの置換基で置換されている場合、置換基は、C〜Cアルキル(好ましくは−CHおよび−CHCH);C〜Cアルコキシ(好ましくは−OCHおよび−OCHCH)、およびアリールからなる群から選択される。
【0021】
式(II)および(III)における置換基が、式(Ia)の化合物における置換基と類似して定義されることは明白である。
【0022】
本発明の方法に従って生成されるさらに好ましい化合物は、式(Ib)の化合物
【化7】



[式中、
、R’、R、R’、およびRは互いに独立して、H;線状、分枝状、もしくはC〜C−アルキル;テトラヒドロピリル、または−CH−フェニルである]
である。
【0023】
好ましくは、R’、R、R’、およびRは互いに独立して、−CHまたは−CHCHであり、RはHである。より好ましくは、R’、R、R’、およびRは互いに独立して、−CHまたは−CHCHであり、RはHである。最も好ましくは、RはHであり、R’、R、R’、およびRは−CHである。
【0024】
(R、R’、R、R、およびRの定義における)線状、分枝状、および環状のC〜C−アルキル基はまた置換され得る。好適な置換基は、C〜Cアルコキシ(好ましくは−OCHおよび−OCHCH)、およびアリールである。1つまたは複数の線状、分枝状、および環状のC〜C−アルキル基が少なくとも1つの置換基で置換されている場合、置換基は、C〜Cアルコキシ(好ましくは−OCHおよび−OCHCH)、およびアリールからなる群から選択される。
【0025】
(R、R、R’、R、R、R’、およびRの定義における)−CH−フェニル基はまた置換され得る。好適な置換基は、C〜Cアルキル(好ましくは−CHおよび−CHCH)、およびアリールである。1つまたは複数の−CH−フェニル基が少なくとも1つの置換基で置換されている場合、置換基は、C〜Cアルキル(好ましくは−CHおよび−CHCH);C〜Cアルコキシ(好ましくは−OCHおよび−OCHCH)、およびアリールからなる群から選択される。
【0026】
出発生成物(II)および(III)における置換基が、式(Ib)の化合物における置換基と類似して定義されることは明白である。
【0027】
本発明の生成方法は、不均一系触媒系によって触媒される。この触媒系は、担体に担持された触媒、例えばPd/BaSO、Pd/CaCO、Pd/Al、Pd/TiO、Pd/SiO、Pd/ZnO、Pd/Cを含む不均一系であり、パラジウム添加量は、触媒系の全重量に基づいて1〜12重量%(wt−%)、好ましくは3〜10wt−%である。触媒の表面積(BET)は5〜400m/g、好ましくは10〜250m/gである。これらの触媒は、先行技術から公知であり、したがってそれに応じて調製することができる。通常、このような触媒系は市販されている。本発明による方法では、チャコール担持パラジウム(Pd/C)が好ましい不均一系触媒系である。
【0028】
本発明による反応は、極性有機溶媒中で実施され、好ましいのは、DMF、NMP、トリエチルアミン、ピロリジンなどの非プロトン性溶媒である。場合によっては、溶媒に、塩基、およびトリアリールホスフィン、トリアルキルホスフィン、またはアミノエタノールのようなリガンドを添加することができる。溶媒混合物も使用できることは明白である。
【0029】
式(I)の化合物の生成方法の好適な反応温度は、25℃〜150℃、好ましくは50℃〜120℃である。
【0030】
以上に記載および定義された式(I)の化合物は、対応するスチルベン(式(IV))の製造に使用される。このような変換は、先行技術から公知の還元方法に従って行うことができる。
【0031】
しかし、驚くべきことに、不均一系水素化触媒を使用する、電子豊富なスチルベンの対応するトランからの新規で改善された合成方式が見出された。「対応する」という用語は、式(I)および式(IV)における置換基はすべて、同一であるということを意味するものである。唯一、三重結合が二重結合に変換されているだけである。
【0032】
したがって、本発明の別の実施形態は、式(IV)の化合物
【化8】



[式中、置換基R、R、R、R、およびRは、上記に定義したものと同じ意味および同じ優先傾向を有する]
を製造するための式(I)による化合物の発明的な水素化である。
【0033】
先行技術に記載された還元方法を使用して、式(I)の化合物を式(IV)の対応するスチルベンに変換することができる。このような還元方法では、通常、NaBHおよびLiAlHのようなヒドリド錯体が化学量論量使用されている。これらの周知の方法には、いくつかの重大な欠点がある。例えば、ヒドリド錯体の使用によって、化学量論量の廃棄物が生成される。
【0034】
驚くべきことに、本発明者らは、水素ならびに炭酸カルシウムに担持されたパラジウムおよび鉛(Pb)を含む不均一系触媒系の存在下で、式(I)の化合物を対応するスチルベンに還元できることを見出した。CaCOに担持されたPd/Pbの含有量は、触媒系の全重量に基づいて1〜10wt−%の範囲であり、Pd/Pb比は1:1〜0.5〜5の範囲である。
【0035】
非常に好ましいのは、不均一系触媒系を使用する水素化であり、式(1)および(2)のスチルベンを生じる。
【0036】
水素化プロセスにおけるH圧力は、1.1バール〜10バール、好ましくは1.1バール〜6バールとすることができる。水素化プロセスにおける反応温度は、25℃から80℃になり、好ましいのは30〜60℃である。
【0037】
水素化プロセスは有機溶媒中で実施することができる。好ましいのは、極性有機溶媒であり、特に好ましいのは、C〜Cのアルコールである。溶媒混合物も使用できることは明白である。しかし、いずれの溶媒も用いることなく水素化を実施することも可能である。このような水素化は、溶媒を使用する水素化より好ましい。
【0038】
次の実施例は、本発明を例示するものである。別段の定義のない場合、百分率は重量百分率で表され、温度は摂氏度で表される。
【0039】
[実施例1:4’−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシジフェニルアセチレンの合成]
3mlのピロリジン(99%)を、セプタム、マグネチックスターラー、およびアルゴン供給源を備えた10mlのガラス管に入れた。溶液を、アルゴンで30分間室温で脱気した。次いで、(表1に示す量)の4−ハロフェノール(99%)、10.8mg(0.04mmol)のトリフェニルホスフィン(97%)、および248.2mg(1.5mmol)の1−エチニル−3,5−ジメトキシベンゼンを添加した。その後、35mgのチャコール担持乾燥パラジウム(10%)を添加した。
【0040】
混合物を、アルゴン下に85℃(アルミブロック温度)で17時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却し、次いで10mlの酢酸エチルを添加した。その後、懸濁液をメンブランフィルター(0.45μm)で濾過した。
【0041】
溶液を12mlの塩酸溶液(10%、34.3mmol)で処理した。次いで、抽出を、10mlの酢酸エチルで2回抽出することによって行った。有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、その後40℃、180ミリバールで濃縮した。暗黄色粗物質を、酢酸エチル:n−ヘプタンを5:95の比で用いてクロマトグラフィーにより精製した。分画を回収し、40℃、90ミリバールで濃縮した。単離された分画をGC−MSおよびNMRで分析した。
H−NMR 300MHz,d−クロロホルム)δ 3.75−3−85(m,6H,OCH),4.97(s,H,OH),6.35−6.44(m,2H,ArH),6.60(dd,J=2.28 15.80Hz,1H,ArH),6.74−6.77(m,2H,ArH)、7.17−7.20(m,2H,ArH)。13C−NMR 75MHz,d−クロロホルム)δ 55.40(OCH),88.32(C),92.02(C),104.45(C),109.22(CH),116.65(2×CH),115(C),124.9(CH),130.52(CH),160.52(C),160.96(2×C)。
【0042】
【表1】



【0043】
[実施例2:3,4’,5−トリメトキシ−Z−スチルベンの合成]
0.25gの3,4’,5−トリメトキシジフェニルアセチレン(99%)、25mgの炭酸カルシウム担持パラジウム(5%Pd、3.5%Pbを含む)を、20gのエタノール(99%)と共に37mlのガラスフラスコに入れた。ガラスライナーを閉じ、撹拌を500rpmで開始した。オートクレーブを5バールのNで3回フラッシュした。撹拌機を止めた。圧力確認のため、オートクレーブを5バールのHで10分間加圧した。圧力を開放した。撹拌機を1000rpmに作動させ、オートクレーブを内部温度60℃に加熱した。オートクレーブを2バールのHで加圧し、撹拌機を1000rpmにセットした。反応混合物を、2バールのH下にて60℃で3.3分間撹拌した。次いで、オートクレーブを開いた。内容物を吸引し、0.45μmのフィルターで濾過し、4mlのエタノールで洗浄した。
【0044】
混合物を40℃、120ミリバールで濃縮した。単離された粗生成物をGC/MSおよびNMRで分析した。GC/MSにより算出された全収率は45%であった。
【0045】
GC/MS:保持時間:19.46分、面積(%):56.0%;M:M+ 270,239,255。
H−NMR 300MHz,d−クロロホルム)δ 3.66ppm(s,6H,OCH),3.77ppm(s,3H,OCH),6.31ppm(t,J=2.2Hz,1H,CH),6.43ppm(d,J=2.2Hz,3H,ArH),6.48(dd,J=14.5,J=12Hz 1H,H),6.75−6.77ppm(m,2H,ArH),7.20−7.22ppm(m,2H,ArH)。13C−NMR 75MHz、d−クロロホルム)δ 55.22(3×OCH),99.69(CH),106.64(2×CH),113.55(2×CH),128.70(CH),129.58(C),130.17(CH),130.29(2×CH),139.50(C)、158.77(C),160.59(2×C)。
【0046】
[実施例3:3,4’,5−トリメトキシジフェニルアセチレンの合成]
5mlのピロリジン(99%)を、セプタム、磁気撹拌子、およびアルゴン供給源を備えた10mlのガラス管に入れた。ピロリジンを、アルゴンで30分間室温で脱気した。その後、240mgの4−ヨードアニソール(98%、1.01mmol、1.00当量)、12mgのトリフェニルホスフィン(97%、0.044mmol、0.044当量)、40mgのチャコール担持パラジウム(10%、0.038mmol、0.037当量)、および最後に249.3mgの1−エチニル−3,5−ジメトキシベンゼン(98%、1.51mmol、1.50当量)を、用意されたピロリジンに添加した。
【0047】
混合物を、アルゴン下に85℃(アルミブロック温度)で17時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却し、次いで10mlの酢酸エチルを添加した。その後、懸濁液をメンブランフィルター(0.45μm)で濾過した。
【0048】
その溶液を20mlの飽和塩化アンモニウム溶液で処理した。次いで、抽出を、20mlの酢酸エチルで2回抽出によって行った。有機溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、その後40℃、180ミリバールで濃縮した。暗黄色粗物質を、酢酸エチル:n−ヘプタンを5:95の比で用いてクロマトグラフィーにより精製した。生成物を含む分画を回収し、40℃、90ミリバールで濃縮した。精製された生成物をGC−MSおよびNMRで分析した。収率は、4−ヨードアニソールに基づいて75%であった。
【0049】
GC/MS:保持時間:21.61分、面積(%):99.10%;M:M+ 268,253,225,210,195,182,167,152,139。
H−NMR 300MHz,d−クロロホルム)δ 3.82ppm(s,6H,OCH),3.85ppm(s,3H,OCH),6.47(t,J=2.31Hz,1H,ArH),6.70ppm(d,J=2.31Hz,2H,ArH),6.88−6.89ppm(m,2H,ArH),7.48−7.52ppm(m,2H,ArH)。13C−NMR 75MHz,d−クロロホルム)δ 55.30(OCH),56.42(2×OCH),88.10(C),89.00(C),101.57(C),109.22(2×CH),114.02(2×CH),115.20(C),124.91(CH),133.12(2×CH),159.71(C),160.55(2×C)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
【化1】



[式中、
は、H;線状、分枝状、もしくは環状のC〜Cアルキル;テトラヒドロピリル、または−CH−フェニルであり;
はHまたはOR’であり、ここでR’は、H;線状、分枝状、もしくは環状のC〜C−アルキルまたは−CH−フェニルである;
は、H;線状、分枝状、もしくは環状のC〜Cアルキル;テトラヒドロピリル、または−CH−フェニルであり;
はHまたはOR’であり、ここでR’は、H;線状、分枝状、もしくは環状のC〜C−アルキルまたは−CH−フェニルであり;
は、H;線状、分枝状、もしくは環状のC〜Cアルキル;テトラヒドロピリル、または−CH−フェニルである]
の生成方法であって、式(IIa)または(IIb)の化合物
【化2】



[式中、
置換基R、R、R、R、およびRは、式(I)について定義されたのと同じ意味を有し、
Xは、−I;−Br;−Cl;または−Nである]
と式(IIIa)または(IIIb)の化合物
【化3】



[式中、
置換基R、R、R、R、およびRは、式(I)について定義されたのと同じ意味を有する]
を反応させる方法において、
不均一系触媒系が使用されることを特徴とする方法。
【請求項2】
式(IIa)の化合物と式(IIIa)の化合物を反応させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
式(IIb)の化合物と式(IIIb)の化合物を反応させる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
は、H;−CH;−CHCH、または−CH−フェニルであり;
は、HまたはOR’であり、ここでR’は−CHまたは−CHCHであり;
は、H;−CH;−CHCH、または−CH−フェニルであり;
は、HまたはOR’であり、ここでR’は−CHまたは−CHCHであり;
は、H;−CH;−CHCH、または−CH−フェニルである、
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
は、H;−CH;または−CHCHであり;
は、HまたはOR’であり、ここでR’は−CHまたは−CHCHであり;
は、H;−CH;または−CHCHであり;
は、HまたはOR’であり、ここでR’は−CHまたは−CHCHであり;
は、H;−CH;または−CHCHである、
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
式(Ia)の化合物
【化4】



[式中、
、R、およびRは互いに独立して、H;線状、分枝状、または環状のC〜C−アルキル;テトラヒドロピリル、または−CH−フェニルである]
に関する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
式(Ib)の化合物
【化5】



[式中、
、R’、R、R’、およびRは互いに独立して、H;線状、分枝状、もしくはC〜C−アルキル;テトラヒドロピリル、または−CH−フェニルである]
に関する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記触媒系が、担体に担持された触媒を含む不均一系である、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記触媒系が、Pd/BaSO、Pd/CaCO、Pd/Al、Pd/TiO、Pd/SiO、Pd/ZnO、およびPd/Cからなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
請求項1から5のいずれか1項で定義される式(I)の化合物の水素化による、式(IV)のスチルベン
【化6】



[式中、
前記置換基R、R、R、R、およびRは、請求項1から5に記載された意味を有する]
の生成方法において、
炭酸カルシウムに担持されたパラジウムおよび鉛(Pb)を含む不均一系触媒系が使用されることを特徴とする方法。
【請求項11】
溶媒なしで実施される、請求項10に記載の方法。

【公表番号】特表2012−533600(P2012−533600A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−521031(P2012−521031)
【出願日】平成22年7月21日(2010.7.21)
【国際出願番号】PCT/EP2010/060569
【国際公開番号】WO2011/009888
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(503220392)ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. (873)
【Fターム(参考)】