説明

電気コネクタ接合構造及びそれに用いるフレキシブル配線基板

【課題】コネクタとフレキシブル配線基板が接合される接触部に銀を含有する錫系のめっきを施すことにより接続部に加わる外部応力に起因して発生するウィスカーを抑制することができる電気コネクタの接続構造を提供する。
【解決手段】フレキシブル配線基板1用の電気コネクタ接合構造であって、フレキシブル配線基板1の接続部を挿入できる接続孔を有し、該接続孔より電気コネクタ6のハウジング7内部に向かって形成された端子装着空間に装着された複数の金属端子8と、隣接する金属端子8が接触しないように当該金属端子間を電気的に分離する分離壁と、フレキシブル配線基板1の接続部に電気コネクタ6の金属端子が圧接される導電層4部と、を備え、導電層4部は、所定の厚さの銅パターン上に銀を含有する所定の厚さの錫層が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブルプリント・サーキット・ケーブル若しくはフレキシブルプリント・サーキット・ボード(以下、これらを総称してフレキシブル配線基板といい、FPCと略す。)と接続する電気コネクタとの接合構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電機・電子機器に用いられるプリント基板同士を接合する方法として、フレキシブル配線基板(FPC)を用いる場合が多い。これらケーブル又は配線板は、それぞれのプリント基板に設けられた電気コネクタにそれぞれ接合される事により成し得る事ができる。
【0003】
従来、電気コネクタの金属端子とケーブル又は配線基板の接点部には、一般的に鉛を含む錫めっきが多く用いられていた。
【0004】
しかしながら、近年の環境負荷物質排除の観点や特にRoHS指令等の各国有害物質含有規制施行に対する対応から、電機・電子部品に関する鉛フリー化が促進されてきており、コネクタ及びケーブル又は配線基板の接点部に於いても従来の鉛を含む錫めっきから、下地にニッケルめっきを施し、更に表面に錫若しくは銅を含む錫めっき構成へと変更されてきた。
【0005】
なお、RoHS指令とは2006年7月から施行予定のEU指令で電機・電子部品の鉛・カドミウム・水銀・6価クロム・特定臭素系難燃剤の含有が禁止(若しくは制限)される法律である。
【特許文献1】特開2002−164106号公報
【特許文献2】特開2005−158337号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の、これらの下地ニッケルめっきと表面錫若しくは錫銅めっきの組み合わせでは、過去から認知されている内部応力によるウィスカーの抑制には効果を発揮する事が知られていた。しかしながら、コネクタ及びケーブル又は配線基板の接点部に於いて発生する外部応力に起因するウィスカーについては全く効力を発揮しなかった。ここで言う内部応力とは、銅と錫からなる金属間化合物(Cu6Sn5)が成長する事によるめっき層内部に生ずる応力、若しくは加工・変形時に生ずる内部残留応力を意味し、また、外部応力とはコネクタ等とケーブル又は配線基板が接合した際に加わる接圧として接点部に生ずる外的応力の事である。
【0007】
即ち、内部応力によるウィスカー発生のメカニズムと外部応力によるウィスカー発生のメカニズムは全く異なるものであり、従来のウィスカー抑制方法では全くその効果を発揮できない事が判明した。従って、多くは有害物質である鉛を含む錫めっき若しくは高価で且つ供給能力が不安定な金めっきへと移行せざるを得なくなった。
【0008】
そこで、有害物質である鉛を含まず、安価な錫系めっき処理にもかかわらずウィスカーが発生しない電気コネクタとケーブル又は配線基板などのフレキシブル配線基板との接合構造が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
従来の課題を解決するために、本発明の電気コネクタ接続構造は、フレキシブル・フラット・ケーブル若しくはフレキシブル・プリント・サーキットボード(以下、フレキシブル配線基板という。)用の電気コネクタ接合構造であって、前記フレキシブル配線基板の接続部を挿入できる接続孔を有し、該接続孔より前記電気コネクタのハウジング内部に向かって形成された端子装着空間に装着された複数の金属端子と、隣接する前記金属端子が接触しないように当該金属端子間を電気的に分離する分離壁と、前記フレキシブル配線基板の接続部に前記電気コネクタの金属端子が圧接される導電層部と、を備え、前記導電層部は、所定の厚さの銅パターン上に銀を含有する所定の厚さの錫層が形成されることを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明はコネクタとケーブル又は配線基板が接合される接触部に銀を含有する錫系のめっきを施すことにより接続部に加わる外部応力に起因して発生するウィスカーを抑制することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は本発明に係わる電気コネクタと接合されるフレキシブル配線板(FPC)1の挿入方向から見た斜視図である。このフレキシブル配線基板(FPC)1は絶縁層であるベースフィルム2と絶縁層であるカバーレイ5の間に導電層4を挟み込む構造となっている。また、ベースフィルム2には補強板3が貼付されている。
【0013】
図2は本発明に係わる電気コネクタ6をFPC1が挿入される方向から見た正面図である。この電気コネクタ6はハウジング7内に並列配置される複数の金属製のターミナル8を備えている。金属端子のターミナル8の間に形成される分離壁13は、絶縁性で隣接する金属端子のターミナル8が接触しないようにするものである。図3は、図2中のBB線に沿った断面図である。
【0014】
図4は、電気コネクタ6とFPC1が接合された状態の正面図(FPC1のコネクタ6への挿入方向)である。ターミナル8は適度な弾性を持ち、電気コネクタ6内にFPC1が挿入された場合、ターミナル8と導電層4とが接点部9にて接触し、当該接点部に適度の圧力(接点圧)を加えることにより、FPC1の保持及び接続特性の確保(接触抵抗の増大阻止)をする仕組みとなっている。通常、電気・電子部品にて使用する電気コネクタの接点圧は1ピンあたり15g〜300g程度のものが多く、それらは電気コネクタの種類・大きさ・めっきの種類・目的等によって決定される。本実施例では1ピンあたり30g〜200gの接点圧をもつコネクタを使用した。
【0015】
図5は、図4のCC線に沿った断面図であり、開口部よりFPC1がコネクタ6へ挿入され接続孔部にてターミナル8とFPC1の導電層4が接点部9にて圧接され、ターミナル8の弾性機構及び接点部9の位置関係を示したものである。図3と比較する事により、ターミナル8の弾性機構がより明確になる。
【0016】
図6は、図1(導電層4部)のAA線に沿った断面図であり、ベースフィルム2に銅パターン10を接着剤12で接着し、更に銅パターン10には銀を含有する錫層11がめっきされている。また、場合によっては導電層4表面にははんだ付けが実施されるケースがある。
【0017】
以下に、錫層11を形成するメッキ工程と洗浄工程について説明する。
(1)めっきのプロセス
通常、めっきはその工法より電解めっきと無電解めっきに分別される。電解めっきとは、一般的に品物表面に付着させたい金属陽イオンを含む溶液中に、品物を陰極として浸漬させ、金属を電気的に陰極表面に析出させる技術である。一方、無電解めっきとは、電極を用いずに化学的還元作用で付着させたい金属を物品表面に析出させる方法である。 電解めっきに比較して無電解めっきは部分的な厚さの均一性が高く、複雑な形状の製品に均一な厚さのめっきが要求される場合には有効であるが、2μmを超えるめっき厚を形成する場合は、化学的還元作用が生じにくくなり、付着させたい金属の物品表面への析出時間が長くなるため、実用的でなくなる。電解めっきは電極を用いているため流れる電流が品物や場所によって異なり電流分布に差が生じ、めっき層のバラツキが生じ易くなる傾向にあり、このため電解めっきでは厚さ2μm以下での均一なめっき層を形成する事が困難である。即ち、電解めっきは2μm以上のめっき厚に適しており、逆に無電解めっきは2μm未満のめっき厚に適していると言える。
【0018】
本実験では銀を含有する錫層11のめっきプロセスに有機金属(オーガニックメタル)を使用した無電解めっき工法を用いた。有機金属は、先ず銀及び錫めっき時に物品表面に付着した後、銀及び錫のめっき金属と置換される事により科学的還元作用をより安定にする働きがある。しかも、銀及び錫をそれぞれ別々に無電解めっきする事で、緻密且つ安定しためっきが可能であり、特に通常の無電解錫銀合金めっきと比べて銀の含有量を容易に調整でき、且つ含有量の微細な調整が可能となる。
【0019】
尚、錫層11は銅パターン10上に銀めっきを施した後、その上に錫めっきを施し形成される。
(2)銀めっき工程
最初に、ベースフィルム2上に形成された銅パターン10上に錫層11を形成するメッキ工程を説明する。
【0020】
銅パターン10は、通常酸性エッチング溶液等を用い脱脂・脱錆を行った後水洗され、次工程で銀めっきが施される。銀めっきは例えば有機金属を使用しためっき工法の場合、めっき液温度40℃、めっき時間35秒で約25nmの銀めっき厚を得る事ができた。このめっき工程ではめっき時間及びめっき温度を変化させる事により、銀めっき厚を変化させる事ができる。例えばめっき時間を35秒一定とした場合、めっき温度を35℃から45℃まで変化させた時、銀のめっき厚を5nmから52nmまで変化さす事ができる。同様にめっき温度を40℃一定とした場合、めっき時間を20秒から60秒に変化させた時、銀のめっき厚を20nmから43nmまで変化さす事ができる。即ち、この銀めっき工程で得ることのできる銀めっき厚は0nm〜52nmである。
【0021】
尚、有機金属を使用する銀めっき工法としてオルメコン社製OMP7001がある。
(3)錫めっき工程
次に銀メッキの上に錫をメッキする工程について説明する。
【0022】
錫めっきは例えば有機金属を使用しためっき工法の場合、めっき液温度68℃、めっき時間12分で約1.2μmの錫めっき厚を得る事ができた。このめっき工程ではめっき時間及びめっき温度を変化させる事により、錫めっき厚を変化させる事ができる。例えばめっき時間を15分一定とした場合、めっき温度を10℃から70℃まで変化させた時、錫のめっき厚を0.1μmから1.9μmまで変化さす事ができる。同様にめっき温度を68℃一定とした場合、めっき時間を1分から20分に変化させた時、錫のめっき厚を0.3μmから1.4μmまで変化さす事ができる。この錫めっき工程で得ることのできるめっき厚は0μm〜1.9μmである。
【0023】
この時、先にめっきした銀は後にめっきした錫の中に部分的に若しくは均一に拡散される事となり、最終的に銅パターン10の上に銀を含んだ錫層11が形成される事となる。錫層11中に含有する銀の含有率は0wt%〜100wt%の範囲で作製可能である。しかしながら、前述の如く銀の最大めっき厚は52nmであり、この時、例えは錫層11のめっき厚が0.5μmとするならば、錫層11に対する銀の含有率10wt%を得る事ができる。すなわち、銀の含有量が10wt%を超えるものを製造しようとした場合、必然的に錫層11のめっき厚を0.5μm未満にしなければならない。しかしながら、錫層11のめっき厚が0.5μm未満となった場合、はんだ付け性能が劣化し実用的でなくなる。
【0024】
また、錫層11内に含まれる銀の含有率が0.5wt%未満の場合は外部応力によるウィスカーの抑制効果が無くなる。従って、錫層11内に含まれる銀の含有率は0.5wt%〜10wt%が望ましい。
【0025】
尚、有機金属を使用する錫めっき工法としてオルメコン社製CSN7001V2がある。
(4)洗浄工程
次に、導電層4表面の洗浄を実施する洗浄工程について説明する。
【0026】
錫めっき時に使用するめっき薬液は僅かではあるが接着剤層12を溶解する場合があり、溶解された接着剤層12は導電層4表面に付着する危険性がある。この接着剤層12の導電層4表面への付着は、はんだ付け性能を劣化さす要因となりうる為、例えばアミン系洗浄剤にて導電層4表面を洗浄する必要がある。水によって25%に希釈したアミン系洗浄液を40℃に保ち洗浄液浴とし、この洗浄液浴内に上記錫めっき実施サンプルを2分間浸漬及び陽動し洗浄を実施した。希釈濃度が5%未満の場合は洗浄効果がなく、50%以上の場合はコストアップに繋がるばかりか錫層11の表面をも溶解してしまう可能性がある。また、洗浄液温度が20℃以下の場合は洗浄効果がなく、60℃以上の場合も同様にコストアップに繋がるばかりか錫層11の表面を溶解してしまう可能性がある。洗浄時間も同様に5秒以下であれば洗浄効果なく、20分以上はコストアップに繋がるばかりか錫層11の表面を溶解してしまう可能性がある。望ましくは希釈濃度5〜50%、洗浄液温度20℃〜60℃、洗浄時間5秒〜20分である。
【0027】
尚、同様な効果を得るアミン系洗浄剤はでオルメコン社製AR7000がある。また、アミン系洗浄剤の使用は、洗浄効果以外に防錆効果も期待できる。主なアミン系洗浄剤成分としては、トリエタノールアミン及びモノエタノールアミン、ジ・エタノールアミンなどがある。
【0028】
最後に、アミン系洗浄剤を水洗し、乾燥する。
(実験結果1)
本発明の導電層を形成したコネクタ接合構造を有する電気コネクタの接点部に発生するウィスカ量の測定を、銀の含有量の変化に対するウィスカー発生量として表1に示す。
【0029】
【表1】

表1は、銀の含有量の変化に対するウィスカー発生量を示した表である。まず、錫層11に含有する銀の量を銀のめっき時間のみを変化させ、錫中の銀含有率を0wt%、0.5wt%、1.0wt%,2.0wt%、5.0wt%まで変化させたFPCサンプルを作成した。
【0030】
コネクタは日本圧着端子製造製、0.5mmピッチのNon Zifタイプ(コネクタ6)の21Pinタイプのものを用い、前記の各FPCサンプルに勘合した状態で常温試験・高温高湿試験・ヒートショック試験を、それぞれ168時間、500時間、1000時間、1500時間、2000時間実施した。
【0031】
尚、常温試験は、一般的なオフィス環境(気温10℃〜30℃、湿度40%〜80%)へ放置した。高温高湿試験は、まず結露防止の目的で85℃環境に約1時間暴露させた後、温度60℃湿度90%環境内への放置とした。ヒートショック試験は-40℃と85℃(どちらも絶乾に近い状態)の恒温槽にサンプルを30分毎に繰り返し暴露した。
【0032】
放置後、90倍の実体顕微鏡及びSEMにてFPCめっき表面から発生するウィスカーの発生状況を確認・測長した。表1は確認される最も長いウィスカー長を記した。
【0033】
表1に示すように、錫層11内に含有する銀の量が0.5wt%以上であれば外部応力により発生するウィスカーを50μmまでに抑える事ができる。
【0034】
尚、ウィスカー長さ50μmは、電子・電気機器業界にて一般的に採用されているウィスカー長さ規格である。
(実験結果2)
次に、表2は、錫めっき時間のみを変化させ、錫層11のめっき厚をそれぞれ0.5μm、0.7μm、1.0μm、1.2μm、1.5μmと変化させ、且つ、アミン系洗浄剤による洗浄工程の有無にてはんだ付け性能を評価した結果である。
【0035】
【表2】

サンプルFPCは結露防止のため85℃にて約1時間放置した後、60℃90%の雰囲気中に168時間放置したものをはんだ付き性評価用FPCとした。
(1)手によるはんだ付け性(半田濡れ性)の確認。
こて先温度がコントロール可能なはんだごて(HAKKO社製)を用い、350℃に設定した。ヤニ入りはんだは日本アルミット社製(KR−19SH RMA)を使用し、手はんだ性能を評価するため半田濡れ性を確認した。
(2)リフローによるはんだ付き性の確認。
プリヒート150℃、120秒、はんだ付け235℃、10秒にてリフローを実施後、はんだ濡れ性を確認した。尚、リフロー炉は千住金属製のものを使用した。
【0036】
表2に示すように、手によるはんだ付け及びリフローによるはんだ付け共、錫層11のめっき厚が1.0μm以上であり、且つアミン系洗浄剤による洗浄の実施により、めっき面積に対して90%以上のはんだ濡れ性を確保する事ができた。90%以上のはんだ濡れ特性は、電気・電子機器業界では一般的にはんだの濡れ特性規格として幅広く用いられており、十分市場の要求に適応する値である。
【0037】
以上のように、本発明の電機コネクタ接合構造及びそれに用いるフレキシブルプリント配線基板は、耐ウィスカー性に優れ、半田の濡れ特性が良好な電気コネクタ構造、フレキシブルプリント配線基板を実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明に係る電気コネクタの接合構造は、コネクタとケーブル又は配線基板が接合される接触部に銀を含有する錫系のめっきを施すことにより接続部に加わる外部応力に起因して発生するウィスカーを抑制することができ、また、有害物質である鉛を含まず無鉛化を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施例のフレキシブル配線基板FPCの概観斜視図
【図2】本発明の実施例のフレキシブル配線基板FPCが勘合される電気コネクタの正面図
【図3】本発明の実施例のフレキシブル配線基板FPCが勘合される電気コネクタの図2のBB線に沿った断面図
【図4】本発明の実施例のフレキシブル配線基板FPCが挿入された状態の正面図
【図5】本発明の実施例のフレキシブル配線基板FPCが挿入された電気コネクタの図4のCC線に沿った断面図
【図6】本発明の実施例のフレキシブル配線基板FPCの図1のAA線に沿った断面図
【符号の説明】
【0040】
1 FPC
2 ベースフィルム
3 補強板
4 導電層
5 カバーレイ
6 電気コネクタ
7 ハウジング
8 タームナル
9 接点部
10 銅パターン
11 銀を含有する錫層
12 接着剤層
13 分離壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブル・フラット・ケーブル若しくはフレキシブル・プリント・サーキットボード(以下、フレキシブル配線基板という。)用の電気コネクタ接合構造であって、前記フレキシブル配線基板の接続部を挿入できる接続孔を有し、該接続孔より前記電気コネクタのハウジング内部に向かって形成された端子装着空間に装着された複数の金属端子と、隣接する前記金属端子が接触しないように当該金属端子間を電気的に分離する分離壁と、前記フレキシブル配線基板の接続部に前記電気コネクタの金属端子が圧接される導電層部と、を備え、前記導電層部は、所定の厚さの銅パターン上に銀を含有する所定の厚さの錫層が形成されることを特徴とする電気コネクタ接続構造。
【請求項2】
請求項1に記載の前記電気コネクタ接合構造に用いるフレキシブル配線基板は、前記導電層部を有することを特徴とするフレキシブル配線基板。
【請求項3】
前記導電層部を形成する錫層中の銀の含有量が0.5wt%以上10wt%以下である事を特徴とする請求項2に記載のフレキシブル配線基板。
【請求項4】
前記導電層部を形成する錫層は、無電解めっきによって形成され、当該めっき層厚さが0.5μm〜1.9μmである事を特徴とする請求項3のフレキシブル配線基板。
【請求項5】
前記導電層部は、アミン系洗浄剤により少なくとも1回以上洗浄される事を特徴とする請求項4に記載のフレキシブル配線基板。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−53039(P2007−53039A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−238161(P2005−238161)
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【出願人】(504224957)オルメコン・ゲーエムベーハー (10)
【Fターム(参考)】