説明

電気モジュール

第1の基板(3)と、第1の基板(3)に実装されたデバイス(1)とを備える電気モジュールが記載されている。このデバイスは、第2の基板(11)と、第2の基板に配置されたチップ(12)とを含んでいる。このモジュールでは、それぞれ少なくとも1つの並列共振器(41,42)を備える、アースにつながれた分路枝を含むフィルタ回路が具体化されている。並列共振器はチップに配置されている。少なくとも2つの分路枝相互のアース側の接続は、チップおよび第2の基板(11)の外部で行われる。分路枝のアース側の接続は、第1の基板(3)または第1の基板(3)が配置されている配線板で行われるのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
米国特許出願公開第7,053,731B2号明細書より、基板と、その上に配置された、送信フィルタおよび受信フィルタを含むチップとを備える送受切換器が公知である。各々のフィルタは、電気音響共振器のはしご形構造を含んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
解決されるべき課題は、フィルタ回路を備える電気モジュールにおいて、フィルタ回路の伝達関数のゼロ位置に及ぼす他のモジュールコンポーネントの影響を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0003】
第1の基板と、第1の基板に実装されたデバイスとを備える電気モジュールが提供される。このデバイスは、第2の基板と、第2の基板の上に配置されたチップとを含んでいる。このモジュールでは、それぞれ少なくとも1つの並列共振器を備える、アースにつながれた分路枝を含むフィルタ回路が具体化されている。並列共振器はチップに配置されている。少なくとも2つの分路枝相互のアース側の接続は、チップおよび第2の基板の外部で行われる。
【0004】
分路枝のアース側の接続は、第1の基板または第1の基板が上に取り付けられた配線板で行われるのが好ましい。
【0005】
第2の基板の内部では、分路枝のアース側の接続が行われないのが好ましい。あるいは、分路枝のうちのいくつかが第2の基板の内部で、またはチップで、相互にアース側で接続されていることも可能であるが、この場合、少なくとも2つの分路枝については、それらが第2の基板の下方で初めて相互にアース側で接続されることになる。第2の基板の内部で相互にアース側で接続された分路枝は、同一のフィルタ、たとえば送受切換器の送信フィルタまたは受信フィルタに属しているのが好ましい。第2の基板の内部で行われるアース側の接続は中間アースとも呼ばれる。この接続は、下側の金属被覆平面のうちのいずれかで、または第2の基板の下面で行われるのが好ましい。そして同一のフィルタ回路の中間アースおよび少なくとも1つの別の分路枝は、第1の基板または第1の基板の下側に位置する、たとえば配線板上に位置する、共通のアース面(全体アース)につながれる。
【0006】
アース側の接続は導体面によって行われるのが好ましく、すなわち、全体アースは広い面積のアース面として具体化されているのが好ましい。中間アースは導体面として、あるいは長く延びる条導体として具体化されていてもよい。
【0007】
フィルタ回路の基準アースは、モジュールの基準アースと一致しているのが好ましい。デバイスの内部では、局所的な基準アースへの分路枝の結合が省略されているからである。全域的なアースすなわちモジュールアースへのフィルタ回路の分路枝の直接的な結合によって、局所的なアースと全域的なアースの間の電位差を回避することができる。この方策は、モジュールに含まれている他の機能単位についても好ましく、特に、すべての機能単位について好ましい。
【0008】
できるだけ多くのスルーホールコンタクトを介して成立するのが好ましい、フィルタ回路の前述したアース結合により、モジュール基準アースに対して分路枝に含まれる寄生的なインダクタンスを低減することができる。
【0009】
電気モジュールは、第1の基板の下面に配置された外部接続部を有する電気コンポーネントとして構成されているのが好ましい。
【0010】
フィルタ回路は、分路枝のほか、チップの上に配置された少なくとも1つの直列共振器をそれぞれ備える直列枝を含んでいるのが好ましい。
【0011】
モジュールは、送信経路と受信経路とを有する少なくとも1つの送受信経路を含んでいるのが好ましい。送信経路と受信経路は、たとえば送受切換器などの周波数分割器によって、1つの共通のアンテナ経路にまとめることができる。
【0012】
フィルタ回路は、送信信号と受信信号を分離するために利用される送受切換器を含んでいるのが好ましい。送受切換器は送信フィルタと受信フィルタを含んでいる。各々のフィルタは、チップの上に配置された、相互に配線された共振器を有している。共振器は、直列枝に配置された直列共振器と、分路枝に配置された並列共振器とを含んでいる。直列共振器と並列共振器は、共同で、はしご形構造を形成している。
【0013】
直列共振器と並列共振器は交互に配置されているのが好ましい。共振器は、音響表面波で作動する変換器および/または音響体積波で作動する共振器を含んでいるのが好ましい。
【0014】
アース側でチップおよび第2の基板の外部で相互に接続される分路枝は、送受切換器の任意の分路枝であってよい。これらの分路枝は、1つの好ましい態様では、送信フィルタまたは受信フィルタに属している。これらの分路枝のうち1つは、アンテナをアースと接続する分路枝であってもよい。この分路枝とチップおよび第2の基板の外部で接続される分路枝は、送信フィルタまたは受信フィルタに属していてよい。
【0015】
別の態様では、アース側でチップおよび第2の基板の外部で相互に接続される分路枝のうち、少なくとも1つの枝は送信フィルタに属していてよく、別の枝は送受切換器の受信フィルタに属していてよい。特に、送信フィルタのすべての分路枝を第1の中間アースと接続するとともに、受信フィルタのすべての分路枝を第2の中間アースと接続することが可能であり、これら両方の中間アースは、好ましくは低い位置にある全体アースと接続されている。
【0016】
これらの中間アースのうち少なくとも1つはそれぞれ第2の基板に配置されていてよく、好ましくは、1番下の金属被覆平面のうちの1つに、または第2の基板の下面に配置されていてよい。あるいは、中間アースは両方とも第1の基板または配線板に配置されていてもよい。全体アースは第1の基板に配置されていてよく、好ましくは、1番下の金属被覆平面のうちの1つに、または第1の基板の下面に配置されていてよい。あるいは、全体アースは配線板に配置されていてもよい。
【0017】
送受切換器はモジュールの機能単位をなしており、モジュールはさらに別の機能単位を有しているのが好ましい。
【0018】
それぞれの並列共振器とアースとの間の電気接続は、並列共振器の静電キャパシタンスとともに直列振動性回路を形成するインダクタンスを形成するのが好ましい。この振動性回路の共振周波数で信号がアースに向かって導出され、それによって送受切換器の伝達関数にゼロ位置が生成される。このゼロ位置の周波数位置は、モジュールのさまざまな機能単位の影響によって、いっそう低い周波数へと変位する可能性がある。このような現象は、特に、分路枝のアース結合の種類によって左右される。分路枝のアース結合がモジュー
ル基板で初めて行われることによって、ゼロ位置の周波数位置に及ぼされる、送受切換器とは異なる機能単位の影響を低減することができ、このことは利点であるとみなされる。それによって特に、それぞれの信号経路の阻止帯域でゼロ位置を生成することができる。阻止帯域は隣接帯域を含むことができる。
【0019】
上に述べた電気デバイスは送受切換器の構成要素であり、送受切換器の一部は、すなわちそのアース結合部は、第1の基板で具体化されている。アース結合部は、第1の基板に配置されたアース面と、好ましく第2の基板の下面に配置された、このアース面とデバイスのアース結合部との電気接続部とを含んでいる。アース面は、モジュールに含まれるすべての機能単位にとっての共通のアースであるモジュールアースであるのが好ましい。
【0020】
第1および第2の基板は両方とも、複数の金属被覆平面と、これらの間に配置された誘電性層とを含む多層基板であるのが好ましい。これらの金属被覆平面は、スルーホールコンタクトによって互いに導電接続されている。それぞれの基板の誘電性層は、セラミック、ガラス、またはプラスチックを含んでいるのが好ましい。プラスチックとしては、たとえばガラスファイバ強化エポキシ樹脂やLCP(Liquid Crystal Polymer液晶ポリマー)が適している。
【0021】
モジュールアースは、第1の基板の1番下の金属被覆層のうちの1つに配置されているのが好ましい。モジュールアースは、1つの好ましい態様では、モジュールの電気的な外部接続部が配置された、第1の基板の1番下の平面に配置されていてよい。
【0022】
第1の基板の上面には、デバイスの接触のための接触面を含む金属層が配置されている。第2の基板の下面には、第1の基板の接触のための接続面を含む金属層が配置されている。接続面はアース接続部と信号接続部を含んでおり、これにはアンテナ接続部、送信フィルタの接続部、受信フィルタの接続部が含まれる。第2の基板の上面には、チップの接触のための接触面を含む金属層が配置されている。
【0023】
スルーホールコンタクトは、誘電性層に配置された垂直な電気接続部である。スルーホールコンタクトの自己インダクタンスは、送受切換器を含んでいるデバイスの回路で、インダクタンス(コイル)として利用することができる。
【0024】
金属層は、長く延びる条導体または面状に構成された導体面を含むことができる。長く延びる条導体は、折り畳まれた条導体および/または巻線の少なくとも1つの部分を模倣する条導体を含むことができる。それによってインダクタンスの一部を具体化することができる。すなわち、インダクタンスを部分的にスルーホールコンタクトによって具体化するとともに、部分的に条導体によって具体化することができる。
【0025】
条導体および導体面は、モジュールの各機能単位を接続するための水平方向の電気接続部として適している。導体面は中間アースを形成するために利用することができる。相上下して配置された導体面は、キャパシタンスを形成するために利用することができる。
【0026】
第1および/または第2の基板では、送受切換器と電気接続された、または送受切換器の一部を形成する、電気回路が具体化されていてよい。この回路は、たとえば1つの好ましい態様では送受切換器のアンテナ接続部とアースとの間に配置された分路枝を含む整合回路を含むことができる。整合回路は、送信フィルタおよび/または受信フィルタのインピーダンスのアンテナ側での整合化のために利用することができ、このとき整合回路はアンテナと送受切換器の間に配置される。別案として、送信フィルタおよび/または受信フィルタは整合回路とアンテナの間に配置されていてよい。
【0027】
第1または第2の基板で具体化される回路はバラン回路を含むことができる。この回路はフィルタ回路も含むことができ、特にローパスおよび/またはハイパスを含むことができる。特に、条導体および導体面によって基板のいずれか1つでアンテナダイプレクサを具体化することが可能である。
【0028】
モジュールでは送受切換器以外にも、好ましくは別の機能単位を含む電気回路が具体化されており、これにはたとえば別のフィルタ、別の送受切換器、ダイプレクサ、スイッチ、増幅器などが含まれる。
【0029】
モジュールは、送受切換器の共振器を含む上に挙げたデバイスのほかに、好ましくはやはりチップデバイスとして構成されて第1の基板上に配置された別のデバイスを含んでいるのが好ましい。この別のデバイスは、たとえば、フィルタチップ、半導体チップ、チップインダクタンス、チップキャパシタンスなどから選択された少なくとも1つのチップを含むことができる。半導体チップは、スイッチおよび/または増幅器を含むことができる。
【0030】
第1の基板は、特に、各デバイスを相互に、および第1の基板の外部接続部と導電接続する配線を含んでいる。少なくとも部分的に第1の基板で具体化される回路は、条導体および/または導体面として構成された回路素子を有することができる。この回路は、等価回路図では、たとえばモジュールの各機能単位の間に配置されていてよく、または、これらの機能単位のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0031】
デバイスはシールド面を含んでいるのが好ましい。シールド面は、第2の基板のところで終わる金属カバーとして施工されていてよく、このときチップを収容するための中空スペースが形成される。あるいはシールド面は、チップの裏面に配置された金属面を含むこともできる。シールド面のアース結合は、第2の基板ではなく第1の基板で行われるのが好ましい。
【0032】
シールド面は、第1の基板に配置された電気接続部によって、受信フィルタの並列共振器のうちの1つと導電接続されていてよい。この電気接続部は、送信フィルタおよび受信フィルタの分路枝がつながれた、第1の基板に配置されたアース面と導電接続されているのが好ましい。
【0033】
受信フィルタの並列共振器のうちの1つは、別の態様では、チップまたは第2の基板に配置された電気接続部によって、シールド面と導電接続されていてよく、このときシールド面は電気接続部によって、送信フィルタおよび受信フィルタの分路枝がつながれている、第1の基板に配置されたアース面と導電接続されている。
【0034】
第1の基板に配置されたアース面へと通じる電気接続部は、第1の基板に配置されたインダクタンスを少なくとも含んでいると好ましい。しかしながらこの電気接続部は、第2の基板に配置されたそれぞれ別のインダクタンスを含むこともできる。
【0035】
第1および/または第2の基板に配置された電気接続部のうち少なくとも1つは、少なくとも部分巻線を有する、または折り畳まれた、少なくとも1つの条導体を含むことができる。それにより、電気接続部によって具体化されるべきインダクタンスのインダクタンス値を高めることができる。
【0036】
次に、前述したモジュールについて、縮尺に忠実ではない模式的な図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】一例としてのモジュールの等価回路図である。
【図2】分路枝のアース結合が行われないデバイスを有するモジュールを示す断面図である。
【図3A】分路枝が送受切換器基板の外部で互いに導電接続されている、それぞれ1つの送受切換器の等価回路図である。
【図3B】図3A、図4A、ないし図5Aのそれぞれの送受切換器を備えるモジュールを示す断面図である。
【図4A】分路枝が送受切換器基板の外部で互いに導電接続されている、それぞれ1つの送受切換器の等価回路図である。
【図4B】図3A、図4A、ないし図5Aのそれぞれの送受切換器を備えるモジュールを示す断面図である。
【図5A】分路枝が送受切換器基板の外部で互いに導電接続されている、それぞれ1つの送受切換器の等価回路図である。
【図5B】図3A、図4A、ないし図5Aのそれぞれの送受切換器を備えるモジュールを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1には、図2に断面図で示された電気モジュールの等価回路図が示されている。図1に図示するモジュールは、2つの無線帯域でデータ伝送をするのに適したモジュール回路を含んでいる。このモジュール回路は、第1の無線帯域でデータ伝送をするために利用される第1の信号経路を含んでいる。
【0039】
第1の信号経路は、送信フィルタ21が配置された送信経路TXと、受信フィルタ22が配置された受信経路RXとを含んでいる。フィルタ21,22は、送受切換器2を形成する帯域通過フィルタである。経路TX,RXは、アンテナ側で、送受切換器2によって共通の送受信経路にまとめられている。
【0040】
さらにモジュール回路は、第2の無線帯域でのデータ伝送のために利用される第2の信号経路を含んでいる。第2の信号経路は、送信経路TX’と受信経路RX’を有している。経路TX’,RX’は、アンテナ側で、スイッチ72によって共通の送受信経路にまとめられている。第1および第2の信号経路は、スイッチ71により、アンテナ接続部ANTと導電接続される。
【0041】
送信経路TXには出力増幅器81が配置されており、受信経路RXには低雑音増幅器82が配置されている。送信経路TX’には、送信フィルタ21’と出力増幅器81’が配置されている。受信経路RX’には、受信フィルタ22’と低雑音増幅器82’が配置されている。
【0042】
このモジュールは、基板3と、基板3に取り付けられたチップデバイス1,1’、1’’とを含む、モジュール形式で構成されたコンパクトなコンポーネントである。チップデバイス1は、送受切換器2の少なくとも1つの部分を含んでいるのが好ましい。スイッチ71,72、フィルタ21,22’、および増幅器81,82,81’,82’は、チップデバイス1’,1’’で具体化されているのが好ましい。チップデバイス1’は、たとえばスイッチ71,72のうちの少なくとも1つを含んでおり、チップデバイス1’’は増幅器のうちの少なくとも1つを含んでいる。チップデバイスはSMDコンポーネントとして施工されているのが好ましい。SMDはSurface Mounted Device(表面実装部品)の略である。チップデバイスは、フリップチップ技術またはワイヤボンディング技術によって、基板3へ実装することもできる。
【0043】
各機能単位の間の電気接続は、少なくとも部分的に第1の基板3で具体化されている。これらの機能単位のうち少なくとも1つは、特にフィルタ21’または図1に示さないその他の機能単位は、基板3に組み込まれていてもよい。
【0044】
チップデバイス1は、チップ12が上に取り付けられた第2の基板11を含んでいる。
第2の基板11と、シールド面13を有するカバーとは、チップ12のためのハウジング(パッケージ)を共同で形成している。シールド面13は、デバイス1の局所アースであるとみなすことができる。ただしデバイスの内部では、デバイスの局所アースへの分路枝の(直接的な)結合は行われない。送受切換器2の分路枝とデバイス1の局所アースとの導電接続は、モジュール基板すなわち第1の基板3で初めて行われる。
【0045】
チップ12には、直列共振器31−36と並列共振器41−44が配置されている。共振器31−36,41−44は、部分的に第2の基板11に配置された電気ブッシングによって、他の機能単位および/または外部接続部91,91すなわちモジュールのGNDと電気接続されている。図2に示している信号を通す接続部92は、デバイスの接続部20または信号経路TX,RXのうちの1つにつながれていてよい。
【0046】
モジュールのすべての機能単位のアース接続部は、モジュールの基準電位69に位置していて第1の基板3に配置された共通のアース面64と接続されているのが好ましい。アース面64は、第1の基板3の1番下の金属被覆平面のうちの1つに配置されているのが好ましい。アース面64は、少なくとも1つの外部接続部91すなわちモジュールのGNDと導電接続されている。
【0047】
第1の基板3に配置された区域を分路枝が含んでいる送受切換器2の等価回路図が、図3A,4A,5Aに示されている。
【0048】
各々のフィルタ21,22は、直列枝およびそこに配置された直列共振器31−33,34−36と、アースにつながれた分路枝およびそこに配置された並列共振器41,442,43,44とを含む、共振器のはしご形構造を含んでいる。共振器としては、特に音響波で作動する共振器が適しており、これには表面波や体積波で作動する共振器が含まれる。
【0049】
フィルタ21は送信経路TXに配置されており、フィルタ22は受信経路RXに配置されている。経路TX,RXは、電気接続部によってモジュールアース69につながれた共通の接続部(アンテナ接続部)20につながれている。この電気接続部は、第2の基板11に配置され、第2の基板11のアース接続部58につながれたインダクタンスLANT’と、これと直列に配線された、第1の基板3に配置されたインダクタンスLANTとを含んでいる。
【0050】
並列共振器41は、第2の基板11に配置され、第2の基板11のアース接続部51につながれたインダクタンスLANT1’と、これと直列に配線された、第1の基板3に配置されたインダクタンスLANT1とを含む電気接続部によって、モジュールアース69につながれている。並列共振器42はインダクタンスLTX2’,インダクタンスLTX2の直列回路によって、また、並列共振器43はインダクタンスLRX1’,インダクタンスLRX1の直列回路によって、また、並列共振器44はインダクタンスLRX2’,インダクタンスLRX2の直列回路によって、それぞれモジュールアース69と電気接続されている。インダクタンスLTX2’,LRX1’およびLRX2’は、第2の基板11に配置されており、この基板のアース接続部52,53ないし54につながれている。インダクタンスLTX2,LRX1およびLRX2は第1の基板3に配置されている。
【0051】
図3Aに示す態様では、シールド面13は第2の基板11のアース接続部59につながれるとともに、第1の基板3に配置されたインダクタンスLによって、モジュールアース69すなわちアース面64につながれている。
【0052】
図3Aに示すアース結合部を備えるモジュールの断面図が、図3Bに部分的に示されている。デバイス1のアンテナ接続部20は、第1の基板3に配置された電気接続部によって、モジュールのアンテナ接続部ANTに接続されていてよく、または、モジュールの他の機能単位のうちの少なくとも1つに接続されていてよい。送信経路TXは、少なくとも部分的に第1の基板3に配置された電気接続部によって、アンテナ接続部TX−INと接続されており、または、モジュールの他の機能単位と接続されている。受信経路RXは、少なくとも部分的に第1の基板3に配置された電気接続部によって、アンテナ接続部RX−OUTと接続されており、または、モジュールの他の機能単位と接続されている。
【0053】
図4Aに示す態様では、図3Aとは異なり、モジュールアース69に加えて、第1の基板3に配置された導体面63として具体化される中間アースが設けられている。導体面63は、アース面64が配置された金属被覆平面よりも高く位置する金属被覆平面に配置されているのが好ましい。シールド面13はインダクタンスLP1によって、また、並列共振器44はインダクタンスLRX2’,LRX2の直列回路によって、それぞれ導体面63と接続されている。導体面63は、インダクタンスLP2によって、モジュールアース69と接続されている。
【0054】
図4Aに示すアース結合部を備えるモジュールの断面図が、図4Bに部分的に示されている。
【0055】
図5Aに示す態様では、並列共振器44はインダクタンスLRX2’によってシールド面13と導電接続されている。シールド面13は、インダクタンスLによってアース面64およびモジュールアース69と接続された、第2の基板11のアース接続部59につながれている。
【0056】
インダクタンスLRX2’の少なくとも一部は、チップ12の表面および/または第2の基板11の任意の金属被覆平面に配置されていてよい。
【0057】
図5Aに示すアース結合部を備えるモジュールの断面図が、図5Bに部分的に示されている。
【0058】
フィルタ21,22の構成は、図示した図面に限定されるものではない。フィルタは、任意の個数の直列枝および分路枝およびそこに配置された共振器を有することができる。直列枝よりも多い分路枝が設けられていてもよく、その逆も成り立つ。
【0059】
フィルタ21,22は、チップまたは別個のチップの上で具体化されていてよい。これらのチップは共通のハウジングに配置されていてよい。あるいは、各々のチップをたとえば独自の金属キャップで覆うことも可能である。図2に示すチップのフリップチップ構造に代えて、チップがワイヤボンディングされている施工形態も考慮の対象となる。
【符号の説明】
【0060】
1,1’,1’’ デバイス、11 基板、12 チップ、13 シールド面、2 送受切換器、20 デバイス1のアンテナ接続部、21,21’ 送信フィルタ、22,22’ 受信フィルタ、3 支持体、31−36 直列共振器、41−44 並列共振器、51−54,58,59 アース接続部、56 送信フィルタの接続部、57 受信フィルタの接続部、63 導体面、64 モジュールの基準電位にあるアース面、69 モジ
ュールの基準電位、71 スイッチ、72 スイッチ、81,81’ 出力増幅器、82,82’ 低雑音増幅器、91,92 モジュールの接続部、ANT アンテナ、LANT,LRX1,LRX2,LTXI,LTX2,L,L インダクタンス 、RX,RX’ 受信経路、TX,TX’ 送信経路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気モジュールであって、
第1の基板(3)と、
第2の基板(11)および前記第2の基板の上に配置されたチップ(12)を含む、前記第1の基板(3)に実装されたデバイス(1)と、
前記チップに配置されたそれぞれ少なくとも1つの並列共振器(41,42)を備える、アースにつながれた分路枝を含んでいるフィルタ回路とを有しており、
少なくとも2つの前記分路枝相互のアース側の接続は前記チップ(12)および前記第2の基板(11)の外部で行われている電気モジュール
【請求項2】
少なくとも2つの前記分路枝のアース側の接続は前記第1の基板(3)で行われる、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
少なくとも2つの前記分路枝のアース側の接続は前記第1の基板(3)が実装された配線板で行われる、請求項1または2に記載のモジュール。
【請求項4】
前記第2の基板(11)の内部では前記分路枝のアース側の接続は行われない、請求項1から3のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項5】
前記分路枝は、部分的に前記第2の基板(11)に配置された電気接続部を介して、前記第1の基板(3)に配置されたアース面(64)と導電接続されている、請求項1,2または4に記載のモジュール。
【請求項6】
前記フィルタ回路は送信フィルタ(21)および受信フィルタ(22)を有する送受切換器を含んでおり、
アース側で前記チップ(12)および前記第2の基板(11)の外部で相互に接続された前記分路枝は前記送信フィルタ(21)または前記受信フィルタ(22)に属している、請求項1から5のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項7】
前記フィルタ回路は送信フィルタ(21)および受信フィルタ(22)を有する送受切換器を含んでおり、
アース側で前記チップ(12)および前記第2の基板(11)の外部で相互に接続された前記分路枝のうち1つの枝は送信フィルタに属するとともに、少なくとも1つの別の枝は前記送受切換器の受信フィルタに属している、請求項1から5のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項8】
前記送受切換器(2)は、部分的に前記第2の基板(11)に配置された第1の電気接続部を介してアースと接続されたアンテナ接続部(20)を含んでおり、
前記第1の電気接続部のアース結合は前記第2の基板(11)ではなく前記第1の基板(3)で行われる、請求項6または7に記載のモジュール。
【請求項9】
前記第1の電気接続部はインダクタンス(LANT’)を含んでいる、請求項8に記載のモジュール。
【請求項10】
前記デバイス(1)はシールド面(13)を有しており、
前記シールド面(13)のアース結合は前記第2の基板(11)ではなく前記第1の基板(3)で行われる、請求項1から9のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項11】
前記シールド面(13)は、前記第1の基板(3)に配置された第2の電気接続部を介
して、前記受信フィルタ(22)の並列共振器(44)のうちの1つと導電接続されており、
前記第2の電気接続部は、前記フィルタ(21,22)の前記分路枝が配置された前記第1の基板(3)に配置されているアース面(64)と導電接続されている、請求項10に記載のモジュール。
【請求項12】
前記受信フィルタ(22)の並列共振器(44)のうちの1つは前記チップ(12)または前記第2の基板(11)に配置された電気接続部によって前記シールド面(13)と導電接続されており、
前記シールド面(13)は第3の導電接続部によって、前記フィルタ(21,22)の前記分路枝がつながれている前記第1の基板(3)に配置されたアース面(64)と導電接続されている、請求項10に記載のモジュール。
【請求項13】
前記第1および/または前記第2の基板(3,11)に配置された電気接続部のうち少なくとも1つは、少なくとも1つの部分巻線を有する、または折り畳まれた、少なくとも1つの条導体を含んでいる、請求項1から12のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項14】
前記第1の基板(3)には少なくとも1つの別の電気デバイス(1’,1’’)が配置されており、そのアース接続部は前記アース面(64)につながれている、請求項5から13のいずれか1項に記載のモジュール。
【請求項15】
前記第1の基板(3)には前記デバイス(1,1’,1’’)と電気接続された少なくとも1つの回路が統合されている、請求項14に記載のモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【公表番号】特表2009−544201(P2009−544201A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519791(P2009−519791)
【出願日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際出願番号】PCT/DE2007/001294
【国際公開番号】WO2008/009281
【国際公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(300002160)エプコス アクチエンゲゼルシャフト (318)
【氏名又は名称原語表記】EPCOS  AG
【住所又は居所原語表記】St.−Martin−Strasse 53, D−81669 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】