説明

電気式床暖房構造の直貼り施工方法とそこで用いる配線用治具

【課題】コンクリートスラブへの直貼りによる(あるいは、リフォーム等で既存の住宅の床下地面に後施工として行う)電気式床暖房施工を容易かつ低コストで行えるようにする。
【解決手段】従来用いられているヒーターパネルAのコネクタ4aに接続するコネクタ32と電源線31とを備えた配線キット30を用いる。さらに、配線キッド30のコンクリートスラブ上での位置決めを確実にするための配線用治具を用いる。配線用治具内に電源線31等を収容しながら、配線キッド30をコンクリートスラブ上の所定位置に配線し、その上から、裏面に凹溝を形成した配線用床パネルを敷き詰める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線ヒーターあるいはPTCヒーターのような面ヒーターを備えたヒーターパネルを床下地に直貼り施工する電気式床暖房構造の施工方法と、そこで用いる配線用治具に関する。
【背景技術】
【0002】
木質基材の裏面側に線ヒーターや面ヒーターを組み込んだヒーターパネルを用いて、電気式の床暖房構造を構築することは知られている(特許文献1、特許文献2参照)。図7にバッカー材などを取り除いた状態のヒーターパネルの背面図を、図8に施工後での床暖房構造の断面図を示すように、通常、ヒーターパネルAは、合板などである木質基材1の裏面に一定パターンに凹溝2が形成され、そこに線ヒーター3が埋め込まれると共に、線ヒーター3に電気的に接続する雄コネクタ4、雌コネクタ5がやはり木質基板1の裏面に形成したコネクタ収容凹部6内に配置されている。また、サーモスタット7等が配置されて安全性を確保している。木質基材1の裏面にはアルミ箔などからなる均熱層8が形成され、また、バッカー材9が積層される。
【0003】
上記した構成の発熱体付きヒーターパネルAを用いて電気式の床暖房構造を施工する場合の一例を図9、図10を用いて説明する。図9において、Aは上記ヒーターパネルAを示している(図10bも参照。なお、図7では階段状に組み込まれたヒーターパネルAを示したが、図9、10では全体が矩形状ピースであるヒーターパネルAを示している)。A1は貼り出し用ヒーターパネルと呼ばれるものであり、発熱体を備え、図で下側の側辺に雌コネクタ5のみが備えられる(図10aも参照)。A2は貼りじまい用ヒーターパネルと呼ばれるものであり、発熱体を備え、雄コネクタ4が図で上側の側辺に備えられ、下側の側辺には発熱体へ電力を供給する電源線22が直接接続されている(図10cも参照)。Bは周辺パネルと呼ばれるものであり、発熱体を備えない通常のフローリングで用いられる床パネルが用いられる。
【0004】
施工に際しては、図9に示すように、大引き10や根太11を持つ床下地構造の場合には、根太11、11間に発泡樹脂のような断熱材12を入れ、その上に下地合板13を不陸のないように貼り付ける。貼り出し用ヒーターパネルA1とヒーターパネルAとをコネクタ4、5を接続しながら下地合板13に貼り付け、また必要な周辺パネルBも貼り付ける。次に、貼りじまい用ヒーターパネルA2を取り付け、そこから延出する電源線22を下地合板13の裏を通して壁面20まで引き出すか、下地合板13の下に別途埋め込んだ電源線用CD管(不図示)を通過させて壁面20まで引き出し、その近傍であるいは壁面20の裏側で結線工事や壁面に取り付けたコントローラ21への接続などを行う。
【0005】
【特許文献1】特開2000−179876号公報
【特許文献2】特開2000−320845号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
床下地が集合住宅のようにコンクリートスラブの場合には、ヒーターパネルや周辺パネルをコンクリートスラブ面に接着剤を用いて直貼りすることができる。しかし、貼りじまい用ヒーターパネルA2から延出する電源ケーブル22を収容する空間(凹溝など)をコンクリートスラブ面に形成することが困難なことから、直貼り施工は多くは行われない。電源ケーブル22を収容できる適宜の嵩上げ床を形成し、それを床下地として施工することが行われるが大きな作業量を伴う。このことは、リフォーム等で既存の住宅の床下地面に電気式床暖房施工を後施工として行う場合も同様である。
【0007】
従来知られた貼り出し用ヒーターパネルA1やヒーターパネルAをそのまま用い、コンクリートスラブである床下地に対して、それらを直貼りして床暖房構造を施工することができれば、施工の手間は大きく低減できる。
【0008】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、従来知られた構造の貼り出し用ヒーターパネルA1やヒーターパネルAをそのまま用いながら、低いコストで直貼り電気式床暖房構造を構築できるようにするための改良された施工方法と、そこで用いる配線用治具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、床下地に直貼り施工される電気式床暖房構造の施工方法であって、ヒーターパネルと、該ヒーターパネルで構成されるヒーター回路に給電するための電源線とコネクタとで構成される配線キットと、床下地面を走る配線キットを収容する凹溝を裏面に持つ配線用床パネルと、床下地面を走る配線キットを部分的に収納できかつ配線用床パネルの凹溝内に収容され得る形状の配線用治具とを少なくとも用い、床下地にヒーターパネルを貼り付ける工程と、配線キットを部分的に配線用治具に収納し所要に位置決めしながら床下地上を走らせてヒーターパネルで構成されるヒーター回路と建物側の電力供給源とを配線キットにより接続する工程と、床下地上に配置された配線キットおよび配線用治具を裏面凹溝内に収容しながら配線用床パネルを床下地に貼り付けていく工程、を少なくとも有することを特徴とする施工方法を開示する。また、本発明は、上記した電気式床暖房構造の施工方法で使用する配線用治具も開示する。
【0010】
本発明による施工方法では、コンクリートスラブを含む任意の床下地面に対して、従来法と同様にして貼り出し用ヒーターパネルとヒーターパネルとを貼り付けて電気的に接続し、ヒーター回路を構築する。また、必要箇所に周辺パネルも貼り付ける。ただし、貼りじまい用ヒーターパネルは使用しない。その代わりに、上記した配線キットと配線用床パネルを使用し、配線キットのコネクタをヒーター回路側のコネクタに接続し、かつ配線用床パネル裏面に形成した凹溝のパターンと形成位置を考慮しながら、配線キットの電源線を建物側の電極供給源近傍まで床下地上を走らせる。そのときに、本発明でいう「配線用治具」を用いて電源線の所要の位置決めを行う。なお、配線用治具は外力が負荷されない状態で保形性を備えることを条件に、樹脂材料、木質材量、紙材料、金属材料、等の任意の材料で造ることができる。
【0011】
床下地上を走る電源線は、施工時に、その上に配置する配線用床パネルの凹溝内に容易に収容され得るよう、適切な位置によれることなく直線状に置かれていることが望ましく、折曲する場合にも、配線用床パネルの形成される凹溝の折曲パターンと同じパターンで例えば90゜に折曲して配置されていることか望ましい。しかし、電源線をコンクリートスラブのような床下地面に、直線状あるいは90゜の角度に折曲した姿勢を保持しかつ所望する位置に置いていくことは容易でなく、墨出しした配線ラインに沿って電源線を案内しかつ粘着テープ等でその位置に仮止め(位置決め)するという煩雑な作業が、通常必要となる。本発明では、上記した「配線用治具」を用いることにより、この位置決め作業をきわめて容易化することができる。
【0012】
すなわち、予定される配線位置に沿っておおまかに電源線を案内した後、特に直線姿勢が取りづらい場所あるいは折曲姿勢となるべき場所に、直線的収納部を持つあるいは所要の角度に折曲した収納部を持つ配線用治具を置き、該治具内に電源線を収納する。その後、必要な場合には適宜の手段により配線用治具を床下地に仮止めした後、配線用床パネルをその裏面凹溝内に配線キットと配線用治具とを収容しながら床下地に貼り付けていく。配線用治具内に配線キットの一部を収納する作業はきわめて容易であり、直貼り施工は大幅に省力化される。
【0013】
用いる配線用治具は、直線的収納部だけのもの、所要の角度に折曲した収納部だけのものであってもよい。しかし、作業数を少なくするために、配線用治具として、ヒーターパネルが構成するヒーター回路のコネクタと配線キットのコネクタの接続部を収容する第1の収納部と、そこに続く電源線の一部を収容する前記第1の収納部に接続する第2の収納部を備えた形状のものを用いることは好ましい。また、施工現場での配線キットの電源線の配線パターンを考慮すると、配線用治具として、電源線の折曲部を収容する前記第2の収納部に続く第3の収納部を備えた形状のものを用いることは、より好ましい。
【0014】
本発明において、用いる配線キットは、1つのコネクタと1本の電源線とで構成されるものでもよい。しかし、通常、電気式床暖房構造を施工する場合、安全性の面から、あるいは電気代の低減の面から、伝熱面は複数のヒーター回路に分けられており、各回路に独立した給電系が作られる。それに対応するために、配線キットとして、施工現場でのヒーター回路数に応じた数のコネクタが所定の位置をとれるようにして電源線に直列または並列に取り付けてある配線キットを用いることが推奨される。
【0015】
なお、本発明による電気式床暖房構造の直貼り施工方法で使用する配線キットでは、電源線を任意の箇所でかつ自由な方向に折曲できるので、裏面の凹溝パターンが異なる幾つかの種類の配線用床パネルを選択的に用いることにより、施工現場において任意の方向および任意の位置に配線キットの電源線の端部を引き出すことが可能である。従って、コントロールパネルが設けてある壁の位置が施工現場によって異なっていても、また、施工現場で突然のプラン変更が生じたような場合でも、それに容易に対処することができる利点がある。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、コンクリートスラブへの直貼りによる(あるいは、リフォーム等で既存の住宅の床下地面に後施工として行う)電気式床暖房施工を容易かつ低コストで行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を図面を参照しながら実施の形態に基づき説明する。図1は本発明による電気式床暖房構造の直貼り施工方法で使用する配線キットの一例を示し、図2はそれを用いて床暖房施工する場合の一態様を示している。また、図3はそこで用いる配線用床パネルの一例を示している。図4は本発明で使用する「配線用治具」のいくつかの例を示し、図5、図6は前記配線用治具を用いる本発明による電気式床暖房構造の直貼り施工方法を説明する図である。
【0018】
配線キット30は電源線31とコネクタ32から構成される。配線キット30はヒーターパネルAにより作られるヒーター回路と建物側の電力供給源とを接続するものであり、電源線31の一方端は壁面に取り付けたコントローラ21(図9参照)に接続され、コネクタ32はヒーター回路側のコネクタに接続される。構築する電気式床暖房構造が1回路構成の場合には電源線31には1つのコネクタ32のみが取り付けられるが、複数回路構成の場合には、回路数に対応した個数のコネクタ32・・が、電源線31に直列あるいは並列に取り付けられる。図1に示す配線キット30は3回路構成の場合を例示しており、3個のコネクタ32・・が電源線31に取り付けてある。通常、配線キット30は、図1bに示すように巻き込んだ状態(あるいは折り込んだ状態)で施工現場に持ち込まれて、そこで、図1aに示すように広げた状態とされる。
【0019】
図2は配線キット30をコンクリートスラブ上に配置する場合の一例を示しており、図9のようにして床下地であるコンクリートスラブCの上に、貼り出し用ヒーターパネルA1とヒーターパネルAおよび必要な周辺パネルBを貼り付け(なお、図2ではヒーターパネルAのみを示すと共に、床下地がコンクリートスラブCである点で図9に説明したものとは相違している)、ヒーターパネルAで構築されるヒーター回路(不図示)への給電部であるコネクタ4a、4a・・に、配線キット30のコネクタ32、32・・を接続し、かつ、図3に示す配線用床パネルB1の裏面に形成される凹溝63、64のパターンによって定まる予め定められた配線経路(コンクリートスラブ面に墨出し等で予め示される)に沿って、電源線31をコンクリートスラブCの上にはわせるようにする。
【0020】
図3に示すように、この例において、配線用床パネルB1は、裏面に長手方向の凹溝63と短手方向の2本の凹溝64、64を有し、短手方向の凹溝64の端部にはコネクタ収容凹部65とされている。作業に当たっては、この凹溝63、64とコネクタ収容凹部65内にコンクリートスラブ上を走っている配線キット30の電源線31とコネクタ32とを収容した状態で、配線用床パネルB1をコンクリートスラブCに貼り付ける。そのために、配線用床パネルB1の裏面凹溝63、64が位置することとなる場所に、電源線31を直線的にかつ折曲する部位では90゜に折れ曲がった状態で、位置決めしておく必要がある。図1aに示すように、広げた状態で配線キット30の電源線31はよれた状態であり、そのままでは、所要に位置決めすることができない。図2に示すように、作業者は電源線31を所定位置でまっすくに延ばしながら粘着テープ33によりコンクリートスラブ面に固定し、また、所定位置で90゜に折り曲げた姿勢とした後、粘着テープ33でやはりコンクリートスラブ面に固定する作業がどうしても必要となる。この作業が本発明による「配線用治具」40を用いることにより、大きく省力化される。
【0021】
図4a〜図4dは配線用治具40の幾つかの例を示している。配線用治具40は樹脂材料による一体成形品であってもよく、木質材料や金属材料による組み立て品であってもよい。厚紙等で作ることもできる。配線用治具40はコネクタ収容部41と電源線収容部42とを基本的に有する。図4aに示す配線用治具40aは、コネクタ収容凹部(第1の収容部)41とそれに続く直線状の電源線収容部(第2の収容部)42とで構成され、図4bに示す配線用治具40bは、コネクタ収容凹部(第1の収容部)41とそれに続く直線状の電源線収容部(第2の収容部)42と、第2の収容部42に直交して両側に延出するやはり電源線収容部である第3の収容部43で構成される。図4cと図4dに示す配線用治具40c、40dは、第3の収容部43a、43bが左右いずれか一方のみに延出している点で、図4bに示す配線用治具40bと相違している。
【0022】
いずれの配線用治具40も、その形状と大きさは、前記した配線用床パネルB1の裏面に形成した凹溝63、64およびコネクタ収容凹部65内に入り込む形状と大きさとされている。すなわち、コネクタ収容凹部である第1の収容部41は、配線用床パネルB1に形成したコネクタ収容凹部65内に、また、電源線収容部である第2の収容部42は配線用床パネルB1に形成した短手方向の凹溝64内に、同じく電源線収容部である第3の収容部43は配線用床パネルB1に形成した長手方向の凹溝63内に、それぞれ収容されうる形状と大きさとなっている。
【0023】
本発明による施工方法において、配線キット30のコネクタ32をコンクリートスラブ上に敷き詰められたヒーターパネルで構築されるヒーター回路(不図示)への給電部であるコネクタ4a、4a・・に接続し、かつ、その電源線31をコンクリートスラブ面の所定位置にほぼ沿うようにはわせるまでは、前記した施工態様と同様である。本発明では、その後、粘着テープ33を貼り付けるのではなく、コネクタ4a、32同士の接続部と電源線31の一部を覆うようにして、上記した配線用治具40を上から置くようにする。図5はその状態を示しており、この例では、図4aに示した配線用治具40aを使用している。図示のように、電源線31のよれた姿勢となっている部分も、ほぼ90゜前後の角度でおおまかに折曲されている部分も、配線用治具40aを上から被せるときに、作業者がわずかに調整するだけで、その収容部内に電源線31の必要箇所を容易に収容することができる。そのようにして配線用治具40aをコンクリートスラブ面の所要位置に位置決めした状態が図5に示される。必要な場合には両面粘着テープのような手段により配線用治具40aをこの位置で仮固定する。
【0024】
必要箇所に必要な配線用治具40a〜40dを電源線の配置パターンに応じて選択しながら順次配置する。その後、前記したように配線用床パネルB1を、その凹溝63、64内に配線用治具40a〜40dを収容するようにしてコンクリートスラブCの上に貼り付けることにより、作業は終了する。このように配線用治具40a〜40dを使用することにより、配線キット30および配線用床パネルB1のコンクリートスラブ面への敷設作業はきわめて容易化されるので、床下地に直貼り施工する電気式床暖房構造の施工を大幅に省力化することができる。
【0025】
なお、図示の説明では、配線用治具40a〜40dを、既に敷設してある電源線31およびコネクタ4a、32の接続部に上から被せるようにして、コンクリートスラブの上に配置したが、予めコンクリートスラブ面に墨出し等で線引きされている配線予定位置に沿って、開放面を上にした状態で配線用治具40a〜40dを適宜選択しながら配置し、必要な場合には接着剤等で仮止めしておき、その後、配置された配線用治具40内に電源線等を入れ込んでいくような作業態様も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明による電気式床暖房構造の直貼り施工方法で使用する配線キットの一例を示しており、図1aは広げた状態を、図1bは運搬時等での巻き込まれた状態を示している。
【図2】図1に示す配線キットを用いて床暖房施工する場合の一態様を示す図。
【図3】そこで用いる配線用床パネルの一例を示す図。
【図4】本発明で使用する「配線用治具」のいくつかの例を示す図。
【図5】配線用治具を用いる本発明による電気式床暖房構造の直貼り施工方法の施工途中を示す図。
【図6】本発明による電気式床暖房構造の直貼り施工方法の施工後の状態を示す図。
【図7】バッカー材などを取り除いた状態のヒーターパネルの背面図。
【図8】施工後の床暖房構造の一例を示す断面図。
【図9】電気式の床暖房構造を施工する場合の一例を説明する図。
【図10】電気式の床暖房構造で用いる各種のヒーターパネルを示す図であり、図10aは貼り出し用ヒーターパネルを、図10bは通常のヒーターパネルを、図10cは貼りじまい用ヒーターパネルをしめしている。
【符号の説明】
【0027】
A…ヒーターパネル、B1…配線用床パネル、C…コンクリートスラブ、1…木質基板、2…凹溝、3…線ヒーター、4、4a、5…コネクタ、6…コネクタ収容凹部、8…均熱層、9…バッカー材、30…配線キット、31…電源線、32…コネクタ、63、64…配線用床パネルの裏面に形成される凹溝、65…コネクタ収容凹部、40(40a〜40d)…配線用治具、41…コネクタ収容部(第1の収容部)、42…電源線収容部(第2の収容部)、43…電源線収容部(第3の収容部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床下地に直貼り施工される電気式床暖房構造の施工方法であって、
ヒーターパネルと、該ヒーターパネルで構成されるヒーター回路に給電するための電源線とコネクタとで構成される配線キットと、床下地面を走る配線キットを収容する凹溝を裏面に持つ配線用床パネルと、床下地面を走る配線キットを部分的に収納できかつ配線用床パネルの凹溝内に収容され得る形状の配線用治具とを少なくとも用い、
床下地にヒーターパネルを貼り付ける工程、
配線キットを部分的に配線用治具に収納し所要に位置決めしながら床下地上を走らせてヒーターパネルで構成されるヒーター回路と建物側の電力供給源とを配線キットにより接続する工程、
床下地上に配置された配線キットおよび配線用治具を裏面凹溝内に収容しながら配線用床パネルを床下地に貼り付けていく工程、
とを少なくとも有することを特徴とする電気式床暖房構造の直貼り施工方法。
【請求項2】
配線用治具として、ヒーターパネルが構成するヒーター回路とのコネクタ接続部を収容する第1の収容部とコネクタ接続部に続く電源線の一部を収容する前記第1の収納部に接続する第2の収容部を備えた形状のものを用いることを特徴とする請求項1に記載の電気式床暖房構造の直貼り施工方法。
【請求項3】
配線用治具として、電源線の折曲部を収容する前記第2の収納部に接続する第3の収容部を備えた形状のものを用いることを特徴とするの請求項1に記載の電気式床暖房構造の直貼り施工方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の電気式床暖房構造の直貼り施工方法に用いる配線用治具であって、ヒーターパネルが構成するヒーター回路とのコネクタ接続部を収容する第1の収容部とコネクタ接続部に続く電源線の一部を収容する前記第1の収納部に接続する第2の収容部とを少なくとも備えることを特徴とする配線用治具。
【請求項5】
第2の収納部に交叉する第3の収納部をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の配線用治具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−83568(P2006−83568A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−268251(P2004−268251)
【出願日】平成16年9月15日(2004.9.15)
【出願人】(000000413)永大産業株式会社 (243)
【Fターム(参考)】