説明

電気掃除機用床ノズル

【課題】 電気掃除機用床ノズルが障害物等で床から浮いた場合でもノズル全体で安定した吸引力を保持することを課題とする。
【解決手段】 電気掃除機の吸引パイプを床ノズル付近で2つに分岐させノズル上に適切に配置することで、障害物のためノズルを浮かせて使用する場合でも、ノズルの両端付近の吸引力を失うことなく使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気掃除機用床ノズルの吸引パイプを2つに分岐させ、ノズル上に適切に配置することで、ノズル全体での安定した吸引を可能にしたものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、1本の吸引パイプをノズルの中央に配置した電気掃除機用床ノズルが利用されている。また、近年では高いじんあい除去能力を持つパワーブラシを搭載した電気掃除機用床ノズルが主流となっている。
【0003】
例えば、特開2007−014370号は、1本の吸引パイプが床ノズルの中央に配置されており、またパワーブラシを搭載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−014370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
1本の吸引パイプをノズルの中央に配置した電気掃除機用床ノズルは、床に密着させた場合はノズル全体で吸引できるが、畳の縁や敷居などの障害物があり浮かせて使用しなければならない場合、ノズルの端の吸引力が減少するため掃除の効率が低下していた。また、パワーブラシを搭載した電気掃除機でも、上記のような障害物に乗り上げるだけで部分的にブラシの空転が起き、掃除の効率が低下していた。
【0006】
本発明は、ノズルが浮いてしまう状況でもノズル全体で安定した吸引力を保持することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するために本発明は、吸引パイプをノズル付近で2つに分岐させ、ノズル上に適切に配置することで、常にノズル全体で吸引できることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明のモデルと従来の電気掃除機用床ノズルを比較した実験を行なったので簡単な結果を掲載する。(なお、使用した電気掃除機本体は吸込仕事率120Wのハンディタイプのものである。)ノズル下部の吸引口の端から3cm部分の下に2cm四方のノートの切れ端を置き、どの高さで吸引出来るかというもので、従来のノズルでは床から2mmの高さで吸引できたのに対し、本発明では床から8mmの高さで吸引できた。従来の電気掃除機用床ノズルは床にほぼ密着させなければノズルの端で吸引できないのに対し、本発明のノズルは浮かせて使用する場合でもノズルの端まで吸引力を保持できている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の電気掃除機用床ノズルを上からみた断面図である。
【図2】本発明の電気掃除機用床ノズルを横からみた断面図である。
【図3】本発明の電気掃除機用床ノズルを前からみた断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1の2aの吸引パイプが4で分岐し、2b・2cの吸引パイプを経てノズル下部にある5の吸引口につながっている。2bはノズル右端から1/4部分、2cはノズル右端から3/4部分に配置すればノズルの吸引力のバランスが良い。
【0011】
次に、本発明ではノズルを床面に密着させなくてもノズル全体で吸引できるので、図1や図2のように吸引口をノズル下面の前方に配置することも可能である。
【0012】
また、図1の3aのジョイントと、3b・3cのジョイントを設ければ、簡単・安価に従来の電気掃除機と同等の操作性を実現できる。
【0013】
吸引パイプを3以上に分岐させることも検討したが、構造が複雑になる・大きいゴミを吸引しにくくなる・吸引力のバランスが崩れやすい等の理由から2つに分岐させることが最適であると考える。
【符号の説明】
【0014】
1 ノズル外殻
2a 吸引パイプ
2b 4の合流点から吸引口につながる右側の吸引パイプ
2c 4の合流点から吸引口につながる左側の吸引パイプ
3a 回転する可動部
3b 回転する可動部(3cと同軸)
3c 回転する可動部(3bと同軸)
4 吸引ルートの合流点
5 吸引口
6 コロ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気掃除機の吸引パイプを2つに分岐させノズル上に適切に配置することで吸引力の安定を図る事を特徴とする電気掃除機用床ノズル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−22437(P2013−22437A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171350(P2011−171350)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(511191037)
【Fターム(参考)】