説明

電子辞書及び電子辞書型筐体

【課題】 従来より少ないスペースですむとともに、電子辞書のCPUより高性能なCPUを持つ電子機器が接続された場合には、電子辞書の処理をその電子機器のCPUで行うことができる電子辞書及び電子辞書と接続する電子辞書型筐体を提供する。
【解決手段】 電子辞書は、接続された電子機器の表示手段を駆動する駆動信号を出力する駆動信号出力手段と、電子機器の入力手段からの入力を受け付ける入力受付手段と、を備えることにより、表示手段及び入力手段が不要となり、小型化することができる。また、本発明の電子辞書は、電子機器と接続すると、自身がマスターかスレーブかを判定し、スレーブと判定した場合には、辞書データを接続した電子機器に送信するため、接続された電子機器で辞書データから文字列の検索を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子辞書及び電子辞書型筐体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、パソコン上で読み書きしている文章上にわからない単語が存在する場合に、パソコンとは別筐体の装置である電子辞書を利用するケースが増えている。このような電子辞書をパソコンの近傍に置いて、当該電子辞書とパソコンとを赤外線通信で接続し、パソコン上で文字列を選択すると、電子辞書の画面にその訳が表示されるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−188795号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来においては、パソコンと電子辞書とを同時に使おうとすると、パソコンの近くに電子辞書を置くスペースを確保しなければならず、場合によっては、パソコン周辺のスペースがいっぱいになってしまうという問題がある。また、特許文献1に記載の電子辞書では、電子辞書内のCPU(中央演算装置)で文字列の検索を行うため、ユーザが電子辞書より処理能力の高いパソコンで作業しているにも関わらず、その処理能力を生かしきれない、という問題がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来より少ないスペースですむとともに、電子辞書のCPUより高性能なCPUを持つ電子機器が接続された場合には、電子辞書の処理をその電子機器のCPUで行うことができる電子辞書及び電子辞書と接続する電子辞書型筐体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、外部に設けられる電子機器に接続可能な電子辞書であって、辞書データを記憶する記憶手段と、前記電子機器と通信可能に接続する接続手段と、前記電子機器の表示手段を駆動する駆動信号を出力する駆動信号出力手段と、前記電子機器の入力手段からの入力を受け付ける入力受付手段と、を有し、前記接続手段は、前記電子機器の入力手段から入力される辞書検索の要求に対する辞書データを前記記憶手段から読み出し、前記駆動信号出力手段を用いて読み出した辞書データを前記電子機器の表示手段に表示させることを特徴とする電子辞書である。
【0005】
また、本発明の一態様は、外部に設けられる電子機器に接続可能な電子辞書であって、辞書データを記憶する記憶手段と、前記電子機器と通信可能に接続する接続手段と、前記電子機器の表示手段のドライバに制御信号を出力する制御信号出力手段と、前記電子機器の入力手段からの入力を受け付ける入力受付手段と、を有し、前記接続手段は、前記電子機器の入力手段から入力される辞書検索の要求に対する辞書データを前記記憶手段から読み出し、前記制御信号出力手段を用いて、読み出した辞書データを前記電子機器の表示手段に表示させることを特徴とする電子辞書である。
【0006】
また、本発明の一態様は、上記の電子辞書において、前記記憶手段を参照して辞書データの検索を行う検索手段と、前記接続手段により電子機器と接続されると、当該電子機器の処理性能を示す情報を当該電子機器から取得し、取得した情報に基づいて、自身がマスターかスレーブかを判定する判定手段と、を有し、前記接続手段は、前記判定手段によりスレーブと判定された場合には、前記電子機器の入力手段から入力される辞書検索の要求に対応する辞書データを前記記憶手段から読み出して前記電子機器に送信する電子辞書送信手段と、前記判定手段によりマスターと判定された場合には、前記電子機器から文字列を受信する受信手段と、前記検索手段が前記受信手段によって受信された文字列を検索した結果である検索結果を前記電子辞書に送信する送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様は、上記の電子辞書において、前記検索手段によって検索された履歴を記憶する検索履歴記憶手段と、前記検索履歴を表示する表示手段と、前記表示手段に表示させる検索履歴を切り替える入力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記の電子辞書において、前記辞書データを検索するためのコンピュータプログラムを記憶するコンピュータプログラム記憶手段と、前記接続手段により電子機器と接続すると、前記コンピュータプログラムを前記電子機器に送信するコンピュータプログラム送信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一態様は、上記の電子辞書において、前記コンピュータプログラムを電子機器上で起動するコンピュータプログラム起動手段を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様は、上記の電子辞書に接続可能な電子辞書型筐体であって、前記電子辞書型筐体には、前記電子辞書に対応した形状の凹部が設けられており、前記電子辞書型筐体は、前記凹部に設けられ、電子辞書と接続する接続手段と、文字列を入力する入力手段と、入力文字列又は検索結果を表示する表示手段と、を有し、電子辞書を凹部に収めて接続することを特徴とする電子辞書型筐体である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、電子辞書は、接続された電子機器の表示手段を駆動する駆動信号を出力する駆動信号出力手段と、電子機器の入力手段からの入力を受け付ける入力受付手段と、を備えることにより、表示手段及び入力手段が不要となるため、小型化することができる。また、本発明の電子辞書は、電子機器と接続すると、自身がマスターかスレーブかを判定し、スレーブと判定した場合には、辞書データを接続した電子機器に送信するため、接続された電子機器で辞書データから文字列の検索を行うことができる。これにより、電子辞書のCPUより高性能なCPUを持つ電子機器が接続された場合には、電子辞書の処理をその電子機器のCPUで行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態による電子辞書10の外観構成を示す概略図である。
電子辞書10は、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)接続端子である接続手段11と、小型のLCD(Liquid Crystal Display)で構成される表示手段12と、十字キー13Aと決定キー13Bを含んで構成される入力手段13と、を含んで構成される。
【0013】
図2は、本実施形態における電子辞書10の機能構成を示すブロック図である。
電子辞書10は、他の電子機器と接続する接続手段11と、検索した単語の履歴である検索履歴を表示する表示手段12と、表示手段12に表示された検索履歴を切り替える入力手段13と、電子辞書10を統括して制御する制御手段(CPU)14と、辞書データ、検索履歴及びコンピュータプログラムを記憶する記憶手段15と、表示手段12に表示された単語を発音する発音手段16と、各手段に電源を供給する電源17と、を含んで構成される。
【0014】
ここで、電子辞書10は、接続した電子機器のCPUが自身の持つCPUより高性能か否かを判定し、判定結果に基づいて処理をする機能を備えている。その詳細については後述する。ここでいう高性能とは、処理能力のことであり、例えば、処理速度(CPUのクロックの周波数)が早いほど高性能であるものとする。
【0015】
図3は、本実施形態における電子辞書型筐体20の外観構成を示す概略図である。
電子辞書型筐体20は、電子辞書10と接続すると従来の電子辞書と同様の機能を提供する電子機器である。電子辞書型筐体20は、4〜5インチの大型液晶表示装置(LCD)で構成される表示手段21と、例えばキーボードである入力手段22と、USBポートを含んで構成される接続手段23と、電源17のオンオフを操作する電源ボタン24を含んで構成される。
【0016】
電子辞書10の接続手段10を電子辞書型筐体20の接続手段23に差し込むことによって、電子辞書10と電子辞書型筐体20とが通信可能に接続される。また、ここでは、電子辞書型筐体20には凹部が設けられており、この凹部に設けられる接続手段23に電子辞書10が差し込まれることによって、当該電子辞書10の形状が凹部の形状に対応しており、電子辞書型筐体20内に収まるようになっている。また、本実施形態では、電子辞書10の表示手段12を電子辞書型筐体20の入力手段22の奥行方向の奥側に見えるようにして接続しているが、電子辞書型筐体20の表示手段21の下部に見えるようにして接続することにより、電子辞書10の表示手段12をサブディスプレイとして活用してもよい。
【0017】
図4は、本実施形態における電子辞書型筐体20の機能構成を示すブロック図である。
電子辞書型筐体20は、入力文字列及び単語の検索結果を表示する表示手段21と、単語の文字列を入力する入力手段22と、電子辞書10と接続する接続手段23と、各手段に電源を供給する電源25とを含んで構成される。
【0018】
なお、電子辞書10の制御手段12は、電子辞書型筐体20の表示手段21及び入力手段22を駆動するためのドライバを備えている。つまり、制御手段12は、電子辞書型筐体20の表示手段21を駆動するための駆動信号を電子辞書型筐体20の表示手段21に出力する手段と、電子辞書型筐体20の入力手段22からの入力を受け付ける手段と、を備える。あるいは、本実施形態ではドライバを備えているが、電子辞書型筐体20の表示手段21及び入力手段22を制御するためのインタフェースを備えてもよい。つまり、制御手段12は、電子辞書型筐体20の表示手段21のドライバに制御信号を送信する手段と、入力手段22の入力信号を受信する手段を有する。
【0019】
電子辞書10は、このような電子辞書型筐体20と接続すると、電子辞書型筐体20の表示手段21に検索画面を表示する。検索画面では、ユーザが検索したい単語の文字列を入力することができる。単語の検索を行う場合、ユーザは、電子辞書型筐体20の入力手段22により単語の文字列を入力する。文字列が入力されると、電子辞書型筐体20は、その文字列のデータを電子辞書10へ送信する。
【0020】
文字列のデータを受信した電子辞書10は、記憶手段15に記憶された辞書データからその文字列を検索し、検索結果を電子辞書型筐体20へ送信する。検索結果を受信した電子辞書型筐体20は、その検索結果を表示手段21に表示する。これにより、ユーザは単語の検索を行うことができる。ここで、例えば、入力された単語が英単語だった場合には、電子辞書10は、英和辞典の辞書データから検索を行う。この際、検索結果はその英単語の訳であり、これが表示手段21に表示される。
【0021】
図5は、本実施形態におけるパーソナルコンピュータ30の外観構成を示す概略図である。
パーソナルコンピュータ30は、ディスプレイである表示手段31と、キーボードを含んで構成される入力手段32と、USBポートである接続手段33と、を含んで構成される電子機器である。電子辞書10は、接続手段33に接続される。ここで、パーソナルコンピュータ30が内蔵するCPUは、電子辞書10が持つCPUより高性能である。なお、本実施形態においては、パーソナルコンピュータ30は、ノート型パーソナルコンピュータであるが、デスクトップ型パーソナルコンピュータでもよい。
【0022】
電子辞書10は、このようなパーソナルコンピュータ30に接続されると、記憶手段15に記憶しているコンピュータプログラムをパーソナルコンピュータ30に送信し、パーソナルコンピュータ30上で起動する。このコンピュータプログラムは、辞書データ検索のためのコンピュータプログラムであり、ユーザが検索したい単語を入力することができるユーザインタフェースを備えている。また、このコンピュータプログラムは、ユーザが単語の文字列を入力すると、電子辞書10から辞書データを取得して、その辞書データから入力された文字列の検索を行い、検索結果を表示する。なお、このコンピュータプログラムは、電子辞書10と同様の方法で辞書データから単語の検索を行う。
【0023】
図6は、本実施形態における電子辞書10の表示手段12に表示される画面の例を示した概略図である。
図6に示す画面には、英単語「Connect」と、その訳である「接続する・・・」が表示されている。
電子辞書10は、電子辞書型筐体20やパーソナルコンピュータ30と接続して、検索した単語の履歴を記憶手段15に記憶しており、電子機器と接続していない場合には、その単語を表示手段12に表示する機能を持つ。電子辞書10は、十字キー13Aの上下ボタンが押されると、表示手段12に表示している単語を切り替える。これにより、電子辞書10単体でも検索履歴の単語を順次閲覧する単語帳として活用することができる。また、決定キー13Bが押されると、発音手段16が表示されている単語の発音を音声にて出力する。なお、この音声は、電子辞書10に備えられたアウトプット端子に接続されるヘッドフォンまたはイヤホンから出力される。
【0024】
図7は、本実施形態の電子辞書10における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS1では、電子辞書10は、電子機器(パーソナルコンピュータ30あるいは電子辞書型筐体20)が接続手段11に接続されたか否かを判定する。電子機器が接続されていない場合には、ステップS1に移行する。一方、電子機器が接続された場合には、次のステップS2へ進む。
【0025】
ステップS2では、電子辞書10は、自身がマスターになるかスレーブになるかを判定する。この際、電子辞書10は、接続された電子機器からその電子機器のCPUの性能を示す情報(例えば処理速度の情報)を取得し、自身の処理速度と比較することによって判定する。電子辞書10は、接続された電子機器のCPUが自身の持つCPUより高性能だった場合には、スレーブになると判定し、ステップS8へ進む。また、自身の持つCPUが電子機器のCPUより高性能だった場合には、マスターになると判定し、ステップS3へ進む。なお、電子機器からCPUの性能を取得できなかった場合には、マスターになると判断する。
【0026】
ステップS3では、接続された電子機器から入力があるか否かを判定する。入力がない場合には、ステップS3に移行する。入力がある場合には、次のステップS4に進む。
【0027】
ステップS4では、接続された電子機器からの入力に応じた処理を行う。例えば、入力が英単語のデータだった場合には、電子辞書10は、英語の辞書データから入力された英単語の検索を行う。
【0028】
ステップS5では、電子辞書10は、ステップS4の処理結果を接続された電子機器へ送信する。ここで、電子辞書10は、入力が英単語だった場合には、検索結果であるその英単語の訳のデータを電子機器へ送信する。
【0029】
ステップS6では、電子辞書10は、電子機器の取り外し要求があったか否かを判定する。取り外し要求があった場合には、次のステップS7へ進む。また、取り外し要求がない場合には、ステップS3に移行する。ステップS7では、電子機器との接続を切断する。これにより取り外し可能となる。
【0030】
一方、ステップS8では、電子辞書10は、接続された電子機器上で辞書データ検索のためのコンピュータプログラムを起動する。
【0031】
ステップS9では、電子辞書10は、電子機器から要求を受信したか否かを判定する。要求がない場合には、ステップS9へ移行する。要求がある場合には、ステップS10へ進む。
【0032】
ステップS10では、電子辞書10は、要求に対するデータを電子機器へ送信する。ここで、例えば、英和辞典の要求だった場合には、電子機器のCPUが、電子辞書10の記憶手段15の英和辞書のデータベースを検索することによって、検索された英和辞典の辞書データが電子機器へ出力される。
【0033】
ステップS11では、電子辞書10は、電子機器の取り外し要求があったか否かを判定する。取り外し要求があった場合には、ステップS7へ進む。また、取り外し要求がない場合には、ステップS9に移行する。
【0034】
なお、上述の実施形態では、ステップS8において、電子辞書10がコンピュータプログラムを起動しているが、電子機器にあらかじめコンピュータプログラムを記憶して、電子機器が電子辞書10と接続前または接続後にコンピュータプログラムを起動してもよい。
【0035】
このように、本実施形態によれば、パソコンがある環境においては、電子辞書型筐体20が不要になり、電子辞書10とパソコンとの両方に表示手段と入力手段を備える必要がないので、スペースの省力化を図ることができる。また、電子辞書10は、他の電子機器と接続すると、自身がマスターになるかスレーブになるかを判定し、スレーブになった場合には、接続した電子機器のCPUを使用して電子辞書10の処理を実行する。これにより、電子辞書10のCPUより高性能なCPUを持つ電子機器が接続された場合には、電子辞書10の処理をその電子機器のCPUで行うことができる。つまり、ユーザの使用状況に応じて利用可能な電子機器の性能を生かした電子辞書を提供することができる。また、電子辞書10のみでも、単語帳として利用することができ、例えば移動中であってもユーザが学習することができる。
【0036】
また、図7に示す各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、辞書検索処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0037】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0038】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【0039】
例えば、本実施形態における電子辞書10と電子機器はUSBで接続をしたが、赤外線、Bluetooth(登録商標)、などで通信を行ってもよい。
また、電子辞書10は、電子機器に接続して活用する場合には、表示手段12及び入力手段13を必ずしも含んで構成する必要はない。
また、本実施形態においては、電子辞書10を電子辞書型筐体20に、電子辞書10の表示手段12の表示面を電子辞書型筐体20を折りたたんだときの内側に向けるように接続したが、電子辞書型筐体20の外部に表示手段12の表示面を向けて電子辞書10を接続することにより、電子辞書型筐体20を閉じた状態でも電子辞書10の表示手段12を背面ディスプレイとして活用できるようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、電子辞書10に接続される電子機器は、電子辞書型筐体20とパーソナルコンピュータ30のみであったが、例えば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機器などに接続してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態による電子辞書の外観構成を示す概略図である。
【図2】本実施形態における電子辞書の機能構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態における電子辞書型筐体の外観構成を示す概略図である。
【図4】本実施形態における電子辞書型筐体の機能構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態におけるパーソナルコンピュータの外観構成を示す概略図である。
【図6】本実施形態における電子辞書の表示手段に表示される画面の例を示した概略図である。
【図7】本実施形態の電子辞書における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
10…電子辞書 11…接続手段 12…表示手段 13…入力手段 13A…十字キー 13B…決定キー 14…制御手段 15…記憶手段 16…発音手段 17…電源
20…電子辞書型筐体 20…電子辞書筐体 21…表示手段 22…入力手段 23…接続手段 24…電源ボタン 25…電源 30…パーソナルコンピュータ 31…表示手段 32…入力手段 33…接続手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部に設けられる電子機器に接続可能な電子辞書であって、
辞書データを記憶する記憶手段と、
前記電子機器と通信可能に接続する接続手段と、
前記電子機器の表示手段を駆動する駆動信号を出力する駆動信号出力手段と、
前記電子機器の入力手段からの入力を受け付ける入力受付手段と、
を有し、
前記接続手段は、前記電子機器の入力手段から入力される辞書検索の要求に対する辞書データを前記記憶手段から読み出し、前記駆動信号出力手段を用いて、読み出した辞書データを前記電子機器の表示手段に表示させる
ことを特徴とする電子辞書。
【請求項2】
外部に設けられる電子機器に接続可能な電子辞書であって、
辞書データを記憶する記憶手段と、
前記電子機器と通信可能に接続する接続手段と、
前記電子機器の表示手段のドライバに制御信号を出力する制御信号出力手段と、
前記電子機器の入力手段からの入力を受け付ける入力受付手段と、
を有し、
前記接続手段は、前記電子機器の入力手段から入力される辞書検索の要求に対する辞書データを前記記憶手段から読み出し、前記制御信号出力手段を用いて、読み出した辞書データを前記電子機器の表示手段に表示させる
ことを特徴とする電子辞書。
【請求項3】
前記記憶手段を参照して辞書データの検索を行う検索手段と、
前記接続手段により電子機器と接続されると、当該電子機器の処理性能を示す情報を当該電子機器から取得し、取得した情報に基づいて、自身がマスターかスレーブかを判定する判定手段と、
を有し、
前記接続手段は、
前記判定手段によりスレーブと判定された場合には、前記電子機器の入力手段から入力される辞書検索の要求に対応する辞書データを前記記憶手段から読み出して前記電子機器に送信する電子辞書送信手段と、
前記判定手段によりマスターと判定された場合には、前記電子機器から文字列を受信する受信手段と、
前記検索手段が前記受信手段によって受信された文字列を検索した結果である検索結果を前記電子辞書に送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の電子辞書。
【請求項4】
前記検索手段によって検索された履歴を記憶する検索履歴記憶手段と、
前記検索履歴を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示させる検索履歴を切り替える入力手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1から3いずれか1の項に記載の電子辞書。
【請求項5】
前記辞書データを検索するためのコンピュータプログラムを記憶するコンピュータプログラム記憶手段と、
前記接続手段により電子機器と接続すると、前記コンピュータプログラムを前記電子機器に送信するコンピュータプログラム送信手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1から4いずれか1の項に記載の電子辞書。
【請求項6】
前記コンピュータプログラムを電子機器上で起動するコンピュータプログラム起動手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の電子辞書。
【請求項7】
請求項1から6のうちいずれか1の項に記載の電子辞書に接続可能な電子辞書型筐体であって、
前記電子辞書型筐体には、前記電子辞書に対応した形状の凹部が設けられており、
前記電子辞書型筐体は、
前記凹部に設けられ、電子辞書と接続する接続手段と、
文字列を入力する入力手段と、
入力文字列又は検索結果を表示する表示手段と、
を有し、
電子辞書を凹部に収めて接続する
ことを特徴とする電子辞書型筐体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−169643(P2009−169643A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−6677(P2008−6677)
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】