説明

電気光学表示装置

【課題】十分な反射率とコントラストを併せ持ち、視認性の良い薄型の電気光学表示装置を提供する。
【解決手段】所定の表示領域を有し、少なくとも透明有彩色と無色透明を呈する透過型表示層3と、所定の表示領域を有し、光の反射率を変調できる反射型表示層5とを重ね合わせて構成される電気光学表示装置1であって、透過型表示層3の無色透明時における全光線透過率を60%以上とし、かつ、反射型表示層5の光反射率の最低値を7%以下とし、光反射率の最高値を40%以上としたものを構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部光の反射率を変調することにより画像を表示する電気光学表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、外部光の反射率を変調して画像表示することにより、紙媒体と同様の視認性を有する反射型表示装置の研究開発が盛んに行われている。このような表示装置を実現するデバイスとして、例えば、反射型液晶表示装置や、セル内に封入した電気泳動粒子を電場により移動させることにより光の反射状態を変調することができる電気泳動表示装置等が挙げられる。反射型液晶表示装置は、表示のためのバックライトを必要としないので、バックライトのためのスペースを無くせる上に、電力の削減も可能であるという特徴を有している。電気泳動表示装置は、より一層の薄型化、軽量化が可能であることから、紙媒体に取って代わる電子ペーパーやフレキシブルディスプレイへの応用が期待されている。
【0003】
特許文献1には、絶縁性基板に配置された複数本の走査配線と、絶縁膜を介し交差するように配置された複数本の信号配線と、走査配線と信号配線の交差部分に薄膜トランジスタを設け、この薄膜トランジスタに接続され反射機能を有する反射画素電極が設けられているアクティブマトリックス基板が記載されている。さらに、特許文献1には、絶縁性基板上に、反射画素電極に対応する領域にカラーフィルターのRGB領域を形成し、反射画素電極間に対応する領域には遮光膜を設けないカラーフィルターを形成し、その上に透明導電材料からなる共通電極を設けた対向基板との間に液晶を挟持した反射型液晶表示装置が記載されている。
【0004】
特許文献2には、酸化還元反応により着色状態が変化するエレクトロクロミック(以下、「EC」と記載する)反応によって透明領域と着色領域(例えば青色領域)を呈するEC層と、EC層の下部に重ね合わせる形態にて、電界制御によってEC層の着色領域の色と異なる第1の色領域(例えば赤色領域)および第2の色領域(例えば緑色領域)を呈する電気泳動層とを備え、視認側に赤色,緑色,青色、およびこれらの混色の多色表示を行うことが記載されている。
【0005】
特許文献3には、顔料を含むマイクロカプセル、または顔料を隔離するための隔壁を、二枚の電極間に挟み作製した電気泳動型表示素子に、二枚の電極間に形成したEC表示素子を重ね合わせた構成からなるカラーリライタブル表示装置が記載されている。この表示装置は、表示に関してメモリ性を有することから、情報の書き替え時のみ、画像書込装置により書込みのエネルギーを与えるだけで良く、表示を維持するエネルギー付与は不要である。従って、情報の書込み後に画像書込装置から表示装置のみを切り離し、紙媒体のように手軽に持ち運んだり、重ねたり、並べたり、手に持って文字情報を読むという使用方法も可能である。
【特許文献1】特開2000−122093号公報(図1等)
【特許文献2】特開平10−161161号公報(図4等)
【特許文献3】特開2004−286977号公報(図1等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1では、反射型液晶表示装置、上記特許文献2及び3では、電気泳動表示装置により、反射型の表示装置を構成している。そして、上記特許文献1では、液晶層上にカラーフィルターを重ねることによりカラー表示を実現し、上記特許文献2及び3では、電気泳動層上に、EC表示素子を重ねることによりカラー表示を実現している。
【0007】
しかしながら、反射型液晶表示装置においてはカラーフィルターの透過率が基本的に固定されているために、視認側に十分な反射率は得られていない。また、EC表示素子と電気泳動表示素子とを用いた場合でも、現段階においては、紙媒体に取って代わる程の十分な反射率とコントラストを併せ持つ表示装置は実現されていない。そこで、本発明は、十分な反射率とコントラストを併せ持ち、視認性の良い薄型の電気光学表示装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成し得た本発明の電気光学表示装置は、
所定の表示領域を有し、少なくとも透明有彩色と無色透明を呈する透過型表示層と、所定の表示領域を有し、光の反射率を変調できる反射型表示層とを重ね合わせて構成される電気光学表示装置であって、
透過型表示層の無色透明時における全光線透過率が60%以上であり、かつ、
反射型表示層の光反射率の最低値が7%以下であり、光反射率の最高値が40%以上のものである。
【0009】
上記電気光学表示装置において、透過型表示層の画素分割方式が、[マトリックス分割、ライン分割、セグメント分割、非分割]のいずれかから選択されるものであり、反射型表示層の画素分割方式が、[マトリックス分割、ライン分割、セグメント分割、非分割]のいずれかから選択されるものであり、かつ、透過型表示層の画素分割方式と反射型表示層の画素分割方式とが異なるものを一つの実施態様とすることができる。
【0010】
上記電気光学表示装置において、透過型表示層がEC反応に基づいて着色状態の変化を呈するEC層であり、前記反射型表示層が電気泳動粒子の移動に伴って着色状態の変化を呈する電気泳動層である態様とすることが推奨される。
【0011】
上記電気光学表示装置において、EC層が、シアン色に着色可能なシアンEC層と、マゼンタ色に着色可能なマゼンタEC層と、イエロー色に着色可能なイエローEC層とを有するか、若しくは、赤色に着色可能なレッドEC層と、緑色に着色可能なグリーンEC層と、青色に着色可能なブルーEC層とを有する態様とすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、透過型表示層の無色透明時における全光線透過率が60%以上であり、反射型表示層の光反射率の最低値が7%以下、最高値が40%以上であるので、電気光学表示装置の明るさとコントラストが向上し、反射型表示装置の利用シーンを格段に広げるものである。
【0013】
また、透過型表示層又は反射型表示層を複数の画素により構成する場合、透過型表示層の画素分割方式と反射型表示層の画素分割方式とを同一の方式とし、透過型表示層と反射型表示層の画素同士を重ね合わせるのが通常である。しかし、上記のように透過型表示層の画素分割方式と反射型表示層の画素分割方式とが異なるようにすること、すなわち、何れかの画素分割方式をより画素数の少ない簡易な画素分割方式とすれば、電気光学表示装置の製造コストを抑えつつも、画素数の少ない表示層により背景色を与えるなどして観者に意外性を与えることができる意匠性の高い電気光学表示装置を提供することができる。
【0014】
また、EC層の裏側(視認側とは反対側)に無彩色(グレイスケール)を表示することに適している電気泳動層を配置すれば、色要素が豊富化され、EC層のみによるカラー表示では表現できないような階調度の高い、表現豊かなフルカラー画像を表示することができる。また、各EC層は無色透明色が表示可能であるため、電気泳動層による無彩色画像をより一層鮮明に表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1にかかる電気光学表示装置について図面を参照しつつ詳しく説明する。
【0016】
1.電気光学表示装置の概略構造
図1は、本発明の実施の形態1にかかる電気光学表示装置の一例を示す概略断面図である。図1において、電気光学表示装置1は、マトリックス状に形成されたEC素子2を備えるEC層3と、マトリックス状に形成された電気泳動素子4を備える電気泳動層5と、EC素子2及び電気泳動素子4とを駆動するための電子回路層6とを重ね合わせて構成されている。本実施の形態EC層3は、少なくとも透明有彩色と無色透明を呈する透過型表示層であり、電気泳動層5は、光の反射率を変調できる光反射型の表示装置である。電気光学表示装置1の視認側は、EC層3側である。
【0017】
本発明において透過型表示層とは、電気信号の制御により全光線透過率を変調させることができる電気光学的デバイスを指し、反射型表示層とは、光線の反射率を電気信号の制御により変調させることができる電気光学的デバイスを指すものとする。
【0018】
上記の電気光学表示装置の構成において、透過型表示層であるEC層3の無色透明時における全光線透過率は、60%以上である。また、反射型表示層である電気泳動層5の光反射率の最低値は7%以下であり、光反射率の最高値は40%以上とする。このように電気光学表示装置を構成することにより、電気光学表示装置の明るさとコントラストが向上する。全光線透過率は、プラスチックの光学的特性試験方法に関するJIS K7105(ASTM D1003)に準拠して測定される。
【0019】
また、反射型表示層(電気泳動層5)の反射率(%)は、分光光度計により測定されるものである。分光光度計として、グレタークマクベス社製のスペクトロアイ(登録商標)を使用することができる。なお、参考に、スペクトロアイにより測定した新聞紙の白地の反射率は、約60%である。
【0020】
2.EC素子
透過型表示層の一例であるEC素子2について説明する。図1において、EC素子2は、第一画素電極(共通電極)7と第二画素電極(画素電極)8との間に、酸化還元反応により透明有彩色(着色状態)となるか、無色透明となるかを選択することが可能なEC材料層9を挟持して構成されるものである。第一画素電極(共通電極)7は固定電位であり、第二画素電極(画素電極)8は、画素毎の信号に応じた電位にアドレスされる。なお、本発明において、「無色透明」というのは、完全な透明だけを指すのではなく、使用する第一画素電極7や第二画素電極8、及びEC材料層9の特性によって光透過率が低い場合も含むが、少なくとも、全光線透過率が60%以上のものを指すこととする。また、「無色透明」というのは、完全な無色だけを指すのではなく、使用するEC材料層9の特性によっては、電圧の印加状態に拘わらず微量の有彩色が残る場合も含む。EC層3の全光線透過率(%)は、第一画素電極7、EC材料層9、第二画素電極8の積層体を透過する光の量により測定されるものである。なお、測定の際に、EC層3の外側、すなわち、第一画素電極7或いは第二画素電極8の外側に透明基材や接着剤等が存在し、その存在による全光線透過率への影響が無視できない場合であっても、該透明基材や接着剤等の存在による全光線透過率(%)の低下分を計算により除去することにより、EC層3の全光線透過率(%)を求めることができる。
【0021】
EC材料層9としては、例えば、赤色系材料としてアントラキノン系色素やスチリル系スピロピラン色素、緑色系材料として芳香族アミン系色素やビオロゲン系色素、青色系材料としてビオロゲン系色素やピラゾリン系色素等の有機EC色素をRGB3原色として用いることができる。或いは、シアン系材料として1,4−ジアセチルベンゼン、マゼンタ系材料としてテレフタル酸ジメチル、イエロー系材料として4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジエチルをそれぞれ1−メチル−2−ピロリドンに溶解したものをCMY3原色として用いることができる。なお、無色透明の場合は、視認側において、下地である電気泳動層5から反射される色がそのまま反映されることになる。
【0022】
また、呈色の濃淡は、直流電圧の印加時間と電圧値を変化させることによっても制御可能である。すなわち、印加時間を変化させたり、印加電圧に幅を持たせたりすることにより、呈色の濃淡を制御することも可能である。或いは、複数のEC素子2を一画素とし、一画素内において着色状態にあるEC素子2の個数により呈色の濃淡を調節することも可能である。
【0023】
さらに、一つのEC素子2に対する単位時間当たりの電圧印加時間を調節することによっても呈色の濃淡を制御することができる。例えば1秒間当たりに印加する電圧パルスの数、幅、高さを増減する等の方法を採ってもよい。
【0024】
EC層3は、透過型表示層として機能させるため、共通電極7と画素電極8は、透明導電材料により構成することが必要である。透明導電材料としては、酸化インジウム錫(ITO)や酸化インジウム亜鉛(IZO)等を用いることができる。
【0025】
EC材料層9は、例えば共通電極7上にインクジェット法により塗布することができる。EC材料層9は、スペーサー10を側壁とするセル内に充填され得る液状物でも良いが、取り扱いや製造上の便宜のために、共通電極7と画素電極8との間から流出せずに形状を保持し得る固形状または半固形状とすることが好ましい。
【0026】
1つの画素を構成するのに、必ずしもEC素子2を3つ用いる必要はなく、2つのEC素子2により1画素の単位を構成してもよい。1画素に用いるEC素子2が多ければ、色の重ね合わせにより多彩な呈色が可能であるが、その分、1画素に割り当てるEC素子2が増え、解像度が低下してしまうので、使用目的により1画素の構成を選択することが好ましい。
【0027】
3.電気泳動層
次に、反射型表示層の一例である電気泳動層5について説明する。図1において、電気泳動層5は、分散液を封入したマイクロカプセル11を第三画素電極(画素電極)12と第四画素電極(共通電極)13との間に挟持して構成される電気泳動素子4を備えるものである。共通電極13は固定電位であり、画素電極12は、画素毎の信号に応じた電位にアドレスされる。
【0028】
分散液は、帯電した電気泳動粒子と色素を溶かした絶縁性液体等からなる。画素電極12により分散液に電圧を印加すると、電荷を有する電気泳動粒子は、その電荷とは逆の極性の電極へ移動する。観測者側の電極(図1においては、画素電極12)に電気泳動粒子が集まると、当該電気泳動粒子の色が表示される。一方、観測者側と反対の電極(図1においては、共通電極13)に電気泳動粒子が集まると、観測者は絶縁性液体の色を視認することになる。すなわち、電気泳動粒子と絶縁性液体の色の差によって表示の切り替えが行われる。例えば、電気泳動粒子が白色、絶縁性液体が黒色に着色されていれば、画素電極12に印加する電圧を切り替えることに白又は黒を表示することができる。もちろん、画素毎に白と黒を切り替えれば、グレースケールの表示を行うことができる。
【0029】
マイクロカプセル11は、ゼラチンとアラビアガムによるコアセルべーションによって作製した壁体物で構成することができる。白色電気泳動粒子を用いる場合は、酸化チタンを好ましく使用することができる。黒色電気泳動粒子を用いる場合は、カーボンブラックを好ましく使用することができる。分散液の溶剤(上記絶縁性液体)としては、トルエンやケロシン等の炭化水素化合物および/またはシリコーンオイルのようなケイ素化合物溶媒を好ましく使用することができる。
【0030】
本発明においては、反射型表示層である電気泳動層5の光反射率の最低値(反射型表示層が暗(黒)を呈する状態)が7%以下、光反射率の最高値(反射型表示層が明(白)を呈する状態)が40%以上となるように構成されている。電気泳動層5の光反射率(%)は、第三画素電極(画素電極)12、マイクロカプセル11、第四画素電極(共通電極)13の積層体に入射した光が該積層体よって反射される光の量により測定されるものである。測定の際に、第三画素電極12の外側に透明基材や接着剤等が存在し、その存在による反射率への影響が無視できない場合であっても、該透明基材や接着剤等の存在による反射率(%)の低下分を計算により除去することにより電気泳動層5の光反射率(%)を求めることができる。なお、光反射率は、マイクロカプセル11による光の反射に大きく依存するため、第四画素電極13の外側に透明基材等が存在しても、その存在による反射率への影響は通常の場合無視できる。
【0031】
コントラストの高い電気泳動層5を実現するための方法としては、(1)黒色の色素を溶解した絶縁性液体中に、白色の電気泳動粒子を分散させる方法、(2)白色の色素を溶解した絶縁性液体中に、黒色の電気泳動粒子を分散させる方法、(3)絶縁性液体中に、黒色の電気泳動粒子と、この黒色の電気泳動粒子とは逆極性に帯電した白色の電気泳動粒子の両方を分散させる方法、(4)半球側が白色、他の半球側が黒色に着色され、白色部と黒色部の電気極性を逆極性とした電気泳動粒子を画素電極12と共通電極13との間に封入する方法等が考えられる。
【0032】
なお、電気泳動素子4の配列方法は、方眼状に限られず、ストライプ状、ハニカム状などの様々な配置を採り得る。EC素子2の配列方法も、これに合わせて同様の形態を取り得る。
【0033】
4.電子回路層
次に、電子回路層6の好ましい形態について説明するが、あくまでも一例であり、以下に説明するものに限定されない。図1に示すように、本実施の形態においては、EC素子2及び電気泳動素子4を駆動するための電子回路層6は、EC層3と電気泳動層5との間に挟持されている。電子回路層6には、少なくとも3種類の能動素子、すなわち、第一のスイッチ用薄膜トランジスタ14、第二のスイッチ用薄膜トランジスタ15、及び、駆動用薄膜トランジスタ16が含まれる。トランジスタのタイプとしては、電界効果型トランジスタ、バイポーラトランジスタ、サイリスタ、IGBT等を用いることができるが、オフ電流の少ない電界効果型トランジスタを選択することが好ましい。この場合の制御電極はゲート電極であり、第一電極、第二電極は、ソース電極、ドレイン電極のいずれかに相当する。一般的にはソース電極側を接地する、いわゆるソース接地型の回路構成をとることが多い。
【0034】
図2は、上述したEC素子2や電気泳動素子4と、第一のスイッチ用薄膜トランジスタ14、第二のスイッチ用薄膜トランジスタ15、並びに駆動用薄膜トランジスタ16との接続関係を示す電子回路図である。図2において、EC素子2に表示信号を伝送するためのEC素子用信号線21と、電気泳動素子4に表示信号を伝送するための電気泳動素子用信号線22とが、図面縦方向に並列に配線されている。一方、図面横方向には、共通走査線23が配線され、EC素子用信号線21/電気泳動素子用信号線22と共通走査線23によりマトリックス構造が形成されている。共通走査線23には、第一のスイッチ用薄膜トランジスタ14の制御電極14g、および第二のスイッチ用薄膜トランジスタ15の制御電極15gが接続される。
【0035】
上記のEC素子用信号線21は、詳しくは、シアン表示用、マゼンタ表示用、イエロー表示用の3つのラインの繰り返し、或いは、赤色表示用、緑色表示用、青色表示用の3つのラインの繰り返しを構成している。3原色を用いれば、フルカラー表示に対応することが可能となるが、本発明を実施するにあたり必須の構成要件ではない。
【0036】
また、第一のスイッチ用薄膜トランジスタ14の第一電極14aはEC素子用信号線21に接続され、第二のスイッチ用薄膜トランジスタ15の第一電極15aは電気泳動素子用信号線22に接続されている。一方、第一のスイッチ用薄膜トランジスタ14の第二電極14bはEC素子2の駆動用薄膜トランジスタ16の制御電極16gに接続され、第二のスイッチ用薄膜トランジスタ15の第二電極15bは電気泳動素子4の画素電極12(図1、図2参照)に接続されている。
【0037】
駆動用薄膜トランジスタ16の第一電極16aは接地され、第二電極16bは、EC素子2の画素電極8(図1、図2参照)に接続され、EC素子2の共通電極7(図1、図2参照)は、一定電位を与える電源Vcomに接続されている。共通電極7がマトリックス構造全面に一様に形成されている場合は、電源Vcomは、各マトリックスまで個別に配線されている必要はないが、電気伝導率の良いアルミニウムや銅により個別に配線すれば、共通電極7全体の電位が所定の電位となるまでにかかる時間が短縮される。また、共通電極7がマトリックス構造全体に形成されているのではなく、ライン毎やEC素子2毎に形成される場合であれば、電源Vcomを個別に配線することが必要である。
【0038】
駆動用薄膜トランジスタ16の第一電極16aは、上記のように接地されているが、直接接地でも間接接地でもよい。例えば、容量素子(図示せず)等の受動素子を介在させていてもよい。容量素子を用いた場合は、サージ電流に対して駆動用薄膜トランジスタ16やEC素子2を保護することができる。
【0039】
第一のスイッチ用薄膜トランジスタ14の第二電極14b、第二のスイッチ用薄膜トランジスタ15の第二電極15bも、それぞれ接地されているが、接地される際に第一容量素子27,第二容量素子28を介在させていてもよい。第二容量素子28を用いることにより、電気泳動素子4の表示状態を保持することができる。また、第一容量素子27を用いることにより、駆動用薄膜トランジスタ16のオンオフ状態を保持し、EC素子2の表示状態を保持することができる。
【0040】
第一及び第二容量素子27,28の接地先は、電気泳動素子4の共通電極13であってもよいが、この場合は、電気泳動層5を貫通するバイアホール(図示せず)を設ける必要があり、電気光学表示装置の製造工程を複雑にしてしまう。
【0041】
図3は、第一及び第二容量素子27,28の他の接地方法を示す回路図である。この回路図によれば、第一及び第二容量素子27,28の接地先を、電子回路層6内に設けられた共通走査線23に並行に設けられた共通接地線24としている。共通接地線24は、電子回路層6内を通して外部で接地することができる。このような共通接地線24を形成すれば、第一及び第二容量素子27,28の接地構造を電子回路層6内に収めることができるため、上記のようなバイアホールを設ける必要もなく、電気光学表示装置の製造工程を簡略化することができる。
【0042】
本実施の形態1における電子回路層6は、EC層3と電気泳動層5との間に挟まれた位置に構成されるため、電子回路層6の光透過率が高いことが好ましい。この観点から、薄膜トランジスタとして透明薄膜トランジスタを用いることが好ましい。本発明において、透明薄膜トランジスタとは、電極材料(薄膜トランジスタが電界効果型トランジスタであれば、ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極の各電極材)に、透明酸化物伝導体(上述のITOやIZO等)を使用したものをいうものとする。さらに、ゲート電極と活性層との間に配置するゲート絶縁膜をYOx等の透明絶縁物で構成することにより透明度は高まる。トランジスタの活性層としては、アモルファス酸化物半導体膜(InGaZnO)、電子回路層6の基体としては、PETフィルムを好ましく用いることができる。
【0043】
図1に示すように、EC層3と電子回路層6との接続には、導電性の微粒子(導電性フィラー)を分散させた熱硬化性樹脂によって形成される異方性導電膜17(ACF:Anisotropic Conductive Film)を用いれば、電子回路層6の駆動用薄膜トランジスタ16とEC素子2の画素電極8とを容易に接続することができる。接続の方法は、まず、電子回路層6とEC層3との間に異方性導電膜17を挟んで、ヒーター等で熱を加えながら電子回路層6とEC層3との導通を図りたい場所に異方性導電膜17の垂直方向から圧力を加えることにより、導電性フィラー同士が接触し、異方性導電膜17の垂直方向の接続点18を形成することができる。上記の異方性導電膜17の他、耐熱性の高い異方性導電ペーストを用いることもできる。
【0044】
電子回路層6の駆動用薄膜トランジスタ16とEC素子2の画素電極8とは、最低1点において接続されていればEC素子2の機能は果たすが、電子回路層6の駆動用薄膜トランジスタ16とEC素子2の画素電極8との接点は多い方が良い。画素電極8の材料であるITO等の透明材料は、アルミニウムや銅等に比べて電気伝導性が低い。このため、電子回路層6の駆動用薄膜トランジスタ16とEC素子2の画素電極8との接続点が少ない場合には画素内における呈色のムラや表示遅れが発生してしまうが、接点が多い場合は、画素電極8全体が等電位になるまでの時間が短縮できるため、表示状態を高速で切り替える場合にも対応できる。したがって、異方性導電膜17は点状ではなく線状領域において通電されることが望ましく、画素電極8の一つの辺と同等の長さに亘って配置されることが特に望ましい。
【0045】
上述のように、本実施の形態1にかかる電気泳動層5よりも視認側にある構造、例えばEC層3は、透過型表示層として機能するものであり、異方性導電膜17においても光の透過を阻害しないようにする必要がある。このため、異方性導電膜17を透明のフィルム材料によって構成することが望ましい。
【0046】
5.電子回路層の駆動方法
次に、電子回路層6の駆動方法について説明する。図1に示したように、EC素子2及び電気泳動素子4はそれぞれ重なるように配置され、電気泳動素子4の表示色とEC素子2の表示色によって、視認側から観察できる色が決定されるので、EC素子2及び電気泳動素子4をタイミングよく所定の呈色をしなければならない。まず、表示の目的とするEC素子2に接続されているEC素子用信号線21に所定の電圧をアドレスし、このEC素子2に対向する電気泳動素子4に接続されている電気泳動素子用信号線22に所定の電圧をアドレスする。この状態で、EC素子2と電気泳動素子4とを同時に呈色させる準備は完了している。
【0047】
次に、共通走査線23にオン電圧(例えば0.7V)を印加し、第一のスイッチ用薄膜トランジスタ14の制御電極14g、第二のスイッチ用薄膜トランジスタ15の制御電極15gをオン状態とする。制御電極15gがオン状態になれば、第一電極15a及び第二電極15b間が導通状態となり、電気泳動素子4の画素電極12が所定電位となり、電気泳動素子4が所望の呈色状態となる。また、第一のスイッチ用薄膜トランジスタ14の制御電極14gがオン状態になれば、第一電極14a及び第二電極間14bが導通状態となり、これにより駆動用トランジスタ16の制御電極16gがオン状態となる。制御電極16gがオンになれば、第一電極16a及び第二電極16b間が導通状態となり、EC素子2の画素電極8が所定電位となり、EC素子2の呈色状態(透明有彩色/無色透明)となる。
【0048】
以上のように、本実施の形態における電気光学表示装置では、1本の共通走査線23により電気泳動素子4とEC素子2の駆動タイミングが制御されるため、回路構造上、電気泳動素子4とEC素子2の呈色タイミングがずれることはなく、安定した色又は明るさの表示を行うことが可能となる。また、走査線を共通走査線23の1本としたことにより、各画素の開口率が上がるため、最終的に観者に視認される光量が多くなる。
【0049】
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、透過型表示層としてEC層3を用いた例について説明したが、所定の表示領域を有し、少なくとも透明有彩色と無色透明を呈し、無色透明時における全光線透過率が60%以上の透過型表示層であれば、EC層3に限らず、図4に示すような、電気泳動層を用いることも可能である。図4(a)及び(b)は、透過型表示層としての電気泳動層30を示す図である。
【0050】
図4(a)及び(b)において、透明導電材料で構成された下部電極31と隔壁電極32により、凹状のセルが形成されている。それぞれのセルには、透明有彩色に着色された絶縁性液体33、または、無色透明の絶縁性液体34が封入されている。また、全てのセルには、電気泳動粒子35が封入されている。電気泳動粒子35は、帯電しており、下部電極31又は隔壁電極32に印加された電位により、下部電極31又は隔壁電極32に移動する。
【0051】
図4(a)に示すように、着色された絶縁性液体33が封入されたセルにおいて、電気泳動粒子35を隔壁電極32に引きつけ、無色透明な絶縁性液体34が封入されたセルにおいて、電気泳動粒子35を下部電極31に引きつけておくことにより、下部電極31を介して透明有彩色の光が透過し、透明有彩色を呈することが可能となる。なお、電気泳動粒子35の色は、白であっても黒であってもよいが、電気光学表示装置全体のコントラストを上げるためには、黒であることが好ましい。
【0052】
一方、図4(b)に示すように、着色された絶縁性液体33が封入されたセルにおいて、電気泳動粒子35を下部電極31に引きつけ、無色透明な絶縁性液体34が封入されたセルにおいて、電気泳動粒子35を隔壁電極32に引きつけておくことにより、下部電極31を介して光が透過し、無色透明を呈することが可能となる。全セルのうち、2/3のセルに無色透明な絶縁性液体34を封入する構成とすれば、透過型表示層としての電気泳動層の全光線透過率を60%以上とすることも可能である。
【0053】
(実施の形態3)
実施の形態1では、反射型表示層として電気泳動層5を用いた場合について説明したが、所定の表示領域を有し、光の反射率を変調できる反射型表示層であって、光反射率の最低値が7%以下であり、光反射率の最高値が40%以上であれば、他の形式の反射型表示層、例えば、反射型液晶表示装置を使用することができる。
【0054】
図5は、本発明の実施の形態3にかかる電気光学表示装置の概略断面図である。実施の形態3は、実施の形態1と基本的には同じであるが、電気泳動層5を反射型の液晶層43に置き換えた点において異なる。図5において、反射型の液晶層43は、液晶分子41を画素電極12と共通電極13との間に挟持して構成される液晶素子42を備えるものである。液晶層43は、共通電極13側に更に偏光板44を備えている。
【0055】
実施の形態1の場合と同様に、共通電極13は固定電位であり、画素電極12は、画素毎の信号に応じた電位にアドレスされる。画素電極12に印加された電位により、液晶分子41の配向方向が変化するため、偏光板44を透過できる光量を調節することができる。本実施の形態における液晶層43においては、偏光板44に入射した光が液晶素子42にて反射し、再び偏光板44から出射される割合は、7%以下に抑えることができ、かつ、40%以上にもできるように設計されている。このようなコントラストの高い反射率を得るためには、例えば、液晶分子41を液晶層43に対して垂直に配向させることができるVAモードを用いることが好ましい。
【0056】
(実施の形態4)
上記の実施の形態1においては、透過型表示層であるEC層3と反射型表示層である電気泳動層5の画素分割の方式が共にマトリックス方式である場合について説明したが、実施の形態4では、透過型表示層の画素分割方式が、[マトリックス分割、ライン分割、セグメント分割、非分割]のいずれかから選択され、反射型表示層の画素分割方式が、[マトリックス分割、ライン分割、セグメント分割、非分割]のいずれかから選択され、透過型表示層の画素分割方式と反射型表示層の画素分割方式とが異なる場合について説明する。
【0057】
「マトリックス分割」とは、実施の形態1において説明したように、表示画面を構成する画素が縦横の2次元に配列されたものである。「ライン分割」とは、線状の画素が平行に複数本並べられ、全体として2次元の表示画面を構成するものである。「セグメント分割」は、線分状電極を配置し、個々の電極を予め定められたパターンに基づいて点灯/非点灯とすることにより、数字やアルファベットが表示されるようにしたものである。例えば、7セグメントディスプレイに代表されるものである。さらに本発明において「非分割」とは、表示画面の全体を一つの画素で構成する場合をいい、表示画面に均一な背景色を与える場合等に用いることができる。
【0058】
上述したように、透過型表示層の画素分割方式と反射型表示層の画素分割方式とを同一の方式とし、透過型表示層と反射型表示層の画素同士を重ね合わせるのが通常の考え方である。これに対して、透過型表示層の画素分割方式と反射型表示層の画素分割方式とが異なるようにすること、すなわち、何れかの画素分割方式をより画素数の少ない簡易な画素分割方式とすれば、電気光学表示装置の製造コストを抑えつつも、画素数の少ない表示層により背景色を与える等、観者に意外性を与え、電気光学表示装置としての意匠性を高めることができる。例えば、インテリア時計、自動車の運転席の表示パネル等に使用できる。
【0059】
図6は、本発明の実施の形態4にかかる電気光学表示装置の概略鳥瞰図であり、図7は、図6に示した電気光学表示装置のA−A断面図である。図6及び図7に示すように、実施の形態1にかかる電気光学表示装置の構成を基本としつつ、EC層3の画素分割方式をセグメント方式としている点、及び、電気泳動層5の画素分割方式を非分割、すなわち、画面全体で1画素とする点において異なっている。なお、EC層3において、EC素子2が配置された部分以外のエリアは、PETフィルム等、透明の基材により光が透過できるように構成されている。このようなセグメント方式によるEC素子2を駆動することにより、例えば時刻情報を表示することができる。時刻情報を表示するだけであれば、EC層3だけでも必要な情報は表示されているが、例えば、電気泳動層5の反射率を時間的な揺らぎをもって変化させれば、観者が得られる時刻情報は変わらなくとも、画面全体の光量又は色の変化を伴う時刻表示を楽しむことができる。したがって、透過型表示層の画素分割方式と反射型表示層の画素分割方式とを異なるようにすることにより、コストをかけずとも、意匠性の高い電気光学表示装置を得ることができる。
【0060】
同様に、図8は、本発明の実施の形態4にかかる他の電気光学表示装置の概略鳥瞰図であり、図9は、図8に示す電気光学表示装置のB−B断面図である。図8及び図9に示すように、実施の形態1にかかる電気光学表示装置の構成を基本としつつ、電気泳動層5の画素分割方式をセグメント方式としている点、及び、EC層3の画素分割方式を非分割、すなわち、画面全体で1画素とする点において異なっている。この場合においても、コストをかけずとも、意匠性の高い電気光学表示装置を得ることができる。もちろん、EC層3の画素分割方式をライン分割、マトリックス分割とし、より複雑なデザインを楽しむことも可能である。
【0061】
以上説明したように、本発明の電気光学表示装置によれば、EC層の裏側(視認側とは反対側)に無彩色(グレイスケール)を表示することに適している電気泳動層を配置するため、EC層のみによるカラー表示では表現できないような階調度の高い、表現豊かなフルカラー画像を表示することができる。また、各EC層は無色透明色が表示可能であるため、電気泳動層による無彩色画像をより一層鮮明に表示することができる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明の電気光学表示装置は、ノートパソコン、PDA、携帯電話、電子ブック、電子新聞、電子文庫等の電子ペーパー、カレンダー、看板、ポスター、黒板等の掲示板、電卓、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、電子値札、電子楽譜のほか、外部情報入力手段を用いて表示媒体駆動を行うリライタブルペーパーとしても好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1にかかる電気光学表示装置の概略断面図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態1にかかる電気光学表示装置の電子回路である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態1にかかる電気光学表示装置の他の電子回路である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態2にかかる電気光学表示装置の電気泳動層の概略断面図であり、(a)は、透明有彩色を呈する場合、(b)は、無色透明を呈する場合を示す。
【図5】図5は、本発明の実施の形態3にかかる電気光学表示装置の概略断面図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態4にかかる電気光学表示装置の概略鳥瞰図である。
【図7】図7は、図6に示す電気光学表示装置のA−A断面図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態4にかかる他の電気光学表示装置の概略鳥瞰図である。
【図9】図9は、図8に示す電気光学表示装置のB−B断面図である。
【符号の説明】
【0064】
1 電気光学表示装置
2 EC素子
3 EC層(透過型表示層)
4 電気泳動素子
5 電気泳動層(反射型表示層)
6 電子回路層
7 第一画素電極(共通電極)
8 第二画素電極(画素電極)
9 EC材料層
10 スペーサー
11 マイクロカプセル
12 第三画素電極(画素電極)
13 第四画素電極(共通電極)
14 第一のスイッチ用薄膜トランジスタ
15 第二のスイッチ用薄膜トランジスタ
16 駆動用薄膜トランジスタ
17 異方性導電膜
18 接続点
21 EC素子用信号線
22 電気泳動素子用信号線
23 共通走査線
24 共通接地線
27 第一容量素子
28 第二容量素子
30 電気泳動層(透過型表示層)
31 下部電極
32 隔壁電極
33 透明有彩色に着色された絶縁性液体
34 無色透明の絶縁性液体
35 電気泳動粒子
41 液晶分子
42 液晶素子
43 液晶層(反射型表示層)
44 偏光板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の表示領域を有し、少なくとも透明有彩色と無色透明を呈する透過型表示層と、所定の表示領域を有し、光の反射率を変調できる反射型表示層とを重ね合わせて構成される電気光学表示装置であって、
前記透過型表示層の無色透明時における全光線透過率が60%以上であり、かつ、
前記反射型表示層の光反射率の最低値が7%以下であり、光反射率の最高値が40%以上であることを特徴とする電気光学表示装置。
【請求項2】
前記透過型表示層の画素分割方式が、[マトリックス分割、ライン分割、セグメント分割、非分割]のいずれかから選択されるものであり、前記反射型表示層の画素分割方式が、[マトリックス分割、ライン分割、セグメント分割、非分割]のいずれかから選択されるものであり、かつ、前記透過型表示層の画素分割方式と前記反射型表示層の画素分割方式とが異なることを特徴とする請求項1に記載の電気光学表示装置。
【請求項3】
前記透過型表示層がエレクトロクロミック(以下、「EC」と記載する)反応に基づいて着色状態の変化を呈するEC層であり、前記反射型表示層が電気泳動粒子の移動に伴って着色状態の変化を呈する電気泳動層である請求項1または2に記載の電気光学表示装置。
【請求項4】
前記EC層が、シアン色に着色可能なシアンEC層と、マゼンタ色に着色可能なマゼンタEC層と、イエロー色に着色可能なイエローEC層とを有するか、若しくは、赤色に着色可能なレッドEC層と、緑色に着色可能なグリーンEC層と、青色に着色可能なブルーEC層とを有する請求項3に記載の電気光学表示装置。


【図2】
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【図3】
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【図6】
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【図8】
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【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−265270(P2009−265270A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−113059(P2008−113059)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【出願人】(000004628)株式会社日本触媒 (2,292)
【Fターム(参考)】