説明

電気機器の表示装置、およびこれを用いた電気機器のサービスシステム

【課題】携帯端末を用いることにより、ユーザーが所望の情報を容易に取得できる電気機器の表示装置、およびこれを用いた電気機器のサービスシステムを提供する
【解決手段】本発明は、情報コード1を読み取り可能な読取手段81を有する携帯端末7に所定の情報を表示させるため、当該情報に対応した前記情報コード1を表示する電気機器2の表示装置5である。情報コード1を表示可能なコード表示部511と、複数の情報コード1から任意の情報コード1をユーザーに選択させるコード選択部52と、前記コード選択部52により選択された前記情報コード1を前記コード表示部511に表示させる制御部6とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器の表示装置、およびこれを用いた電気機器のサービスシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報コードを読み取ることができる携帯端末に、所定の情報を表示させるため、その情報に対応したQRコード(登録商標)やURL等の情報コードを表示する電気機器の表示装置が知られている。ユーザーは、この表示装置により表示された情報コードを、読取手段を有する携帯端末により読み取らせる。これによりこの携帯端末は、情報コードに対応する情報を表示部に表示する(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に記載されたサービスシステムは、情報コードを表示する電気機器としての印刷装置と、情報コードを読み取って当該情報コードに対応する情報を表示部に表示する携帯端末とを備えている。印刷装置は、当該印刷装置のエラーを検出するエラー検出手段と、このエラー検出手段によりエラーの検出がなされた場合にこのエラーに関する情報に対応した情報コードを表示する情報コード表示手段とを有している。
【0004】
このような構成の印刷装置は、エラーに対応する情報コードを表示させるものであるため、装置にトラブルが発生したときにのみ情報コードを表示させる。したがって特許文献1記載のサービスシステムは、印刷装置におけるトラブルが発生したときに初めて、ユーザーが携帯端末を利用して情報を得ることができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−110524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで上記特許文献1記載のサービスシステムは、当該装置にエラーが発生した場合でなければ、印刷装置が情報コードを表示しない。このためこのサービスシステムは、ユーザーが製品に関する固有の情報等(例えば、製品の仕様や製品の使用方法)をエラー発生時以外に知りたい場合であっても、ユーザーに対し情報を提供することができない。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、携帯端末を用いることにより、ユーザーが所望の情報を容易に取得できる電気機器の表示装置、およびこれを用いた電気機器のサービスシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電気機器の表示装置は、情報コードを読み取り可能な読取手段を有する携帯端末に所定の情報を表示させるため、当該情報に対応した前記情報コードを表示する電気機器の表示装置であって、前記情報コードを表示可能なコード表示部と、複数の情報コードから任意の情報コードをユーザーに選択させるコード選択部と、前記コード選択部により選択された前記情報コードを前記コード表示部に表示させる制御部とを備えていることを特徴とする。
【0009】
またこの電気機器の表示装置において、前記情報コードが、インターネット上の所定のサイトにアクセスするためのアドレス情報を示すものであることが好ましい。
【0010】
またこの電気機器の表示装置において、前記制御部は、第1の表示状態から、前記コード選択部により選択された前記情報コードが表示される第2の表示状態へと変化させた後、当該第2の表示状態のまま所定の時間が経過した場合に、前記第1の表示状態に戻らせるようコード表示部を制御することが好ましい。
【0011】
またこの電気機器の表示装置において、前記コード表示部に表示された前記情報コードに対応する説明を表示する説明表示部をさらに備えていることが好ましい。
【0012】
またこの電気機器の表示装置において、前記制御部は、前記コード表示部に表示させた前記情報コードの表示頻度を計数するカウンタと、前記コード選択部によりユーザーが情報コードを選択する際に、前記カウンタで計数された表示頻度に基づいて情報コードの順番を変化させるコード順列手段とを備えていることが好ましい。
【0013】
またこの電気機器の表示装置において、前記制御部は、少なくとも電気機器のエラーが発生したとき、又はメンテナンスが必要になったとき、又は消耗品の交換が必要になったときに、対応する情報コードをコード表示部に表示させるよう制御することが好ましい。
【0014】
本発明の電気機器のサービスシステムは、上記の電気機器の表示装置を用いたサービスシステムであって、前記情報コードが、インターネット上の所定のサイトにアクセスするためのアドレス情報を示すものであり、前記コード表示部に表示された前記情報コードを読み取り可能な読取手段と、この読取手段により読み取った情報コードに基づいて当該情報コードに対応するインターネット上の所定のサイトのアドレスデータに変換する変換手段と、この変換手段により生成されたアドレスデータに基づいてインターネットに接続する接続手段と、この接続手段により接続されたインターネット上の前記サイトを表示するサイト表示部とを具備する携帯端末を備え、前記コード選択部によりユーザーが選択した情報コードに対応するインターネット上のサイトを、前記携帯端末の前記サイト表示部に表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の電気機器の表示装置、およびこれを用いた電気機器のサービスシステムによれば、ユーザーは、携帯端末を用いて所望の情報を容易に取得できることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態の表示装置の表示手段を説明するための概略図である。
【図2】上記実施形態の電気機器の概略図である。
【図3】上記実施形態の電気機器と携帯端末を示す斜視図である。
【図4】上記実施形態の電気機器のブロック図である。
【図5】上記実施形態の携帯端末のブロック図である。
【図6】上記実施形態の表示動作のフローチャートである。
【図7】上記実施形態の表示装置の変形例を示す概略図である。
【図8】上記実施形態の表示装置のさらに別の変形例を示す概略図である。
【図9】上記変形例の表示装置とは別の変形例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づいて説明する。
【0018】
実施形態1のサービスシステムは、製品情報等の所定の情報に対応する情報コード1を電気機器2の表示装置5に表示し、ユーザーがこの情報コード1を携帯端末7によって読み取ることで、所望の情報を取得できるようにしたシステムである。このサービスシステムは、図3に示されるように、各種情報に対応した複数の情報コード1のうちユーザーが選択する所定の情報コード1を表示する電気機器2と、この電気機器2に表示される情報コード1を読み取ることができる携帯端末7とを備えている。
【0019】
電気機器2は、情報コード1を表示するための表示装置5を備えている。本実施形態の電気機器2は、図2,3に示されるように、表示装置5を内蔵するアルカリイオン整水器により構成されている。本実施形態のアルカリイオン整水器は、表示装置5を内蔵する本体部30と、この本体部30により生成されたアルカリイオン水を吐出する吐水管31と、アルカリイオン水生成時に発生する排水を吐出する排水管32とを備えている。
【0020】
本体部30は、図2に示されるように、水道管9に接続された浄水部40と、この浄水部40に導入路46を介して連通接続された電解槽41とを備えている。また本体部30は、電解槽41の上流側に位置し且つ導入路46の途中に設けられたカルシウム供給部42と、導入路46に設けられた流量検知部43とを備えている。また本体部30は、表示装置5と、電気機器の電源となる電源部44とをさらに備えている。本体部30は、浄水部40・電解槽41・カルシウム供給部42・表示装置5を内部に収容するケーシング45により外郭が形成されている。
【0021】
浄水部40は、その内部が、水源となる水道管9に連通する。浄水部40は、流入した水を浄化することができる浄化部材400をその内部に収容する。本実施形態の浄化部材400は、少なくとも活性炭と中空糸膜とを含むカートリッジにより構成されている。本実施形態の浄水部40は、水道管9から供給された水道水を活性炭に接触させることで、残留塩素・トリハロメタン・カビ臭等を吸着除去し、さらに中空糸膜に透過させることで細菌や不純物を取り除いて濾過する。浄水部40は、内部に収容した浄化部材400を取り替えることができるよう構成されている。
【0022】
電解槽41は、浄水部40により濾過された水を電気分解して、アルカリイオン水及び酸性イオン水を生成する。電解槽41は、導入路46にそれぞれ連通する第1の電極室410及び第2の電極室412を有しており、これら電極室410,412が隔膜414を介して隣接している。この隔膜414は、電気分解によって生成されたイオンの流通を許容し且つ水の流通を阻止するよう構成されている。隔膜414は、例えば不織布に多孔質フッ素樹脂をコーティングしたもの等により構成される。
【0023】
電解槽41は、第1の電極室410に第1の電極板411を収容し、且つ第2の電極室412に第2の電極板413を収容する。この電極板411,413は、電解槽41内に収容された水を電気分解するために用いられるものであり、例えばチタン等からなる帯状の金属板に白金をコーティングして構成される。電極板411,413には、後述の制御部6が電気的に接続されており、例えば第1の電極板411にマイナスの電圧が印加され、第2の電極板413にプラスの電圧が印加される。このとき第1の電極板411は陰極電極となって、陰極室(第1の電極室410)を形成する。また第2の電極板413は陽極電極となって、陽極室(第2の電極室412)を形成する。
【0024】
第1の電極室410は、その内部が吐水管31に連通接続されている。また第2の電極室412は、その内部が排水管32に連通接続されている。
【0025】
なお、第1の電極板411にプラスの電圧を印加し且つ第2の電極にマイナスの電極を印加することもできる。この場合、第1の電極板411は陽極電極となって、陽極室(第1の電極室410)を形成する。また第2の電極板413は陰極電極となって、陰極室(第2の電極室412)を形成する。
【0026】
カルシウム供給部42は、グリセロリン酸カルシウムや乳酸カルシウム等のカルシウムイオンを、電解槽41に流入する前の水に付与し、当該水の電気伝導度を上昇させる。これにより、下流側に位置する電解槽41において、浄水部40からの水が電気分解されやすい状態となる。
【0027】
流量検知部43は、導入路46の途中に取り付けられ、導入路46を流通する水量を検知する。流量検知部43は、後述の表示装置5の制御部6に電気的に接続されており、導入路46内を流通する水の流量情報を制御部6に出力する。制御部6は、この流量検知部43が一定の流量以上を検知すると、通水中(使用中)であると判断するよう構成されている。
【0028】
表示装置5は、情報コード1や現在の吐水の水質情報を表示する表示手段51と、情報コード1をユーザーに選択させるコード選択部52と、表示手段51を制御する制御部6とを備えている。表示装置5は、アルカリイオン水・酸性イオン水・水質・pH強度等の各種機能の設定をユーザーに行なわせるための機能設定手段53をさらに備えている。
【0029】
表示手段51は、図3に示されるように、ケーシング45から外部に露出するよう設けられている。表示手段51は、制御部6に電気的に接続されており、制御部6によりその表示内容が制御される。表示手段51は、情報コード1を表示するコード表示部511と、このコード表示部511に表示された情報コード1に対応する説明を表示する説明表示部512とを備えている。
【0030】
コード表示部511は、図1に示されるように、電気機器2に関する固有の情報等(例えば、製品の仕様等)に対応する情報コード1を表示する。コード表示部511は、情報コード1とこれに対応する表示(本実施形態においてはコードナンバー)が表示される。本実施形態のコード表示部511は、液晶ディスプレイにより構成されている。
【0031】
本実施形態の情報コード1は、二次元バーコードにより構成されており、具体的にはQRコード(登録商標)により構成されている。本実施形態の情報コード1は、インターネット上の所定のウェブサイト(機器の情報を掲載した特定のサイト)にアクセスするためのアドレス情報を格納したものである。
【0032】
説明表示部512は、コード表示部511に表示された情報コード1に対応する簡易的な説明を表示する。説明表示部512は、図1に示されるように、コード表示部511に並設されている。説明表示部512は、例えば情報コード1がアルカリイオン整水器に関するウェブサイトのアドレス情報を格納するものである場合には、「アルカリイオン整水器に関する情報サイト」等と表示する。また説明表示部512は、例えば情報コード1がカートリッジに関するウェブサイトのアドレスを格納するものである場合には、「交換カートリッジに関する情報サイト」等と表示する。また説明表示部512は、例えば情報コード1がエラー情報に関するウェブサイトのアドレス情報を格納するものである場合には、「エラー情報に関する情報サイト」等と表示する。さらに説明表示部512は、例えば情報コード1が問い合わせに関するウェブサイトのアドレス情報を格納するものである場合には、「問い合わせに関する情報サイト」等と表示する。なお、本実施形態の説明表示部512も、コード表示部511と同様に、液晶ディスプレイにより構成されている。
【0033】
コード選択部52は、複数の情報コード1から任意の情報コード1をユーザーに選択させる機能を有しており、本実施形態では、ケーシング45外に露出するコード選択ボタン520により構成されている。コード選択部52は、ユーザーにより操作されると、その信号を制御部6に出力する。
【0034】
制御部6は、コード選択部52からの信号が入力されると、表示装置5の表示手段51の表示内容を変化させる。本実施形態の制御部6は、図4に示されるように、複数の情報コード1が格納されたメモリ61を備えている。メモリ61は、格納された情報コード1に、コード選択ボタン520の押し回数が予め対応付けて登録されている。制御部6は、コード選択部52が操作されると、その情報をコード選択部52から取得し、この情報に基づいてメモリ61に格納された情報コード1を取得し、その後この情報コード1をコード表示部511に表示させる。
【0035】
本実施形態の制御部6は、機能設定手段53により設定された情報を表示する初期画面の状態から、ユーザーがコード選択ボタン520を1回押すと、押し回数1回に対応した第1の情報コード11(コードNo.1)を表示させる(図1参照)。次いで、第1の情報コード11が表示された状態から、ユーザーがコード選択ボタン520をさらに1回押すと、押し回数2回に対応した第2の情報コード12(コードNo.2)を表示させる。次いで、第2の情報コード12が表示された状態から、ユーザーがコード選択ボタン520をさらに1回押すと、押し回数3回に対応した第3の情報コード13(コードNo.3)を表示させる。次いで、第3の情報コード13が表示された状態から、ユーザーがコード選択ボタン520をさらに1回押すと、押し回数4回に対応した第4の情報コード14(コードNo.4)を表示させる。なお、制御部6は、ユーザーによりコード選択ボタン520が所定回数押されると、表示手段51を再び初期画面に変化させる。
【0036】
制御部6は、コード選択部52により選択された情報コード1をコード表示部511に表示した経過時間を計測するタイマー62と、タイマー62からの信号に基づいてコード表示部511を初期画面(第1の表示状態)に変化させる初期画面表示部63とを備える。タイマー62は、コード選択ボタン520が1回又は複数回押され、コード表示部511に所定の情報コード1が表示される(第2の表示状態)と、当該コード表示部511に所定の情報コード1が表示されてからの時間を計測し始める。タイマー62は、経過時間の情報を初期画面表示部63に出力する。
【0037】
初期画面表示部63は、タイマー62から取得した時間情報が、所定の時間を超えると初期画面に戻すようコード表示部511を制御する。つまり初期画面表示部63は、ユーザーが選択した情報コード1を表示する第2の表示状態のまま、所定の時間が経過したときに、第1の表示状態に表示を戻す。ここでいう所定の時間は、例えば10〜120秒に設定され、好ましくは60〜90秒に設定される。なお、本実施形態においては60秒に設定されている。
【0038】
なお、本実施形態のタイマー62は、第1の情報コード11を一定時間表示させた後、さらに第2の情報コード12を表示させた場合、第2の情報コード12が表示されてからの時間を計測し、このとき第1の情報コード11の経過時間は積算しない。
【0039】
また制御部6は、コード表示部511に表示させた前記情報コード1の表示頻度を計数して保持するカウンタ64と、このカウンタ64で計数された表示頻度に基づいて情報コード1を順に並べ替えるコード順列手段65とを備えている。
【0040】
本実施形態のカウンタ64は、タイマー62に接続されており、情報コード1が表示された経過時間をタイマー62から取得する。そしてカウンタ64は、タイマー62から取得した経過時間情報が所定の値以上となった場合に、カウンタ値を「+1」する。つまり、本実施形態のカウンタ64は、コード選択部52により選択された情報コード1が一定時間以上表示された場合に、そのカウンタ値を「+1」するよう構成されている。カウンタ64は、情報コード1ごとに計数することができるようになっている。カウンタ64は、そのカウンタ値をコード順列手段65に出力する。
【0041】
コード順列手段65は、カウンタ64から取得したカウンタ値に基づいて、情報コード1を順列させてコード表示部511に表示する。本実施形態のコード順列手段65は、カウンタ値の多い情報コード1ほど優先的に表示させ、カウンタ値が少なくなるほど後に表示する。なお、カウンタ値が同じ値の場合には、コードナンバーが小さい情報コード1を優先して表示する。
【0042】
また制御部6は、エラー検出手段66と、このエラー検出手段66により検出された情報に基づいて、このエラー情報に対応する情報コード1をコード表示部511に表示するエラーコード表示手段67とを備えている。
【0043】
エラー検出手段66は、機器のエラーを検出し、そのエラー情報をエラーコード表示手段67に出力する。本実施形態のエラー検出手段66は、メンテナンス時期が到来したことを検出するメンテナンス時期検出部660と、消耗品の交換時期が到来したことを検出する消耗品交換時期検出部661とを備えている。またエラー検出手段66は、電流値や内部を流通する流量値等が異常値となった場合に機器の異常を検出する異常検知手段663をさらに備えている。エラー検出手段66は、流量検知部43により一定以上の流量を検知した場合に、その時間を積算する使用期間タイマー662を備えている。
【0044】
メンテナンス時期検出部660は、使用期間タイマー662から時間情報を取得し、その情報に基づいてメンテナンス時期が到来したか否かを判断する。メンテナンス時期検出部660は、使用期間タイマー662が所定の積算時間を超えた場合に、メンテナンス時期が到来したと判断して、その情報をエラーコード表示手段67に出力する。なお、メンテナンス時期検出部660は、ユーザーがメンテナンスを行った場合、メンテナンス時の積算時間からの経過時間を算出し、次のメンテナンス時期を検出するようになっている。
【0045】
消耗品交換時期検出部661は、使用期間タイマー662から時間情報を取得し、その情報に基づいて消耗品交換時期が到来したか否かを判断する。消耗品交換時期検出部661は、使用期間タイマー662が所定の積算時間を超えた場合に、消耗品交換時期が到来したと判断して、その情報をエラーコード表示手段67に出力する。なお、消耗品交換時期検出部661は、ユーザーが消耗品を交換した場合、交換時の積算時間からの経過時間を算出し、次の消耗品交換時期を検出するようになっている。
【0046】
エラーコード表示手段67は、エラー検出手段66からの各種信号を取得すると、その信号に対応する情報コード1をコード表示部511に表示させる。またエラーコード表示手段67は、コード表示部511に表示した情報コード1に対応する説明を説明表示部512に表示させる。
【0047】
このような構成の表示装置5は、次のように表示を行なう。
【0048】
通常、表示装置5の表示手段51は初期画面を表示する。この状態でユーザーがコード選択ボタン520を1回押すと、図1に示すように、制御部6は、初期画面から情報コード表示画面に移行させ、第1の情報コード11(コードNo.1)を表示させる。本実施形態の表示装置5では、制御部6は、アルカリイオン整水器に関するウェブサイトのアドレス情報を格納する情報コード1を表示させる。また制御部6は、第1の情報コード11を表示するのと同時に、アルカリイオン整水器に関する情報に対応する簡易的な説明を表示させる。
【0049】
ここで本実施形態の制御部6は、初期画面から情報コード表示画面に表示手段51を変化させるに当たり、設定状態や電気機器2の正常・異常に関わらず表示手段51に情報コード1を表示させる。設定状態とは、例えば、アルカリイオン水生成モード、酸性イオン水生成モードまたは浄水モード等の吐水の水質モードや、通水中・止水中などの動作モード等といった機能設定手段53により設定された機能モードを言う。
【0050】
この状態からさらに、ユーザーがコード選択ボタン520を1回押すと、制御部6は、第1の情報コード11(コードNo.1)が表示された画面から、第2の情報コード12(コードNo.2)が表示された画面へと移行させる。本実施形態の表示装置5では、制御部6は、交換カートリッジに関するウェブサイトのアドレス情報を格納する情報コード1を表示させる。また制御部6は、第2の情報コード12を表示するのと同時に、交換カートリッジに関する情報に対応する簡易的な説明を表示させる。
【0051】
このように本実施形態の表示装置5は、ユーザーがコード選択ボタン520を押すと、順番に情報コード1が変化していくよう構成されている。そして上述のように、制御部6は、ユーザーによりコード選択ボタン520が所定回数押されると、表示手段51を再び初期画面に変化させる。
【0052】
また、ユーザーがコード選択ボタン520を単数又は複数回押すことで、情報コード1が選択されると、制御部6のタイマー62は時間をカウントし始める。情報コード1が表示された時間が所定の時間を経過すると、制御部6は、表示手段51を初期画面に変化させる。
【0053】
このとき本実施形態の表示装置5は、カウンタ64が、所定の時間表示された情報コード1に対応するカウンタ値を「+1」して計数する。すると、カウンタ値を取得したコード順列手段65が、複数の情報コード1をカウンタ値に基づいて並び換え、コード選択ボタン520を押すごとに切り替わる情報コード1の順序を入れ替える。
【0054】
ここでカウンタ値に基づいて情報コード1の順番を入れ替えるフローについて、以下、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0055】
初期画面モードから、ユーザーが情報コードを短く押すと(S100)、情報コード表示モードに移行し、コード表示部511に第1の情報コード11が表示される(S101)。この状態で、第1の情報コード11の表示が一定時間(例えば、60秒)以上経過すると、第1の情報コード11に対応するカウンタ値(図中「コード1使用カウンタ」と示す)を「+1」する(S102)。第1の情報コード11の表示が一定時間経過する前に、ユーザーがコード選択ボタン520を短く押すと(S103)、コード表示部511に第2の情報コード12が表示される(S104)。
【0056】
ここで、第1の情報コードの表示が一定時間経過する前に、ユーザーがコード選択ボタン520以外のボタンを短く押すと(S105)、初期画面に移行する(S106)。
【0057】
第2の情報コード12が表示されたまま一定時間(例えば、60秒)以上経過すると、第2の情報コード12に対応するカウンタ値(図中「コード2使用カウンタ」と示す)を「+1」する(S107)。第2の情報コード12の表示が一定時間経過する前に、ユーザーがコード選択ボタン520を短く押すと(S108)、コード表示部511に第3の情報コード13が表示される(S109)。
【0058】
第2の情報コード12の表示が一定時間経過する前に、ユーザーがコード選択ボタン以外のボタンを短く押すと(S110)、初期画面に移行する(S106)。
【0059】
第3の情報コード13が表示されたまま一定時間(例えば、60秒)以上経過すると、第3の情報コード13に対応するカウンタ値(図中「コード3使用カウンタ」と示す)を「+1」する(S111)。第3の情報コード13の表示が一定時間経過する前に、ユーザーがコード選択ボタン520を短く押すと(S112)、コード表示部511に第4の情報コード14が表示される(S113)。
【0060】
第3の情報コード13の表示が一定時間経過する前に、ユーザーがコード選択ボタン520以外のボタンを短く押すと(S114)、初期画面に移行する(S106)。
【0061】
第4の情報コード14が表示されたまま一定時間(例えば、60秒)以上経過すると、第4の情報コードに対応するカウンタ値(図中「コード4使用カウンタ」と示す)を「+1」する(S115)。第4の情報コード14の表示が一定時間経過する前に、ユーザーがコード選択ボタン520を短く押すと(S116)、初期画面に移行する(S106)。
【0062】
各コード使用カウンタのカウンタ値が計数されると(S102,S107,S111,S115)、コード順列手段65が各カウンタ値を比較する(S117)。そしてコード順列手段65は、カウンタ値が大きいものほど情報コード1の使用頻度が高いと判断し、カウンタ値が多い順に情報コード1が表示されるよう順番を入れ替える(S118)。
【0063】
このように本実施形態の表示装置5は、コード表示部511と、任意の情報コード1をユーザーに選択させるコード選択部52と、コード選択部52により選択された情報コード1をコード表示部511に表示させる制御部6とを備えている。これによりユーザーは、電気機器2にエラーが発生した場合に限らず、いつでも、所望の情報コード1をコード表示部511に表示させることができる。
【0064】
また本実施形態の表示装置5は、表示される情報コード1が、インターネット上の所定のサイトにアクセスするためのアドレス情報を示すものである。このため、更新されて新たな情報が掲載されたウェブサイトを携帯端末7に表示させることができる。しかも、ユーザーは、携帯端末7を用いて電気機器2固有のサイトが簡単に閲覧できるため、現在必要な情報を早急に確認できる。
【0065】
また本実施形態の表示装置5は、制御部6が、第2の表示状態に変化してから所定の時間が経過した場合に、第1の表示状態に戻らせるようコード表示部511を制御する初期画面表示部63を備えている。このように、所定時間が経過すれば第1の表示状態に変化させるため、ユーザーは、使用する度に第1の表示状態から開始することができ、所望の情報コード1を表示させるに当たり、いつも同じ操作を行なうだけでよい。
【0066】
また本実施形態の表示装置5は、コード表示部511に表示された情報コード1に対応する説明を表示する説明表示部512を備えているため、ユーザーに対し、表示されている情報コード1の内容を示すことができる。これによりユーザーは、使い勝手がよいものとなる。
【0067】
また本実施形態の表示装置5は、表示頻度に基づいて情報コード1の順番を変化させるコード順列手段65を備えているため、使用頻度の高い情報コード1を優先的に表示することができる。これによりユーザーは必要な情報を素早く確認できるようになる。
【0068】
また本実施形態の表示装置5は、少なくとも電気機器2のエラーが発生したとき、又はメンテナンスが必要になったとき、又は消耗品の交換が必要になったときに、対応する情報コード1をコード表示部511に表示させるものである。このため、ユーザーはエラーに対応する情報や、メンテナンスに関する情報や、消耗品の交換に関する情報を素早く取得することができる。
【0069】
このように表示装置5に表示された情報コード1は、ユーザーが所有する携帯端末7によって読み込まれる。
【0070】
携帯端末7は、情報コード1を読み取ることで、インターネット上のサイトにアクセスして、そのサイト情報をサイト表示部72に表示させる。本実施形態の携帯端末7は、携帯電話により構成されている。携帯端末7は、図5に示されるように、情報コード1を読み取り可能な読取手段71と、読取手段71により読み取られた画像データを処理する携帯制御部8と、この携帯制御部8に制御されるサイト表示部72とを備えている。
【0071】
読取手段71は、情報コード1を画像データとして読み込む撮像部により構成されており、具体的には携帯電話に搭載されたカメラにより構成される。読取手段71は、取得した画像データを携帯制御部8に出力する。
【0072】
携帯制御部8は、図5に示されるように、読取手段71により読み取られた画像データを変換する変換手段82と、この変換手段82により生成された情報に基づいてインターネットに接続する接続手段83とを備えている。変換手段82は、読取手段71により入力された画像データを、この画像データに対応するインターネット上の所定のサイトのアドレスデータに変換する。なお、接続手段83は、変換手段82からアドレス情報を取得した後、自動でインターネットに接続してもよいし、ユーザーが手動で接続するようにしてもよい。
【0073】
携帯制御部8は、接続手段83によりインターネットに接続することで、インターネット上の所定のウェブサイトをサイト表示部72に表示させる。本実施形態のサイト表示部72は、携帯電話に搭載されたモニターにより構成されている。
【0074】
このような構成の携帯端末7は、電気機器2の表示装置5に表示された情報コード1を読み取ることで、電気機器2固有のインターネット上のサイトを、素早く表示することができる。このようにユーザーは、この携帯端末7を用いて電気機器2の情報コード1を読み取ることで、所望の情報を直ぐに取得することができる。
【0075】
次に、本実施形態のアルカリイオン整水器の動作を図2に基づいて説明する。
【0076】
ユーザーは、機能設定手段53を操作して、アルカリイオン水生成モード、酸性イオン水生成モードまたは浄水モード等の水質モード、並びにpH強度を選択する。この後、ユーザーは、水栓91を開放させて通水を行なう。
【0077】
水道管9から導入された原水は、浄水部40内に入って浄水された後、導入路46を流通して電解槽41へ流入する。このとき、浄水部40によって原水中の残留塩素やトリハロメタン、カビ臭、一般細菌等の不純物が取り除かれ、カルシウム供給部42によってグリセロリン酸カルシウムや乳酸カルシウム等が供給される。
【0078】
電源プラグ441から電源部44に電圧(AC100V)が供給される。電源部44は、電源プラグ441から供給された交流電源を制御用直流電源に変換し、電気分解に必要なエネルギーを生成する。電源部44により生成されたエネルギーは、制御部6を介して電解槽41の第1の電極板411および第2の電極板413に供給される。この時、相対的にプラス電圧を印加する電極を陽極、マイナス電圧を印加する電極を陰極とすると、電解槽41内に隔膜414で仕切られた陽極室と陰極室とが形成される。
【0079】
アルカリイオン水生成モード時においては第1の電極板411が陰極となり、第2の電極板413が陽極となる。導入路46から電解槽41内に流入した水は、第1の電極板411と第2の電極板413により、電気分解され、第1の電極室410にアルカリイオン水が生成されると共に第2の電極室412に酸性イオン水が生成される。この後、電極室410,412で生成されたイオン水は、吐水管31よりアルカリイオン水が吐出されると共に排水管32より酸性イオン水が排出される。
【0080】
単位時間当たりに流れる流量レベルが一定量を下回ると、制御部6は、この状態を止水と判断し、電解槽41へのエネルギーの供給を停止する。この時制御部6は、止水後一定時間、第1の電極板411に相対的にプラス電圧を印加し、第2の電極板413にマイナス電圧を印加する。これにより、第1の電極板411に付着したカルシウム等のスケールを洗浄除去するようになっている。
【0081】
なお、本実施形態の表示装置5は、情報コード1の表示頻度を計数するカウンタ64と、このカウンタ64で計数された表示頻度に基づいて情報コード1の順番を変化させるコード順列手段65とを備えていたが、本発明において、これらは必ずしも必要な構成ではない。例えば、本発明の表示装置は、図7に示すように、カウンタ64が設けられていない構成とすることも可能である。
【0082】
また本実施形態の表示装置5は、説明表示部512を備えていたが、本発明において説明表示部512は必ずしも必要な構成ではない。例えば図8に示すように、本発明の表示装置は、説明表示部512が設けられていない構成とすることも可能である。
【0083】
また本発明の表示装置5は、第2の表示状態のまま所定の時間が経過した場合に、第1の表示状態に戻らせる初期画面表示部63が設けられていたが、本発明において初期画面表示部は必ずしも必要な構成ではない。例えば図9に示すように、本発明の表示装置は、初期画面表示部63が設けられていない構成とすることも可能である。
【0084】
また、本実施形態のサービスシステムは、電気機器2としてアルカリイオン整水器が用いられていたが、本発明は様々な電気機器に対して適用することができる。このため本発明は、アルカリイオン整水器に限定されない。
【0085】
また本実施形態のサービスシステムは、携帯端末7として携帯電話が用いられていたが、本発明の携帯端末7は、情報コード1を読み取ることができればよく、携帯電話に限定されるものではない。
【0086】
また本実施形態の情報コードはQRコードにより構成されていたが、本発明の情報コードは、QRコードに限定されない。
【符号の説明】
【0087】
1 情報コード
2 電気機器
5 表示装置
51 表示手段
511 コード表示部
512 説明表示部
52 コード選択部
520 選択ボタン
53 機能設定手段
6 制御部
61 メモリ
62 タイマー
63 初期画面表示部
64 カウンタ
65 コード順列手段
66 エラー検出手段
660 メンテナンス時期検出部
661 消耗品交換時期検出部
662 使用期間タイマー
663 異常検知手段
67 エラーコード表示手段
7 携帯端末
72 サイト表示部
8 携帯制御部
81 読取手段
82 変換手段
83 接続手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報コードを読み取り可能な読取手段を有する携帯端末に所定の情報を表示させるため、当該情報に対応した前記情報コードを表示する電気機器の表示装置であって、
前記情報コードを表示可能なコード表示部と、
複数の情報コードから任意の情報コードをユーザーに選択させるコード選択部と、
前記コード選択部により選択された前記情報コードを前記コード表示部に表示させる制御部と
を備えている
ことを特徴とする電気機器の表示装置。
【請求項2】
前記情報コードが、インターネット上の所定のサイトにアクセスするためのアドレス情報を示すものである
ことを特徴とする請求項1記載の電気機器の表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、第1の表示状態から、前記コード選択部により選択された前記情報コードが表示される第2の表示状態へと変化させた後、当該第2の表示状態のまま所定の時間が経過した場合に、前記第1の表示状態に戻らせるようコード表示部を制御する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の電気機器の表示装置。
【請求項4】
前記コード表示部に表示された前記情報コードに対応する説明を表示する説明表示部をさらに備えている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の電気機器の表示装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記コード表示部に表示させた前記情報コードの表示頻度を計数するカウンタと、
前記コード選択部によりユーザーが情報コードを選択する際に、前記カウンタで計数された表示頻度に基づいて情報コードの順番を変化させるコード順列手段と
を備えている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の電気機器の表示装置。
【請求項6】
前記制御部は、少なくとも電気機器のエラーが発生したとき、又はメンテナンスが必要になったとき、又は消耗品の交換が必要になったときに、対応する情報コードをコード表示部に表示させるよう制御する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の電気機器の表示装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の電気機器の表示装置を用いたサービスシステムであって、
前記情報コードが、インターネット上の所定のサイトにアクセスするためのアドレス情報を示すものであり、
前記コード表示部に表示された前記情報コードを読み取り可能な読取手段と、
この読取手段により読み取った情報コードに基づいて当該情報コードに対応するインターネット上の所定のサイトのアドレスデータに変換する変換手段と、
この変換手段により生成されたアドレスデータに基づいてインターネットに接続する接続手段と、
この接続手段により接続されたインターネット上の前記サイトを表示するサイト表示部と
を具備する携帯端末を備え、
前記コード選択部によりユーザーが選択した情報コードに対応するインターネット上のサイトを、前記携帯端末の前記サイト表示部に表示させる
ことを特徴とする電気機器のサービスシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−230447(P2012−230447A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96699(P2011−96699)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】