説明

電子部品構造体及びその製造方法

【課題】この発明は、重量、スペース、放熱性等の機能を維持しつつ、デザイン上の自由度を高めた電子部品構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ケーブル幅方向に所定間隔を隔てて配設した2本の導電体21と、2本の導電体21を一体的に平板状に被覆する不導電性ラミネートシート22とから成るフラットケーブル20に、7つのLEDチップ11を略等間隔に取付けたLED回路体10と、適宜の間隔を隔てた相対位置に配置した少なくとも2枚以上のベース板41と、隣合うベース板41の間に配置され、LEDチップ11の挿着を許容する少なくとも1つの挿着孔45を有するLED支持部材43,44とからなるベース構造体40とで構成し、挿着孔45にLEDチップ11を挿着して、ベース構造体40にLED回路体10を取付けてリアコンビランプ1を構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、車両のフロント部、リア部に備える照明ユニット等を構成する電子部品構造体及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の意匠性の多様化に伴い、車両のフロント部、リア部に備える照明ユニットについて、特許文献1に記載されているように、複数のLEDを3次元的に配置した立体的な構成のものの需要が高まっている。そのような、立体的な照明ユニットを構成するための給電回路として従来からバスバー、FPC或いは基板等が用いられてきた。
【0003】
厚い金属板で形成されたバスバーは可撓性を有していないため、立体状に回路形成するには、平面回路を階段状に組み合わせて接続する「つなぎ」バスバーを用いるが、このつなぎバスバーを用いた場合、立体的な回路を形成できるものの、立体形状におけるデザインの制約が大きかった。
【0004】
また、LEDで生じた熱をバスバーへ伝達させて放熱させるため、バスバーを大きく形成する必要がある。これにより、給電回路自体の重量が重くなるとともに、また奥行きスペースが必要になるという問題があった。
【0005】
柔軟性があり大きく変形させることが可能なプリント基板であるFPC(Flexible printed circuits)を用いた給電回路の場合、薄いフィルム状の回路で構成されているため曲げることができるが、放熱性が劣り、自動車のランプのような輝度の高いLEDには適さなかった。基板にLEDを取付けた給電回路は、バスバー同様、デザインの制約、重量の問題、並びにスペース制約があった。
【0006】
このように、従来から用いられているバスバー、FPC或いは基板による給電回路では、デザイン性および機能性の両面から利用者の満足を得ることのできる電子部品構造体を構成することはできなかった。
【0007】
また、このように、デザイン性の要求が高まりにつれ、各LEDをそれぞれが少しずつ異なる方向に向けるような、より複雑な立体構造の回路が求められることがあるが、従来から用いられているバスバー、FPC或いは基板による給電回路を用いた照明ユニットにおけるLEDでは向きの変更が十分ではなかった。
【0008】
【特許文献1】特開2002−245812号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この発明は、重量、スペース、放熱性等の機能を維持しつつ、デザイン上の自由度を高めた電子部品構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、幅方向に所定間隔を隔てて配設した複数の平型導体と、該複数の平型導体を一体的に平板状に被覆する被覆部材とから成るフラット配線体に、複数の電子部品を略等間隔に取付けた回路体と、適宜の間隔を隔てた相対位置に配置した少なくとも2枚以上のベース板と、隣合う該ベース板の間に配置され、前記電子部品の挿着を許容する少なくとも1つの挿着孔を有する支持部材とからなるベース構造体とで構成し、前記挿着孔に前記電子部品を挿着して、前記ベース構造体に前記回路体を取付けた電子部品構造体であることを特徴とする。
【0011】
この発明の態様として、前記電子部品を、発光部を有するLEDで構成し、前記回路体への取付け及び前記挿着孔への固定を許容するとともに、前記LEDの前記挿着孔への挿着において、前記LEDと前記挿着孔との間に介在するLED保護部材を備えることができる。
【0012】
また、この発明の態様として、前記LED保護部材に、前記回路体の前記フラット配線体に係止して取付ける第1係止爪と、前記挿着孔に係止して固定する第2係止爪とを備えることができる。
また、この発明の態様として、前記支持部材に、前記発光部から照射された光を反射する反射手段を備えることができる。
【0013】
また、この発明は、幅方向に所定間隔を隔てて配設した複数の平型導体と、該複数の平型導体を一体的に平板状に被覆する被覆部材とから成るフラット配線体に、複数の電子部品を略等間隔に取付けて回路体を構成し、適宜の間隔を隔てた相対位置に配置した少なくとも2枚以上のベース板の間に、前記電子部品の挿着を許容する少なくとも1つの挿着孔を有する支持部材を配置してベース構造体を構成し、前記挿着孔に前記電子部品を挿着して、前記ベース構造体に前記回路体を取付ける電子部品構造体の製造方法であることを特徴とする。
【0014】
この発明の態様として、前記電子部品を、発光部を有するLEDで構成し、前記回路体への取付け及び前記挿着孔への固定を許容するとともに、前記LEDの前記挿着孔への挿着において、前記LEDと前記挿着孔との間に介在するLED保護部材を備えることができる。
【0015】
また、この発明の態様として、前記LED保護部材を、前記回路体の前記フラット配線体に係止して取付ける第1係止爪で前記フラット配線体に係止して取付け、前記回路体に取付けた前記LED保護部材を、前記挿着孔に係止して固定する第2係止爪で前記挿着孔に係止して固定することができる。
【0016】
また、この発明の別の態様として、前記LED保護部材を、前記挿着孔に係止して固定する第2係止爪で前記挿着孔に係止して固定し、前記回路体の前記フラット配線体を、前記挿着孔に固定された前記LED保護部材に備えた第1係止爪で係止して取付けることができる。
【0017】
上記電子部品には、LEDチップ等の光源デバイスや各種センサ等であることを含む。
なお、フラット配線体として丸撚り線を幅方向に並べて一体化したリボン電線を用いても良いが、放熱効果が高いフラットケーブルがより好ましい。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、重量、スペース、放熱性等の機能を維持しつつ、デザイン上の自由度を高めた電子部品構造体及びその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明のリアコンビランプ1は、リアコンビランプ1の斜視図である図1に示すように、複数のLEDチップ11を有するLED回路体10と、該LED回路体10が配索されたベース構造体40とで構成している。
LED回路体10は、幅方向に所定間隔を隔てて配設した複数の導電体21と、該複数の21を一体的に平板状に被覆する不導電性ラミネートシート22とから成るフラットケーブル20に、複数のLEDチップ11を略等間隔に取付けて構成している。
【0020】
なお、上記幅方向は、フラットケーブル20の長さ方向(以下においてケーブル長さ方向という)に対して直交するケーブルの幅方向であり、以下においてケーブル幅方向という。
【0021】
ベース構造体40は、適宜の間隔を隔てた相対位置に配置した少なくとも2枚以上のベース板41,41と、該ベース板41,41の間に配置され、LEDチップ11の挿着を許容する少なくとも1つの挿着孔45を有する複数の支持プレート43,44とで構成している。なお、上記適宜の間隔とは、ベース構造体40の高さ方向の間隔である。
【0022】
なお、LEDレンズ12aを有するLEDチップ11を備えたLED回路体10は、LEDチップ11の前記挿着孔45への挿着において、LEDチップ11と挿着孔45との間に介在するLED保護部材30を備え、LED保護部材30は、LED回路体10のフラットケーブル20に係止して取付ける第1係止爪31aと、挿着孔45に係止して固定する第2係止爪32aとを備えている。
また、支持プレート43,44は、表面にメッキ加工を施してLEDレンズ12aから照射された光を反射するリフレクタを構成している。
【0023】
上記構成について、以下において、リアコンビランプ1の斜視図である図1、リアコンビランプ1の正面図である図2(a)、リアコンビランプ1の背面図である図2(b)、並びにベース構造体40の底面側のベース板41の平面図である図3とともに詳述する。
【0024】
なお、図1乃至8中においてLED回路体10についてケーブル長さ方向の一部のみを示しているが、LED回路体10は必要な長さで形成され、一端を図示省略した制御装置に接続されている。
【0025】
本発明のリアコンビランプ1は、7つのLEDチップ11を備えた3本のLED回路体10を、ベース構造体40に設置された各7本の支持プレート43,44に配索して構成している。
【0026】
ベース構造体40は、ベース構造体40の分解斜視図である図4に示すように、上下2枚のベース板41,41と、左右に備えた連結部材46,46と、各7枚ずつ備えたLED支持部材43,44により構成されている。
【0027】
ベース板41,41は、前側が曲線波型形状の板状の樹脂製である。これはLEDチップ11の発光による熱を受けるため、耐熱性を必要とするが、金属製であると重量が増えるため、樹脂製であることが好ましい。なお、樹脂はPET、PBT或いはPPが好ましく、板厚は1〜3mm程度であれば、より好ましい。また、板厚が不均一であると、樹脂冷却時に発生する内部応力が発生し、所望の形状を得るのが困難に成る。よって板厚はほぼ一定にするのが好ましい。
【0028】
上下2枚のベース板41,41を接続固定する連結部材46,46は、ベース板41と同素材で円柱形状に形成している。なお、本実施例において、連結部材46を円柱形状で形成したが、角柱形状に形成してもよい。
【0029】
LED支持部材43,44は、所定の幅を有する板状であり、ベース板41と同素材で構成している。
前側に配置したLED支持部材43は、連結部材46の2/3程度の長さに形成され、下端を底面側のベース板41に設置された設置挿入溝43aに挿入固定され、所定箇所にLEDチップ11の挿着を許容する挿着孔45を1つ備えている。
【0030】
後側に配置したLED支持部材44は、連結部材46と同程度の長さに形成され、上下端を各ベース板41に設置された設置挿入溝44aに挿入固定され、所定箇所にLEDチップ11の挿着を許容する挿着孔45を2つ備えている。
【0031】
ベース構造体40の底面側のベース板41の平面図である図3においてLED支持部材43,44の下端を挿入して固定する設置挿入溝43a,44aの向きに示すように、各LED支持部材43,44は所望の向きで配置されている。
【0032】
したがって、リアコンビランプ1の正面図である図2(a)に示すように、前側に配置したLED支持部材43と後側に配置したLED支持部材44とは、ベース構造体40本体における幅方向位置は同じであるが、向きが異なって配置されている。
【0033】
さらには、各LED支持部材43,44は、表側面をめっき加工し、挿着孔45に挿着されたLEDチップ11で照射された光を前方に反射するように構成している。すなわち各LED支持部材43,44は、挿着するLEDチップ11のリフレクタとして機能している。
【0034】
LED回路体10は、LED回路体10の平面図である図5に示すように、ケーブル幅方向に所定間隔を隔てて配設した2枚の導電体21と、2枚の導電体21を一体的に平板状に被覆する不導電性ラミネートシート22とから成るフラットケーブル20に、7つのLEDチップ11をケーブル長さ方向に略等間隔に取付けて構成している。
【0035】
LEDチップ11は、LED回路体10の組立について斜視図によって説明する説明図である図6、及び底面側からの斜視図によってLED回路体10の組立について説明する説明図である図7に示すように、上面にLEDレンズ12aを有するLED本体12と、該LED本体12の底面からケーブル幅方向外向きのL型で、導電体21に接続する2つの脚端子13,13とで構成している。
【0036】
脚端子13,13には、不導電性ラミネートシート22ごと導電体21を貫通し、貫通した部分をフラットケーブル20の裏側で曲げて固定するピアス刃13aをケーブル長さ方向の端部に2枚ずつ備えている。
【0037】
また、LED回路体10には、LEDチップ11の前記挿着孔45への挿着において、LEDチップ11と挿着孔45との間に介在するLED保護部材30を取付けている。
【0038】
LED保護部材30は、ケーブル幅方向に長い平面視長方形の樹脂製であり、平面視中央に、LEDチップ11のLED本体12の挿通を許容する矩形の貫通孔33を備え、上面側の該貫通孔33の周囲を周方向に4分割し、上方に突出する保護突起32を備えている。
【0039】
各保護突起32の外側面には、挿着孔45に縁部に係止する第2係止爪32aを備えている。なお、保護突起32は、貫通孔33に挿通されたLED本体12のLEDレンズ12aより低く形成されている。
【0040】
また、LED保護部材30は、底面側のケーブル幅方向の両端を下方に突出させた係止側部31を備えている。左右の係止側部31の内側面同士の間隔はフラットケーブル20の幅よりわずかに大きく形成されており、各係止側部31の内側面には、フラットケーブル20の側部に係止する第1係止爪31aを備えている。
なお、係止側部31及び保護突起32は、構成素材の弾性により弾性変形することができる。
【0041】
上記構成を有するLED回路体10は、まず、脚端子13のピアス刃13aでフラットケーブル20を貫通させ、フラットケーブル20の裏面側に突き抜けたピアス刃13aを図7に示すように、ケーブル長さ方向にカールさせて、LEDチップ11をフラットケーブル20に固定する。
このとき、ピアス刃13aは不導電性ラミネートシート22ごと導電体21を貫通しているため、LEDチップ11を導電体21に電気的接続することができる。
【0042】
この状態で、LEDチップ11の上方から、貫通孔33にLED本体12を挿通させながら、第1係止爪31aをフラットケーブル20の側部に係止させてLED保護部材30を取付ける。このとき、貫通孔33に挿通したLED本体12以外の部分はLED保護部材30でカバーされた状態となる。
【0043】
続いて、上述したように組み立てられたベース構造体40へのLED回路体10の組み付けについて説明する。
挿着孔45へのLEDチップ11の挿着について斜視図によって説明する説明図である図8に示すように、複数のLEDチップ11が取付けられたLED回路体10を、各LED支持部材43,44の裏面側に配索し、各LED支持部材43,44の裏面側から挿着孔45にLEDチップ11を挿入する。
【0044】
詳しくは、貫通孔33に挿通したLED本体12の周囲にある保護突起32ごと挿着孔45に挿入し、4方向の保護突起32のそれぞれに備えた第2係止爪32aを挿着孔45の表面側周縁部に係止させてLEDチップ11を挿着孔45に固定する。このような、挿着孔45への挿着作業を全ての挿着孔45において行い、LED回路体10をベース構造体40に取付けて、リアコンビランプ1を完成させる。
【0045】
上述したような構成で組み立てられたリアコンビランプ1は、各LED回路体10に備えた複数のLEDチップ11を発光させ、そのLEDチップ11から照射した光をLED支持部材43,44の表面に施しためっき部分で反射させて前方を照射することができる。
【0046】
このとき、LEDチップ11を装着したLED支持部材43,44は、所望の向きでベース構造体40に固定されているため、LEDチップ11で発光された光を所望の方向に照射することができる。したがって、リアコンビランプ1のデザイン上の自由度を向上することができる。
【0047】
なお、LEDチップ11を可撓性を有するフラットケーブル20に取付けたため、所望の向きに固定されたLED支持部材43,44の所定位置に備えた挿着孔45に無理なく、容易に挿着することができる。したがって、デザイン性の高いリアコンビランプ1を容易に構成することができる。
【0048】
また、板状のLED支持部材43,44の裏面側からフラットケーブル20に取付けられたLEDチップ11を挿着する構成であるため、リアコンビランプ1全体を薄く構成することができる。
【0049】
フラットケーブル20は放熱性能も高く、LEDチップ11の発光によって生じる熱を有効に放熱することができるとともに、ベース構造体40を樹脂製で構成したため、LEDチップ11からの発光によって生じる熱に対するリアコンビランプ1の耐熱性能を有するとともに、リアコンビランプ1の重量増加抑制効果もある。
【0050】
また、LED保護部材30をLEDチップ11を上方から覆うように、フラットケーブル20に取付けているため、LEDチップ11とフラットケーブル20との接続部分である脚端子13を上方からカバーして保護することができる。
【0051】
さらに、LED保護部材30は、LEDチップ11に直接的取付けられずに、フラットケーブル20に係止するとともに、挿着孔45に係止しているため、挿着孔45へのLEDチップ11の挿着状態においてフラットケーブル20に外力が付与された場合であっても、LED保護部材30の構成素材である樹脂が有する弾性が外力を吸収し、外力が直接LEDチップ11に付与されることをない。したがって、LEDチップ11とフラットケーブル20との電気的接続状態の信頼性を向上することができる。
【0052】
また、LED保護部材30は、第1係止爪31aでフラットケーブル20に係止して取付けられ、第2係止爪32aで挿着孔45に係止して固定されるため、容易にLED回路体10にLED保護部材30を取付け、LED保護部材30を取り付けたLED回路体10のLEDチップ11を挿着孔45に挿着することができる。
【0053】
詳しくは、LEDレンズ12aはポリカーボネート製であり、傷つきやすく、ベース構造体40に組みつけられたLED支持部材43,44の裏面側からLEDチップ11を挿入する際に、狭い部位での挿入作業になるが、LED保護部材30を介在させたことにより、LED支持部材43,44とLEDレンズ12aとが接触して傷がつくことを防止できる。
【0054】
したがって、挿着孔45へのLEDチップ11への挿着によってLEDレンズ12aに傷がつき、この傷が原因となる割れや回路故障の発生を防止することができる。
【0055】
また、LED保護部材30の保護突起32の高さを、貫通孔33に挿通させたLEDレンズ12aの高さより低く形成しているため、LEDレンズ12aから照射される光をさえぎることが無く、有効に照射することができる。
なお、挿着孔45の内径を保護突起32の外径よりわずかに小さくすることで、挿着孔45へのLEDチップ11の固定をより強固にすることができる。
【0056】
本実施例のLED支持部材43,44は板状に構成したが、表面が湾曲した曲面状であってもよい。また、LED支持部材43,44の表面をめっき加工せずとも、LED支持部材43,44の後ろ側に反射板を備える構成であってもよい。
【0057】
また、挿着孔45にLED保護部材30を予め固定し、挿着孔45に固定されたLED保護部材30にLED回路体10を取付ける構成でもよい。この場合も、LED保護部材30によってLEDレンズ12aへの傷を防止することができる。
【0058】
また、ベース構造体40に対するLED支持部材43,44の固定方向を変化させることのできる固定方向可変手段を備えてもよい。
【0059】
これにより、LEDチップ11から照射される光の照射方向を自由に変更できるため、さらにデザイン上の自由度を向上することができる。したがって、照射方向を固定した専用のリアコンビランプ1よりも汎用性が向上し、リアコンビランプ1の製造コストを低減することができる
【0060】
以上、この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の平型導体は、導電体21に対応し、
以下同様に、
被覆部材は、不導電性ラミネートシート22に対応し、
フラット配線体は、フラットケーブル20に対応し、
電子部品は、LEDチップ11に対応し、
回路体は、LED回路体10に対応し、
支持部材は、LED支持部材43,44に対応し、
電子部品構造体は、リアコンビランプ1に対応し、
発光部は、LEDレンズ12aに対応し、
LEDは、LED本体12に対応し、
反射手段は、めっき加工に対応するも
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
【0061】
フラットケーブル20は、LEDチップ11の脚端子13,13が接続しやすい絶縁部材である不導電性ラミネートシート22で被覆されたフラットケーブル20であればよく、特に、本実施形態のものに限定されるものではないが、不導電性ラミネートシート22の材質として、具体的にはPET樹脂が好ましい。
【0062】
また、導電体21についても、放熱性に優れる帯状の導電体だけでなく、丸形断面の導電体であってもよく、導電体21の材質としては導電性を有するものであれば良いが、好ましくは金属製、より好ましくは導電性に優れる銅、銅合金が良い。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】リアコンビランプの斜視図。
【図2】リアコンビランプの正面図及び平面図による説明図。
【図3】ベース構造体の底面側のベース板の平面図。
【図4】ベース構造体の分解斜視図。
【図5】LED回路体の平面図。
【図6】LED回路体の組立についての説明図。
【図7】LED回路体の組立についての説明図。
【図8】挿着孔へのLEDチップの挿着についての説明図。
【符号の説明】
【0064】
1…リアコンビランプ
10…LED回路体
11…LEDチップ
12…LED本体
12a…LEDレンズ
20…フラットケーブル
21…導電体
22…不導電性ラミネートシート
30…LED保護部材
31a…第1係止爪
32a…第2係止爪
40…ベース構造体
41…ベース板
43,44…LED支持部材
45…挿着孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅方向に所定間隔を隔てて配設した複数の平型導体と、該複数の平型導体を一体的に平板状に被覆する被覆部材とから成るフラット配線体に、複数の電子部品を略等間隔に取付けた回路体と、
適宜の間隔を隔てた相対位置に配置した少なくとも2枚以上のベース板と、隣合う該ベース板の間に配置され、前記電子部品の挿着を許容する少なくとも1つの挿着孔を有する支持部材とからなるベース構造体とで構成し、
前記挿着孔に前記電子部品を挿着して、前記ベース構造体に前記回路体を取付けた
電子部品構造体。
【請求項2】
前記電子部品を、発光部を有するLEDで構成し、
前記回路体への取付け及び前記挿着孔への固定を許容するとともに、前記LEDの前記挿着孔への挿着において、前記LEDと前記挿着孔との間に介在するLED保護部材を備えた
請求項1に記載の電子部品構造体。
【請求項3】
前記LED保護部材に、
前記回路体の前記フラット配線体に係止して取付ける第1係止爪と、
前記挿着孔に係止して固定する第2係止爪とを備えた
請求項2に記載の電子部品構造体。
【請求項4】
前記支持部材に、
前記発光部から照射された光を反射する反射手段を備えた
請求項2又は3に記載の電子部品構造体。
【請求項5】
幅方向に所定間隔を隔てて配設した複数の平型導体と、該複数の平型導体を一体的に平板状に被覆する被覆部材とから成るフラット配線体に、複数の電子部品を略等間隔に取付けて回路体を構成し、
適宜の間隔を隔てた相対位置に配置した少なくとも2枚以上のベース板の間に、前記電子部品の挿着を許容する少なくとも1つの挿着孔を有する支持部材を配置してベース構造体を構成し、
前記挿着孔に前記電子部品を挿着して、前記ベース構造体に前記回路体を取付ける
電子部品構造体の製造方法。
【請求項6】
前記電子部品を、発光部を有するLEDで構成し、
前記回路体への取付け及び前記挿着孔への固定を許容するとともに、前記LEDの前記挿着孔への挿着において、前記LEDと前記挿着孔との間に介在するLED保護部材を備えた
請求項5に記載の電子部品構造体の製造方法。
【請求項7】
前記LED保護部材を、前記回路体の前記フラット配線体に係止して取付ける第1係止爪で前記フラット配線体に係止して取付け、
前記回路体に取付けた前記LED保護部材を、前記挿着孔に係止して固定する第2係止爪で前記挿着孔に係止して固定した
請求項6に記載の電子部品構造体の接続方法。
【請求項8】
前記LED保護部材を、前記挿着孔に係止して固定する第2係止爪で前記挿着孔に係止して固定し、
前記回路体の前記フラット配線体を、前記挿着孔に固定された前記LED保護部材に備えた第1係止爪で係止して取付けた
請求項6に記載の電子部品構造体の接続方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−87823(P2009−87823A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−257797(P2007−257797)
【出願日】平成19年10月1日(2007.10.1)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【Fターム(参考)】