説明

電気浸透脱水方法

【課題】過剰な電流印加によるエネルギーロスや加温による外部エネルギーの投入を行うことなく、電気浸透脱水装置における電力消費量を抑えた上で低含水率の脱水ケーキを得る。
【解決手段】汚泥を電気浸透脱水処理するに当たり、脱水処理に供する汚泥に、リグニンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩等の分散剤を添加する。分散剤の添加量は、0.1〜10重量%/DSが好ましい。この分散剤の添加で、汚泥粒子を分散させて、汚泥粒子間の間隙水の脱水性を高めることができ、この結果、電気浸透脱水装置における電力消費量を抑えた上で低含水率の脱水ケーキを得ることができる。加温等の外部エネルギーを必要とせず、また、電力消費量を抑えることができるため、脱水コストの低減に有効である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種産業排水の処理過程等で発生する汚泥を電気浸透脱水処理する方法に係り、特に、電気浸透脱水前の汚泥に分散剤を添加することにより、電気浸透脱水装置の電力消費量を抑えた上で低含水率の脱水ケーキを得る方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種産業排水の処理過程で発生する汚泥は多くの水分を含んでいるため、脱水処理した後、廃棄物として処分されている。従来、汚泥の脱水には、ベルトプレスやフィルタープレス等の加圧式脱水機や遠心脱水機などの機械的脱水装置が用いられてきたが、これらの脱水装置では、一部の汚泥(繊維質や砂分といった脱水し易い成分が多く含まれている汚泥)を除き、含水率を十分に低くすることはできず、得られる脱水汚泥の含水率は80%程度が限度である。
【0003】
これに対して、汚泥に直流電流を印加し、電気浸透作用により脱水する電気浸透脱水処理であれば、被処理汚泥に通電して、マイナス荷電した汚泥を陽極側に引き寄せ、一方、汚泥の間隙水を陰極側に移動させて分離させながら加圧力をかけて脱水するため、機械的脱水処理の場合に比べて、脱水効率が高く、汚泥の含水率を更に低減することが可能である。
【0004】
従来、汚泥の電気浸透脱水処理における脱水効率を高めるために、次のようにして汚泥の電気伝導率を上げることが提案されている。
(1) 脱水処理する汚泥に硫酸ナトリウムや炭酸ナトリウムなどの電解質を添加する方法(特許文献1、特許文献2)
(2) 脱水処理する汚泥を加温する方法(特許文献3)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−262818号公報
【特許文献2】特公平7−73646号公報
【特許文献3】特許第3576269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術には、次のような課題がある。
(1) 硫酸ナトリウムや炭酸ナトリウムなどの電解質を汚泥に添加する方法では、汚泥の電気伝導率が上昇するため電流が過剰に流れ、脱水に要する電力消費量が増大する。
(2) 汚泥を加温する方法では、汚泥に熱を加える必要があるため、加温設備が必要な上、加温のためのエネルギーコストがかかる。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点を解決するものであって、過剰な電流印加による電力消費量の増大を防止すると共に、加温等の外部エネルギーの投入を行うことなく、電気浸透脱水装置における電力消費量を抑えた上で低含水率の脱水ケーキを得る電気浸透脱水方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、電気浸透脱水処理に供する汚泥に分散剤を添加することにより、電気浸透脱水装置の脱水効率を高め、電力消費量を抑えた上で低含水率の脱水ケーキを得ることができることを見出した。
【0009】
本発明はこのような知見に基いて達成されたものであり、以下を要旨とする。
【0010】
[1] 汚泥を電気浸透脱水処理する方法において、該脱水処理に供する汚泥に分散剤を添加することを特徴とする電気浸透脱水方法。
【0011】
[2] [1]において、前記分散剤が、マイナス荷電を持つ官能基を有する分散剤であることを特徴とする電気浸透脱水方法。
【0012】
[3] [1]において、前記分散剤が、立体障害作用を奏する分散剤であることを特徴とする電気浸透脱水方法。
【0013】
[4] [1]において、前記分散剤が、汚泥に吸着ないし親和性を有する分散剤であることを特徴とする電気浸透脱水方法。
【0014】
[5] [1]において、前記分散剤が、リグニンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、及びグルコン酸塩よりなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする電気浸透脱水方法。
【0015】
[6] [1]ないし[5]のいずれかにおいて、前記分散剤の添加量が、前記脱水処理に供する汚泥の絶対乾燥汚泥重量当たり0.1〜10重量%であることを特徴とする電気浸透脱水方法。
【0016】
[7] [1]ないし[6]のいずれかにおいて、前記脱水処理に供する汚泥が、凝集、脱水処理を経た汚泥であることを特徴とする電気浸透脱水方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、電気浸透脱水処理に供する汚泥に分散剤を添加することにより、汚泥粒子を分散させて、汚泥粒子間の間隙水の脱水性を高めることができ、この結果、電気浸透脱水装置における電力消費量を抑えた上で低含水率の脱水ケーキを得ることができる。
この方法は、加温等の外部エネルギーを必要とせず、また、電力消費量を抑えることができるため、脱水コストの低減に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例で用いた電気浸透脱水試験機の構造を示す模式図である。
【図2】実施例1,2、及び比較例1,2の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明の電気浸透脱水方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
本発明の電気浸透脱水方法は、電気浸透脱水処理に供される汚泥に分散剤を添加することを特徴とする。
【0021】
本発明で用いる分散剤としては、汚泥の脱水効率の向上に有効な分散剤であればよく、特に制限はないが、例えば次のようなものが挙げられる。
(1) マイナス荷電を持つ官能基を有する分散剤
このような分散剤は、汚泥に吸着して汚泥粒子のゼータ電位を負側に増大させて、汚泥粒子を分散させることにより、汚泥粒子間の間隙水を陰極側に移動させて分離させ易くすることにより、脱水効率を高めることができる。
(2) 立体障害作用を奏する分散剤
この分散剤は、汚泥粒子には吸着しないが、汚泥粒子間に存在して立体障害反発力を発揮し、汚泥粒子同士を反発させて、汚泥粒子間の間隙水の分離脱水性を向上させることにより、脱水効率を高めることができる。
(3) 汚泥に吸着ないし親和性を有する分散剤
この分散剤も、(1)の分散剤と同様に汚泥に吸着して脱水性を向上させる。
【0022】
上記(1)、(3)の分散剤としては、ヒドロキシル基、スルホン基、ホスホン基、カルボキシル基など、マイナスの電気的反発力を持つ官能基を有するものが好ましく、具体的にはリグニンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、グルコン酸塩などを主成分とする分散剤が挙げられる。なお、リグニンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、グルコン酸塩の塩の形態としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。また、以下のようなものを用いることもできる。
高級脂肪酸塩
第2級高級脂肪酸塩
高級アルキル・ジカルボン酸塩
第1級高級アルコール硫酸エステル塩
第2級高級アルコール硫酸エステル塩
第1級アルキル・スルフォン酸塩
第2級アルキル・スルフォン酸塩
高級アルキル・ジスルフォン酸塩
硫酸化脂肪および脂肪酸塩
スルフォン化高級脂肪酸塩
高級アルキル燐酸エステル塩
高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩
高級脂肪酸エステルのスルフォン酸塩
高級アルコール・エーテルの硫酸エステル塩
高級アルコール・エーテルのスルフォン酸塩
高級脂肪酸と蛋白質分解アミノ酸の縮合物
高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物
高級脂肪酸アミドのアルキロール硫酸エステル塩
高級脂肪酸アミドのアルキル・スルフォン酸塩
高級アルキル・スルフォナミドのアルキル・カルボン酸塩
スルフォ琥珀酸エステル塩
アルキル・ベンゼン・スルフォン酸塩
アルキル・フェノール・スルフォン酸塩
アルキル・ナフタリン・スルフォン酸塩
アルキル・ナフタリン・スルフォン酸塩のフォルマリン縮合物
アルキル・ジフェニールおよびその他多数の環よりなるスルフォン酸塩
アルキル・アリル・スルフォン酸塩のケトン化合物
石油スルフォン酸塩
【0023】
一方、(2)の分散剤としては、ポリカルボン酸など立体障害反発力を持つ官能基を有するものが好ましく、具体的にはポリカルボン酸エーテル系化合物、カルボキシル基含有ポリエーテル系化合物、ポリカルボン酸系化合物などが挙げられる。
【0024】
これらの分散剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0025】
このような分散剤の添加量は、汚泥性状や電気浸透脱水処理時の印加電圧、脱水時間等により異なるが、電気浸透脱水処理に供する汚泥の絶対乾燥汚泥重量(DS)当たり、0.1〜10重量%(以下、この割合を「重量%/DS」と記載する。)、特に0.1〜5重量%/DSとすることが好ましい。汚泥への分散剤の添加量が少な過ぎると、分散剤を添加することによる脱水効率の向上効果を十分に得ることができない。ただし、分散剤の添加量が多過ぎると、薬剤コストが高くつく上に、Na等のイオンを含む分散剤の場合、汚泥の電気伝導率が上昇しすぎて過剰通電するおそれがある。
【0026】
なお、汚泥への分散剤の添加方法としては特に制限はなく、電気浸透脱水装置に導入される汚泥に分散剤を添加して均一に分散させることができる方法であればよく、例えば、汚泥に分散剤を添加してミキサーで混合する方法、配管移送される汚泥に分散剤を散布して移送中に混合する方法、その他電気浸透脱水直前の汚泥にスプレーする方法等を挙げることができる。
【0027】
分散剤の添加形態としても特に制限はなく、固体の分散剤を粉体として添加してもよく、また水溶液として添加してもよいが、汚泥への均一分散混合性の面で10〜50重量%程度の水溶液として添加することが好ましい。
【0028】
本発明において、電気浸透脱水処理に供される汚泥としては特に制限はないが、各種産業排水の処理過程で発生する濃縮汚泥、例えば生物処理過程で発生する濃縮汚泥(生物処理液を沈殿槽、浮上槽、膜分離装置等で固液分離して得られる含水率95〜99重量%(以下、含水率の単位は「%」と記す。)の汚泥)に適当な凝集剤を添加して凝集処理し、重力脱水機、遠心脱水機、ベルトプレス、スクリュープレス、フィルタプレス等の機械的脱水装置等で脱水処理して得られる、含水率70〜90%程度の汚泥であることが好ましい。電気浸透脱水処理に供される汚泥が凝集、脱水処理を経た汚泥でないと、電気浸透脱水処理による脱水効率が悪く、低含水率の脱水汚泥を得ることができない場合がある。
【0029】
濃縮汚泥の凝集処理に用いる凝集剤としては特に制限はなく、汚泥性状等に応じて、凝集効果に優れたものが用いられるが、一般的には、塩化アルミニウム(AlCl)、ポリ塩化アルミニウム、硫酸バンド(Al(SO)、その他、水酸化アルミニウム(Al(OH))又は酸化アルミニウム(Al)を塩酸(HCl)又は硫酸(HSO)で溶解したものなどのアルミニウム塩などのアルミニウム系凝集剤や、塩化第二鉄(FeCl)、硫酸第二鉄(Fe(SO)、硫酸第一鉄(FeSO)等の鉄塩などの鉄系凝集剤、その他、シリカ系凝集剤などの各種の無機系凝集剤の1種又は2種以上を用いることができる。好ましくは電気浸透脱水の脱水性能を向上できることから、ポリ硫酸第二鉄が用いられる。
【0030】
また、これらの無機系凝集剤と高分子凝集剤とを併用してもよい。併用する高分子凝集剤としては、アニオン系高分子凝集剤、カチオン系高分子凝集剤、ノニオン系高分子凝集剤、両性高分子凝集剤等の各種の高分子凝集剤を用いることができるが、両性高分子凝集剤(両性ポリマー)を用いることが好ましい。両性高分子凝集剤としては、アミノ基若しくはアンモニウム塩基を有するモノマー、(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリル酸若しくはその塩の共重合体が好ましく、アミノ基又はアンモニウム塩基を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドなどの(メタ)アクリロイルオキシアルキル4級アンモニウム塩、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルアミン硫酸塩又は塩酸塩、(メタ)アクリロイルオキシプロピルジメチルアミン塩酸塩などの(メタ)アクリロイルオキシアルキル3級アミン塩、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムメチルサルフェートなどの(メタ)アクリロイルアミノアルキル4級アンモニウム塩などを挙げることができる(ここで、「(メタ)アクリル」とは「アクリル及び/又はメタクリル」を意味する。「(メタ)アクリロイル」についても同様である。)。これらのモノマーは、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの中で、(メタ)アクリロイルオキシアルキル4級アンモニウム塩は脱水効果に優れるので好適に用いることができ、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド及びメタアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドを特に好適に用いることができる。
【0031】
また、(メタ)アクリル酸又はその塩としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸アンモニウム、(メタ)アクリル酸カルシウムなどを挙げることができる。これらの中で、アクリル酸及びアクリル酸ナトリウムを特に好適に用いることができる。
【0032】
両性高分子凝集剤には、さらに他のコモノマーを共重合することができる。他のコモノマーとしては、例えば、ビニルピロリドン、マレイン酸、アクリル酸メチルなどを挙げることができる。これらのコモノマーの共重合量は、通常20モル%以下であることが好ましく、10モル%以下であることがより好ましい。
【0033】
これらの高分子凝集剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0034】
これらの凝集剤の添加量は、所望の含水率の脱水汚泥が得られるように適宜決定されるが、通常、無機系凝集剤のみを用いて凝集処理する場合は、汚泥の絶対乾燥汚泥重量(DS)に対して1〜20重量%(以下「%/DS」と記載する。)程度、無機系凝集剤と高分子凝集剤とを併用する場合は、無機系凝集剤を1〜10%/DS程度、高分子凝集剤を1〜10重量%/DS程度とすることが好ましい。
【0035】
このように、生物処理の濃縮汚泥を好ましくは凝集、脱水処理して得られる汚泥の電気浸透脱水処理に用いる電気浸透脱水処理装置としては特に制限はなく、一般に市販されている電気浸透脱水処理装置を用いることができる。
また、その電気浸透脱水処理条件にも特に制限はないが、例えば次のような条件を採用することができ、このような電気浸透脱水処理により、含水率70%以下、例えば60〜65%程度の低含水率汚泥を得ることが好ましい。
加圧力:0.1〜200kPa
印加電圧量:20〜100V
脱水時間:5〜60分
【実施例】
【0036】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0037】
[実施例1,2、比較例1,2]
図1に示すカラム型の電気浸透脱水試験機を用い、食品排水の好気性生物処理汚泥にポリ硫酸第二鉄を5重量%/DS、両性ポリマーを3重量%/DS添加してベルトプレス脱水して得られた含水率79%の脱水汚泥の電気浸透脱水処理を行った。
【0038】
この電気浸透脱水試験機は、底部にステンレスメッシュ製の陰極1が設けられた汚泥カラム(直径100mm)2に汚泥3を投入し、ピストン型の陽極4で荷重Fをかけると共に、電源5により陽極4と陰極1との間に電圧を印加して加圧条件下に電気浸透脱水処理するものである。
【0039】
電気浸透脱水処理条件は以下の通りである。
<脱水条件>
汚泥量:170g
脱水時間:10分
印加電圧:60V
加圧力:0.3kgf/cm
【0040】
電気浸透脱水処理に供する汚泥には表1に示す薬剤を表1に示す量添加して薬さじを用いて混合した(ただし、比較例1では薬剤は添加せず。また、実施例1のリグニンスルホン酸塩は、リグニンスルホン酸のナトリウム塩、実施例2のメラミンスルホン酸塩は、メラミンスルホン酸のナトリウム塩。)。
【0041】
なお、各々の薬剤は10〜50重量%程度の水溶液として汚泥に添加し、各汚泥への水添加量は同一となるように調整した。
各例における電力消費量と得られた脱水ケーキの含水率(到達含水率)は表1及び図2に示す通りであった。
なお、図2における矢印の向きは、実施例1,2、比較例2の薬剤添加量の大きさを示し、この下り勾配は急峻なほど効果が高い、即ち、電力消費量当たりの脱水効率が高いことを示す。
【0042】
【表1】

【0043】
これらの結果から次のことが分かる。
リグニンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩を添加した実施例1,2では、電力消費量当たりの含水率低減効果が大きく、電力消費量を抑えて得られる脱水ケーキの含水率を効果的に低減することができる。
電解質であるボウ硝を添加した比較例2では、得られる脱水ケーキの含水率をある程度低減することはできるが、電力消費量が大幅に増大し、エネルギーコストの面で好ましくない。
【符号の説明】
【0044】
1 メッシュ陰極
2 カラム
3 汚泥
4 陽極
5 電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚泥を電気浸透脱水処理する方法において、該脱水処理に供する汚泥に分散剤を添加することを特徴とする電気浸透脱水方法。
【請求項2】
請求項1において、前記分散剤が、マイナス荷電を持つ官能基を有する分散剤であることを特徴とする電気浸透脱水方法。
【請求項3】
請求項1において、前記分散剤が、立体障害作用を奏する分散剤であることを特徴とする電気浸透脱水方法。
【請求項4】
請求項1において、前記分散剤が、汚泥に吸着ないし親和性を有する分散剤であることを特徴とする電気浸透脱水方法。
【請求項5】
請求項1において、前記分散剤が、リグニンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、及びグルコン酸塩よりなる群から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする電気浸透脱水方法。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記分散剤の添加量が、前記脱水処理に供する汚泥の絶対乾燥汚泥重量当たり0.1〜10重量%であることを特徴とする電気浸透脱水方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項において、前記脱水処理に供する汚泥が、凝集、脱水処理を経た汚泥であることを特徴とする電気浸透脱水方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−212523(P2011−212523A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−80890(P2010−80890)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000001063)栗田工業株式会社 (1,536)
【Fターム(参考)】