説明

電気掃除機用集塵袋

【課題】 集塵袋に捕集された塵埃等、及びバクテリア、カビ等の増殖状況の全容を瞬時に確認することが出来ると共に、高い濾過性を有する電気掃除機用集塵袋を提供する。
【解決手段】 電気掃除機に装着されて塵埃等を捕集する為の集塵袋において、前記集塵袋は、吸込口を有する袋状体、及び支持部材より形成されてあると共に、前記集塵袋は、前記袋状体の内部に捕集された前記塵埃等を前記袋状体の外部から視認可能であると共に、光を透過可能な濾過材料により形成されてあるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気掃除機に使用される集塵袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気掃除機用集塵袋に関しては、さまざまな改良がなされ、濾過材料の一部を透明樹脂フィルムにて形成し、集塵袋の内部が見えると共に、塵埃等の量が一目で判る技術が、電気掃除機用集塵袋として、実用新案登録第3030936号公報に開示されてある。
【0003】
【特許文献1】 実用新案登録第3030936号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の電気掃除機用集塵袋は、上記の如くの開示がなされてあるが、紙、あるいは不織布で出来た集塵袋は、不透明で内部の塵埃等の状態が見えず、塵埃等の増加による捕集効率が低下しても取替え時期が判らないという課題を有していた。また、取替え時期が判らない為、バクテリア、カビ等が増殖して、集塵袋が不衛生になるという課題を有していた。
【0005】
また、上記の如く、紙等の濾過材と透明樹脂フィルムを接合した集塵袋も考案されているが、前記透明樹脂フィルムには濾過性が無く、使用する面積を多くすればする程、集塵袋の濾過性が劣化する為、集塵袋の一部分にしか使用できないという課題を有していた。また、集塵袋の一部分にしか使用できない為、捕集された塵埃等の全容を瞬時に確認することは出来ないという課題を有していた。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決する為に成されたもので、集塵袋に捕集された塵埃等、及びバクテリア、カビ等の増殖状況の全容を瞬時に確認することが出来ると共に、高い濾過性を有する電気掃除機用集塵袋を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる電機掃除機用集塵袋は、次のように構成したものである。
(1)電気掃除機に装着されて塵埃等を捕集する為の集塵袋において、前記集塵袋は、吸込口を有する袋状体、及び支持部材より形成されてあると共に、前記袋状体は、前記袋状体の内部に捕集された前記塵埃等を前記袋状体の外部から視認可能であると共に、光を透過可能な濾過材料により形成されてあるものである。
(2)上記(1)記載の電気掃除機用集塵袋において、前記濾過材料は、少なくとも樹脂繊維により形成されてあるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電気掃除機用集塵袋は、次に示すような効果を得ることが出来る。なお、説明にあたっては、請求項の番号と同じ番号を付して説明する。
【0009】
(1)捕集性、及び通気性を有すると共に、光を透過可能な濾過材料が使用されてある袋状体が形成されてある。その為、電気掃除機用集塵袋は、袋状体の内部に捕集された塵埃等を袋状体の外部から視認することが出来る。その為、電気掃除機用集塵袋に捕集された塵埃等の全容を瞬時に確認することが出来る。また、バクテリア、カビ等の増殖状況も同様に確認することが出来る。また、電気掃除機用集塵袋は捕集された塵埃等の全容が瞬時に確認できる為、最適な時期に電気掃除機用集塵袋の交換をすることが出来る。
【0010】
また、電気掃除機用集塵袋は、袋状体が、最適な空隙を有すると共に、捕集性、及び通気性を有している為、高い濾過性を有することが出来る。
【0011】
また、濾過材料として、光を透過可能な樹脂材料にたいして、光を透過不能なパルプを所定量、混合させて製造した場合においては、パルプの有する高い強度、かつ高い耐光性を濾過材料に付加させることが出来る為、高い強度、かつ高い耐光性を有する電気掃除機用集塵袋を製造出来る。
【0012】
また、濾過材料に、光触媒による抗菌効果のある酸化チタンをコーティング、バインダー固着、焼結、あるいは練り込み等をして、光を透過可能な集塵袋を製造すると共に、集塵袋を覆う電気掃除機本体(図示せず)のケース部に、光を透過可能な材料を使用した場合においては、外部の光が電気掃除機本体のケース部を透過すると共に、袋状体を透過する為、光触媒により、集塵袋内に捕集されたバクテリア、カビ等の抗菌処理をすることが出来る。
【0013】
(2)袋状体に使用する濾過材料として、樹脂繊維を使用した場合においては、使用目的に応じて、適時、最適な捕集性、及び通気性を有する空隙を、容易に製造できる。その為、使用目的に応じて、最適な濾過性を有すると共に、袋状体の内部に捕集された塵埃等、及びバクテリア、カビ等の増殖状況の全容を瞬時に、視認出来る電気掃除機用集塵袋を製造出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
集塵袋に捕集された塵埃等、及びバクテリア、カビ等の増殖状況の全容を瞬時に確認することが出来ると共に、高い濾過性を有する電気掃除機用集塵袋を提供するという目的を、電気掃除機に装着されて塵埃等を捕集する為の集塵袋において、前記集塵袋は、吸込口を有する袋状体、及び支持部材より形成されてあると共に、前記集塵袋は、内部の前記塵埃等の捕集状態を前記集塵袋の外部から視認可能な、光の透過性を有する濾過材料にて形成されてある構成において実現した。
【実施例1】
【0015】
図1にて、実施例1を示す。図1は本発明の電気掃除機用集塵袋を前面側から見た斜視図である。図1において、1は電気掃除機用集塵袋、2は袋状体、3は吸込口、4は支持部材である。電気掃除機用集塵袋1は、袋状体2、吸込口3、及び支持部材4より構成されてある。袋状体2は概円筒形状に形成されてあると共に、外面に吸込口3が形成されてある。支持部材4は平板に形成されてあると共に、吸込口3が形成されてある。また、袋状体2と支持部材4は接合されてあると共に、吸込口3が形成されてある。
【0016】
袋状体2は、光を透過可能な濾過材料にて形成されてあり、使用目的に応じて、最適な空隙を有すると共に、捕集性、及び通気性を有している。また、使用する濾過材料としては、たとえば、ポリプロピレン、アクリル、ABS、ビスコースレーヨン等、光を透過可能な材料であるならば、いずれの材料も使用できる。また、ビスコースレーヨンの如くの再生繊維以外にも、光を透過可能で、かつ捕集性を有する空隙、あるいは通気孔を設けた樹脂フィルム材料を使用できる。
【0017】
また、袋状体2の形態については、たとえば、紙、不織布、織布等、袋状体2の内部に捕集された塵埃等を袋状体2の外部から視認可能であると共に、光を透過可能な形態であるならば、いずれの形態であっても使用できる。
【0018】
次に、濾過材料として、ビスコースレーヨンを使用した電気掃除機用集塵袋1の製造手順を説明する。まず、ビスコースレーヨンを使用して紙、不織布、あるいは織布を形成する。その後、紙、不織布、あるいは織布のいずれかにて形成されたビスコースレーヨンを筒状になるよう接合する。その後、筒状の両端部を接合して袋状に形成すると共に、吸込口3を設けることにより袋状体2が形成される。その後、前記袋状体2の吸込口3に対して、吸込口3を有する支持部材4を接合することにより、電気掃除機用集塵袋1が形成される。
【0019】
電気掃除機用集塵袋1は、上記の如くの構成となっているので、捕集性、及び通気性を有すると共に、光を透過可能な濾過材料が使用されてある袋状体2が形成されてある。その為、電気掃除機用集塵袋1は、袋状体2の内部に捕集された塵埃等を袋状体2の外部から視認することが出来る。その為、電気掃除機用集塵袋1に捕集された塵埃等の全容を瞬時に確認することが出来る。また、バクテリア、カビ等の増殖状況も同様に確認することが出来る。また、電気掃除機用集塵袋1は捕集された塵埃等の全容が瞬時に確認できる為、最適な時期に電気掃除機用集塵袋1の交換をすることが出来る。
【0020】
また、電気掃除機用集塵袋1は、袋状体2が、最適な空隙を有すると共に、捕集性、及び通気性を有している為、高い濾過性を有することが出来る。
【0021】
電気掃除機用集塵袋1は、上記の如くの構成になっているが、袋状体2に使用する濾過材料については、上記の如くの構成以外にも、樹脂繊維を使用した濾過材料を、使用出来る。樹脂繊維を使用した場合においては、使用目的に応じて、適時、最適な捕集性、及び通気性を有する空隙を、容易に製造できる。その為、使用目的に応じて、最適な濾過性を有すると共に、袋状体2の内部に捕集された塵埃等、及びバクテリア、カビ等の増殖状況の全容を瞬時に、視認出来る電気掃除機用集塵袋1を製造出来る。
【0022】
また、上記以外にも、濾過材料として、光を透過可能な樹脂材料に対して、光を透過不能なパルプを所定量、混合させて製造することも出来る。前記の如くの濾過材料を使用した場合においては、パルプの有する高い強度、かつ高い耐光性を濾過材料に付加させることが出来る為、高い強度、かつ高い耐光性を有する電気掃除機用集塵袋1を製造出来る。
【0023】
また、前記濾過材料に、光触媒による抗菌効果のある酸化チタンをコーティング、バインダー固着、焼結、あるいは練り込み等をして、光を透過可能な集塵袋を製造すると共に、集塵袋を覆う電気掃除機本体(図示せず)のケース部に、光を透過可能な材料を使用した場合においては、外部の光が電気掃除機本体のケース部を透過すると共に、袋状体2を透過する為、光触媒により、集塵袋内に捕集されたバクテリア、カビ等の抗菌処理をすることが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明は、電気掃除機に使用されてある集塵袋に使用することが出来るが、特に、適切な交換時期が判ると共に、塵埃等、及びバクテリア、カビ等の増殖状況の全容を瞬時に確認できる集塵袋として、より好適に使用できる。
【0025】
また、光触媒によって、抗菌効果が増し、バクテリア、カビ等の増殖を押さえることにより、衛生面での効果が出る集塵袋として、より好適に使用出来る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】 本発明の電気掃除機用集塵袋を前面側から見た斜視図である。
【符号の説明】
【0027】
1 電気掃除機用集塵袋 2 袋状体 3 吸込口 4 支持部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気掃除機に装着されて塵埃等を捕集する為の集塵袋において、前記集塵袋は、吸込口を有する袋状体、及び支持部材より形成されてあると共に、前記袋状体は、前記袋状体の内部に捕集された前記塵埃等を前記袋状体の外部から視認可能であると共に、光を透過可能な濾過材料により形成されてあることを特徴とする電気掃除機用集塵袋。
【請求項2】
請求項1に記載の電気掃除機用集塵袋において、前記濾過材料は、少なくとも樹脂繊維により形成されてあることを特徴とする電気掃除機用集塵袋。

【図1】
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【公開番号】特開2006−297009(P2006−297009A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−147279(P2005−147279)
【出願日】平成17年4月18日(2005.4.18)
【出願人】(391044797)株式会社コーワ (283)
【Fターム(参考)】