説明

電子顕微鏡用試料ホルダおよび観察方法ならびに電子顕微鏡用試料作製装置

【課題】 タンパク質やその複合体を含む水の厚さを制御できる試料ホルダを提供する。
【解決手段】 SiNにより成る薄膜A(100)の上に、微小開口部を有するチタンより成る薄膜B(101)を配置した。これらの構造は、部分的に除去されたSi基板102の上に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体の構造解析に関する。特に、タンパク質やその複合体の構造解析に関する。
【背景技術】
【0002】
タンパク質やその複合体の構造解析には、X線回折、NMR(核磁気共鳴)、SPM(走査型プローブ顕微鏡)、TEM(透過型電子顕微鏡)などが用いられる。X線回折には単結晶(3次元結晶)の試料が必要であるが、これを作製するためには多大なる時間と労力を要する。NMRやSPMには単結晶の試料は必要ないが、NMRは分子量の大きなタンパク質の構造を解析することが困難であり、また、SPMはタンパク質の表面構造しか決定できない。これに対し、TEMは単結晶を用いることなく、タンパク質やその複合体の3次元的な構造を決定できる優れた方法である。
【0003】
TEMを用いた構造決定には、多くのTEM像を取得する必要がある。このための工程について説明する。開口部を有するカーボン膜を、タンパク質やその複合体を含む水の中に浸した後引き上げる。カーボン膜の両側についた余分な水分を除去した後、上記カーボン膜を液体エタンなどの中に入れて、急速凍結させる。これにより、カーボン膜の開口部の中や上下に、氷の中に閉じ込められたタンパク質やその複合体を配置することができる。上記カーボン膜を液体ヘリウムステージを有するTEMの中に配置し、開口部を観察することにより、氷の中に配置したタンパク質やその複合体のTEM像を得ることができる。
【0004】
電子線によるタンパク質やその複合体のダメージを低減するため、TEM観察の際には電子線のドーズを極限まで小さくする必要がある。この場合、TEM像のノイズが増えるため、多くの画像を取得した後、複数の画像を重ね合わせることによりノイズを低減する方法が用いられる。この際に、個々のタンパク質やその複合体がランダムな方向を向いていることを考慮し、類似の方向を向いているものを選択した上で重ねあわせを行う必要がある。このようにして得られた各方向を向いたタンパク質やその複合体のTEM像を用いて、コンピューターによる再構成を行うことにより、3次元的な構造を計算することができる。このような方法については、「Three-Dimensional Electron Microscopy of Macromolecular Assemblies, J. Frank, Oxford University Press, 2006」(非特許文献1)に記載されている。
【0005】
透過電子顕微鏡を用いた観察のためには、SiN薄膜を用いたホルダも提案されている。この方法では、Si上にSiN膜を形成した後、Si部分をウェットエッチング方により除去し、薄膜部分だけを露出させる。SiN薄膜の上に試料を配置した後、TEM観察を行う。TEMで、試料とSiN薄膜の両方を透過した電子線を拡大観察することにより、試料の拡大像を得ることができる。
【0006】
【非特許文献1】J. Frank, Oxford University Press(2006)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記開口を有するカーボン膜を用いた場合、以下の問題があった。第1に、タンパク質やその複合体を含む水の厚さを制御することが容易ではなかった。作業者の勘に頼り膜厚を制御するため、失敗することが多かった。また、その作業を習得するためには、トレーニングが必要であった。第2に、タンパク質やその複合体の方向を制御することができなかった。このため、ノイズの多いTEM像において、類似な方向を向いているタンパク質などを抽出することが容易でなかった。このため、画像重ね合わせの精度を向上することができなかった。第3に、開口部を含む薄いカーボン膜を形成することが容易でないため、ホルダの作製歩留まりを高くすることが容易ではなかった。第4に、液体ヘリウムに近い温度では試料がチャージすることがあった。カーボンがアモルファスであるため、低温でアンダーソン局在が発生し、導電率が下がるためと思われる。
【0008】
一方、上記SiN薄膜を用いた場合、SiN薄膜が絶縁材料であるため、試料がチャージする。このため、観察が容易ではなかった。
【0009】
本発明の第1の目的は、2層構造の薄膜を用いることにより、タンパク質やその複合体を含む水の厚さを制御できるようにすることである。
【0010】
本発明の第2の目的は、2層構造の薄膜と開口部を用いることにより、タンパク質やその複合体の方向を制御できるようにすることである。
【0011】
本発明の第3の目的は、抗体やアプタマーを用いることにより、タンパク質やその複合体の方向を制御できるようにすることである。
【0012】
本発明の第4の目的は、MEMSのプロセスを用いることにより、試料ホルダ作製の歩留まりを向上することである。
【0013】
本発明の第5の目的は、試料ホルダを構成する材料に金属を含ませることにより、低温においても試料のチャージを防ぐことである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成する請求項1に係る電子顕微鏡用試料ホルダは、少なくとも、膜Aと膜Bの積層構造を含んで構成され、膜Aが電子線を透過し、膜Bに開口部があり、膜Bの厚さが1μm以下であり、かつ、膜Aあるいは膜Bの少なくともいずれかが導電性であることを特徴とする。
【0015】
請求項9に係る電子顕微鏡用試料ホルダは、少なくとも開口部を有する薄膜Aと、該開口部の内側あるいは周辺に抗体あるいはアプタマーを配置したことを特徴とする。
【0016】
請求項11に係る観察方法は、請求項1から請求項10に記載の電子顕微鏡用試料ホルダと冷却ステージを有する透過型電子顕微鏡を用いて、タンパク質あるいはその複合体の構造を観察することを特徴とする。
【0017】
請求項14に係る電子顕微鏡用試料作製装置は、干渉色を自動的にモニタするための機構と、あらかじめプリセットした干渉色になった場合に自動的に低温槽にホルダを入れる機構を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の第1の効果は、タンパク質やその複合体を含む水の厚さを制御できることである。これにより、安定に観察をできるようになった。
【0019】
本発明の第2の効果は、タンパク質やその複合体の方向を制御できるようになったたことである。これにより、解析の精度を向上することができた。
【0020】
本発明の第3の効果は、試料ホルダ作製の歩留まりを向上できたことである。
【0021】
本発明の第4の効果は、低温においても試料のチャージを防げたことである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(実施例1)
図1に、本実施例の構成を示す。
【0023】
厚さ30nmのSiNにより成る薄膜A(100)の上に、直径10μmの開口部を有する厚さ1μmのチタンより成る薄膜B(101)を配置した。これらの構造は、部分的に除去されたSi基板102の上に形成されている。
【0024】
本構造の形成方法を説明する(図2)。Si基板102の両面に、SiN膜100と104を形成する。面A側のSiN膜100上に、さらにTi膜101を形成する。さらにその上にSiN膜103を形成する(図2(a))。その後、面B側のSiN膜104の上にレジスト105を配置した後で、フォトリソグラフィーによりパターンを形成する。現像後、このパターンを用いて、ドライエッチングによりSiN膜104の一部を除去する(図2(b))。その後、ウェットエッチングにより、Si基板102の一部を除去する。その後、レジスト105を除去する(図2(c))。
【0025】
面A側の上部SiN膜103の全面をドライエッチングで除去した後(図2(d))、レジスト106を塗布する。フォトリソグラフィーとドライエッチングを用いてTi膜101に開口部を形成する(図2(d−e))。その後、レジスト106を除去する。これらの工程により、本実施例の構造を形成することができた。実際には、図3に示すように、開口部120をひとつのホルダ上に複数配置し、観察を効率的にできるようにした。
【0026】
本構造の面A側に、タンパク質110を含んだ水111を滴下した(図4(a))。SiN膜100は水に対するぬれ性が高いために、上記開口部120にタンパク質を含んだ水が入り込む。その後、面A側に横方向から空気を吹き付けることにより、Ti膜101の開口部内部だけにタンパク質110を含む水111を残し、Ti膜101の上あった余分な水分だけを除去することができた(図4(b))。すなわち、開口部の内側だけに、タンパク質を含んだ水分を配置することができた。その後、本構造を液体エタンの中に入れることにより、氷の中にタンパク質を配置した試料を作製できた。
【0027】
本試料を液体ヘリウムステージを搭載したTEMで観察することにより、タンパク質のTEM像を得ることができた。この際、氷の厚さをほぼTi膜101と同じに制御することができたために、熟練者でなくても安定して試料を作製することができた。
【0028】
いくつかの実験を繰り返した結果、開口部120の大きさが10μm以下の場合、氷の厚さをほぼ薄膜B(Ti膜)の厚さと同じにできることがわかった。このため、開口部の大きさは、10μm以下とすることが望ましい。タンパク質の大きさを考慮するとタンパク質の種類にもよるが、開口部の大きさは10nm以上である必要があるだろう。一方、薄膜Bの厚さが厚すぎると、TEM観察を行う際に分解能が劣化する。このため、薄膜Bの厚さは1μm以下であることが望ましい。より望ましくは、薄膜Bの厚さを一般的なタンパク質よりも少し大きな150nm以下とするのが良い。
【0029】
本実施例ではSiN薄膜を用いた例を示した。しかしながら、酸化シリコン、アモルファスシリコン、窒化ホウ素、ベリリウム、カーボン、ポリミド、ポリプロピレン、ポリエチレンを用いることができるのはいうまでもない。本実施例ではTi薄膜を用いた例を示した。しかしながら、その他の非磁性金属を用いることができるのはいうまでもない。本実施例では、タンパク質を観察した例を示した。しかしながら、タンパク質複合体も同様に観察できることはいうまでもない。これらは、以下の実施例においても同様である。
(実施例2)
本実施例の構成は、実施例1と類似である。ただし、Ti薄膜101の膜厚を150nmとし、かつ、その開口部の直径を200nmとした点が異なる(図5)。
【0030】
このような構成とすることにより、開口部の中に単一のタンパク質を導入することができた(図5)。また、このタンパク質が異方性をもつ場合、タンパク質の方向を制御することができた。
【0031】
このような方法を用いてタンパク質の方向を制御するためには、タンパク質の大きさにもよるが、開口部の大きさをタンパク質よりも若干大きくするのが望ましい。具体的には、開口部の大きさを200nm以下にするのが望ましい。
(実施例3)
本実施例によるホルダの構造を図6に示す。本実施例の構成は、実施例1と類似である。ただし、開口部の側面に、抗体112を配置した点が異なる。
【0032】
本構造の形成方法の前半部分は、実施例1と同じである。実施例1の構造を形成した後のホルダ形成方法を、図7に示す。面Aに対して、矢印Aで示す斜め方向にレジスト107を薄くスプレー塗布する(図7(a))。次に、矢印Bで示す別の斜め方向から、Au(113)を蒸着する(図7(b))。さらに、レジストを除去することによりリフトオフを行う。これにより、開口部の側面の一部に、選択的にAu(113)を配置できる(図7(c))。最後に、Auに特異的に吸着する化合物をつけた抗体114を、本ホルダのAu部分113に吸着させる。これにより、開口部の側面に、選択的に抗体114を配置することができた。
【0033】
本構造の面A側に、タンパク質110を含んだ水111を配置した(図6)。SiN膜は水に対するぬれ性が高いために、上記開口部120にタンパク質を含んだ水が入り込む。この際に、ターゲットのタンパク質110と抗体112が、抗原抗体反応により接着する。タンパク質が抗体と接着する部位は決まっているため、常にこの部位を抗体112の方向に向けることができる。このため、タンパク質110の方向を制御することができる。その後は、実施例1と同様な方法により、氷の中に配置したタンパク質110を観察することができた。ただし、各方向からタンパク質を観察するため、必要に応じてステージを傾斜して観察した。
【0034】
本方法を用いることにより、タンパク質110の方向を制御することができたために、ノイズの多い画像を重ね合わせることが容易になった。このため、解析の精度を向上することができた。
【0035】
本実施例では、タンパク質の方向を制御する例を示したが、タンパク質やRNAの複合体などの方向を制御できることはいうまでもない。また、本実施例では、抗体を用いてタンパク質の方向を制御する例を示したが、アプタマーなどを用いて制御できることはいうまでもない。これらは、以下の実施例でも同様である。
(実施例4)
本実施例によるホルダの構造を図8に示す。開口部を形成した薄膜130の内側に、抗体112を配置した。本構造の作製方法は、実施例3の場合と類似である。また、利用方法も、実施例3と同様である。
【0036】
本方法を用いることにより、タンパク質の方向を制御することができたために、ノイズの多い画像を重ね合わせることが容易になった。このため、解析の精度を向上することができた。
(実施例5)
本実施例では、実施例1に記載のホルダの開口部に、タンパク質を含んだ水を入れた後、試料を急速冷却するための自動処理装置を示す。構成を、図9に示す。
【0037】
ホルダ140を固定するためのステージ141、ホルダ140上にタンパク質110やその複合体を含んだ水111を滴下するためのオートピペット142、ホルダ上の余分な水分を飛ばすためのブロワー143、ホルダ上の水分量を見るために干渉色を測定するための光源144と分光器145、試料を低温の液体エタン147に入れるためのロボットアーム146、および、低温の液体エタン147を入れるためのデュワー148から構成されている。また、本構成全体が、密閉室149の内部に配置されており、外気と遮断されている。密閉室149内部の雰囲気は、各種のガスで置換できるようになっている。
【0038】
本装置の動作は、以下のとおりである。ホルダ140をステージ141上に固定した後、ホルダ140上にタンパク質110を含んだ水111をオートピペット142で滴下する。次に、ブロワー143を用いてホルダ上の余分な水分を除去する。この際に、光源144と分光器145を用いて水の膜厚をモニタする。適度な膜厚になった際に、ブロワー143を停止し、オートアーム146を用いて液体エタン147の中にホルダ140を入れる。これにより、目的の膜厚を有する試料を自動的に作製できた。
(実施例6)
本実施例は、実施例5と類似である。ただし、タンパク質110などを含んだ水111の膜厚を測定するために、光源144と分光器145のかわりに光学顕微鏡150を配置した点が異なる(図10)。
【0039】
このような構成とすることにより、タンパク質110などを含んだ水111部分を光学顕微鏡150で観察できる。この際に、水111部分の色が干渉により水111の膜厚に依存するため、該膜厚をモニタできる。また、光学顕微鏡150で、ホルダ上のタンパク質等を含んだ水111の形状なども観察することができる。このため、使い勝手を良くすることができた。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の試料ホルダの一例を示した図である。
【図2】本発明の試料ホルダの作製方法を説明するために示した図である。
【図3】本発明の試料ホルダの一例を示した図である。
【図4】本発明の試料作製を説明するために示した図である。
【図5】本発明の試料ホルダの一例を示した図である。
【図6】本発明の試料ホルダの一例を示した図である。
【図7】本発明の試料ホルダの作製方法を説明するために示した図である。
【図8】本発明の試料作製を説明するために示した図である。
【図9】本発明の電子顕微鏡用試料作製装置の一例を示した図である。
【図10】本発明の電子顕微鏡用試料作製装置の一例を示した図である。
【符号の説明】
【0041】
100…薄膜A、101…薄膜B、102…Si基板、103,104…SiN膜、105,106…レジスト、110…タンパク質、111…タンパク質を含んだ水、112,114…抗体、113…Au、120…開口部、130…薄膜、140…ホルダ、141…ステージ、142…オートピペット、143…ブロワー、144…光源、145…分光器、146…ロボットアーム、147…液体エタン、148…デュワー、149…密閉室、150…光学顕微鏡

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、膜Aと膜Bの積層構造を含んで構成され、膜Aが電子線を透過し、膜Bに開口部があり、膜Bの厚さが1μm以下であり、かつ、膜Aあるいは膜Bの少なくともいずれかが導電性であることを特徴とする電子顕微鏡用試料ホルダ。
【請求項2】
上記膜Aが、少なくとも酸化シリコン、窒化シリコン、アモルファスシリコン、窒化ホウ素、ベリリウム、カーボン、ポリミド、ポリプロピレン、ポリエチレンを含んで構成されることを特徴とする請求項1記載の電子顕微鏡用試料ホルダ。
【請求項3】
上記膜Bが金属で構成されることを特徴とする請求項1記載の電子顕微鏡用試料ホルダ。
【請求項4】
上記膜Aが、少なくとも酸化シリコン、窒化シリコン、アモルファスシリコン、窒化ホウ素、ベリリウム、カーボン、ポリミド、ポリプロピレン、ポリエチレンを含んで構成されると共に、上記膜Bが金属で構成されることを特徴とする請求項1記載の電子顕微鏡用試料ホルダ。
【請求項5】
上記開口部の大きさが10μm以下であることを特徴とする請求項1記載の電子顕微鏡用試料ホルダ。
【請求項6】
上記開口部の大きさが200nm以下であることを特徴とする請求項1記載の電子顕微鏡用試料ホルダ。
【請求項7】
上記開口部の内側あるいは周辺に抗体あるいはアプタマーを配置したことを特徴とする請求項1または請求項5または請求項6記載の電子顕微鏡用試料ホルダ。
【請求項8】
請求項7において、間に金属を配置することにより、上記膜Bに対して抗体あるいはアプタマーを固定することを特徴とする電子顕微鏡用試料ホルダ。
【請求項9】
少なくとも開口部を有する薄膜Aと、該開口部の内側あるいは周辺に抗体あるいはアプタマーを配置したことを特徴とする電子顕微鏡用試料ホルダ。
【請求項10】
少なくとも薄膜、および、抗体あるいはアプタマーを含んでなることを特徴とする電子顕微鏡用試料ホルダ。
【請求項11】
請求項1から請求項10に記載の電子顕微鏡用試料ホルダと冷却ステージを有する透過型電子顕微鏡を用いて、タンパク質あるいはその複合体の構造を観察する観察方法。
【請求項12】
請求項1から請求項10に記載の電子顕微鏡用試料ホルダに対して、気体を吹き付けることにより、開口部以外の水分を除去する工程を含む観察方法。
【請求項13】
請求項12において、水分を除去する際に、水の膜厚に対応した干渉色を計測することにより、残留の水分量を制御する工程を含む観察方法。
【請求項14】
請求項13記載の方法を用い、干渉色を自動的にモニタするための機構と、あらかじめプリセットした干渉色になった場合に自動的に低温槽にホルダを入れる機構を有することを特徴とする電子顕微鏡用試料作製装置。
【請求項15】
試料ホルダ上の水の量を制御するために、干渉色を自動的にモニタするための機構と、あらかじめプリセットした干渉色になった場合に自動的に低温槽にホルダを入れる機構を有することを特徴とする電子顕微鏡用試料作製装置。
【請求項16】
干渉色を計測するための手段が光源と分光器であることを特徴とする請求項14または請求項15記載の電子顕微鏡用試料作製装置。
【請求項17】
干渉色を計測するための手段が光学顕微鏡であることを特徴とする請求項14または請求項15記載の電子顕微鏡用試料作製装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−267889(P2008−267889A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−108861(P2007−108861)
【出願日】平成19年4月18日(2007.4.18)
【出願人】(000004271)日本電子株式会社 (811)
【Fターム(参考)】