電子部品

【課題】電子部品素子が実装された部分においてフレキシブル基板が電子部品素子とともに補強され、しかも、電子部品素子が実装された部分以外の部分においてフレキシブル基板が曲がりやすい、電子部品を提供する。
【解決手段】電子部品10は、たとえば多層のフレキシブル基板12を含む。フレキシブル基板12の表面側には、電子部品素子としてIC16およびチップコンデンサ16´が実装される。フレキシブル基板12の表面には、IC16の本体部分16aおよびチップコンデンサ16´の本体部分16a´に対向して、補強部材18および18´がそれぞれ形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子部品に関し、特に、たとえば単層、両面層、多層のフレキシブル基板およびフレキシブル基板に実装されたたとえばICやチップコンデンサなどの電子部品素子を有する電子部品に関する。
【背景技術】
【0002】
この発明の背景となる従来の配線基板の一例が、たとえば特開2006−165105公報(特許文献1参照)に記載されている。特許文献1に記載されている配線基板は、リジット部とフレキシブル部とを有し、リジット部にICなどの電子部品素子が搭載されている。さらに、リジット部に搭載されたICなどの電子部品素子の実装電極の直下には、リジット部を貫通するスルーホールが設けられている。また、リジット部の内部にも、実装された電子部品素子と接続される配線層が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−165105公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されている配線基板におけるリジット部自体は、ポリイミドなどのベース層から構成されているため、その表面にレジスト層を有しているものの、ガラスエポキシ基板などの通常のプリント配線基板に比べると機械的強度は低くなっている。そのため、特許文献1に記載されている配線基板では、リジット部に落下などの衝撃による応力が加わると、リジット部自体が変形し、電子部品素子自体が破損したり、電子部品素子とリジット部との接続部が破断することにより接続不良が発生したりするという問題があった。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、電子部品素子が実装された部分においてフレキシブル基板が電子部品素子とともに補強され、しかも、電子部品素子が実装された部分以外の部分においてフレキシブル基板が曲がりやすい、電子部品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明にかかる電子部品は、可撓性を有するフレキシブル基板と、フレキシブル基板に実装された電子部品素子と、フレキシブル基板の厚み方向に見て電子部品素子と対向するようにフレキシブル基板に形成された補強部材とを含む、電子部品である。
この発明にかかる電子部品では、たとえば、電子部品素子は、フレキシブル基板の表面に実装され、補強部材は、フレキシブル基板の表面に形成され、フレキシブル基板の内部に形成され、または、フレキシブル基板の表面と対向するフレキシブル基板の裏面に形成されている。
また、この発明にかかる電子部品では、たとえば、電子部品素子は、フレキシブル基板の表面に実装され、補強部材は、フレキシブル基板の表面に形成された補強部材と、フレキシブル基板の内部に形成された補強部材と、フレキシブル基板の表面とは対向するフレキシブル基板の裏面に形成された補強部材とのうちの少なくとも2種類以上の補強部材を含む。この場合、この発明にかかる電子部品は、たとえば、少なくとも2種類以上の補強部材が導体からなり、フレキシブル基板の厚み方向に延びて形成され、少なくとも2種類以上の補強部材に電気的に接続されたビアホール電極を含む。
この発明にかかる電子部品では、たとえば、電子部品素子は、本体部分および本体部分の端部に形成された接続部分を含み、補強部材は、少なくとも電子部品素子の本体部分に対向するように形成され、または、少なくとも電子部品素子の接続部分に対向するように形成されている。
また、この発明にかかる電子部品では、たとえば、補強部材は、フレキシブル基板の厚み方向に見てその中央に空間部分が形成されるように環状または棒状に形成されている。
さらに、この発明にかかる電子部品では、たとえば、電子部品素子は、フレキシブル基板表面において間隔を隔てて実装された複数の電子部品素子を含み、補強部材は、複数の電子部品素子に対応して分離されている。
【0007】
この発明にかかる電子部品では、補強部材がフレキシブル基板の厚み方向から見て電子部品素子と対向するようにフレキシブル基板に形成されているので、電子部品素子が実装された部分においてフレキシブル基板が電子部品素子とともに補強される。
さらに、この発明にかかる電子部品では、補強部材がフレキシブル基板の厚み方向から見て電子部品素子と対向するようにフレキシブル基板に形成されているので、電子部品素子が実装された部分以外の部分においてフレキシブル基板が曲がりやすい。
この発明にかかる電子部品において、電子部品素子がフレキシブル基板の表面側に実装され、電子部品素子が実装されたフレキシブル基板の表面側においてフレキシブル基板の表面に補強部材が形成されていると、補強部材が電子部品素子により近い位置に配置されるので電子部品素子に加わる応力を緩和する効果が大きく、フレキシブル基板の内部および裏面に配線の引き回しが可能である。しかも、補強部材がフレキシブル基板の内部に形成されている場合と比べて比較的安価に補強部材によってフレキシブル基板および電子部品素子を補強する効果を引き出すことができる。
また、この発明にかかる電子部品において、電子部品素子がフレキシブル基板の表面側に実装され、補強部材がフレキシブル基板の内部に形成されていると、補強部材によって電子部品素子のショート不良が発生しにくくなり、フレキシブル基板の表面および裏面に配線の引き回しが可能となる。しかも、補強部材がフレキシブル基板の表面に形成されている場合と比べて補強部材の厚みや大きさの制約が小さくなる。
さらに、この発明にかかる電子部品において、電子部品素子がフレキシブル基板の表面側に実装され、電子部品素子が実装されたフレキシブル基板の表面側とは反対側のフレキシブル基板の裏面に補強部材が形成されていると、補強部材がフレキシブル基板の内部に形成されている場合と比べて比較的安価に補強部材によってフレキシブル基板および電子部品素子を補強する効果を引き出すことができ、補強部材がフレキシブル基板の表面に形成されている場合と比べて補強部材の厚みや大きさの制約が小さくなる。しかも、フレキシブル基板の表面および内部に配線の引き回しが可能となる。
また、この発明にかかる電子部品において、電子部品素子がフレキシブル基板の表面側に実装され、補強部材が、電子部品素子が実装されたフレキシブル基板の表面側においてフレキシブル基板の表面に形成された補強部材と、フレキシブル基板の内部に形成された補強部材と、電子部品素子が実装されたフレキシブル基板の表面側とは反対側のフレキシブル基板の裏面に形成された補強部材とのうちの少なくとも2種類以上の補強部材を含むと、補強部材がフレキシブル基板の表面、内部または裏面に形成されている場合と比べて、補強部材によってフレキシブル基板および電子部品素子を補強する効果が大きくなる。この場合、この発明にかかる電子部品において、少なくとも2種類以上の補強部材が導体からなり、フレキシブル基板の厚み方向に延びて形成され、少なくとも2種類以上の補強部材に電気的に接続されたビアホール電極を含むと、大きな放熱効果および大きなシールド効果が得られる。
さらに、この発明にかかる電子部品において、電子部品素子が本体部分および本体部分の端部に形成された接続部分を含み、補強部材が少なくとも電子部品素子の本体部分に対向するように形成され、または、少なくとも電子部品素子の接続部分に対向するように形成されていると、電子部品素子の本体部分に加わる応力を緩和し、または、電子部品素子の接続部分に加わる応力を緩和することができる。
また、この発明にかかる電子部品において、補強部材が、その中央に空間部分が形成されるように環状に形成されていると、次の効果も奏する。すなわち、ICなどの電子部品素子では、電子部品素子の底面の中央付近にも接続端子が配置されていることがあるため、電子部品素子の直下全面に導体からなる補強部材を配置すると、電子部品素子の接続端子からの接続配線を補強部材の外側に延伸させる必要がある。その場合、その接続配線のための配線部材によって損失が発生したり、別の接続配線のための配線部材との間で信号の干渉が発生して電子部品の誤動作を発生したりする可能性がある。そこで、電子部品素子の直下の中央に補強部材を形成しない空間部分を形成しておくことによって、配線部材による損失増加や不要な干渉を防ぐことができる。
さらに、この発明にかかる電子部品において、電子部品素子がフレキシブル基板の厚み方向と直交する方向に間隔を隔ててフレキシブル基板に実装された複数の電子部品素子を含み、補強部材が複数の電子部品素子に対応して分離されていると、フレキシブル基板に応力が加わった際に、電子部品素子の近傍では、曲げ応力などの応力が補強部材で緩和されるが、電子部品素子間では、補強部材が配置されていないため、逆に変形しやすくなる。そのため、フレキシブル基板に加わる応力を、補強部材を配置していない場所で吸収することができ、電子部品素子に加わる応力をさらに低減することができる。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、電子部品素子が実装された部分においてフレキシブル基板が電子部品素子とともに補強され、しかも、電子部品素子が実装された部分以外の部分においてフレキシブル基板が曲がりやすい、電子部品が得られる。
【0009】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明にかかる電子部品の一例を示す要部断面図解図である。
【図2】図1に示す電子部品に応力が加わった状態の一例を示す要部断面図解図である。
【図3】この発明にかかる電子部品の他の例を示す要部断面図解図である。
【図4】この発明にかかる電子部品のさらに他の例を示す要部断面図解図である。
【図5】この発明にかかる電子部品のさらに他の例を示す要部断面図解図である。
【図6】この発明にかかる電子部品のさらに他の例を示す要部断面図解図である。
【図7】この発明にかかる電子部品のさらに他の例を示す要部断面図解図である。
【図8】この発明にかかる電子部品のさらに他の例を示す要部平面図解図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、この発明にかかる電子部品の一例を示す要部断面図解図である。図1に示す電子部品10は、可撓性を有するたとえばフレキシブル基板12を含む。
【0012】
フレキシブル基板12は、たとえばポリイミド、ポリエステルなどの耐熱性を有する可撓性樹脂で形成される。フレキシブル基板12の表面(上面)には、たとえば金属箔などの導体からなる複数組の接続電極14、14、14´、14´が、間隔を隔てて形成される。このフレキシブル基板12の表面側には、電子部品素子としてたとえばIC16およびチップコンデンサ16´が、フレキシブル基板12の厚み方向と直交する方向に間隔を隔てて実装される。なお、フレキシブル基板12として、液晶ポリマ、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムなどを使用しても構わない。
【0013】
IC16は、たとえば直方体状の本体部分16aを含み、本体部分16aの両端部には、接続部分としてたとえばクランク状の接続端子16b、16bがそれぞれ形成される。そして、IC16は、接続端子16b、16bが一組の接続電極14、14にそれぞれはんだや導電性接着剤等で実装される。
【0014】
チップコンデンサ16´は、たとえば直方体状の本体部分16a´を含み、本体部分16a´の両端部には、接続部分として表面実装用の接続電極16b´、16b´がそれぞれ形成される。そして、チップコンデンサ16´は、接続電極16b´、16b´が別の一組の接続電極14´、14´にそれぞれはんだや導電性接着剤等で実装される。
【0015】
電子部品素子としてのIC16およびチップコンデンサ16´が実装されたフレキシブル基板12の表面側において、フレキシブル基板12の表面には、硬質材料としてたとえば金属箔などの導体からなる補強部材18および18´が、それぞれ形成される。この場合、一方の補強部材18は、フレキシブル基板12の厚み方向に見てIC16の本体部分16aに対向するように形成され、他方の補強部材18´は、フレキシブル基板12の厚み方向に見てチップコンデンサ16´の接続電極16b´、16b´を除いた本体部分16a´に対向するように形成される。
【0016】
図1に示す電子部品10を製造するために、可撓性を有する複数のフレキシブルシートを準備する。それら複数のフレキシブルシートには、フレキシブル基板12を構成する配線パターンが配置される。このフレキシブルシートは、加熱すると軟らかくなり冷却すると固まる熱可塑性を有するたとえば液晶ポリマからなるものである。
フレキシブルシートの一方主面全面には、銅箔などの金属箔が貼り付けられる。そして、エッチングなどにより金属箔から所定の配線パターンが形成される。配線パターンの形成時には、フレキシブルシートの金属箔上にレジストをスクリーン印刷などで塗布し、露出した金属箔をエッチング液によって除去する。
そして、配線パターンを形成した複数のフレキシブルシートを積層し、加熱しながら加圧し、各フレキシブルシートどうしを貼り合わせることによって、集合基板が形成される。
この集合基板を所定の大きさにカットすることによって、多数のフレキシブル基板12が形成される。なお、配線パターンにより、接続電極14、14´および補強部材18、18´が形成される。
それから、フレキシブル基板12の接続電極14、14´に、IC16の接続端子16bおよびチップコンデンサ16´の接続電極16b´をはんだ付けすることによって、電子部品10が製造される。
【0017】
図1に示す電子部品10では、補強部材18および18´がフレキシブル基板12の厚み方向に見てIC16およびチップコンデンサ16´と対向するようにフレキシブル基板12に形成されているので、IC16およびチップコンデンサ16´が実装された部分においてフレキシブル基板12がIC16およびチップコンデンサ16´とともに補強される。
【0018】
さらに、図1に示す電子部品10では、補強部材18および18´がフレキシブル基板12の厚み方向に見てIC16およびチップコンデンサ16´と対向するようにフレキシブル基板12に形成されているので、図2に示すように、IC16およびチップコンデンサ16´が実装された部分(リジット部分)以外の部分(フレキシブル部分)においてフレキシブル基板12が曲がりやすくなり、リジット部分への応力を低減できる。
【0019】
また、図1に示す電子部品10では、IC16およびチップコンデンサ16´がフレキシブル基板12の表面側に実装され、IC16およびチップコンデンサ16´が実装されたフレキシブル基板12の表面側においてフレキシブル基板12の表面に補強部材18および18´が形成されているので、以下の効果も奏する。
すなわち、図1に示す電子部品10では、補強部材18および18´がIC16およびチップコンデンサ16´により近い位置に配置されるので、IC16およびチップコンデンサ16´に加わる応力を緩和する効果が大きい。さらに、図1に示す電子部品10では、フレキシブル基板12の内部および裏面に配線の引き回しが可能である。さらに、図1に示す電子部品10では、補強部材18および18´がフレキシブル基板12の内部に形成されている場合と比べて比較的安価に補強部材18および18´によってフレキシブル基板12、IC16およびチップコンデンサ16´を補強する効果を引き出すことができる。
【0020】
また、図1に示す電子部品10では、IC16およびチップコンデンサ16´が、本体部分16aおよび16a´と本体部分16aおよび16a´の両端部に形成された接続端子16b、16bおよび接続電極16b´、16b´とを含み、補強部材18および18´が、少なくともIC16およびチップコンデンサ16´の本体部分16aおよび16a´に対向するように形成されているので、特にIC16およびチップコンデンサ16´の本体部分16aおよび16a´に加わる応力を緩和することができ、IC16およびチップコンデンサ16´の破損を防止することができる。
【0021】
さらに、図1に示す電子部品10では、電子部品素子がフレキシブル基板12の厚み方向と直交する方向に間隔を隔ててフレキシブル基板12に実装された複数の電子部品素子すなわちIC16およびチップコンデンサ16´を含み、補強部材18および18´が複数の電子部品素子に対応して分離されているので、フレキシブル基板12に応力が加わった際に、電子部品素子の近傍では、曲げ応力などの応力が補強部材18および18´で緩和されるが、電子部品素子間では、補強部材18、18´が配置されていないため、逆に変形しやすくなる。そのため、フレキシブル基板12に加わる応力を、補強部材18、18´を配置していない場所で吸収することができ、電子部品素子に加わる応力をさらに低減することができる。
【0022】
さらに、図1に示す電子部品10では、フレキシブル基板12上の接続電極14、14、14´、14´と補強部材18、18´とを接続すれば、補強部材18、18´を接続電極14、14、14´、14´と共有することができる点で安価になる。
【0023】
図3は、この発明にかかる電子部品の他の例を示す要部断面図解図である。図3に示す電子部品10では、図1に示す電子部品10と比べて、補強部材18、18´がフレキシブル基板12の表面に形成される代わりに、フレキシブル基板12の内部に形成されている。この場合、一方の補強部材18は、IC16全体と対向するように形成され、他方の補強部材18´は、チップコンデンサ16´全体と対向するように形成されている。
【0024】
図3に示す電子部品10では、図1に示す電子部品10と比べて、次の効果をさらに奏する。
すなわち、図3に示す電子部品10では、電子部品素子としてのIC16およびチップコンデンサ16´がフレキシブル基板12の表面側に実装され、補強部材18、18´がフレキシブル基板12の内部に形成されているので、補強部材18、18´によって電子部品素子のショート不良が発生しにくくなる。また、図3に示す電子部品10では、フレキシブル基板12の表面および裏面に配線の引き回しが可能である。さらに、図3に示す電子部品10では、補強部材18、18´がフレキシブル基板12の表面に形成されている場合と比べて補強部材18、18´の厚みや大きさの制約が小さくなる。
【0025】
また、図1に示す電子部品10では、補強部材18および18´が、IC16およびチップコンデンサ16´の接続部分にも対向するように形成されているので、特にIC16およびチップコンデンサ16´の接続部分に加わる応力も緩和することができ、IC16およびチップコンデンサ16´の接続部分の破損を防止することができる。
【0026】
図4は、この発明にかかる電子部品のさらに他の例を示す要部断面図解図である。図4に示す電子部品10では、図3に示す電子部品10と比べて、補強部材18、18´がフレキシブル基板12の内部に形成される代わりに、電子部品素子としてのIC16およびチップコンデンサ16´が実装されるフレキシブル基板12の表面側とは反対側の裏面に形成されている。なお、この場合も、一方の補強部材18は、IC16全体と対向するように形成され、他方の補強部材18´は、チップコンデンサ16´全体と対向するように形成されている。
【0027】
図4に示す電子部品10では、図3に示す電子部品10と比べて、次の効果をさらに奏する。
すなわち、図4に示す電子部品10では、補強部材18、18´がフレキシブル基板12の裏面に形成されているので、補強部材18、18´がフレキシブル基板12の内部に形成されている場合と比べて比較的安価に補強部材18、18´によってフレキシブル基板12、IC16およびチップコンデンサ16´を補強する効果を引き出すことができる。また、図4に示す電子部品10では、補強部材18、18´がフレキシブル基板12の表面に形成されている場合と比べて補強部材18、18´の厚みや大きさの制約が小さくなる。さらに、図4に示す電子部品10では、フレキシブル基板12の表面および内部に配線の引き回しが可能である。接続電極14、14、14´、14´と補強部材との距離をとることで補強部材が金属の場合、高周波特性の劣化を抑えられる。
【0028】
図5は、この発明にかかる電子部品のさらに他の例を示す要部断面図解図である。図5に示す電子部品10では、図1〜図4に示す各電子部品10と比べて、補強部材18および18´が、フレキシブル基板12の表面、内部および裏面にそれぞれ形成されている。この場合、補強部材18および18´は、フレキシブル基板12の表面および裏面にあるものが、IC16の本体部分16aおよびチップコンデンサ16´の接続電極16b´、16b´を除いた本体部分16a´にそれぞれ対向し、フレキシブル基板12の内部にあるものが、IC16およびチップコンデンサ16´全体にそれぞれ対向する。
【0029】
図5に示す電子部品10では、補強部材18、18´が、フレキシブル基板12の表面、内部および裏面に形成されているので、図1〜図4に示す各電子部品10のように補強部材18、18´がフレキシブル基板12の表面、内部または裏面に形成されている場合と比べて、補強部材18、18´によってフレキシブル基板12、IC16およびチップコンデンサ16´を補強する効果が大きくなる。なお、補強部材18、18´は、フレキシブル基板12の表面、内部および裏面のうちの二箇所たとえば表面および裏面に形成されていても、フレキシブル基板12の表面、内部または裏面に形成されている場合と比べて、補強部材18、18´によってフレキシブル基板12、IC16およびチップコンデンサ16´を補強する効果が大きくなる。
【0030】
また、図5に示す電子部品10では、導体からなる補強部材18、18´がフレキシブル基板12の表面、内部および裏面に形成されているので、図1〜図4に示す各電子部品10のように補強部材18、18´がフレキシブル基板12の表面、内部または裏面に形成されている場合と比べて、放熱効果およびシールド効果が大きい。
【0031】
図6は、この発明にかかる電子部品のさらに他の例を示す要部断面図解図である。図6に示す電子部品10では、図5に示す電子部品10と比べて、フレキシブル基板12の厚み方向に延びて複数組のビアホール電極20、20´がフレキシブル基板12に形成されている。一組のビアホール電極20は、IC16に関連してフレキシブル基板12の表面、内部および裏面に形成された補強部材18に電気的に接続される。別の一組のビアホール電極20´は、チップコンデンサ16´に関連してフレキシブル基板12の表面、内部および裏面に形成された補強部材18´に電気的に接続される。
【0032】
図6に示す電子部品20では、図5に示す電子部品10と比べて、フレキシブル基板12の表面、内部および裏面に形成された補強部材18、18´がビアホール電極20、20´を介してそれぞれ接続されているので、放熱効果およびシールド効果がさらに大きくなる。
【0033】
図7は、この発明にかかる電子部品のさらに他の例を示す要部断面図解図である。図7に示す電子部品10では、図3に示す電子部品10と比べて、2組の接続電極14および補強部材18が間隔を隔ててフレキシブル基板12に形成されているとともに、電子部品素子として2つのIC16、16がフレキシブル基板12の厚み方向と直交する方向に間隔を隔てて実装されている。また、各補強部材18は、各IC16の接続端子16bに対向するように形成されている。
【0034】
図7に示す電子部品10では、補強部材18が電子部品素子としてのIC16の接続部分である接続端子16bに対向するように形成されているので、電子部品素子の接続部分に加わる応力を緩和することができる。このように、補強部材は、電子部品素子の接続部分のみに対向するように形成されてもよい。
【0035】
図8は、この発明にかかる電子部品のさらに他の例を示す要部平面図解図である。図8に示す電子部品10では、可撓性を有するフレキシブル基板12の表面側に、電子部品素子としてIC16が実装される。
【0036】
IC16は、平面的に見てたとえば4角形状の本体部分16aを含み、本体部分16aの下面には、内側の接続端子16b1および外側の接続端子16b2が、たとえば4行4列の配列で、下方に突出するように形成されている。この場合、内側の接続端子16b1は、たとえば2行2列に配列され、外側の接続端子16b2は、内側の接続端子16b1の周囲に配列されている。
【0037】
フレキシブル基板12には、IC16の内側の接続端子16b1および外側の接続端子16b2に対応して、内側のビアホール電極20aおよび外側のビアホール電極20bが、4行4列の配列で、フレキシブル基板12の厚み方向に延びて形成されている。この場合、内側のビアホール電極20aは、たとえば2行2列に配列され、外側のビアホール電極20bは、内側のビアホール電極20aの周囲に配列されている。これらのビアホール電極20aおよび20bには、IC16の接続端子16b1および16b2がそれぞれはんだ付けされる。
【0038】
また、フレキシブル基板12の表面には、補強部材18が形成されている。補強部材18は、IC16の外側の接続端子16b2および外側のビアホール電極20bを含む部分に対応して、たとえば外形が4角形で環状に形成されている。そのため、補強部材18には、その中央に、IC16の内側の接続端子16b1および内側のビアホール電極20aを含む部分に対応して、たとえば4角形の空間部分18aが形成されている。
【0039】
図8に示す電子部品10では、補強部材18が、その中央にIC16の内側の接続端子16b1に対応して空間部分18aが形成されるように、環状に形成されているので、IC16の内側の接続端子16b1からの接続配線のための配線部材による損失増加や不要な干渉を防ぐことができる。すなわち、IC16の内側の接続端子16b1からの配線の自由度が上がる。
【0040】
上述の各電子部品10では、電子部品素子と補強部材とが接触されていないものもあるが、それらは、問題となる短絡を防止すれば接触されてもよい。
【0041】
また、上述の各電子部品10では、補強部材18がたとえばグランド電極として用いられてもよい。
【0042】
さらに、上述の各電子部品10では、電子部品素子としてIC16やチップコンデンサ16´が実装されているが、たとえばチップインダクタ、チップ抵抗、トランジスタなどにような他の電子部品素子が実装されてもよい。
【0043】
また、上述の各電子部品10では、電子部品素子としてIC16やチップコンデンサ16´が実装されているが、さらに多くの電子部品素子が実装されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
この発明にかかる電子部品は、特に、たとえばノートパソコンや携帯電話などの薄型の機器に好適に用いられる。
【符号の説明】
【0045】
10 電子部品
12 フレキシブル基板
14、14´ 接続電極
16 IC
16´ チップコンデンサ
16a、16a´ 本体部分
16b、16b1、16b2 接続端子
16b´ 接続電極
18、18´ 補強部材
18a 空間部分
20、20´、20a、20b ビアホール電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有するフレキシブル基板、
前記フレキシブル基板に実装された電子部品素子、および
前記フレキシブル基板の厚み方向に見て前記電子部品素子と対向するように前記フレキシブル基板に形成された補強部材を含む、電子部品。
【請求項2】
前記電子部品素子は、前記フレキシブル基板の表面に実装され、
前記補強部材は、前記フレキシブル基板の表面に形成されている、請求項1に記載の電子部品。
【請求項3】
前記電子部品素子は、前記フレキシブル基板の表面に実装され、
前記補強部材は、前記フレキシブル基板の内部に形成されている、請求項1に記載の電子部品。
【請求項4】
前記電子部品素子は、前記フレキシブル基板の表面に実装され、
前記補強部材は、前記フレキシブル基板の表面と対向する前記フレキシブル基板の裏面に形成されている、請求項1に記載の電子部品。
【請求項5】
前記電子部品素子は、前記フレキシブル基板の表面に実装され、
前記補強部材は、
前記フレキシブル基板の表面に形成された補強部材、
前記フレキシブル基板の内部に形成された補強部材、および
前記フレキシブル基板の表面とは対向する前記フレキシブル基板の裏面に形成された補強部材
のうちの少なくとも2種類以上の補強部材を含む、請求項1に記載の電子部品。
【請求項6】
前記少なくとも2種類以上の補強部材は導体からなり、
前記フレキシブル基板の厚み方向に延びて形成され、前記少なくとも2種類以上の補強部材に電気的に接続されたビアホール電極を含む、請求項5に記載の電子部品。
【請求項7】
前記電子部品素子は、本体部分および前記本体部分の端部に形成された接続部分を含み、
前記補強部材は、少なくとも前記電子部品素子の本体部分に対向するように形成されている、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電子部品。
【請求項8】
前記電子部品素子は、本体部分および前記本体部分の端部に形成された接続部分を含み、
前記補強部材は、少なくとも前記電子部品素子の接続部分に対向するように形成されている、請求項3または請求項4に記載の電子部品。
【請求項9】
前記補強部材は、前記フレキシブル基板の厚み方向に見てその中央に空間部分が形成されるように環状に形成されている、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の電子部品。
【請求項10】
前記電子部品素子は、前記フレキシブル基板表面において間隔を隔てて実装された複数の電子部品素子を含み、
前記補強部材は、前記複数の電子部品素子に対応して分離されている、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の電子部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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