説明

電気化学プロセス及び装置によるサブミクロン及びナノサイズ粒子のカプセル化

粉末材料、特にナノメートル又はサブミクロン範囲の平均直径を有する超微細粉末を、電解プロセスによってコーティング又は処理する装置及び方法。プラテン(30)は、固定シャフト(20)上で回転するように取り付けられ、回転式貫流電解セル(36)は、プラテン(30)上で回転するように取り付けられ、セルの回転軸線(B)は、プラテンの回転軸線(A)からオフセットする。セルの回転軸線(B)は、プラテン(30)が回転する際に、プラテンの軸線(A)を中心に回転する。したがって、電解セル(36)は、セル(36)がプラテンの回転軸線(A)を中心に回転する際に遊星回転を与えられる。セルの遊星回転(B)は、粉末材料を遠心力によって収集し、絶えず撹拌して、均一な電気メッキを促進できる。処理対象の粉末材料と実際に接触する電極のみに電位を印可可能な、電極アレイ(44)及び転がり接触システムが供給される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、粉末のカプセル化、陽極酸化、電解エッチング、電鋳、電気泳動コーティング、電気合成、及び電着のための継続的な遠心分離手段によって、粒子サイズの制限なく、具体的には、サブミクロン又はナノサイズ粒子を含め、電気メッキ及び金属及び半導体粉末の表面処理を電気化学的に修正する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バルク粉末内の粒子表面の電気化学的強化のための技術は、以前は主に二種類に限定されており、化学銅及び電解ニッケル自動触媒プロセスと、粉末を転回させて粒子上のコーティングの均一な分散を達成するために、電解セルの頻繁な停止及び始動を必要とする回転式電気メッキデバイスとであった。化学又は自動触媒プロセスを使用する以前の技術の制約は、粉末の膨大な表面積による化学物質の消費のコストである。回転手法を使用した公知のデバイスの別の制限は、コーティングを分散させ、粒子の凝集を防止するために、セルを停止させて粉末を転回させる必要性である。この技術において知られる後者のタイプの公知のデバイスは、米国特許第5,879,520号の開示に代表され、この教示内容は出典を明示することにより本願明細書の一部とする。
【0003】
以前の回転式貫流デバイスは、溶液中の粒子を遠心分離浄化し、電気接触のために粒子を陰極リングに対して固定できる。しかしながら、個別の粒子上での均等な電着を促進するために、セルの回転を停止させ、粉末粒子を転回させる必要がある時に、不利点が生じる。この「停止段階」の間に、粒子は、電解質溶液に再懸濁する。粒子が十分な密度を有する場合、セルの回転を継続することで、溶液は再浄化され、粒子は再び電気接触リングに対して固定されるが、セルの回転を周期的に停止及び再始動する必要があるため、合計処理時間は長くなる。更に、サブミクロンサイズの低質量粉末の場合、セルの回転を反復的に停止及び再開する方法は、容認できない無期限に近い期間に渡って、材料粒子が(陰極に接触するのではなく)懸濁液中に残存するため、実用的な見地から許容されない。
【0004】
更に、公知の回転式貫流デバイスの研究室での実験及び商業利用の結果、こうしたデバイスは、殆どの一般的な金属について、約20ミクロンという粉末粒子サイズの下限値を有すると判断されている。こうしたデバイスは、基質粉末の粒子密度に関連する制限を有する場合も多い。以前の回転式貫流デバイスでは、電解質がセルを貫流できるように焼結膜を使用するため、焼結膜の開口面積を粒子サイズより小さくする必要がある時に、実用的な粒子サイズの制限が生じる。平均粒子直径50マイクロメータ未満の粉末では、焼結膜の微細孔は、25マイクロメータに低下させる必要がある。20マイクロメータを下回る粉末では、焼結膜の微細孔は、10マイクロメータにする必要がある。焼結膜の微細孔を10マイクロメートル未満に低下させる時、膜を介した電解質の放出は、大幅に損なわれ、これにより電解質中のイオン種が枯渇し、デバイスの性能は劇的に低下する。粒子のサイズの分布は変化するため、焼結膜の開口部に対して直径が小さい又は等しい粒子を有する可能性があり、これにより膜の閉塞又は目詰まりが生じ、性能は更に低下する。イオンの枯渇を補うために溶液の流速を増加させた場合、軽量の粒子は、セルから溢れ、材料の不要な損失及びシステムの損傷を発生させる。
【0005】
米国特許第5,879,520号のデバイス等、以前の貫流デバイスの一部での別の問題は、停止段階中に電解質溶液がセルの上部から溢れるのを防止するために、複雑なレベル制御センサを必要とすることである。これは、溶液の流動の効率を更に制限し、同じくイオンの枯渇につながる。
【0006】
回転式貫流電鋳/電着デバイス及び方法の分野の更なる背景は、米国特許第5,487,824号及び第5,565,079号において提供され、これらの開示内容は出典を明示することにより本願明細書の一部とする。
【0007】
更に、(基質粉末を転回させるために停止した後)セルの回転が再開されるたびに、溶液を浄化し、粒子を陰極リング面に再び固定するための時間が必要となり、重い粒子は陰極との新たな接触へ最初に投入されるが、微細な粒子は、遠心力の下で外側へ移動するのに比較的多くの時間を必要とする。この結果、重い粒子が陰極との優先的な電気接触を有し、厚さ分布の均一性には広範な分散が生じる。多くの場合、超微細粒子は、電着を全く受けない。
【0008】
公知の回転貫流デバイスの別の制限は、セルの回転の停止及び開始と同期して、整流器又は電源のスイッチをオフ及びオンにする必要があることである。オフサイクルによりプロセス時間が長くなるのに加え、こうした断続的電圧プロセスには、電圧電位が存在しない時、基質粉末に化学的損傷を与える危険性がある。
【0009】
公知の回転貫流デバイスの別の制限は、適切な停止及び開始性能を提供するために最適化する必要があるセルの直径及び全体的サイズである。セルの直径が大きすぎる場合、電極間の距離と粒子の移動距離とが大きくなりすぎ、効率的な処理ができなくなる。
【0010】
公知の回転貫流デバイスの別の制限は、必要な停止/開始の連続によって、オンとなる時間中に粒子が陰極に固定され、望ましくない基質成分同士の融合又は電鋳の可能性が増加することである。このため、高頻度の停止/開始により凝集を改善することが強制される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
商用電着装置にとって最も重要な要件は、陰極の効率(例えば、60乃至100パーセントの効率)を達成し、粒子の融合又は凝集を防止し、高い厚さ均一性を達成し、基質粉末を腐食又は損傷させず、妥当な処理時間で電着を実行し、装置内の全粒子を妥当な材料処理方法で収容することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、偏心軸線上で垂直回転セルを支持する回転プラテンを含む連続回転式貫流電着システムである。システムは、回転プラテンと同軸上に整列可能な複数のノズル及び電極を有する。偏心回転セルは、中心のプラテン及び電極の軸点の周りでセルが軌道を描いて回るのを可能にする遊星歯車によって作動される。
【0013】
本発明は、更に、プラスチックボウル又は容器内に成形された区分化電気接点を備えた回転セルを備え、セルの内側で露出され、回転スリップリングデバイスからの連続的電流供給のためにボウルの周囲まで延びる電気接点を分離する。この技術革新は、粉末材料と接触する「最外」接点にのみ電流を運ぶことで触媒効率を高める。
【0014】
本発明は、追加として、螺旋状内部フランジ又はランプを備えた上部ドームを使用してセルを完成させる。セルの時計回りの回転中、上部ドームは、継続的に基質材料を下方向へ押しやり、セルの陰極接点との接触を維持する。更に、セルの回転を反時計回りに反転させることで、材料をセルの外側へ螺旋状に運び、仕上げ済み粉末を収集用排出容器へ取り出すのを容易にできる。
【0015】
セルには、溶液リザーバへ戻す貫流電解質を受け止める集水溝及び天蓋が設けられる。
【0016】
セルは、処理中の粉末材料が共に排出されることなく、プロセス溶液が上部から溢れ出るのを可能にする構成であるため、本発明は、更に、溶液の貫流を可能にする焼結膜又はレーザ切断スロットがあっても、或いはなくても使用できる。更に、本発明は、継続的に回転する状態で動作し、部品を転回させるためにセルを停止及び始動する必要性が排除される。
【0017】
本発明は、セルの直径に制限がなく、セルの継続的動作と停止/始動の連続の排除とにより、積載容量の増加を可能にする。
【0018】
本発明において、粒子は、電気接点に接触した状態で連続的に転回され、これにより、核粒子の表面でのコーティングの分散が改善され、粒子の融合又は凝集の可能性が排除される。
【0019】
本発明のプロセスの主要な目的は、サブミクロンサイズ又は「ナノサイズ」粒子の効果的な電解マイクロカプセル化を提供することである。
【0020】
本発明の装置の主要な目的は、メッキ器具の物理的移動、或いは面倒な溶液の手動交換なしで、マルチステップの電気メッキプロセスを可能にすることである。
【発明の効果】
【0021】
本発明の主要な利点は、焼結膜又はスロット付きドームがあっても、或いはなくても、サブミクロンサイズの材料を高い効率で処理できることである。
【0022】
本装置の別の利点は、事実上、溶液の流量に制限がないことであり、したがって、電解質イオン種は、高表面積粉末基質で必要となる高質量輸送中に最適なレベルを維持できる。
【0023】
本発明のプロセスの主要な利点は、広範囲に渡る有用な粒子及び材料を作成できることであり、これには一部として以下が含まれる。
【0024】
血液追跡用の不活性ミクロンスケールアイソトープ粒子
臨界化学量の合金組成粉末
コストを節減した新しい金属触媒粉末
粉末金属成形用の合金粉末
軟磁性粉末用の電気泳動コーティングした鉄
電池及び燃料電池の陰極粉末
マイクロボールグリッドアレイの球
放射性燃料棒のマイクロカプセル化
セラミック酸化物の電気合成
本発明のその他の目的、利点、新たな特徴、及び応用性の更なる範囲は、添付図面と併せて、以下の詳細な説明において一部が述べられており、また、以下を検討することで当業者には一部が明らかとなり、或いは、本発明の実施により学習し得よう。本発明の目的及び利点は、付記した特許請求の範囲において特に指摘した手段及び組み合わせを用いて、実現及び達成し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
添付図面は、明細書に組み込まれ、その一部を形成するものであり、本発明のいくつかの実施形態を例示し、説明と共に、本発明の原理を明らかにする役割を果たす。図面は、本発明の好適な実施形態を例示する目的のものに過ぎず、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0026】
本発明は、粉末材料をマイクロカプセル化又はコーティングする電解セル技術の装置及び方法に大きな改善を提供する。本発明の装置は、複数の返送排出部及び複数の選択可能供給ノズル等、この技術で公知のデバイス及びプロセスの望ましい態様の一部を組み込んでいるが、以前の努力において表出した様々な不利点を克服する。
【0027】
本発明は、バルク材料、特に(好ましくは水性)溶液中のサブミクロン又はナノサイズ粉末を、電解陰極接点に対して成形するために遠心力を利用するという基本概念を活用する。本開示の全体及び請求項において、「基質材料」又は「基質粉末」とは、処理されるバルク材料を指し、具体的には、ナノメートル又はサブミクロン範囲の平均粒子直径を有する超微細導体及び半導体粉末を一部として含む。
【0028】
装置の中心構成要素は、ボウル上に取り付けられた上部ドームを備えるセルである。基質材料は、セルの上部開口部を介して積み込まれ、メッキセルは、セルの外周にある陰極接点に対して基質材料を遠心力により投与するのに十分な高いrpmで回転させる。その後、電気メッキ溶液を上部開口部に導入し、セルを貫流させ、最終的に、ドームとボウルの上部エッジとの間に配置された浸透フィルタを介して、或いは代替として、セルの上部開口部から溢れ出ることで退出させる。本発明の主要な利点は、電気メッキ溶液と基質材料とを収容するセルが遊星回転、即ち、複合回転運動を受け、セルがセル自体の軸線を中心に回転すると同時に、セルの軸線からオフセットした固定軸線を中心にして回ることである。このセルの遊星回転は、周期的な停止及び始動のサイクル、及び/又は、セルに対するDC電力供給の連続的切り替えによる反回転によって電気メッキを達成する公知のデバイスにおいて一般的な反生産性要件を排除する。公知のデバイスは、こうした非効率的な停止−開始及び連続的切り替え方法を利用して、基質材料の均等な被覆と、凝集/ブリッジングの防止とのために粒子位置を循環させる。したがって、従来のデバイスとは著しく対照的に、本発明のセルの遊星回転は、セルの不変の回転により、効率的な不変の運動と、陰極と接触する基質材料の制御された撹拌とを発生させる。
【0029】
本発明による不変回転式貫流メッキ装置の好適な実施形態の一般的な全体構成は、図1乃至3及び15に例示されている。本発明の主要構成要素は、回転可能に固定されたシャフト20を含み、シャフト20上には、プラテン30が回転可能に配置され、シャフト20及びプラテン30は、両方とも、回転可能な排出容器24の上方で同軸上に配置される。ベアリング107は、シャフト20上での平滑に回転可能なプラテンの配置のために提供してよい。シャフト20は、事実上、装置の他の多くの構成要素の基礎として機能し、プラテン30は、固定シャフト20と同軸である垂直軸線Aを中心に回転する。不変貫流ボウル組立体36は、プラテンに対して垂直軸線Bを中心に回転可能となるように、プラテン30上で回転可能に取り付けられ、図に示したように、ボウル組立体36は、プラテン30上に偏心した状態で取り付けられ、即ち、ボウルの回転軸線Bは、プラテンの回転軸線Aからオフセットする。ボウルベアリング109は、セルボウル組立体36の回転を平滑化及び容易にする。複数の放射状に配置された陰極接点ストリップ44は、更に説明する形で、ボウル組立体内で均等に間隔を空ける。陰極組立体50は、公知の構造による可動ブーム上に取り付けられ、ボウル組立体36内の溶液に浸漬した使用位置と、その外側の格納位置との間で、陽極組立体を制御可能な形で移動できるようになる。容器24の上部円周リム又はエッジは、密閉されるが取り外し可能な状態で、上方で閉じたアーチ形を成す、例えば全般的に半球形である天蓋38の下部円周リムと接触し、シャフト20と、容器24と、天蓋38との組み合わせがプラテン30及びボウル組立体36を実質的に取り囲んで封入するようになる。
【0030】
本開示では、「陽極」組立体と「陰極」接点ストリップとについて言及する。実行するべき電気分解のタイプに従って、電解セルにおける電極の電気化学的役割を反転してよいことは、当業者に即座に理解される。したがって、全てのセルにおいて、一次電極と反対の電極とが存在し、ペアのどちらが陽極として機能し、どちらが陰極の役割を果たすかは、セル内で所望の電解プロセスを実行するために、操作者が選択的に決定してよい。したがって、本開示において、オーバヘッドブーム上で移動可能な電極50は、「陽極」と呼ばれているが、本発明の範囲から離れることなく、様々な代替実施形態又はプロセスにおいて、実際に電極の役割を果たしてよい。同様に、「陰極」接点ストリップ44は、代替の応用において、陽極ストリップとして機能してよい。更に、陽極50は、実行するべき特定の電解プロセスに応じて、この技術で公知の原理に従って、可溶性又は不溶性にしてよい。
【0031】
調整可能なブーム上での陽極50の配置により、陽極又は陽極組立体は、電解質への浸漬のために、制御可能な形でセル内に配置し、その後、制御可能な形でセル外部の位置へ後退させることができる。したがって、陽極50は、例えば、濯ぎ等、電解処理後のステップ又は非電解処理ステップ中、セルの内部に存在しないようにボウル組立体36の外側に配置可能である。更に、多重陽極組立体を提供してよく、この場合、一タイプの陽極を後退させ、代わりに別のタイプを制御可能な形で配置し、異なる陽極タイプを使用して、セル内で一連のプロセスステップを実行してよい。
【0032】
特殊ドーム40は、ボウル組立体36上及び上方に取り付けられ、環状浸透フィルタ42が、ドーム40の下方円周リムとボウル組立体36のリムとの間に、密閉状態で接触して配置される。ボウル組立体36及びドーム40は、陽極組立体50と併せて集合的に、本発明の電解セルの主要な要素となる。容器24の排出ポート26は、溶液リザーバ80の入口上方に配置可能であり、溶液リザーバ80は、容器24の外部及び周囲に放射状に配置される複数の溶液リザーバのいずれかにしてよい。リザーバ80内部からの溶液は、適切なポンプ81と再循環コンジット84とを用いて、一つ以上の供給ノズル83を介して、ボウル組立体36内へ送ってよい。
【0033】
任意の処理サイクル中の、本発明の装置を介した作業溶液の流動について、図1を参照して説明する。操作の最初に、基質材料が既にボウル組立体36内部に配置された状態で、再循環コンジット84を、対象となる第一の溶液又は液体(例えば、プレリンス、恐らくは、脱イオン水)を収容する選択された溶液リザーバ80の放出ポート85に接続する。次に、溶液を、ポンプによって、放出ポート85を介して、リザーバ80から、フィルタと、その後の再循環コンジット84とを通して、供給ノズル83へ送り、ボウル組立体において所望の溶液レベルが達成されるまで、ボウル組立体36に入れる。したがって、新しい未使用溶液による流体の補充を必要とすることなく、プロセス効率を改善する濾過済み処理溶液の再循環が、利点の一つとなる。プラテン30とボウル組立体36とを回転させるために、装置の駆動メカニズムを作動させ、基質材料は、ボウル組立体の回転による遠心力によって、更に説明する形で、ボウル組立体の内壁のアーチ形部分に投与される。作業溶液も、同様にボウル組立体36の内壁へ追いやられ(意図する電解プロセスが発生し)、求心力の下で最大セル直径のポイント、即ち、ボウル組立体36のドーム40との環状接合部まで流動する傾向を有する。環状浸透フィルタ42は、ドーム40のリムとボウル組立体36のリムとの間に位置する。次に、溶液は、浸透フィルタ42の通過を強制され、重力によって外部ボウルスカート73及び/又は天蓋38の内面を下方に向かって自由に流動し、排出容器24の底部において収集される。回収した溶液は、その後、必要に応じて、排出ポート26を介して放出し、再使用又は再生のために溶液リザーバ80へ戻してよい。
【0034】
特に、図1及び2を参照する。プラテン30は、スラストベアリング107又はその他と同様に、固定シャフト20の上端部で回転するように取り付けられる。プラテン30のハブ62(又は他の何らかの適切な部分)は、ピニオンギア又はその他によって、駆動モータ32と動作可能に接続された駆動シャフト34に係合できる。駆動モータ32は、駆動シャフト34を回転させ、駆動シャフト34は、プラテン30と係合する時、プラテンに回転力を与え、シャフト20によって定められる軸線A(図12)を中心に回転させる。
【0035】
本発明の好適な実施形態によるプラテン30の追加的な詳細については、図8乃至11に注目されたい。図10は、特に、第二の回転軸線Bがプラテンに関連する第一の回転軸線Aからどのようにオフセットするかを図示している。プラテン30の本体は、ステンレス鋼又はその他の適切な耐久性のある材料で作成され、好ましくは、平面図(図9)において円形となる。プラテン30は、一般的にディスク形状の上部60を備え、上部60は、下方に垂れた一体式の中空円柱形の内部ハブ62を有し、ハブ62は、内側にシャフト用の凹部63を定める。シャフト凹部63の狭小部分は、上部60を貫通し、上部の上面に向かって開口するアクセストンネル67として現れる。一体式の環状外部フランジ65は、上部60の周囲から垂れ下がる。プラテン30の上面の円形の凹部は、上部60においてボウル突起座部66を定める。
【0036】
ボウル組立体は、プラテン30上に位置し、プラテン30上で回転する。ボウル組立体36の更なる詳細を提示する図5、6、及び16を参照する。ボウル組立体36は、剛体で耐久性のある円錐台形のボウル70を含み、ボウル70は、錐台形の壁72と一体成形された一般的にディスク形状の平面床71を有する。ボウルスカート73は、壁72から放射状に外側へ向かって垂れ下がり、好ましくは、壁72と一体成形される。ボウル70全体は、床71及びスカート73を含め、好ましくは適切な不活性材料から鋳造され、好ましくは熱可塑性材料等のプラスチックから鋳造され、或いは、コポリマ、グラスファイバ、又は繊維複合体にしてよい。一般的に円柱形で中央に位置する取り付け突起部74は、床71と一体成形され、ボウル70の底面から垂れ下がる。取り付け突起部74はプラテン上部60内のボウル突起座部66に収容できるため、突起部74は、プラテン20上でのボウル70の回転可能な配置を容易にする。
【0037】
引き続き図5及び6を参照すると、ボウル70が、その壁72の内面に、複数の放射状に配置された接点チャネル76、76′、76′′を定めることが例示されている。図6の上面図において最も良く確認できるように、接点チャネル76、76′、76′′は、均等に間隔を空け、スポークに似た配列で配置される。接点チャネル76、76′、76′′は、対応したサイズの陰極接点ストリップ44、44′、44′′を収容するサイズにする。好適な実施形態において、陰極接点ストリップ44、44′、44′′は、ボウル自体が鋳造される時に、ボウル内に一体成形してよい。図6は、放射状に配列された陰極接点ストリップ44、44′、44′′を示しており、図6の平面図においては32本の均等な間隔の陰極ストリップを図示しているが、明確にするために、図面では三本のストリップ44、44′、44′′のみに符号を明記している。
【0038】
図17は、チタン等、耐久性のある導電材料から作られた単一の陰極ストリップ44の側面図を提供する。代替の材料の可能性には、特定のプロセスに応じて、ステンレス鋼又は銅が含まれる。図17を参照して行う一本のストリップ44の説明は、複数のストリップのそれぞれを説明する役割を果たす。陰極ストリップ44は、壁脚部45と床脚部46とを有する。壁脚部45は、ボウル70の壁72の対応する接点チャネル76に嵌め込まれるか、或いは好ましくは、接点チャネル76内に一体成形される。壁脚部45は、図7が示唆するように、壁72と一体成形される時にボウルの壁72の材料との鋳造接合を促進するために、好ましくは、但し随意的に、凹形の湾入部又はアパーチャ46、46′′を備える。陰極ストリップ44が接点チャネル76内で適切に配置される時、壁脚部45の内面47は、ボウル70の内容物(即ち、電解質溶液及び基質材料)に対して露出された状態を維持し、ストリップ44の残りの表面は、ボウルの材料と絶縁状態で接触する。図7に示したように、各陰極ストリップ44の床脚部48は、ボウル70の床71に大部分が埋め込まれ、床は、床脚部をボウルの内容物から分離する。しかしながら、図7において最も良く確認されるように、壁脚部45との交差位置に近い床脚部48の接点部分49は、床71の外周に近い裏面において、ボウルの外側に露出された状態を維持する。この接点部分49によって、更に説明するような形で、個別の陰極ストリップ44、44′、44′′に対して(図5及び8のワイヤホイール接点92を介して)連続的に電位を印加できる。したがって、各陰極ストリップは、ボウル70の内容物との電気的接触を有し得る内面47と、接点部分49とを除いて、あらゆる場所で電気的接触に対して絶縁されると理解される。
【0039】
図13乃至15は、本発明の好適な実施形態による開放ドーム40の特定の特徴を示している。ドーム40の要素は、任意の適切な耐化学性材料又は材料群で作成され、プラスチック、グラスファイバ、又は上記その他の材料の組み合わせによって構成してよい。ドームのリムフランジ99は、ドームを排出容器24の上部リムに取り付けるためのものである。ドーム40は、上方に向かって収束し、幅広な上部開口部又はポート103を定める環状上部リム102において終了する錐台形の壁101を有する。ドーム40の主要な特徴は、壁101の内面に配置された螺旋状のオーガフランジ100である。オーガフランジ100は、リムフランジ99とほぼ同じ垂直レベルに位置する下端部104から、上部リム102とほぼ同じレベルの上端部105まで、上方へ螺旋を成す(図14において確認されるように時計回りに進む)。オーガフランジ100の螺旋は、好ましくは、図において示唆したように、約180乃至190度の角度に渡って螺旋を成す。オーガリム100は、特に、処理プロセスの完了時に、電解セルから処理済み基質を取り出すのに使用される。
【0040】
図19は、本発明の好適な実施形態の組立済み電解セルの側面図である。ボウル70は、ボウルの壁72内に、放射状に配置された陰極ストリップ44、44′、44′′を含む。ドーム40は、ドームのリムフランジ99をボルト又はその他によってボウルの壁72の上部リム77に一時的に固定することで、ボウル70上に取り外し可能な形で同軸に取り付けられるが、その間には環状浸透フィルタ42が挟まれる。セルは、図1及び2において確認されるように、取り付け突起部74をプラテンの上部60のボウル突起座部66に配置することで、回転可能な状態でプラテン30に結合される。突起部74は、座部66内で回転し、その間の接触は、摩擦を低減するベアリング及び/又は潤滑化を特徴とする。座部66における突起部74の係合は、円形の座部とボウル70を常に同軸に維持し、したがって完全な電解セルを同軸に維持する。
【0041】
図1、2、4、及び8を参照する。駆動歯車52は、シャフト20の上部に同軸に接続され、シャフト20に対する回転に対して固定される。駆動歯車52は、プラテン30の上部60の中央のアクセストンネル67においてシャフト20に固定して接続されるが、駆動歯車は、図に示したように、プラテン上面より幾分上方の水平面に位置する。駆動歯車52は回転に対して固定されるため、プラテン30は、プラテン30を駆動するためにモータ32が作動される時、駆動歯車52とシャフト20とを中心に回転する。
【0042】
図1及び2を共に参照する。遊星歯車54は、例えば、取り付け突起部74の周りに固定されることで、ボウル組立体36の裏面に取り付けられる。遊星歯車54は、駆動歯車52と歯車が係合した状態にあり、両歯車は、図2において最も良く確認されるように、プラテン30の上部の上面とほぼ平行に配列され、その僅かに上方に配置される。好ましくは、遊星歯車54は、ボウル組立体36の底部に取り外し可能な状態で取り付けられ、駆動歯車52と遊星歯車との間の歯車比を変化させるために、様々な種類の遊星歯車を選択的に利用し得るようになる。したがって、電解セルを(それ自体の軸線を中心として)高いrpmで回転させることが望ましい場合、例えば、3:1の歯車比(駆動対遊星)を選択してよく、ボウル組立体36に一時的にだが固定して取り付けるために、適切なサイズの遊星歯車が選択される。多くの場合において、シャフト20によって定められる第一の軸線Aを中心とする回転速度とボウルの回転速度とが全般的に等しくなるように、歯車比は1:1にしてよい。ボウル70はプラテン30上で回転可能であり、遊星歯車54も同様に、プラテンとの関連において回転可能である。
【0043】
引き続き図1、4、8、及び12を参照し、更に図2に注目すると、上記の歯車列は、プラテンをシャフト20上で回転させる時、電解セルの遊星回転を発生させると理解される。駆動モータ32を作動させ、プラテンと(例えば、内部ハブ62において)係合させる時、プラテン30は、シャフト20によって定められた中心軸線を中心に回転する。プラテンは、回転する際に、プラテンの回転軸線から幾分距離をおいてプラテン上に位置するボウル組立体36を共に動かす(例えば、ボウル組立体の中心垂直軸線は、プラテンの軸線から、プラテンの半径の約三分の一に配置される)。したがって、ボウル組立体36は、プラテン30の軸線を中心に回転する。ボウル組立体36が回転すると、回転可能な遊星歯車54の固定駆動歯車52との係合により、軸線を中心とした遊星歯車の回転が生じる。遊星歯車54が回転を強いられると、ボウル組立体36も同様となる。結果として、プラテン30が第一の固定垂直軸線を中心に回転すると、ボウル組立体36の第二の随直軸線が、プラテンの軸線を中心に回転し、二本の軸線は常に平行となる。結果として、固定駆動歯車の回転可能な遊星歯車54との係合が遊星歯車の回転運動を強制すると、遊星歯車54がボウルの取り付け突起部74に取り付けられていることから、電解セルのボウル組立体36は、その軸線を中心に回転する。したがって、ボウル組立体36の回転は、シャフト20との関係において、真の遊星回転となる。
【0044】
図1、3、4、12、及び16を参照する。装置は、本発明の実施の全体に渡って、第一の軸線Aを定める仮想垂線がボウル組立体36を通過するように構成され、即ち、ボウル組立体の多少の部分が固定軸線Aと「重複」する。したがって、ボウル組立体の軸線Bが固定軸線Aを中心とする軌道で移動する際には、変化を続けるボウル70の部分が、常にシャフト凹部63の上に存在する。重要なことに、装置の動作中、陽極組立体50は、装置の中心垂直軸線Aの近くに位置し、好ましくは、正確に中心垂直軸線Aに位置する。プラテン30及びボウル組立体36は、両方とも、陽極50を中心として回転するが、ボウル組立体36は、ボウルの壁72から陽極50を分離する距離が絶えず変化するように回転すると理解される。それにもかかわらず、陽極50は、単一のボウル70の内部に留まり、基質材料における電解処理の進行を可能にする。中心軸線の不動陽極50により、基質材料は、陰極ストリップ44で処理を受けるが、電解質の貫流循環は継続する。
【0045】
本発明の主要な利点は、このように提供される。電気メッキ溶液と基質材料とを収容する電解セル(主にボウル組立体36を含む)は、遊星回転、即ち、複合回転運動を受け、セルはセル自体の軸線Bを中心に回転すると同時に、セルの軸線からオフセットした固定軸線Aを中心に回転する。セルが装置の中心軸線Aを中心として軌道を移動する際に、基質材料は、遠心力によって、ボウル70の内部の「最外」部分に投与される。図3及び6によって示唆されるように、本発明の動作中の任意の時点で、ボウル70の壁内面の何らかのポイントPは、回転するプラテン30の軸線から最大の距離にある。この最外ポイントPは、プラテンの回転軸から最も遠く、最大の絶対直線速度を有する。結果として、プラテン30の回転による遠心力によって、ボウル70内の基質材料は、最外ポイントPに近接する付近において、壁72の短いアーチ形部分に沿って集められる。したがって、本発明の利点は、従来技術のデバイスのようにボウルの外周全体ではなく、ボウル70周辺の比較的短い部分に、処理対象の基質材料Mが集まる傾向を有することである。
【0046】
本発明の更なる利点は、ボウル70内の特定の表面に集合するにもかかわらず、基質材料Mが一定の撹拌状態にあることである。基質材料の意図的な撹拌は、個別の粉末粒子での均一な電着を促進する。従来技術のデバイスは、通常、セルの回転を反復的に中断及び再開して基質材料を転回させるが、本発明の撹拌は、ボウル組立体36の継続的回転の結果として一定となる。図3及び6において確認されるように、プラテン30の回転は、最外ポイントPに隣接するボウルの部分に対して、基質材料を維持する。しかしながら、ボウル組立体36も自分の軸線を中心に絶えず回転しているため、プラテンの回転軸線から最大の距離であるボウルの壁72の部分も、絶えず変化する。結果として、基質材料は、ポイントPの近隣において、ボウル組立体36の内壁に沿って転回し、一方、ボウルの壁は、その「下」で継続的に移動する。
【0047】
この機能の更なる理解は、図3を参照して得られる。プラテン30は、第一の軸線Aを中心に反時計回りに回転すると理解される。ボウル組立体36は軸線Aを中心とした軌道を移動するため、回転により生じる遠心力によって、基質材料は、最外ポイントPの近隣において、ボウル組立体の壁に押し付けられる。しかしながら、ボウル組立体36自体が軸線Bを中心として回転しているため、ポイントPは、ボウルの壁72のある物理的位置に固定されたポイントではなくなり、Pは、ボウルの壁が移動することに関連して、空間において静止した比喩的な点を指定する(即ち、軸線Aから最大の距離であるボウル周囲上の点)。基質材料はポイントPに集まる傾向を有するが、ボウルの壁がポイントPに対して移動する際に、基質材料では転回が生じる。基質材料の絶え間ない転回は、基質材料の個別の粒子における均一な電着を促進する。
【0048】
基質材料が集合するボウル組立体36の部分は予測及び定義可能であるため、装置は、有利なことに、作用電位の印加を、その部分に限定する。基質材料Mの電解処理を実行するのに必要な電位は、陽極組立体50と陰極ストリップ44、44′、44′′とを介して印加される。
【0049】
作用電位を基質に印加する形態――本発明の明確な利点――については、図2乃至8、特に図5乃至7を共に参照して説明する。ユーザが選択した適切な電圧及びアンペア数の電気は、水銀スリップリング87から電気ケーブル90へ、プラテン20内のアクセストンネル67を介して供給される。電流は、ケーブル90を通って、車軸93上の垂直面において回転するように取り付けられたワイヤホイール接点92へ流れ、車軸93はプラテン20の上部から延びるように固定される。伝送ケーブル90は、図5において確認されるように、好ましくは、プラテンの上面に取り付けられる。ケーブル90は、アクセストンネルから、駆動歯車52の軸線を介して、全般的に半径方向で外側へ延び、ワイヤホイール接点92へ向かう途中で遊星歯車54を回避する経路を定める。電位は、ホイール接点92によって、陰極ストリップ44、44′、44′′に連続的に印加される。
【0050】
上記のように、ボウル組立体36が回転する際には、基質材料は、壁72の内側に沿って絶えず転がり回る。基質の全般的位置は、第一の軸線Aを中心としたボウル組立体の回転の遠心力のため、プラテンの回転軸線Aとの半径方向での関係において変化しない。基質は、セルボウル組立体36の自分の軸線Bを中心とする回転のため、壁72に沿って転回し、これは、壁72と第一の軸線Aとの半径方向での関係が絶えず変化し、したがって、基質材料自体に対して壁72が常に動いていることを意味する。
【0051】
図5及び6を共に参照する。ボウルの回転軸線Bは、図5及び6に図示されており、図5において、ボウルの回転軸線Bは、セルボウル70と同軸である遊星歯車54の中心として現れる。図5は、更に、ボウルの回転軸線Bが常にホイール接点92と(図5の中心軸線トンネル67にある)プラテンの回転軸線との間にあることを示している。ボウルの回転軸線Bは、プラテン20に関して固定されており、図9に示したように、軸線の位置はボウル突起凹部66の中心となる。ワイヤホイール接点車軸93も、プラテン20上に固定位置を有する。したがって、車軸93と、ボウルの回転軸線Bと、プラテンの回転軸線Aとは、同じく図9において最も良く確認されるように、プラテンの半径に沿って、常に同一直線上に存在する。
【0052】
ワイヤホイール接点92は半径方向でボウルの回転軸線Bと同一直線状にあるため、ホイール接点92は、プラテンの回転軸線Aから半径方向で最も外側となるボウル70の部分の下に常に位置する。したがって、ボウル70が絶えず自分の軸線Bを中心に回転していても(したがって、第一の回転軸線Aから最も遠いボウルの部分が絶えず変化しても)、ホイール接点92は、ポイントPの近隣である最外ボウル部分の下に常に留まる。重要なことに、処理対象の基質の質量も最外ポイントPの近隣に留まり、ホイール接点92と転回する基質とは、ボウルの軸線Bに対して半径方向で常に一直線となる。
【0053】
転回する基質がホイール接点92と半径方向で絶えず整列することから、作用電圧の印加は、基質の位置と協調させることが可能となる。ボウル組立体36が第二の軸線Bを中心に回転する際に、放射状に配列された陰極ストリップ44、44′、44′′は、回転するボウル70の裏面と転がり接触するワイヤホイール接点92に連続的に接触する。ホイール接点92が回る際に、陰極ストリップ44、44′、44′′は、ホイール接点92と、例えば一度に一本ずつ、物理的及び電気的に接触し、接触したストリップの一つに瞬間的に電圧を印加可能になる。ストリップ44、44′、44′′は、一度の一本ずつホイール92と電気的に接触する必要はなく、代替として、集団(一集団当たり二乃至五本のストリップ)で機能できるように、接点ストリップを電気的に相互接続してよいことを、当業者は即座に理解するであろう。こうした代替実施形態において、指定された集団又はクラスタ内の全ストリップは、その中のいずれかがホイール92と電気的に接触する時、電気的に活性化される。こうした代替実施形態は、一部のタイプの処理基質材料に対する電流の優れた印加を促進し得る。各ストリップ44又は44′′との間での一時的な短縮された電気的接続は、各陰極ストリップの露出接点部分49とのホイール接点92の転がり接触によって提供される。
【0054】
いずれかの陰極ストリップ44、44′、44′′がホイール接点92と接触した瞬間において、ストリップ(即ち、図6のストリップ44′′)は、転回する基質が周辺に集まる最外ポイントPと半径方向で一直線になる。基質にも接触するストリップ44′′と、集合した基質の何らかの部分とが電気的に接触する限り、基質は、そのストリップの電流によって電解処理を受ける。ボウル組立体36が(例えば、図6において時計回りに)回転を続けると、一本の陰極ストリップ44′′は、集合した基質の下から移動し、ホイール接点92と接触しなくなり、次の隣接する陰極ストリップ(例えば、図6のストリップ64)が、(相対的に静止した)基質とホイール接点92とに接触する状態へ移行し、陰極電極の役割を担う。プロセスは、ボウル組立体が回転するのに従って反復され、複数の陰極ストリップのそれぞれが、ボウルの一回の回転につき一度、作用電極として機能する。したがって、有利なことに、印加の必要がある電位は、一度に一本の陰極ストリップ又は相互接続された陰極ストリップの一集団のみに印加され、遠心力による集合のため、基質材料は、荷電された電極ストリップと絶えず接触する。装置の効率は著しいものであり、本発明の利点は、特に、荷電された陰極ストリップのみがホイール接点92と任意の時点で接触する一本以上のストリップになることである。その時点で基質が押し付けられていない他の全てのストリップは、荷電されないままとなる。
【0055】
本発明の動作及び方法は、上記を参照した当業者にとって明白となる。使用位置にある本発明の完全な装置は、図16に図示されている。処理対象の基質材料は、所望の体積の電解質溶液と共に、セルボウル70内に配置される。駆動モータ32及びシャフト34を作動させ、固定された第一の軸線を中心に反時計回りでプラテンを回転させ(図3の大きな方向矢印参照)、駆動及び遊星歯車の係合により、(図3の小さな方向矢印によって示すように)第二の軸線を中心としたボウル組立体36の反時計回りの回転を発生させる。ポンプ81は、電解質をセル内へ送るために連動させる。セルボウル組立体36は、第一の軸線を中心とした軌道で回転し、結果として生じた遠心力により、基質は、ボウル組立体内壁の(第一の軸線に関して)半径方向で最外の部分に沿って集合する。ボウル組立体36の回転によって、基質は撹拌及び転回され、同時に基質が陰極ストリップ44、44′、44′′のそれぞれと連続的に短時間接触することで、(陽極組立体50を含む)電解回路
を、事実上、絶えず閉じた状態に維持できる。電解質溶液は、ボウル組立体の回転によって、環状浸透フィルタ42(又は適切な代替放出手段)に向けて流動し、これを通過して、収集用の容器24に流れ込むことを強いられる。
【0056】
プロセスの作用段階中、オーガフランジ100は、図18の小さな方向ラベルWによって示唆するように、継続的な処理のためにセルの内容物をセルの下方へ追いやる形で、セルの第二の軸線Bを中心にスクリュのように回る。
【0057】
有利なことに、処理は、基質を撹拌するためにセルを停止及び始動する必要なく継続する。処理は、公知の方法及びデバイスによる様々な化学物質供給ノズル83及び溶液リザーバ80を使用して段階的に行ってよい。
【0058】
完全な処理の終わりには、ノズル組立体83を介した処理又は濯ぎ液のセル内側への放出が中断され、セル内部の大量の液体が、遠心力によってフィルタ42を介して振り落とされ、比較的乾燥した基質が残される。プラテン20とボウル組立体の回転方向は、その後、基質をボウル組立体から取り出すために反転させてよい。ボウルの回転の反転によって、図18の大きな方向矢印Uによって示したように、オーガフランジ100は、基質をボウル70から螺旋状に上方へ運び、収集のためにドームポート130の外側へ放出する。当然ながら、フランジ100の螺旋は、本明細書の例示とは反対に構成可能であり、その場合、プラテン30の回転方向も、上記の対応する取り出し又は押し下げ機能を実行するために、単純に反転する必要がある。
【0059】
本発明の装置は、多様な用途を有する。例えば、以下の材料は、個別の必要性を満たすために本発明において処理し得る、ミクロンスケールからサブミクロンスケールの粉末のリストの一部を構成する。
【0060】
血液追跡用の不活性ミクロンスケールアイソトープ粒子
粉末金属成形及び半田ペースト用の臨界又は固定化学量の合金組成粉末
フィラメント白金コーティングニッケル触媒サブミクロン粉末
粉砕した放射性燃料棒のマイクロスフィアグリッドアレイマイクロカプセル化
セラミック酸化物の電気合成
耐火性金属粉末成形用の成型可能な表面合金
ナノスケール粉末の腐食防止
軟磁性粉末用の絶縁及び誘電コーティング
金属粉末の電気泳動/電気刺激コーティング
新たな金属カプセル化ベースメタル粉末
タンタル粉末での容量性誘電酸化物コーティング
軍需用粉末
徹甲弾のコア
金属カプセル化反応性点火粉末
移植可能な薬剤送給システム用の金属カプセル化有機材料
金属カプセル化コピー機トナー材料
自動車及び工業用塗装システム用の陽極酸化アルミ微粉
アーク溶接電極用の伝導性金属カプセル化粒子内の金属カプセル化
切削工具挿入物用の金属コーティングダイアモンド及び耐火金属粉末
金属コーティンググラファイト粒子及び繊維
複合金属箔
多層金属合金粉末
顔料及び印刷インク用の金属粉電着合金
蝋付け及び半田付け粉末用の金属電着合金
金属マトリクス合成物
粉末金属超伝導体材料
非破壊試験用の不活性サブミクロン磁性粒子マーカ材料
ニッケルカプセル化金属水素化物バッテリ粉末
絶縁金属粉末
強化圧縮表面要素
電解研磨金属粉末
ステレオレーザシステムを使用した迅速なフォトタイプのための金属粉末上での低融合温度金属コーティング
サブミクロン金属粉末の陽極コーティング
多層チップキャパシタ用の低不活性重量銀終端ペースト
多層チップキャパシタ用の低不活性重量ミクロンスケールニッケル/白金電極インク
電子部品インク用の金属粉末での誘電コーティング
医療及び歯科移植要素用の金メッキステンレス鋼粉末
成形可能な永久磁石粉末
フランジブル弾
スクリーニング可能なインク用の温度管理粒子
固体ロケット燃料
金属粉末コーティング顔料
コロイド質化学触媒
臨界化学量焼結スパッタリングターゲット
廃棄物浄化用の金属カプセル化メソスケール放射性粉末
磁気記録媒体用のニッケルコーティング鉄粉末
花火及び火薬用の多層電着複合粉末
電池用の亜鉛カプセル化銅粉末
以上、本発明について好適な実施形態を特に参照して詳細に説明してきたが、その他の実施形態も同じ結果を達成し得る。本発明の変更及び変形は当業者には自明であり、付記した特許請求の範囲はこうした全ての変形例及び均等物を包含するものである。上で引用した全ての特許及び刊行物の開示内容全体は、出典を明示することにより本願明細書の一部とする。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の好適な実施形態による装置全体の側断面図
【図2】図1に示した装置の一部の拡大側断面図
【図3】方向矢印がプラテンの反時計回りの回転とセルボウル組立体の時計回りの遊星回転とを示す、本発明の装置の好適な実施形態の平面図
【図4】電解セルボウル組立体から引き出された上昇位置にある陽極及び供給ノズル組立体を示す、本発明の装置の主要構成要素の側面図
【図5】遊星歯車と、駆動歯車の軸線からワイヤホイール接点へ延びる電気ケーブルとを示す、本発明の装置のプラテン構成要素の平面図
【図6】ドームを取り外した状態のボウル組立体のボウル構成要素内部の平面図
【図7】図6の切断線7−7に沿った図6のボウル構成要素の側断面図
【図8】本発明の装置のプラテン及び歯車構成要素の側面図
【図9】本発明の装置のプラテン構成要素の平面図
【図10】図9の切断線10−10に沿った図9のプラテン構成要素の側断面図
【図11】本発明の装置のプラテン構成要素の上方からの斜視図
【図12】電解セルボウル組立体内の下方動作位置にある陽極及び供給ノズル組立体を示す、本発明の装置の主要構成要素の側面図
【図13】ドーム内の螺旋状オーガフランジを示す、本発明の装置のドーム組立体の上方からの斜視図
【図14】図13に示したドーム組立体の平面図
【図15】図13に示したドーム組立体の側面図
【図16】遮蔽天蓋が所定の位置にない状態での本発明の好適な実施形態による装置全体の上方からの斜視図
【図17】本発明の装置による、装置に組み込まれた複数の陰極接点ストリップのうちの単一の陰極接点ストリップの側面図
【図18】作動時にセルが軸線を中心に時計回りで回転する方向矢印と、取り出し時に反時計回りで回転する方向矢印とを示す、本発明の装置のセルボウル組立体の平面図
【図19】図18の切断線19−19に沿った図18のボウル組立体の側断面図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の軸線を中心に回転可能なプラテンと、
当該プラテンに回転可能に取り付けられ、当該第一の軸線から平行にオフセットした第二の軸線を中心に回転可能な電解セルと、
当該電解セルに配置可能な電極組立体と、
を備えた回転式貫流電着装置であって、
当該プラテンを回転させ且つ当該電解セルを回転させる時、当該電解セルは、当該第一の軸線に対する遊星回転を与えられる、回転式貫流電着装置。
【請求項2】
当該電解セルは、ボウル組立体を備え、当該ボウル組立体は、
基質材料及び電解質溶液を収容するボウルと、
当該第二の軸線から外側へ広がる放射状の列として配置された複数の電極と、
当該電解セルが回転する際に、当該電極に順次に連続して電位を印加する手段と、を備える、請求項1記載の装置。
【請求項3】
当該複数の電極は、当該ボウル内で電気的に分離され、当該ボウルの内側に対して内面が露出され、当該ボウルの裏面において接点部分が露出され、電位を連続して印加する当該手段は、当該ボウルの前記裏面と転がり接触し、当該電解セルが回転する際に当該電極の当該接点部分と断続的に接触可能である、当該プラテン上に配置されたワイヤホイール電気接点を備える、請求項2記載の装置。
【請求項4】
当該ワイヤホイール接点及び当該第二の軸線は、当該プラテンが回転する際に、当該プラテンの共通の半径上で同一直線上となるように固定される、請求項3記載の装置。
【請求項5】
当該第一の軸線に対する当該電解セルの前記遊星回転は、前記基質物質が遠心力によって当該第一の軸線から最も距離のある当該ボウルの部分に集合するよう付勢し、一方、当該第二の軸線を中心とする当該電解セルの前記回転により、前記基質材料は、当該ボウルの当該部分で転回及び撹拌される、請求項4記載の装置。
【請求項6】
更に、当該プラテンを回転させることで、当該電解セルに当該第二の軸線を中心とする回転運動を与える手段を備える、請求項1記載の装置。
【請求項7】
当該プラテンは、固定支持シャフト上に回転可能な状態で取り付けられ、回転運動を与える当該手段は、
当該プラテンと同軸に、当該シャフト上に固定された駆動歯車と、
当該ボウルに上に固定状態で取り付けられ、当該駆動歯車と係合した遊星歯車と、
当該プラテンに回転運動を与える手段と、を備え
当該プラテンを回転させる時、当該ボウルは、当該第一の軸線を中心とした軌道を回り、当該固定駆動歯車は、当該第二の軸線を中心として当該遊星歯車を回転させる、請求項6記載の装置。
【請求項8】
当該電解セルは、更に、当該ボウル上に配置されたドーム組立体を備え、当該ドーム組立体は、
当該ボウルに接続可能な下部リムフランジ及びポートを定める環状上部リムを有するドーム壁と、
当該ドーム壁の内側で、ほぼ当該リムフランジからほぼ当該上部リムまでの螺旋形となる螺旋オーガフランジと、を備え、
当該第二の軸線を中心として当該電解セルを一方向で回転させる時、前記基質材料は、当該オーガフランジによって下方向へ押しやられ、当該電解セルを第二の方向で回転させる時、前記基質材料は、当該ポートに向かって上方へ螺旋状に運ばれる、請求項1記載の装置。
【請求項9】
第一の軸線を中心に回転可能なプラテンと、
当該プラテンに回転可能な状態で取り付けられ、第二の軸線を中心に回転可能な電解セルと、を備え、当該第二の軸線は、当該第一の軸線と平行にオフセットしており、更に
当該電解セルに配置可能な電極組立体と、
当該プラテンを回転させることで、当該電解セルに当該第二の軸線を中心とする回転運動を与える手段とを備え、
当該プラテンを回転させ、当該電解セルを回転させる時、当該電解セルは、当該第一の軸線に対する遊星回転を与えられる、回転式貫流電着装置。
【請求項10】
当該プラテンは、固定支持シャフト上に回転可能な状態で取り付けられ、回転運動を与える当該手段は、
当該プラテンと同軸に、当該シャフト上に固定された駆動歯車と
当該ボウルに上に固定状態で取り付けられ、当該駆動歯車と係合した遊星歯車と、
当該プラテンに回転運動を与える手段と、を備え
当該プラテンを回転させる時、当該ボウルは、当該第一の軸線を中心とした軌道を回り、当該固定駆動歯車は、当該第二の軸線を中心として当該遊星歯車を回転させる、請求項9記載の装置。
【請求項11】
当該電解セルは、ボウル組立体を備え、当該ボウル組立体は、
基質材料及び電解質溶液を収容するボウルと、
当該第二の軸線から外側へ広がる放射状の列として配置された複数の電極と、
当該電解セルが回転する際に、当該電極に順次に連続して電位を印加する手段と、を備える、請求項10記載の装置。
【請求項12】
電位は、個々の当該電極に順次に印加される、請求項11記載の装置。
【請求項13】
電位は、相互接続された当該電極の集合に連続して印加される、請求項11記載の装置。
【請求項14】
当該複数の電極は、当該ボウル内で電気的に分離され、当該ボウルの内側に対して内面が露出され、当該ボウルの裏面において接点部分が露出され、電位を連続して印加する当該手段は、当該ボウルの前記裏面と転がり接触し、当該電解セルが回転する際に当該電極の当該接点部分と断続的に接触可能である、当該プラテン上に配置されたワイヤホイール電気接点を備える、請求項11記載の装置。
【請求項15】
当該ワイヤホイール接点及び当該第二の軸線は、当該プラテンが回転する際に、当該プラテンの共通の半径上で同一直線上となるように固定される、請求項14記載の装置。
【請求項16】
当該第一の軸線に対する当該電解セルの前記遊星回転は、前記基質物質が遠心力によって当該第一の軸線から最も距離のある当該ボウルの部分に集合するよう付勢し、一方、当該第二の軸線を中心とする当該電解セルの前記回転により、前記基質材料は、当該ボウルの当該部分で転回及び撹拌される、請求項15記載の装置。
【請求項17】
当該電解セルは、更に、当該ボウル上に配置されたドーム組立体を備え、当該ドーム組立体は、
当該ボウルに接続可能な下部リムフランジ及びポートを定める環状上部リムを有するドーム壁と、
当該ドーム壁の内側で、ほぼ当該リムフランジからほぼ当該上部リムまでの螺旋形となる螺旋オーガフランジと、を備え、
当該第二の軸線を中心として当該電解セルを一方向で回転させる時、前記基質材料は、当該オーガフランジによって下方向へ押しやられ、当該電解セルを第二の方向で回転させる時、前記基質材料は、当該ポートに向かって上方へ螺旋状に運ばれる、請求項16記載の装置。
【請求項18】
第一の軸線を中心に回転可能なプラテンと、
当該プラテンに回転可能な状態で取り付けられ、当該第一の軸線から平行にオフセットした第二の軸線を中心に回転可能な電解セルと、
当該電解セルに配置可能な電極組立体と、
を備える回転式貫流電着装置であって、
当該電解セルは、更に、当該ボウル上に配置されたドーム組立体を備え、当該ドーム組立体は、
当該ボウルに接続可能な下部リムフランジ及びポートを定める環状上部リムを有するドーム壁と、
当該ドーム壁の内側で、ほぼ当該リムフランジからほぼ当該上部リムまでの螺旋形となる螺旋オーガフランジと、を備え、
更に、当該第二の軸線を中心として当該電解セルを一方向で回転させる時、前記基質材料は、当該オーガフランジによって下方向へ押しやられ、当該電解セルを第二の方向で回転させる時、前記基質材料は、当該ポートに向かって上方へ螺旋状に運ばれ、
当該プラテンを回転させ、当該電解セルを回転させる時、当該電解セルは、当該第一の軸線に対する遊星回転を与えられる、回転式貫流電着装置。
【請求項19】
当該電解セルは、ボウル組立体を備え、当該ボウル組立体は、
基質材料及び電解質溶液を収容するボウルと、
当該第二の軸線から外側へ広がる放射状の列として配置された複数の電極と、
当該電解セルが回転する際に、当該電極に順次に連続して電位を印加する手段と、を備える、請求項18記載の装置。
【請求項20】
当該複数の電極は、当該ボウル内で電気的に分離され、当該ボウルの内側に対して内面が露出され、当該ボウルの裏面において接点部分が露出され、電位を連続して印加する当該手段は、当該ボウルの前記裏面と転がり接触し、当該電解セルが回転する際に当該電極の当該接点部分と断続的に接触可能である、当該プラテン上に配置されたワイヤホイール電気接点を備える、請求項19記載の装置。
【請求項21】
当該ワイヤホイール接点及び当該第二の軸線は、当該プラテンが回転する際に、当該プラテンの共通の半径上で同一直線上となるように固定される、請求項20記載の装置。
【請求項22】
当該第一の軸線に対する当該電解セルの前記遊星回転は、前記基質物質が遠心力によって当該第一の軸線から最も距離のある当該ボウルの部分に集合するよう付勢し、一方、当該第二の軸線を中心とする当該電解セルの前記回転により、前記基質材料は、当該ボウルの当該部分で転回及び撹拌される、請求項21記載の装置。
【請求項23】
更に、当該プラテンを回転させることで、当該電解セルに当該第二の軸線を中心とする回転運動を与える手段を備える、請求項18記載の装置。
【請求項24】
当該プラテンは、固定支持シャフト上に回転可能な状態で取り付けられ、回転運動を与える当該手段は、
当該プラテンと同軸に、当該シャフト上に固定された駆動歯車と
当該ボウルに上に固定状態で取り付けられ、当該駆動歯車と係合した遊星歯車と、
当該プラテンに回転運動を与える手段と、を備え
当該プラテンを回転させる時、当該ボウルは、当該第一の軸線を中心とした軌道を回り、当該固定駆動歯車は、当該第二の軸線を中心として当該遊星歯車を回転させる、請求項23記載の装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2006−509108(P2006−509108A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−558992(P2004−558992)
【出願日】平成14年12月5日(2002.12.5)
【国際出願番号】PCT/US2002/038944
【国際公開番号】WO2004/053204
【国際公開日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(505208455)サーフェクト テクノロジーズ インク. (4)
【Fターム(参考)】