電気光学装置及び電子機器
【課題】電気光学パネルの表面から効率的に熱を放散する。
【解決手段】電気光学装置（１）は、画素領域（１０ａ）で電気光学動作を行う電気光学パネル（１００）と、画素領域に対応する開口部（３１１）が形成されると共に、電気光学パネルを、その周縁部側から包囲するフレーム（３１０）と、電気光学パネルの開口部と対向する側の第１面（２０２ａ）、及び該第１面と反対側の第２面（２０１ａ）のうち少なくとも一方の面の側に、フレームと空間を隔てて配置される板状の本体部（３２０）、及びフレームに固定され本体部を支持する支持部（３１０ａ）を有し、電気光学パネルに供給される冷却風を少なくとも部分的に、少なくとも一方の面に導く導風部材とを備える。
【解決手段】電気光学装置（１）は、画素領域（１０ａ）で電気光学動作を行う電気光学パネル（１００）と、画素領域に対応する開口部（３１１）が形成されると共に、電気光学パネルを、その周縁部側から包囲するフレーム（３１０）と、電気光学パネルの開口部と対向する側の第１面（２０２ａ）、及び該第１面と反対側の第２面（２０１ａ）のうち少なくとも一方の面の側に、フレームと空間を隔てて配置される板状の本体部（３２０）、及びフレームに固定され本体部を支持する支持部（３１０ａ）を有し、電気光学パネルに供給される冷却風を少なくとも部分的に、少なくとも一方の面に導く導風部材とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置、及びこれを備えた、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器に関し、特に、電気光学装置の熱の放散に係る技術分野に関する。
【背景技術】
【０００２】
この種の電気光学装置が、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器におけるライトバルブとして用いられる際には、電気光学装置の例えば画素領域における表示動作等の電気光学動作を行う液晶パネル等の電気光学パネルに光源からの強力な光源光が入射する。これにより電気光学パネルの温度が上昇し、電気光学パネルの性能が低下する可能性がある。例えば特許文献１には、電気光学パネルの一例である液晶パネルを、表面にフィンが形成された金属製のケースに収納することで、液晶パネルの熱を放散する放熱効果を向上させる技術が記載されている。
【０００３】
【特許文献１】特開２００３−１５１０４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら特許文献１によれば、ケースを介して液晶パネルの熱を放散することに主眼が置かれており、液晶パネルの表面から熱を放散することについては、十分には考察されていない。すると、液晶パネルに冷却風が供給されていても、液晶パネルの表面から熱を十分には放散できない可能性があるという技術的問題点がある。
【０００５】
本発明は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、電気光学パネルの表面から効率的に熱を放散することができる電気光学装置及びこれを備えた電子機器を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するために、画素領域で電気光学動作を行う電気光学パネルと、前記画素領域に対応する開口部が形成されると共に、前記電気光学パネルを、その周縁部側から包囲するフレームと、前記電気光学パネルの前記開口部と対向する側の第１面、及び該第１面と反対側の第２面のうち少なくとも一方の面の側に、前記フレームと空間を隔てて配置される板状の本体部、及び前記フレームに固定され前記本体部を支持する支持部を有し、前記電気光学パネルに供給される冷却風を少なくとも部分的に、前記少なくとも一方の面に導く導風部材とを備える。
【０００７】
本発明の電気光学装置によれば、例えば液晶パネル等である電気光学パネルは、駆動時に、該電気光学パネル上の画素領域における表示動作等の電気光学動作を行う。ここに、「画素領域」とは、個々の画素の領域を意味するのではなく、複数の画素が平面配列された領域全体を意味し、典型的には、「画像表示領域」或いは「表示領域」に相当する。フレームは、画素領域に対応する開口部が形成されると共に、電気光学パネルをその周縁部側から包囲する。
【０００８】
導風部材は、電気光学パネルの開口部と対向する側の第１面、及び該第１面と反対側の第２面のうち少なくとも一方の面の側に、フレームと空間を隔てて配置される板状の本体部、及びフレームに固定され本体部を支持する支持部を有している。導風部材は、電気光学パネルに供給される冷却風を少なくとも部分的に、少なくとも一方の面に導く。尚、導風部材の支持部は、フレームと一体として形成されていてもよい。
【０００９】
本願発明者の研究によれば、例えば、当該電気光学装置がプロジェクタに用いられるハロゲンランプ等の比較的強力な光源光に曝される場合に、熱によって、例えば液晶等の電気光学物質が劣化し、表示画像の品質が劣化するおそれがある。このため、例えば、フレームの表面にフィン等を設け、フレームを介する電気光学パネルの熱の放散効率を向上させて、電気光学物質の熱の放散効率を向上させることが考えられる。しかしながら、電気光学パネルは、典型的には、その周縁部においてフレームに接続されているため、電気光学パネルの中心付近の熱が放散され難いことが判明している。
【００１０】
しかるに本発明では、導風部材により、電気光学パネルに供給される冷却風が少なくとも部分的に、電気光学パネルの少なくとも一方の面に導かれる。これにより、電気光学パネルの熱を、該電気光学パネルの表面から効率的に放散することができる。電気光学パネルの中心付近から表面までの距離は、典型的には、中心付近から周縁部までの距離よりも短い。従って、電気光学パネルの表面から熱が効率的に放散されることによって、電気光学パネルの中心付近の熱（即ち、電気光学物質の熱）が効率的に放散されることとなる。
【００１１】
以上の結果、本発明の電気光学装置によれば、電気光学パネルの表面から効率的に熱を放散することができる。この結果、電気光学物質等の熱による劣化を抑制することができ、高品質な画像を表示することができる。
【００１２】
本発明の電気光学装置の一態様では、前記電気光学パネルの一部は、前記第１面及び前記フレームの前記開口部が形成された外表面間に生じる段差が緩和されるように、前記第１面のうち少なくとも前記画素領域に対応する部分において、前記第１面の法線方向に沿った方向に突出している。
【００１３】
この態様によれば、電気光学パネルの一部は、第１面、及びフレームの開口部が形成された外表面間に生じる段差が緩和されるように、第１面のうち少なくとも画素領域に対応する部分において、第１面の法線方向に沿った方向に突出している。望ましくは、電気光学パネルの一部は、外表面と電気光学パネルの一部の一表面とが同一面を形成するように（即ち、段差が解消されるように）突出している。
【００１４】
ここに、「段差が緩和されるように」とは、電気光学パネルの一部の第１面の法線方向に沿った方向の距離（典型的には、高さ）が、段差の大きさに近づくように、という意味である。尚、段差が緩和される限りにおいて、電気光学パネルの一部の高さは、段差の大きさより大きくてもよい（即ち、電気光学パネルの一部が前記外表面より突出していてもよい）。
【００１５】
これにより、外表面を含む面を平坦化することができる。この結果、段差に起因する空気抵抗が減少するので、電気光学パネルの表面における冷却風の風速が速くなり、効率的に電気光学パネル表面から熱を放散することができる。同時に、フレーム外表面における冷却風の風速も速くなるので、フレームを介する電気光学パネルの熱の放散効率を向上させることもできる。
【００１６】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記本体部は、前記第２面の側に配置されると共に前記第２面の法線方向から見て前記画素領域を囲むように形成されている。
【００１７】
この態様によれば、電気光学パネルの第２面に、冷却風を少なくとも部分的に導くことができるので、第２面から電気光学パネルの熱を効率的に放散することができる。加えて、電気光学パネルの第２面の側には、典型的には、フレームが配置されていない（即ち、フレームによって包囲されていない）ため、大気中に露出している第２面の表面積（即ち、冷却風と接触する表面積）は、大気中に露出している第１面の表面積より大きい。このため、より効率的に電気光学パネルの熱を放散することができる。
【００１８】
また、本体部は、第２面の法線方向から見て画素領域を囲むように形成されているので、当該電気光学装置に入射する光、又は当該電気光学装置から出射する光を遮ることがなく、実用上非常に有利である。尚、本体部は、見切り板としての機能を備えていてもよい。
【００１９】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記本体部は、前記第１面の側に配置されると共に前記第１面の法線方向から見て前記画素領域を囲むように形成され、前記外表面上に、前記開口部を挟んで対向すると共に前記冷却風の方向に夫々沿って延びる、前記支持部としての凸部が形成されている。
【００２０】
この態様によれば、導風部材の本体部及び支持部、並びにフレームの外表面によって、ダクト形状が形成される。これにより、少なくとも電気光学パネルの第１面に沿って流れる冷却風が整流されて風速が速くなるので、より効率的に電気光学パネルの熱を放散することができる。
【００２１】
また、本体部は、第１面の法線方向から見て画素領域を囲むように形成されているので、当該電気光学装置に入射する光、又は当該電気光学装置から出射する光を遮ることがなく、実用上非常に有利である。
【００２２】
本体部が第１面の側に配置されている態様では、前記本体部は、前記フレームより反射率が高くてよい。
【００２３】
このように構成すれば、当該電気光学装置に照射される光のうち、画素領域以外に照射される光を反射することができるので、画素領域以外に照射される光の熱によって電気光学パネルの温度上昇を抑制することができ、実用上非常に有利である。
【００２４】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記本体部は、前記冷却風の流路において、前記開口部より上流側に配置されている。
【００２５】
この態様によれば、例えばフレーム等によって冷却風が乱されたとしても、導風部材によって冷却風の拡散を抑制することができ、より多くの冷却風を電気光学パネルの表面に導くことができる。
【００２６】
本体部が流路において開口部より上流側に配置されている態様では、前記本体部は、前記第１面に対して傾斜して配置されていてよい。
【００２７】
このように構成すれば、本体部が、例えば、冷却風の流路の上流側から下流側に向かって、本体部と電気光学パネルの第１面を含む平面との間の距離が小さくなるように、第１面に対して傾斜して配置されているので、より多くの冷却風を電気光学パネルの表面に導くことができると共に、該導かれる冷却風の風速を上昇させることができる。
【００２８】
本体部が流路において開口部より上流側に配置されている態様では、前記本体部は、前記冷却風の方向に交わる方向を中心軸として、前記電気光学パネルと反対側に凸状の湾曲面を有してよい。
【００２９】
このように構成すれば、湾曲面によって、冷却風が電気光学パネルの表面に沿う方向に流れる場合に比べて、多くの冷却風を電気光学パネルの表面に導くことができ、実用上非常に有利である。
【００３０】
本体部が流路において開口部より上流側に配置されている態様では、前記本体部は、前記冷却風を取り込むための風取込口が形成された板状部材と、前記板状部材における前記電気光学パネルが配置された側とは反対側に前記板状部材から突出するように設けられ、前記冷却風を前記風取込口に導く集風板とを有してよい。
【００３１】
このように構成すれば、本体部の電気光学パネル側と反対側の面に沿って流れる冷却風を、風取込口を介して本体部の電気光学パネル側に導くことができるので、より多くの冷却風を電気光学パネルの表面に導くことができ、実用上非常に有利である。
【００３２】
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置（但し、その各種態様を含む）を備える。
【００３３】
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の電気光学装置を備えてなるので、電気光学パネルの熱を効率的に放散することができる。このため、熱暴走や熱破壊が起こりにくく信頼性の高い、投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、ＰＯＳ端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。
【００３４】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００３５】
以下、本発明に係る電気光学装置及び電子機器の各実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の図では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。また、本実施形態では、電気光学装置の一例として、駆動回路内蔵型のＴＦＴ（Ｔｈｉｎ Ｆｉｌｍ Ｔｒａｎｓｉｓｔｏｒ）アクティブマトリックス駆動方式の液晶装置を挙げる。
【００３６】
＜第１実施形態＞
本発明の電気光学装置に係る第１実施形態を、図１乃至図４を参照して説明する。
【００３７】
先ず、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図１及び図２を参照して説明する。ここに、図１は、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図であり、図２（ａ）は、図１のＡ−Ａ´線断面図であり、図２（ｂ）は、図１のＢ−Ｂ´線断面図である。尚、図１に示す本実施形態に係る液晶装置の斜視図は、図中の上側が後述するＴＦＴアレイ基板側である。
【００３８】
図１において、本実施形態に係る液晶装置１は、本発明に係る「電気光学パネル」の一例としての液晶パネル１００、フレーム３１０、フック３２０及び配線基板３３０を備えて構成されている。図２に示すように、液晶パネル１００は、素子基板であるＴＦＴアレイ基板１０、対向基板２０、並びに防塵基板２０１及び２０２を備えて構成されている。尚、防塵基板２０１は、本発明に係る「第２面」の一例としての面２０１ａを有し、防塵基板２０２は、本発明に係る「第１面」の一例としての面２０２ａを有している。
【００３９】
ここで、液晶パネル１００の構成について、図３及び図４を参照して詳細に説明する。ここに図３は、ＴＦＴアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図であり、図４は、図３のＨ−Ｈ´線断面図である。
【００４０】
図３及び図４において、液晶パネル１００では、ＴＦＴアレイ基板１０及び対向基板２０が対向配置されている。ＴＦＴアレイ基板１０は、例えば、石英基板、ガラス基板、シリコン基板等の基板からなり、対向基板２０は、例えば、石英基板、ガラス基板等の基板からなる。ＴＦＴアレイ基板１０と対向基板２０との間に液晶層５０が封入されており、ＴＦＴアレイ基板１０と対向基板２０とは、本発明に係る「画素領域」の一例としての画像表示領域１０ａの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材５２により相互に接着されている。
【００４１】
シール材５２は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂、又は紫外線・熱併用型硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてＴＦＴアレイ基板１０上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材５２中には、ＴＦＴアレイ基板１０と対向基板２０との間隔（即ち、ギャップ）を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。尚、ギャップ材を、シール材５２に混入されるものに加えて若しくは代えて、画像表示領域１０ａ又は画像表示領域１０ａの周辺に位置する周辺領域に、配置するようにしてもよい。
【００４２】
図３において、シール材５２が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域１０ａを規定する遮光性の額縁遮光膜５３が、対向基板２０側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜５３の一部又は全部は、ＴＦＴアレイ基板１０側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
【００４３】
周辺領域のうち、シール材５２が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路１０１及び外部回路接続端子１０２がＴＦＴアレイ基板１０の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿ったシール領域よりも内側にサンプリング回路７が額縁遮光膜５３に覆われるようにして設けられている。走査線駆動回路１０４は、この一辺に隣接する２辺に沿ったシール領域５２ａの内側の額縁領域に、額縁遮光膜５３に覆われるようにして設けられている。
【００４４】
ＴＦＴアレイ基板１０上には、対向基板２０の４つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材１０７で接続するための上下導通端子１０６が配置されている。これらにより、ＴＦＴアレイ基板１０と対向基板２０との間で電気的な導通をとることができる。更に、外部回路接続端子１０２と、データ線駆動回路１０１、走査線駆動回路１０４、上下導通端子１０６等とを電気的に接続するための引回配線９０が形成されている。
【００４５】
図４において、ＴＦＴアレイ基板１０上には、駆動素子である画素スイッチング用のＴＦＴや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。この積層構造の詳細な構成については図４では図示を省略してあるが、この積層構造の上に、ＩＴＯ（Ｉｎｄｉｕｍ Ｔｉｎ Ｏｘｉｄｅ）等の透明材料からなる画素電極９ａが、画素毎に所定のパターンで島状に形成されている。
【００４６】
画素電極９ａは、後述する対向電極２１に対向するように、ＴＦＴアレイ基板１０上の画像表示領域１０ａに形成されている。ＴＦＴアレイ基板１０における液晶層５０の面する側の表面、即ち画素電極９ａ上には、配向膜１６が画素電極９ａを覆うように形成されている。
【００４７】
対向基板２０におけるＴＦＴアレイ基板１０との対向面上に、遮光膜２３が形成されている。遮光膜２３は、例えば対向基板２０における対向面上に平面的に見て、格子状に形成されている。対向基板２０において、遮光膜２３によって非開口領域が規定され、遮光膜２３によって区切られた領域が、例えばプロジェクタ用のランプや直視用のバックライトから出射された光を透過させる開口領域となる。尚、遮光膜２３をストライプ状に形成し、該遮光膜２３と、ＴＦＴアレイ基板１０側に設けられたデータ線等の各種構成要素とによって、非開口領域を規定するようにしてもよい。
【００４８】
遮光膜２３上に、ＩＴＯ等の透明材料からなる対向電極２１が複数の画素電極９ａと対向して形成されている。遮光膜２３上に、画像表示領域１０ａにおいてカラー表示を行うために、開口領域及び非開口領域の一部を含む領域に、図４には図示しないカラーフィルタが形成されるようにしてもよい。対向基板２０の対向面上における、対向電極２１上には、配向膜２２が形成されている。
【００４９】
尚、図３及び図４に示したＴＦＴアレイ基板１０上には、これらのデータ線駆動回路１０１、走査線駆動回路１０４、サンプリング回路７等に加えて、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該液晶装置１の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
【００５０】
再び図１及び図２に戻り、配線基板３３０は、外部回路接続端子１０２（図３参照）に電気的に接続されている。配線基板３３０上に、例えばストライプ状に形成された複数の配線の一部に電源電圧が印加されたり、複数の配線の他の部分に、例えば画像信号等の各種信号が供給されたりすることによって、液晶パネル１００が駆動される。
【００５１】
図２に示すように、フレーム３１０は、画像表示領域１０ａに対応する開口部３１１が形成されていると共に、液晶パネル１００を、その周縁部側から包囲している。尚、液晶パネル１００とフレーム３１０とは、典型的には、接着剤等により相互に接着されている。
【００５２】
フック３２０には、画像表示領域１０ａに対応する開口部３２１が形成されており、当該液晶装置１において「見切り板」として機能する。ここで、図２（ａ）に示すように、フレーム３１０の一部３１０ａが、防塵基板２０１の面２０１ａよりも、面２０１ａの法線方向に沿う方向に突出している。このため、フック３２０と面２０１ａとの間に所定の間隙が生じることとなる。
【００５３】
当該液晶装置１に冷却風が供給されると、図２（ｂ）に示すように、フック３２０と面２０１ａとの間を冷却風が流れる。これにより、液晶パネル１００の表面から、該液晶パネル１００の熱が効率的に放散されることとなり、結果として、液晶層５０（図３参照）の熱（特に、ＴＦＴアレイ基板１０上で平面的に見て、画像表示領域１０ａの中心付近の熱）を効率的に放散することができる。
【００５４】
加えて、図２（ａ）に示すように、フック３２０が一種のフィンとしても機能するため、液晶パネル１００の熱がフレーム３１０及びフック３２０を介しても、効率的に放散される。
【００５５】
本実施形態ではフック３２０が、本発明に係る「導風部材の本体部」の機能を兼ね備えている。また、フレーム３１０の一部３１０ａが、本発明に係る「導風部材の支持部」の機能を兼ね備えている、或いは、本発明の「支持部」の一例としての一部３１０ａがフレーム３１０と一体として形成されている。
【００５６】
＜第２実施形態＞
次に、本発明の電気光学装置に係る第２実施形態を、図５及び図６を参照して説明する。第２実施形態では、フレームの形状、及び導風部材が配置されている位置が異なる以外は、第１実施形態と同様である。よって、第２実施形態について、第１実施形態と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図５及び図６を参照して説明する。ここに、図５は、図１と同趣旨の、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図であり、図６（ａ）は、図２（ａ）と同趣旨の、図５のＣ−Ｃ´線断面図であり、図６（ｂ）は、図２（ｂ）と同趣旨の、図５のＤ−Ｄ´線断面図である。尚、図５に示す本実施形態に係る液晶装置の斜視図は、図中の上側が対向基板側である。
【００５７】
図６及び図７に示すように、本実施形態に係る液晶装置２では、導風部材の本体部４１０が、液晶パネル１００の面２０２ａの側に配置されている。本体部４１０には、画像表示領域１０ａに対応する開口部４１１が設けられている。本実施形態では、本体部４１０の反射率を向上させるために、本体部４１０に、例えば光沢加工等が施されている。このため、画像表示領域１０ａ以外に照射される光による、当該液晶装置２の温度上昇を抑制することができる。
【００５８】
図７（ａ）に示すように、フレーム３１０の外表面３１０ｃ上に、開口部３１１を挟んで対向すると共に、冷却風の方向に夫々沿って延びる、本発明に係る「支持部」の他の例としての凸部３１０ｂが形成されている。該凸部３１０ｂ上に、本体部４１０が配置されることによって、本体部４１０と面２０２ａとの間に所定の間隙が生じることとなる。
【００５９】
当該液晶装置２に冷却風が供給されると、図６（ｂ）に示すように、本体部４１０と面２０２ａとの間を冷却風が流れる。これにより、液晶パネル１００の表面から、該液晶パネル１００の熱が効率的に放散されることとなる。
【００６０】
本実施形態では特に、面２０２ａに沿って流れる冷却風の空気抵抗を低減するために、フレーム３１０の外表面３１０ｃと面２０２ａとの間に生じる段差が緩和されるように（望ましくは、外表面３１０ｃと面２０２ａとが同一面を形成するように）、防塵基板２０２の一部が、面２０２ａの法線方向に沿う方向に突出している。尚、このような防塵基板２０２は、例えば、防塵基板２０２の外縁を少なくとも部分的に、矩形に切り欠くことによって形成すればよい。
【００６１】
＜第３実施形態＞
次に、本発明の電気光学装置に係る第３実施形態を、図７及び図８を参照して説明する。第３実施形態では、フレームの形状、及び導風部材が配置されている位置が異なる以外は、第１実施形態と同様である。よって、第３実施形態について、第１実施形態と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図７及び図８を参照して説明する。ここに、図７は、図１と同趣旨の、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図であり、図８（ａ）は、図２（ａ）と同趣旨の、図７のＥ−Ｅ´線断面図であり、図８（ｂ）は、図２（ｂ）と同趣旨の、図７のＦ−Ｆ´線断面図である。尚、図７に示す本実施形態に係る液晶装置の斜視図は、図中の上側が対向基板側である。
【００６２】
図７及び図８に示すように、本実施形態に係る液晶装置３では、導風部材の本体部４１０が、冷却風の流路において、開口部３１１の上流側に配置されている。本体部４１０は、支持部４２０によってフレーム３１０に固定されている。このため、フレーム３１０等によって冷却風の流れが乱されたとしても、本体部４１０によって、冷却風の拡散が抑制され、冷却風を効率的に面２０２ａに導くことができる。
【００６３】
（第１変形例）
次に、本実施形態に係る液晶装置の第１変形例について、図９を参照して説明する。ここに、図９は、図８（ｂ）と同趣旨の、Ｆ−Ｆ´線断面図である。
【００６４】
図９に示すように、本変形例に係る液晶装置４では、導風部材の本体部４１０が、面２０２ａに対して傾斜して配置されている。これにより、より多くの冷却風を面２０２ａに導くことができる。
【００６５】
（第２変形例）
次に、本実施形態に係る液晶装置の第２変形例について、図１０を参照して説明する。ここに、図１０は、図８（ｂ）と同趣旨の、Ｆ−Ｆ´線断面図である。
【００６６】
図１０に示すように、本変形例に係る液晶装置５では、導風部材の本体部４１０が、冷却風の方向に交わる方向を中心軸として、液晶パネル１００と反対側に凸状に湾曲している。本体部４１０に沿って冷却風が流れることにより、より多くの冷却風を面２０２ａに導くことができる。
【００６７】
（第３変形例）
次に、本実施形態に係る液晶装置の第３変形例について、図１１を参照して説明する。ここに、図１１は、図８（ｂ）と同趣旨の、Ｆ−Ｆ´線断面図である。
【００６８】
図１１に示すように、本変形例に係る液晶装置６では、導風部材の本体部４１０は、冷却風を取り込むための風取込口４１２ａが形成された板状部材４１２と、該板状部材４１２における液晶パネル１００が配置された側とは反対側に、板状部材４１２から突出するように設けられ、冷却風を風取込口４１２ａに導く集風板４１３とを有している。これにより、本体部４１０の液晶パネル１００の側と反対側の面に沿って流れる冷却風を、風取込口４１２ａを介して本体部４１０の液晶パネル１００の側に導くことができる。
【００６９】
＜電子機器＞
次に、図１２を参照しながら、上述した液晶装置を電子機器の一例であるプロジェクタに適用した場合を説明する。上述した液晶装置における液晶パネル１００は、プロジェクタのライトバルブとして用いられている。図１２は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。
【００７０】
図１２に示すように、プロジェクタ１１００内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット１１０２が設けられている。このランプユニット１１０２から射出された投射光は、ライトガイド１１０４内に配置された４枚のミラー１１０６および２枚のダイクロイックミラー１１０８によってＲＧＢの３原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル１１１０Ｒ、１１１０Ｂおよび１１１０Ｇに入射される。
【００７１】
液晶パネル１１１０Ｒ、１１１０Ｂおよび１１１０Ｇの構成は、上述した液晶装置と同等の構成を有しており、画像信号処理回路から供給されるＲ、Ｇ、Ｂの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム１１１２に３方向から入射される。このダイクロイックプリズム１１１２においては、ＲおよびＢの光が９０度に屈折する一方、Ｇの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ１１１４を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
【００７２】
ここで、各液晶パネル１１１０Ｒ、１１１０Ｂおよび１１１０Ｇによる表示像について着目すると、液晶パネル１１１０Ｒ、１１１０Ｂによる表示像は、液晶パネル１１１０Ｇによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
【００７３】
尚、液晶パネル１１１０Ｒ、１１１０Ｂおよび１１１０Ｇには、ダイクロイックミラー１１０８によって、Ｒ、Ｇ、Ｂの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
【００７４】
尚、図１２を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、ＰＯＳ端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
【００７５】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【００７６】
【図１】第１実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図である。
【図２】（ａ）は、図１のＡ−Ａ´線断面図であり、（ｂ）は、図１のＢ−Ｂ´線断面図である。
【図３】第１実施形態に係る液晶パネルを、ＴＦＴアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図である。
【図４】図３のＨ−Ｈ´線断面図である。
【図５】第２実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図である。
【図６】（ａ）は、図５のＣ−Ｃ´線断面図であり、（ｂ）は、図５のＤ−Ｄ´線断面図である。
【図７】第３実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図である。
【図８】（ａ）は、図７のＥ−Ｅ´線断面図であり、（ｂ）は、図７のＦ−Ｆ´線断面図である。
【図９】第３実施形態の第１変形例に係る液晶装置のＦ−Ｆ´線断面図である。
【図１０】第３実施形態の第２変形例に係る液晶装置のＦ−Ｆ´線断面図である。
【図１１】第３実施形態の第３変形例に係る液晶装置のＦ−Ｆ´線断面図である。
【図１２】電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【００７７】
１〜６…液晶装置、１０…ＴＦＴアレイ基板、１０ａ…画像表示領域、２０…対向基板、１００…液晶パネル、２０１、２０２…防塵基板、２０１ａ、２０２ａ…面、３１０…フレーム、３１１、３２１、４１１…開口部、３１０ｂ…凸部、３１０ｃ…外表面、３２０…フック、３３０…配線基板、４１０…本体部、４１２…板状部材、４１２ａ…風取込口、４１３…集風板、４２０…支持部
【技術分野】
【０００１】
本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置、及びこれを備えた、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器に関し、特に、電気光学装置の熱の放散に係る技術分野に関する。
【背景技術】
【０００２】
この種の電気光学装置が、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器におけるライトバルブとして用いられる際には、電気光学装置の例えば画素領域における表示動作等の電気光学動作を行う液晶パネル等の電気光学パネルに光源からの強力な光源光が入射する。これにより電気光学パネルの温度が上昇し、電気光学パネルの性能が低下する可能性がある。例えば特許文献１には、電気光学パネルの一例である液晶パネルを、表面にフィンが形成された金属製のケースに収納することで、液晶パネルの熱を放散する放熱効果を向上させる技術が記載されている。
【０００３】
【特許文献１】特開２００３−１５１０４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら特許文献１によれば、ケースを介して液晶パネルの熱を放散することに主眼が置かれており、液晶パネルの表面から熱を放散することについては、十分には考察されていない。すると、液晶パネルに冷却風が供給されていても、液晶パネルの表面から熱を十分には放散できない可能性があるという技術的問題点がある。
【０００５】
本発明は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、電気光学パネルの表面から効率的に熱を放散することができる電気光学装置及びこれを備えた電子機器を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するために、画素領域で電気光学動作を行う電気光学パネルと、前記画素領域に対応する開口部が形成されると共に、前記電気光学パネルを、その周縁部側から包囲するフレームと、前記電気光学パネルの前記開口部と対向する側の第１面、及び該第１面と反対側の第２面のうち少なくとも一方の面の側に、前記フレームと空間を隔てて配置される板状の本体部、及び前記フレームに固定され前記本体部を支持する支持部を有し、前記電気光学パネルに供給される冷却風を少なくとも部分的に、前記少なくとも一方の面に導く導風部材とを備える。
【０００７】
本発明の電気光学装置によれば、例えば液晶パネル等である電気光学パネルは、駆動時に、該電気光学パネル上の画素領域における表示動作等の電気光学動作を行う。ここに、「画素領域」とは、個々の画素の領域を意味するのではなく、複数の画素が平面配列された領域全体を意味し、典型的には、「画像表示領域」或いは「表示領域」に相当する。フレームは、画素領域に対応する開口部が形成されると共に、電気光学パネルをその周縁部側から包囲する。
【０００８】
導風部材は、電気光学パネルの開口部と対向する側の第１面、及び該第１面と反対側の第２面のうち少なくとも一方の面の側に、フレームと空間を隔てて配置される板状の本体部、及びフレームに固定され本体部を支持する支持部を有している。導風部材は、電気光学パネルに供給される冷却風を少なくとも部分的に、少なくとも一方の面に導く。尚、導風部材の支持部は、フレームと一体として形成されていてもよい。
【０００９】
本願発明者の研究によれば、例えば、当該電気光学装置がプロジェクタに用いられるハロゲンランプ等の比較的強力な光源光に曝される場合に、熱によって、例えば液晶等の電気光学物質が劣化し、表示画像の品質が劣化するおそれがある。このため、例えば、フレームの表面にフィン等を設け、フレームを介する電気光学パネルの熱の放散効率を向上させて、電気光学物質の熱の放散効率を向上させることが考えられる。しかしながら、電気光学パネルは、典型的には、その周縁部においてフレームに接続されているため、電気光学パネルの中心付近の熱が放散され難いことが判明している。
【００１０】
しかるに本発明では、導風部材により、電気光学パネルに供給される冷却風が少なくとも部分的に、電気光学パネルの少なくとも一方の面に導かれる。これにより、電気光学パネルの熱を、該電気光学パネルの表面から効率的に放散することができる。電気光学パネルの中心付近から表面までの距離は、典型的には、中心付近から周縁部までの距離よりも短い。従って、電気光学パネルの表面から熱が効率的に放散されることによって、電気光学パネルの中心付近の熱（即ち、電気光学物質の熱）が効率的に放散されることとなる。
【００１１】
以上の結果、本発明の電気光学装置によれば、電気光学パネルの表面から効率的に熱を放散することができる。この結果、電気光学物質等の熱による劣化を抑制することができ、高品質な画像を表示することができる。
【００１２】
本発明の電気光学装置の一態様では、前記電気光学パネルの一部は、前記第１面及び前記フレームの前記開口部が形成された外表面間に生じる段差が緩和されるように、前記第１面のうち少なくとも前記画素領域に対応する部分において、前記第１面の法線方向に沿った方向に突出している。
【００１３】
この態様によれば、電気光学パネルの一部は、第１面、及びフレームの開口部が形成された外表面間に生じる段差が緩和されるように、第１面のうち少なくとも画素領域に対応する部分において、第１面の法線方向に沿った方向に突出している。望ましくは、電気光学パネルの一部は、外表面と電気光学パネルの一部の一表面とが同一面を形成するように（即ち、段差が解消されるように）突出している。
【００１４】
ここに、「段差が緩和されるように」とは、電気光学パネルの一部の第１面の法線方向に沿った方向の距離（典型的には、高さ）が、段差の大きさに近づくように、という意味である。尚、段差が緩和される限りにおいて、電気光学パネルの一部の高さは、段差の大きさより大きくてもよい（即ち、電気光学パネルの一部が前記外表面より突出していてもよい）。
【００１５】
これにより、外表面を含む面を平坦化することができる。この結果、段差に起因する空気抵抗が減少するので、電気光学パネルの表面における冷却風の風速が速くなり、効率的に電気光学パネル表面から熱を放散することができる。同時に、フレーム外表面における冷却風の風速も速くなるので、フレームを介する電気光学パネルの熱の放散効率を向上させることもできる。
【００１６】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記本体部は、前記第２面の側に配置されると共に前記第２面の法線方向から見て前記画素領域を囲むように形成されている。
【００１７】
この態様によれば、電気光学パネルの第２面に、冷却風を少なくとも部分的に導くことができるので、第２面から電気光学パネルの熱を効率的に放散することができる。加えて、電気光学パネルの第２面の側には、典型的には、フレームが配置されていない（即ち、フレームによって包囲されていない）ため、大気中に露出している第２面の表面積（即ち、冷却風と接触する表面積）は、大気中に露出している第１面の表面積より大きい。このため、より効率的に電気光学パネルの熱を放散することができる。
【００１８】
また、本体部は、第２面の法線方向から見て画素領域を囲むように形成されているので、当該電気光学装置に入射する光、又は当該電気光学装置から出射する光を遮ることがなく、実用上非常に有利である。尚、本体部は、見切り板としての機能を備えていてもよい。
【００１９】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記本体部は、前記第１面の側に配置されると共に前記第１面の法線方向から見て前記画素領域を囲むように形成され、前記外表面上に、前記開口部を挟んで対向すると共に前記冷却風の方向に夫々沿って延びる、前記支持部としての凸部が形成されている。
【００２０】
この態様によれば、導風部材の本体部及び支持部、並びにフレームの外表面によって、ダクト形状が形成される。これにより、少なくとも電気光学パネルの第１面に沿って流れる冷却風が整流されて風速が速くなるので、より効率的に電気光学パネルの熱を放散することができる。
【００２１】
また、本体部は、第１面の法線方向から見て画素領域を囲むように形成されているので、当該電気光学装置に入射する光、又は当該電気光学装置から出射する光を遮ることがなく、実用上非常に有利である。
【００２２】
本体部が第１面の側に配置されている態様では、前記本体部は、前記フレームより反射率が高くてよい。
【００２３】
このように構成すれば、当該電気光学装置に照射される光のうち、画素領域以外に照射される光を反射することができるので、画素領域以外に照射される光の熱によって電気光学パネルの温度上昇を抑制することができ、実用上非常に有利である。
【００２４】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記本体部は、前記冷却風の流路において、前記開口部より上流側に配置されている。
【００２５】
この態様によれば、例えばフレーム等によって冷却風が乱されたとしても、導風部材によって冷却風の拡散を抑制することができ、より多くの冷却風を電気光学パネルの表面に導くことができる。
【００２６】
本体部が流路において開口部より上流側に配置されている態様では、前記本体部は、前記第１面に対して傾斜して配置されていてよい。
【００２７】
このように構成すれば、本体部が、例えば、冷却風の流路の上流側から下流側に向かって、本体部と電気光学パネルの第１面を含む平面との間の距離が小さくなるように、第１面に対して傾斜して配置されているので、より多くの冷却風を電気光学パネルの表面に導くことができると共に、該導かれる冷却風の風速を上昇させることができる。
【００２８】
本体部が流路において開口部より上流側に配置されている態様では、前記本体部は、前記冷却風の方向に交わる方向を中心軸として、前記電気光学パネルと反対側に凸状の湾曲面を有してよい。
【００２９】
このように構成すれば、湾曲面によって、冷却風が電気光学パネルの表面に沿う方向に流れる場合に比べて、多くの冷却風を電気光学パネルの表面に導くことができ、実用上非常に有利である。
【００３０】
本体部が流路において開口部より上流側に配置されている態様では、前記本体部は、前記冷却風を取り込むための風取込口が形成された板状部材と、前記板状部材における前記電気光学パネルが配置された側とは反対側に前記板状部材から突出するように設けられ、前記冷却風を前記風取込口に導く集風板とを有してよい。
【００３１】
このように構成すれば、本体部の電気光学パネル側と反対側の面に沿って流れる冷却風を、風取込口を介して本体部の電気光学パネル側に導くことができるので、より多くの冷却風を電気光学パネルの表面に導くことができ、実用上非常に有利である。
【００３２】
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置（但し、その各種態様を含む）を備える。
【００３３】
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の電気光学装置を備えてなるので、電気光学パネルの熱を効率的に放散することができる。このため、熱暴走や熱破壊が起こりにくく信頼性の高い、投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、ＰＯＳ端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。
【００３４】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００３５】
以下、本発明に係る電気光学装置及び電子機器の各実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の図では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。また、本実施形態では、電気光学装置の一例として、駆動回路内蔵型のＴＦＴ（Ｔｈｉｎ Ｆｉｌｍ Ｔｒａｎｓｉｓｔｏｒ）アクティブマトリックス駆動方式の液晶装置を挙げる。
【００３６】
＜第１実施形態＞
本発明の電気光学装置に係る第１実施形態を、図１乃至図４を参照して説明する。
【００３７】
先ず、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図１及び図２を参照して説明する。ここに、図１は、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図であり、図２（ａ）は、図１のＡ−Ａ´線断面図であり、図２（ｂ）は、図１のＢ−Ｂ´線断面図である。尚、図１に示す本実施形態に係る液晶装置の斜視図は、図中の上側が後述するＴＦＴアレイ基板側である。
【００３８】
図１において、本実施形態に係る液晶装置１は、本発明に係る「電気光学パネル」の一例としての液晶パネル１００、フレーム３１０、フック３２０及び配線基板３３０を備えて構成されている。図２に示すように、液晶パネル１００は、素子基板であるＴＦＴアレイ基板１０、対向基板２０、並びに防塵基板２０１及び２０２を備えて構成されている。尚、防塵基板２０１は、本発明に係る「第２面」の一例としての面２０１ａを有し、防塵基板２０２は、本発明に係る「第１面」の一例としての面２０２ａを有している。
【００３９】
ここで、液晶パネル１００の構成について、図３及び図４を参照して詳細に説明する。ここに図３は、ＴＦＴアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図であり、図４は、図３のＨ−Ｈ´線断面図である。
【００４０】
図３及び図４において、液晶パネル１００では、ＴＦＴアレイ基板１０及び対向基板２０が対向配置されている。ＴＦＴアレイ基板１０は、例えば、石英基板、ガラス基板、シリコン基板等の基板からなり、対向基板２０は、例えば、石英基板、ガラス基板等の基板からなる。ＴＦＴアレイ基板１０と対向基板２０との間に液晶層５０が封入されており、ＴＦＴアレイ基板１０と対向基板２０とは、本発明に係る「画素領域」の一例としての画像表示領域１０ａの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材５２により相互に接着されている。
【００４１】
シール材５２は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂、又は紫外線・熱併用型硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてＴＦＴアレイ基板１０上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材５２中には、ＴＦＴアレイ基板１０と対向基板２０との間隔（即ち、ギャップ）を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。尚、ギャップ材を、シール材５２に混入されるものに加えて若しくは代えて、画像表示領域１０ａ又は画像表示領域１０ａの周辺に位置する周辺領域に、配置するようにしてもよい。
【００４２】
図３において、シール材５２が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域１０ａを規定する遮光性の額縁遮光膜５３が、対向基板２０側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜５３の一部又は全部は、ＴＦＴアレイ基板１０側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
【００４３】
周辺領域のうち、シール材５２が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路１０１及び外部回路接続端子１０２がＴＦＴアレイ基板１０の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿ったシール領域よりも内側にサンプリング回路７が額縁遮光膜５３に覆われるようにして設けられている。走査線駆動回路１０４は、この一辺に隣接する２辺に沿ったシール領域５２ａの内側の額縁領域に、額縁遮光膜５３に覆われるようにして設けられている。
【００４４】
ＴＦＴアレイ基板１０上には、対向基板２０の４つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材１０７で接続するための上下導通端子１０６が配置されている。これらにより、ＴＦＴアレイ基板１０と対向基板２０との間で電気的な導通をとることができる。更に、外部回路接続端子１０２と、データ線駆動回路１０１、走査線駆動回路１０４、上下導通端子１０６等とを電気的に接続するための引回配線９０が形成されている。
【００４５】
図４において、ＴＦＴアレイ基板１０上には、駆動素子である画素スイッチング用のＴＦＴや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。この積層構造の詳細な構成については図４では図示を省略してあるが、この積層構造の上に、ＩＴＯ（Ｉｎｄｉｕｍ Ｔｉｎ Ｏｘｉｄｅ）等の透明材料からなる画素電極９ａが、画素毎に所定のパターンで島状に形成されている。
【００４６】
画素電極９ａは、後述する対向電極２１に対向するように、ＴＦＴアレイ基板１０上の画像表示領域１０ａに形成されている。ＴＦＴアレイ基板１０における液晶層５０の面する側の表面、即ち画素電極９ａ上には、配向膜１６が画素電極９ａを覆うように形成されている。
【００４７】
対向基板２０におけるＴＦＴアレイ基板１０との対向面上に、遮光膜２３が形成されている。遮光膜２３は、例えば対向基板２０における対向面上に平面的に見て、格子状に形成されている。対向基板２０において、遮光膜２３によって非開口領域が規定され、遮光膜２３によって区切られた領域が、例えばプロジェクタ用のランプや直視用のバックライトから出射された光を透過させる開口領域となる。尚、遮光膜２３をストライプ状に形成し、該遮光膜２３と、ＴＦＴアレイ基板１０側に設けられたデータ線等の各種構成要素とによって、非開口領域を規定するようにしてもよい。
【００４８】
遮光膜２３上に、ＩＴＯ等の透明材料からなる対向電極２１が複数の画素電極９ａと対向して形成されている。遮光膜２３上に、画像表示領域１０ａにおいてカラー表示を行うために、開口領域及び非開口領域の一部を含む領域に、図４には図示しないカラーフィルタが形成されるようにしてもよい。対向基板２０の対向面上における、対向電極２１上には、配向膜２２が形成されている。
【００４９】
尚、図３及び図４に示したＴＦＴアレイ基板１０上には、これらのデータ線駆動回路１０１、走査線駆動回路１０４、サンプリング回路７等に加えて、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該液晶装置１の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
【００５０】
再び図１及び図２に戻り、配線基板３３０は、外部回路接続端子１０２（図３参照）に電気的に接続されている。配線基板３３０上に、例えばストライプ状に形成された複数の配線の一部に電源電圧が印加されたり、複数の配線の他の部分に、例えば画像信号等の各種信号が供給されたりすることによって、液晶パネル１００が駆動される。
【００５１】
図２に示すように、フレーム３１０は、画像表示領域１０ａに対応する開口部３１１が形成されていると共に、液晶パネル１００を、その周縁部側から包囲している。尚、液晶パネル１００とフレーム３１０とは、典型的には、接着剤等により相互に接着されている。
【００５２】
フック３２０には、画像表示領域１０ａに対応する開口部３２１が形成されており、当該液晶装置１において「見切り板」として機能する。ここで、図２（ａ）に示すように、フレーム３１０の一部３１０ａが、防塵基板２０１の面２０１ａよりも、面２０１ａの法線方向に沿う方向に突出している。このため、フック３２０と面２０１ａとの間に所定の間隙が生じることとなる。
【００５３】
当該液晶装置１に冷却風が供給されると、図２（ｂ）に示すように、フック３２０と面２０１ａとの間を冷却風が流れる。これにより、液晶パネル１００の表面から、該液晶パネル１００の熱が効率的に放散されることとなり、結果として、液晶層５０（図３参照）の熱（特に、ＴＦＴアレイ基板１０上で平面的に見て、画像表示領域１０ａの中心付近の熱）を効率的に放散することができる。
【００５４】
加えて、図２（ａ）に示すように、フック３２０が一種のフィンとしても機能するため、液晶パネル１００の熱がフレーム３１０及びフック３２０を介しても、効率的に放散される。
【００５５】
本実施形態ではフック３２０が、本発明に係る「導風部材の本体部」の機能を兼ね備えている。また、フレーム３１０の一部３１０ａが、本発明に係る「導風部材の支持部」の機能を兼ね備えている、或いは、本発明の「支持部」の一例としての一部３１０ａがフレーム３１０と一体として形成されている。
【００５６】
＜第２実施形態＞
次に、本発明の電気光学装置に係る第２実施形態を、図５及び図６を参照して説明する。第２実施形態では、フレームの形状、及び導風部材が配置されている位置が異なる以外は、第１実施形態と同様である。よって、第２実施形態について、第１実施形態と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図５及び図６を参照して説明する。ここに、図５は、図１と同趣旨の、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図であり、図６（ａ）は、図２（ａ）と同趣旨の、図５のＣ−Ｃ´線断面図であり、図６（ｂ）は、図２（ｂ）と同趣旨の、図５のＤ−Ｄ´線断面図である。尚、図５に示す本実施形態に係る液晶装置の斜視図は、図中の上側が対向基板側である。
【００５７】
図６及び図７に示すように、本実施形態に係る液晶装置２では、導風部材の本体部４１０が、液晶パネル１００の面２０２ａの側に配置されている。本体部４１０には、画像表示領域１０ａに対応する開口部４１１が設けられている。本実施形態では、本体部４１０の反射率を向上させるために、本体部４１０に、例えば光沢加工等が施されている。このため、画像表示領域１０ａ以外に照射される光による、当該液晶装置２の温度上昇を抑制することができる。
【００５８】
図７（ａ）に示すように、フレーム３１０の外表面３１０ｃ上に、開口部３１１を挟んで対向すると共に、冷却風の方向に夫々沿って延びる、本発明に係る「支持部」の他の例としての凸部３１０ｂが形成されている。該凸部３１０ｂ上に、本体部４１０が配置されることによって、本体部４１０と面２０２ａとの間に所定の間隙が生じることとなる。
【００５９】
当該液晶装置２に冷却風が供給されると、図６（ｂ）に示すように、本体部４１０と面２０２ａとの間を冷却風が流れる。これにより、液晶パネル１００の表面から、該液晶パネル１００の熱が効率的に放散されることとなる。
【００６０】
本実施形態では特に、面２０２ａに沿って流れる冷却風の空気抵抗を低減するために、フレーム３１０の外表面３１０ｃと面２０２ａとの間に生じる段差が緩和されるように（望ましくは、外表面３１０ｃと面２０２ａとが同一面を形成するように）、防塵基板２０２の一部が、面２０２ａの法線方向に沿う方向に突出している。尚、このような防塵基板２０２は、例えば、防塵基板２０２の外縁を少なくとも部分的に、矩形に切り欠くことによって形成すればよい。
【００６１】
＜第３実施形態＞
次に、本発明の電気光学装置に係る第３実施形態を、図７及び図８を参照して説明する。第３実施形態では、フレームの形状、及び導風部材が配置されている位置が異なる以外は、第１実施形態と同様である。よって、第３実施形態について、第１実施形態と重複する説明を省略すると共に、図面上における共通箇所には同一符号を付して示し、基本的に異なる点についてのみ、図７及び図８を参照して説明する。ここに、図７は、図１と同趣旨の、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図であり、図８（ａ）は、図２（ａ）と同趣旨の、図７のＥ−Ｅ´線断面図であり、図８（ｂ）は、図２（ｂ）と同趣旨の、図７のＦ−Ｆ´線断面図である。尚、図７に示す本実施形態に係る液晶装置の斜視図は、図中の上側が対向基板側である。
【００６２】
図７及び図８に示すように、本実施形態に係る液晶装置３では、導風部材の本体部４１０が、冷却風の流路において、開口部３１１の上流側に配置されている。本体部４１０は、支持部４２０によってフレーム３１０に固定されている。このため、フレーム３１０等によって冷却風の流れが乱されたとしても、本体部４１０によって、冷却風の拡散が抑制され、冷却風を効率的に面２０２ａに導くことができる。
【００６３】
（第１変形例）
次に、本実施形態に係る液晶装置の第１変形例について、図９を参照して説明する。ここに、図９は、図８（ｂ）と同趣旨の、Ｆ−Ｆ´線断面図である。
【００６４】
図９に示すように、本変形例に係る液晶装置４では、導風部材の本体部４１０が、面２０２ａに対して傾斜して配置されている。これにより、より多くの冷却風を面２０２ａに導くことができる。
【００６５】
（第２変形例）
次に、本実施形態に係る液晶装置の第２変形例について、図１０を参照して説明する。ここに、図１０は、図８（ｂ）と同趣旨の、Ｆ−Ｆ´線断面図である。
【００６６】
図１０に示すように、本変形例に係る液晶装置５では、導風部材の本体部４１０が、冷却風の方向に交わる方向を中心軸として、液晶パネル１００と反対側に凸状に湾曲している。本体部４１０に沿って冷却風が流れることにより、より多くの冷却風を面２０２ａに導くことができる。
【００６７】
（第３変形例）
次に、本実施形態に係る液晶装置の第３変形例について、図１１を参照して説明する。ここに、図１１は、図８（ｂ）と同趣旨の、Ｆ−Ｆ´線断面図である。
【００６８】
図１１に示すように、本変形例に係る液晶装置６では、導風部材の本体部４１０は、冷却風を取り込むための風取込口４１２ａが形成された板状部材４１２と、該板状部材４１２における液晶パネル１００が配置された側とは反対側に、板状部材４１２から突出するように設けられ、冷却風を風取込口４１２ａに導く集風板４１３とを有している。これにより、本体部４１０の液晶パネル１００の側と反対側の面に沿って流れる冷却風を、風取込口４１２ａを介して本体部４１０の液晶パネル１００の側に導くことができる。
【００６９】
＜電子機器＞
次に、図１２を参照しながら、上述した液晶装置を電子機器の一例であるプロジェクタに適用した場合を説明する。上述した液晶装置における液晶パネル１００は、プロジェクタのライトバルブとして用いられている。図１２は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。
【００７０】
図１２に示すように、プロジェクタ１１００内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット１１０２が設けられている。このランプユニット１１０２から射出された投射光は、ライトガイド１１０４内に配置された４枚のミラー１１０６および２枚のダイクロイックミラー１１０８によってＲＧＢの３原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル１１１０Ｒ、１１１０Ｂおよび１１１０Ｇに入射される。
【００７１】
液晶パネル１１１０Ｒ、１１１０Ｂおよび１１１０Ｇの構成は、上述した液晶装置と同等の構成を有しており、画像信号処理回路から供給されるＲ、Ｇ、Ｂの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム１１１２に３方向から入射される。このダイクロイックプリズム１１１２においては、ＲおよびＢの光が９０度に屈折する一方、Ｇの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ１１１４を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
【００７２】
ここで、各液晶パネル１１１０Ｒ、１１１０Ｂおよび１１１０Ｇによる表示像について着目すると、液晶パネル１１１０Ｒ、１１１０Ｂによる表示像は、液晶パネル１１１０Ｇによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
【００７３】
尚、液晶パネル１１１０Ｒ、１１１０Ｂおよび１１１０Ｇには、ダイクロイックミラー１１０８によって、Ｒ、Ｇ、Ｂの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
【００７４】
尚、図１２を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、ＰＯＳ端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
【００７５】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【００７６】
【図１】第１実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図である。
【図２】（ａ）は、図１のＡ−Ａ´線断面図であり、（ｂ）は、図１のＢ−Ｂ´線断面図である。
【図３】第１実施形態に係る液晶パネルを、ＴＦＴアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図である。
【図４】図３のＨ−Ｈ´線断面図である。
【図５】第２実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図である。
【図６】（ａ）は、図５のＣ−Ｃ´線断面図であり、（ｂ）は、図５のＤ−Ｄ´線断面図である。
【図７】第３実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図である。
【図８】（ａ）は、図７のＥ−Ｅ´線断面図であり、（ｂ）は、図７のＦ−Ｆ´線断面図である。
【図９】第３実施形態の第１変形例に係る液晶装置のＦ−Ｆ´線断面図である。
【図１０】第３実施形態の第２変形例に係る液晶装置のＦ−Ｆ´線断面図である。
【図１１】第３実施形態の第３変形例に係る液晶装置のＦ−Ｆ´線断面図である。
【図１２】電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【００７７】
１〜６…液晶装置、１０…ＴＦＴアレイ基板、１０ａ…画像表示領域、２０…対向基板、１００…液晶パネル、２０１、２０２…防塵基板、２０１ａ、２０２ａ…面、３１０…フレーム、３１１、３２１、４１１…開口部、３１０ｂ…凸部、３１０ｃ…外表面、３２０…フック、３３０…配線基板、４１０…本体部、４１２…板状部材、４１２ａ…風取込口、４１３…集風板、４２０…支持部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
画素領域で電気光学動作を行う電気光学パネルと、
前記画素領域に対応する開口部が形成されると共に、前記電気光学パネルを、その周縁部側から包囲するフレームと、
前記電気光学パネルの前記開口部と対向する側の第１面、及び該第１面と反対側の第２面のうち少なくとも一方の面の側に、前記フレームと空間を隔てて配置される板状の本体部、及び前記フレームに固定され前記本体部を支持する支持部を有し、前記電気光学パネルに供給される冷却風を少なくとも部分的に、前記少なくとも一方の面に導く導風部材と
を備えることを特徴とする電気光学装置。
【請求項２】
前記電気光学パネルの一部は、前記第１面及び前記フレームの前記開口部が形成された外表面間に生じる段差が緩和されるように、前記第１面のうち少なくとも前記画素領域に対応する部分において、前記第１面の法線方向に沿った方向に突出していることを特徴とする請求項１に記載の電気光学装置。
【請求項３】
前記本体部は、前記第２面の側に配置されると共に前記第２面の法線方向から見て前記画素領域を囲むように形成されていることを特徴とする請求項１又は２に記載の電気光学装置。
【請求項４】
前記本体部は、前記第１面の側に配置されると共に前記第１面の法線方向から見て前記画素領域を囲むように形成され、
前記外表面上に、前記開口部を挟んで対向すると共に前記冷却風の方向に夫々沿って延びる、前記支持部としての凸部が形成されている
ことを特徴とする請求項１又は２に記載の電気光学装置。
【請求項５】
前記本体部は、前記フレームより反射率が高いことを特徴とする請求項４に記載の電気光学装置。
【請求項６】
前記本体部は、前記冷却風の流路において、前記開口部より上流側に配置されていることを特徴とする請求項１又は２に記載の電気光学装置。
【請求項７】
前記本体部は、前記第１面に対して傾斜して配置されていることを特徴とする請求項６に記載の電気光学装置。
【請求項８】
前記本体部は、前記冷却風の方向に交わる方向を中心軸として、前記電気光学パネルと反対側に凸状の湾曲面を有することを特徴とする請求項６又は７に記載の電気光学装置。
【請求項９】
前記本体部は、
前記冷却風を取り込むための風取込口が形成された板状部材と、
前記板状部材における前記電気光学パネルが配置された側とは反対側に前記板状部材から突出するように設けられ、前記冷却風を前記風取込口に導く集風板と
を有することを特徴とする請求項６乃至８のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項１０】
前記１乃至９のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項１】
画素領域で電気光学動作を行う電気光学パネルと、
前記画素領域に対応する開口部が形成されると共に、前記電気光学パネルを、その周縁部側から包囲するフレームと、
前記電気光学パネルの前記開口部と対向する側の第１面、及び該第１面と反対側の第２面のうち少なくとも一方の面の側に、前記フレームと空間を隔てて配置される板状の本体部、及び前記フレームに固定され前記本体部を支持する支持部を有し、前記電気光学パネルに供給される冷却風を少なくとも部分的に、前記少なくとも一方の面に導く導風部材と
を備えることを特徴とする電気光学装置。
【請求項２】
前記電気光学パネルの一部は、前記第１面及び前記フレームの前記開口部が形成された外表面間に生じる段差が緩和されるように、前記第１面のうち少なくとも前記画素領域に対応する部分において、前記第１面の法線方向に沿った方向に突出していることを特徴とする請求項１に記載の電気光学装置。
【請求項３】
前記本体部は、前記第２面の側に配置されると共に前記第２面の法線方向から見て前記画素領域を囲むように形成されていることを特徴とする請求項１又は２に記載の電気光学装置。
【請求項４】
前記本体部は、前記第１面の側に配置されると共に前記第１面の法線方向から見て前記画素領域を囲むように形成され、
前記外表面上に、前記開口部を挟んで対向すると共に前記冷却風の方向に夫々沿って延びる、前記支持部としての凸部が形成されている
ことを特徴とする請求項１又は２に記載の電気光学装置。
【請求項５】
前記本体部は、前記フレームより反射率が高いことを特徴とする請求項４に記載の電気光学装置。
【請求項６】
前記本体部は、前記冷却風の流路において、前記開口部より上流側に配置されていることを特徴とする請求項１又は２に記載の電気光学装置。
【請求項７】
前記本体部は、前記第１面に対して傾斜して配置されていることを特徴とする請求項６に記載の電気光学装置。
【請求項８】
前記本体部は、前記冷却風の方向に交わる方向を中心軸として、前記電気光学パネルと反対側に凸状の湾曲面を有することを特徴とする請求項６又は７に記載の電気光学装置。
【請求項９】
前記本体部は、
前記冷却風を取り込むための風取込口が形成された板状部材と、
前記板状部材における前記電気光学パネルが配置された側とは反対側に前記板状部材から突出するように設けられ、前記冷却風を前記風取込口に導く集風板と
を有することを特徴とする請求項６乃至８のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項１０】
前記１乃至９のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【公開番号】特開２００９−２０４６４８（Ｐ２００９−２０４６４８Ａ）
【公開日】平成２１年９月１０日（２００９．９．１０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−４３９４０（Ｐ２００８−４３９４０）
【出願日】平成２０年２月２６日（２００８．２．２６）
【出願人】（０００００２３６９）セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年９月１０日（２００９．９．１０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年２月２６日（２００８．２．２６）
【出願人】（０００００２３６９）セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Ｆターム（参考）】
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