説明

電気掃除機、電気掃除機用除菌装置、電気掃除機用吸込具および電気掃除機用接続ホース

【課題】電解水を用いて電気掃除機本体からの排気を除菌する。
【解決手段】電解水生成装置32で、除菌効果を有する次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水を生成する。ポンプ38を駆動させることにより、貯水槽33内に生成された電解水を導出管37から汲み上げ、ノズル39から噴射させる。
【効果】ノズル39から噴射される霧状の電解水を排気フィルタ28に含ませることにより、排気フィルタ28を通過する空気を電解水に晒して除菌することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気掃除機、および、電気掃除機に適用される電気掃除機用除菌装置、電気掃除機用吸込具および電気掃除機用接続ホースに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な電気掃除機は、電動送風機を備えた本体と、床面に沿って移動される吸込具と、この吸込具を本体に接続する接続ホースとを備えている。この種の電気掃除機を運転させると、本体に備えられた電動送風機の駆動により、吸込具から床面上の空気が吸い込まれ、その空気が、接続ホースを介して本体内に吸い込まれる。本体内には、たとえば、袋状の集塵フィルタを収容するための集塵室が形成されていて、本体内に吸い込まれた空気が集塵室内に収容されている集塵フィルタを通過する際に、その空気に含まれる塵埃が捕獲される。
【0003】
この種の電気掃除機の中には、塵埃が捕獲された後の空気を、電気掃除機本体に形成された排気口から排気するタイプ(本体排気タイプ)のものと、塵埃が捕獲された後の空気を、接続ホースを介して吸込具に送り返し、吸込具から床面に向けて排出させて再び吸込具から吸い込ませることにより、排気を循環させることができるタイプ(排気循環タイプ)のものとがある。
【0004】
本体排気タイプの電気掃除機では、集塵フィルタにある程度塵埃が貯まった状態で運転した場合に、集塵フィルタ内の塵埃の間を通過した空気が本体から排気されることとなるので、排気に含まれる細菌が人体に悪影響を及ぼすおそれがある。これに対して、排気循環タイプの電気掃除機によれば、電気掃除機本体からの排気をなくす(または、少なくする)ことができるので、排気に含まれる細菌が人体に与える悪影響を抑制できるが、このような構成でも、電気掃除機本体の内部で細菌が繁殖するおそれがある。
【0005】
このような問題に対して、電気掃除機本体からの排気を、除菌効果を有する材料で形成された除菌フィルタを通過させることにより除菌したり、電気掃除機本体の内部(特に、集塵室)を、光を用いて除菌(いわゆるV−LED除菌)したりする技術が知られている。
また、床面上の塵埃を吸い込みながら、床面を除菌することができれば、床面をよりきれいにすることができ、便利である。
【0006】
一方で、水道水などの塩素を含む水を電気分解することにより、除菌効果を有する次亜塩素酸を含む電解水を生成する技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−312188号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、その第1の目的は、電解水を用いて電気掃除機本体からの排気を除菌することができる電気掃除機を提供することである。
この発明の第2の目的は、電解水を用いて電気掃除機本体の内部を除菌することができる電気掃除機、電気掃除機用除菌装置および電気掃除機用接続ホースを提供することである。
【0008】
この発明の第3の目的は、電解水を用いて床面を除菌することができる電気掃除機用吸込具および電気掃除機用接続ホースを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、吸込口(12)から本体(3)内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲し、塵埃が捕獲された後の空気を排気口(27)から排出する電気掃除機であって、電解水を生成するための電解水生成手段(32)と、上記排気口から排出される空気を通過させるための排気フィルタ(28)と、上記電解水生成手段により生成される電解水を上記排気フィルタに噴射するための電解水噴射手段(38,39)とを含むことを特徴とする電気掃除機である。
【0010】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、排気口から排気される空気を通過させるための排気フィルタに電解水を噴射することにより、排気フィルタに電解水を含ませて、その排気フィルタを通過する空気を電解水に晒して除菌することができる。したがって、電解水を用いて電気掃除機本体からの排気を除菌することができる。
【0011】
請求項2記載の発明は、吸込口(12)から本体(103)内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲し、塵埃が捕獲された後の空気を排気口(127)から排出する電気掃除機であって、電解水ミストを生成するための電解水ミスト生成手段(143,145,154)と、上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記排気口から排出される空気中に噴霧するための空気中電解水ミスト噴霧手段(155,156)とを含むことを特徴とする電気掃除機である。
【0012】
この構成によれば、排気口から排気される空気中に電解水ミスト(電解水から生成されたミスト)を噴霧することにより、排気される空気を電解水に晒して除菌することができる。したがって、電解水を用いて電気掃除機本体からの排気を除菌することができる。
請求項3記載の発明は、吸込口(12)から本体(203)内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲し、塵埃が捕獲された後の空気を排気口(227)から排出する電気掃除機であって、電解水ミストを生成するための電解水ミスト生成手段(243,245,254)と、上記排気口から排出される空気を通過させるための排気フィルタ(228)と、上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記排気フィルタに噴霧するためのフィルタ電解水ミスト噴霧手段(255)とを含むことを特徴とする電気掃除機である。
【0013】
この構成によれば、排気口から排気される空気を通過させるための排気フィルタに電解水ミストを噴霧することにより、排気フィルタに電解水を含ませて、その排気フィルタを通過する空気を電解水に晒して除菌することができる。したがって、電解水を用いて電気掃除機本体からの排気を除菌することができる。
請求項4記載の発明は、吸込口(12)から本体(303)内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲することができる電気掃除機であって、電解水ミストを生成するための電解水ミスト生成手段(343,354)と、上記本体内に形成され、上記吸込口から上記本体内に吸い込まれた空気を通過させることにより、その空気に含まれる塵埃を捕獲するための集塵室(13)と、上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記集塵室内に噴霧するための集塵室電解水ミスト噴霧手段(355,357)とを含むことを特徴とする電気掃除機である。
【0014】
この構成によれば、集塵室内に電解水ミストを噴霧することにより、集塵室内に貯まった塵埃を電解水に晒して除菌することができる。したがって、集塵室内の塵埃の間を通過する空気を電解水に晒して除菌することができるので、電解水を用いて電気掃除機本体からの排気を除菌することができる。
この場合、請求項5記載の発明のように、上記集塵室(13)は、上記吸込口(12)から上記本体(303)内に吸い込まれた空気を通過させることにより、その空気に含まれる塵埃を捕獲するための袋状の集塵フィルタ(7)を収容することができ、上記集塵室電解水ミスト噴霧手段(355,357)は、上記集塵室に収容されている上記袋状の集塵フィルタの内部に電解水ミストを噴霧するものであれば、集塵フィルタの内部に貯まった塵埃を電解水に晒して除菌することができるとともに、集塵フィルタに電解水を含ませて、その集塵フィルタを通過する空気を電解水に晒して除菌することができる。
【0015】
請求項6記載の発明は、上記集塵室(13)内を通過した空気を、上記本体(303)内を循環させて上記集塵室内に戻すための循環路(357)をさらに備え、上記集塵室電解水ミスト噴霧手段(355,357)は、上記循環路を循環する空気中に電解水ミストを噴霧するものであることを特徴とする請求項4または5記載の電気掃除機である。
この構成によれば、循環路を循環する空気中に電解水ミストを噴霧することにより、電解水ミストを電気掃除機本体の内部に循環させ、電気掃除機本体の内部を電解水に晒して除菌することができる。したがって、電解水を用いて電気掃除機本体の内部を除菌することができる。
【0016】
請求項7記載の発明は、吸込口(12)から電気掃除機本体(403)内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を、上記吸込口に連通する集塵室(13)で捕獲することができる電気掃除機に適用される電気掃除機用除菌装置(443)であって、電解水ミストを生成することができる本体部(458)と、上記本体部で生成される電解水ミストを上記電気掃除機本体の上記吸込口から上記集塵室内に送り込むための電解水ミスト導入手段(459)とを含むことを特徴とする電気掃除機用除菌装置である。
【0017】
この構成によれば、電気掃除機本体に本体部を取り付けて、電気掃除機本体の吸込口から集塵室内に電解水ミストを送り込むことにより、集塵室(に貯まった塵埃)を電解水に晒して除菌することができるので、電解水を用いて電気掃除機本体の内部を除菌することができる。
特に、集塵室内に塵埃を捕獲するための集塵フィルタを配置した場合には、集塵フィルタの内部に貯まった塵埃を電解水に晒して除菌することができるとともに、集塵フィルタに電解水を含ませて、その集塵フィルタを通過する空気を電解水に晒して除菌することができるので、電解水を用いて電気掃除機本体からの排気を除菌することができる。
【0018】
請求項8記載の発明は、上記電解水ミスト導入手段は、上記本体部(458)から突出し、上記吸込口(12)に挿入される管状の挿入部(459)を含み、上記挿入部を上記吸込口に挿入することにより、上記本体部を上記電気掃除機本体(403)に対して取り付けることができるようになっていることを特徴とする請求項7記載の電気掃除機用除菌装置(443)である。
【0019】
この構成によれば、挿入部を吸込口に挿入するだけで、本体部を電気掃除機本体に対して容易に取り付けて、この挿入部を介して集塵室内に電解水ミストを送り込むことができるので、作業が容易である。
請求項9記載の発明は、床面(F)に沿って移動され、床面上の塵埃を空気とともに吸い込むための電気掃除機用吸込具(504)であって、電解水ミストを生成するための電解水ミスト生成手段(543,545,554)と、床面を磨くためのシート(578)を取り付けるシート取付手段(9)と、上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記シート取付手段により取り付けられるシートに噴霧するためのシート電解水ミスト噴霧手段(555,577)とを含むことを特徴とする電気掃除機用吸込具である。
【0020】
この構成によれば、床面を磨くために吸込具に取り付けられるシートに電解水ミストを噴霧することにより、シートを除菌することができるとともに、シートに電解水を含ませて、そのシートで床面を磨くことにより、床面を除菌することができる。
請求項10記載の発明は、床面(F)に沿って移動され、床面上の塵埃を空気とともに吸い込むための電気掃除機用吸込具(604)であって、電解水ミストを生成するための電解水ミスト生成手段(543,545,554)と、上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを床面に向けて噴霧するための床面電解水ミスト噴霧手段(555,677)とを含むことを特徴とする電気掃除機用吸込具である。
【0021】
この構成によれば、電解水ミストを床面に向けて噴霧することにより、床面を電解水に晒して除菌することができるので、電解水を用いて床面を除菌することができる。
請求項11記載の発明は、床面(F)に沿って移動され、床面上の塵埃を空気とともに吸い込むための電気掃除機用吸込具(704)であって、電解水ミストを生成するための電解水ミスト生成手段(543,545,554)と、床面上の塵埃を掻き寄せるために回転される回転ブラシ(9)と、上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記回転ブラシに噴霧するためのブラシ電解水ミスト噴霧手段(555,777)とを含むことを特徴とする電気掃除機用吸込具である。
【0022】
この構成によれば、回転ブラシに電解水ミストを噴霧することにより、回転ブラシに電解水を付着させ、回転ブラシを除菌することができるとともに、その回転ブラシで床面上の塵埃を掻き寄せる際に、床面を除菌することができる。
請求項12記載の発明は、床面(F)に沿って移動される吸込部(804)から吸い込まれた塵埃を含む空気を電気掃除機本体に送り込んで塵埃を捕獲させるための電気掃除機用接続ホース(805)であって、電解水を生成するための電解水生成手段(843)と、上記吸込部から吸い込まれた空気を上記電気掃除機本体に送り込むための吸気路(881)と、上記電気掃除機本体で塵埃が捕獲された後の空気を上記吸込部に送り返すための排気路(882)と、上記電解水生成手段により生成される電解水中に、上記吸気路または上記排気路を流れる空気を送り込んで泡を発生させることにより、電解水ミストを生成する電解水ミスト生成手段(854,883,887)とを含むことを特徴とする電気掃除機用接続ホースである。
【0023】
この構成によれば、吸気路または排気路を流れる空気を用いて電解水中に泡を発生させることにより、電解水ミストを生成することができる。したがって、電解水ミストを、排気路を介して吸込部に送れば、吸込部から排気される空気に電解水ミストを含ませて、床面を電解水に晒して除菌することができ、電解水ミストを吸気路を介して電気掃除機本体に送れば、電気掃除機本体の内部を電解水に晒して除菌することができる。
【0024】
請求項13記載の発明は、上記電解水ミスト生成手段(854,883,887)は、上記電解水生成手段(843)により生成される電解水中に、上記排気路(882)を流れる空気を送り込んで泡を発生させることにより、電解水ミストを生成するものであり、上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記排気路を介して上記吸込部(804)に送ることができることを特徴とする請求項12記載の電気掃除機用接続ホース(805)である。
【0025】
この構成によれば、排気路を流れる空気を用いて電解水中に泡を発生させることにより電解水ミストを生成し、その電解水ミストを、排気路を介して吸込部に送ることにより、吸込部から排気される空気に電解水ミストを含ませて、床面を電解水に晒して除菌することができる。
請求項14記載の発明は、上記電解水ミスト生成手段(854,883,887)は、上記電解水生成手段(843)により生成される電解水中に、上記吸気路(881)を流れる空気を送り込んで泡を発生させることにより、電解水ミストを生成するものであり、上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記吸気路を介して上記電気掃除機本体に送ることができることを特徴とする請求項12記載の電気掃除機用接続ホースである。
【0026】
この構成によれば、吸気路を流れる空気を用いて電解水中に泡を発生させることにより電解水ミストを生成し、その電解水ミストを、吸気路を介して電気掃除機本体に送ることにより、電気掃除機本体の内部を電解水に晒して除菌することができる。
請求項15記載の発明は、上記電解水生成手段(843)は、上記電気掃除機用接続ホース(805)の外周面に外側から取り付けられ、内部に水を貯めることができる貯水部(846)と、上記貯水部に貯められている水を電気分解するための電極(850)とを含み、上記貯水部における上記電気掃除機用接続ホースの外周面に対向する面の中央部に、上記吸気路(881)または上記排気路(882)を流れる空気の出入口(883,884)が形成されていることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の電気掃除機用接続ホースである。
【0027】
この構成によれば、貯水部の出入口が、接続ホースの外周面に対向する面の中央部に形成されているので、接続ホースが使用中などに傾けられた場合に、貯水部内の水が出入口からこぼれにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る電気掃除機の外観構成を示す側面図であって、吸込具4の一部を断面図で示している。以下の説明では、図1における左側を前方、右側を後方とし、図1における紙面手前側を左方、紙面奥側を右方として説明する。
図1を参照して、この電気掃除機は、電動送風機2を備えた本体3と、床面Fに沿って移動される吸込具4と、本体3と吸込具4とを接続する接続ホース5とを備えている。接続ホース5は、一端部が本体3に接続された可撓性を有する蛇腹状の第1ホース5Aと、一直線状に延びるほぼ可撓性を有しない部材であって、第1ホース5Aの他端部と吸込具4とを接続する第2ホース5Bとを含む。第2ホース5Bの第1ホース5Aとの接続部近傍は、掃除を行う際にユーザが把持するための把持部8Aが形成された手元部8を構成している。
【0029】
掃除を行う際には、ユーザは、本体3に備えられた電動送風機2を駆動させた状態で、把持部8Aを把持し、第2ホース5Bおよび第2ホース5Bに接続された吸込具4を移動させることにより、吸込具4の底面に形成された吸引口4Aから床面F上の塵埃を空気とともに吸い込ませる。吸込具4の吸引口4Aには、周面に螺旋状の翼(図示せず)が形成された回転ブラシ9が回転可能に配置されていて、この回転ブラシ9を高速で回転させることにより吸引口4Aから塵埃を掻き込むことができるようになっている。回転ブラシ9は、吸引口4Aから吸い込まれる空気の風圧で回転されるようになっていてもよいし、吸込具4内に備えられたモータ(図示せず)により回転されるようになっていてもよい。
【0030】
吸込具4の吸引口4Aから吸い込まれた空気は、接続ホース5を通って本体3内に流入する。本体3内には、一般に市販されている紙パックなどの使い捨ての集塵フィルタ7が収容されており、吸込具4から接続ホース5を介して本体3内に流入した空気に含まれる塵埃は、集塵フィルタ7を通過する際に捕獲されることとなる。本体3には複数の車輪6が回転可能に取り付けられており、この車輪6を床面Fに沿って転動させることにより、本体3を床面Fに沿って移動させることができるようになっている。
【0031】
図2は、本体3を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。また、図3は、この本体3を水平面で切断したときの断面を上方から見た断面図である。
図2および図3を参照して、本体3は、その外形が樹脂製のハウジング11により区画されている。ハウジング11の前面には、接続ホース5(第1ホース5A)の端部が挿入され、ハウジング11内への空気の入口を構成する吸込口12が形成されている。ハウジング11内の前側には、吸込口12に連通する集塵室13が形成されていて、この集塵室13内に集塵フィルタ7を収容することができる。集塵フィルタ7は、略矩形平板状であって、中央部に略円形状の入口14Aが形成された台紙14と、台紙14の入口14Aを後側から覆うように台紙14に開口部が固定された袋状のフィルタ部15とを備えている。
【0032】
集塵室13の上面は開口されており、その上面開口をダストカバー16で覆うことができるようになっている。集塵室13の前面を区画する前面壁には、吸込口12に連通する略円形の開口17が形成され、この開口17の周縁部には、略円環状のパッキン18が取り付けられている。集塵室13の内底面の前側には、集塵フィルタ7の台紙14の下端縁を係止するための突起19が形成されており、集塵室13の前端上部(上面開口の前端部)には、集塵フィルタ7の台紙14の上端縁を係止するための係止部材20が回動可能に取り付けられている。ダストカバー16を開いた状態で、上方から上面開口を介して集塵室13内に集塵フィルタ7を挿入し、突起19と係止部材20とにより台紙14を係止して前方側に押さえつけることにより、台紙14の入口14Aと開口17とを連通させた状態で台紙14をパッキン18に圧接させてシールすることができる。
【0033】
ハウジング11内の中央部には、電動送風機2を収容する送風機収容室21が形成されている。電動送風機2の駆動によって吸込口12からハウジング11内に吸い込まれた空気は、集塵フィルタ7を通過する際に、その空気に含まれる塵埃が捕獲され、塵埃が捕獲された後の空気は、集塵室13と送風機収容室21とを区画する区画壁22に形成された開口22Aから送風機収容室21に流入する。送風機収容室21の上面には、集塵室13から送風機収容室21に流入した空気を送り出すための通気口23が形成されており、この通気口23には、送風機収容室21から送り出された空気を後方側に導くための風路部材24が連通している。風路部材24は、一端部が通気口23に取り付けられ、後方側へ向かってほぼ水平に延びる水平部24Aと、この水平部24Aの他端部から下方に向かってほぼ鉛直下方に延びる鉛直部24Bとが一体的に形成されることにより構成されている。鉛直部24Bの後面には、複数の通気孔25が形成されている。
【0034】
風路部材24(の鉛直部24B)の後方には、一定の空間26を空けて、ハウジング11の後面を形成する後面板11Aが対向している。後面板11Aには、集塵室13で塵埃が捕獲された後、送風機収容室21および風路部材24を通って通気孔25から流出する空気を、ハウジング11の外部に排出するための排気口27が形成されている。排気口27には、排気口27から排出される空気を通過させて、その空気に含まれる塵埃(集塵フィルタ7を通過した細塵)を捕獲するための排気フィルタ28が配置されている。この排気フィルタ28は、たとえば、プリーツ状に形成された濾紙フィルタである。
【0035】
集塵室13および送風機収容室21の下方には、この電気掃除機に外部から電力を供給するための電源コード29を収容するコード収容室30が形成されている。コード収容室30には、コードリール31が上下方向に延びる回転軸を中心に回転可能に配置されており、この電気掃除機を使用しないときには、電源コード29をコードリール31の外周面に巻き付けた状態でコード収容室30に収容しておくことができる。
【0036】
風路部材24とハウジング11の後面板11Aとの間の空間26には、電解水を生成するための電解水生成装置32が配置されている。
図4は、電解水生成装置32を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を後方から見た断面図である。
図2〜図4を参照して、電解水生成装置32は、内部に水を貯めることができる貯水槽33と、この貯水槽33内に配置され、貯水槽33に貯められている水を電気分解するための1対の電極板34とを含む。1対の電極板34は、たとえばチタンや白金などの材料で形成され、互いに一定の間隔を空けて、それぞれ左右方向に延びるように平行に配置されている。各電極板34には、貯水槽33の上面を貫通して貯水槽33の外部上方へと延びる端子35が結合されている。各端子35の上端部には配線36が接続されていて、1対の電極板34に対して各端子35を介して通電を行うことができるようになっている。
【0037】
貯水槽33の上面を形成する蓋33Aを開いて、たとえば図4に破線で示すような所定水位(1対の電極板34が浸かる程度の水位)まで貯水槽33内に水を貯めた後、1対の電極板34に互いに逆極性となるように通電を行うと、1対の電極板34間にある水に電流が流れる。貯水槽33内に水道水を貯めた場合、水道水には塩素が含まれるので、陽極、陰極および電極板間において下記のような電気化学反応が起こる。
(陽極側)
4HO−4e→4H+O↑+2H
2Cl→Cl+2e
O+Cl⇔HClO+H+Cl
(陰極側)
4HO+4e→2H↑+4OH
(電極板間)
+OH→H
上記のような電気化学反応により、除菌効果を有する次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水を生成することができる。
【0038】
貯水槽33には、その一端部が貯水槽33内に貯められる水の水位よりも低い位置に配置され、他端部が貯水槽33の上面を貫通して貯水槽33の外部上方へと延びる導出管37が取り付けられている。導出管37の他端部には、負圧式のポンプ38が取り付けられており、このポンプ38を駆動させることにより、貯水槽33内に生成された電解水を導出管37を介して汲み上げることができる。ポンプ38には、風路部材24とハウジング11の後面板11Aとの間の空間26に臨むように、先細り形状のノズル39が接続されており、ポンプ38により汲み上げた電解水を、ノズル39から上記空間26内に噴射することができるようになっている。ノズル39から噴射される電解水は、直径5〜10μm程度の霧状であって、この霧状の電解水を上記空間26内に噴射することにより、排気フィルタ28に電解水を含ませることができる。したがって、排気フィルタ28を通過する空気を電解水に晒して除菌することができるので、電解水を用いて電気掃除機本体3からの排気を除菌することができる。
【0039】
図5は、上記実施形態の第1変形例に係る電気掃除機の本体103を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。また、図6は、この本体103を水平面で切断したときの断面を上方から見た断面図である。さらに、図7は、この本体103を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を後方から見た断面図である。図6では、集塵フィルタ7を省略して示している。
【0040】
図5〜図7を参照して、この本体103は、図1において説明したような電気掃除機に備えられ、送風機収容室21から流出する空気の流路に関する構成以外は、上記実施形態に係る電気掃除機の本体3と同様の構成を有しているので、同様の構成については図に同一符号を付してその説明を省略することとする。
この変形例では、集塵室13で塵埃が捕獲された後、送風機収容室21から流出する空気をハウジング11の外部に排出するための排気口127は、上記実施形態のようにハウジング11の後面板11Aに形成されるのではなく、ハウジング11の上面を形成する上面板11Bに形成されている。送風機収容室21の後方には、一定の空間142を空けてハウジング11の後面板11Aが対向しており、この空間142に、電解水を生成するための電解水生成装置143が配置されている。
【0041】
送風機収容室21の上面には、集塵室13から送風機収容室21に流入した空気を送り出すための複数(たとえば、3つ)の通気口144A,144B,144Cが形成されており、これらの通気口のうちの1つ(通気口144A)には、送風機収容室21から送り出された空気を後方側に導くための風路部材145が連通している。風路部材145は、前後方向にほぼ水平に延び、その一端部が通気口144Aに取り付けられるとともに、他端部が電解水生成装置143の上面に接続されている。
【0042】
電解水生成装置143は、内部に水を貯めることができる貯水槽146を備えている。貯水槽146内には、上下方向に延びる区画壁147が配置されることにより、区画壁147に対して一方側(たとえば、右側)に電解室148が形成され、区画壁147に対して他方側(たとえば、左側)に泡発生室149が形成されている。区画壁147の下端には開口147Aが形成されており、この開口147Aを介して、貯水槽146内の水が電解室148と泡発生室149との間で流通可能となっている。
【0043】
電解室148内には、電解室148(貯水槽146)に貯められている水を電気分解するための1対の電極板150が配置されている。1対の電極板150は、たとえばチタンや白金などの材料で形成され、互いに一定の間隔を空けて、それぞれ左右方向に延びるように平行に配置されている。各電極板150には、貯水槽146の上面を貫通して貯水槽146の外部上方へと延びる端子151が結合されている。各端子151の上端部には配線152が接続されていて、1対の電極板150に対して各端子151を介して通電を行うことができるようになっている。貯水槽146の上面を形成する蓋146Aを開いて、たとえば図7に破線で示すような所定水位(1対の電極板150が浸かる程度の水位)まで貯水槽146内に水(水道水)を貯めた後、1対の電極板150に互いに逆極性となるように通電を行えば、上述したのと同様の電気化学反応により、除菌効果を有する次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水を生成することができる。
【0044】
電解室148の上面には、開口153が形成されており、一端部が送風機収容室21の通気口144Aに取り付けられた風路部材145の他端部が、この開口153に接続されている。貯水槽146内には、開口153から電解室148内を下方に向かって延びる誘導管154が配置されている。誘導管154は、電解室148の底部で泡発生室149側(左側)に向かってほぼ直角に折れ曲がり、区画壁147の開口147Aを介して泡発生室149に臨んでいる。誘導管154の先端部(泡発生室149内に位置する部分)の上面には、直径1.0〜1.5mm程度の小孔154Aが複数形成されている。貯水槽146内に水を貯めたときには、これらの複数の小孔154Aを通って、誘導管154内にも水が貯まることとなる。
【0045】
貯水槽146内に水を貯めた状態で電気掃除機の運転を行うと、送風機収容室21の通気口144Aから流出した空気が、風路部材145を介して電解水生成装置143内(誘導管154内)に流入することとなるが、このとき、誘導管154内に流入する空気の圧力で誘導管154内の水が攪拌され、多数の泡が発生する。誘導管154内に発生した泡のうち小孔154Aの直径よりも小さい泡は、小孔154Aから泡発生室149内の水中に解放され、泡発生室149内の水中を浮上する。そして、泡発生室149内の水中を浮上した泡は、水面から大気中(泡発生室149内の空気中)に解放され、その際、泡が弾けることにより、直径5nm〜10μm程度のミストが発生する。
【0046】
泡発生室149の上面には、ハウジング11の上面板11Bに形成された排気口127に対向する排出口155が形成されており、この排出口155と排気口127とが、上下方向に延びる排気管156により接続されている。このような構成により、集塵室13で塵埃が捕獲された後の空気は、その大部分が送風機収容室21から通気口144B,144Cを介して流出して排気口127から排気され、その一部が送風機収容室21から通気口144Aを介して流出し、風路部材145および電解水生成装置143を介して排気口127から排気されるようになっている。このとき、貯水槽146内の水を電気分解して電解水を生成すれば、通気口144Aを介して送風機収容室21から流出した空気が電解水生成装置143を通過する際に、泡発生室149内に泡が発生し、電解水から生成されたミスト(電解水ミスト)が、排気口127から排気される空気中に噴霧されることとなる。したがって、排気される空気を電解水に晒して除菌することができるので、電解水を用いて電気掃除機本体103からの排気を除菌することができる。
【0047】
ただし、排気口127から排気される空気の一部(通気口144Aを介して送風機収容室21から流出する空気)が電解水生成装置143を通過するような構成に限らず、排気口127から排気される空気がすべて電解水生成装置143を通過するような構成であってもよい。
図8は、上記実施形態の第2変形例に係る電気掃除機の本体203を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。また、図9は、この本体203を水平面で切断したときの断面を上方から見た断面図である。
【0048】
図8および図9を参照して、この本体203は、図1において説明したような電気掃除機に備えられ、送風機収容室21から流出する空気の流路に関する構成以外は、上記実施形態に係る電気掃除機の本体3と同様の構成を有しているので、同様の構成については図に同一符号を付してその説明を省略することとする。
この変形例では、集塵室13で塵埃が捕獲された後、送風機収容室21から流出する空気をハウジング11の外部に排出するための排気口227は、上記実施形態と同様に、ハウジング11の後面板11Aに形成されており、この排気口227には、排気口227から排出される空気を通過させて、その空気に含まれる塵埃(集塵フィルタ7を通過した細塵)を捕獲するための排気フィルタ228が配置されている。この排気フィルタ228は、たとえば、プリーツ状に形成された濾紙フィルタである。送風機収容室21の後方には、ハウジング11の後面板11Aとの間に一定の空間242が形成されており、この空間242に、電解水を生成するための電解水生成装置243が配置されている。
【0049】
図10は、電解水生成装置243を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を後方から見た断面図である。
図8〜図10を参照して、送風機収容室21の上面には、集塵室13から送風機収容室21に流入した空気を送り出すための複数(たとえば、3つ)の通気口244A,244B,244Cが形成されており、これらの通気口のうちの1つ(通気口244A)には、送風機収容室21から送り出された空気を後方側に導くための風路部材245が連通している。風路部材245は、前後方向にほぼ水平に延び、その一端部が通気口244Aに取り付けられるとともに、他端部が電解水生成装置243の上面に接続されている。
【0050】
電解水生成装置243は、内部に水を貯めることができる貯水槽246を備えている。貯水槽246内には、上下方向に延びる区画壁247が配置されることにより、区画壁247に対して一方側(たとえば、右側)に電解室248が形成され、区画壁247に対して他方側(たとえば、左側)に泡発生室249が形成されている。区画壁247の下端には開口247Aが形成されており、この開口247Aを介して、貯水槽246内の水が電解室248と泡発生室249との間で流通可能となっている。
【0051】
電解室248内には、電解室248(貯水槽246)に貯められている水を電気分解するための1対の電極板250が配置されている。1対の電極板250は、たとえばチタンや白金などの材料で形成され、互いに一定の間隔を空けて、それぞれ左右方向に延びるように平行に配置されている。各電極板250には、貯水槽246の上面を貫通して貯水槽246の外部上方へと延びる端子251が結合されている。各端子251の上端部には配線252が接続されていて、1対の電極板250に対して各端子251を介して通電を行うことができるようになっている。貯水槽246の上面を形成する蓋246Aを開いて、たとえば図10に破線で示すような所定水位(1対の電極板250が浸かる程度の水位)まで貯水槽246内に水(水道水)を貯めた後、1対の電極板250に互いに逆極性となるように通電を行えば、上述したのと同様の電気化学反応により、除菌効果を有する次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水を生成することができる。
【0052】
電解室248の上面には、開口253が形成されており、一端部が送風機収容室21の通気口244Aに取り付けられた風路部材245の他端部が、この開口253に接続されている。貯水槽246内には、開口253から電解室248内を下方に向かって延びる誘導管254が配置されている。誘導管254は、電解室248の底部で泡発生室249側(左側)に向かってほぼ直角に折れ曲がり、区画壁247の開口247Aを介して泡発生室249に臨んでいる。誘導管254の先端部(泡発生室249内に位置する部分)の上面には、直径1.0〜1.5mm程度の小孔254Aが複数形成されている。貯水槽246内に水を貯めたときには、これらの複数の小孔254Aを通って、誘導管254内にも水が貯まることとなる。
【0053】
貯水槽246内に水を貯めた状態で電気掃除機の運転を行うと、送風機収容室21の通気口244Aから流出した空気が、風路部材245を介して電解水生成装置243内(誘導管254内)に流入することとなるが、このとき、誘導管254内に流入する空気の圧力で誘導管254内の水が攪拌され、多数の泡が発生する。誘導管254内に発生した泡のうち小孔254Aの直径よりも小さい泡は、小孔254Aから泡発生室249内の水中に解放され、泡発生室249内の水中を浮上する。そして、泡発生室249内の水中を浮上した泡は、水面から大気中(泡発生室249内の空気中)に解放され、その際、泡が弾けることにより、直径5nm〜10μm程度のミストが発生する。
【0054】
泡発生室249の上面には、排出口255が形成されている。集塵室13で塵埃が捕獲された後の空気は、その大部分が送風機収容室21から通気口244B,244Cから排気口227の前方側の空間242内に解放され、その一部が送風機収容室21から通気口244Aを介して流出して、風路部材245および電解水生成装置243を介して排出口255から排気口227の前方側の空間242内に解放される。通気口244B,244Cおよび排出口255から空間242内に解放された空気は、排気フィルタ228を通って排気口227から排気される。このとき、貯水槽246内の水を電気分解して電解水を生成すれば、通気口244Aを介して送風機収容室21から流出した空気が電解水生成装置243を通過する際に、泡発生室249内に泡が発生し、電解水ミストが排出口255から排出される空気中に噴霧されることとなる。これにより、排気フィルタ228に電解水ミストを噴霧することができるので、排気フィルタ228に電解水を含ませて、その排気フィルタ228を通過する空気を電解水に晒して除菌することができる。したがって、電解水を用いて電気掃除機本体203からの排気を除菌することができる。
【0055】
ただし、排気口227から排気される空気の一部(通気口244Aを介して送風機収容室21から流出する空気)が電解水生成装置243を通過するような構成に限らず、排気口227から排気される空気がすべて電解水生成装置243を通過するような構成であってもよい。
図11は、上記実施形態の第3変形例に係る電気掃除機の本体303を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。
【0056】
図11を参照して、この本体303は、図1において説明したような電気掃除機に備えられ、送風機収容室21から流出する空気の流路に関する構成、および、コード収容室330の配置位置以外は、上記実施形態に係る電気掃除機の本体3と同様の構成を有しているので、同様の構成については図に同一符号を付してその説明を省略することとする。
この変形例では、集塵室13で塵埃が捕獲された後、送風機収容室21から流出する空気をハウジング11の外部に排出するための排気口327は、上記実施形態のようにハウジング11の後面板11Aに形成されるのではなく、ハウジング11の左面を形成する左面板11Cおよび右面を形成する右面板11Dにおける車輪6に対向する位置に形成されている。送風機収容室21の後方には、一定の空間342を空けて、この電気掃除機に外部から電力を供給するための電源コード(図示せず)を収容するコード収容室330が形成されている。コード収容室330には、コードリール331が前後方向に延びる回転軸を中心に回転可能に配置されており、この電気掃除機を使用しないときには、電源コードをコードリール331の外周面に巻き付けた状態でコード収容室330に収容しておくことができる。このコード収容室330と送風機収容室21との間の空間に、電解水を生成するための電解水生成装置343が配置されている。
【0057】
図12は、電解水生成装置343を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を後方から見た断面図である。
図11および図12を参照して、送風機収容室21の後面には、集塵室13から送風機収容室21に流入した空気の一部を送り出すための通気口344が形成されており、この通気口344が電解水生成装置343の前面に接続されている。送風機収容室21には、上記通気口344の他にも図示しない通気口が形成されており、これらの図示しない通気口を介して送風機収容室21から流出する空気は、排気口327からハウジング11の外部に排気されるようになっている。
【0058】
電解水生成装置343は、内部に水を貯めることができる貯水槽346を備えている。貯水槽346内には、上下方向に延びる区画壁347が配置されることにより、区画壁347に対して一方側(たとえば、左側)に電解室348が形成され、区画壁347に対して他方側(たとえば、右側)に泡発生室349が形成されている。区画壁347の下端には開口347Aが形成されており、この開口347Aを介して、貯水槽346内の水が電解室348と泡発生室349との間で流通可能となっている。
【0059】
電解室348内には、電解室348(貯水槽346)に貯められている水を電気分解するための1対の電極板350が配置されている。1対の電極板350は、たとえばチタンや白金などの材料で形成され、互いに一定の間隔を空けて、それぞれ左右方向に延びるように平行に配置されている。各電極板350には、貯水槽346の上面を貫通して貯水槽346の外部上方へと延びる端子351が結合されている。各端子351の上端部には配線352が接続されていて、1対の電極板350に対して各端子351を介して通電を行うことができるようになっている。貯水槽346の上面を形成する蓋346Aを開いて、たとえば図12に破線で示すような所定水位(1対の電極板350が浸かる程度の水位)まで貯水槽346内に水(水道水)を貯めた後、1対の電極板350に互いに逆極性となるように通電を行えば、上述したのと同様の電気化学反応により、除菌効果を有する次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水を生成することができる。
【0060】
電解室348の前面上部には、開口353が形成されており、この開口353に、送風機収容室21の後面に形成された通気口344が連通している。貯水槽346内には、開口353から電解室348内を下方に向かって延びる誘導管354が配置されている。誘導管354は、電解室348の底部で泡発生室349側(右側)に向かってほぼ直角に折れ曲がり、区画壁347の開口347Aを介して泡発生室349に臨んでいる。誘導管354の先端部(泡発生室349内に位置する部分)の上面には、直径1.0〜1.5mm程度の小孔354Aが複数形成されている。貯水槽346内に水を貯めたときには、これらの複数の小孔354Aを通って、誘導管354内にも水が貯まることとなる。
【0061】
貯水槽346内に水を貯めた状態で電気掃除機の運転を行うと、送風機収容室21の通気口344から流出した空気が、開口353を介して電解水生成装置343内(誘導管354内)に流入することとなるが、このとき、誘導管354内に流入する空気の圧力で誘導管354内の水が攪拌され、多数の泡が発生する。誘導管354内に発生した泡のうち小孔354Aの直径よりも小さい泡は、小孔354Aから泡発生室349内の水中に解放され、泡発生室349内の水中を浮上する。そして、泡発生室349内の水中を浮上した泡は、水面から大気中(泡発生室349内の空気中)に解放され、その際、泡が弾けることにより、直径5nm〜10μm程度のミストが発生する。
【0062】
泡発生室349の上面には、排出口355が形成されている。排出口355には、前後方向に延びる循環路357の一端部(後端部)が接続されており、この循環路357の他端部(前端部)は、集塵室13の前面壁に形成された開口17に連通している。集塵室13で塵埃が捕獲された後の空気は、その大部分が排気口327から排気されることとなるが、その一部が送風機収容室21から通気口344を介して電解水生成装置343に流入し、排出口355から流出して、循環路357を通って開口17から集塵室13内(より具体的には、集塵室13に収容されている袋状の集塵フィルタ7の内部)に循環される。このとき、貯水槽346内の水を電気分解して電解水を生成すれば、通気口344を介して送風機収容室21から流出した空気が電解水生成装置343を通過する際に、泡発生室349内に泡が発生し、電解水ミストが排出口355から排出される空気中に噴霧されることとなる。これにより、電解水ミストを、循環路357を介して集塵室13内(集塵フィルタ7内)に噴霧することができるので、集塵フィルタ7の内部に貯まった塵埃を電解水に晒して除菌することができるとともに、集塵フィルタ7に電解水を含ませて、その集塵フィルタ7を通過する空気を電解水に晒して除菌することができる。したがって、電解水を用いて電気掃除機本体303からの排気を除菌することができる。
【0063】
また、循環路357を循環する空気中に電解水ミストを噴霧することにより、電解水ミストを電気掃除機本体303の内部に循環させ、電気掃除機本体303の内部を電解水に晒して除菌することができる。したがって、電解水を用いて電気掃除機本体303の内部を除菌することができる。
図13は、この発明の一実施形態に係る電気掃除機用の除菌装置443の構成を示す断面図であって、除菌装置443および除菌装置443が取り付けられた電気掃除機の本体403を水平面で切断したときの断面を上方から見た図である。
【0064】
この除菌装置443は、図1において説明したような電気掃除機に適用される。この除菌装置443が適用される電気掃除機本体403の構成例を図13を用いて具体的に説明すると、本体403は、その外形が樹脂製のハウジング11により区画されている。ハウジング11の前面には、接続ホース5(第1ホース5A)の端部を挿入することができ、ハウジング11内への空気の入口を構成する略円形の吸込口12が形成されている。ハウジング11内の前側には、吸込口12に連通する集塵室13が形成されていて、この集塵室13内に、一般に市販されている紙パックなどの使い捨ての袋状の集塵フィルタ7を収容することができる。集塵室13の前面を区画する前面壁には、吸込口12に連通する略円形の開口17が形成されている。集塵室13内に収容される袋状の集塵フィルタ7を、その開口部が上記開口17に対向するように配置することにより、開口17が集塵フィルタ7で覆われることとなる。
【0065】
ハウジング11内の中央部には、電動送風機2を収容する送風機収容室21が形成されている。電動送風機2の駆動によって吸込口12からハウジング11内に吸い込まれた空気は、集塵フィルタ7を通過する際に、その空気に含まれる塵埃が捕獲され、塵埃が捕獲された後の空気は、集塵室13と送風機収容室21とを区画する区画壁22に形成された開口22Aから送風機収容室21に流入する。
【0066】
送風機収容室21を区画する壁面には、図示しない通気口が形成されている。集塵室13で塵埃が捕獲された後、通気口を介して送風機収容室21から流出する空気は、ハウジング11の左面を形成する左面板11Cおよび右面を形成する右面板11Cにおける車輪6に対向する位置に形成された排気口427から、ハウジング11の外部に排出されるようになっている。
【0067】
送風機収容室21の後方には、この電気掃除機に外部から電力を供給するための電源コード(図示せず)を収容するコード収容室430が形成されている。コード収容室430には、コードリール431が前後方向に延びる回転軸を中心に回転可能に配置されており、この電気掃除機を使用しないときには、電源コードをコードリール431の外周面に巻き付けた状態でコード収容室430に収容しておくことができる。
【0068】
この実施形態に係る除菌装置443は、電解水ミストを生成することができる本体部458と、この本体部458に(後方に向かって)突出形成され、電気掃除機本体403の吸込口12に挿入することにより本体部458を電気掃除機本体403に取り付けることができる挿入部459とを備えている。挿入部459は、吸込口12に挿入された挿入部459を吸込口12内に係止して固定するための固定機構460を備えていて、この固定機構460により、除菌装置443を電気掃除機本体403にしっかりと固定することができるようになっている。固定機構460は、接続ホース5(第1ホース5A)を吸込口12に係止するために接続ホース5に備えられた固定機構と同一の機構を有していて、吸込口12に接続ホース5または除菌装置443を択一的に装着できるようになっている。
【0069】
図14は、除菌装置443の本体部458を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を後方から見た断面図である。
図13および図14を参照して、この除菌装置443の本体部458の外形は、内部に水を貯めることができる貯水槽446により区画されている。貯水槽446内には、上下方向に延びる区画壁447が配置されることにより、区画壁447に対して一方側(たとえば、左側)に電解室448が形成され、区画壁447に対して他方側(たとえば、右側)に泡発生室449が形成されている。区画壁447の下端には開口447Aが形成されており、この開口447Aを介して、貯水槽446内の水が電解室448と泡発生室449との間で流通可能となっている。
【0070】
電解室448内には、電解室448(貯水槽446)に貯められている水を電気分解するための1対の電極板450が配置されている。1対の電極板450は、たとえばチタンや白金などの材料で形成され、互いに一定の間隔を空けて、それぞれ左右方向に延びるように平行に配置されている。各電極板450には、貯水槽446の上面を貫通して貯水槽446の外部上方へと延びる端子451が結合されている。各端子451は、除菌装置443に備えられた図示しない電源装置(たとえば、電池など)に接続されていて、1対の電極板450に対して各端子451を介して通電を行うことができるようになっている。貯水槽446の上面を形成する蓋446Aを開いて、たとえば図14に破線で示すような所定水位(1対の電極板450が浸かる程度の水位)まで貯水槽446内に水(水道水)を貯めた後、1対の電極板450に互いに逆極性となるように通電を行えば、上述したのと同様の電気化学反応により、除菌効果を有する次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水を生成することができる。
【0071】
電解室448の前面上部には、開口453が形成されており、この開口453には、外側(前方)からポンプ461が接続されている。このポンプ461は、上記電源装置から供給される電力により駆動される。貯水槽446内には、開口453から電解室448内を下方に向かって延びる誘導管454が配置されている。誘導管454は、電解室448の底部で泡発生室449側(右側)に向かってほぼ直角に折れ曲がり、区画壁447の開口447Aを介して泡発生室449に臨んでいる。誘導管454の先端部(泡発生室449内に位置する部分)の上面には、直径1.0〜1.5mm程度の小孔454Aが複数形成されている。貯水槽446内に水を貯めたときには、これらの複数の小孔454Aを通って、誘導管454内にも水が貯まることとなる。
【0072】
貯水槽446内に水を貯めた状態でポンプ461を駆動させると、ポンプ461から開口453を介して貯水槽446内(誘導管454内)に空気が流入することとなるが、このとき、誘導管454内に流入する空気の圧力で誘導管454内の水が攪拌され、多数の泡が発生する。誘導管454内に発生した泡のうち小孔454Aの直径よりも小さい泡は、小孔454Aから泡発生室449内の水中に解放され、泡発生室449内の水中を浮上する。そして、泡発生室449内の水中を浮上した泡は、水面から大気中(泡発生室449内の空気中)に解放され、その際、泡が弾けることにより、直径5nm〜10μm程度のミストが発生する。
【0073】
泡発生室449の後面上部には、排出口455が形成されていて、この排出口455から後方に向かって挿入部459が突出している。この除菌装置443を使用する際には、挿入部459を吸込口12から電気掃除機本体403のハウジング11内に挿入し、開口17を通過させて集塵室13内(集塵フィルタ7内)まで到達させた状態で、固定機構460により除菌装置443を電気掃除機本体403に固定する。その後、ポンプ461を駆動させるとともに、1対の電極板450に通電を行い貯水槽446内の水を電気分解して電解水を生成すれば、ポンプ461から送り出された空気が貯水槽446内を通過する際に、泡発生室449内に泡が発生し、電解水ミストが排出口455から排出される。排出口455を介して貯水槽446から排出された電解水ミストは、挿入部459内を通って、挿入部459の先端側(集塵室13内に配置される部分)に形成された複数の通気孔459Aから噴霧されることとなる。これにより、電気掃除機本体403の吸込口12から集塵室13内(集塵フィルタ7内)に電解水ミストを送り込むことができる。したがって、集塵フィルタ7の内部に貯まった塵埃を電解水に晒して除菌することができるとともに、集塵フィルタ7に電解水を含ませて、その集塵フィルタ7を通過する空気を電解水に晒して除菌することができるので、電解水を用いて電気掃除機本体403からの排気を除菌することができる。
【0074】
図15は、この発明の一実施形態に係る電気掃除機用の吸込具504の構成を示す断面図であって、吸込具504を水平面で切断したときの断面を上方から見た図である。図16は、図15に示す矢印A−Aに沿って見た吸込具504の断面図である。
図15および図16を参照して、この吸込具504は、図1において説明したような電気掃除機に適用され、平面視で左右方向に長尺形状を有する略矩形の本体部571と、この本体部571の左右方向中央部の後側に球面支持され、本体部571を接続ホース5(第2ホース5B)に接続するための接続部572とを備えている。接続部572は、本体部571に対して、後方側に水平な状態から鉛直方向よりも若干前方側に傾斜した状態まで回動することができ、かつ、左右方向に所定の角度範囲で回動することができる。
【0075】
本体部571の底面前端部には、左右方向に長尺形状を有する略矩形の吸引口4Aが形成されている。本体部571内には、その前側3分の1程度の空間に、左右方向に延びる回転軸9Aを中心に回転可能な回転ブラシ9が、吸引口4Aに臨むように配置されている。本体部571内の後側3分の1程度の空間には、その一方側(たとえば、左側)に基板573が配置され、他方側(たとえば、右側)に小型のポンプ574が配置されている。本体部571内の前後方向中央3分の1程度の空間には、その左側にモータ575が配置され、右側に電解水生成装置543が配置されている。基板573には、電気掃除機本体から電力が供給されるようになっている。モータ575およびポンプ574は、基板573に対して電気的に接続されており、この基板573から供給される電力により動作するようになっている。
【0076】
モータ575の回転軸575Aは、ベルト576を介して回転ブラシ9の回転軸9Aに連結されており、モータ575が駆動されることにより、回転ブラシ9が回転するようになっている。回転ブラシ9の周面には、多数本の毛からなるブラシ部9Bが植設されていて、回転ブラシ9を高速で回転させることにより吸引口4Aから塵埃を掻き込むことができるようになっている。
【0077】
ただし、回転ブラシ9は、モータ575により回転されるような構成に限らず、吸引口4Aから吸い込まれる空気の風圧で回転されるようになっていてもよい。
図17は、電解水生成装置543を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を前方から見た断面図である。
図15〜図17を参照して、電解水生成装置543は、内部に水を貯めることができる貯水槽546を備えている。貯水槽546内には、上下方向に延びる区画壁547が配置されることにより、区画壁547に対して左側に電解室548が形成され、区画壁547に対して右側に泡発生室549が形成されている。区画壁547の下端には開口547Aが形成されており、この開口547Aを介して、貯水槽546内の水が電解室548と泡発生室549との間で流通可能となっている。
【0078】
電解室548内には、電解室548(貯水槽546)に貯められている水を電気分解するための1対の電極板550が配置されている。1対の電極板550は、たとえばチタンや白金などの材料で形成され、互いに一定の間隔を空けて、それぞれ左右方向に延びるように平行に配置されている。各電極板550には、貯水槽546の上面を貫通して貯水槽546の外部上方へと延びる端子551が結合されている。各端子551は基板573に接続されていて、1対の電極板550に対して各端子551を介して通電を行うことができるようになっている。貯水槽546の上面を形成する蓋546Aを開いて、たとえば図17に破線で示すような所定水位(1対の電極板550が浸かる程度の水位)まで貯水槽546内に水(水道水)を貯めた後、1対の電極板550に互いに逆極性となるように通電を行えば、上述したのと同様の電気化学反応により、除菌効果を有する次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水を生成することができる。
【0079】
電解室548の上面には、開口553が形成されており、一端部がポンプ574に接続された送風管545の他端部が、この開口553に接続されている。貯水槽546内には、開口553から電解室548内を下方に向かって延びる誘導管554が配置されている。誘導管554は、電解室548の底部で泡発生室549側(右側)に向かってほぼ直角に折れ曲がり、区画壁547の開口547Aを介して泡発生室549に臨んでいる。誘導管554の先端部(泡発生室549内に位置する部分)の上面には、直径1.0〜1.5mm程度の小孔554Aが複数形成されている。貯水槽546内に水を貯めたときには、これらの複数の小孔554Aを通って、誘導管554内にも水が貯まることとなる。
【0080】
貯水槽546内に水を貯めた状態でポンプ574を駆動させると、ポンプ574から送風管545および開口553を介して電解水生成装置543内(誘導管554内)に空気が流入することとなるが、このとき、誘導管554内に流入する空気の圧力で誘導管554内の水が攪拌され、多数の泡が発生する。誘導管554内に発生した泡のうち小孔554Aの直径よりも小さい泡は、小孔554Aから泡発生室549内の水中に解放され、泡発生室549内の水中を浮上する。そして、泡発生室549内の水中を浮上した泡は、水面から大気中(泡発生室549内の空気中)に解放され、その際、泡が弾けることにより、直径5nm〜10μm程度のミストが発生する。
【0081】
泡発生室549の上面には、排出口555が形成されていて、この排出口555から前方に向かって誘導路577が形成されている。誘導路577は、吸込具504の本体部571内の上部を前方側に向かい、その前端部が、上方から回転ブラシ9の外周面に臨んでいる。ポンプ574を駆動させるとともに、1対の電極板550に通電を行い貯水槽546内の水を電気分解して電解水を生成すれば、ポンプ574から送り出された空気が電解水生成装置543を通過する際に、泡発生室549内に泡が発生し、電解水ミストが排出口555から排出される。排出口555を介して貯水槽546から排出された電解水ミストは、誘導路577を通って、回転ブラシ9の外周面に向けて噴霧されることとなる。
【0082】
この実施形態では、回転ブラシ9に、床面Fを磨くためのシート578(たとえば、キッチンペーパ)を取り付けることができるようになっている。より具体的には、シート578の一端部を回転ブラシ9に係止した状態で回転ブラシ9を回転させることにより、シート578を回転ブラシ9の外周面に巻き付けて取り付けることができるようになっている。シート578を回転ブラシ9に巻き付けた状態で、誘導路577から回転ブラシ9の外周面に向けて電解水ミストを噴霧させれば、シート578に電解水ミストを噴霧することができる。これにより、シート578を除菌することができるとともに、シート578に電解水を含ませて、そのシート578で床面Fを磨くことにより、床面Fを除菌することができる。
【0083】
ただし、シート578は、回転ブラシ9の外周面に巻き付けて取り付けられるような構成に限らず、回転ブラシ9とは別に、シート578を取り付けるための取付部が形成されていてもよい。
図18は、上記実施形態の第1変形例に係る吸込具604を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。
【0084】
図18を参照して、この吸込具604は、図1において説明したような電気掃除機に適用され、電解水生成装置543から流出する電解水ミストの流路に関する構成以外は、上記実施形態に係る吸込具504と同様の構成を有しているので、同様の構成については図に同一符号を付してその説明を省略することとする。
この吸込具604では、電解水生成装置543の排出口555から前方に向かって形成された誘導路677の前端部が、上方から回転ブラシ9の前方側に臨んでいる。ポンプ574を駆動させるとともに、1対の電極板550に通電を行い貯水槽546内の水を電気分解して電解水を生成すれば、ポンプ574から送り出された空気が電解水生成装置543を通過する際に、泡発生室549内に泡が発生し、電解水ミストが排出口555から排出される。排出口555を介して貯水槽546から排出された電解水ミストは、誘導路677および回転ブラシ9の前方側を通って、吸引口4Aから床面Fに向けて噴霧されることとなる。
【0085】
この変形例では、電解水ミストを床面Fに向けて噴霧することにより、床面Fを電解水に晒して除菌することができるので、電解水を用いて床面Fを除菌することができる。
図19は、上記実施形態の第2変形例に係る吸込具704を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。
図19を参照して、この吸込具704は、図1において説明したような電気掃除機に適用され、電解水生成装置543から流出する電解水ミストの流路に関する構成以外は、上記実施形態に係る吸込具504と同様の構成を有しているので、同様の構成については図に同一符号を付してその説明を省略することとする。
【0086】
この吸込具704では、電解水生成装置543の排出口555から前方に向かって形成された誘導路777の前端部が、上方から回転ブラシ9の外周面に臨んでいる。ポンプ574を駆動させるとともに、1対の電極板550に通電を行い貯水槽546内の水を電気分解して電解水を生成すれば、ポンプ574から送り出された空気が電解水生成装置543を通過する際に、泡発生室549内に泡が発生し、電解水ミストが排出口555から排出される。排出口555を介して貯水槽546から排出された電解水ミストは、誘導路777を通って、回転ブラシ9の外周面(ブラシ部9B)に向けて噴霧されることとなる。
【0087】
この変形例では、上記実施形態とは異なり、回転ブラシ9に床面Fを磨くためのシート578を取り付けることはできず、誘導路777から回転ブラシ9のブラシ部9Bに向けて電解水ミストが噴霧されるようになっている。これにより、回転ブラシ9のブラシ部9Bに電解水を付着させ、ブラシ部9Bを除菌することができるとともに、その回転ブラシ9で床面F上の塵埃を掻き寄せる際に、床面Fを除菌することができる。
【0088】
図20は、この発明の一実施形態に係る電気掃除機用の接続ホース805の構成を示す断面図であって、接続ホース805および接続ホース805に取り付けられた吸込具804を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た図である。また、図21は、図20に示す矢印B−Bに沿って見た接続ホース805の断面図である。
この接続ホース805は、図1において説明したような電気掃除機における第2ホース5Bとして適用される。この接続ホース805が適用される電気掃除機は、本体内に吸い込んだ空気に含まれる塵埃を捕獲し、塵埃が捕獲された後の空気を、本体から接続ホースに送り返すことにより、排気を循環させることができるような、排気循環タイプの電気掃除機である。排気循環タイプの電気掃除機本体の構成は周知であるので、ここではその詳細な説明を省略する。
【0089】
図20および図21を参照して、吸込具804は、左右方向に長尺形状を有する本体部871と、この本体部871の左右方向中央部の後側に球面支持され、本体部871を接続ホース805に接続するための接続部872とを備えている。接続部872は、本体部871に対して、後方側に水平な状態から鉛直方向よりも若干前方側に傾斜した状態まで回動することができ、かつ、左右方向に所定の角度範囲で回動することができる。
【0090】
本体部871の底面前端部には、左右方向に長尺形状を有する略矩形の吸引口4Aが形成されている。本体部871内には、左右方向に延びる回転軸(図示せず)を中心に回転可能な回転ブラシ9が、吸引口4Aに臨むように配置されている。回転ブラシ9は、吸引口4Aから吸い込まれる空気の風圧で回転されるようになっていてもよいし、吸込具804内に備えられたモータ(図示せず)により回転されるようになっていてもよい。
【0091】
接続ホース805内には、吸込具804の吸引口4Aから吸い込んだ空気を電気掃除機本体側に送り込むための吸気路881と、この吸気路881の後側に配置され、電気掃除機本体で塵埃が捕獲された後の空気を吸込具804に送り返すための排気路882とが区画形成されている。排気路882は、吸気路881よりも断面積が小さく形成されている。
【0092】
接続ホース805の長手方向中央部の後側には、電解水生成装置843が配置されている。この電解水生成装置843は、接続ホース805の長手方向に沿って長尺形状を有しており、その前面(接続ホース805側の面)の長手方向中央部に、この電解水生成装置843への空気の入口883と、この電解水生成装置843からの空気の出口884とが、上下に並べて配置されている。電解水生成装置843の入口883および出口884は、接続ホース805内の排気路882に連通しており、排気路882内には、入口883と出口884との間に区画壁885が形成されることにより、入口883の上流側の流入路882Aと出口884の下流側の流出路882Bとが区画形成されている。排気路882(流入路882A)を通って電気掃除機本体側から送られてきた空気は、入口883から電解水生成装置843に流入し、電解水生成装置843を通過した後、出口884から排気路882(流出路882B)に流出して、この排気路882を通って吸込具804側へと送られる。
【0093】
図22は、電解水生成装置843の断面図であって、(a)は、この電解水生成装置843を長手方向に沿って左右方向に切断したときの断面を前方から見た図を示しており、(b)は、この電解水生成装置843を長手方向に沿って前後方向に切断したときの断面を左方から見た図を示している。
図20〜図22を参照して、この電解水生成装置843は、接続ホース805の長手方向に沿って長尺形状を有し、内部に水を貯めることができる貯水槽846を備えている。貯水槽846は、長手方向に直交する断面が略矩形断面の筒体の前面に、接続ホース805の外周面に対応する形状の凹部846Aが形成されることにより、断面略コ字状に形成されている。貯水槽846の下端部は、接続ホース805側に向かって先細りした形状となっている。貯水槽846内には、誘導管854が配置されている。誘導管854は、貯水槽846内の左右方向中央部を上端部から下端部まで延び、その下端部(貯水槽846内の底部)で一方側(たとえば、左側)に向かってほぼ直角に折れ曲がった形状を有している。誘導管854の下端部の他方側(たとえば、右側)の面には、当該他方側に向かって突出する区画板886が形成されている。誘導管854の先端部(左側に折れ曲がった部分)の上面には、直径1.0〜1.5mm程度の小孔854Aが複数形成されている。貯水槽846内に水を貯めたときには、これらの複数の小孔854Aを通って、誘導管854内にも水が貯まることとなる。
【0094】
区画板886の上方側の領域、すなわち誘導管854に対して右側の領域は、電解室848を構成している。また、誘導管854の先端部の上方側の領域、すなわち誘導管854に対して左側の領域は、泡発生室849を構成している。電解室848と泡発生室849とは、誘導管854の前後および下方に形成された空間を介して連通しており、貯水槽846内の水が電解室848と泡発生室849との間で流通可能となっている。
【0095】
電解室848内には、電解室848(貯水槽846)に貯められている水を電気分解するための1対の電極板850が配置されている。1対の電極板850は、たとえばチタンや白金などの材料で形成され、互いに一定の間隔を空けて、それぞれ左右方向に延びるように平行に配置されている。各電極板850には、貯水槽846の上面を貫通して貯水槽846の外部上方へと延びる端子851が結合されている。各端子851の上端部には、電気掃除機本体から電力を供給する配線852が接続されていて、1対の電極板850に対して各端子851を介して通電を行うことができるようになっている。貯水槽846の上面を形成する蓋846Aを開いて、たとえば図20に破線で示すような所定水位(1対の電極板850が浸かる程度の水位)まで貯水槽846内に水(水道水)を貯めた後、1対の電極板850に互いに逆極性となるように通電を行えば、上述したのと同様の電気化学反応により、除菌効果を有する次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水を生成することができる。
【0096】
誘導管854の前面の長手方向中央部には、接続ホース805側に向かって突出する突出管887が形成されている。この突出管887は、貯水槽846の前面に形成された入口883に連通している。貯水槽846の前面に形成された出口884には、貯水槽846の内側に向かって突出する突出管888が形成されている。突出管888の貯水槽846側の端部には、誘導管854の小孔854A側(下方側)に向かって開口する通気孔888Aが形成されている。
【0097】
貯水槽846内に水を貯めた状態で電気掃除機の運転を行うと、吸気路881を通って電気掃除機本体に送り込まれた空気が、塵埃が捕獲された後に排気路882へと送り返されることとなるが、排気路882を流れる空気は、入口883から電解水生成装置843(誘導管854内)に送り込まれ、このとき、誘導管854内に流入する空気の圧力で誘導管854内の水が攪拌され、多数の泡が発生する。誘導管854内に発生した泡のうち小孔854Aの直径よりも小さい泡は、小孔854Aから泡発生室849内の水中に解放され、泡発生室849内の水中を浮上する。そして、泡発生室849内の水中を浮上した泡は、水面から大気中(泡発生室849内の空気中)に解放され、その際、泡が弾けることにより、直径5nm〜10μm程度のミストが発生する。このとき、1対の電極板850に通電を行い貯水槽846内の水を電気分解して電解水を生成すれば、電解水中に泡を発生させて、電解水ミストを生成することができる。生成された電解水ミストは、通気孔888Aから突出管888内に入り、出口884から排気路882内に流出する。そして、排気路882に流出した電解水ミストは、排気路882を通って吸込具804へと送られ、吸引口4Aから排気される。これにより、吸込具804から排気される空気に電解水ミストを含ませて、床面Fを電解水に晒して除菌することができる。
【0098】
図23〜図26は、接続ホース805の床面Fに対する姿勢とその姿勢における電解水生成装置843内の水の状態との対応を示す断面図である。
図23に示すように、接続ホース805が後方に傾けられた場合には、貯水槽846内の水は、貯水槽846の後面下部側に偏ることとなるが、この場合でも、貯水槽846の入口883および出口884が前面の中央部に形成されているので、貯水槽846内の水位が入口883および出口884よりも低く、貯水槽846内の水が入口883や出口884からこぼれにくい。
【0099】
図24に実線で示すような状態から、破線で示すように接続ホース805が左右方向に傾けられた場合には、貯水槽846内の水は、貯水槽846の左面下部側または右面下部側に偏ることとなるが、この場合でも、貯水槽846の入口883および出口884が前面の中央部に形成されているので、貯水槽846内の水位が入口883および出口884よりも低く、貯水槽846内の水が入口883や出口884からこぼれにくい。
【0100】
図24に示す状態から、接続ホース805がさらに左右方向に傾けられて、図25に示すように、接続ホース805の左面または右面が床面Fに対して水平になった場合には、貯水槽846内の水は、さらに貯水槽846の左面側または右面側に偏ることとなるが、この場合でも、貯水槽846の入口883および出口884が前面の中央部に形成されているので、貯水槽846内の水位が入口883および出口884よりも低く、貯水槽846内の水が入口883や出口884からこぼれにくい。
【0101】
天井を掃除する場合などには、図26に示すように、接続ホース805が上下反転されて(接続ホース805の吸込具804側の端部の方が、電気掃除機本体側の端部よりも上方に位置するような姿勢で)使用される場合があるが、このような場合でも、貯水槽846内の水は、貯水槽846内の上面側(1対の電極板850とは反対の端面側)に偏ることとなり、貯水槽846内の水位が入口883および出口884よりも低いので、貯水槽846の前面の中央部に形成された入口883や出口884から貯水槽846内の水がこぼれにくい。
【0102】
また、上述の通り、接続部872は、本体部871に対して、前方側に若干傾斜した状態までしか回動できないので、接続ホース805が前方側に大きく傾斜することがなく、貯水槽846の前面に形成された入口883や出口884から貯水槽846内の水がよりこぼれにくい。
ただし、電解水生成装置843の入口883および出口884は、排気路882に連通するような構成に限らず、吸気路881に連通するような構成であってもよい。このような構成によれば、吸気路881を流れる空気を用いて電解水中に泡を発生させることにより電解水ミストを生成し、その電解水ミストを、吸気路881を介して電気掃除機本体に送ることにより、電気掃除機本体の内部を電解水に晒して除菌することができる。
【0103】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、この発明は、紙パックなどの集塵フィルタ7内に塵埃を捕獲するような紙パック式の電気掃除機に限らず、電気掃除機本体に吸い込まれた塵埃を含む空気を旋回させることにより、塵埃を遠心力により空気から分離して捕獲するような旋回式(いわゆるサイクロン式)の電気掃除機にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】この発明の一実施形態に係る電気掃除機の外観構成を示す側面図であって、吸込具の一部を断面図で示している。
【図2】本体を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。
【図3】この本体を水平面で切断したときの断面を上方から見た断面図である。
【図4】電解水生成装置を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を後方から見た断面図である。
【図5】上記実施形態の第1変形例に係る電気掃除機の本体を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。
【図6】この本体を水平面で切断したときの断面を上方から見た断面図である。
【図7】この本体を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を後方から見た断面図である。
【図8】上記実施形態の第2変形例に係る電気掃除機の本体を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。
【図9】この本体を水平面で切断したときの断面を上方から見た断面図である。
【図10】電解水生成装置を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を後方から見た断面図である。
【図11】上記実施形態の第3変形例に係る電気掃除機の本体を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。
【図12】電解水生成装置を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を後方から見た断面図である。
【図13】この発明の一実施形態に係る電気掃除機用の除菌装置の構成を示す断面図であって、除菌装置および除菌装置が取り付けられた電気掃除機の本体を水平面で切断したときの断面を上方から見た図である。
【図14】除菌装置の本体部を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を後方から見た断面図である。
【図15】この発明の一実施形態に係る電気掃除機用の吸込具の構成を示す断面図であって、吸込具を水平面で切断したときの断面を上方から見た図である。
【図16】図15に示す矢印A−Aに沿って見た吸込具の断面図である。
【図17】電解水生成装置を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を前方から見た断面図である。
【図18】上記実施形態の第1変形例に係る吸込具を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。
【図19】上記実施形態の第2変形例に係る吸込具を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。
【図20】この発明の一実施形態に係る電気掃除機用の接続ホースの構成を示す断面図であって、接続ホースおよび接続ホースに取り付けられた吸込具を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た図である。
【図21】図20に示す矢印B−Bに沿って見た接続ホースの断面図である。
【図22】電解水生成装置の断面図であって、(a)は、この電解水生成装置を長手方向に沿って左右方向に切断したときの断面を前方から見た図を示しており、(b)は、この電解水生成装置を長手方向に沿って前後方向に切断したときの断面を左方から見た図を示している。
【図23】接続ホースの床面に対する姿勢とその姿勢における電解水生成装置内の水の状態との対応を示す断面図である。
【図24】接続ホースの床面に対する姿勢とその姿勢における電解水生成装置内の水の状態との対応を示す断面図である。
【図25】接続ホースの床面に対する姿勢とその姿勢における電解水生成装置内の水の状態との対応を示す断面図である。
【図26】接続ホースの床面に対する姿勢とその姿勢における電解水生成装置内の水の状態との対応を示す断面図である。
【符号の説明】
【0105】
3 本体
7 集塵フィルタ
9 回転ブラシ
12 吸込口
13 集塵室
27 排気口
28 排気フィルタ
32 電解水生成装置
38 ポンプ
39 ノズル
103 本体
127 排気口
143 電解水生成装置
145 風路部材
154 誘導管
155 排出口
156 排気管
203 本体
227 排気口
228 排気フィルタ
243 電解水生成装置
245 風路部材
254 誘導管
255 排出口
303 本体
343 電解水生成装置
354 誘導管
355 排出口
357 循環路
403 本体
443 除菌装置
458 本体部
459 挿入部
504 吸込具
543 電解水生成装置
545 送風管
554 誘導管
555 排出口
577 誘導路
578 シート
604 吸込具
677 誘導路
777 誘導路
804 吸込具
805 接続ホース
843 電解水生成装置
846 貯水槽
850 電極板
854 誘導管
881 吸気路
882 排気路
883 入口
884 出口
887 突出管
F 床面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口から本体内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲し、塵埃が捕獲された後の空気を排気口から排出する電気掃除機であって、
電解水を生成するための電解水生成手段と、
上記排気口から排出される空気を通過させるための排気フィルタと、
上記電解水生成手段により生成される電解水を上記排気フィルタに噴射するための電解水噴射手段とを含むことを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
吸込口から本体内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲し、塵埃が捕獲された後の空気を排気口から排出する電気掃除機であって、
電解水ミストを生成するための電解水ミスト生成手段と、
上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記排気口から排出される空気中に噴霧するための空気中電解水ミスト噴霧手段とを含むことを特徴とする電気掃除機。
【請求項3】
吸込口から本体内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲し、塵埃が捕獲された後の空気を排気口から排出する電気掃除機であって、
電解水ミストを生成するための電解水ミスト生成手段と、
上記排気口から排出される空気を通過させるための排気フィルタと、
上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記排気フィルタに噴霧するためのフィルタ電解水ミスト噴霧手段とを含むことを特徴とする電気掃除機。
【請求項4】
吸込口から本体内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲することができる電気掃除機であって、
電解水ミストを生成するための電解水ミスト生成手段と、
上記本体内に形成され、上記吸込口から上記本体内に吸い込まれた空気を通過させることにより、その空気に含まれる塵埃を捕獲するための集塵室と、
上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記集塵室内に噴霧するための集塵室電解水ミスト噴霧手段とを含むことを特徴とする電気掃除機。
【請求項5】
上記集塵室は、上記吸込口から上記本体内に吸い込まれた空気を通過させることにより、その空気に含まれる塵埃を捕獲するための袋状の集塵フィルタを収容することができ、
上記集塵室電解水ミスト噴霧手段は、上記集塵室に収容されている上記袋状の集塵フィルタの内部に電解水ミストを噴霧するものであることを特徴とする請求項4記載の電気掃除機。
【請求項6】
上記集塵室内を通過した空気を、上記本体内を循環させて上記集塵室内に戻すための循環路をさらに備え、
上記集塵室電解水ミスト噴霧手段は、上記循環路を循環する空気中に電解水ミストを噴霧するものであることを特徴とする請求項4または5記載の電気掃除機。
【請求項7】
吸込口から電気掃除機本体内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を、上記吸込口に連通する集塵室で捕獲することができる電気掃除機に適用される電気掃除機用除菌装置であって、
電解水ミストを生成することができる本体部と、
上記本体部で生成される電解水ミストを上記電気掃除機本体の上記吸込口から上記集塵室内に送り込むための電解水ミスト導入手段とを含むことを特徴とする電気掃除機用除菌装置。
【請求項8】
上記電解水ミスト導入手段は、上記本体部から突出し、上記吸込口に挿入される管状の挿入部を含み、
上記挿入部を上記吸込口に挿入することにより、上記本体部を上記電気掃除機本体に対して取り付けることができるようになっていることを特徴とする請求項7記載の電気掃除機用除菌装置。
【請求項9】
床面に沿って移動され、床面上の塵埃を空気とともに吸い込むための電気掃除機用吸込具であって、
電解水ミストを生成するための電解水ミスト生成手段と、
床面を磨くためのシートを取り付けるシート取付手段と、
上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記シート取付手段により取り付けられるシートに噴霧するためのシート電解水ミスト噴霧手段とを含むことを特徴とする電気掃除機用吸込具。
【請求項10】
床面に沿って移動され、床面上の塵埃を空気とともに吸い込むための電気掃除機用吸込具であって、
電解水ミストを生成するための電解水ミスト生成手段と、
上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを床面に向けて噴霧するための床面電解水ミスト噴霧手段とを含むことを特徴とする電気掃除機用吸込具。
【請求項11】
床面に沿って移動され、床面上の塵埃を空気とともに吸い込むための電気掃除機用吸込具であって、
電解水ミストを生成するための電解水ミスト生成手段と、
床面上の塵埃を掻き寄せるために回転される回転ブラシと、
上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記回転ブラシに噴霧するためのブラシ電解水ミスト噴霧手段とを含むことを特徴とする電気掃除機用吸込具。
【請求項12】
床面に沿って移動される吸込部から吸い込まれた塵埃を含む空気を電気掃除機本体に送り込んで塵埃を捕獲させるための電気掃除機用接続ホースであって、
電解水を生成するための電解水生成手段と、
上記吸込部から吸い込まれた空気を上記電気掃除機本体に送り込むための吸気路と、
上記電気掃除機本体で塵埃が捕獲された後の空気を上記吸込部に送り返すための排気路と、
上記電解水生成手段により生成される電解水中に、上記吸気路または上記排気路を流れる空気を送り込んで泡を発生させることにより、電解水ミストを生成する電解水ミスト生成手段とを含むことを特徴とする電気掃除機用接続ホース。
【請求項13】
上記電解水ミスト生成手段は、上記電解水生成手段により生成される電解水中に、上記排気路を流れる空気を送り込んで泡を発生させることにより、電解水ミストを生成するものであり、
上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記排気路を介して上記吸込部に送ることができることを特徴とする請求項12記載の電気掃除機用接続ホース。
【請求項14】
上記電解水ミスト生成手段は、上記電解水生成手段により生成される電解水中に、上記吸気路を流れる空気を送り込んで泡を発生させることにより、電解水ミストを生成するものであり、
上記電解水ミスト生成手段により生成される電解水ミストを上記吸気路を介して上記電気掃除機本体に送ることができることを特徴とする請求項12記載の電気掃除機用接続ホース。
【請求項15】
上記電解水生成手段は、
上記電気掃除機用接続ホースの外周面に外側から取り付けられ、内部に水を貯めることができる貯水部と、
上記貯水部に貯められている水を電気分解するための電極とを含み、
上記貯水部における上記電気掃除機用接続ホースの外周面に対向する面の中央部に、上記吸気路または上記排気路を流れる空気の出入口が形成されていることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の電気掃除機用接続ホース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2006−175043(P2006−175043A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−371740(P2004−371740)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】