説明

電気掃除機

【課題】掃除機本体にハンドル体が取り付けられた状態で収納された場合であってもコンパクトに収納することができるとともに、簡単な操作でハンディ型の電気掃除機及びスティック型の電気掃除機の両方で使用することができ、使い勝手のよい電気掃除機の提供。
【解決手段】吸引風を発生させる電動送風機と、電動送風機を駆動する駆動スイッチと、を内蔵する掃除機本体と、掃除機本体に着脱自在に接続されるハンドル体と、を備え、ハンドル体は、駆動スイッチを操作する操作部を有する保持部と、保持部と回動自在に接続されており、掃除機本体に着脱自在に接続される接続部と、保持部に内蔵されており、操作部の動作に連動して動作する第1のロッドと、接続部に内蔵されており、第1のロッドの動作に連動して動作し、駆動スイッチを機械的に操作する第2のロッドと、から構成されている電気掃除機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気掃除機においては、掃除機本体と、掃除機本体の後部に着脱自在に接続されるハンドル体とを備え、階段などの比較的高くなっている場所を掃除する場合は、掃除機本体からハンドル体を取り外して使用するとともに、床等を掃除する場合は、掃除機本体にハンドル体を取り付けて使用する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
すなわち、図6に示すように、従来の電気掃除機(図示せず)は、吸引風を発生させる電動送風機101を内蔵する掃除機本体102と、掃除機本体102の後部に着脱自在に接続されるハンドル体103と、から構成されている。掃除機本体102には、階段などの比較的高くなっている場所を掃除する際に使用者が保持する第1の把持部104が設けられており、この第1の把持部104の近傍には電動送風機101を駆動する第1のスイッチ(図示せず)が配置されている。また、掃除機本体102の後部には、電動送風機101を駆動する第2のスイッチ105が内蔵されている。ハンドル体103の先端には、床等を掃除する際に使用者が保持する第2の把持部106が設けられており、この第2の把持部106には、第2のスイッチ105を操作する操作部107が設けられている。また、ハンドル体103には、操作部107の動作に従動してハンドル体103の軸方向に摺動し、掃除機本体102の後部に内蔵された第2のスイッチ105を機械的に開閉操作する操作棒108が内蔵されている。
【0004】
そして、従来の電気掃除機(図示せず)においては、階段などの比較的高くなっている場所を掃除する場合は、掃除機本体102からハンドル体103を取り外した状態で、使用者が第1のスイッチ(図示せず)を操作することで電動送風機101が駆動されるように構成されている。また、床等を掃除する場合は、掃除機本体102にハンドル体103を取り付けた状態で、使用者が操作部107を操作することで、操作棒108が操作部107の動作に従動してハンドル体103の軸方向に摺動するとともに、操作棒108が第2のスイッチ105を押圧し、電動送風機101が駆動されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−157468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の電気掃除機においては、電気掃除機の使い勝手を向上させるという観点からは未だ改善の余地があった。
【0007】
すなわち、上記の従来の電気掃除機においては、掃除機本体にハンドル体を取り付けた状態で電気掃除機を収納した場合、掃除機本体に対してハンドル体を折り曲げて収納することができないため、電気掃除機の高さが高くなってしまい、電気掃除機を収納しにくい場合があった。また、掃除機本体からハンドル体を取り外して電気掃除機を収納する場合、電気掃除機を収納するために掃除機本体からハンドル体を取り外す必要があり、電気掃除機を収納するための操作手順が多くなってしまい、電気掃除機の収納に手間がかかる場合があった。
【0008】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、掃除機本体にハンドル体を取り付けた状態で収納する場合であってもコンパクトに収納することができるとともに、簡単な操作でハンディ型の電気掃除機及びスティック型の電気掃除機の両方で使用することができ、使い勝手のよい電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、吸引風を発生させる電動送風機と、電動送風機を駆動する駆動スイッチと、を内蔵する掃除機本体と、掃除機本体に着脱自在に接続されるハンドル体と、を備え、ハンドル体は、駆動スイッチを操作する操作部を有する保持部と、保持部と回動自在に接続されており、掃除機本体に着脱自在に接続される接続部と、保持部に内蔵されており、操作部の動作に連動して動作する第1のロッドと、接続部に内蔵されており、第1のロッドの動作に連動して動作し、駆動スイッチを機械的に操作する第2のロッドと、から構成されている電気掃除機を提供する。
【0010】
上述のように、本発明の電気掃除機においては、ハンドル体は、駆動スイッチを操作する操作部を有する保持部と、保持部と回動自在に接続されており、掃除機本体に着脱自在に接続される接続部と、保持部に内蔵されており、操作部の動作に連動して動作する第1のロッドと、接続部に内蔵されており、第1のロッドの動作に連動して動作し、駆動スイッチを機械的に操作する第2のロッドと、から構成されているものである。
【0011】
これにより、掃除機本体にハンドル体を取り付けた状態で収納する場合であっても、ハンドル体を折りたたんで収納することができるため、電気掃除機をコンパクトに収納することができ、電気掃除機の使い勝手を向上させることができる。また、掃除機本体にハンドル体を着脱するだけで、ハンディ型の電気掃除機及びスティック型の電気掃除機の両方で使用することができるため、簡単な操作でハンディ型の電気掃除機及びスティック型の電気掃除機の両方で使用することができ、電気掃除機の使い勝手を向上させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の電気掃除機によれば、掃除機本体にハンドル体が取り付けられた状態で収納された場合であってもコンパクトに収納することができるとともに、簡単な操作でハンディ型の電気掃除機及びスティック型の電気掃除機の両方で使用することができ、電気掃除機の使い勝手を向上させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】(a)本発明の電気掃除機の実施の形態1におけるハンドル体を伸ばして掃除機本体から取り外した状態を示す全体斜視図、(b)本発明の電気掃除機の実施の形態1の使用状態を示す全体斜視図
【図2】(a)本発明の電気掃除機の実施の形態1におけるハンドル体を折りたたんで掃除機本体から取り外した状態を示す全体側面図、(b)本発明の電気掃除機の実施の形態1の収納状態を示す全体斜視図
【図3】(a)本発明の電気掃除機の実施の形態1における操作部のオフ状態を示す部分拡大図、(b)本発明の電気掃除機の実施の形態1における操作部のオフ状態を示す主要部断面図、(c)本発明の電気掃除機の実施の形態1における操作部のオン状態を示す部分拡大図、(d)本発明の電気掃除機の実施の形態1における操作部のオン状態を示す主要部断面図
【図4】(a)本発明の電気掃除機の実施の形態1における操作部がオフ状態のときの駆動スイッチの状態を示す部分断面図、(b)本発明の電気掃除機の実施の形態1における操作部がオン状態のときの駆動スイッチの状態を示す部分断面図
【図5】(a)本発明の電気掃除機の実施の形態1における着脱操作部が操作されていない状態を示す接続部の拡大図、(b)本発明の電気掃除機の実施の形態1における着脱操作部が操作されていない状態を示す接続部の部分断面図、(c)本発明の電気掃除機の実施の形態1における着脱操作部が操作されていない状態での操作部の拡大図、(d)本発明の電気掃除機の実施の形態1における着脱操作部が操作された状態を示す接続部の拡大図、(e)本発明の電気掃除機の実施の形態1における着脱操作部が操作された状態を示す接続部の断面図、(f)本発明の電気掃除機の実施の形態1における着脱操作部が操作された状態での操作部の拡大図
【図6】従来の電気掃除機を示す部分断面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
第1の発明は、吸引風を発生させる電動送風機と、電動送風機を駆動する駆動スイッチと、を内蔵する掃除機本体と、掃除機本体に着脱自在に接続されるハンドル体と、を備え、ハンドル体は、駆動スイッチを操作する操作部を有する保持部と、保持部と回動自在に接続されており、掃除機本体に着脱自在に接続される接続部と、保持部に内蔵されており、操作部の動作に連動して動作する第1のロッドと、接続部に内蔵されており、第1のロッドの動作に連動して動作し、駆動スイッチを機械的に操作する第2のロッドと、から構成されている電気掃除機としたものである。
【0015】
これにより、掃除機本体にハンドル体が取り付けられた状態で収納された場合であっても、ハンドル体を折りたたんで収納することができるため、電気掃除機をコンパクトに収納することができ、電気掃除機の使い勝手を向上させることができる。また、掃除機本体にハンドル体を着脱するだけで、ハンディ型の電気掃除機及びスティック型の電気掃除機の両方で使用することができるため、簡単な操作でハンディ型の電気掃除機及びスティック型の電気掃除機の両方で使用することができ、電気掃除機の使い勝手を向上させることができる。
【0016】
第2の発明は、特に第1の発明において、第1のロッドは、第1のロッドの第2のロッド側の先端が保持部の接続部側の端部から突出しないように構成されているものである。
【0017】
これにより、第1のロッドが動作するストロークを確保できるとともに、操作部の位置に関わらずハンドル体を折りたたむことができ、使い勝手のよい電気掃除機を提供することができる。
【0018】
第3の発明は、特に第1及び第2の発明において、ハンドル体には、ハンドル体を掃除機本体に着脱させる着脱操作部が設けられており、第2のロッドは、着脱操作部が操作され、ハンドル体が掃除機本体から着脱される際に、着脱操作部の操作に連動して動作し、駆動スイッチを機械的に停止させる構成としたものである。
【0019】
これにより、ハンドル体が着脱操作部の操作に連動して動作するため、掃除機本体からハンドル体を取り外す際に、第2のロッドが掃除機本体に引っかかることがなく、掃除機本体からハンドル体を確実に取り外すことができるとともに、掃除機本体にハンドル体を取り付ける際にも、第2のロッドが掃除機本体に引っかかることがなく、掃除機本体にハンドル体を確実に取り付けることができ、電気掃除機の使い勝手を向上させることができる。また、ハンドル体が取り外されることで、第2のロッドが駆動スイッチを機械的に停止させるため、電気掃除機の運転状態に関わらず確実に電気掃除機の運転を停止させることができる安全性の高い電気掃除機を提供することができる。
【0020】
以下、図面を参照しながら本発明の電気掃除機の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号付し、重複する説明は省略する。
【0021】
(実施の形態1)
本発明の電気掃除機の実施の形態1について、図1〜5を用いて説明する。
【0022】
図1(a)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1におけるハンドル体を伸ばして掃除機本体から取り外した状態を示す全体斜視図、図1(b)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1の使用状態を示す全体斜視図である。また、図2(a)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1におけるハンドル体を折りたたんで掃除機本体から取り外した状態を示す全体側面図、図2(b)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1の収納状態を示す全体斜視図である。さらに、図3(a)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1における操作部のオフ状態を示す部分拡大図、図3(b)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1における操作部のオフ状態を示す主要部断面図、図3(c)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1における操作部のオン状態を示す部分拡大図、図3(d)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1における操作部のオン状態を示す主要部断面図である。また、図4(a)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1における操作部がオフ状態のときの駆動スイッチの状態を示す部分断面図、図4(b)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1における操作部がオン状態のときの駆動スイッチの状態を示す部分断面図である。さらに、図5(a)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1における着脱操作部が操作されていない状態を示す接続部の拡大図、図5(b)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1における着脱操作部が操作されていない状態を示す接続部の部分断面図、図5(c)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1における着脱操作部が操作されていない状態での操作部の拡大図、図5(d)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1における着脱操作部が操作された状態を示す接続部の拡大図、図5(e)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1における着脱操作部が操作された状態を示す接続部の断面図、図5(f)は、本発明の電気掃除機の実施の形態1における着脱操作部が操作された状態での操作部の拡大図である。
【0023】
図1及び図2に示すように、電気掃除機100は、吸引風を発生させる電動送風機(図示せず)と、電動送風機(図示せず)を駆動する駆動スイッチ1a(図3(b)及び(d)参照)とを内蔵する掃除機本体1と、掃除機本体1に着脱自在に接続されるハンドル体2と、掃除機本体1に着脱自在に接続されるとともに、被清掃面の塵埃を吸引する吸込具3と、から構成されている。また、掃除機本体1の電動送風機(図示せず)の上流側には、電動送風機(図示せず)によって発生された吸引風によって吸引された塵埃を捕集する集塵部4が設けられている。
【0024】
掃除機本体1には、使用者が掃除機本体1からハンドル体2を取り外して、電気掃除機100をハンディ型の電気掃除機として使用する場合に、使用者が保持する本体把持部5が形成されている。また、本体把持部5には、電気掃除機100をハンディ型の電気掃除機として使用した際に、電動送風機(図示せず)を駆動させる電源スイッチ6が設けられている。
【0025】
ハンドル体2は、使用者が掃除機本体1にハンドル体2を取り付けて、電気掃除機100をスティック型の電気掃除機として使用する場合に、使用者が保持するハンドル体把持部7を有する保持部8と、掃除機本体1に着脱自在に接続される接続部9と、から構成されており、保持部8と接続部9とは、回動軸10で回動自在に接続されるとともに、回動軸10で折り曲げ可能な構成とされている。
【0026】
図3(b)及び(d)に示すように、保持部8のハンドル体把持部7の近傍には、電気掃除機100をスティック型の電気掃除機として使用した際に、駆動スイッチ1aを操作する操作部11が設けられている。また、保持部8には、操作部11の動作に連動して動作する第1のロッド12が内蔵されている。さらに、接続部9には、第1のロッド12の
動作に連動して動作し、駆動スイッチ1aを機械的に操作する第2のロッド13が内蔵されている。
【0027】
第1のロッド12及び第2のロッド13は、保持部8が接続部9に対して伸ばされた状態(図1(b)に示す状態)のときに、第1のロッド12の第2のロッド13側の端部と第2のロッド13の第1のロッド12側の端部とが当接するとともに、保持部8が接続部9に対して折りたたまれた状態(図2(b)に示す状態)のときに、第1のロッド12の第2のロッド13側の端部と第2のロッド13の第1のロッド12側の端部とが離間するように構成されている。また、第1のロッド12は、第1のロッド12の動作状態に関わらず、第1のロッド12の第2のロッド13側の先端が保持部8の接続部9側の端部から突出しないように構成されている。さらに、第1のロッド12は、第1のロッド12のハンドル体把持部7側の端部が操作部11に設けられた嵌合凹部11aと嵌合することで、操作部11の動作に連動して動作するように構成されている。
【0028】
図3(b)及び図3(d)に示すように、操作部11の接続部9側の端部には、操作部11がオン状態(図3(c)及び図3(d)に示す状態)にされた際に、保持部8の内部に設けられた第1の被係止部14と嵌合する第1の係止部15が設けられており、操作部11がオン状態にされた際に、第1の被係止部14と第1の係止部15とが係合することで、操作部11がオン状態で保持されるように構成されている。
【0029】
図3(b)及び図3(d)に示すように、接続部9には、使用者がハンドル体2を掃除機本体1に着脱させる際に操作する着脱操作部16と、使用者が保持部8を回動させる際に操作する回動操作部17とが配置されている。
【0030】
着脱操作部16の掃除機本体1側の端部には、掃除機本体1にハンドル体2が取り付けられた際に、掃除機本体1の後部に設けられた第2の被係止部18と嵌合する第2の係止部19が設けられており、掃除機本体1にハンドル体2が取り付けられた際に、第2の被係止部18と第2の係止部19とが嵌合することで、ハンドル体2が掃除機本体1に保持固定されるように構成されている。また、着脱操作部16には、着脱操作部16から接続部9の内部に向かって伸びる第1のリブ20が延設されている。さらに、第2のロッド13には、第2のロッド13を接続部9内に保持させるとともに第2のロッド13の動作に連動して動作する保持部材21が設けられており、この保持部材21には、保持部材21から着脱操作部16側に向かって伸びる第2のリブ22が延設されている。
【0031】
図3(b)、図3(d)、及び、図4に示すように、掃除機本体1の後部には、第2のロッド13の動作に連動して動作するとともに、駆動スイッチ1aを機械的に操作するスイッチレバー23が内蔵されている。このスイッチレバー23は、バネ24によって接続部9側へ付勢されている。また、スイッチレバー23には、スイッチレバー23から駆動スイッチ1a側に向かって伸びる操作リブ25が設けられており、この操作リブ25によって駆動スイッチ1aが機械的にオン状態及びオフ状態へと操作されるように構成されている。
【0032】
以上のように構成された電気掃除機100について、以下、その動作、作用を説明する。
【0033】
図1(a)及び図2(a)に示すように、使用者が電気掃除機100をハンディ型の電気掃除機として使用する場合、使用者は、掃除機本体1からハンドル体2を取り外した状態で電気掃除機100を使用する。この状態で、使用者が掃除機本体1に設けられた本体把持部5を保持し、電源スイッチ6を前方(集塵部4側)へスライドさせると、電動送風機(図示せず)が駆動され、吸引風が発生する。電動送風機(図示せず)によって吸引風
が発生された状態で、掃除機本体1を被清掃面上で移動させると、吸込具3の下面に設けられた吸込口(図示せず)から被清掃面上の塵埃が吸引され、集塵部4で捕集される。
【0034】
次に、図1(b)及び図2(b)に示すように、使用者が電気掃除機100をスティック型の電気掃除機として使用する場合、使用者は、掃除機本体1にハンドル体2を取り付けた状態で電気掃除機100を使用する。
【0035】
図3(b)に示すように、使用者によりハンドル体2が掃除機本体1に取り付けられると、接続部9に配置された着脱操作部16の第2の係止部19が掃除機本体1の後部に設けられた第2の被係止部18と嵌合し、ハンドル体2が掃除機本体1に保持固定される。そして、図2(b)に示すように、ハンドル体2が収納状態(図2(b)に示す状態)でハンドル体2を掃除機本体1に取り付けた場合、使用者は、保持部8を回動させ、ハンドル体2を収納状態から使用状態(図1(b)に示す状態)へと回動させる。
【0036】
図3(c)及び(d)に示すように、ハンドル体2が掃除機本体1に取り付けられ、保持部8が使用状態とされている状態で、使用者が操作部11を下方(接続部9側)へと摺動させ、操作部11をオフ状態(図3(a)及び(b)に示す状態)からオン状態(図3(c)及び(d)に示す状態)にすると、操作部11の動作に連動して第1のロッド12が下方へと摺動するとともに、第1のロッド12の動作に連動して第2のロッド13及び保持部材21が下方(掃除機本体1側)へと摺動する。このとき、操作部11に設けられた第1の係止部15と保持部8に設けられた第1の被係止部14とが係合することで、操作部11がオン状態で保持される。
【0037】
図4に示すように、操作部11及び第1のロッド12の動作に連動して第2のロッド13が下方へ摺動されると、スイッチレバー23がバネ24の付勢力に反して第2のロッド13によって下方(掃除機本体1側)へと押込まれるとともに、駆動スイッチ1aがスイッチレバー23に設けられた操作リブ25によって機械的にオフ状態(図4(a)に示す状態)からオン状態(図4(b)に示す状態)にされ、電動送風機(図示せず)が駆動される。この状態で、使用者がハンドル体把持部7を保持し電気掃除機100を被清掃面上で移動させると、電動送風機(図示せず)で発生された吸引風によって、吸込具3の下面に設けられた吸込口(図示せず)から被清掃面上の塵埃が吸引され、集塵部4で捕集される。
【0038】
次に、使用者が電気掃除機100の運転を停止させ、電気掃除機100を収納する場合、使用者は、操作部11を上方(ハンドル体把持部7側)へと摺動させ、駆動スイッチ1aをオン状態からオフ状態にし、電動送風機(図示せず)を停止させる。
【0039】
図3及び図4に示すように、使用者によって操作部11が上方へと摺動され、第1の被係止部14と第1の係止部15との係合が解除されると、操作部11の動作に連動して第1のロッド12が上方へと摺動する。第1のロッド12が上方へと摺動されると、スイッチレバー23及び第2のロッド13がバネ24の付勢力により上方へと摺動されるとともに、駆動スイッチ1aが操作リブ25によってオン状態からオフ状態へと機械的に操作され、電動送風機(図示せず)が停止される。このとき、スイッチレバー23は、バネ24の付勢力によって駆動スイッチ1aをオフ状態で維持させる位置に保持される。
【0040】
使用者が掃除機本体1にハンドル体2を取り付けた状態で電気掃除機100を収納する場合、使用者は、接続部9に設けられた回動操作部17を下方へと摺動させるとともに、保持部8を回動させ、ハンドル体2を使用状態から収納状態へと回動させて、電気掃除機100を収納する。
【0041】
また、使用者が掃除機本体1からハンドル体2を取り外した状態で電気掃除機100を収納する場合、使用者は、接続部9に設けられた着脱操作部16を上方へと摺動させ、第2の被係止部18と第2の係止部19との嵌合を解除するとともに、掃除機本体1からハンドル体2を取り外して、電気掃除機100を収納する。
【0042】
ここで、本実施の形態においては、操作部11がオン状態のまま、使用者により着脱操作部16が操作された場合、着脱操作部16の操作に連動して第2のロッド13及びスイッチレバー23が動作し、駆動スイッチ1aを機械的に停止させるように構成している。
【0043】
すなわち、図5に示すように、操作部11がオン状態(図5(a)〜(c)の状態)のときに、使用者により着脱操作部16が上方(保持部8側)に摺動され、ハンドル体2が掃除機本体1から取り外されると、着脱操作部16の第1のリブと第2のロッド13に取り付けられた保持部材21の第2のリブ22とが当接し、第2のロッド13及び保持部材21が保持部8側へと摺動される。第2のロッド13が上方に摺動すると、第2のロッド13の動作に連動して第1のロッド12が上方へと摺動し、第1の被係止部14と第1の係止部15との係合が解除され、操作部11がオフ状態(図5(d)〜(f)の状態)となり、駆動スイッチ1aがオフ状態となる。
【0044】
また、操作部11がオン状態のまま、使用者によりハンドル体2が掃除機本体1に取り付けられた場合、保持部8が伸ばされた状態で、ハンドル体2が掃除機本体1取り付けられると、着脱操作部16の第2の係止部19の掃除機本体1側の端部が掃除機本体1と当接するとともに、着脱操作部16の第2の係止部19の掃除機本体1側の端部が接続部9の内部へと押込まれ、着脱操作部16が上方へと摺動する。着脱操作部16が上方へ摺動すると、着脱操作部16の第1のリブと保持部材21の第2のリブ22とが当接し、第2のロッド13及び保持部材21が保持部8側へと摺動されるとともに、第2のロッド13の動作に連動して第1のロッド12が上方へと摺動し、第1の被係止部14と第1の係止部15との係合が解除され、操作部11がオフ状態となる。これにより、操作部11がオン状態のまま、使用者によりハンドル体2が掃除機本体1に取り付けられた場合であっても、保持部8が伸ばされた状態でハンドル体2が掃除機本体1に取り付けられた際に、電気掃除機100の運転が急に開始されることがなく、電気掃除機100の安全性を向上させることができる。
【0045】
以上のように、本実施の形態においては、掃除機本体1にハンドル体2が取り付けられた状態で電気掃除機100が収納された場合であっても、回動操作部17を操作することでハンドル体2を折りたたんだ状態で電気掃除機100を収納することができるため、電気掃除機100をコンパクトに収納することができ、電気掃除機100の使い勝手を向上させることができる。
【0046】
また、本実施の形態においては、着脱操作部16を操作するだけで掃除機本体1にハンドル体2を着脱することができ、ハンディ型の電気掃除機100及びスティック型の電気掃除機100の両方で使用することができるため、簡単な操作でハンディ型の電気掃除機100及びスティック型の電気掃除機100の両方で使用することができ、電気掃除機100の使い勝手を向上させることができる。
【0047】
さらに、本実施の形態においては、第1のロッド12の第2のロッド13側の先端が保持部8の接続部9側の端部から突出しないように構成しているため、操作部11の状態及び第1のロッド12の状態に関わらず、ハンドル体2を折りたたむことができ、電気掃除機の使い勝手を向上させることができる。
【0048】
また、本実施の形態においては、第2のロッド13が着脱操作部16の動作に連動して
動作するように構成しているため、掃除機本体1からハンドル体2を取り外す際に、第2のロッド13が掃除機本体1に引っかかることがなく、掃除機本体1からハンドル体2を確実に取り外すことができるとともに、掃除機本体1にハンドル体2を取り付ける際にも、第2のロッド13が掃除機本体1に引っかかることがなく、掃除機本体1にハンドル体2を確実に取り付けることができ、電気掃除機100の使い勝手を向上させることができる。
【0049】
さらに、本実施の形態においては、操作部11がオン状態のまま、使用者により着脱操作部16が操作された場合、着脱操作部16の操作に連動して第2のロッド13及びスイッチレバー23が動作し、駆動スイッチ1aを機械的に停止させるように構成しているため、電気掃除機100の運転状態に関わらず確実に電気掃除機100の運転を停止させることができ、安全性の高い電気掃除機100を提供することができる。
【0050】
また、本実施の形態においては、使用者が操作部11を操作することで、第1のロッド12、第2のロッド13、及び、スイッチレバー23によって駆動スイッチ1aが機械的に操作されるように構成しているため、操作部11の動作に連動させて駆動スイッチ1aを確実に動作させることができる。
【0051】
さらに、本実施の形態においては、スイッチレバー23をバネ24によって上方に付勢し、第1の被係止部14と第1の係止部15との係合を解除するだけで、駆動スイッチ1aをオフ状態にすることができるように構成しているため、簡単な操作で確実に電動送風機(図示せず)の運転を停止させることができ、電気掃除機100の使い勝手を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明の電気掃除機によれば、掃除機本体にハンドル体が取り付けられた状態で収納された場合であってもコンパクトに収納することができるとともに、簡単な操作でハンディ型の電気掃除機及びスティック型の電気掃除機の両方で使用することができ、電気掃除機の使い勝手を向上させることが可能となるので、家庭、業務用の電気掃除機の分野・用途に好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 掃除機本体
1a 駆動スイッチ
2 ハンドル体
3 吸込具
4 集塵部
5 本体把持部
6 電源スイッチ
7 ハンドル体把持部
8 保持部
9 接続部
10 回動軸
11 操作部
11a 嵌合凹部
12 第1のロッド
13 第2のロッド
14 第1の被係止部
15 第1の係止部
16 着脱操作部
17 回動操作部
18 第2の被係止部
19 第2の係止部
20 第1のリブ
21 保持部材
22 第2のリブ
23 スイッチレバー
24 バネ
25 操作リブ
100 電気掃除機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引風を発生させる電動送風機と、前記電動送風機を駆動する駆動スイッチと、を内蔵する掃除機本体と、前記掃除機本体に着脱自在に接続されるハンドル体と、を備え、前記ハンドル体は、前記駆動スイッチを操作する操作部を有する保持部と、前記保持部と回動自在に接続されており、前記掃除機本体に着脱自在に接続される接続部と、前記保持部に内蔵されており、前記操作部の動作に連動して動作する第1のロッドと、前記接続部に内蔵されており、前記第1のロッドの動作に連動して動作し、前記駆動スイッチを機械的に操作する第2のロッドと、から構成されている電気掃除機。
【請求項2】
前記第1のロッドは、前記第1のロッドの前記第2のロッド側の先端が前記保持部の前記接続部側の端部から突出しないように構成されている請求項1記載の電気掃除機。
【請求項3】
前記ハンドル体には、前記ハンドル体を前記掃除機本体に着脱させる着脱操作部が設けられており、前記第2のロッドは、前記着脱操作部が操作され、前記ハンドル体が前記掃除機本体から取り外される際に、前記着脱操作部の操作に連動して動作し、前記駆動スイッチを機械的に停止させる請求項1または2に記載の電気掃除機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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