説明

電気インピーダンス断層撮影装置

【課題】再構成規則を統計的および/または系統的な測定雑音に合わせて連続的に適合させるEIT装置を開発する。
【解決手段】電気インピーダンス断層撮影装置において、制御ユニットが、適切なプログラミングにより、すべての測定チャネルの測定信号(U1,..,UM)から少なくとも1つの特性(e1,...,eM)を連続して求め、前記測定チャネルの測定信号を前記特性に基づいて補正するか、または前記再構成アルゴリズムを前記特性に基づいて適合させるよう構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体に取付可能な複数の電極と、これらの電極に交流電流または交流電圧を供給し、これらの電極から測定信号として電圧信号または電流信号を受け取る制御および測定回路と、これら制御および測定回路と接続されており、そのつど1つの電極対に交流電流または交流電圧を供給し、残りのすべての電極対の各電極対の電圧信号または電流信号を測定チャネルの測定信号として受け取り、供給電極対が前記複数の電極を連続的に通過するようにすることにより、M個の複数の測定チャネル(K1,...,KM)において測定信号(U1,...,UM)を受け取って処理し、処理された測定信号から再構成アルゴリズムにより電極平面に身体のインピーダンス分布を再構成するように適切にプログラミングされた制御ユニットとを有する、電気インピーダンス断層撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
患者身体の横断面の「電気インピーダンス断層撮影像」の撮影に使用されるこのような電気インピーダンス断層撮影装置(EIT装置)は例えば特許文献1から公知である。
【0003】
電気インピーダンス断層撮影法は、導電性を有する身体のインピーダンス分布または基準分布からのインピーダンス変化を再構成する方法である。そのためには、被検体の導電性表面に多数の電極が取り付けられる。その際、通常はデジタル信号プロセッサである制御ユニットは、次々に(有利には)隣り合う電極の1対に交流電流(例えば50kHzで5mA)を供給し、残りの電極における電圧を測定し、測定された電圧が制御ユニットに送られるように手配する。適切なアルゴリズムを用いれば、次々に電流供給が巡回する間の電圧測定値を組み合わせることにより、インピーダンス分布または基準分布に対する変化を再構成することができる。一般的には、16個の電極を等間隔にリング状に配置した構成が用いられる。これらリング状に配置された電極は例えばベルトを用いて患者身体を囲むように置くことができる。そのつど隣り合う2つの電極に交流電流が供給され、残りの無通電の電極対の間で電圧が測定され、制御ユニットにより収集される。電流供給点を回転させれば、多数の電圧測定値が得られ、これら多数の電圧測定値から、電極平面内の基準に対する、インピーダンス分布の2次元断面像を再構成することができる。
【0004】
電気インピーダンス断層撮影は基礎医学において普及しつつある。一般的なEIT装置は8、16または32個の電極を用いてデータを取得する。その際、2つ以上の電極に交流電流(電圧)が供給(印加)され、残りの電極の間に生じる電圧(電流)が測定される。以下では、第1実施形態を考察する。第2実施形態も、供給変量と測定変量として電流と電圧を交換することによって同様に考察することができる。供給と測定を様々に組み合わせることにより、信号ベクトルを形成することができ、この信号ベクトルから、適切なアルゴリズムを用いることにより、インピーダンス分布を、ファンクショナルEIT(fEIT)の場合には、電極平面における基準値に対するインピーダンス分布の相対的変化を求めることができる。後者は胸部の状態に応じたfEITにおいて使用される。この場合、N個の電極がリング状に胸部回りに取り付けられ、様々な肺の状態(例えば吸気終末状態および呼気終末状態)における信号ベクトルの比較から、肺の換気の局所的分布の尺度となる換気による相対的なインピーダンス変化の断面像が再構成される。信号ベクトルの成分、すなわちここでは電圧は、電流供給電極対と電圧測定電極対との一対一の組合せに対応付けられている。この組合せをここではチャネルまたは測定チャネルと呼ぶ。よく使用されるのは、隣接する2つの電極の間に電流を供給し、残りの隣接する電極対の間で電圧を測定する、いわゆる隣接データ取得である。この場合、16の電流供給と13の測定対とから全部で16*13=208の測定チャネルが生じる(図1参照)。電流供給と電圧測定との交換による相反関係のため、そのうちの104しか線形独立でない。チャネルの電圧測定から測定値電圧ベクトルが形成され、このベクトルから断層撮影像を計算することができる(フレーム)。隣接DAQモードは相対的なインピーダンス変化に対する高い感度を特徴としているが、一部には、誤りを生じやすい非常に低い電圧が生じるという欠点を有している。これに関連して、電流供給および/または電圧測定の間隔をより大きくすれば、よりロバストにはなるが、一般的には感度が失われてしまう。
【0005】
数学的物理学的な観点からは、EITは不良設定された非線形逆問題である。それはつまり、測定された縁電圧における小さな誤差が、逆解、導電率分布またはインピーダンス分布における非常に大きな誤差として現れ、一般に解が誤差のある測定された縁電圧に恒常的には依存しないということである。ファンクショナル胸部EITの線形化されたケースでも、肺の基準状態に対する換気による肺の状態変化が小さい場合、不良設定性は残る。これは一般に、再構成の行列表現において、電流供給が既知である場合の被検体内部における導電率変化(またはインピーダンス変化)と被検体の縁部における測定電圧の変化との関係を記述する行列の不良条件として表れる。それゆえ、例えば不良条件を緩和するための正則化のような数学的方法が使用される。しかし、これは解空間の縮小と空間分解能の低下を引き起こす。
【0006】
一般に、測定誤差に対するロバストネスと分解能との間の中道が模索される。正則化の強さはいわゆる正則化パラメータを介して制御され、また正則化パラメータは生じている信号対雑音比(SNR)に適合させられる。場合によっては、再構成プロセスにおいて、異なる雑音を有する測定値を、加重平均値の場合と同様に、相関行列によって異なる重みで重み付けしてもよい。
【数1】

ここで、σiは測定変量xiの統計的誤差である。SNRは主に装置に固有の値であり、多くのEITシステムのハードウェアはSNRに関して最適化されている。
【0007】
したがって、大抵は、例えば重み付けおよび/または正則化の際にSNRを考慮する、かつて生成された固定的な再構成規則が、再構成として使用される。かなり一定した理想的な環境での実験室試験には大抵これで十分である。
【0008】
しかし、実際の日常的な臨床使用では、固定的な再構成規則のコンセプトは不十分であると判明することが多い。特に、再構成規則のために統計的誤差(SNR)を考慮するだけでは、実際の臨床使用にはロバストネスが不十分である場合が多いことがはっきりする。現代のエレクトロニクスとコンピュータ技術とを用いれば、大抵、雑音は測定の成功を限定する要因ではないことが分かる。EIT画像に明らかなアーチファクトを形成する測定誤差はたいてい系統誤差である。これらの系統的測定誤差は例えばコモンモード電圧または誘導性クロストーク(容量性は良好に遮断できる場合が多い)によって生じる。さらに、これらの測定誤差は経時的に変化する場合も多い。これらの系統的測定誤差の正確な値は一般的には未知であるから、電圧の補正それ自体ふつうは不可能である。従来のEITシステムはほとんど、相対的な系統誤差成分の非常に小さな、ファントムを用いた実験室条件下で、または志願した健康な被検者に対して使用されてきた。
【0009】
こうした理由から、従来の再構成規則では、これらの障害はEITにおいて考慮されない。しかし、日常の臨床では、重態の肺病患者の場合、測定電圧の相対的な系統誤差成分が非常に高い場合のあることが判明することが多い。これらの誤差に関して無知であると、再構成されたEIT画像に膨大なアーチファクトが生じ、医学上の解釈が不可能になってしまう。
【0010】
非常に誤差の多い測定が予想される使用場面では、通常、そのような測定が生じた場合の再構成の適合が講じられる。例えば100の測定の平均値を求めなければならず、測定33について、「誤測定」だったことが分かっている場合、この測定は却下され、平均値も残りの99の測定から形成される。しかし、EITにおいて、再構成規則のこのような適合は従来行われてこなかった。従来の公開されたすべての再構成では、すべての測定チャネルの完全なデータセットが前提とされており、せいぜいのところ統計的測定誤差に基づいて相関行列を介した重み付けによってSNRを考慮するだけであって、系統的測定誤差はEITにおける従来の再構成規則では無視されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】EP 1 000 580 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の課題は、再構成規則を統計的および/または系統的な測定雑音に合わせて連続的に適合させるEIT装置を開発することである。このEITシステムはすべてのチャネルの測定データを生じうる測定誤差に関して連続的に分析し、必要ならば、再構成規則をその時その時の誤差状態に適合させ、できるだけ雑音またはアーチファクトのない足構成を、したがってまた全測定期間にわたって臨床的な解釈が可能なEIT画像を保証しなければならない。さらには、ユーザに測定状態を知らせるべきである。特に、雑音を補正できない場合には、それらのEIT測定は臨床的に評価できないことをユーザに指摘すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題は請求項1に記載された特徴を備えた電気インピーダンス断層撮影装置により解決される。有利な実施形態は従属請求項に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】電流供給電極対と電圧測定電極対との間に等ポテンシャル線が記入された16電極EITシステムのデータ取得の概略図を示す。
【図2】EIT再構成を誤差のあるデータに適合させるEIT装置の概略図を示す。
【図3】EIT画像の表示要素と、EITデータから導出された曲線/トレンドと、関連するデータ品質情報の概略図を示す。
【図4】発生する主要な系統的測定誤差への適合なしの16電極EITシステムによる30秒のデータ取得から発生した大きなアーチファクトを有する一回換気画像を示す。
【図5】求められた208のチャネル固有品質パラメータを示す。
【図6】図4と同じデータセットから、しかし発生した主要な系統的測定誤差への適合ありで形成されたアーチファクトなしの一回換気画像を示す。
【図7】臨床データの代表集合から形成された(すべてのmまたはmの部分集合に対する)測定チャネル特性eαの確率分布、および品質指標と測定された特性との間の単純な関数的関係qmα(emα,esoll mα)の概略図を示す。
【数2】

【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、図2および図3に従い、以下の特徴を備えたEIT装置を実現する。
【0016】
1.M個のすべての測定チャネルの電圧(7)が生じうる雑音に関して連続的に検査される。これはm=1・・・Mのすべてのチャネルの測定された電圧のα=1・・・Nの特性emα(Um)(11)を予想される目標値および/または目標範囲esoll mα(15)と比較することにより行うことができる。目標範囲は、例えば装置パラメータから、および/または相反関係のような理論的考察から、および/または臨床および/または実験室試験からの意図的な雑音を伴ったEIT測定の大きなデータセットの分析によって導出することができる。測定された電圧の測定可能および導出可能な特性の例は、もちろん1つには求められたSNRであるが、その他には、電圧の外れ値または電圧の変化、電圧の平均絶対値、位相または実数成分および虚数成分、測定電圧のクロストーク推定値、電圧の求められたコモンモード推定値、測定電圧の相反関係、電圧ドリフト、電流供給の変動、ある特定の期間にわたる相関的な電圧時系列の間の相関、存在するならば電圧データと換気データとの間の相関、電極皮膚間接触インピーダンスの絶対値および位相、ある特定の期間にわたる個々のチャネルの測定シーケンスの周波数スペクトルの絶対値および位相の分布の特徴的な特性、例えば最大値、標準偏差、スペクトル分布の形状等である。ここで、測定のN個の特性は必ずしも互いに独立している必要はないことに注意されたい。例えばコモンモード雑音またはクロストークのような系統的雑音は複数の特性に反映されうるが、必ずしもそうではない。
【0017】
2.1つの適合方法は、N個の特性からM個の電圧の系統誤差成分を求め、電圧を直接補正することである。
【0018】
3.別の適合方法は、再構成規則をチャネルに即して適合することである。各チャネルm=1・・・Mの求められたα=1・・・Nの特性と前もって経験的および/または理論的に導出された目標値esoll mαとの比較から、チャネル固有かつ特性固有のパラメータqmα(emα,esoll mα)を求める(13)。このパラメータは、例えば算術平均もしくは幾何平均またはこれらから導出された値または様々なチャネルの組合せによって、チャネル固有の品質パラメータqm(q11,...,qmα,...,qMN)に統合することができる。このチャネル固有の品質パラメータは、チャネルmの誤差のある電圧をアルゴリズムによって抑えるために、再構成規則により考慮される(21)。一般性を失うことなく、チャネル固有パラメータは閉区間、例えば[0,1]へ写像することができる。ここで、値0は誤差の多い測定に、q=1はほとんど誤差のない測定にまたは中間値にも割り当ててよい。これにより、EIT再構成(22)の際、qm=0のチャネルは完全に抑圧され、0<qm<1のチャネルは部分的に抑圧され、qm=1のチャネルはまったく抑圧されるようにすることができる。しかし、抑圧の強さに関する閾値範囲を用いることも可能である。抑圧をどのような具体的形態で行うかは、具体的な再構成規則に依存する。1つの方法は例えば、統計的測定誤差の場合によく使用される重み付けである。この方法の結果、手当なしではEIT画像にアーチファクトとして現れかねない(図4)、電圧測定における雑音が、明らかに抑圧される(図6)。
【0019】
4.この方法の一部は、特性emα、該特性から導出された特性品質パラメータqmα(emα,esoll mα)および/または統合されたチャネル固有品質パラメータqm(q11,...,qmα,...,qMN)を、一般的には随走する時間窓を介してつねに連続的に求めることである。
【0020】
少なくとも1つのパラメータがある特定の品質パラメータ範囲Δqthr(20)を越えて変化すると、上記2.に記載したように、再構成規則の適合のためにチャネル固有品質パラメータが考慮される。閾値Δqthrは、方法の具体的な実施に応じて、各チャネルに対する1つの値(これは実際的であることが判明している)または異なる複数のチャネルに対する複数の値から各チャネルmおよび各特性αに対して1つの閾値の定義までの間としてよい。また、各フレームについて再構成規則を適合させることも考えられる。
【0021】
5.この方法の一部は、β=1・・・G個の大域的特性Eβ(12)を測定および/または技術的動作変数から求めることである。この大域的特性の例は、チャネル固有の特性emαおよび/またはチャネル固有の品質パラメータqmαもしくはqmおよび/または動作電流強度の最大値、最小値もしくは平均値または組合せ、増幅係数、電圧のダイナミックレンジ、動作周波数、および再構成アルゴリムの適合有りおよび無しでの差動EIT画像のノルム等である。大域的特性Eβは、チャネル固有の値と同様に、予想される目標値および/または目標範囲Esollβ(16)と比較され、大域的品質パラメータQβ(Eβ)が求められる(14)。この場合でも、目標範囲は、例えば装置パラメータから、および/または相反関係のような理論的考察から、および/または臨床および/または実験室試験からの意図的な雑音を伴ったEIT測定の大きなデータセットの分析によって導出することができる。大域的品質パラメータQβ(Eβ)は例えば算術平均または幾何平均によって大域的品質指標Q(Q1,...,QG)に統合される。大域的品質指標は一般性を失うことなく閉区間へ、例えば[0,1]へ写像することができる。大域的品質指標はEIT測定の品質調整に使用される。この品質調整は連続的に行ってもよいし、L個のクラスへの分類によって、例えば良、可、劣(L=3)または1,2,3,4,5(L=5)に分類することによって離散的に行ってもよい。その際、Q区間の分割は一般に等間隔でなくてもよく、典型的には経験に基づく。
【0022】
6.大域的品質指標は、例えば棒グラフ表示(24)、充填レベル表示(28)または円グラフ表示(29)によってグラフィカルに、および/または例えば交通信号表示(25)、カラーランプ表示(26)、色コーディングされたグラフ(27)のような色コーディングで、および/または英数字で、例えばパーセント(30)または確実でない境界a、bを含む任意の区間で、および/または英数字表示とグラフ表示(28)との組合せによって、ディスプレイ上でユーザに表示される。
【0023】
7.比較的長い期間(33)にわたるEIT変数のトレンド表示、または比較的短い期間(32)における曲線、例えば積算されたインピーダンス変化(大域的曲線)もしくはROI(関心領域)にわたって積算されたインピーダンス変化、またはEITデータおよび/または電圧データおよび/または動作データから導出された時系列において、品質の悪いエピソード(臨床的に解釈不能)と品質の良いエピソード(臨床的に解釈可能)は異なって表示される(34)。
【0024】
8.データ品質の悪いエピソードのEIT画像、曲線、トレンド値は表示(35)、(36)のスケーリングに加わらない。
【0025】
9.データ品質の悪いエピソードのEIT画像、曲線値、トレンド値は所定の値に設定することができる。この所定の値は表示値域内にあってもよいし、表示値域外にあってもよい(37)。
【0026】
10.データ品質の悪いエピソードのEIT画像、曲線値、トレンド値は補間してもよい。その場合、補間のために、データ品質の悪いエピソードの前の少なくとも1つのEIT画像または曲線値またはトレンド値が使用される(38)。補間も別に表示される。
【0027】
11.データ品質が悪い場合には、根本原因分析(root cause analysis, RCA)が行われ、故障の考えられる原因がユーザに示される。さらに、故障原因を取り除く措置を表示してもよい。これにより、ユーザの影響行使に従って測定の品質を改善することができ、EITデータの新たな臨床的解釈が可能となる。
【0028】
以下では、本発明を図面と関連させて実施例に基づいてより詳しく説明する。
【実施例】
【0029】
図3には、EITデータの表示要素のいくつかの例が品質情報とともに概略的に示されている。どの向きの棒グラフ表示(24)も単色でまたは色コーディングして表示してよい。飽和した棒グラフは良い品質を、空の棒グラフは悪い品質を表す、または飽和と空の定義に応じて、逆の品質も表す。同様に、ある特定の閾値を超えた場合に、棒グラフが色を変える(例えば、良=緑、可=黄、劣=赤)ようにしてもよい。また、交通信号表示(25)(悪い品質=赤、中位の品質=黄、良い品質=緑)も可能である。もちろん、代替的な色コーディングおよび/または信号灯数も考えられる。別の表示形態は例えば充填レベル表示(28)または円グラフ表示(29)であり、選択的に単色とするか色コーディングされる。英数字の値は例えば直接EIT画像(30)内にまたはEIT画像から導出された画像内にあってもよいし、例えば充填レベル表示(28)の中などにグラフィック表示してもよい。ここで、トレンド表示とは、EITをベースとするデータの、例えば数分から数時間までの比較的長い期間にわたるグラフを意味し(33)、曲線とは、秒範囲または数分で急速に変化する値を意味している(32)。適合方法も空しく再構成の結果が多く誤差を含むまたは含みうるような悪いデータ品質を有するエピソードは別に表示される(34)。例えばデータ品質の悪い断片のインピーダンス曲線(32)の再構成された値は、表示(35)のスケーリングには引き入れられない。同じことは例えば吸気終末期のインピーダンス変化(換気量差)のトレンド表示(33)にも当てはまる。データ品質(34)の悪い表示されたエピソードにおける、誤差の大きそうな換気量差(36)の値も同様にスケーリングに加わらない。データ品質の悪いエピソードにおけるEITベースの変数のトレンド表示(33)においても、これらの値を固定値に設定する(37)または補間する(34)ことが可能である。
【0030】
以下の例では、チャネル固有の品質指標と大域的品質指標を求めるための方法と、再構成規則の適合をこの例に関して詳しく説明する。この例の変更形態も似たような結果をもたらす。ここでは、以下の、208の測定チャネルを有する16電極EITシステムの隣接DAQモードにおけるチャネル固有の特性を使用した。
m1:固定時間窓内で平均した電圧Umの実数成分Re(Um)、m=1・・・208。時間窓はおよそ30秒であり、複数の呼吸を含む。
m2:固定時間窓内で平均した電圧Umの位相φm=atan(Im(Um)/Re(Um))、m=1・・・208。
m3:固定時間窓内で平均した電圧Umの最高電圧max(Um)の絶対値、m=1・・・208。
m4:固定時間窓内で平均した電圧Umの相対的なコモンモード誤差
【数3】

ここで、コモンモード誤差ΔUmcmは特定のハードウェア実装に依存して求めることができ、それから導かれるモデル仮定は特別な測定から求めることができる。
m5:固定時間窓内で平均した電圧UmないしUm’の相反関係rm=|(|Um|−|Um’|)/(|Um|+|Um’|)|。ここで、m、m’は互いに相反するチャネルであり、rm=rm’
m6:信号対雑音比SNRm=20log10(Um/Nm)、m=1・・・208。チャネル固有の雑音成分Nmは生理的信号源(換気、心拍)の周波数範囲よりも上のカットオフ周波数でハイパスフィルタリングされた電圧時系列の実効値から推定した。
【0031】
特性固有の品質指標qmαは下記の計算規則により求めた。
【数4】

この規則の変形として、ヒステリシス閾値を取り決めてもよいし、または別のより複雑な変種でもよい。それはそれぞれのハードウェアと臨床データの振る舞いに関する経験にも依存する。切断パラメータcmα、dmαを求めるために、臨床研究からの400を超えるデータセットを評価した。すべての特徴emαについて分布を求めた。その例が図7a)〜7c)に概略的に示されている。
【0032】
mαの1つの値に対してそのつど1つの切断cmαを設定した。データの99.5%は、どの領域が増大する系統誤差を含んでいると見なされるかに応じて、上(図7a、例えば相反関係)または下(図7b、例えば電圧の実数成分)または1つの範囲内(図7c、例えば位相)にある。図7a)のタイプの分布としては、例えば相反関係が挙げられる。これは理想的には0であり、大きすぎる値は系統的測定誤差を示唆する。したがって、切断は上端にある。図7b)のタイプの分布としては、例えば電圧の実数成分が挙げられる。電圧の実数成分が大きければ大きいほど、系統誤差成分が大きい確率は低くなる。よって、切断は低すぎる値に対してである。図7cのタイプの分布としては、位相が挙げられる。位相は主に使用する平均的な電極皮膚間インピーダンスの電流供給周波数とアナログ電子機器とに依存する平均値の回りに散らばる。磁気結合またはクロストークが大きければ、大きな系統誤差成分を示唆する非常に大きな正と負の位相が生じうる。減衰値dmαは0と1の間の品質指標の範囲またはヒステリシス範囲を定め、時として生じる揺らめきを防ぐ。この揺らめきは特性emαが切断値に近く、切断値においてqmαが0と1の間のステップ関数である場合に生じることがある。切断の設定の代替的な形態は「ブートストラッピング」も使用することである。つまり、1つの特性を除くすべての特性に対して切断を定め、その後でデータセットを介して除いた特性の系統誤差の確率分布を推定し、この確率分布を用いて除いた変数に対する切断を求める。その後、この変数を追加し、別の変数を除いて、すべての切断がこのようにして定められるまで、前記プロセスを繰り返す。その際、反復手続きも可能である。臨床データの膨大な集合から切断を求めることとは関係なく、切断パラメータcmα、dmαの具体的な値は、EITシステムの具体的なハードウェアが日常の臨床においてどのように反応するかに依存する。
【0033】
チャネル固有の品質指標qmをここでは特性およびチャネルに固有の品質指標qmαの積から求めた。
【数5】

これは保守的なアプローチである。というのも、誤差の多い特性はEIT画像に大きな雑音を生じさせかねないが、種々の特性の間に時として生じる相関がそれを小さくするからである。さらに、非常に雑音の多いチャネルmの隣接チャネルm±1のチャネル固有の品質指標は保守的に0にも設定することができる。この例では、それはしなかった。
【0034】
方法のセクション1)〜3)によるチャネル固有のデータ品質分析から、図5に示されている統合されたチャネル固有品質パラメータqmが得られた。ほとんどのチャネルは実際にほぼ誤差なく測定され(qm値はほぼ1)、3つのチャネルは中位の系統誤差を有するが、3つのチャネルは大きな系統誤差を有しており、これらには上で詳しく説明した方法に従って0のqm値が割り当てられたことが分かる。なお、この測定では、大きな統計的誤差、つまり雑音は存在しなかったことを述べておく。SNRは予想された範囲内であった。原因はこの場合、電圧測定における系統的なコモンモード誤差であった!
【0035】
チャネル固有の品質指標qmは系統誤差の重み付け行列を決定するために使用した。
【数6】

相対的な電圧変化Δunから相対的なインピーダンス変化のベクトルΔρnを再構成するために、感度行列に基づいたNewton-Raphson単段法を使用した。感度行列Sは線形化したGeselowitz関係を用いて胸部の有限要素モデルから求めた。生じている具体的な系統誤差への再構成行列Aの適合は、再構成行列を求める際に系統誤差重み付け行列Wを組み込むことによって行った。
【数7】

行列Lは正則化行列を表しており、スカラー量λは正則化パラメータを表しており、行列RはEIT画像のピクセル系からFEM系へのフィルタリングされたレジストレーション行列を表している。
【0036】
図4には、16個の電極(208のチャネル)を有するEITシステムにより、再構成規則を適合させる上記方法を用いずに、クリニックにおいて隣接DAQモードで約30秒のデータ取得による肺の吸気終末状態と呼気終末状態の間の相対的な電圧変化から求められたEIT画像が示されている。再構成規則を適合させる上記方法を用いていないということは、つまり、W=Iで上記再構成規則を用いたということである。なお、ここでIは208次元の単位行列である。これは、仮定として、すべての測定チャネルが例えばリアプロジェクションの場合にもそうであるように系統誤差なしであることを意味している。図4に示されている水平構造は第一義的には、qm=0の雑音の多い3つのチャネルによって引き起こされたアーチファクトとして評価されるべきものである。この大きなアーチファクトは、局所的換気の尺度と見なされる実際のインピーダンス変化分布とはまったく関係ない。この画像の臨床的評価は明らかな誤解につながる。
【0037】
図6には、図4の画像と同じく、雑音を含む同じ測定データに基づいたEIT画像が示されている。しかし、図5の品質分析から求められた品質指標を系統誤差重み付け行列Wに取り入れて、上記の式による再構成規則の適合が適用されている。qm=0の3つのチャネルの寄与を完全に抑圧することで、EIT画像中のアーチファクトが消える(図6)。図6には、レントゲン診察所見と合致して、正常に換気されている左肺(CT胸部断面のしきたりでは、図の右側)と、それに対して背側の換気が少ない右肺とが見られる。以下にこの実施例に即してより詳しく説明する方法セクション4)を適用することにより、Q=0.5の大域的品質指標が割り当てられた。これは中位のデータ品質に相当する。なぜならば、適応的再構成の方法を適用してEITデータを解釈した場合でも、誤測定が行われたことをユーザに知らせるべきであるからである。原因分析の結果は、電極対11、12に高いコモンモード成分は電極12の電極皮膚間インピーダンスが良くないためであるというものであった。
【0038】
系統誤差は経時的に非常に一定であることが判明した。新たな適合は特に、1つの品質指標が広い範囲を越えて悪化した場合、例えばΔqm>0.8の場合に勧められる。これは、既に悪化しているチャネルが場合によって強いアーチファクトを形成しかねないからである。逆に、明らかにより良いチャネルは、数がより大きく(例えば6より大きく)ならなければ、適合させる必要がない。なぜならば、精度はこれらのチャネルのない以前の解決手段に対して統計的にいくらか改善されるだけに過ぎないからである。
【0039】
大域的データ品質指標を求めるために、この例では以下の大域的特性を用いた。
1:チャネル固有の品質指標の平均値
2:チャネル固有の特性em6の最大値
3:ダイナミックレンジ(最高電圧の最低電圧に対する比)
4:技術的動作状態(0または1を出力するEITシステムのフラグ)
【0040】
装置によって既に設定されている技術的動作状態フラグを除いて、チャネル固有の特性の場合と同様に、400を超す臨床データセットから大域的データ品質指標の分布を求め、同様に切断値と減衰値Eβ=(cβ,Dβ)が上と同様に求め、2回目の反復において、専門家の考察により、関連するEIT画像に経験的に適合させた。特性に固有の大域的品質パラメータQβは、チャネルに固有のデータ品質指標qmαの場合と同様の式を用いて求めた。
【数8】

次の値Q1=0.89、Q2=1、Q3=0.56、Q4=1が得られた。大域的品質パラメータQも同様に特性に固有の大域的品質パラメータQβの積から求めた。
【数9】

Q≒0.5の値が得られた。この値は図6の左上側に記入されている。これは中位の範囲である。今やユーザは、再構成規則の適合のおかげで測定は解釈可能であるが、系統誤差を有するチャネルが存在していることも承知している。
【符号の説明】
【0041】
1 通電電極間の電流供給
2 電流供給の回転
3 電流供給位置ごとの電圧測定の回転
4 被験者に取り付けられたEIT測定用の電極+ケーブル
5 EIT装置
6 データ輸送、データフロー
7 1つのフレームの全M個のチャネルの電圧の測定ベクトル
8 1つのフレームの動作データを有するベクトル
9 少なくとも1つのフレームからの電圧および動作情報からなるデータセット
10 計算ユニット
11 データセットからの、チャネル固有の特性の計算
12 データセットからの、G個の大域的特性の計算
13 チャネルおよび特性に固有の品質パラメータの計算
14 大域的特性の大域的品質パラメータの計算
15 チャネル固有の特性の目標値/目標範囲を含むデータベースまたはリスト
16 大域的特性の目標値/目標範囲を含むデータベースまたはリスト
17 チャネル固有の品質指標の計算
18 チャネル固有の品質指標の時間的挙動の分析
19 測定のための大域的品質指標の計算
20 チャネル固有の品質指標の閾値に対する変化に基づいた、再構成の適合または従前の再構成規則の再使用の判断
21 チャネル固有の品質指標を取り入れた再構成規則の適合
22 データセットの電圧からのEITデータの再構成
23 品質尺度によるEITデータの表示
24 大域的品質指標Qの棒グラフ表示
25 大域的品質指標Qの交通信号表示
26 大域的品質パラメータQの色コーディングおよび/または明るさコーディングされた表示
27 大域的品質パラメータQの準連続的な色コーディングおよび/または明るさコーディングされた棒グラフ表示
28 大域的品質パラメータQの英数字による充填レベル表示
29 大域的品質指標Qの円グラフ表示
30 英数字で品質が表示された一回換気画像
31 換気量差のトレンド表示における長い期間中の短い区間
32 換気による短い区間(例えばおよそ1分)のインピーダンス曲線
33 種々のEIT派生値の比較的長期間(例えば10分)にわたるトレンド表示
34 データ品質の悪い表示されたエピソード(解釈不能)
35 表示32のスケーリングには加わらず、したがって完全には表示されない、データ品質の悪いエピソードにおけるインピーダンス曲線の誤差のある値(再構成の適合は例えば誤差が多すぎるためもはや不可能だった)
36 スケーリングには加わらない、データ品質の悪いエピソードにおける換気量差の誤差のある値
37 データ品質の悪いエピソードにおいて所定の値に設定されたトレンド表示の値
38 データ品質の悪いエピソードの直前のトレンド表示の値による、トレンド表示の値の補間
39 チャネル特性eαの非対称な確率分布、例えば相反関係、値が大きすぎる場合には切断されるコモンモード電圧(s.o)
40 チャネル特性eαの非対称な確率分布、例えば、値が小さすぎる場合には切断される、患者ごとの最低電圧の実数成分(s.o)
41 チャネル特性eαの対称な確率分布、例えば、値の絶対値が大きすぎる場合には切断される、平均値を引いた電圧の位相または変調の2f分布

【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体に取付可能な複数の電極と、当該複数の電極に交流電流または交流電圧を供給し、当該複数の電極から測定信号として電圧信号または電流信号を受け取る制御および測定回路と、当該制御および測定回路と接続されており、そのつど1つの電極対に交流電流または交流電圧を供給し、残りのすべての電極対の各電極対の電圧信号または電流信号を1つの測定チャネルの測定信号として受け取り、供給電極対が前記複数の電極を連続的に通過するようにすることにより、M個の複数の測定チャネル(K1,...,KM)において測定信号(U1,...,UM)を受け取って処理し、処理された測定信号から再構成アルゴリズムにより電極平面における身体のインピーダンス分布を再構成するように適切にプログラミングされた制御ユニットとを有する、電気インピーダンス断層撮影装置において、
前記制御ユニットは、適切なプログラミングにより、すべての測定チャネルの測定信号(U1,..,UM)から少なくとも1つの特性(e1,...,eM)を連続して求め、前記測定チャネルの測定信号を前記特性に基づいて補正するか、または前記再構成アルゴリズムを前記特性に基づいて適合させるように構成されていることを特徴とする電気インピーダンス断層撮影装置。
【請求項2】
前記制御ユニットは、すべての測定チャネルにおいて各測定信号(U1,..,UM)に関してそれぞれN個の特性emα(UM) (α=1,...,N)を求め、当該特性を予め決められた目標値および/または目標範囲esoll mαと比較し、比較結果を基礎として、前記測定チャネルの測定信号を前記特性に基づいて補正するか、または前記再構成アルゴリズムを前記特性に基づいて適合するように適切なプログラミングにより構成されている、請求項1に記載の電気インピーダンス断層撮影装置。
【請求項3】
前記制御ユニットはさらに、各測定チャネルにおける測定信号の特性emα(UM)として、下記の特性のグループ、すなわち、信号雑音比(SNR)、測定信号の平均絶対値、位相または実数成分および虚数成分、測定信号の平均値からの平均偏差、特に平均値からの平均二乗偏差、測定信号のクロストーク推定値、測定信号の求められたコモンモード推定値、信号ドリフト、ある特定の期間にわたる相関的な信号時系列の間の相関、測定信号と換気データとの間の相関、電極皮膚間接触インピーダンスの絶対値および位相、ある特定の期間にわたる測定信号の周波数スペクトルの絶対値および位相の分布の特徴的な特性、例えば最大値、標準偏差、スペクトル分布の形状パラメータのうちの複数を求めるようにプログラミングにより構成されている、請求項2に記載の電気インピーダンス断層撮影装置。
【請求項4】
前記制御ユニットはさらに、各チャネルm=1,...,Mの求められた前記特性emαと予め決められた目標値または目標範囲esoll mαとの比較から、チャネル固有かつ特性固有の品質パラメータqmα(emα,esoll mα)を求めるようにプログラミングにより構成されており、前記再構成アルゴリズムにおいて、信号の品質が比較的低いことを示す品質パラメータを有する測定チャネルは、信号の品質が比較的高いことを示す品質パラメータを有する測定チャネルよりも軽く重み付けされる、請求項2または3に記載の電気インピーダンス断層撮影装置。
【請求項5】
前記制御ユニットはさらに、前記品質パラメータqmα(emα,esoll mα)を特に各測定チャネルの特性固有の品質パラメータqmα(emα,esoll mα)の算術平均または幾何平均によりチャネル固有の品質パラメータqm(q11,...,qmα,...,qMN)に統合するようにプログラミングにより構成されており、前記チャネル固有の品質パラメータは区間[0,1]に正規化されており、値0は最低品質に、値1は最高品質に対応付けられており、前記測定チャネルは正規化された前記品質パラメータに従って前記再構成アルゴリズムにおいて重み付けされる、請求項4に記載の電気インピーダンス断層撮影装置。
【請求項6】
前記制御ユニットは、前記特性emαおよび/または前記特性から導出された特性品質パラメータおよび/または統合されたチャネル固有の品質パラメータの算出を特に随走する時間窓を介して行うことにより更新するようにプログラミングにより準備されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の電気インピーダンス断層撮影装置。
【請求項7】
前記制御ユニットは、測定チャネルの測定信号、測定チャネルの特性および/または前記電気インピーダンス断層撮影装置の技術的動作変数から複数の大域的特性Eβ、β=1・・・Gを連続して求めるようにプログラミングにより準備されており、前記大域的特性には、チャネル固有の特性emαおよび/またはチャネル固有の品質パラメータqmαおよび/または動作電流強度の最大値、最小値もしくは平均値または組合せ、増幅係数、電圧のダイナミックレンジ、動作周波数、および前記再構成アルゴリムの適合有りおよび無しでの差動EIT画像のノルムが含まれており、前記制御ユニットはさらに、前記大域的特性Eβを予想される目標値および/または目標範囲Esollβと比較し、比較結果に基づいて大域的品質パラメータQβ(Eβ)を求めるようにプログラミングにより準備されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の電気インピーダンス断層撮影装置。
【請求項8】
前記制御ユニットはさらに、前記大域的品質パラメータQβ(Eβ)を、特に前記大域的品質パラメータの算術平均値または幾何平均値を求めることにより、大域的品質指標Q(Q1,...,QG)に統合するようにプログラミングにより構成されており、前記制御ユニットは有利には、前記大域的品質指標を区間[1,0]に正規化し、前記大域的品質指標をEIT測定の品質調整に使用するようにプログラミングにより構成されている、請求項7に記載の電気インピーダンス断層撮影装置。
【請求項9】
前記制御ユニットはさらに、前記大域的品質指標をディスプレイにグラフィックまたは英数字で表示するようにプログラミングにより構成されている、請求項8に記載の電気インピーダンス断層撮影装置。
【請求項10】
前記制御ユニットはさらに、測定されたインピーダンス分布から導出され、その時間発展がディスプレイ上に表示される導出変数に関して、品質指標が所定の最低基準に満たないような時間間隔は別に表示するか、または、前記値の表示において、ならびに前記値の時間的分析のために、前記時間間隔を隣接する区間から導出された値で、例えば補間または平均値形成で、または所定の値で置き換えるようにプログラミングにより構成されており、前記置き換えられた時間間隔は別に見分けが付くようにされる、請求項8または9に記載の電気インピーダンス断層撮影装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−13734(P2013−13734A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−148837(P2012−148837)
【出願日】平成24年7月2日(2012.7.2)
【出願人】(512069647)ドレーゲル メディカル ゲー・エム・ベー・ハー (4)
【Fターム(参考)】