説明

電気湯沸かし器

【課題】蒸気が沸騰部へ移動する蒸気が機体外部へ行かない構造とすると共に、蓋を閉じないまま湯沸かししても一定時間の経過で通電を止めるようにする。
【解決手段】沸騰の検知手段17は、サーミスタ19により形成されると共に、このサーミスタ19にマイコン20が接続されて沸騰検知を行うようにする。サーミスタ19をハンドル8の上部に、またマイコン20をハンドル8の内部空間28に内蔵する。ハンドル8内部に蒸気を通さず、ハンドル8内で結露したりすることはない。沸騰継続状態にあって、蓋部5が上部開口4にないときには、蒸気が上昇することで、サーミスタ19に蒸気が触れにくく、この沸騰状態で上部開口4が開放されている状態では、マイコン20のICタイマー20Aが10分を計測することで、マイコン20がヒーター9をOFFすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体を給電台に着脱自在に載置する電気湯沸かし器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の電気湯沸かし器にあっては、加熱手段を設けた本体と、この本体を載置する給電台とを備え、給電台に設けた接続機構と本体に設けた接続機構を接続している。
【0003】
そして、本体においては、容器と、湯沸かしを開始させるための操作手段と、沸騰を検知して湯沸かしを止めるサーモを有しており、湯沸かしの制御は、本体にある操作手段を操作すると湯沸かしを開始し、沸騰すると本体に設けられているサーモが動作して湯沸かしを止めるものが一般的である(例えば特許文献1,2)。
【0004】
また、本体と給電台との接続構造はそれぞれ本体と給電台にあることが一般的であるが、本体側に内蔵されている接続機構は容器の加熱手段に近い位置にある構成となっていた(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−178525号公報
【特許文献2】特開2002−51911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の構成では、湯沸かしの際、本体側の接続機構が加熱手段からの熱を受けて温度が高くなるため、給電台側の接続機構の温度が接続により、熱による温度の影響を受け温度が高くなるため、熱変形するなどの原因となった。
【0007】
さらに、従来の構成では、コードリールを給電台に着装すると給電台の接続機構と干渉するため高くする必要があり、かつ、コードリールと接続機構を結線するスペースも必要であり、給電台が高くなるため、使用するのに不便となる。
【0008】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、蓋部を閉じないまま湯沸かししたときには一定時間の経過で湯沸かしを止める電気湯沸かし器を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は本体と給電台を接続する接続機構が熱の影響を受け難い構造を提供することを目的とする。
【0010】
さらに、本発明は給電台の高さをそれほど高くすることなくコードリールを給電台に設けることができる電気湯沸かし器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の請求項1における電気湯沸かし器では、検知手段を、サーミスタにより形成すると共に、このサーミスタにマイコンが接続されて沸騰検知を行うことができ、そしてこれら制御機構をハンドルに内蔵したものである。
【0012】
本発明の請求項2における電気湯沸かし器では、検知手段に蒸気が当たらない状態では所定時間でヒーターの通電を停止することができる。
【0013】
本発明の請求項3における電気湯沸かし器では、給電台と接続する接続機構が前記本体の所定部に設けられているものである。
【0014】
本発明の請求項4における電気湯沸かし器では、本体側と給電台側を接続する接続機構において、弾発的に接触することができる。
【0015】
本発明の請求項5における電気湯沸かし器では、本体側の接続機構を本体の内側に配置することができる。
【0016】
本発明の請求項6における電気湯沸かし器では、給電台にコードリールを設けたものである。
【0017】
本発明の請求項7における電気湯沸かし器では、前記給電台の接続器を接続する電線の、所定側は端子に半田付けするものである。
【0018】
本発明の請求項8における電気湯沸かし器では、コードリール本体部を前記上、下カバーで覆うものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明の請求項1の電気湯沸かし器によれば、バイメタルサーモ等のメカニカルで検知せず、マイコン制御することができ、また、ハンドルの内部に蒸気を通さず、センサー面に当て検知できる。さらに、制御機構がハンドルにあり、ヒーターや容器内の湯の影響を受けにくくなる。
【0020】
本発明の請求項2の電気湯沸かし器によれば、一定時間で湯沸しを停止することができる。
【0021】
本発明の請求項3の電気湯沸かし器によれば、本体と給電台を接続する接続機構が熱の影響を受け難くできる。
【0022】
本発明の請求項4の電気湯沸かし器によれば、本体側の端子棒と給電台側の接点との弾発的に接触によって、両者を確実に接続することができる。
【0023】
本発明の請求項5の電気湯沸かし器によれば、本体側の端子棒が不用意にカップなどに当たって変形するなどを阻止することができる。
【0024】
本発明の請求項6の電気湯沸かし器によれば、コードリールにより電源コードを収納することができる。
【0025】
本発明の請求項7の電気湯沸かし器によれば、コードリール上部高さを低くすることができる。
【0026】
本発明の請求項8の電気湯沸かし器によれば、コードリールをカバーで覆い、内蔵することで、使用者がコードリール本体に触れることなく、また、コードリール取付部を下カバーに構成でき、給電台表面にボスやリブのヒケを発生させないことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施例1における全体縦断面図である。
【図2】同上、要部の断面図ある。
【図3】同上、分解斜視図である。
【図4】同上、タイムチャートある。
【図5】同上、フローチャートである。
【図6】本発明の実施例1における全体縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明における湯沸かし器の好ましい実施例を説明する。
【実施例1】
【0029】
図1〜5は実施例1を示しており、電気湯沸かしの本体1は有底筒状の容器2の外側に外装ケース3を設け、上部開口4に蓋部5が着脱自在に設けられ、この本体1の側面6の上部には湯の注ぎ口7が設けられていると共に、注ぎ口7と反対側の後ろ側の側面6にハンドル8が上下方向に設けられている。そして容器2の底には収容した水を加熱するための加熱手段であるヒーター9を備えていると共に、このヒーター9に電気的に接続している接続機構である一方の接続器10が本体1の底面11側において、上下方向に向かう本体1の第一の中心軸線Xよりもハンドル8側に偏位して凹状に設けられている。
【0030】
前記本体1が着脱自在に載置する給電台12は、上面に載置面13を設けると共に、一方の接続器10に接続可能な電源部側となる他方の接続器14が載置面13の中央にある第二の中心軸線Yより後側に偏位して凸状に設けられており、この他方の接続器14は凹状の一方の接続器10に嵌合するように上向きに突設している。そして、この他方の接続器14は、電源コード15が接続されている。
【0031】
さらに、ハンドル8の上部の上面側に、湯沸かし用の操作手段である湯沸かし・再沸騰兼用の操作スイッチ16を設けると共に、ハンドル8の上部における容器2への臨み箇所に沸騰を検知してヒーター9への通電を停止するための沸騰の検知手段17が設けられている。この検知手段17は上部開口4の内周面に開口した横向き開口部18のやや奥側に装着されており、この検知手段17は、バイメタルなどの機械的機構ではなく電気的信号を出力する温度センサー、例えばサーミスタ19により形成されると共に、この検知手段17は制御機構であるマイコン20に接続されて、沸騰を検知できるようになっている。そして、蓋部5の前部には容器2の内部と注ぎ口7間を、開閉操作部21によって開閉する開閉弁22が設けられ、また蓋部5の中央側の底面11に蒸気の第一の入口23が形成されると共に、蓋部5の中央側の上面に蒸気の第一の出口24が形成されており、これら第一の入口23と第一の出口24を連通する蒸気排気路25が蓋部5に内蔵している。さらに、蒸気排気路25の途中に閉蓋時に蒸気の一部を検知手段17のサーミスタ19に当てるようにするため、蒸気通路26を設ける。この蒸気通路26は1次側である第一の入口23に接続すると共に、他端を蓋部5の側面6に形成した第二の出口27に接続しており、さらに第二の出口27は2次側である横向き開口部18を介して検知手段17のサーミスタ19に臨むようになっている。
【0032】
さらに、前記マイコン20はハンドル8の全部または一部に形成された内部空間28に収容されている。このマイコン20によって、湯沸かしを開始して検知手段17により蒸気を検知すると、マイコン20に内蔵のタイマーのカウント手段であるICタイマー20Aによりカウントが始まり、蓋部5を閉じずに湯沸かしして検知手段17に蒸気が当たらない状態では例えば10分で通電をOFFする制御となっており、蓋部5を閉じるのを忘れても沸騰を続け、蒸気が室内に充満することがないようになっている。
【0033】
本体1の底面11は中央部がほぼ平坦であって、その周囲は円弧状となって外側に突設している。そして所定部であるハンドル8の下側の側面6と底面11との角部において、本体1側に設けられている一方の接続器10を内側に配置する係合部29が凹状に形成されている。この係合部29は、側面6側と底面11側を開口するように形成されると共に、凹部34状の係合部29の上部には一方の接続器10が設けられると共に、本体1内においてヒーター9と一方の接続器10との間には断熱壁30が介在している。そして、一方の接続器10の電気接点10Aは端子棒であって、凹状の係合部29の天面から下向きに間隔をおいて左右一対に設けられており、しかも、これら本体1から露出する左右一対の電気接点10Aは、凹部状の係合部29の開口された左右縁間を直線的に結ぶと共に上下縁間を直線的に結ぶ仮想閉塞面31の内側に配置されており、仮想閉塞面31より外側に突出しないようになっている。
【0034】
また、給電台12においては、載置面13の第二の中心軸線Yよりも外側に偏って一方の接続器10に接続可能な前記他方の接続器14を設けている。載置面13は本体1の底面11が面一に載置できるように第二の中心軸線Y周りは平坦であって、この平坦部の外側は外側上方に向けて凹形の円弧状に盛り上がっている。そして、他方の接続器14は載置面13の縁の内側に、上向きに立設するように設けられるものであって、他方の接続器14は、載置面13、ひいては載置状態にある本体1の底面11よりも高い位置に設けられている。そして、その電気接点14Aは他方の接続器14の上面に一方の電気接点10Aに対向して接続できるようになっている。このため、他方の電気接点14Aは他方の接続器14の上面に設けた左右一対の下向きの挿入孔32の底部に、該挿入孔32に対向するように横向きに、しかも片持ち支持状となってバネ板状に固定されている。
【0035】
さらに、一方の接続器10と他方の接続器14には、本体1を給電台12に載置すると同時に一方の接続器10が他方の接続器14に位置決めできるように、一方の接続器10、他方の接続器14に凹凸嵌合部が設けられている。実施例では一方の接続器10側に電気接点10Aの左右外側に凸部33を設け、他方の接続器14側に挿入孔32の左右外側に凹部34を設けている。尚、操作スイッチ16の近傍にはヒーター9への通電時に点灯する表示部であるLED35が設けられている。また、本体1の底面11の前側にはローラ36が設けられており、このローラ36の回転中心軸線(図示せず)は、第一の中心軸線Xと対向しており、ローラ36の周面が載置面13上を第二の中心軸線Yに向かって回転できるようになっている。
【0036】
さらに前記マイコン20などによる制御について詳述する。図5に示すように、(ステップS1)電源OFF状態から本体1を給電台12に載置して一方の接続器10を他方の接続器14に載置することで、電気接点10Aを挿入孔32に挿入して電気接点10Aを電気接点14Aに接続して電源ONになると、ヒーター9 OFF、LED35 OFFの切状態(ステップS2)に移行する。この際、電気接点14Aは上方へ付勢するよう反発する機構を有しているので、電気接点10Aに上向きに確実に接触することができる。さらに操作スイッチ16がONされる(ステップS3)ことで、検知手段17により検知される蒸気センサー温度によって蒸気温度を検知する(ステップS4)。そして、検知温度が75℃以上になると、S2へ再び移行するようになっている。一方検知温度が75℃より低いとマイコン20に設けられるカウント手段であるICタイマー20Aが、カウントスタートする(ステップS5)。このカウントが所定時間である10分以上か、10分未満に判断する(ステップS6)、このカウントが10分以上になるとステップS2へ移行すると共に、カウントが10分未満ではステップS7へ進む。ステップS7では、検知手段17の蒸気センサー温度が75℃以上ではステップS2に戻るようになっている。また75℃より低いとステップS6側に戻るようになっている。実施例では検知手段17の蒸気センサー温度が、一例として75℃に達すると沸騰状態の検知温度としている。尚、一点鎖線で示したステップS5、S6、S7の範囲においては、ヒーター9、LED35ともON状態となって、沸騰モードとなっている。
【0037】
次に前記構成についてその作用を説明する。予め、電源コード15をコンセント(図示せず)に接続しておく。そして、容器2に水を収容した状態で、蓋閉した本体1を給電台12に載置させる際に、一方の接続器10を他方の接続器14に係合させ、凸部33を凹部34に嵌合して位置決めし、電気接点10Aを挿入孔32に挿入することで、電気接点14Aに押し当てて、両者を接続できるようになっており、そして、操作スイッチ16を操作してONすることで、湯沸かしすることができる。
【0038】
湯沸かしにあっては、容器2に水を収容した状態で本体1を給電台12に載置して一方の接続器10を他方の接続器14に接続してプラグインの状態にする。
【0039】
そして、図4に示すように、(第1行程の1)検知手段17による蒸気センサー温度の検知が、非高温、例えば−20〜75℃の状態で、操作スイッチ16を操作せずヒーター9がOFF、LED35もOFFの状態では、リレー(図示せず)がOFFして、マイコン20中のICタイマー20AはOFFとなっている。
【0040】
また、(第1行程の2)検知手段17の検知が、高温、例えば75℃以上の状態で、操作スイッチ16を操作せずヒーター9がOFF、LED35もOFFの状態で、リレーがOFFし、マイコン20中のICタイマー20AはOFFとなっている。
【0041】
次に、(第2行程)操作スイッチ16を操作して入力(ON)して、検知手段17の検知温度が−20〜75℃となっているときに、ヒーター9、LED35がいずれもONとなり、さらにリレーがONして、ICタイマー20Aが計時をスタートする。
【0042】
(第3行程)湯沸かし中は、検知手段17の検知温度が、75℃以下となっており、ヒーター9、LED35がONとなり、さらに、リレーがONして、ICタイマー20Aがカウント継続中となる。
【0043】
(第4行程の1)検知手段17の検知温度が高温、75℃を検知している状態の沸騰検知は、ヒーター9、LED35がONとなり、さらに、リレーがONして、ICタイマー20Aがカウント中となる。
【0044】
(第4行程の2)騰検知手段17の検知温度が高温、75℃を検知する状態の沸騰判定は、ヒーター9、LED35がいずれもOFFとなり、さらに、リレーがOFFして、ICタイマー20AはOFFとなる。尚、第4行程の1の沸騰検知、第4行程の2の沸騰判定は、湯沸し中に行う沸騰検知、沸騰判定を示している。
【0045】
(第5行程の1)検知手段17の検知温度が75℃以下を検知した状態で、操作スイッチ16を操作してONすると、ヒーター9、LED35がいずれもONとなり、さらに、リレーがONして、ICタイマー20Aのカウントがスタートする。そして、前記(第3行程)の湯沸かし中に移行し、さらに、後述する(第6行程)湯沸かし中に移行するようになっている。
【0046】
また、(第5行程の2)蒸気センサーの検知温度が高温以上、75℃以上を検知した状態で、操作スイッチ16を操作してONすると、ヒーター9、LED35がOFFとなり、さらに、リレーがOFFして、ICタイマー20Aのカウントが停止する。
【0047】
次に、(第6行程)沸騰検知後に、再度湯沸かしを行う場合であって、蒸気センサーの検知温度が、75℃以下を検知した状態の湯沸かし中にあっては、操作スイッチ16をONすると、ヒーター9、LED35がONとなり、さらに、リレーがONして、ICタイマー20Aのカウントが継続する。そして、この第6行程においては、第3行程の湯沸かし中に移行し、さらに後述する第8行程の1に移行するようになっている。
【0048】
一方、(第7行程)検知手段17による判定はなく、本体1を給電台12より取り上げて一方の接続器10を他方の接続器14より外してプラグアウトの状態にすると、検知手段17による判定はなく、ヒーター9、LED35がOFFとなり、リレーがOFFして、ICタイマー20Aのカウントも停止する。
【0049】
そして、(第8行程の1)蓋部5で閉蓋されずに上部開口4が開口しているときであって、蒸気がサーミスタ19に当たらずに上部開口4より排気されている状態となり、検知手段17の検知温度が75℃以下を検知している沸騰継続状態では、ヒーター9、LED35はONとなり、リレーがONし、ICタイマー20Aのカウントは10分以下になっている。
【0050】
一方、(第8行程の2)さらに、蓋部5で閉蓋されずに上部開口4が開口している沸騰継続検知が10分経過すると、リレーがOFFし、ICタイマー20Aのカウントを停止してヒーター9、LED35をOFFとする。この後の状態では、検知手段17は判定なく、ヒーター9、LED35はOFFとなり、さらに、リレーがOFFし、ICタイマー20Aのカウントも停止している。
【0051】
以上のように前記実施例においては、検知手段17は、サーミスタ19により形成されると共に、このサーミスタ19にマイコン20が接続されて沸騰検知を行い、これらマイコン20をハンドル8の内部空間28に内蔵したことによって、マイコン制御することができ、また、ハンドル8内部に蒸気を通さず、サーミスタ19に当て検知することで、ハンドル8内で結露したりすることはない。さらに、マイコン20がハンドル8にあり、ヒーター9や容器1内の湯の影響を受けにくくなる。
【0052】
また、前記第8行程のように、沸騰継続状態にあって、蓋部5が上部開口4にないときには、蒸気が上昇することで、サーミスタ19に蒸気が触れにくく沸騰検知できなくなり、この沸騰状態で上部開口4が開放されている状態では、マイコン20のICタイマー20Aが10分を計測することで、マイコン20がヒーター9をOFFすることで、蓋部5が上部開口4にない状態での湯沸かしを設定時間である10分後に中断することができる。
【0053】
また、給電台12と電気的接続する一方の接続器10が本体1の後側のハンドル8の下に設けられるように、一方の接続器10を第一の中心軸線Xより後側に偏移することで、ヒーター9の熱影響を一方の接続器10、他方の接続器14が受けず、熱変形などを阻止することができ、また視認による本体1と給電台12との位置合わせを簡単に行うことができる。
【0054】
また、本体1側で先端に接点を有する端子棒からなる電気接点10Aが設けられ、給電台12側に設けられる電気接点14Aは片持ち支持であって、電気接点10Aと接触し、バネ状のために反発する機構を有し、機構先端に電気接点10Aとの接触部を有しているので、電気接点10Aと電気接点14Aとの接続を確実に行うことができ、この結果接触抵抗による熱の発生を阻止することができる。
【0055】
さらに、本体1側の接続器10は、ハンドル8の下に凹部で形成され、前記本体1側の端子棒からなる電気接点10Aは前記凹部に対して非突出状態に設けられることで、電気接点10Aが誤って、例えばコップなどに接触して破損するようなことを阻止することができる。
【実施例2】
【0056】
図6は実施例2を示しており、前記実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例2においては、一方の接続器10が本体1の底面11に、該底面11の第一の中心軸線Xよりもハンドル8側に偏位して凹状に設けられており、また、給電台12は、他方の接続器14が載置面13の中央にある第二の中心軸線Yより後側に偏位して凸状に設けられている。
【0057】
さらに、給電台12の載置面13を形成する上カバー41とその下方に間隔をおいて設ける下カバー42との間に電源コード15の収納装置である自動巻き取り型コードリール本体部43を設ける。このコードリール本体部43では、電源コード15を整列に収納する中心にドラム(図示せず)を有するものを、第二の中心軸線Yをほぼ中心に回動自在に設けることができるように、下カバー42には第二の中心軸線Yを中心として平面が円環状の取り付け用リブ44が設けられており、この取り付け用リブ44に外周が案内されてコードリール本体部43は回動自在に設けられている。そしてコードリール本体部43の第二の中心軸線Yにある電源コード15の基端側に接続されるコードリール本体部43の端子45に、電気接点14Aに接続した接続I電線46の端部を半田付け47によって接続している。
【0058】
以上のように、前記実施例では実施例1と同様な作用効果の他に、本体1の一方の接続器10と、給電台12の他方の接続器14を、第一の中心軸線X、第二の中心軸線Yより偏移したので、給電台12の中央はコードリール本体部43を設置するだけのスペースを確保するだけでよく、給電台12における載置面13を可及的に低くすることができる。
【0059】
また、コードリール本体部43を給電台12に設け、コードリール本体部43と給電台12の他方の接続器14を接続する電線46を、コードリール本体部43側の端子45に半田付け47することによって、コードリール本体部43の上部高さを低くできる。
【0060】
さらに、コードリール本体部43を上カバー41、下カバー42で覆うことで、使用者がコードリール本体の金属部もエッジに触れないようにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
以上のように本発明に係る電気湯沸かし器は、各種のものに適用できる。
【符号の説明】
【0062】
1 本体
2 容器
5 蓋部
8 ハンドル
9 ヒーター(加熱手段)
10 一方の接続器(接続機構)
10A 電気接点(端子棒)
12 給電台
14 他方の接続器(電源部)
14A 電気接点
16 操作スイッチ(湯沸かし用の操作手段)
17 検知手段
19 サーミスタ
20 マイコン(制御機構)
20A ICタイマー(カウント手段)
41 上カバー
42 下カバー
43 コードリール本体部(コードリール)
45 端子
46 接続電線
47 半田付け

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、この本体が着脱可能に載置され所定部に給電を行う電源部を有する給電台とを備え、
前記本体は、蓋部を設けると共にハンドルを設けた容器と、液体を加熱する加熱手段と、この加熱手段に接続される湯沸かし用の操作手段と、沸騰を検知する検知手段を有する電気湯沸かし器において、
前記検知手段は、サーミスタにより形成されると共に、このサーミスタにマイコンが接続されて沸騰検知を行い、これら制御機構をハンドルに内蔵したことを特徴とする電気湯沸かし器。
【請求項2】
前記制御機構にカウント手段が設けられ、該カウント手段は前記操作手段操作で始まり、前記蓋部を閉じずに湯沸かしし、所定時間で湯沸かしを停止することを特徴とする請求項1記載の電気湯沸かし器。
【請求項3】
前記給電台と接続する接続機構が前記本体の所定部に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の電気湯沸かし器。
【請求項4】
前記本体側と前記給電台側を接続する接続機構は、本体側で接点が設けられ、前記給電台側で前記接点と接触し、反発する機構を有し、機構先端に接触部を有したことを特徴とする請求項3記載の電気湯沸かし器。
【請求項5】
前記本体側の接続機構はハンドルの所定部で形成され、前記本体側の接点は前記ハンドルの所定部に対して非突出状態に設けられることを特徴とする請求項4記載の電気湯沸かし器。
【請求項6】
前記給電台にコードリールを設けたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1つに記載の電気湯沸かし器。
【請求項7】
前記コードリールと前記給電台側の接続機構を接続する電線の、所定側の接続は端子に半田付けすることを特徴とする請求項6記載の電気湯沸かし器。
【請求項8】
前記給電台は、上、下カバーで構成され、コードリール本体部を前記上、下カバーで覆うことを特徴とする請求項6又は7記載の電気湯沸かし器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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