説明

電気式床暖房構造およびその施工方法

【課題】ヒーターパネルAと電源ケーブル30と凹溝63を有する配線パネルB1を用いて構成される直貼り式電気式床暖房構造において、電源ケーブル30およびその電源線32の床下地面への配線作業を容易かつ短時間で行うことができるようにする。
【解決手段】配線パネルB1を長手方向に分割した第1の分割パネルB11と第2の分割パネルB12とで構成する。第2の分割パネルB12の裏面に貼り付けたバッカー材60を分割面よりも外側に突出させる。その突出部65に沿って電源線32を壁際にまで配線する。その後で、第1の分割パネルB11を第2の分割パネルB12に沿うようにして配置する。電源線32は形成される凹溝63内に収容された状態となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気式床暖房構造およびその施工方法に関し、特に、発熱体を備えた複数枚のヒーターパネルに加えて、発熱体を備えずかつ電源ケーブルを収容する凹溝を裏面に備えた配線パネルとを用いる形態の直貼り電気式床暖房構造およびその施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
木質基材の裏面側に線ヒーターや面ヒーターである発熱源を組み込んだヒーターパネルを用いて、電気式の床暖房構造を施工することは知られている。特許文献1や特許文献2には、特に、コンクリートスラブである床下地面に施工するのに好適な電気式の床暖房構造が記載されている。図3は、その一例であり、この電気式直貼り床暖房構造において、コンクリートスラブCの上に、貼り出し用ヒーターパネルA1とヒーターパネルA、および周辺パネルBと配線パネルB1が直貼りされている。各パネルは、図4(c)に配線パネルB1における例を示すように、不織布層61と樹脂発泡体層62の2層構造のバッカー材60を裏面に積層している。
【0003】
施工に際しては、一方壁面の周辺パネルBを貼り、次に、貼り出し用ヒーターパネルA1を取り付け、以下、必要枚数のヒーターパネルAを多段に貼り付ける。その両辺にも周辺パネルBを貼り付ける。この例では、伝熱面は2つの区分に分けられており、最下段には、2つのヒーターパネルAa、Abが各伝熱区分への電流取り入れ部として配置してある。
【0004】
最下段の2つのヒーターパネルAa、Abに取り付けられたコネクター5a,5bに、図5に示す、電源線32a,32bの一方端にコネクター31a,31bを取り付けた電源ケーブル30のコネクター31a,31bを接続する。図示のように、コネクター31a,31bの直後で電源線32a,32bを90度に折り曲げ、ヒーターパネルAa、Abに平行に電源線32a,32bを配置する。電源線32a,32bの後端側は1本にまとめられており、そのままコントロールボックスが位置する壁20まで案内し、壁裏面を通してリレーボックス21の箇所において、2本の電源線32a,32bをそれぞれの電源端子に結線する。
【0005】
そのような結線作業と平行して、図4に示す配線パネルB1を、その裏面に形成した凹溝内に電源線32a,32bを収容するようにして取り付ける。配線パネルB1は、周囲に雄実加工51と雌実加工52が施された長尺状の木質基材50が組み付けられて1つのピースとされている。木質基材50の裏面には、不織布層61と樹脂発泡体層62との2層構成とされたバッカー材60が、不織布層61が木質基材50の裏面側に面するようにして貼り付け積層されている。一例として、不織布層61はポリエチレン繊維製の不織布であり、樹脂発泡体層62はPETの発泡体である。
【0006】
バッカー材60には、長手方向に沿うようにして第1の凹溝63が形成され、さらにそれに直交するようにして2本の第2の凹溝64が形成されている。凹溝63、64の溝幅は、前記した電源ケーブル30の電源線32a,32bを収容できる溝幅である。また、溝深さも電源線32a,32bを収容できる深さとされるが、バッカー材60の厚みでは電源線32a,32bを収容できるだけの深さが得られない場合には、図示のように木質基材50の裏面にも凹溝が延長して形成される。
【0007】
このような凹溝63、64を裏面に備えた配線パネルB1を用いることにより、電源ケーブル30の電源線32a,32bがコンクリートスラブCの上に飛び出た状態で配線されていても、それを凹溝内に収容しながら配線パネルB1をコンクリートスラブCの上に直貼りすることができるので、直貼りによる電気式暖房床構造の施工コストは大きく低減する。また、凹溝は交差するようにして複数本が形成されているので、図示のように電源ケーブル30が90度に折曲した状態で配線されていても、支障なく全体を凹溝内に収容することができる。
【0008】
【特許文献1】特開2005−106301号公報
【特許文献2】特開2006−083568号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記の施工方法による電気式床暖房構造において、前記電源ケーブル30を所定の位置に配線するに際して、上記した配線パネルB1の裏面に形成した凹溝63,64内に電源ケーブル30の電源線がきっちりと納まるように、コネクター同士を接合後、作業者はコンクリートスラブ面に墨打ち等でマーキングMを行い、電源線32を所定位置でまっすぐに延ばしながら粘着テープ33によりコンクリートスラブ面に固定し、また、所定位置で90゜に折り曲げた姿勢とした後、粘着テープ33でやはりコンクリートスラブ面に固定する作業を行っている。この作業は時間を要する作業であり、現場での作業時間を短縮する省力化が求められている。
【0010】
また、配線パネルB1の貼り付けは、仮固定した状態の電源線32の上から配線パネルB1を覆い被せる作業であり、裏面に形成した凹溝63,64内に的確に電源線32が収容されているかどうかの確認が困難なことから、マーキングと仮固定には慎重な作業が求められている。
【0011】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、上記した形態の電気式床暖房構造の施工において、電源ケーブルおよびその電源線の床下地面(例えば、コンクリートスラブ面)への配線作業を容易かつ短時間で行えるようにすること、さらに施工の途中で配線具合を目視確認できるようにすること可能とした、電気式床暖房構造およびその施工方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するための本発明による電気式床暖房構造の施工方法は、裏面に発熱体を備えた複数枚のヒーターパネルを床下地面に直貼りして床暖房面とし、前記床暖房面の一方の側辺に位置するヒーターパネルに取り付けられたコネクターに、電源線の一方端にコネクターを取り付けた電源ケーブルにおける前記コネクターを接続し、かつ前記電源線を床下地面上に前記一方の側辺に位置するヒーターパネルに沿って走らせて壁面近傍まで配線し、少なくとも前記電源線のヒーターパネルに沿って走る部分を収容する第1の凹溝を裏面に有する配線パネルを用いて、前記第1の凹溝内に前記電源線の部分を収容するようにして前記配線パネルを床下地面に直貼りしていく工程を少なくとも有する電気式床暖房構造の施工方法であって、
前記配線パネルとして、前記一方の側辺に位置するヒーターパネルに沿う方向で2分割された第1の分割パネルと第2の分割パネルからなり、前記第1の凹溝は前記第1の分割パネルの裏面に前記分割面に沿う方向に形成されるようにされており、前記第2の分割パネルは裏面側に前記分割面に沿う方向の突出部を有している配線パネルを用い、
前記配線パネルを床下地面に直貼りしていく工程は、少なくとも、前記第2の分割パネルを前記突出部が外側となるようにして前記一方の側辺に位置するヒーターパネルに沿って床下地面に直貼りしていく工程と、前記電源ケーブルの前記電源線の部分を前記第2の分割パネルの前記突出部に沿って床下地面上を走らせて壁面近傍まで配線する工程と、配線後に、前記第1の分割パネルを前記第2の分割パネルに沿って配置し第1の分割パネルの裏面に形成される前記第1の凹溝内に前記電源線を収容した状態で前記第1の分割パネルを床下地面に直貼りしていく工程と、と含むことを特徴とする。
【0013】
本発明による電気式床暖房構造の施工方法において、前提となる要件、すなわち「・・・電気式床暖房構造の施工方法であって、」までの要件は、[背景技術]の欄において図3に基づき説明した電気式床暖房構造の施工方法の内容と実質的に同じである。本発明においては、配線パネルとして上記した2分割された配線パネルを用いる点に技術的特徴がある。その第2の分割パネルを最初に取り付け、それに沿って電源ケーブルの電源線を配線することできるので、配線位置は正確であると共に、配線作業を容易かつ短時間で行うことができる。また、配線後の電源線の状態を外から視認できるので、電源線の配線状態の確認は容易である。確認後に、第1の分割パネルを第2の分割パネルに沿って配置することで配線パネルとしての直貼り作業は終了する。
【0014】
本発明による電気式床暖房構造の施工方法において、電源ケーブルの形態およびヒーターパネルで構成される床暖房面の形状等によっては、前記第2の分割パネルの全部または一部として、裏面に前記第1の凹溝の直交する方向に第2の凹溝を備えたものを用いるようにする。
【0015】
また、本発明による電気式床暖房構造の施工方法において、前記第1の分割パネルと第2の分割パネルとして、木質系床基材とその裏面に貼り付けたバッカー材とを少なくとも備えるものを用い、前記直貼り工程後に前記配線パネルの裏面に形成される凹溝は、少なくとも前記バッカー材の部分に形成されるようにする。なお、この形態では、バッカー材の先端が厳正のガイドとして機能する。
【0016】
本発明は、さらに、裏面に発熱体を備えた複数枚のヒーターパネルを床下地面に直貼りして構成される電気式床暖房構造であって、床暖房面の一方の側辺に位置するヒーターパネルに取り付けられたコネクターには、電源線の一方端にコネクターを取り付けた電源ケーブルにおける前記コネクターが接続されており、前記電源線は床下地面上に前記一方の側辺に位置するヒーターパネルに沿う方向に走って壁面近傍まで配線されており、少なくとも前記電源線のヒーターパネルに沿って走る部分は、前記一方の側辺に位置するヒーターパネルに沿う方向で2分割された第1の分割パネルと第2の分割パネルからなる配線パネルであって、第1の分割パネルと第2の分割パネルを前記分割面に沿って位置させることによりその裏面に形成される凹溝内に収容された状態で、前記配線パネルは床下地面に直貼りされているとを特徴とする電気式床暖房構造をも開示する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ヒーターパネルと電源ケーブルと凹溝を有する配線パネルを用いて構成される直貼り式電気式床暖房構造において、その施工時に、電源ケーブルおよびその電源線の床下地面への配線作業を容易かつ短時間で行うことができる。また、施工の途中で配線具合を目視確認することができ、床暖房作業全体の効率化も図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施の形態により説明する。なお、本発明による電気式床暖房構造およびその施工方法において、構成部材では前記「配線パネル」の構成のみが、従来のこの種の形態の電気式床暖房構造と相違し、他は同じであってよく、また、施工方法では、前記「配線パネル」の施工工程と、それに伴う「電源ケーブル」の施工工程のみが、従来のこの種の形態の電気式床暖房構造の施工方法と相違し、他は同じであってよい。従って、従来の電気式床暖房構造およびその施工方法と同じ部分の説明は、前記図3に基づき行った電気式床暖房構造およびその施工方法についての説明をそのまま準用することとし、ここでの説明は省略する。
【0019】
図1は本発明で用いる配線パネルの一例を説明する図であり、図2は本発明の施工方法の一例を説明するための図である。
【0020】
最初に、本発明による「配線パネル」を図1に基づき説明する。図1(a)は上面図、図1(b)は背面図、図1(c)は図1(a)のc−c線による断面図である。図1に示すように、本発明による配線パネルB1は、長手方向、すなわち、図3での床暖房面の一方の側辺に位置するヒーターパネルAa,Abに沿う方向で2分割された第1の分割パネルB11と第2の分割パネルB12とで構成される。この例では、図4に示した配線パネルB1を基本構成とし、それを長手方向に2分割しているが、木質基材50は、4本の長尺状の単位木質基材により構成されている。
【0021】
すなわち、配線パネルB1を構成する木質基材50は、その短手方向の中央(図示の例では、2本目と3本目の単位木質基材の間)において長手方向に2分割されており、バッカー材60は、配線パネルB1に形成される長手方向の凹溝63(以下、この凹溝を「第1の凹溝」という)の前記木質基材50の分割面側の側壁部分60aの位置で長手方向に分割されている。従って、図示されるように、第1の分割パネルB11では、木質基材50の裏面に凹溝63の一部が形成されると共に、木質基材50の裏面には凹溝63と反対側(図1(c)では左側)の面にのみバッカー材60が貼り付けられている。一方、第2の分割パネルB12では、木質基材50の裏面の全面にバッカー材60が貼り付けられると共に、貼り付けられたバッカー材60は、木質基材50の分割面を越えてさらに外側(図1(c)では左側)に延出して、前記分割面に沿う方向の突出部65を形成している。この突出部65は、2つの分割パネルを組み合わせたときに、第1の分割パネルB11における木質基材50の裏面でのバッカー材60が貼り付けられていない領域50aの下に入り込み、その側壁部分60aは、前記凹溝63の一方の側壁を形成する。
【0022】
図1(d)は、前記第1の分割パネルB11の他の形態を示しており、この第1の分割パネルB11dは、木質基材50の裏面は平坦面であり、そのために、凹溝63はバッカー材60の厚みのみで作られる点でのみ、上記した第1の分割パネルB11と相違している。他の構成は第1の分割パネルB11と同じであり、同じ符号を付している。使用する電源線32の直径が比較的小さい場合には、この形態の第1の分割パネルB11dを用いることができる。
【0023】
また、図示の例において、第1の分割パネルB11と第2の分割パネルB12には、前記第1の凹溝63と直交する方向(短手方向)の第2の凹溝64が、2つの分割パネルを組み合わせたときに、連続するようにして形成されている。なお、図示の例では、木質基材50の分割面は平坦面となっているが、雄実加工と雌実加工とを施すこともできる。
【0024】
次に、図2を参照して、本発明による電気式床暖房構造の施工方法を説明する。前記したように、床暖房面における最下段のヒーターパネルAa、Ab(、Ac)をコンクリートスラブ(床下地面)Cに貼り付ける工程は、図3に基づき説明した施工方法と同じであってよい。なお、図3では最下段に2枚のヒーターパネルAa、Abを示したが、図2(a)では最下段に3枚のヒーターパネルAa、Ab、Acを示している。また、図2(a)ではヒーターパネルAおよび配線パネルB1を雁木状のものとして示しているが、矩形状であっても同様である。
【0025】
最下段のヒーターパネルAa、Ab、Acを貼り付けた後、作業者は、それぞれのコネクター5に、図5に基づき説明したと同様な電源ケーブル30の各コネクター31を接続する。接続した後、コネクター31に接続する電源線32におけるコネクター31近傍の部分32cを、図2(a)に示すように、縦方向に伸ばしておく。その状態で、前記第2の分割パネルB12の必要枚数を、前記突出部65を外側とし、かつ前記短手方向の第2の凹溝64内に電源線32の縦方向に伸ばした部分32cが入り込むようにして、ヒーターパネルAa、Ab、Acに沿うようにしてコンクリートスラブ面に貼り付ける。
【0026】
次に、貼り付けた分割パネルB12の前記突出部65の側壁部分60aに沿うようにして、横方向に向けて前記電源線32を位置決めしながら、壁面近傍まで配線する。その状態が、図2(b)の断面図に示される。これにより、電源線32をコンクリートスラブ面(床下地面)上に、床暖房面の一方の側辺に位置するヒーターパネルAa、Ab、Acに沿って長手方向に位置決めしながら配線することがきわめて容易となり、かつ短時間で配線作業を終えることができる。
【0027】
次に、第2の分割パネルB12に沿うように、その上方に前記第1の分割パネルB11を位置させ(図2(b)参照)、木質基材50の分割面同士が衝接するようにして、第1の分割パネルB11を下降させる。それにより、図2(c)に示すように、2つの分割パネルを一体化することにより形成された第1の凹溝63内に電源線32を収容した状態で、第1の分割パネルB11も、コンクリートスラブ上に直貼りされる。直貼りされた第1の分割パネルB11と第2の分割パネルB12とが、配線パネルB1を構成する。
【0028】
以下、電源線32をリレーボックス21内の電源端子に結線することにより、図3に示したと同等の電気式床暖房構造が完成する。
【図面の簡単な説明】
【0029】

【図1】本発明で用いる2分割された配線パネルの一例を説明する図であり、図1(a)は上面図、図1(b)は背面図、図1(c)は図1(a)のc−c線による断面図。
【図2】本発明の施工方法の一例を説明するための図であり、図2(a)は施工途中の状態を示す平面図、図2(b)はその一部を示す断面図、図2(c)は施工後の一部を示す断面図。
【図3】従来の電気式直貼り床暖房構造を説明するための図。
【図4】従来の電気式直貼り床暖房構造で用いる配線パネルを説明する図であり、図4(a)は上面図、図4(b)は背面図、図4(c)は図4(a)のc−c線による断面図。
【図5】電源ケーブルの一例を説明する図。
【図6】従来の電気式直貼り床暖房構造の施工において、電源ケーブルを位置決めする状態を説明するための図。
【符号の説明】
【0030】
C…コンクリートスラブ、A,Aa,Ab,Ac…ヒーターパネル、B…周辺パネル、B1…裏面に凹溝を有する配線パネル、B11…第1の分割パネル、B12…第2の分割パネル、30…電源ケーブル、31…電源ケーブルのコネクター、32…電源ケーブルの電源線、50…木質基材、50a…第1の分割パネルにおける木質基材の裏面でバッカー材が貼り付けられていない領域、60…バッカー材、60a…木質基材の分割面側の側壁部分、63…第1の凹溝、64…第2の凹溝、65…バッカー材の突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
裏面に発熱体を備えた複数枚のヒーターパネルを床下地面に直貼りして床暖房面とし、前記床暖房面の一方の側辺に位置するヒーターパネルに取り付けられたコネクターに、電源線の一方端にコネクターを取り付けた電源ケーブルにおける前記コネクターを接続し、かつ前記電源線を床下地面上に前記一方の側辺に位置するヒーターパネルに沿って走らせて壁面近傍まで配線し、少なくとも前記電源線のヒーターパネルに沿って走る部分を収容する第1の凹溝を裏面に有する配線パネルを用いて、前記第1の凹溝内に前記電源線の部分を収容するようにして前記配線パネルを床下地面に直貼りしていく工程を少なくとも有する電気式床暖房構造の施工方法であって、
前記配線パネルとして、前記一方の側辺に位置するヒーターパネルに沿う方向で2分割された第1の分割パネルと第2の分割パネルからなり、前記第1の凹溝は前記第1の分割パネルの裏面に前記分割面に沿う方向に形成されるようにされており、前記第2の分割パネルは裏面側に前記分割面に沿う方向の突出部を有している配線パネルを用い、
前記配線パネルを床下地面に直貼りしていく工程は、少なくとも、
前記第2の分割パネルを前記突出部が外側となるようにして前記一方の側辺に位置するヒーターパネルに沿って床下地面に直貼りしていく工程、
前記電源ケーブルの前記電源線の部分を前記第2の分割パネルの前記突出部に沿って床下地面上を走らせて壁面近傍まで配線する工程、
配線後に、前記第1の分割パネルを前記第2の分割パネルに沿って配置し第1の分割パネルの裏面に形成される前記第1の凹溝内に前記電源線を収容した状態で前記第1の分割パネルを床下地面に直貼りしていく工程、
と含むことを特徴とする電気式床暖房構造の施工方法。
【請求項2】
前記第2の分割パネルの全部または一部として、裏面に前記第1の凹溝の直交する方向に第2の凹溝を備えたものを用いることを特徴とする請求項1に記載の電気式床暖房構造の施工方法。
【請求項3】
前記第1の分割パネルと第2の分割パネルとして、木質系床基材とその裏面に貼り付けたバッカー材とを少なくとも備えるものを用い、前記直貼り工程後に前記配線パネルの裏面に形成される凹溝は、少なくとも前記バッカー材の部分に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の電気式床暖房構造の施工方法。
【請求項4】
裏面に発熱体を備えた複数枚のヒーターパネルを床下地面に直貼りして構成される電気式床暖房構造であって、床暖房面の一方の側辺に位置するヒーターパネルに取り付けられたコネクターには、電源線の一方端にコネクターを取り付けた電源ケーブルにおける前記コネクターが接続されており、前記電源線は床下地面上に前記一方の側辺に位置するヒーターパネルに沿う方向に走って壁面近傍まで配線されており、少なくとも前記電源線のヒーターパネルに沿って走る部分は、前記一方の側辺に位置するヒーターパネルに沿う方向で2分割された第1の分割パネルと第2の分割パネルからなる配線パネルであって、第1の分割パネルと第2の分割パネルを前記分割面に沿って位置させることによりその裏面に形成される凹溝内に収容された状態で、前記配線パネルは床下地面に直貼りされていることを特徴とする電気式床暖房構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−108644(P2009−108644A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−284153(P2007−284153)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【出願人】(000000413)永大産業株式会社 (243)
【Fターム(参考)】