説明

電気掃除機および電気掃除機用逆止弁

【課題】本体からの排気をより好適に行うことができる電気掃除機を提供する。
【解決手段】電源コードを収容するためのコード収容室の後面を区画する周面板67Bに、コード収容室内の空気を排気するための複数の排気孔87を形成する。周面板67Bの後方に対向するハウジング11の後面に、周面板67Bの排気孔87とは前後方向に対向しないように、複数の排気孔18を形成する。
【効果】ハウジング11の排気孔18から熱気が直接排気される構成のようにユーザが不快感を感じることがなく、また、コード出入口20から熱気を排気させる構成のようにユーザが違和感を感じることもない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、吸込口から本体内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲することができる電気掃除機、および、この電気掃除機に適用され、本体内に塵埃が流入するのを許容し、本体内に捕獲された塵埃が外部に流出するのを阻止するための電気掃除機用逆止弁に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な電気掃除機として、電動送風機を備えた本体と、床面に沿って移動される吸込具と、この吸込具を本体に接続する接続ホースとを備えており、本体内に使い捨ての袋状の集塵フィルタを装着することができるようになっているものがある。この種の電気掃除機を運転させると、本体に備えられた電動送風機の駆動により、吸込具から機外の空気(床面上の空気)が吸い込まれ、その空気が、接続ホースを通って本体に形成された吸込口から本体内に吸い込まれる。本体内には、吸込口に連通する集塵室が形成されており、この集塵室内に集塵フィルタが配置されている。吸込口から吸い込まれた空気に含まれる塵埃は、その空気が集塵室を通過する際に集塵フィルタにより捕獲される。集塵フィルタにより塵埃が捕獲された後の空気は、たとえば、本体の外形を区画するハウジングの後面(吸込口と反対側の面)に形成された排気孔から排気される(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
本体内には、本体に電源を供給するための電源コードを巻き付けた状態で収容することができる。この電源コードは、本体からすべて引き出された状態で使用されない限り、その少なくとも一部が本体内に収容された状態で使用されることとなる。電源コードは、使用時(通電時)に熱を生じるため、電源コードの少なくとも一部が本体内に収容された状態で電気掃除機の運転が行われた場合には、電源コードを収容している部分(コード収容室)が高温になる。そこで、特許文献1に開示されている構成では、本体内に吸い込まれて塵埃が捕獲された後の空気の一部を、コード収容室を通過させて排気孔から排気することにより、コード収容室を冷却することができるようになっている。
【0004】
しかしながら、上記のような構成では、コード収容室から排気孔を介して熱気が直接排気されるため、ユーザが不快感を感じることがある。そこで、コード収容室に対向する部分には排気孔を設けずに、電源コードの出入口からコード収容室内の熱気を排気させるような構成が考えられるが、この場合、排気孔以外の部分から熱気が排気されることにより、ユーザが違和感を感じることがある。
【0005】
また、従来の電気掃除機では、集塵フィルタに塵埃がある程度貯まると、集塵フィルタの外表面が集塵室の内面に張り付いて、集塵室から流出する空気の流路が塞がれ、電気掃除機の吸込力が弱くなる場合があった。
特許文献1に開示されている電気掃除機には、本体を持ち上げる際に把持するためのハンドルが、その両端部を本体のハウジングに対して回動可能に取り付けられている。図9および図10は、この種のハンドル123,223の構成について説明するための従来の電気掃除機本体3A,3Bの側面図である。電気掃除機本体3A,3Bは、その外形がハウジング11により区画されており、ハウジング11の前面に形成された吸込口12からハウジング内に空気を吸い込んで、その空気に含まれる塵埃を捕獲することができる。ハンドル123,223は、略円弧形状を有しており、その両端部がハウジング11の上部に回動可能に取り付けられている。この種のハンドル123,223は、使用しないときにはハウジング11の外表面と面一の状態(収容状態;図9(a)および図10(a)参照)で収容され、使用する際に収容状態から回動されて把持可能な状態(把持可能状態;図9(b)および図10(b)参照)とされる。しかし、ハンドル123,223が回動される際には、ハンドル123,223の両端部のハウジング11側(下方側)の角部が描く円弧状軌跡がハウジング11と干渉してしまう。そこで、図9に示す例のように、ハウジング11に当該角部を通過させるための凹部27を設けたり、図10に示す例のように、当該角部を削って曲率が比較的大きい湾曲部28としたりすれば、ハンドル123,223がハウジング11に干渉するのを防止できる。しかし、図9に示すような構成の場合には、ハウジング11の形状が複雑になり、図10に示すような構成では、角部が削られることにより、ハンドル223を収容状態としたときのハウジング11との一体感が失われてしまう。
【0006】
また、ハンドルのハウジングに対する取付態様によっては、ハンドルが把持可能状態で把持されたときに、ハンドルに加わる外力によって、ハンドルがハウジングから外れてしまったり、ハンドルが破損したりする場合があり、ハンドルを把持可能状態でより強固に保持することができるような構成が望まれている。
電気掃除機本体には、通常、吸込口から接続ホースが挿入されるようになっている。この種の電気掃除機の中には、吸込口から本体内(集塵室内)に塵埃が流入するのを許容し、本体内に捕獲された塵埃が吸込口から流出するのを阻止するための逆止弁が備えられているものがある。図32は、従来の電気掃除機に備えられた逆止弁52Bの構成例を示す図であって、(a)は正面図、(b)は(a)に示す矢印D−Dに沿って見た断面図である。この逆止弁52Bは、ゴムなどの弾性体により弾性変形可能に形成され、集塵室への入口を開閉するための略円形の弁体95と、集塵室への入口に取り付けられた略円環状の部材であって、その内周面上部に弁体95の周縁部の上端部が連結されることにより弁体95を回動可能に保持する弁保持体96とを備えている。弁体95は、その弁保持体96との結合部近傍の厚みが薄く形成されることにより、その部分で折れ曲がりやすくなっている。集塵室内に塵埃がある程度貯まると、貯まった塵埃の中に弁体95が挟まる場合があるが、この場合、上記のような構成では、弁体95の厚みが薄く形成されている部分の強度が低いため、集塵室内に貯まった塵埃を取り除く作業を行う際に弁体95が引きちぎれるおそれがある。
【特許文献1】特開平9−122051号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、その第1の目的は、本体からの排気をより好適に行うことができる電気掃除機を提供することである。
この発明の第2の目的は、集塵フィルタに塵埃がある程度貯まった場合でも、集塵室から流出する空気の流路が塞がれるのを防止できる電気掃除機を提供することである。
この発明の第3の目的は、ハウジングにハンドルの干渉を避けるための凹部を形成する必要がなく、かつ、ハンドルを収容状態としたときのハウジングとの一体感が失われることのない電気掃除機を提供することである。
【0008】
この発明の第4の目的は、ハンドルを把持可能状態でより強固に固定することができる電気掃除機を提供することである。
この発明の第5の目的は、強度が向上された電気掃除機用逆止弁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための請求項1記載の発明は、電源コードから本体(3)に電力を供給して運転を行うことができる電気掃除機であって、上記本体の外形を区画するハウジング(11)と、上記ハウジング内に形成され、上記電源コードを巻き付けた状態で収容することができるコード収容室(64)と、上記ハウジングに形成され、上記ハウジング内から空気を排気するための外排気孔(18)と、上記ハウジング内に上記外排気孔に対向するように配置され、上記コード収容室を区画する区画壁(67B)と、上記区画壁に形成され、上記コード収容室から空気を排気するための内排気孔(87)とを含むことを特徴とする電気掃除機である。
【0010】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、コード収容室に空気を通過させてコード収容室を冷却する場合には、コード収容室を通過した空気(熱気)が、コード収容室を区画する区画壁に形成された内排気孔を通って、ハウジングの外排気孔から排気される。したがって、ハウジングの排気孔から熱気が直接排気される構成のようにユーザが不快感を感じることがなく、また、電源コードの出入口から熱気を排気させる構成のようにユーザが違和感を感じることもないので、本体からの排気をより好適に行うことができる。
【0011】
請求項2記載の発明は、上記内排気孔(87)は、上記外排気孔(18)に対向しない位置に形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気掃除機である。
この構成によれば、コード収容室を通過した空気(熱気)は、コード収容室を区画する区画壁に形成された内排気孔を通って、この内排気孔に対向するハウジングの壁面(外排気孔が形成されている部分以外の部分)に衝突した後、ハウジングの外排気孔から排気される。これにより、排気の勢いを緩めることができるので、本体からの排気をさらに好適に行うことができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、吸込口(12)から本体(3)内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲することができる電気掃除機であって、上記本体内に形成され、上記吸込口から上記本体内に吸い込まれた空気を通過させることにより、その空気に含まれる塵埃を捕獲するための袋状の集塵フィルタ(7)を収容する集塵室(13)と、上記集塵室の底部から上方に向かって突出するように形成され、上記袋状の集塵フィルタを下方から支持することができる下方リブ(69)とを含むことを特徴とする電気掃除機である。
【0013】
この構成によれば、下方リブにより袋状の集塵フィルタを下方から支持することにより、集塵室の内底面と集塵フィルタとの間に空間を形成することができる。これにより、集塵フィルタに塵埃がある程度貯まった場合でも、集塵フィルタの外表面が集塵室の内底面に張り付くのを防止して、上記空間により空気の流路を確保することができるので、集塵室から流出する空気の流路が塞がれるのを防止できる。
【0014】
請求項4記載の発明は、上記集塵室(13)の空気流通方向後側から空気流通方向前方に向かって突出するように形成され、上記袋状の集塵フィルタ(7)を空気流通方向後側から支持することができる後方リブ(70)をさらに含み、上記下方リブ(69)と上記後方リブとが同一面内に延びるように形成されていることを特徴とする請求項3記載の電気掃除機である。
【0015】
この構成によれば、後方リブにより袋状の集塵フィルタを空気流通方向後側から支持することにより、集塵室の後面(区画壁)と集塵フィルタとの間に空間を形成することができる。これにより、集塵フィルタに塵埃がある程度貯まった場合でも、集塵フィルタの外表面が集塵室の後面に張り付くのを防止して、上記空間により空気の流路を確保することができるので、集塵室から流出する空気の流路が塞がれるのを防止できる。
【0016】
特に、同一面内に延びるように形成された下方リブと後方リブとにより、集塵室の底部から集塵室の後面に形成された出口(通気口)に連通する流路を形成することができるので、集塵室からさらに良好に空気を流出させることができる。
請求項5記載の発明は、吸込口(12)から本体(3)内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲することができる電気掃除機であって、上記本体内に形成され、上記吸込口から上記本体内に吸い込まれた空気を通過させることにより、その空気に含まれる塵埃を捕獲するための袋状の集塵フィルタ(7)を収容する集塵室(13)と、上記集塵室の空気流通方向後側から空気流通方向前方に向かって突出するように形成され、上記袋状の集塵フィルタを空気流通方向後側から支持することができる後方リブ(70)とを含むことを特徴とする電気掃除機である。
【0017】
この構成によれば、後方リブにより袋状の集塵フィルタを空気流通方向後側から支持することにより、集塵室の後面(区画壁)と集塵フィルタとの間に空間を形成することができる。これにより、集塵フィルタに塵埃がある程度貯まった場合でも、集塵フィルタの外表面が集塵室の後面に張り付くのを防止して、上記空間により空気の流路を確保することができるので、集塵室から流出する空気の流路が塞がれるのを防止できる。
【0018】
請求項6記載の発明は、本体(3)の外形を区画するハウジング(11)と、両端部が上記ハウジングに回動可能に取り付けられ、上記ハウジングに近接した収容状態と、この収容状態から回動されて把持可能となる把持可能状態との間で回動可能なハンドル(23)と、上記ハウジングの外表面に形成され、上記ハンドルが収容状態のときに、上記ハンドルが上記ハウジングの外表面と面一になるように上記ハンドルに近接する段部(24)とを含み、上記ハンドルが上記収容状態と上記把持可能状態との間で回動される際、上記ハンドルの両端部における上記段部側の角部(23C)が、上記段部に対して上記ハウジングと反対側の空間内で略円弧状軌跡を描くことを特徴とする電気掃除機である。
【0019】
この構成によれば、ハンドルが収容状態と把持可能状態との間で回動される際、ハンドルの両端部における段部側の角部が、段部に対してハウジングと反対側の空間内で略円弧状軌跡を描くので、ハウジングにハンドルの干渉を避けるための凹部を形成したり、角部を削って湾曲部としたりしなくても、ハンドル(の端部)がハウジング(の段部)に干渉しない。したがって、ハウジングにハンドルの干渉を避けるための凹部を形成する必要がなく、かつ、ハンドルを収容状態としたときのハウジングとの一体感が失われることがない。
【0020】
この場合、請求項7記載の発明のように、上記段部は、上記ハンドルが回動する際に上記ハンドルの両端部における上記段部側の角部が描く略円弧状軌跡の接線方向にほぼ沿うように延びていることが好ましい。
請求項8記載の発明は、本体(3)の外形を区画するハウジング(11)と、両端部が上記ハウジングに回動可能に取り付けられ、上記ハウジングに近接した収容状態と、この収容状態から回動されて把持可能となる把持可能状態との間で回動可能なハンドル(23)とを含み、上記ハウジングには、上記ハンドルが上記把持可能状態にあるときに、上記ハンドルの両端部における一方の角部(23B)に当接して、上記ハンドルの上記収容状態側から上記把持可能状態側への回動を規制する第1ストッパ(34A)と、上記ハンドルが上記把持可能状態にあるときに、上記ハンドルの両端部における他方の角部(23C)に当接して、上記ハンドルの上記収容状態側から上記把持可能状態側への回動を規制する第2ストッパ(36A)とが形成されていることを特徴とする電気掃除機である。
【0021】
この構成によれば、ハンドルが把持可能状態にあるときには、ハンドルの両端部の一方側の角部を第1ストッパに当接させ、他方側の角部を第2ストッパに当接させることにより、ハンドルの収容状態側から把持可能状態側への回動を安定して規制し、把持可能状態で強固に保持することができる。
請求項9記載の発明は、上記ハウジング(11)には、上記ハンドル(23)が上記把持可能状態にあるときに、上記ハンドルの両端部に当接して、上記ハンドルの両端部が上記ハンドルの回動方向に直交する方向に変位するのを規制する第3ストッパ(36B)がさらに形成されていることを特徴とする請求項8記載の電気掃除機である。
【0022】
この構成によれば、ハンドルが把持可能状態にあるときには、ハンドルの両端部がハンドルの回動方向に直交する方向に変位するのを第3ストッパにより安定して規制し、把持可能状態でさらに強固に保持することができる。
請求項10記載の発明は、本体(3)内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲することができる電気掃除機に適用され、上記本体内に塵埃が流入するのを許容し、上記本体内に捕獲された塵埃が外部に流出するのを阻止するための電気掃除機用逆止弁(52;52A)であって、上記本体への入口(51)を開閉するための弾性変形可能な弁体(95)と、上記弁体の外周縁の一部に結合されて、上記弁体を回動可能に保持する弁保持体(96)と、上記弁体における上記弁保持体との結合部近傍以外の部分に、その部分の厚みを増すために形成された補強リブ(97,98;97A,98A)とを含むことを特徴とする電気掃除機用逆止弁である。
【0023】
この構成によれば、補強リブが形成されていない部分で弁体を良好に折り曲げることができるとともに、その部分以外の部分に形成された補強リブにより、逆止弁の強度を向上することができる。
請求項11記載の発明は、上記弁体(95)の折れ曲がり方向と反対側の面には、上記電気掃除機の上記本体(3)の外部から、上記本体内に空気を導入するための接続ホース(5)を上記入口に差し込んだときに、その接続ホースに接触可能な突起(100)が形成されていることを特徴とする請求項10記載の電気掃除機用逆止弁(52)である。
【0024】
この構成によれば、接続ホースを吸込口に差し込むことにより、その接続ホースを突起に接触させて、弁体を若干折り曲げることができる。これにより、弁保持体の開口に対して弁体が若干開いた状態とすることができるので、電気掃除機の運転を開始させたときに弁体を開きやすくすることができ、これにより、電気掃除機の吸込力を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る電気掃除機の外観構成を示す側面図であって、吸込具4の一部を断面図で示している。以下の説明では、図1における左側を前方、右側を後方とし、図1における紙面手前側を左方、紙面奥側を右方として説明する。
図1を参照して、この電気掃除機は、電動送風機2を備えた本体3と、床面Fに沿って移動される吸込具4と、本体3と吸込具4とを接続する接続ホース5とを備えている。接続ホース5は、一端部が本体3に接続された可撓性を有する蛇腹状の第1ホース5Aと、一直線状に延びるほぼ可撓性を有しない部材であって、第1ホース5Aの他端部と吸込具4とを接続する第2ホース5Bとを含む。第2ホース5Bの第1ホース5Aとの接続部近傍は、掃除を行う際にユーザが把持するための把持部8Aが形成された手元部8を構成している。
【0026】
掃除を行う際には、ユーザは、本体3に備えられた電動送風機2を駆動させた状態で、把持部8Aを把持し、第2ホース5Bおよび第2ホース5Bに接続された吸込具4を移動させることにより、吸込具4の底面に形成された吸引口4Aから床面F上の塵埃を空気とともに吸い込ませる。吸込具4の吸引口4Aには、周面に螺旋状の翼(図示せず)が形成された回転ブラシ9が回転可能に配置されていて、この回転ブラシ9を高速で回転させることにより吸引口4Aから塵埃を掻き込むことができるようになっている。回転ブラシ9は、吸引口4Aから吸い込まれる空気の風圧で回転されるようになっていてもよいし、吸込具4内に備えられたモータ(図示せず)により回転されるようになっていてもよい。
【0027】
吸込具4の吸引口4Aから吸い込まれた空気は、接続ホース5を通って本体3内に流入する。本体3内には、一般に市販されている紙パックなどの使い捨ての集塵フィルタ7が収容されており、吸込具4から接続ホース5を介して本体3内に流入した空気に含まれる塵埃は、集塵フィルタ7を通過する際に捕獲されることとなる。本体3には複数の車輪6が回転可能に取り付けられており、この車輪6を床面Fに沿って転動させることにより、本体3を床面Fに沿って移動させることができるようになっている。
【0028】
図2は、電気掃除機の本体3を左手前側上方から見た斜視図である。図3は、この本体3の左側面図である。図4は、この本体3の背面図である。図5は、この本体3の平面図である。図6は、この本体3の底面図である。
図2〜図6を参照して、本体3は、その外形が樹脂製のハウジング11により区画されている。ハウジング11の前面には、接続ホース5(第1ホース5A)の端部が挿入され、ハウジング11内への空気の入口を構成する吸込口12が形成されている。ハウジング11は、その上側部分(吸込口12の中央部よりも上側の部分)を構成する上ハウジング11Aと、下側部分(吸込口12の中央部よりも下側の部分)を構成する下ハウジング11Bとを含む。
【0029】
ハウジング11内の前側(電動送風機2よりも前側)には、吸込口12に連通する集塵室13が形成されていて、この集塵室13内に集塵フィルタ7を収容することができる。集塵室13の上面は開口されており、その上面開口をダストカバー16で覆うことができるようになっている。ダストカバー16は、その後端部に左右方向に延びるように配置された回動軸(図示せず)を中心に回動可能であり、ダストカバー16の前端部に形成された凹部17にユーザが指を入れて、当該前端部を上方に持ち上げれば、ダストカバー16を上方に回動させて集塵室13を開放することができる。
【0030】
ハウジング11の後面には、複数の排気孔18が形成されている。吸込口12からハウジング11内に吸い込まれ、集塵フィルタ7により塵埃が捕獲された後の空気の一部は、これらの排気孔18から後方に向かって排気されることとなる。
ハウジング11の底面前側の左右方向中央部には、左右方向に延びる回転軸(図示せず)を中心に回転可能な前輪6A(車輪6)が配置されている。また、ハウジング11の後部左右両側には、それぞれ左右方向に延びる回転軸(図示せず)を中心に回転可能な後輪6B(車輪6)が配置されている。後輪6Bの側面には、複数の排気孔19が形成されている。ハウジング11の後輪6Bに対向する位置には、複数の排気口(図示せず)が形成されており、集塵フィルタ7により塵埃が捕獲された後の空気の一部は、これらの排気口を介して後輪6Bの排気孔19から左右方向に向かって排気される。
【0031】
このように、本体3からの排気を後方および左右方向に分散させることにより、塵埃が捕獲された後の空気が本体3から排気される際の勢いを弱めて、ユーザに不快感を与えるのを防止できる。
ダストカバー16は、ハウジング11の上面中央部を構成する不透明な樹脂製の上面部16Aと、透明または半透明な樹脂により略円弧状に形成され、上面部16Aの周縁部の前側を取り囲む周面部16Bとが、一体的に取り付けられることにより構成されている。ダストカバー16は、その上面部16Aの後端部においてハウジング11(上ハウジング11A)に対して回動可能に取り付けられている。上述した凹部17は、ダストカバー16の周面部16Bの前端縁部に形成されている。
【0032】
ハウジング11(上ハウジング11A)の後面の右上端部には、この電気掃除機に外部から電力を供給するための電源コード(図示せず)をハウジング11内に出し入れする際の出入口(コード出入口20)が形成されている。ダストカバー16の上面部16Aの後端部右側には、電源コードをコード出入口20からハウジング11内に収容するために押操作されるリールボタン21が配置されている。ダストカバー16の上面部16Aの後端部における左右方向中央部には、LEDなどの発光素子により発光されて所定の表示を行うための発光機構22が配置されている。
【0033】
ダストカバー16の上面部16Aの周縁部の後側は、透明または半透明な樹脂により略円弧状に形成されたハンドル23により取り囲まれている。このハンドル23の両端部は、左右方向に延びる同一軸線を中心に、ハウジング11(上ハウジング11A)に対して回動可能に取り付けられている。
図7は、ハンドル23の回動態様を示す本体3の左側面図である。図8は、ハンドル23の回動態様を示す本体3の斜視図であって、本体3を左後側上方から見た図を示している。
【0034】
ハウジング11(上ハウジング11A)の上面には、ダストカバー16(の周面部16B)が配置される部分およびハンドル23が配置される部分に、後方側に向かって若干凹湾曲しつつ上り傾斜した段部24が形成されている。ダストカバー16を閉じた状態では、周面部16Bが段部24の前側に近接または当接して、ハウジング11の外表面に対して面一となる。ハンドル23は、段部24の後側に近接または当接して、ハウジング11の外表面に対して面一となる収容状態(図7(a)および図8(a)参照)と、この収容状態から上方に回動されて、ハンドル23の中央部がハウジング11と離間することにより、ハンドル23が把持可能となる把持可能状態(図7(b)および図8(b)参照)との間で回動可能となっている。ハンドル23が収容状態にあるときには、ハンドル23がハウジング11(およびダストカバー16)の外表面に対して面一となることにより、ハウジング11とハンドル23と(ダストカバー16と)の一体感が生じ、見栄えがよい。このとき、ハンドル23をダストカバー16の周縁部16Bと同一色にすれば、ハンドル23とダストカバー16(の周縁部16B)との一体感が生じるので、さらに見栄えがよい。
【0035】
ハンドル23の左右両端部には、収容状態においてダストカバー16の周縁部16Bに対向する端面23Aと、この端面23Aの上下両端部にそれぞれ形成されたほぼ直角な角部(上角部23Bおよび下角部23C)とが形成されている。ハンドル23を収容状態から把持可能状態に回動させると、上角部23Bおよび下角部23Cは、ハンドル23をハウジング11に対して回動可能に保持する回動軸25を中心に、略円弧状の軌跡を描く。段部24は、ハンドル23が回動する際に下角部23Cが描く略円弧状軌跡の接線方向にほぼ沿うように延びている。したがって、ハンドル23が回動する際には、下角部23Cは、段部24の上方の空間26内(段部24に対してハウジング11と反対側の空間26内)で円弧状軌跡を描くこととなる。また、上角部23Bは、ハンドル23が収容状態から把持可能状態へと回動される際、ダストカバー16の周面部16Bの下方に形成された空間内に入り込み、ダストカバー16やハウジング11に接触することなく回動するようになっている。
【0036】
このような構成によれば、ハンドル23(の端部)がハウジング11(の段部24)に干渉しないようにするために、ハウジング11にハンドル23の干渉を避けるための凹部27(図9参照)を形成する必要がなく、かつ、下角部23Cを削って湾曲部28(図10参照)とすることにより、ハンドル23を収容状態としたときのハウジング11との一体感が失われることがない。
【0037】
図11は、ハンドル23の外観図であって、(a)は、収容状態におけるハンドル23の平面図、(b)は、収容状態におけるハンドル23の正面図、(c)は、収容状態におけるハンドル23の左側面図をそれぞれ示している。図12は、ハンドル23を取り外した状態における上ハウジング11Aの平面図である。図13は、ハンドル23を取り外した状態における上ハウジング11Aの左側面図である。図14は、ハンドル23が把持可能状態にあるときの上ハウジング11Aの平面図である。図15は、ハンドル23が把持可能状態にあるときの上ハウジング11Aの左側面図である。
【0038】
図11〜図15を参照して、ハンドル23の左右両端面23Aの内周縁部(ハンドル23が収容状態のときにハウジング11側となる周縁部)には、複数の段部(第1段部31、第2段部32および第3段部33)が形成されている。より具体的には、第1段部31は、端面23Aの内周縁部の最も内方側(対向する端部側)から左右方向にほぼ水平に延びる第1水平面31Aと、この第1水平面31Aの外方側(対向する端部と反対側)にほぼ垂直に交わる第1垂直面31Bとにより形成され、第2段部32は、第1垂直面31Bの外方側の端部から左右方向にほぼ水平に延びる第2水平面32Aと、この第2水平面32Aの外方側にほぼ垂直に交わる第2垂直面32Bとにより形成され、第3段部33は、第2垂直面32Bの外方側の端部から左右方向にほぼ水平に延びる第3水平面33Aと、この第3水平面33Aの外方側に鈍角を形成するように交わる傾斜面33Bとにより形成されている(図11(b)参照)。
【0039】
ハンドル23の内面23D(ハンドル23が収容状態のときにダストカバー16の上面部16Aの周縁部に対向する壁面)には、ハンドル23の左右両端部寄りの位置に、それぞれ、左右方向に沿って内方側に突出する回動軸25が形成されている。ハンドル23は、これらの回動軸25がハウジング11(上ハウジング11A)の上面に形成された対応する軸受部29(図12および図13参照)に回動可能に取り付けられることにより、ハウジング11に対して回動自在となる。
【0040】
ハウジング11の上面には、ハンドル23が把持可能状態にあるときにハンドル23の上角部23Bに対向する位置に、上方に向かって突出する第1突部34が形成されている。この第1突部34の先端面は、ほぼ水平方向に延びる平坦面34Aとなっており、ハンドル23が把持可能状態にあるときには、ハンドル23の上角部23B(より具体的には、ハンドル23が収容状態にあるときに端面23Aの上端部となる部分35(図11(b)参照))が第1突部34の平坦面34Aに当接して、ハンドル23の収容状態側から把持可能状態側への回動(図15における反時計回りの回動)が規制されるようになっている。
【0041】
また、ハウジング11の上面における上記第1突部34の後方側には、ハンドル23が把持可能状態にあるときにハンドル23の下角部23Cに対向する位置に、上方に向かって突出する第2突部36が形成されている。この第2突部36の先端部は側面視略三角形状を有しており、この先端部の前端縁には、左右方向に沿ってほぼ鉛直方向に延びる第1鉛直面36Aが形成され、先端部の外方側の面には、前後方向に沿ってほぼ垂直に延びる第2鉛直面36Bが形成されている。ハンドル23が把持可能状態にあるときには、ハンドル23の下角部23C(より具体的には、端面23Aの第2水平面32A)が第2突部36の第1鉛直面36Aに当接して、ハンドル23の収容状態側から把持可能状態側への回動(図15における反時計回りの回動)が規制されるとともに、ハンドル23の下角部23C(より具体的には、端面23Aの第2垂直面32B)が第2突部36の第2鉛直面36Bに当接して、ハンドル23の両端部の左右方向への変位が規制されるようになっている。
【0042】
このような構成によれば、ハンドル23が把持可能状態にあるときには、ハンドル23の上角部23Bを第1突部34の平坦面34Aに当接させ、ハンドル23の下角部23Cを第2突部34の第1鉛直面36Aに当接させることにより、ハンドル23の収容状態側から把持可能状態側への回動を安定して規制し、把持可能状態で強固に保持することができる。
【0043】
さらに、ハンドル23が把持可能状態にあるときには、ハンドル23の両端部が左右方向に変位するのを第2突部34の第2鉛直面36Bにより安定して規制し、把持可能状態でさらに強固に保持することができる。
図16は、発光機構22の構成を示す斜視図である。図17は、発光機構22の構成例22A,22Bを示す図であって、発光機構22A,22Bを左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面図である。
【0044】
図16および図17を参照して、発光機構22は、LED40と、透明または半透明の樹脂により形成され、LED40の上方側を覆うカバー部材41とを含む。カバー部材41は、LED40から照射される光を拡散させるためのレンズ部42と、このレンズ部42の下端部に結合され、LED40の周囲を取り囲んで光が漏れるのを阻止するためのカバー部43とが一体的に形成された形状を有している。このように、レンズ部42とカバー部43とを一体的に形成すれば、発光機構22の組立作業が容易になるとともに、部品点数を減らして製造コストを低減することができる。
【0045】
レンズ部42は、略直方体形状に形成され、LED40から照射される光を拡散させるための拡散部42Aと、この拡散部42Aの上面から前後方向に延びるように上方に向かって突出する突条であって、ダストカバー16の上面部16Aを貫通して外方に露出し(図5参照)、拡散部42Aで拡散された光により発光される発光部42Bとを有している。拡散部42Aの下面には、LED40を収容するための凹部44が形成されている。この凹部44の形状は、図17(a)に示す凹部44Aのように、LED40の外周面に対応する球面状であってもよいし、図17(b)に示す凹部44Bように、その内面(たとえば、天面)に楔形状などの凹凸を有するような形状であってもよい。カバー部43は、底面のない略中空直方体形状を有し、平面視でその面積がレンズ部42の面積よりも大きく、その上面上にレンズ部42が結合されている。
【0046】
この実施形態では、カバー部材41のうちレンズ部42の発光部42B以外の部分の外面、すなわち、レンズ部42の拡散部42Aおよびカバー部43の外面(図16にハッチングを施して示している部分)は、いわゆるシボ加工が施されることにより、小さな凹凸を有するざらざらの表面とされ、発光部42Bと比較して光の透過率が減少させられている。このような構成によれば、カバー部材41の発光部42B以外の部分から漏れる光を減少させて、発光部42Bをより明るく照らし出すことができる。
【0047】
図18は、電気掃除機の本体3を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。図19は、上ハウジング11Aを取り外した状態における本体3の平面図である。図20は、図18に示す矢印A−Aに沿って見た本体3の断面図である。図19および図20では、集塵フィルタ7を省略して示している。
図18〜図20を参照して、集塵室13は、ハウジング11内の前半分程度の空間に形成されていて、この集塵室13内に配置される集塵フィルタ7は、たとえば、略矩形平板状であって、中央部に略円形状の入口が形成された台紙7Aと、台紙7Aの入口を後側から覆うように台紙7Aに開口部が固定された袋状のフィルタ部7Bとを備えている。
【0048】
集塵室13の前面を区画する前面壁13Aには、吸込口12に連通する略円形の開口51が形成され、この開口51の周縁部には、後述する略円環状のパッキン52が取り付けられている。集塵室13の前端上部(上面開口の前端部)には、集塵フィルタ7の台紙7Aの上端縁を係止するための係止部材53が回動可能に取り付けられている。ダストカバー16を開いた状態で、上方から上面開口を介して集塵室13内に集塵フィルタ7を挿入し、係止部材53により台紙7Aを係止して前方側に押さえつけることにより、台紙7Aの入口と開口51とを連通させた状態で台紙7Aをパッキン52に圧接させてシールすることができる。
【0049】
ハウジング11内の集塵室13の後方における左側3分の2程度の空間には、電動送風機2を収容する送風機収容室54が形成されている。電動送風機2の外側は、樹脂製の送風機カバー55により覆われて、一体的な送風ユニット56が構成されている。電動送風機2の駆動によって吸込口12からハウジング11内に吸い込まれた空気は、集塵フィルタ7を通過する際に、その空気に含まれる塵埃が捕獲され、塵埃が捕獲された後の空気は、集塵室13と送風機収容室54とを区画する区画壁57に形成された開口58から送風機収容室54に流入する。この開口58の周縁部には、略矩形に枠組みされた外枠59に対して格子状にリブ(1つないし複数の縦リブ60および横リブ61)が掛け渡されることにより形成されたフィルタ保持枠62が取り付けられ、このフィルタ保持枠62により、たとえばウレタンなどの材料により形成され、集塵フィルタ7を通過した細塵を捕獲するための細塵フィルタ63が、前方側から保持されている(図19では、フィルタ保持枠62および細塵フィルタ63を省略して示している。)。
【0050】
ハウジング11内の集塵室13の後方における右側3分の1程度の空間(集塵室13の右側の空間)には、電源コードを収容するためのコード収容室64が形成されている(図19参照)。コード収容室64には、コードリール65が左右方向に延びる回転軸66を中心に回転可能に配置されており、この電気掃除機を使用しないときには、電源コードをコードリール65の外周面に巻き付けた状態でコード収容室64に収容しておくことができる。コードリール65は、リールサポータ67により保持され、一体的なリールユニット68として構成されている。上ハウジング11Aを取り付けた状態では、電源コードをハウジング11内に出し入れするためのコード出入口20が、コード収容室64に臨むこととなる。コード収容室64は、送風機収容室54と連通していて、集塵室13で塵埃が捕獲された後、開口58を介して送風機収容室54に流入した空気の一部は、コード収容室64を通って排気孔18,19から排気されるようになっている。
【0051】
集塵室13の内底面の左端部には、その前後方向中央部から後方にかけて前後方向に延びる下方リブ69が、上方に向かって突出形成されている。下方リブ69の上端縁には、その前端から後方側に向かって上り傾斜した第1傾斜部69Aと、第1傾斜部69Aの後端から後方に向かってほぼ水平方向に延びる第1水平部69Bと、第1水平部69Bの後端から後方に向かって上り傾斜した第2傾斜部69Cと、第2傾斜部69Cの後端から後方に向かってほぼ水平方向に延びる第2水平部69Dとが形成されている。第1水平部69Aは集塵室13の前後方向中央部に位置し、第2水平部69Dは集塵室13の前後方向後端部に位置している。第2水平部69Dは、フィルタ保持枠62の下端(開口58の下端)に位置している。
【0052】
フィルタ保持枠62の縦リブ60の1つ(最も左側の縦リブ60)は、正面視で、集塵室13の内底面に形成された下方リブ69の上方に、上下方向に沿った同一直線上に延びている。この縦リブ60の下端部には、側面視略矩形状の後方リブ70が前方に向かって突出形成されている。この後方リブ70の下端縁は、下方リブ69の第2水平部69Dに近接した状態で対向している。後方リブ70の前端縁は、ほぼ鉛直方向に延びていて、その下部が、下方リブ69の第2傾斜部69Cと第2水平部69Dとの結合部近傍に位置している。このような構成により、下方リブ69と後方リブ70とは前後方向に沿った同一の鉛直面内に延びるように配置され、下方リブ69の縁と後方リブ70の縁とが、下方リブ69の第2傾斜部69Cから後方リブ70の前端縁へと連続するようになっている。
【0053】
この実施形態では、下方リブ69により集塵フィルタ7(フィルタ部7B)を下方から支持することにより、集塵室13の内底面と集塵フィルタ7との間に空間を形成することができるとともに、後方リブ70により集塵フィルタ7(フィルタ部7B)を後側から支持することにより、区画壁57と集塵フィルタ7との間に空間を形成することができる。これにより、集塵フィルタ7に塵埃がある程度貯まった場合でも、集塵フィルタ7(フィルタ部7B)の外表面が集塵室13の内底面や区画壁57に張り付くのを防止して、上記空間により空気の流路を確保することができるので、集塵室13から流出する空気の流路が塞がれるのを防止できる。
【0054】
特に、同一面内に延びるように形成された下方リブ69と後方リブ70とにより、集塵室13の底部から開口58に連通する流路を形成することができるので、集塵室13からさらに良好に空気を流出させることができる。
ただし、集塵室13内に下方リブ69および後方リブ70がいずれも形成されたような構成に限らず、下方リブ69または後方リブ70のいずれか一方が形成されたような構成であってもよい。
【0055】
図21は、上ハウジング11Aを取り外した状態における本体3の背面図である。図22は、図21に示す矢印B−Bに沿って見た断面図であって、送風ユニット56を省略して示している。
送風機カバー55の前端縁部には、ゴムなどの弾性体により形成された略円環状の前取付部71が取り付けられ、送風機カバー55の後面には、ゴムなどの弾性体により形成された背面視略矩形の後取付部72が取り付けられている(図18および図19参照)。送風ユニット56をハウジング11内の所定位置(送風機収容室54)に配置すると、前取付部71が、送風機収容室54の内底面の前端部から上方に向かって突出する支持リブ73により下方から支持されるとともに、後取付部72が、送風機収容室54の内底面の後端部から上方に向かって突出する支持リブ74により下方から支持されることとなる(図18、図19、図21および図22参照)。このように、弾性体を介して送風ユニット56を支持することにより、電動送風機2の駆動により生じる振動がハウジング11に伝わるのを抑制できる。
【0056】
下ハウジング11Bの底面後端部には、支持リブ74が形成される位置の近傍に、外側から内側に向かって窪んだ窪み75が形成されている。この窪み75が形成されることにより、送風機収容室54の内底面に、上方に向かってほぼ鉛直に立ち上がる鉛直面75Aと、この鉛直面75Aの上端から後方に向かってほぼ水平に延びる水平面75Bとが形成され、当該内底面が底上げされている(図22参照)。支持リブ74は、上記水平面75Bから上方に向かって突出するように形成されている。
【0057】
支持リブ74は、左右方向に延びる鉛直面に沿った平板部74Aと、この平板部74Aの左右両端縁からそれぞれ後方に向かって折れ曲がった折曲部74Bとを有している。平板部74Aには、送風ユニット56の後取付部72の下部に対応する略矩形状の凹部76が形成されていて、この凹部76内に後取付部72の下部を嵌め込んで支持することができるようになっている。すなわち、送風ユニット56の後取付部72は、支持リブ74の凹部76の底面で支持されるとともに、凹部76の左右両側に形成されたアーム77で左右方向に挟持され、左右方向への変位が規制される(図21参照)。支持リブ74の平板部74Aの左右両端縁に折曲部74Bを形成することにより、両アーム77を左右方向に撓みにくくすることができるので、電動送風機2をより強固に固定することができる。
【0058】
この実施形態では、下ハウジング11Bに形成された窪み75により、下ハウジング11Bの内底面が底上げされ、その底上げされた部分に支持リブ74が形成されているので、支持リブ74の上下方向の長さを短くすることができる。したがって、支持リブ74の強度を向上することができ、電動送風機2をさらに強固に固定することができる。
図23は、送風ユニット56を左手前側上方から見た斜視図である。
【0059】
図23を参照して、送風ユニット56の送風機カバー55には、その後側部分の上端部に、ほぼ水平方向に延びる平坦面78が形成されていて、この平坦面78上に、この電気掃除機の動作を制御するための制御回路を含む基板79が取り付けられている。基板79の右端部には、この電気掃除機の運転時に高温になる放熱板80が配置されている。基板79には、電気掃除機に備えられた各種部品を基板79に対して電気的に接続するための複数の配線81が取り付けられている。
【0060】
送風機カバー55には、複数の配線81のうちの少なくとも1つを固定するための固定リブ82が、平坦面78の左前端部から上方に向かって突出形成されている。固定リブ82の先端縁には、下方に向かって延びる溝82Aが形成されていて、この溝82A内に配線81を挟持することにより配線81を固定することができるようになっている。図23に示すように、固定リブ82に固定された配線81と送風機カバー55の外表面との間の空間内に他の配線81を通せば、これらの他の配線81を固定するための固定リブを別途設けることなく、これらの他の配線81を処理する(束ねる)ことができるので、構造を簡素化することができる。
【0061】
図24は、送風ユニット56の平面図である。
図24に示すように、送風機カバー55の外周面に防音材83,84を巻けば、電動送風機2の駆動音を外部に漏れにくくすることができる。防音材には、通気性が比較的悪いフェルトにより形成され、送風機カバー2の少なくとも基板79が配置されている部分の外周面を覆い、放熱板80に対向する部分に開口83Aが形成されたフェルト防音材83と、通気性が比較的よいウレタンにより形成され、フェルト防音材83の開口83Aを覆うように放熱板80に対向するウレタン防音材84とが含まれる。
【0062】
このような構成によれば、送風機カバー55の外周面を主にフェルト防音材83で覆って、防音効果を高めることができるとともに、電気掃除機の運転時に高温となる放熱板80を通気性が比較的よいウレタン防音材84で覆うことにより、放熱板80から放射される熱を良好に外部に逃がすことができる。
この場合、ウレタン防音材84の放熱板80に対向する面を波形形状(複数の凸部および凹部を有する形状)に形成すれば、ウレタン防音材84の凹部と放熱板80との間に形成された空間を介して、放熱板80から放射される熱を良好に外部に導くことができる。
【0063】
ただし、フェルト防音材83の開口83Aがウレタン防音材84により覆われるような構成に限らず、ウレタン防音材84を省略し、放熱板80から放射される熱を、フェルト防音材83に形成された開口83Aから外部に逃がすことができるような構成であってもよい。
図25は、電気掃除機の本体3をリールユニット68の直右方において前後方向に延びる鉛直面に沿って切断したときの断面を右側から見た断面図である。図26は、リールユニット68の右側面図である。
【0064】
図25および図26を参照して、リールユニット68には、電源コードを巻き付けるための略円筒状のコードリール65と、このコードリール65を保持するリールサポータ67とが含まれる(図26では、コードリール65を省略して示している。)。コードリール65は、その中心軸線寄りの内側空間に配置された付勢機構85により、図25における時計回りに回転するように付勢された状態で、リールサポータ67により回転可能に保持されている。
【0065】
リールサポータ67は、コードリール65の左側面を覆う側面板67Aと、コードリール65の周面の一部(後側上部)を覆う周面板67Bとが一体的に形成された樹脂製の部材であり、その内側にコード収容室64を区画形成している。側面板67Aには、送風機収容室54からコード収容室64内に空気を流通させるための複数の通気孔86が、左右方向に開口するように形成されている。周面板67Bには、コード収容室64内に流入した空気を当該コード収容室64内から排気するための複数の排気孔87が、前後方向に開口するように形成されている(図4、図19および図21参照)。リールサポータ67の後方には、ハウジング11の後面が対向している。
【0066】
この実施形態では、集塵室13で塵埃が捕獲され、送風機収容室54に流入した空気を、リールサポータ67の側面板67Aに形成された通気孔86からコード収容室64に流入させて、リールサポータ67の周面板67Bに形成された排気孔87から排気させることにより、コード収容室64を通過させてコード収容室64(電源コード)を冷却することができる。この場合、コード収容室64を通過した空気(熱気)が、コード収容室64を区画する周面板67Bに形成された排気孔87を通って、ハウジング11の後面に形成された排気孔18から排気される。したがって、ハウジング11の排気孔18から熱気が直接排気される構成のようにユーザが不快感を感じることがなく、また、コード出入口20から熱気を排気させる構成のようにユーザが違和感を感じることもないので、電気掃除機本体3からの排気をより好適に行うことができる。
【0067】
また、この実施形態では、図4に示すように、リールサポータ67の周面板67Bに形成された複数の排気孔87が、ハウジング11の後面に形成された複数の排気孔18に対向しない位置に配置されている。すなわち、リールサポータ67の周面板67Bに形成された複数の排気孔87と、ハウジング11の後面に形成された複数の排気孔18とが、前後方向に重ならないように配置されている。このような構成によれば、コード収容室64を通過した空気(熱気)は、コード収容室64を区画する周面板67Bに形成された排気孔87を通って、この排気孔87に対向するハウジング11の壁面(排気孔18が形成されている部分以外の部分)に衝突した後、ハウジング11の排気孔18から排気される。これにより、排気の勢いを緩めることができるので、電気掃除機本体3からの排気をさらに好適に行うことができる。
【0068】
リールサポータ67の前側上部には、上下方向に延びるブレーキアーム88が、その中央部近傍に左右方向に延びるように取り付けられた回動軸89を中心に回動可能に配置されている。このブレーキアーム88の下端部には、コードリール65の周面に当接する当接部材90が取り付けられている(図26では当接部材90を省略して示している。)。
図27は、リールサポータ67の外観構成を示す図であって、(a)は右側面図、(b)は背面図をそれぞれ示している。図28は、ブレーキアーム88の外観構成を示す図であって、(a)は平面図、(b)は背面図、(c)は左側面図をそれぞれ示している。
【0069】
図25〜図28を参照して、リールサポータ67の前側上部には、ブレーキアーム88を、その上部がリールサポータ67の上面から上方へと突出した状態で収容するためのブレーキアーム収容部91が形成されていて、このブレーキアーム収容部91の下部に回動軸89が配置されている。ブレーキアーム収容部91には、ブレーキアーム88を図26に示す時計回りに付勢するためのばね92が配置されている(図25では、ばね92を省略して示している。)。ブレーキアーム収容部91の後面を形成する後面壁91Aは、ほぼ鉛直方向に延びており、その前面に、ばね92の後端部を被せて係止するための係止突起93が、前方に向かって突出形成されている。ばね92は、その後端部が係止突起93に被せられた状態で前後方向に軸線が延びるように配置される。
【0070】
ブレーキアーム88の回動軸89よりも上方側における後面には、ばね92の前端部を収容するための収容凹部94が形成されている。この収容凹部94は、断面略矩形状であって、後面および左面が開口している。ブレーキアーム88は、ブレーキアーム収容部91の左内側面に当接または近接した状態で配置され、当該左内側面により、ブレーキアーム88に形成された収容凹部94の左面が閉塞されるようになっている。このようにしてブレーキアーム88の収容凹部94とブレーキアーム収容部91の左内側面とで囲まれた空間内に、ばね92の前端部が収容されることとなる。
【0071】
ブレーキアーム88の収容凹部94をブレーキアーム収容部91の左内側面に近接または当接させることにより、ばね92の前端部を収容するための収容凹部94が形成されるような構成とすることにより、ブレーキアーム88の後面にばね92の前端部を被せて係止するための係止突起を形成するような構成と比較して、ブレーキアーム88の形状を簡素化することができ、ブレーキアーム88の金型成形が容易になる。
【0072】
ブレーキアーム88の上端面には上方に突出するリールボタン21が形成されており、ブレーキーアーム88が取り付けられたリールユニット68が電気掃除機本体3に装着された状態では、リールボタン21がダストカバー16の上面部16Aを貫通し、電気掃除機本体3の上方から下方に向かって押操作可能となる(図25参照)。リールボタン21が押操作されていない状態では、ブレーキアーム88がばね92により図25に示す時計回りに付勢され、当接部材90がコードリール65の外周面に押し当てられることにより、コードリール65が付勢機構85の付勢力に抗して停止した状態で保持される。この状態からリールボタン21が押操作されると、ブレーキアーム88が、ばね92の付勢力に抗して、図25に示す反時計回りに回動する。これにより、当接部材90がコードリール65の外周面から離間して、コードリール65が付勢機構85の付勢力によって図25における時計回りに回転し、電源コードがコード出入口20からコード収容室64内に引き込まれて、コードリール65の外周面に巻き取られることとなる。
【0073】
図29は、集塵室13の前面壁13Aに形成された開口51に取り付けられるパッキン52の一例を示す斜視図である。図30は、このパッキン52の構成を示す図であって、(a)は背面図、(b)は(a)に示す矢印C−Cに沿って見た断面図である。図31は、このパッキン52が取り付けられた状態における電気掃除機本体3を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。
【0074】
図29〜図31を参照して、このパッキン52は、ゴムなどの弾性体により弾性変形可能に形成され、集塵室13の前面壁13Aに形成された開口51を開閉するための略円形の弁体95と、開口51に取り付けられた略円環状の部材であって、その内周面上部に弁体95の周縁部の上端部が連結されることにより弁体95を回動可能に保持する弁保持体96とを備え、吸込口12から電気掃除機本体3内(集塵室13内)に塵埃が流入するのを許容し、電気掃除機本体3内に捕獲された塵埃が吸込口12から流出するのを阻止するための逆止弁として機能するものである。
【0075】
弁保持体96の外周面には、開口51の周縁部に嵌め込まれる円環状の溝96Aが形成されている。弁保持体96の後面の周縁部には、後外方側に向かって突出し、外方に向かうにつれて前方側に向かうように湾曲した当接部96Bが形成されている。図31に示すように、集塵室13内に集塵フィルタ7を収容した状態では、係止部材53により台紙7Aが係止されて前方側に押さえつけられ、台紙7Aの入口と開口51とを連通させた状態で、台紙7Aがパッキン52の当接部96Bに圧接されてシールされることとなる。
【0076】
弁体95の後面には、弁体95と弁保持体96との結合部の左右両側に、上下方向に直線上に延びる1対の第1補強リブ97が突出形成されている。また、弁体95の後面には、弁体95と弁保持体96との結合部よりも下方における左右方向中央部の左右両側(より具体的には、1対の第1補強リブ97よりも左右方向外側)に、1対の第2補強リブ98が突出形成されている。弁体95における弁保持体96との結合部近傍(より具体的には、結合部の直下方側)には補強リブが形成されておらず、この部分は、開口51を開閉するために弁体95が折れ曲がる折曲部99を形成している。このような構成により、弁体95を折曲部99で良好に折り曲げることができるとともに、折曲部99以外の部分において補強リブ97,98により弁体95の厚みを増加させることができるので、弁体95と弁保持体96との結合部近傍の厚みを薄く形成するような構成(図32参照)と比較して、弁体95の強度を向上することができる。
【0077】
弁体95の前面には、折曲部99に対応する位置に、前方に向かって突出する突起100が形成されている。この突起100は、パッキン52が開口51に取り付けられた状態で、吸込口12から差し込まれる接続ホース5(第1ホース5A)の先端縁に接触可能な位置に形成されており、吸込口12から接続ホース5を差し込むと、当該接続ホース5の先端縁が突起100に接触(当接)し、弁体95が後方側に若干折り曲げられる(図31参照)。これにより、開口51に対して弁体95が若干開いた状態とすることができるので、電気掃除機の運転を開始させたときに弁体95を開きやすくすることができ、これにより、電気掃除機の吸込力を向上できる。
【0078】
図33は、上記実施形態の変形例に係るパッキン52Aを示す図であって、(a)は正面図、(b)は(a)に示す矢印E−Eに沿って見た断面図である。
図33を参照して、このパッキン52Aは、上記実施形態に係るパッキン52と同様に、ゴムなどの弾性体により弾性変形可能に形成され、集塵室13の前面壁13Aに形成された開口51を開閉するための略円形の弁体95と、開口51に取り付けられた略円環状の部材であって、その内周面上部に弁体95の周縁部の上端部が連結されることにより弁体95を回動可能に保持する弁保持体96とを備えている。弁保持体96の構成は、上記実施形態に係るパッキン52と同様の構成を有しているので、図に同一符号を付してその説明を省略することとする。
【0079】
弁体95の前面には、弁体95と弁保持体96との結合部の左右両側に、上下方向に直線上に延びる1対の第1補強リブ97Aが突出形成されている。また、弁体95の後面には、弁体95と弁保持体96との結合部よりも下方における周縁部に、円弧状の第2補強リブ98Aが突出形成されている。弁体95における弁保持体96との結合部近傍(より具体的には、結合部の直下方側)には補強リブが形成されておらず、この部分は、開口51を開閉するために弁体95が折れ曲がる折曲部99Aを形成している。このような構成により、弁体95を折曲部99Aで良好に折り曲げることができるとともに、折曲部99A以外の部分において補強リブ97A,98Aにより弁体95の厚みを増加させることができるので、弁体95と弁保持体96との結合部近傍の厚みを薄く形成するような構成(図32参照)と比較して、弁体95の強度を向上することができる。
【0080】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、集塵フィルタに関連する発明以外は、紙パックなどの集塵フィルタ7内に塵埃を捕獲するような紙パック式の電気掃除機に限らず、電気掃除機本体に吸い込まれた塵埃を含む空気を旋回させることにより、塵埃を遠心力により空気から分離して捕獲するような旋回式(いわゆるサイクロン式)の電気掃除機にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】この発明の一実施形態に係る電気掃除機の外観構成を示す側面図であって、吸込具の一部を断面図で示している。
【図2】電気掃除機の本体を左手前側上方から見た斜視図である。
【図3】この本体の左側面図である。
【図4】この本体の背面図である。
【図5】この本体の平面図である。
【図6】この本体の底面図である。
【図7】ハンドルの回動態様を示す本体の左側面図である。
【図8】ハンドルの回動態様を示す本体の斜視図であって、本体を左後側上方から見た図を示している。
【図9】従来のハンドルの構成について説明するための電気掃除機本体の側面図である。
【図10】従来のハンドルの構成について説明するための電気掃除機本体の側面図である。
【図11】ハンドルの外観図であって、(a)は、収容状態におけるハンドルの平面図、(b)は、収容状態におけるハンドルの正面図、(c)は、収容状態におけるハンドルの左側面図をそれぞれ示している。
【図12】ハンドルを取り外した状態における上ハウジングの平面図である。
【図13】ハンドルを取り外した状態における上ハウジングの左側面図である。
【図14】ハンドルが把持可能状態にあるときの上ハウジングの平面図である。
【図15】ハンドルが把持可能状態にあるときの上ハウジングの左側面図である。
【図16】発光機構の構成を示す斜視図である。
【図17】発光機構の構成例を示す図であって、発光機構を左右方向に沿った鉛直面で切断したときの断面図である。
【図18】電気掃除機の本体を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。
【図19】上ハウジングを取り外した状態における本体の平面図である。
【図20】図18に示す矢印A−Aに沿って見た本体の断面図である。
【図21】上ハウジングを取り外した状態における本体の背面図である。
【図22】図21に示す矢印B−Bに沿って見た断面図であって、送風ユニットを省略して示している。
【図23】送風ユニットを左手前側上方から見た斜視図である。
【図24】送風ユニットの平面図である。
【図25】電気掃除機の本体をリールユニットの直右方において前後方向に延びる鉛直面に沿って切断したときの断面を右側から見た断面図である。
【図26】リールユニットの右側面図である。
【図27】リールサポータの外観構成を示す図であって、(a)は右側面図、(b)は背面図をそれぞれ示している。
【図28】ブレーキアームの外観構成を示す図であって、(a)は平面図、(b)は背面図、(c)は左側面図をそれぞれ示している。
【図29】集塵室の前面壁に形成された開口に取り付けられるパッキンの一例を示す斜視図である。
【図30】このパッキンの構成を示す図であって、(a)は背面図、(b)は(a)に示す矢印C−Cに沿って見た断面図である。
【図31】このパッキンが取り付けられた状態における電気掃除機本体を前後方向に沿った鉛直面で切断したときの断面を左側から見た断面図である。
【図32】従来の電気掃除機に備えられた逆止弁の構成例を示す図であって、(a)は正面図、(b)は(a)に示す矢印D−Dに沿って見た断面図である。
【図33】上記実施形態の変形例に係るパッキンを示す図であって、(a)は正面図、(b)は(a)に示す矢印E−Eに沿って見た断面図である。
【符号の説明】
【0082】
3 本体
5 接続ホース
7 集塵フィルタ
11 ハウジング
12 吸込口
13 集塵室
18 排気孔
23 ハンドル
23B 上角部
23C 下角部
24 段部
34A 平坦面
36A 第1鉛直面
36B 第2鉛直面
51 開口
52,52A パッキン
57 区画壁
58 開口
64 コード収容室
67B 周面板
69 下方リブ
70 後方リブ
87 排気孔
95 弁体
96 弁保持体
97,97A 第1補強リブ
98,98A 第2補強リブ
100 突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源コードから本体に電力を供給して運転を行うことができる電気掃除機であって、
上記本体の外形を区画するハウジングと、
上記ハウジング内に形成され、上記電源コードを巻き付けた状態で収容することができるコード収容室と、
上記ハウジングに形成され、上記ハウジング内から空気を排気するための外排気孔と、
上記ハウジング内に上記外排気孔に対向するように配置され、上記コード収容室を区画する区画壁と、
上記区画壁に形成され、上記コード収容室から空気を排気するための内排気孔とを含むことを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
上記内排気孔は、上記外排気孔に対向しない位置に形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気掃除機。
【請求項3】
吸込口から本体内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲することができる電気掃除機であって、
上記本体内に形成され、上記吸込口から上記本体内に吸い込まれた空気を通過させることにより、その空気に含まれる塵埃を捕獲するための袋状の集塵フィルタを収容する集塵室と、
上記集塵室の底部から上方に向かって突出するように形成され、上記袋状の集塵フィルタを下方から支持することができる下方リブとを含むことを特徴とする電気掃除機。
【請求項4】
上記集塵室の空気流通方向後側から空気流通方向前方に向かって突出するように形成され、上記袋状の集塵フィルタを空気流通方向後側から支持することができる後方リブをさらに含み、
上記下方リブと上記後方リブとが同一面内に延びるように形成されていることを特徴とする請求項3記載の電気掃除機。
【請求項5】
吸込口から本体内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲することができる電気掃除機であって、
上記本体内に形成され、上記吸込口から上記本体内に吸い込まれた空気を通過させることにより、その空気に含まれる塵埃を捕獲するための袋状の集塵フィルタを収容する集塵室と、
上記集塵室の空気流通方向後側から空気流通方向前方に向かって突出するように形成され、上記袋状の集塵フィルタを空気流通方向後側から支持することができる後方リブとを含むことを特徴とする電気掃除機。
【請求項6】
本体の外形を区画するハウジングと、
両端部が上記ハウジングに回動可能に取り付けられ、上記ハウジングに近接した収容状態と、この収容状態から回動されて把持可能となる把持可能状態との間で回動可能なハンドルと、
上記ハウジングの外表面に形成され、上記ハンドルが収容状態のときに、上記ハンドルが上記ハウジングの外表面と面一になるように上記ハンドルに近接する段部とを含み、
上記ハンドルが上記収容状態と上記把持可能状態との間で回動される際、上記ハンドルの両端部における上記段部側の角部が、上記段部に対して上記ハウジングと反対側の空間内で略円弧状軌跡を描くことを特徴とする電気掃除機。
【請求項7】
上記段部は、上記ハンドルが回動する際に上記ハンドルの両端部における上記段部側の角部が描く略円弧状軌跡の接線方向にほぼ沿うように延びていることを特徴とする請求項6記載の電気掃除機。
【請求項8】
本体の外形を区画するハウジングと、
両端部が上記ハウジングに回動可能に取り付けられ、上記ハウジングに近接した収容状態と、この収容状態から回動されて把持可能となる把持可能状態との間で回動可能なハンドルとを含み、
上記ハウジングには、
上記ハンドルが上記把持可能状態にあるときに、上記ハンドルの両端部における一方の角部に当接して、上記ハンドルの上記収容状態側から上記把持可能状態側への回動を規制する第1ストッパと、
上記ハンドルが上記把持可能状態にあるときに、上記ハンドルの両端部における他方の角部に当接して、上記ハンドルの上記収容状態側から上記把持可能状態側への回動を規制する第2ストッパとが形成されていることを特徴とする電気掃除機。
【請求項9】
上記ハウジングには、
上記ハンドルが上記把持可能状態にあるときに、上記ハンドルの両端部に当接して、上記ハンドルの両端部が上記ハンドルの回動方向に直交する方向に変位するのを規制する第3ストッパがさらに形成されていることを特徴とする請求項8記載の電気掃除機。
【請求項10】
本体内に吸い込まれた空気に含まれる塵埃を捕獲することができる電気掃除機に適用され、上記本体内に塵埃が流入するのを許容し、上記本体内に捕獲された塵埃が外部に流出するのを阻止するための電気掃除機用逆止弁であって、
上記本体への入口を開閉するための弾性変形可能な弁体と、
上記弁体の外周縁の一部に結合されて、上記弁体を回動可能に保持する弁保持体と、
上記弁体における上記弁保持体との結合部近傍以外の部分に、その部分の厚みを増すために形成された補強リブとを含むことを特徴とする電気掃除機用逆止弁。
【請求項11】
上記弁体の折れ曲がり方向と反対側の面には、上記電気掃除機の上記本体の外部から、上記本体内に空気を導入するための接続ホースを上記入口に差し込んだときに、その接続ホースに接触可能な突起が形成されていることを特徴とする請求項10記載の電気掃除機用逆止弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2006−174858(P2006−174858A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−368087(P2004−368087)
【出願日】平成16年12月20日(2004.12.20)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】