説明

電気絶縁部材、電力ケーブルおよび電力ケーブル用接続部材

【課題】 優れた電気特性、特に高いAC特性およびインパルス耐電圧特性をもち、かつ低温脆性に優れた絶縁部材を提供すること。
【解決手段】 シンジオタクチックペンタッド分率が0.7以上のシンジオタクチックポリプロピレン50〜95重量%とエチレン−α−オレフィン共重合体5〜50重量%とを含む樹脂組成物からなる電気絶縁部材、それを絶縁層としてなる電力ケーブルおよび電力ケーブル接続用部材。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気絶縁部材、それを用いた電力ケーブルおよびケーブル接続部材に関する。さらに詳しくはシンジオタクチックポリプロピレンを含む電気絶縁部材、およびこれを絶縁層または絶縁体として使用する電力ケーブルおよび電力ケーブル用接続部材に関する。
【0002】
【従来技術・発明が解決しようとする課題】従来より電気絶縁材料として使用されてきたアイソタクチックポリプロピレン(以下、「i−PP」ともいう)は、本質的に剛直であるため、バルク材料としての電気絶縁用途に制限を受けるうえ、薄いシート状、あるいは他の材料との複合状態にしても、剛直性、低温脆性(クラックの生じやすさ)の点から不適である場合が多いのが欠点であった。
【0003】低温脆性が悪い材料を用いた電力ケーブルを特に寒冷地で使用した場合、ケーブルの機械的な破壊が起こりやすい。すなわち、電力ケーブルの布設環境は厳冬期では例えば−20℃以下になることもある。そのような場合、i−PPを用いた絶縁層はクラックが生じやすく、そのため通電がストップする等の問題が生じる場合がある。また狭小な場所に電力ケーブルを布設する場合、布設場所に合わせてケーブルを曲げる必要があるが、i−PPは剛直であるため曲げることが難しく、布設が困難、また不必要な布設スペースがいる等という問題も生じる。電力ケーブルの中間接続構造物中の絶縁部に、剛直性、低温脆性に問題のある材料を使用した場合も、上記と同じ問題が生じる。
【0004】他に使用される汎用電気絶縁部材の材料として、低密度ポリエチレン(LDPE)やエチレンプロピレンゴム(EPゴム)等が挙げられる。しかしこれらを用いた絶縁部材は、高度な電気特性や物性が求められる昨今の電力ケーブル等においては、必ずしも満足のいくものではない。特に電力ケーブルおよび電力ケーブルにおける接続部の絶縁体として用いる場合は、より優れたAC特性およびインパルス耐電圧特性が要求されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは各種の材料について、電気絶縁材料への適用可否を検討したところ、シンジオタクチックポリプロピレン(以下、「s−PP」ともいう)とエチレン−α−オレフィン共重合体とを含む材料が、従来の汎用電気絶縁材料であるLDPEやEPゴムよりも高度な電気特性を有し、かつi−PPよりも耐低温脆性に優れた部材を提供しうることを見いだした。さらにこれを絶縁層、絶縁体として使用した電力ケーブルおよびケーブル接続用絶縁体は、高いAC特性およびインパルス耐電圧特性を示すことを確認した。
【0006】即ち本発明は、シンジオタクチックペンタッド分率が0.7以上のシンジオタクチックポリプロピレン50〜95重量%とエチレン−α−オレフィン共重合体5〜50重量%とを含む樹脂組成物からなる電気絶縁部材に関する。
【0007】さらに本発明は、シンジオタクチックペンタッド分率が0.7以上のシンジオタクチックポリプロピレン50〜95重量%とエチレン−α−オレフィン共重合体5〜50重量%とを含む樹脂組成物からなる電気絶縁層を有する電力ケーブル、および電力ケーブル用接続部材に関する。
【0008】本発明で使用されるs−PPは、シンジオタクチック構造を有するポリプロピレンの単独重合体のみならず、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体も含む概念であり、以下の説明においては、当該共重合体を含めてs−PPという。本発明においては、ホモポリマーであるs−PPが好ましい。
【0009】本発明で使用されるs−PPは、そのシンジオタクチックペンタッド分率が0.7以上であることが必要である。ここでシンジオタクチックペンタッド分率とは、135℃の1,2,4−トリクロロベンゼン溶液で67.8MHzにて測定した13C−NMRスペクトルにおいてテトラメチルシランを基準として20.2ppmに観測されるピーク強度(シンジオタクチックペンタッド連鎖に帰属されるメチル基のピーク強度)のプロピレン単位の全メチル基に帰属されるピーク強度の割合をいう。シンジオタクチックペンタッド分率が0.7未満のs−PPは、融点が低く、かつ電気的破壊強度や機械特性も低下するので、本発明の電気絶縁部材を製造する材料として使用すべきでない。上記シンジオタクチックペンタッド分率は、好ましくは耐電界性の点から0.8〜0.95、さらに好ましくは加工性の点から0.86〜0.95である。
【0010】さらに上記s−PPは、ASTM−D−1238で規定するメルトフローレート(MFR)(荷重:10kgf、温度:230℃)が、0.1〜20g/10分の範囲をもつものが好ましい。s−PPのMFRが上記範囲内であれば、高温で流動性が過大になりすぎることもなく、逆に流動性が過少となりすぎることもなく、いずれのものも、優れた加工性をもつ電気絶縁部材となる。上記MFRのさらに好ましい範囲は高温流動性の点から0.3〜15g/10分、特に好ましい範囲は押出加工性および成型加工性の点から0.5〜10g/10分である。
【0011】上記s−PPの製造法には特に制限はない。即ち、用いられる重合触媒としては、対称もしくは非対称分子構造を有する有機金属錯体系触媒、例えばメタロセン化合物等の立体特異性重合触媒等が使用しうる。また、重合条件にも特に制限はなく、例えば、塊状重合法、気相重合法、不活性溶媒を用いる溶液重合法等の方法によって製造しうる。特にメタロセン化合物を触媒として使用してイオン重合法で得られた重合体が好ましい。
【0012】本発明で用いるエチレン−α−オレフィン共重合体として、たとえば、炭素数3〜12のα−オレフィンとエチレンとの共重合体が挙げられる。α−オレフィンは直鎖状あるいは分岐状であってもよく、たとえば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。エチレン−α−オレフィン共重合体の製造法には特に制限はないが、エチレンと他のα−オレフィンとの共重合特性の良好な触媒系が好ましく使用され、対称もしくは非対称分子構造を有する有機金属錯体系触媒、バナジウム系、チタン系の遷移金属触媒系が例示される。なかでも低温脆性の点から遷移金属触媒であるメタロセン化合物を触媒として用いて製造されたものが特に好ましい。エチレン−α−オレフィン共重合体のMFR(190℃)は、通常、0.01〜10g/10分、好ましくは0.3〜5g/10分程度である。またJIS−K−6301で規定する破断時の伸び〔破断時の伸び量/元の長さ×100(%)〕は、通常、550〜950%、好ましくは650〜900%程度である。エチレン−α−オレフィン共重合体の具体例として、たとえば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体等が挙げられる。これらのエチレン−α−オレフィン共重合体は、1種または2種以上の混合物としても用いることができる。ジエンとして、たとえば、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン等が挙げられる。これらの中でも、低温脆性の点から炭素数が4〜12、特に炭素数が4、6または8のα−オレフィンとエチレンとの共重合体が好ましい。さらに好ましくは、炭素数4、6または8のα−オレフィンとエチレンとの共重合体であって、MFRが0.01〜10g/10分、エチレン含量が90〜20重量%、破断時の伸びが750〜900%のもの、そのなかでも低温脆性の点から炭素数8のα−オレフィンとエチレンとの共重合体であって、かつMFRが0.3〜5.0g/10分、破断時の伸びが750〜900%のものが好ましい。
【0013】エチレン−α−オレフィン共重合体の市販品としては、たとえば、住友化学社製スミカセン−L FA101−1(MFR:0.8g/10分)、住友化学社製エクセレンVL−100(MFR:0.8g/10分、破断時の伸び:900%)、住友化学社製エクセレンEUL−130(MFR:0.8g/10分、破断時の伸び:770%)、三井石油化学社製タフマーA−4090(MFR:3.6g/10分、破断時の伸び:700%)、ダウ・ケミカル社製エンゲージCL8001(MFR:0.5g/10分、破断時の伸び:880%)、ダウ・ケミカル社製エンゲージCL8002(MFR:1.0g/10分、破断時の伸び:800%)、エクソン社製イグザクト、三菱化学社製カーネル、三井石油化学社製スーパーポリエチレン等が挙げられる。これらの中でも、特にダウ・ケミカル社製エンゲージCL8002が好ましい。
【0014】s−PPとエチレン−α−オレフィン共重合体との混合比率は、s−PPがs−PPとエチレン−α−オレフィン共重合体の合計に対して50〜95重量%で、エチレン−α−オレフィン共重合体がs−PPとエチレン−α−オレフィン共重合体の合計に対して5〜50重量%である。s−PPの混合比率が95重量%を超えると耐低温脆性が低下し、s−PPの混合比率が50重量%未満であると電気的破壊特性が低下する。好ましい混合比率は、耐低温脆性および電気的破壊特性の点からs−PPが60〜90重量%、エチレン−α−オレフィン共重合体が10〜40重量%であり、さらに好ましい混合比率は、s−PPが75〜85重量%、エチレン−α−オレフィン共重合体が15〜25重量%である。
【0015】s−PPとエチレン−α−オレフィン共重合体とを含む樹脂組成物には、必要に応じて、ヒンダードフェノール系、アミン系、チオエーテル系等の酸化防止剤あるいは安定剤、アミド、ヒドラジッド系等の銅害防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾイン系等の紫外線防止剤、高級脂肪酸系あるいはその金属塩系等の滑剤、加工助剤、有機・無機系顔料、有機・無機系難燃剤、およびシリカやクレー等の充填剤等、プラスチックに通常用いられる添加剤を添加しても良い。
【0016】本発明でいう電気絶縁部材とは、電気絶縁紙、油浸絶縁体、テープ、シート、スペーサー、プラグ、ソケット、パイプ、絶縁棒、各種電装成型品、回路部品、封止材料等が挙げられ、これらの部材はそれぞれ既知の方法によって成型される。
【0017】上記電力ケーブルの製造法に特に制限はなく、自体既知の方法によって形成される。たとえば、押出被覆法によって導体上に連続被覆して形成される。また、本発明のケーブルの構造としては、導体上に単独一層で絶縁体を被覆したもの、さらにシース層を被覆したもの、導体にセパレーターを施したものが挙げられる。また、導体上及び絶縁体上に半導電層を付与したものであってもよい。
【0018】本発明でいうケーブル接続部材の絶縁部分として、その絶縁体が押出し機によってあらかじめ設定された形状を有する金型内キャビティに連続的に溶融状態で押出充填されて接続構造体の絶縁部分を構成する押出モールド型接続部(EMJ)、絶縁体をあらかじめ設定された形状にまず予備成型し、いったん冷却して得られたプレモールド絶縁体を当該接続部にはめ込んだ後、これを加圧下で溶融加熱し、接続構造体の絶縁部分を完成させるブロックモールド型接続部(BMJ)、絶縁体をまずテープ状に加工し、あらかじめ設定された形状に沿って巻き上げた後、外部から金型を装着し、これを加圧下で溶融加熱し、接続構造体の絶縁部分を成型するテープ接続部(TMJ)、全ての接続部構成部分をあらかじめ成型しておき、それらを接続作業時点で組み立てるプレハブ接続部(PMJ)等が例示できる。
【0019】本発明のs−PPとエチレン−α−オレフィン共重合体とを含む樹脂組成物から製造される絶縁部材の室温でのインパルス破壊電界強度は、従来の低密度ポリエチレン(LDPE)よりも14〜19%高く、室温でのAC破壊電界強度は、LDPEよりも3〜17%高い。さらに脆化温度はi−PPよりも39〜95℃も低い。
【0020】上記した本発明の電気絶縁部材は、電気特性(AC破壊電界強度、インパルス破壊電界強度)に優れているうえ、脆化温度が−10℃以下と非常に低く、低温脆性のも優れている。
【0021】以下、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0022】
【実施例】
実施例1〜8、比較例1〜9表1、2に示す各ポリマー(数字は重量部)をロールミルを用いて180℃にて混練し、圧縮成型器中で180℃で15分間溶融成型し、厚さ0.3mmおよび10.0mmのシートを得た。0.3mm厚シートは室温でのインパルス破壊試験およびAC破壊試験を行い、10.0mm厚シートは脆化温度試験を行った。
【0023】
【表1】


【0024】
【表2】


【0025】表1、2中のポリマーは以下の通り。
s−PP(1):シンジオタクチックペンタッド分率:0.95 MFR:14.00g/10分s−PP(2):シンジオタクチックペンタッド分率:0.80 MFR:8.90g/10分エチレン−α−オレフィン共重合体(3): α−オレフィン:炭素数4(1−ブテン)
住友化学社製、スミカセン−L FA101−1 MFR:0.8g/10分エチレン−α−オレフィン共重合体(4): α−オレフィン:炭素数6 住友化学社製、スミカセン−α FZ102−0 MFR:0.8g/10分エチレン−α−オレフィン共重合体(5): α−オレフィン:炭素数6 住友化学社製、スミカセン−α FZ102−0 MFR:0.8g/10分:破断の伸び:770%エチレン−α−オレフィン共重合体(6): α−オレフィン:炭素数4 三井石油化学社製、タフマーA−4090 MFR:3.6g/10分:破断時の伸び:770%エチレン−α−オレフィン共重合体(7): α−オレフィン:炭素数8(1−オクテン)
ダウ・ケミカル社製、エンゲージCL8001 MFR:0.5g/10分:破断時の伸び:880% メタロセン触媒を使用して重合エチレン−α−オレフィン共重合体(8): α−オレフィン:炭素数8(1−オクテン)
ダウ・ケミカル社製、エンゲージCL8002 MFR:1.0g/10分:破断時の伸び:800% メタロセン触媒を使用して重合s−PP(10):シンジオタクチックペンタッド分率:0.60 MFR:1.20g/10分i−PP(11):三井石油化学製、J600 MFR:7.0g/10分LDPE(12):三菱化学製、ZF−30 MFR:1.1g/10分、破断時の伸び:740%
【0026】(インパルス破壊試験)改良型McKeown電極系にて1×40μsecの負極インパルス標準波を予想破壊電圧の70%値を初期値として、室温にて5kV/3回印加のステップアップ昇圧方式で課電した。なお、1条件につき10試料のデータを採取し、ワイブル解析の後、破壊確率63.3%における破壊値をもってその試料のインパルス耐圧値とした。
○:300kV/mm以上×:300kV/mm未満
【0027】(AC破壊試験)改良型McKeown電極系にて予想破壊電圧の70%値を初期値として、室温にて1kV/1分印加のステップアップ昇圧方式で課電した。なお、1条件につき10試料のデータを採取し、ワイブル解析の後、破壊確率63.3%における破壊値をもってその試料のAC耐圧値とした。
○:30kV/mm以上×:30kV/mm未満
【0028】(脆化温度試験)脆化温度試験装置にて、試験片を試験温度雰囲気に3±0.1分間置いた後、打撃ハンマによって2±0.2m/sの速度で1回の衝撃を加え、破壊の有無を調べた。5個の試験片が全て未破壊であった温度を脆化温度とした。なお、試験片が完全に2つあるいはそれ以上に分離した場合を破壊とみなし、裂け目およびひびの生成は破壊とみなさなかった。
◎:−20℃以下○:−20℃を超え、−10℃以下×:−10℃を超える
【0029】結果を表3および4に示す。
【0030】
【表3】


【0031】
【表4】


【0032】実施例9実施例5で用いた組成物を、30mmφ押出機により、銅撚線導体(直径:2mm)上に厚さ1mmに連続押出被覆してケーブルを作成した(押出温度条件:C1 :180℃、C2 :185℃、C3 :181℃、D:180℃)。JISC 3005に準じて、インパルス破壊試験、AC破壊試験および脆化温度試験を行った。結果は、インパルス破壊試験:○、AC破壊試験:○、および脆化温度試験:◎であった。
【0033】実施例10実施例5で用いた組成物を、90mmφ押出機により、ケーブル接続部上に押出モールドし、ケーブル接続用補強絶縁体を作成した(押出温度条件:C1 :180℃、C2 :185℃、C3 :181℃、D:180℃)。JIS C 3005に準じて、インパルス破壊試験、AC破壊試験および脆化温度試験を行った。結果は、インパルス破壊試験:○、AC破壊試験:○、および脆化温度試験:◎であった。
【0034】
【発明の効果】s−PPおよびエチレン−α−オレフィンを含む本発明の電気絶縁部材は、優れた電気特性をもち、さらに脆化温度も低く低温脆性に優れている。従って、これを電力ケーブルの絶縁層として、あるいは電力ケーブル接続部の絶縁部分に使用すると優れた電気特性および低温脆性をもつ電力ケーブルおよびケーブル接続部となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 シンジオタクチックペンタッド分率が0.7以上のシンジオタクチックポリプロピレン50〜95重量%とエチレン−α−オレフィン共重合体5〜50重量%とを含む樹脂組成物からなる電気絶縁部材。
【請求項2】 エチレン−α−オレフィン共重合体のα−オレフィンの炭素数が4〜12である請求項1記載の電気絶縁部材。
【請求項3】 α−オレフィンの炭素数が4、6または8である請求項2記載の電気絶縁部材。
【請求項4】 エチレン−α−オレフィン共重合体が遷移金属触媒により重合された共重合体である請求項1記載の電気絶縁部材。
【請求項5】 遷移金属触媒がメタロセン化合物である請求項4記載の電気絶縁部材。
【請求項6】 シンジオタクチックペンタッド分率が0.7以上のシンジオタクチックポリプロピレン50〜95重量%とエチレン−α−オレフィン共重合体5〜50重量%とを含む樹脂組成物からなる電気絶縁層を有する電力ケーブル。
【請求項7】 シンジオタクチックペンタッド分率が0.7以上のシンジオタクチックポリプロピレン50〜95重量%とエチレン−α−オレフィン共重合体5〜50重量%とを含む樹脂組成物からなる電力ケーブル用接続部材。