電気自動車の後部構造
【課題】電気自動車の後部構造において、車両後部のレイアウト性を向上させる。
【解決手段】エンジン10、ジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22及びAC−DCコンバータ24aをペリメータフレーム90に取り付ける。エンジン10、ジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22及びAC−DCコンバータ24aが取り付けられたペリメータフレーム90はリアサイドフレーム72,74に取り付ける。
【解決手段】エンジン10、ジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22及びAC−DCコンバータ24aをペリメータフレーム90に取り付ける。エンジン10、ジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22及びAC−DCコンバータ24aが取り付けられたペリメータフレーム90はリアサイドフレーム72,74に取り付ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンと該エンジンによって駆動可能な発電機と少なくとも該発電機からの発電電力が供給されて充電されるバッテリと該バッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車の後部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エンジンと、このエンジンによって駆動可能な発電機と、少なくとも発電機からの発電電力が供給されて充電されるバッテリと、このバッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車が従来技術として知られている。
【0003】
特許文献1のものでは、エンジンルームにおいて、エンジンの近傍に電気モータを配置するとともに、後席の下に電気モータの電力供給源としてのバッテリを配置し、運転席と助手席との下方で且つ床下に燃料タンクを配置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−51943号公報(図10)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電気自動車として、近距離走行時に、外部電力が供給されて充電されたバッテリの電力を、モータに供給して駆動輪を駆動させる一方、遠距離走行時に、エンジンによって発電機を駆動してその発電電力をバッテリに供給して充電して、その充電されたバッテリの電力をモータに供給して駆動輪を駆動させるプラグインハイブリッド車が知られている。このプラグインハイブリッド車では、上述の如く、エンジンを駆動するのは、基本的に、遠距離走行時のみであるため、エンジンを小型化することが可能である。
【0006】
ここで、電気自動車、特に、エンジンが小型化したプラグインハイブリッド車において、エンジンや発電機を車両後部に配置する場合、これらをコンパクトに且つ一体モジュールとして車両後部に搭載して車両への組み付け性を向上させたい。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジンと該エンジンによって駆動可能な発電機と少なくとも該発電機からの発電電力が供給されて充電されるバッテリと該バッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車の後部構造において、エンジンや発電機をコンパクトに且つ一体モジュールとして車両後部に搭載して車両への組み付け性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明は、エンジンと該エンジンによって駆動可能な発電機と少なくとも該発電機からの発電電力が供給されて充電されるバッテリと該バッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車の後部構造であって、上記エンジンと上記発電機と該エンジン及び該発電機以外の発電用機器とが、サブフレームに取り付けられており、上記エンジン、上記発電機及び上記発電用機器が取り付けられた上記サブフレームは、車体後部に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0009】
これによれば、エンジンと発電機と該エンジン及び該発電機以外の発電用機器とをサブフレームに取り付けているとともに、エンジン、発電機及び発電用機器が取り付けられたサブフレームを車体後部に取り付けているので、発電に必要なエンジン、発電機及び発電用機器をコンパクトに且つ一体モジュールとして車両後部に搭載することができ、車両への組み付け性を向上させることができる。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記発電用機器は、上記エンジン用の燃料タンクと、該エンジンの吸気系及び排気系と、上記発電機用のインバータとを有していることを特徴とするものである。
【0011】
これによれば、発電用機器は、エンジン用の燃料タンクと、エンジンの吸気系及び排気系と、発電機用のインバータとを有しているので、発電に必要なエンジン、発電機、燃料タンク、吸気系、排気系及びインバータをコンパクトに且つ一体モジュールとして車両後部に搭載することができ、車両への組み付け性を確実に向上させることができる。
【0012】
第3の発明は、上記第2の発明において、上記燃料タンクは、上記サブフレームにおいて上記エンジン及び上記発電機よりも車両前方に配置されていることを特徴とするものである。
【0013】
これによれば、燃料タンクを、サブフレームにおいてエンジン及び発電機よりも車両前方に配置しているので、燃料タンクが比較的車両前方側に配置されることになり、車両後突時に燃料タンクが破損するのを抑制することができる。
【0014】
第4の発明は、上記第2又は3の発明において、上記エンジンと該エンジンの吸気系及び排気系とは、上記サブフレームにおいて該吸気系、上記エンジン、上記排気系の順に車両前方から後方に配置されていることを特徴とするものである。
【0015】
これによれば、エンジンとエンジンの吸気系及び排気系とを、サブフレームにおいて吸気系、エンジン、排気系の順に車両前方から後方に配置しているので、エンジンから車両後方への排気を効率的に且つ容易に行うことができる。
【0016】
第5の発明は、上記第2〜4のいずれか1つの発明において、上記サブフレームは、車両前後方向に延びる左右の側方フレームと、車幅方向に延びて上記各側方フレームに結合される前方フレームと、該前方フレームの車両後方において車幅方向に延びて上記各側方フレームに結合される後方フレームとを有しており、上記エンジン及び上記発電機は、上記後方フレームの車両後方において該後方フレームに取り付けられており、上記燃料タンクは、上記前方フレームの車両前方において該前方フレームに取り付けられていることを特徴とするものである。
【0017】
これによれば、サブフレームは、車両前後方向に延びる左右の側方フレームと、車幅方向に延びて各側方フレームに結合される前方フレームと、前方フレームの車両後方において車幅方向に延びて各側方フレームに結合される後方フレームとを有しているとともに、エンジン及び発電機を、後方フレームの車両後方において後方フレームに取り付けている一方、燃料タンクを、前方フレームの車両前方において前方フレームに取り付けているので、燃料タンクがサブフレームの車両前方側に配置されることになり、車両後突時に燃料タンクが破損するのを確実に抑制することができる。
【0018】
第6の発明は、上記第2〜5のいずれか1つの発明において、フロアパネルに上方に立ち上がるように形成されたキックアップ部と、上記キックアップ部から車両後方に延びるように形成されたリアフロアパネルと、上記リアフロアパネル上に配置されたリアシートとをさらに備えており、上記サブフレームは、上記燃料タンクが上記キックアップ部の車両後方で且つ上記リアフロアパネルの上記リアシート配置部分の下方に位置するように、上記車体後部に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0019】
これによれば、サブフレームを、燃料タンクがキックアップ部の車両後方で且つリアフロアパネルのリアシート配置部分の下方に位置するように、車体後部に取り付けているので、リアフロアパネルのリアシート配置部分の下方空間を有効利用することができ、車両の前後長を短くすることができる。
【0020】
第7の発明は、上記第1〜6のいずれか1つの発明において、上記サブフレームは、その前部が上記車体後部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられていて、上記回動によってリアシートの背面に沿うように起立した起立状態と倒伏状態とに切換え可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0021】
これによれば、サブフレームは、その前部が車体後部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられていて、この回動によってリアシートの背面に沿うように起立した起立状態と倒伏状態とに切換え可能に構成されているので、サブフレームを通常時に起立状態にすることにより、比較的使用頻度の少ない、リアシートの車両後方空間を有効利用することができる一方、サブフレームを倒伏状態にすることにより、トランクスルーを実現することができる。
【0022】
第8の発明は、上記第1〜7のいずれか1つの発明において、上記サブフレームが取り付けられた上記車体後部は、車両前後方向に延びるように配置された左右のリアサイドフレームであることを特徴とするものである。
【0023】
これによれば、サブフレームを、車両前後方向に延びるように配置された左右のリアサイドフレームに取り付けているので、比較的高剛性のリアサイドフレームによってサブフレームを安定支持することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、エンジンと発電機と該エンジン及び該発電機以外の発電用機器とをサブフレームに取り付けているとともに、エンジン、発電機及び発電用機器が取り付けられたサブフレームを車体後部に取り付けているので、発電に必要なエンジン、発電機及び発電用機器をコンパクトに且つ一体モジュールとして車両後部に搭載することができ、車両への組み付け性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態1、2に係る電気自動車の駆動系を模式的に示すブロック図である。
【図2】実施形態1に係る電気自動車の後部構造を示す概略側面図である。
【図3】実施形態1に係る電気自動車の後部構造を示す概略断面側面図である。
【図4】実施形態1に係る電気自動車の後部構造を示す概略斜視図である。
【図5】実施形態1に係るエンジンやジェネレータ等のペリメータフレームへの取付構造を示す概略平面図である。
【図6】実施形態1に係るエンジンやジェネレータ等のペリメータフレームへの取付構造を示す概略側面図である。
【図7】実施形態1に係る吸気通路のホイールハウスへの接続構造を示す概略断面図である。
【図8】実施形態2に係る電気自動車の後部構造を示す概略断面側面図である。
【図9】実施形態2に係る電気自動車の後部構造を示す概略斜視図である。
【図10】実施形態2に係るエンジンやジェネレータ等のペリメータフレームへの取付構造を示す概略斜視図である。
【図11】実施形態2に係るペリメータフレームのスピンドル構造を示す概略断面図である。
【図12】実施形態2に係るラッチのストライカーへの係合状態を示す概略斜視図である。
【図13】実施形態2に係る吸気通路のホイールハウスへの接続構造を示す概略平面図である。
【図14】実施形態2に係る排気通路の各分割通路部の間の継ぎ手構造を示す概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
(実施形態1)
−電気自動車の駆動系の構成−
図1は、エンジン搭載の電気自動車の駆動系を模式的に示すブロック図であり、この電気自動車(以下、車両とも言う)1は、近距離走行時(例えば50km以下の走行時)には、家庭用電源など外部電源からの外部電力が供給されて充電されたバッテリ12の電力を、モータ16に供給して駆動輪を駆動させる一方、遠距離走行時には、エンジン10によってジェネレータ(発電機)14を駆動してその発電電力をバッテリ12に供給して充電して、その充電されたバッテリ12の電力をモータ16に供給して駆動輪を駆動させるプラグインハイブリッド車である。このプラグインハイブリッド車は、上述の如く、エンジン10及びモータ16を動力源として備え、このエンジン10は発電にのみ使用して、車両1が動くための動力は全てモータ16に頼っているシリーズ式ハイブリッド車である。
【0028】
上記エンジン10は、1気筒(以下、シリンダとも言う)の小型レシプロエンジンである。このレシプロエンジンでは、該エンジン用の燃料タンク18(発電用機器)から供給される燃料(例えばガソリン)を燃焼室で燃焼させて得られたエネルギーでシリンダ内部のピストンを上下させ、それをコンロッドとクランク軸(駆動軸)によって回転運動に置き換えるようになっている。また、上記気筒には、吸気通路(吸気管)20(「エンジンの吸気系」、「発電用機器」に相当。図3等に図示)及び排気通路(排気管)22(「エンジンの排気系」、「発電用機器」に相当。図2等に図示)が連通している。吸気通路20には、吸入空気中の異物やホコリを除去するためにフィルタを用いたエアクリーナ20aが設けられている。排気通路22には、排気ガス中のHCやCO、NOXなどの有害成分を浄化するために三元触媒を用いた排気浄化装置22aが設けられているとともに、この排気浄化装置22aの下流側には、排気ガスの爆発音のエネルギーの圧力変動を打ち消し、吸収させて音を静かにするマフラー22bが設けられている。そして、エンジン10は、バッテリ12の残量が少なくなったとき(例えばバッテリ12の充電率SOCが30%以下になったとき)に自動運転されるようになっている。尚、上述の如く、エンジン10が小型化したため、燃料タンク18やエアクリーナ20aなども小型化している。
【0029】
上記バッテリ12は、大容量化した大型・高性能のものであって、ジェネレータ14及びモータ16にそれぞれ、インバータ24を介して接続されていて、ジェネレータ14からの発電電力及びモータ16からの回生電力が供給されて充電される。そして、バッテリ12は、その電力をモータ16に供給して駆動させる。また、バッテリ12は、車両1の非使用時には、外部電源からの外部電力が供給・充電可能になっている。
【0030】
上記ジェネレータ14は、その回転軸(入力軸)がエンジン10のクランク軸に連結されていて、エンジン10によって駆動可能になっている。
【0031】
上記モータ16は、その回転軸(出力軸)が上記駆動輪としての左右の前輪26,28に連結されていて、バッテリ12及び/又はジェネレータ14から電力が供給されて前輪26,28を駆動させる。
【0032】
上記インバータ24は、交流電力を直流電力に変換するAC−DCコンバータ(発電機14用のインバータ。「発電用機器」に相当)24aと直流電力を交流電力に変換するDC−ACコンバータ(モータ16用のインバータ)24bとを有していて、バッテリ12、ジェネレータ14及びモータ16相互間の電力の授受及び変換を行う。具体的には、バッテリ12をジェネレータ14からの電力で充電するときには、ジェネレータ14からの交流電力をAC−DCコンバータ24aによって直流電力に変換してバッテリ12に供給する。また、バッテリ12の電力をモータ16に供給するときには、バッテリ12からの直流電力をDC−ACコンバータ24bによって交流電力に変換してモータ16に供給する。さらに、ジェネレータ14からの電力をモータ16に供給するときには、ジェネレータ14からの交流電力をAC−DCコンバータ24aによって直流電力に変換した後、その直流電力をDC−ACコンバータ24bによって交流電力に変換してモータ16に供給する。
【0033】
−電気自動車の後部構造−
以下、電気自動車1の後部構造について説明する。図2は、電気自動車の後部構造を示す概略側面図、図3は、電気自動車の後部構造を示す概略断面側面図、図4は、電気自動車の後部構造を示す概略斜視図、図5は、エンジンやジェネレータ等のペリメータフレームへの取付構造を示す概略平面図、図6は、エンジンやジェネレータ等のペリメータフレームへの取付構造を示す概略側面図、図7は、吸気通路のホイールハウスへの接続構造を示す概略断面図である。尚、これらの図では、図を見易くするため、部材の図示省略や簡略化などを適宜行っている。
【0034】
車室42の底面を形成するフロアパネル50の後部には、キックアップ部50aが上方に立ち上がるように形成されており、このキックアップ部50aの上端から車両後方に延びるようにリアフロアパネル50bが形成されている。このリアフロアパネル50bの前部上にはベンチタイプのリアシート70が設けられている。
【0035】
リアフロアパネル50bの車幅方向両端部の下面には、左右のリアサイドフレーム72,74が車両前後方向に延びるようにそれぞれ設けられている。これらのリアサイドフレーム72,74は、車両後方に行くに従って上方に傾斜する傾斜部72a,74aと、この傾斜部72a,74aの後端から車両後方に延びる水平部72b,74bとを有している。
【0036】
車体の車幅方向両側壁部におけるリアシート70の車両後方近傍には、リアサイドフレーム72,74の車幅方向外方において車内側に膨出して後輪を収容するホイールハウス56,58がそれぞれ設けられている。以下、これらのホイールハウス56,58のうち右ホイールハウス58について説明する。右ホイールハウス58は、該ホイールハウス58を構成するホイールハウスインナパネル58a及びホイールハウスアウタパネル58bで構成されている。これら両パネル58a,58bの後輪側(両パネル58a,58bのホイールハウス58内周側及びホイールハウスインナパネル58aの車幅方向外方側)は、ホイールハウス58の後輪側部を構成するマッドガード部材58cで覆われており、両パネル58a,58bとマッドガード部材58cとの間には空間60が形成されている。マッドガード部材58cには、スリット58dが形成されている。ホイールハウスアウタパネル58bの車幅方向外方側は、車体アウタパネル62で覆われ、この車体アウタパネル62及びホイールハウスアウタパネル58bの下端部が互いに結合されている。ホイールハウスインナパネル58aにおけるスリット58dの下方には、差し込み口58eが形成されている。ホイールハウスインナパネル58aの車幅方向内方側は、トリム64で覆われている。尚、左ホイールハウス56は、スリット及び外気導入口がないのを除くと、右ホイールハウス58とほぼ同様の構成である。
【0037】
車体の車幅方向左方側壁部におけるホイールハウス56の車両後方近傍には、左リアサイドフレーム72の車幅方向外方において給油口を囲むように車内側に膨出するフィラーボックス(図示省略)が設けられている。
【0038】
後輪には、左右のトレーリングアーム80a,80bをクロスビーム80cと呼ばれる梁で繋いだ形式のトーションビーム式サスペンション80が採用されている。クロスビーム80cは、車両側面視で後輪の中心にある車輪軸よりも車両前方で且つ該後輪の前端よりも車両後方に位置するように、リアフロアパネル50bの車両前後方向中央部の下方に車幅方向に延びるように配置されている。つまり、このクロスビーム80cは、左右の後輪を連結する、サスペンションの一部を構成する連結部材を構成している。
【0039】
エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどは、ペリメータフレーム90(サブフレーム)に取り付けられている。以下、この取付の詳細を説明する。
【0040】
ペリメータフレーム90は、エンジン10の振動が伝達されるのを抑制するとともに、車両1後突時にその衝撃荷重を分散、吸収させるものであって、車両前後方向に延びる左右の側方フレーム92,94と、車幅方向に延びて各側方フレーム92,94に結合される前方フレーム96と、この前方フレーム96の車両後方において該前方フレーム96と平行に延びて各側方フレーム92,94に結合される後方フレーム98とを有している。側方フレーム92,94は、車両前後方向に延びる第1水平部92a,94aと、この第1水平部92a,94aの後端から斜め上後方に延びる傾斜部92b,94bと、この傾斜部92b,94bの後端から車両後方に延びる第2水平部92c,94cとを有している。第1水平部92,94aは、傾斜部92b,94bの前端と幅が略同じである。傾斜部92b,94bは、車両後方に行くに従って幅が狭まる。前方フレーム96は、側方フレーム92,94の第1水平部92a,94aの各前端部に連結されている。後方フレーム98は、側方フレーム92,94の第2水平部92c,94cの各前端部に連結されている。
【0041】
エンジン10及びジェネレータ14は、後方フレーム98の車両後方において該後方フレーム98に取り付けられている。詳細には、エンジン10は、そのクランク軸が上下方向に延び、且つ、シリンダヘッド側が車両右方を、吸気側が車両前方を向くように配置されている。ジェネレータ14は、エンジン10の車両左方に回転軸が、上下方向に延び且つエンジン10のクランク軸と車幅方向に並ぶように該エンジン10と近接配置されている。ジェネレータ14の回転軸は、エンジン10のクランク軸に該エンジン10の動力を該ジェネレータ14に伝達する動力伝達装置30(例えばチェーン装置やギヤ装置)を介して並列連結されている。この動力伝達装置30は、エンジン10及びジェネレータ14の上面側に配置されている。そして、エンジン10、ジェネレータ14及び動力伝達装置30は、一体的に結合されており、この一体的に結合されたエンジン10、ジェネレータ14及び動力伝達装置30は、側方フレーム92,94の第2水平部92c,94cの間において該エンジン10の上面側がブラケット10b及び防振マウント100を介して後方フレーム98の右部の上面に、該ジェネレータ14の上面側が二股のブラケット14a及び防振マウント100,100を介して左側方フレーム92の第2水平部92cの前後上面に弾性的に吊り下げ支持されている。
【0042】
また、エンジン10の上方には、該エンジン10用のラジエータ32(発電用機器。図5のみ図示)が設けられており、該ラジエータ32は、後方フレーム98の右部の後方において該後方フレーム98に取り付けられている。
【0043】
燃料タンク18は、略直方体状のものであって、前方フレーム96の車両前方において該前方フレーム96に取り付けられている。つまり、燃料タンク18は、ペリメータフレーム90においてエンジン10及びジェネレータ14よりも車両前方に配置されている。詳細には、燃料タンク18は、その下部後面が前方フレーム96の前面に固定されている。燃料タンク18の上下面は、エンジン10及びジェネレータ14の上下面とそれぞれ高さが略同じである。上述の如く、燃料タンク18をエンジン10及びジェネレータ14よりも車両前方に配置することにより、車両1後突時に燃料タンク18が破損するのを抑制することができる。
【0044】
また、燃料タンク18の給油管18aは、該燃料タンク18の左端部から車両後方に延びて上流端部がフィラーボックスの給油口に接続されている。
【0045】
吸気通路20は、ペリメータフレーム90にエンジン10やジェネレータ14を介して取り付けられていて、エンジン10の前部右方から後方フレーム98の下方を通って車両前方に延びて前方及び後方フレーム96,98間の位置に達した後、車両後方に延びて上流端部が右ホイールハウス58のホイールハウスインナパネル58aの差し込み口58eに差し込み接続されている。そして、吸気通路20には、右ホイールハウス58のマッドガード部材58cのスリット58dから導入された外気が空間60を介して吸入される。また、吸気通路20は、右ホイールハウス58の差し込み口58e近傍の部分が従来周知のフレキシブルホース20cで構成されている。エアクリーナ20aは、燃料タンク18よりも車幅方向長さが短い略直方体状のものであって、前方及び後方フレーム96,98の右端部の間においてエンジン10の右部の車両前方に配置されている。尚、符号20bは、後方フレーム98の左端部の下方に配置されたスロットルボディである。
【0046】
排気通路22は、プリメータフレーム90にエンジン10やジェネレータ14を介して取り付けられていて、エンジン10の後部右方から車両右方に湾曲した後、車両右方に延びてジェネレータ14の車両後方位置に達し、その後、車両後方に延びている。排気浄化装置22aは、エンジン10の車幅方向中央部の車両後方に配置されている。マフラー22bは、ジェネレータ14の車両後方に配置されている。
【0047】
以上のように、エンジン10、吸気通路20(詳細にはエアクリーナ20a及び該吸気通路20におけるエアクリーナ20aよりも下流側の部分)及び排気通路22は、ペリメータフレーム90において吸気通路20、エンジン10、排気通路22の順に車両前方から後方に配置されている。このように、吸気通路20、エンジン10、排気通路22の順に車両前方から後方に配置することにより、吸気通路20及び排気通路22が複雑な構造となって吸気効率及び排気効率が低下するのを抑制することができる。
【0048】
AC−DCコンバータ24aは、燃料タンク18よりも車幅方向長さが短く、エアクリーナ20aよりも車幅方向長さが長い略直方体状のものであって、前方及び後方フレーム96,98の間で且つエアクリーナ20aの車両左方において、該AC−DCコンバータ24aの前面が取付部材24cを介して前方フレーム96の後面に、該AC−DCコンバータ24aの左面が取付部材24dを介して左側方フレーム92における傾斜部92bの前端部の右面に取り付けられている。AC−DCコンバータ24aの上下面は、エンジン10及びジェネレータ14の上下面とそれぞれ高さが略同じである。
【0049】
AC−DCコンバータ24aの後面からは、ジェネレータ14で発電した電力を該AC−DCコンバータ24aに送る電線34が延びており、この電線34は、該AC−DCコンバータ24aから後方フレーム98の下方を通って車両後方に延びてジェネレータ14に達している。
【0050】
また、AC−DCコンバータ24aの上面からは、ジェネレータ14で発電した電力を車両1前部のバッテリ12に送る送電線などを束ねてなるハーネス36が延びており、このハーネス36は、該AC−DCコンバータ24aから燃料タンク18の上方及びフロアパネル50の下方(例えば、フロアパネル50の車幅方向中央部に車両前後方向に延び且つ上方に膨出するように形成されたフロアトンネル内)を通って車両前方に延びてバッテリ12に達している。
【0051】
以上のように、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどをペリメータフレーム90に取り付けることにより、これら発電に必要なものを一体モジュールとすることができる。
【0052】
また、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどが取り付けられたペリメータフレーム90は、リアフロアパネル50bの下方において左右のリアサイドフレーム72,74(車体後部)にその下方から脱着可能に取り付けられている。つまり、エンジン10やジェネレータ14などをペリメータフレーム90に取り付けた後、エンジン10やジェネレータ14などを取り付けたペリメータフレーム90をリアサイドフレーム72,74に取り付けている。但し、給油管18のフィラーボックスへの接続や、吸気通路20の右ホイールハウス58への接続は、ペリメータフレーム90のリアサイドフレーム72,74への取付後に行われる。ペリメータフレーム90は、詳細には、燃料タンク18がキックアップ部50aの車両後方で且つリアフロアパネル50bのリアシート70配置部分の下方に位置し、エアクリーナ20a及びAC−DCコンバータ24aがクロスビーム80cの車両前方で且つリアフロアパネル50bのリアシート70配置部分の下方に位置し、且つ、エンジン10及びジェネレータ14が該クロスビーム80cの車両後方に位置するように、リアサイドフレーム72,74の間において、該ペリメータフレーム90の側方フレーム92,94の第1水平部92a,94a前端に設けられたマウント92d,94dを介してリアサイドフレーム72,74の傾斜部72a,74aに、該側方フレーム92,94の第2水平部92c,94cの後端に設けられたマウント92e,94eを介してリアサイドフレーム72,74の水平部72b,74bに支持されている。
【0053】
また、上述の如く、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどが取り付けられたペリメータフレーム90がリアサイドフレーム72,74に脱着可能に取り付けられているため、ペリメータフレーム90をリアサイドフレーム72,74から取り外すことにより、その空いたスペースに、例えば、バッテリ12を追加搭載することができる。このように、バッテリ12を追加搭載した場合、車両1は、プラグインハイブリッド車から電池式電気自動車となる。つまり、本実施形態では、プラグインハイブリッド車及び電池式電気自動車を容易に選択・変更可能となる。
【0054】
以上のように、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどは、車体後部に取付支持されている。
【0055】
また、バッテリ12やモータ16、DC−ACコンバータ24bは、その図示は省略するが、車両1前部に配設されている。
【0056】
−効果−
以上により、本実施形態によれば、エンジン10、ジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22及びAC−DCコンバータ24aをペリメータフレーム90に取り付けているとともに、エンジン10、ジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22及びAC−DCコンバータ24aが取り付けられたペリメータフレーム90を車体後部に取り付けているので、発電に必要なエンジン10、ジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22及びAC−DCコンバータ24aをコンパクトに且つ一体モジュールとして車両1後部に搭載することができ、車両1への組み付け性を向上させることができる。
【0057】
また、ペリメータフレーム90を車体後部に脱着可能に取り付けているので、ペリメータフレーム90を車体後部から取り外すことにより、その空いたスペースにバッテリ12を追加搭載することができ、電池式自動車との選択性を向上させることができる。
【0058】
さらに、エンジン10、吸気通路20及び排気通路22を、ペリメータフレーム90において吸気通路20、エンジン10、排気通路22の順に車両前方から後方に配置しているので、エンジン10から車両後方への排気を効率的に且つ容易に行うことができる。
【0059】
さらにまた、ペリメータフレーム90は、車両前後方向に延びる左右の側方フレーム92,94と、車幅方向に延びて各側方フレーム92,94に結合される前方フレーム96と、前方フレーム96の車両後方において車幅方向に延びて各側方フレーム92,94に結合される後方フレーム98とを有しているとともに、エンジン10及びジェネレータ14を、後方フレーム98の車両後方において該後方フレーム98に取り付けている一方、燃料タンク18を、前方フレーム96の車両前方において該前方フレーム96に取り付けているので、燃料タンク18がペリメータフレーム90の車両前方側に配置されることになり、車両1後突時に燃料タンク18が破損するのを抑制することができる。
【0060】
また、ペリメータフレーム90を、燃料タンク18がキックアップ部50aの車両後方で且つリアフロアパネル50bのリアシート70配置部分の下方に位置するように、車体後部に取り付けているので、リアフロアパネル50bのリアシート70配置部分の下方空間を有効利用することができ、車両1の前後長を短くすることができる。
【0061】
さらに、ペリメータフレーム90を、上述の如く、燃料タンク18がキックアップ部50aの車両後方で且つリアフロアパネル50bのリアシート70配置部分の下方に位置するように、車体後部に取り付けているので、本実施形態を、従来のリアシート近傍のフロア構造を利用して実現することができる。
【0062】
さらにまた、ペリメータフレーム90を、車両前後方向に延びるように配置された左右のリアサイドフレーム72,74に取り付けているので、比較的高剛性のリアサイドフレーム72,74によってペリメータフレーム90を安定支持することができる。
【0063】
(実施形態2)
本実施形態は、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどが取り付けられたペリメータフレーム90が車体後部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられている点などで実施形態1と相違するものである。以下、その相違点について説明する。
【0064】
図8は、電気自動車の後部構造を示す概略断面側面図、図9は、電気自動車の後部構造を示す概略斜視図、図10は、エンジンやジェネレータ等のペリメータフレームへの取付構造を示す概略斜視図、図11は、ペリメータフレームのスピンドル構造を示す概略断面図、図12は、ラッチのストライカーへの係合状態を示す概略斜視図、図13は、吸気通路のホイールハウスへの接続構造を示す概略平面図、図14は、排気通路の各分割通路部の間の継ぎ手構造を示す概略側面図である。尚、これらの図では、図を見易くするため、部材の図示省略や簡略化などを適宜行っている。
【0065】
ペリメータフレーム90は、マウント92d,92e,94d,94eがないことやリアサイドフレーム72,74との間の間隔が実施形態1よりも大きいことを除くと、実施形態1とほぼ同様の構成である。エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどの、ペリメータフレーム90への取付構造は、実施形態1とほぼ同様の構造である。尚、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどが取り付けられたペリメータフレーム90は、ハウジング102で覆われている。
【0066】
また、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどが取り付けられたペリメータフレーム90は、その前部が左右のリアサイドフレーム72,74に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられていて、この回動によってリアシート70のシートバック70aの背面に沿うように起立した通常状態としての起立状態(図8の実線の状態)と車両後方に水平に倒伏した倒伏状態(図8の二点鎖線の状態)とに切換え可能に構成されている。以下、この詳細について説明する。
【0067】
ペリメータフレーム90は、リアサイドフレーム72,74の間において、燃料タンク18がクロスビーム80cの斜め後上方近傍に位置するように配置されている。
【0068】
ペリメータフレーム90における両側方フレーム92,94の第1水平部92a,94aの上面には、左右のペリメータフレーム側回動部材110,112が締結部材によってそれぞれ締結固定されている。以下、これらのペリメータフレーム側回動部材110,112のうち左ペリメータフレーム側回動部材110について説明するが、右ペリメータフレーム側回動部材112も左ペリメータフレーム側回動部材110とほぼ同様の構成である。左ペリメータフレーム側回動部材110は、左側方フレーム92の第1水平部92aに固定された板状の固定部110a、この固定部110aの前端から車両前方に行くに従って上方に且つ車幅方向外方に傾斜して延びる板状の傾斜部110bと、この傾斜部110bの上端から車幅方向外方に延び且つ軸が車幅方向に延びる円筒状の筒部110cとを有している。
【0069】
両リアサイドフレーム72,74におけるペリメータフレーム側回動部材110,112に対応する部分の下面には、左右の車体側回動部材114,116が締結部材によってそれぞれ締結固定されている。以下、これらの車体側回動部材114,116のうち左車体側回動部材114について説明するが、右車体側回動部材116も左車体側回動部材114とほぼ同様の構成である。左車体側回動部材114は、断面略逆凹字状(コ字状)に形成されていて、リアサイドフレーム72に固定された固定部114aと、この固定部114aの車幅方向内方端から車幅方向内方に行くに従って下方に傾斜して延びる傾斜部114bと、この傾斜部114bの車幅方向内方端から車幅方向内方に延びる水平部114cとを有している。この水平部114cの車幅方向内方端には、車幅方向内方壁部114dが形成されており、この車幅方向内方壁部114dの車幅方向外方側面には、円筒状の筒部114eが車幅方向外方に延び且つ軸が車幅方向に延びるように形成されている。
【0070】
そして、左ペリメータフレーム側回動部材110の筒部110cには、軸部材120が、その頭部120aが車幅方向内方を向くように回動不能に挿通支持されている。この軸部材120は、その先端側が、車幅方向両端に鍔部が形成された円筒状のシム(滑り)118を介して左車体側回動部材114の筒部114eに挿通支持されている。軸部材120の先端部には、エンド部材120bが外嵌固定さている。尚、右ペリメータフレーム側回動部材112及び右車体側回動部材116には、左ペリメータフレーム側回動部材110及び左車体側回動部材114と同様、軸部材120が挿通されている。また、ペリメータフレーム側回動部材110,112及び車体側回動部材114,116の連結部分は、ハウジング102を貫通している。
【0071】
両リアサイドフレーム72,74の車幅方向内方側は、左右のトリム122(図では左トリムのみ図示)でそれぞれ覆われている。以下、これらのトリムのうち左トリム122について説明するが、右トリムも左トリム122とほぼ同様の構成である。トリム122における軸部材120に対応する部分には、該軸部材120が挿通された挿通孔122aが形成されている。この挿通孔122aの周縁部の車幅方向内方側面には、ガスケット124が取り付けられている。
【0072】
以上のように、ペリメータフレーム側回動部材110,112、車体側回動部材114,116及び軸部材120が、ペリメータフレーム90を車幅方向に延びる軸周りに回動可能にするペリメータフレーム90のスピンドル構造(回動構造)を構成している。
【0073】
また、ペリメータフレーム90における右側方フレーム94の第2水平部94cの右面
には、ラッチ126が取り付けられている。右側方フレーム94の第2水平部94cの後端部には、ラッチ126の後述するストライカー132への係合を解除する操作を行うためのリリースハンドル128が取り付けられている。ラッチ126とリリースハンドル128との間には、リリースステム(ケーブル)130が設けられている。車体の車幅方向右方側壁部における起立状態のペリメータフレーム90のラッチ126に対応する部分には、該ラッチ126が係合可能なストライカー132が設けられている。これらのラッチ126、リリースハンドル128、リリースステム130及びストライカー132の詳細説明は省略するが、その基本的な構造は従来周知のものである。
【0074】
そして、ペリメータフレーム90が起立状態にあるときには、ラッチ126がストライカー132に係合する。これにより、ペリメータフレーム90が起立状態に維持される。
【0075】
また、ペリメータフレーム90を起立状態から倒伏状態にするときには、リリースハンドル128を操作することによって、ラッチ126のストライカー132への係合をリリースステム130を介して解除する。これにより、ペリメータフレーム90が車両後方に回動可能になる。それから、ペリメータフレーム90を車両後方に押し下げる。これにより、軸部材120が車体側回動部材114,116の筒部114e内でシム118を介して回動して、ペリメータフレーム90が該軸部材120を回動中心として車両後方に回動して倒伏状態になる。このように、ペリメータフレーム90を倒伏状態にした場合、リアシート70のシートバック70aをシートクッション70bに対し車両前方に倒伏させることにより(図8の二点鎖線を参照)、該シートバック70aの上面(背面)側のスペースを介して車室42と車両1後部の荷室44とを連通させてトランクスルーにすることができる。尚、倒伏状態のペリメータフレーム90は、その下方から受け部材(不図示)によって支持されているとともに、ハウジング102の上部後方がその上方から車体の後壁部に設けられた押さえ部材134によって押さえ付けられることにより、その状態に維持される。
【0076】
一方、ペリメータフレーム90を倒伏状態から起立状態にするときには、該ペリメータフレーム90を車両前方に持ち上げる。これにより、軸部材120が車体側回動部材114,116の筒部114e内でシム118を介して回動して、ペリメータフレーム90が該軸部材120を回動中心として車両前方に回動して起立状態になる。
【0077】
また、上述の如く、ペリメータフレーム90の前部が車体後部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられているため、この回動に対応可能なように、燃料タンク18の給油管18aや吸気通路20、排気通路22の構造を実施形態1のものから変更している。以下、この変更点について説明する。
【0078】
給油管18aは、その図示を省略するが、燃料タンク18近傍の部分がフレキシブルホースで構成されている。これにより、給油管18aは、そのフレキシブルホース部分によって配管方向が変更可能となり、このことにより、ペリメータフレーム90の回動に対応可能になる。
【0079】
吸気通路20におけるエアクリーナ20aよりも上流側の部分は、該エアクリーナ20aから車両右方に延びていて、その図示は省略するが、実施形態1と同様、上流端部が右ホイールハウス58のホイールハウスインナパネル58aの差し込み口58eに差し込み接続されている。そして、吸気通路20におけるエアクリーナ20aよりも上流側の部分は、該エアクリーナ20aと右ホイールハウス58のホイールハウスインナパネル58aの差し込み口58eとの間の中間部分がフレキシブルホース20dで構成されている。これにより、吸気通路20におけるエアクリーナ20aよりも上流側の部分は、そのフレキシブルホース20d部分によって配管方向が変更可能となり、このことにより、ペリメータフレーム90の回動に対応可能になる。
【0080】
排気通路22におけるマフラー22bよりも下流側の部分は、該マフラー22bの左端面から車幅方向左方に延びてペリメータフレーム90の左側方フレーム92の車幅方向左方位置に達する第1分割通路部22cと、一端部が第1分割通路部22cの左端部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に接続された第2分割通路部22dと、一端部が第2分割通路部22dの他端部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に接続された第3分割通路部22eと、車両前後方向に延びるように位置固定され、前端部に第3分割通路部22eの他端部が車幅方向に延びる軸周りに回動可能に接続された第4分割通路部22fとを有している。各分割通路部22c〜22fの間の継ぎ手構造の詳細説明は省略するが、その基本的な構造は従来周知のものである。第1及び第2分割通路部22c,22dの間の継ぎ手の、ペリメータフレーム90に対する相対位置は、固定されている。
【0081】
そして、ペリメータフレーム90が起立状態にあるときには、第2分割通路部22dが第1分割通路部22cの左端部から下方に延びるとともに、第3分割通路部22eが第2分割通路部22dの下端部から斜め下後方に延びる(図14の実線を参照)。これにより、第2〜第4分割通路部22d〜22fが全体として略L字状をなす。
【0082】
一方、ペリメータフレーム90を起立状態から倒伏状態にすると、ペリメータフレーム90の車両後方への回動に伴って、ペリメータフレーム90に対する相対位置が固定された、第1及び第2分割通路部22c,22dの間の継ぎ手が斜め下後方に位置移動するとともに、第2及び第3分割通路部22d,22eの間の継ぎ手が斜め下前方に位置移動し、且つ、第3分割通路部22eが第3及び第4分割通路部22e,22fの間の継ぎ手を中心として車両前方に回動する。これにより、第2分割通路部22dが第1分割通路部22cの左端部から車両前方に延びるとともに、第3分割通路部22eが第2分割通路部22dの前端部から斜め下後方に延び、第2〜第4分割通路部22d〜22fが全体として略コ字状をなす(図14の二点鎖線を参照)。
【0083】
尚、ペリメータフレーム90を倒伏状態から起立状態にすると、ペリメータフレーム90を起立状態から倒伏状態にしたときと逆の動きをする。
【0084】
以上のように、排気通路22におけるマフラー22bよりも下流側の部分は、各分割通路部22c〜22fの間の継ぎ手によって配管方向が変更可能となり、このことにより、ペリメータフレーム90の回動に対応可能になる。
【0085】
−効果−
以上により、本実施形態によれば、実施形態1とほぼ同様の効果が得られる。
【0086】
また、ペリメータフレーム90は、その前部が車体後部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられていて、この回動によってリアシート70の背面に沿うように起立した起立状態と倒伏状態とに切換え可能に構成されているので、ペリメータフレーム90を通常時に起立状態にすることにより、比較的使用頻度の少ない、リアシート70の車両後方空間を有効利用することができる一方、ペリメータフレーム90を倒伏状態にすることにより、トランクスルーを実現することができる。
【0087】
尚、本実施形態では、ペリメータフレーム90のスピンドル構造を上述の如く構成しているが、これに限らない。
【0088】
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、ペリメータフレーム90を左右のリアサイドフレーム72,74に取り付けているが、リアサイドフレーム72,74以外の車体後部に取り付けてもよい。
【0089】
さらに、上記各実施形態では、エンジン10は、1気筒のレシプロエンジンであるが、これに限らず、例えば、2気筒のレシプロエンジンであってもよく、また、1ローターのロータリーエンジンであってもよい。このロータリーエンジンは、駆動軸としてエキセントリックシャフトを有している。
【0090】
また、本発明の趣旨を逸脱しない限り、上記各実施形態の構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0091】
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
【0092】
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0093】
以上説明したように、本発明にかかる電気自動車の後部構造は、エンジンや発電機をコンパクトに且つ一体モジュールとして車両後部に搭載して車両への組み付け性を向上させることが必要な用途等に適用できる。
【符号の説明】
【0094】
1 電気自動車
10 エンジン
12 バッテリ
14 ジェネレータ(発電機)
18 燃料タンク(発電用機器)
20 吸気通路(エンジンの吸気系、発電用機器)
22 排気通路(エンジンの排気系、発電用機器)
24 インバータ
24a AC−DCコンバータ(発電機用のインバータ、発電用機器)
50 フロアパネル
50a キックアップ部
50b リアフロアパネル
70 リアシート
72,74 リアサイドフレーム(車体後部)
90 ペリメータフレーム(サブフレーム)
92,94 側方フレーム
96 前方フレーム
98 後方フレーム
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンと該エンジンによって駆動可能な発電機と少なくとも該発電機からの発電電力が供給されて充電されるバッテリと該バッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車の後部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エンジンと、このエンジンによって駆動可能な発電機と、少なくとも発電機からの発電電力が供給されて充電されるバッテリと、このバッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車が従来技術として知られている。
【0003】
特許文献1のものでは、エンジンルームにおいて、エンジンの近傍に電気モータを配置するとともに、後席の下に電気モータの電力供給源としてのバッテリを配置し、運転席と助手席との下方で且つ床下に燃料タンクを配置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−51943号公報(図10)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電気自動車として、近距離走行時に、外部電力が供給されて充電されたバッテリの電力を、モータに供給して駆動輪を駆動させる一方、遠距離走行時に、エンジンによって発電機を駆動してその発電電力をバッテリに供給して充電して、その充電されたバッテリの電力をモータに供給して駆動輪を駆動させるプラグインハイブリッド車が知られている。このプラグインハイブリッド車では、上述の如く、エンジンを駆動するのは、基本的に、遠距離走行時のみであるため、エンジンを小型化することが可能である。
【0006】
ここで、電気自動車、特に、エンジンが小型化したプラグインハイブリッド車において、エンジンや発電機を車両後部に配置する場合、これらをコンパクトに且つ一体モジュールとして車両後部に搭載して車両への組み付け性を向上させたい。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジンと該エンジンによって駆動可能な発電機と少なくとも該発電機からの発電電力が供給されて充電されるバッテリと該バッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車の後部構造において、エンジンや発電機をコンパクトに且つ一体モジュールとして車両後部に搭載して車両への組み付け性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明は、エンジンと該エンジンによって駆動可能な発電機と少なくとも該発電機からの発電電力が供給されて充電されるバッテリと該バッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車の後部構造であって、上記エンジンと上記発電機と該エンジン及び該発電機以外の発電用機器とが、サブフレームに取り付けられており、上記エンジン、上記発電機及び上記発電用機器が取り付けられた上記サブフレームは、車体後部に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0009】
これによれば、エンジンと発電機と該エンジン及び該発電機以外の発電用機器とをサブフレームに取り付けているとともに、エンジン、発電機及び発電用機器が取り付けられたサブフレームを車体後部に取り付けているので、発電に必要なエンジン、発電機及び発電用機器をコンパクトに且つ一体モジュールとして車両後部に搭載することができ、車両への組み付け性を向上させることができる。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記発電用機器は、上記エンジン用の燃料タンクと、該エンジンの吸気系及び排気系と、上記発電機用のインバータとを有していることを特徴とするものである。
【0011】
これによれば、発電用機器は、エンジン用の燃料タンクと、エンジンの吸気系及び排気系と、発電機用のインバータとを有しているので、発電に必要なエンジン、発電機、燃料タンク、吸気系、排気系及びインバータをコンパクトに且つ一体モジュールとして車両後部に搭載することができ、車両への組み付け性を確実に向上させることができる。
【0012】
第3の発明は、上記第2の発明において、上記燃料タンクは、上記サブフレームにおいて上記エンジン及び上記発電機よりも車両前方に配置されていることを特徴とするものである。
【0013】
これによれば、燃料タンクを、サブフレームにおいてエンジン及び発電機よりも車両前方に配置しているので、燃料タンクが比較的車両前方側に配置されることになり、車両後突時に燃料タンクが破損するのを抑制することができる。
【0014】
第4の発明は、上記第2又は3の発明において、上記エンジンと該エンジンの吸気系及び排気系とは、上記サブフレームにおいて該吸気系、上記エンジン、上記排気系の順に車両前方から後方に配置されていることを特徴とするものである。
【0015】
これによれば、エンジンとエンジンの吸気系及び排気系とを、サブフレームにおいて吸気系、エンジン、排気系の順に車両前方から後方に配置しているので、エンジンから車両後方への排気を効率的に且つ容易に行うことができる。
【0016】
第5の発明は、上記第2〜4のいずれか1つの発明において、上記サブフレームは、車両前後方向に延びる左右の側方フレームと、車幅方向に延びて上記各側方フレームに結合される前方フレームと、該前方フレームの車両後方において車幅方向に延びて上記各側方フレームに結合される後方フレームとを有しており、上記エンジン及び上記発電機は、上記後方フレームの車両後方において該後方フレームに取り付けられており、上記燃料タンクは、上記前方フレームの車両前方において該前方フレームに取り付けられていることを特徴とするものである。
【0017】
これによれば、サブフレームは、車両前後方向に延びる左右の側方フレームと、車幅方向に延びて各側方フレームに結合される前方フレームと、前方フレームの車両後方において車幅方向に延びて各側方フレームに結合される後方フレームとを有しているとともに、エンジン及び発電機を、後方フレームの車両後方において後方フレームに取り付けている一方、燃料タンクを、前方フレームの車両前方において前方フレームに取り付けているので、燃料タンクがサブフレームの車両前方側に配置されることになり、車両後突時に燃料タンクが破損するのを確実に抑制することができる。
【0018】
第6の発明は、上記第2〜5のいずれか1つの発明において、フロアパネルに上方に立ち上がるように形成されたキックアップ部と、上記キックアップ部から車両後方に延びるように形成されたリアフロアパネルと、上記リアフロアパネル上に配置されたリアシートとをさらに備えており、上記サブフレームは、上記燃料タンクが上記キックアップ部の車両後方で且つ上記リアフロアパネルの上記リアシート配置部分の下方に位置するように、上記車体後部に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0019】
これによれば、サブフレームを、燃料タンクがキックアップ部の車両後方で且つリアフロアパネルのリアシート配置部分の下方に位置するように、車体後部に取り付けているので、リアフロアパネルのリアシート配置部分の下方空間を有効利用することができ、車両の前後長を短くすることができる。
【0020】
第7の発明は、上記第1〜6のいずれか1つの発明において、上記サブフレームは、その前部が上記車体後部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられていて、上記回動によってリアシートの背面に沿うように起立した起立状態と倒伏状態とに切換え可能に構成されていることを特徴とするものである。
【0021】
これによれば、サブフレームは、その前部が車体後部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられていて、この回動によってリアシートの背面に沿うように起立した起立状態と倒伏状態とに切換え可能に構成されているので、サブフレームを通常時に起立状態にすることにより、比較的使用頻度の少ない、リアシートの車両後方空間を有効利用することができる一方、サブフレームを倒伏状態にすることにより、トランクスルーを実現することができる。
【0022】
第8の発明は、上記第1〜7のいずれか1つの発明において、上記サブフレームが取り付けられた上記車体後部は、車両前後方向に延びるように配置された左右のリアサイドフレームであることを特徴とするものである。
【0023】
これによれば、サブフレームを、車両前後方向に延びるように配置された左右のリアサイドフレームに取り付けているので、比較的高剛性のリアサイドフレームによってサブフレームを安定支持することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、エンジンと発電機と該エンジン及び該発電機以外の発電用機器とをサブフレームに取り付けているとともに、エンジン、発電機及び発電用機器が取り付けられたサブフレームを車体後部に取り付けているので、発電に必要なエンジン、発電機及び発電用機器をコンパクトに且つ一体モジュールとして車両後部に搭載することができ、車両への組み付け性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施形態1、2に係る電気自動車の駆動系を模式的に示すブロック図である。
【図2】実施形態1に係る電気自動車の後部構造を示す概略側面図である。
【図3】実施形態1に係る電気自動車の後部構造を示す概略断面側面図である。
【図4】実施形態1に係る電気自動車の後部構造を示す概略斜視図である。
【図5】実施形態1に係るエンジンやジェネレータ等のペリメータフレームへの取付構造を示す概略平面図である。
【図6】実施形態1に係るエンジンやジェネレータ等のペリメータフレームへの取付構造を示す概略側面図である。
【図7】実施形態1に係る吸気通路のホイールハウスへの接続構造を示す概略断面図である。
【図8】実施形態2に係る電気自動車の後部構造を示す概略断面側面図である。
【図9】実施形態2に係る電気自動車の後部構造を示す概略斜視図である。
【図10】実施形態2に係るエンジンやジェネレータ等のペリメータフレームへの取付構造を示す概略斜視図である。
【図11】実施形態2に係るペリメータフレームのスピンドル構造を示す概略断面図である。
【図12】実施形態2に係るラッチのストライカーへの係合状態を示す概略斜視図である。
【図13】実施形態2に係る吸気通路のホイールハウスへの接続構造を示す概略平面図である。
【図14】実施形態2に係る排気通路の各分割通路部の間の継ぎ手構造を示す概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
(実施形態1)
−電気自動車の駆動系の構成−
図1は、エンジン搭載の電気自動車の駆動系を模式的に示すブロック図であり、この電気自動車(以下、車両とも言う)1は、近距離走行時(例えば50km以下の走行時)には、家庭用電源など外部電源からの外部電力が供給されて充電されたバッテリ12の電力を、モータ16に供給して駆動輪を駆動させる一方、遠距離走行時には、エンジン10によってジェネレータ(発電機)14を駆動してその発電電力をバッテリ12に供給して充電して、その充電されたバッテリ12の電力をモータ16に供給して駆動輪を駆動させるプラグインハイブリッド車である。このプラグインハイブリッド車は、上述の如く、エンジン10及びモータ16を動力源として備え、このエンジン10は発電にのみ使用して、車両1が動くための動力は全てモータ16に頼っているシリーズ式ハイブリッド車である。
【0028】
上記エンジン10は、1気筒(以下、シリンダとも言う)の小型レシプロエンジンである。このレシプロエンジンでは、該エンジン用の燃料タンク18(発電用機器)から供給される燃料(例えばガソリン)を燃焼室で燃焼させて得られたエネルギーでシリンダ内部のピストンを上下させ、それをコンロッドとクランク軸(駆動軸)によって回転運動に置き換えるようになっている。また、上記気筒には、吸気通路(吸気管)20(「エンジンの吸気系」、「発電用機器」に相当。図3等に図示)及び排気通路(排気管)22(「エンジンの排気系」、「発電用機器」に相当。図2等に図示)が連通している。吸気通路20には、吸入空気中の異物やホコリを除去するためにフィルタを用いたエアクリーナ20aが設けられている。排気通路22には、排気ガス中のHCやCO、NOXなどの有害成分を浄化するために三元触媒を用いた排気浄化装置22aが設けられているとともに、この排気浄化装置22aの下流側には、排気ガスの爆発音のエネルギーの圧力変動を打ち消し、吸収させて音を静かにするマフラー22bが設けられている。そして、エンジン10は、バッテリ12の残量が少なくなったとき(例えばバッテリ12の充電率SOCが30%以下になったとき)に自動運転されるようになっている。尚、上述の如く、エンジン10が小型化したため、燃料タンク18やエアクリーナ20aなども小型化している。
【0029】
上記バッテリ12は、大容量化した大型・高性能のものであって、ジェネレータ14及びモータ16にそれぞれ、インバータ24を介して接続されていて、ジェネレータ14からの発電電力及びモータ16からの回生電力が供給されて充電される。そして、バッテリ12は、その電力をモータ16に供給して駆動させる。また、バッテリ12は、車両1の非使用時には、外部電源からの外部電力が供給・充電可能になっている。
【0030】
上記ジェネレータ14は、その回転軸(入力軸)がエンジン10のクランク軸に連結されていて、エンジン10によって駆動可能になっている。
【0031】
上記モータ16は、その回転軸(出力軸)が上記駆動輪としての左右の前輪26,28に連結されていて、バッテリ12及び/又はジェネレータ14から電力が供給されて前輪26,28を駆動させる。
【0032】
上記インバータ24は、交流電力を直流電力に変換するAC−DCコンバータ(発電機14用のインバータ。「発電用機器」に相当)24aと直流電力を交流電力に変換するDC−ACコンバータ(モータ16用のインバータ)24bとを有していて、バッテリ12、ジェネレータ14及びモータ16相互間の電力の授受及び変換を行う。具体的には、バッテリ12をジェネレータ14からの電力で充電するときには、ジェネレータ14からの交流電力をAC−DCコンバータ24aによって直流電力に変換してバッテリ12に供給する。また、バッテリ12の電力をモータ16に供給するときには、バッテリ12からの直流電力をDC−ACコンバータ24bによって交流電力に変換してモータ16に供給する。さらに、ジェネレータ14からの電力をモータ16に供給するときには、ジェネレータ14からの交流電力をAC−DCコンバータ24aによって直流電力に変換した後、その直流電力をDC−ACコンバータ24bによって交流電力に変換してモータ16に供給する。
【0033】
−電気自動車の後部構造−
以下、電気自動車1の後部構造について説明する。図2は、電気自動車の後部構造を示す概略側面図、図3は、電気自動車の後部構造を示す概略断面側面図、図4は、電気自動車の後部構造を示す概略斜視図、図5は、エンジンやジェネレータ等のペリメータフレームへの取付構造を示す概略平面図、図6は、エンジンやジェネレータ等のペリメータフレームへの取付構造を示す概略側面図、図7は、吸気通路のホイールハウスへの接続構造を示す概略断面図である。尚、これらの図では、図を見易くするため、部材の図示省略や簡略化などを適宜行っている。
【0034】
車室42の底面を形成するフロアパネル50の後部には、キックアップ部50aが上方に立ち上がるように形成されており、このキックアップ部50aの上端から車両後方に延びるようにリアフロアパネル50bが形成されている。このリアフロアパネル50bの前部上にはベンチタイプのリアシート70が設けられている。
【0035】
リアフロアパネル50bの車幅方向両端部の下面には、左右のリアサイドフレーム72,74が車両前後方向に延びるようにそれぞれ設けられている。これらのリアサイドフレーム72,74は、車両後方に行くに従って上方に傾斜する傾斜部72a,74aと、この傾斜部72a,74aの後端から車両後方に延びる水平部72b,74bとを有している。
【0036】
車体の車幅方向両側壁部におけるリアシート70の車両後方近傍には、リアサイドフレーム72,74の車幅方向外方において車内側に膨出して後輪を収容するホイールハウス56,58がそれぞれ設けられている。以下、これらのホイールハウス56,58のうち右ホイールハウス58について説明する。右ホイールハウス58は、該ホイールハウス58を構成するホイールハウスインナパネル58a及びホイールハウスアウタパネル58bで構成されている。これら両パネル58a,58bの後輪側(両パネル58a,58bのホイールハウス58内周側及びホイールハウスインナパネル58aの車幅方向外方側)は、ホイールハウス58の後輪側部を構成するマッドガード部材58cで覆われており、両パネル58a,58bとマッドガード部材58cとの間には空間60が形成されている。マッドガード部材58cには、スリット58dが形成されている。ホイールハウスアウタパネル58bの車幅方向外方側は、車体アウタパネル62で覆われ、この車体アウタパネル62及びホイールハウスアウタパネル58bの下端部が互いに結合されている。ホイールハウスインナパネル58aにおけるスリット58dの下方には、差し込み口58eが形成されている。ホイールハウスインナパネル58aの車幅方向内方側は、トリム64で覆われている。尚、左ホイールハウス56は、スリット及び外気導入口がないのを除くと、右ホイールハウス58とほぼ同様の構成である。
【0037】
車体の車幅方向左方側壁部におけるホイールハウス56の車両後方近傍には、左リアサイドフレーム72の車幅方向外方において給油口を囲むように車内側に膨出するフィラーボックス(図示省略)が設けられている。
【0038】
後輪には、左右のトレーリングアーム80a,80bをクロスビーム80cと呼ばれる梁で繋いだ形式のトーションビーム式サスペンション80が採用されている。クロスビーム80cは、車両側面視で後輪の中心にある車輪軸よりも車両前方で且つ該後輪の前端よりも車両後方に位置するように、リアフロアパネル50bの車両前後方向中央部の下方に車幅方向に延びるように配置されている。つまり、このクロスビーム80cは、左右の後輪を連結する、サスペンションの一部を構成する連結部材を構成している。
【0039】
エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどは、ペリメータフレーム90(サブフレーム)に取り付けられている。以下、この取付の詳細を説明する。
【0040】
ペリメータフレーム90は、エンジン10の振動が伝達されるのを抑制するとともに、車両1後突時にその衝撃荷重を分散、吸収させるものであって、車両前後方向に延びる左右の側方フレーム92,94と、車幅方向に延びて各側方フレーム92,94に結合される前方フレーム96と、この前方フレーム96の車両後方において該前方フレーム96と平行に延びて各側方フレーム92,94に結合される後方フレーム98とを有している。側方フレーム92,94は、車両前後方向に延びる第1水平部92a,94aと、この第1水平部92a,94aの後端から斜め上後方に延びる傾斜部92b,94bと、この傾斜部92b,94bの後端から車両後方に延びる第2水平部92c,94cとを有している。第1水平部92,94aは、傾斜部92b,94bの前端と幅が略同じである。傾斜部92b,94bは、車両後方に行くに従って幅が狭まる。前方フレーム96は、側方フレーム92,94の第1水平部92a,94aの各前端部に連結されている。後方フレーム98は、側方フレーム92,94の第2水平部92c,94cの各前端部に連結されている。
【0041】
エンジン10及びジェネレータ14は、後方フレーム98の車両後方において該後方フレーム98に取り付けられている。詳細には、エンジン10は、そのクランク軸が上下方向に延び、且つ、シリンダヘッド側が車両右方を、吸気側が車両前方を向くように配置されている。ジェネレータ14は、エンジン10の車両左方に回転軸が、上下方向に延び且つエンジン10のクランク軸と車幅方向に並ぶように該エンジン10と近接配置されている。ジェネレータ14の回転軸は、エンジン10のクランク軸に該エンジン10の動力を該ジェネレータ14に伝達する動力伝達装置30(例えばチェーン装置やギヤ装置)を介して並列連結されている。この動力伝達装置30は、エンジン10及びジェネレータ14の上面側に配置されている。そして、エンジン10、ジェネレータ14及び動力伝達装置30は、一体的に結合されており、この一体的に結合されたエンジン10、ジェネレータ14及び動力伝達装置30は、側方フレーム92,94の第2水平部92c,94cの間において該エンジン10の上面側がブラケット10b及び防振マウント100を介して後方フレーム98の右部の上面に、該ジェネレータ14の上面側が二股のブラケット14a及び防振マウント100,100を介して左側方フレーム92の第2水平部92cの前後上面に弾性的に吊り下げ支持されている。
【0042】
また、エンジン10の上方には、該エンジン10用のラジエータ32(発電用機器。図5のみ図示)が設けられており、該ラジエータ32は、後方フレーム98の右部の後方において該後方フレーム98に取り付けられている。
【0043】
燃料タンク18は、略直方体状のものであって、前方フレーム96の車両前方において該前方フレーム96に取り付けられている。つまり、燃料タンク18は、ペリメータフレーム90においてエンジン10及びジェネレータ14よりも車両前方に配置されている。詳細には、燃料タンク18は、その下部後面が前方フレーム96の前面に固定されている。燃料タンク18の上下面は、エンジン10及びジェネレータ14の上下面とそれぞれ高さが略同じである。上述の如く、燃料タンク18をエンジン10及びジェネレータ14よりも車両前方に配置することにより、車両1後突時に燃料タンク18が破損するのを抑制することができる。
【0044】
また、燃料タンク18の給油管18aは、該燃料タンク18の左端部から車両後方に延びて上流端部がフィラーボックスの給油口に接続されている。
【0045】
吸気通路20は、ペリメータフレーム90にエンジン10やジェネレータ14を介して取り付けられていて、エンジン10の前部右方から後方フレーム98の下方を通って車両前方に延びて前方及び後方フレーム96,98間の位置に達した後、車両後方に延びて上流端部が右ホイールハウス58のホイールハウスインナパネル58aの差し込み口58eに差し込み接続されている。そして、吸気通路20には、右ホイールハウス58のマッドガード部材58cのスリット58dから導入された外気が空間60を介して吸入される。また、吸気通路20は、右ホイールハウス58の差し込み口58e近傍の部分が従来周知のフレキシブルホース20cで構成されている。エアクリーナ20aは、燃料タンク18よりも車幅方向長さが短い略直方体状のものであって、前方及び後方フレーム96,98の右端部の間においてエンジン10の右部の車両前方に配置されている。尚、符号20bは、後方フレーム98の左端部の下方に配置されたスロットルボディである。
【0046】
排気通路22は、プリメータフレーム90にエンジン10やジェネレータ14を介して取り付けられていて、エンジン10の後部右方から車両右方に湾曲した後、車両右方に延びてジェネレータ14の車両後方位置に達し、その後、車両後方に延びている。排気浄化装置22aは、エンジン10の車幅方向中央部の車両後方に配置されている。マフラー22bは、ジェネレータ14の車両後方に配置されている。
【0047】
以上のように、エンジン10、吸気通路20(詳細にはエアクリーナ20a及び該吸気通路20におけるエアクリーナ20aよりも下流側の部分)及び排気通路22は、ペリメータフレーム90において吸気通路20、エンジン10、排気通路22の順に車両前方から後方に配置されている。このように、吸気通路20、エンジン10、排気通路22の順に車両前方から後方に配置することにより、吸気通路20及び排気通路22が複雑な構造となって吸気効率及び排気効率が低下するのを抑制することができる。
【0048】
AC−DCコンバータ24aは、燃料タンク18よりも車幅方向長さが短く、エアクリーナ20aよりも車幅方向長さが長い略直方体状のものであって、前方及び後方フレーム96,98の間で且つエアクリーナ20aの車両左方において、該AC−DCコンバータ24aの前面が取付部材24cを介して前方フレーム96の後面に、該AC−DCコンバータ24aの左面が取付部材24dを介して左側方フレーム92における傾斜部92bの前端部の右面に取り付けられている。AC−DCコンバータ24aの上下面は、エンジン10及びジェネレータ14の上下面とそれぞれ高さが略同じである。
【0049】
AC−DCコンバータ24aの後面からは、ジェネレータ14で発電した電力を該AC−DCコンバータ24aに送る電線34が延びており、この電線34は、該AC−DCコンバータ24aから後方フレーム98の下方を通って車両後方に延びてジェネレータ14に達している。
【0050】
また、AC−DCコンバータ24aの上面からは、ジェネレータ14で発電した電力を車両1前部のバッテリ12に送る送電線などを束ねてなるハーネス36が延びており、このハーネス36は、該AC−DCコンバータ24aから燃料タンク18の上方及びフロアパネル50の下方(例えば、フロアパネル50の車幅方向中央部に車両前後方向に延び且つ上方に膨出するように形成されたフロアトンネル内)を通って車両前方に延びてバッテリ12に達している。
【0051】
以上のように、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどをペリメータフレーム90に取り付けることにより、これら発電に必要なものを一体モジュールとすることができる。
【0052】
また、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどが取り付けられたペリメータフレーム90は、リアフロアパネル50bの下方において左右のリアサイドフレーム72,74(車体後部)にその下方から脱着可能に取り付けられている。つまり、エンジン10やジェネレータ14などをペリメータフレーム90に取り付けた後、エンジン10やジェネレータ14などを取り付けたペリメータフレーム90をリアサイドフレーム72,74に取り付けている。但し、給油管18のフィラーボックスへの接続や、吸気通路20の右ホイールハウス58への接続は、ペリメータフレーム90のリアサイドフレーム72,74への取付後に行われる。ペリメータフレーム90は、詳細には、燃料タンク18がキックアップ部50aの車両後方で且つリアフロアパネル50bのリアシート70配置部分の下方に位置し、エアクリーナ20a及びAC−DCコンバータ24aがクロスビーム80cの車両前方で且つリアフロアパネル50bのリアシート70配置部分の下方に位置し、且つ、エンジン10及びジェネレータ14が該クロスビーム80cの車両後方に位置するように、リアサイドフレーム72,74の間において、該ペリメータフレーム90の側方フレーム92,94の第1水平部92a,94a前端に設けられたマウント92d,94dを介してリアサイドフレーム72,74の傾斜部72a,74aに、該側方フレーム92,94の第2水平部92c,94cの後端に設けられたマウント92e,94eを介してリアサイドフレーム72,74の水平部72b,74bに支持されている。
【0053】
また、上述の如く、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどが取り付けられたペリメータフレーム90がリアサイドフレーム72,74に脱着可能に取り付けられているため、ペリメータフレーム90をリアサイドフレーム72,74から取り外すことにより、その空いたスペースに、例えば、バッテリ12を追加搭載することができる。このように、バッテリ12を追加搭載した場合、車両1は、プラグインハイブリッド車から電池式電気自動車となる。つまり、本実施形態では、プラグインハイブリッド車及び電池式電気自動車を容易に選択・変更可能となる。
【0054】
以上のように、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどは、車体後部に取付支持されている。
【0055】
また、バッテリ12やモータ16、DC−ACコンバータ24bは、その図示は省略するが、車両1前部に配設されている。
【0056】
−効果−
以上により、本実施形態によれば、エンジン10、ジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22及びAC−DCコンバータ24aをペリメータフレーム90に取り付けているとともに、エンジン10、ジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22及びAC−DCコンバータ24aが取り付けられたペリメータフレーム90を車体後部に取り付けているので、発電に必要なエンジン10、ジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22及びAC−DCコンバータ24aをコンパクトに且つ一体モジュールとして車両1後部に搭載することができ、車両1への組み付け性を向上させることができる。
【0057】
また、ペリメータフレーム90を車体後部に脱着可能に取り付けているので、ペリメータフレーム90を車体後部から取り外すことにより、その空いたスペースにバッテリ12を追加搭載することができ、電池式自動車との選択性を向上させることができる。
【0058】
さらに、エンジン10、吸気通路20及び排気通路22を、ペリメータフレーム90において吸気通路20、エンジン10、排気通路22の順に車両前方から後方に配置しているので、エンジン10から車両後方への排気を効率的に且つ容易に行うことができる。
【0059】
さらにまた、ペリメータフレーム90は、車両前後方向に延びる左右の側方フレーム92,94と、車幅方向に延びて各側方フレーム92,94に結合される前方フレーム96と、前方フレーム96の車両後方において車幅方向に延びて各側方フレーム92,94に結合される後方フレーム98とを有しているとともに、エンジン10及びジェネレータ14を、後方フレーム98の車両後方において該後方フレーム98に取り付けている一方、燃料タンク18を、前方フレーム96の車両前方において該前方フレーム96に取り付けているので、燃料タンク18がペリメータフレーム90の車両前方側に配置されることになり、車両1後突時に燃料タンク18が破損するのを抑制することができる。
【0060】
また、ペリメータフレーム90を、燃料タンク18がキックアップ部50aの車両後方で且つリアフロアパネル50bのリアシート70配置部分の下方に位置するように、車体後部に取り付けているので、リアフロアパネル50bのリアシート70配置部分の下方空間を有効利用することができ、車両1の前後長を短くすることができる。
【0061】
さらに、ペリメータフレーム90を、上述の如く、燃料タンク18がキックアップ部50aの車両後方で且つリアフロアパネル50bのリアシート70配置部分の下方に位置するように、車体後部に取り付けているので、本実施形態を、従来のリアシート近傍のフロア構造を利用して実現することができる。
【0062】
さらにまた、ペリメータフレーム90を、車両前後方向に延びるように配置された左右のリアサイドフレーム72,74に取り付けているので、比較的高剛性のリアサイドフレーム72,74によってペリメータフレーム90を安定支持することができる。
【0063】
(実施形態2)
本実施形態は、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどが取り付けられたペリメータフレーム90が車体後部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられている点などで実施形態1と相違するものである。以下、その相違点について説明する。
【0064】
図8は、電気自動車の後部構造を示す概略断面側面図、図9は、電気自動車の後部構造を示す概略斜視図、図10は、エンジンやジェネレータ等のペリメータフレームへの取付構造を示す概略斜視図、図11は、ペリメータフレームのスピンドル構造を示す概略断面図、図12は、ラッチのストライカーへの係合状態を示す概略斜視図、図13は、吸気通路のホイールハウスへの接続構造を示す概略平面図、図14は、排気通路の各分割通路部の間の継ぎ手構造を示す概略側面図である。尚、これらの図では、図を見易くするため、部材の図示省略や簡略化などを適宜行っている。
【0065】
ペリメータフレーム90は、マウント92d,92e,94d,94eがないことやリアサイドフレーム72,74との間の間隔が実施形態1よりも大きいことを除くと、実施形態1とほぼ同様の構成である。エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどの、ペリメータフレーム90への取付構造は、実施形態1とほぼ同様の構造である。尚、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどが取り付けられたペリメータフレーム90は、ハウジング102で覆われている。
【0066】
また、エンジン10やジェネレータ14、燃料タンク18、吸気通路20、排気通路22、AC−DCコンバータ24aなどが取り付けられたペリメータフレーム90は、その前部が左右のリアサイドフレーム72,74に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられていて、この回動によってリアシート70のシートバック70aの背面に沿うように起立した通常状態としての起立状態(図8の実線の状態)と車両後方に水平に倒伏した倒伏状態(図8の二点鎖線の状態)とに切換え可能に構成されている。以下、この詳細について説明する。
【0067】
ペリメータフレーム90は、リアサイドフレーム72,74の間において、燃料タンク18がクロスビーム80cの斜め後上方近傍に位置するように配置されている。
【0068】
ペリメータフレーム90における両側方フレーム92,94の第1水平部92a,94aの上面には、左右のペリメータフレーム側回動部材110,112が締結部材によってそれぞれ締結固定されている。以下、これらのペリメータフレーム側回動部材110,112のうち左ペリメータフレーム側回動部材110について説明するが、右ペリメータフレーム側回動部材112も左ペリメータフレーム側回動部材110とほぼ同様の構成である。左ペリメータフレーム側回動部材110は、左側方フレーム92の第1水平部92aに固定された板状の固定部110a、この固定部110aの前端から車両前方に行くに従って上方に且つ車幅方向外方に傾斜して延びる板状の傾斜部110bと、この傾斜部110bの上端から車幅方向外方に延び且つ軸が車幅方向に延びる円筒状の筒部110cとを有している。
【0069】
両リアサイドフレーム72,74におけるペリメータフレーム側回動部材110,112に対応する部分の下面には、左右の車体側回動部材114,116が締結部材によってそれぞれ締結固定されている。以下、これらの車体側回動部材114,116のうち左車体側回動部材114について説明するが、右車体側回動部材116も左車体側回動部材114とほぼ同様の構成である。左車体側回動部材114は、断面略逆凹字状(コ字状)に形成されていて、リアサイドフレーム72に固定された固定部114aと、この固定部114aの車幅方向内方端から車幅方向内方に行くに従って下方に傾斜して延びる傾斜部114bと、この傾斜部114bの車幅方向内方端から車幅方向内方に延びる水平部114cとを有している。この水平部114cの車幅方向内方端には、車幅方向内方壁部114dが形成されており、この車幅方向内方壁部114dの車幅方向外方側面には、円筒状の筒部114eが車幅方向外方に延び且つ軸が車幅方向に延びるように形成されている。
【0070】
そして、左ペリメータフレーム側回動部材110の筒部110cには、軸部材120が、その頭部120aが車幅方向内方を向くように回動不能に挿通支持されている。この軸部材120は、その先端側が、車幅方向両端に鍔部が形成された円筒状のシム(滑り)118を介して左車体側回動部材114の筒部114eに挿通支持されている。軸部材120の先端部には、エンド部材120bが外嵌固定さている。尚、右ペリメータフレーム側回動部材112及び右車体側回動部材116には、左ペリメータフレーム側回動部材110及び左車体側回動部材114と同様、軸部材120が挿通されている。また、ペリメータフレーム側回動部材110,112及び車体側回動部材114,116の連結部分は、ハウジング102を貫通している。
【0071】
両リアサイドフレーム72,74の車幅方向内方側は、左右のトリム122(図では左トリムのみ図示)でそれぞれ覆われている。以下、これらのトリムのうち左トリム122について説明するが、右トリムも左トリム122とほぼ同様の構成である。トリム122における軸部材120に対応する部分には、該軸部材120が挿通された挿通孔122aが形成されている。この挿通孔122aの周縁部の車幅方向内方側面には、ガスケット124が取り付けられている。
【0072】
以上のように、ペリメータフレーム側回動部材110,112、車体側回動部材114,116及び軸部材120が、ペリメータフレーム90を車幅方向に延びる軸周りに回動可能にするペリメータフレーム90のスピンドル構造(回動構造)を構成している。
【0073】
また、ペリメータフレーム90における右側方フレーム94の第2水平部94cの右面
には、ラッチ126が取り付けられている。右側方フレーム94の第2水平部94cの後端部には、ラッチ126の後述するストライカー132への係合を解除する操作を行うためのリリースハンドル128が取り付けられている。ラッチ126とリリースハンドル128との間には、リリースステム(ケーブル)130が設けられている。車体の車幅方向右方側壁部における起立状態のペリメータフレーム90のラッチ126に対応する部分には、該ラッチ126が係合可能なストライカー132が設けられている。これらのラッチ126、リリースハンドル128、リリースステム130及びストライカー132の詳細説明は省略するが、その基本的な構造は従来周知のものである。
【0074】
そして、ペリメータフレーム90が起立状態にあるときには、ラッチ126がストライカー132に係合する。これにより、ペリメータフレーム90が起立状態に維持される。
【0075】
また、ペリメータフレーム90を起立状態から倒伏状態にするときには、リリースハンドル128を操作することによって、ラッチ126のストライカー132への係合をリリースステム130を介して解除する。これにより、ペリメータフレーム90が車両後方に回動可能になる。それから、ペリメータフレーム90を車両後方に押し下げる。これにより、軸部材120が車体側回動部材114,116の筒部114e内でシム118を介して回動して、ペリメータフレーム90が該軸部材120を回動中心として車両後方に回動して倒伏状態になる。このように、ペリメータフレーム90を倒伏状態にした場合、リアシート70のシートバック70aをシートクッション70bに対し車両前方に倒伏させることにより(図8の二点鎖線を参照)、該シートバック70aの上面(背面)側のスペースを介して車室42と車両1後部の荷室44とを連通させてトランクスルーにすることができる。尚、倒伏状態のペリメータフレーム90は、その下方から受け部材(不図示)によって支持されているとともに、ハウジング102の上部後方がその上方から車体の後壁部に設けられた押さえ部材134によって押さえ付けられることにより、その状態に維持される。
【0076】
一方、ペリメータフレーム90を倒伏状態から起立状態にするときには、該ペリメータフレーム90を車両前方に持ち上げる。これにより、軸部材120が車体側回動部材114,116の筒部114e内でシム118を介して回動して、ペリメータフレーム90が該軸部材120を回動中心として車両前方に回動して起立状態になる。
【0077】
また、上述の如く、ペリメータフレーム90の前部が車体後部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられているため、この回動に対応可能なように、燃料タンク18の給油管18aや吸気通路20、排気通路22の構造を実施形態1のものから変更している。以下、この変更点について説明する。
【0078】
給油管18aは、その図示を省略するが、燃料タンク18近傍の部分がフレキシブルホースで構成されている。これにより、給油管18aは、そのフレキシブルホース部分によって配管方向が変更可能となり、このことにより、ペリメータフレーム90の回動に対応可能になる。
【0079】
吸気通路20におけるエアクリーナ20aよりも上流側の部分は、該エアクリーナ20aから車両右方に延びていて、その図示は省略するが、実施形態1と同様、上流端部が右ホイールハウス58のホイールハウスインナパネル58aの差し込み口58eに差し込み接続されている。そして、吸気通路20におけるエアクリーナ20aよりも上流側の部分は、該エアクリーナ20aと右ホイールハウス58のホイールハウスインナパネル58aの差し込み口58eとの間の中間部分がフレキシブルホース20dで構成されている。これにより、吸気通路20におけるエアクリーナ20aよりも上流側の部分は、そのフレキシブルホース20d部分によって配管方向が変更可能となり、このことにより、ペリメータフレーム90の回動に対応可能になる。
【0080】
排気通路22におけるマフラー22bよりも下流側の部分は、該マフラー22bの左端面から車幅方向左方に延びてペリメータフレーム90の左側方フレーム92の車幅方向左方位置に達する第1分割通路部22cと、一端部が第1分割通路部22cの左端部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に接続された第2分割通路部22dと、一端部が第2分割通路部22dの他端部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に接続された第3分割通路部22eと、車両前後方向に延びるように位置固定され、前端部に第3分割通路部22eの他端部が車幅方向に延びる軸周りに回動可能に接続された第4分割通路部22fとを有している。各分割通路部22c〜22fの間の継ぎ手構造の詳細説明は省略するが、その基本的な構造は従来周知のものである。第1及び第2分割通路部22c,22dの間の継ぎ手の、ペリメータフレーム90に対する相対位置は、固定されている。
【0081】
そして、ペリメータフレーム90が起立状態にあるときには、第2分割通路部22dが第1分割通路部22cの左端部から下方に延びるとともに、第3分割通路部22eが第2分割通路部22dの下端部から斜め下後方に延びる(図14の実線を参照)。これにより、第2〜第4分割通路部22d〜22fが全体として略L字状をなす。
【0082】
一方、ペリメータフレーム90を起立状態から倒伏状態にすると、ペリメータフレーム90の車両後方への回動に伴って、ペリメータフレーム90に対する相対位置が固定された、第1及び第2分割通路部22c,22dの間の継ぎ手が斜め下後方に位置移動するとともに、第2及び第3分割通路部22d,22eの間の継ぎ手が斜め下前方に位置移動し、且つ、第3分割通路部22eが第3及び第4分割通路部22e,22fの間の継ぎ手を中心として車両前方に回動する。これにより、第2分割通路部22dが第1分割通路部22cの左端部から車両前方に延びるとともに、第3分割通路部22eが第2分割通路部22dの前端部から斜め下後方に延び、第2〜第4分割通路部22d〜22fが全体として略コ字状をなす(図14の二点鎖線を参照)。
【0083】
尚、ペリメータフレーム90を倒伏状態から起立状態にすると、ペリメータフレーム90を起立状態から倒伏状態にしたときと逆の動きをする。
【0084】
以上のように、排気通路22におけるマフラー22bよりも下流側の部分は、各分割通路部22c〜22fの間の継ぎ手によって配管方向が変更可能となり、このことにより、ペリメータフレーム90の回動に対応可能になる。
【0085】
−効果−
以上により、本実施形態によれば、実施形態1とほぼ同様の効果が得られる。
【0086】
また、ペリメータフレーム90は、その前部が車体後部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられていて、この回動によってリアシート70の背面に沿うように起立した起立状態と倒伏状態とに切換え可能に構成されているので、ペリメータフレーム90を通常時に起立状態にすることにより、比較的使用頻度の少ない、リアシート70の車両後方空間を有効利用することができる一方、ペリメータフレーム90を倒伏状態にすることにより、トランクスルーを実現することができる。
【0087】
尚、本実施形態では、ペリメータフレーム90のスピンドル構造を上述の如く構成しているが、これに限らない。
【0088】
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、ペリメータフレーム90を左右のリアサイドフレーム72,74に取り付けているが、リアサイドフレーム72,74以外の車体後部に取り付けてもよい。
【0089】
さらに、上記各実施形態では、エンジン10は、1気筒のレシプロエンジンであるが、これに限らず、例えば、2気筒のレシプロエンジンであってもよく、また、1ローターのロータリーエンジンであってもよい。このロータリーエンジンは、駆動軸としてエキセントリックシャフトを有している。
【0090】
また、本発明の趣旨を逸脱しない限り、上記各実施形態の構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0091】
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
【0092】
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0093】
以上説明したように、本発明にかかる電気自動車の後部構造は、エンジンや発電機をコンパクトに且つ一体モジュールとして車両後部に搭載して車両への組み付け性を向上させることが必要な用途等に適用できる。
【符号の説明】
【0094】
1 電気自動車
10 エンジン
12 バッテリ
14 ジェネレータ(発電機)
18 燃料タンク(発電用機器)
20 吸気通路(エンジンの吸気系、発電用機器)
22 排気通路(エンジンの排気系、発電用機器)
24 インバータ
24a AC−DCコンバータ(発電機用のインバータ、発電用機器)
50 フロアパネル
50a キックアップ部
50b リアフロアパネル
70 リアシート
72,74 リアサイドフレーム(車体後部)
90 ペリメータフレーム(サブフレーム)
92,94 側方フレーム
96 前方フレーム
98 後方フレーム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンと該エンジンによって駆動可能な発電機と少なくとも該発電機からの発電電力が供給されて充電されるバッテリと該バッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車の後部構造であって、
上記エンジンと上記発電機と該エンジン及び該発電機以外の発電用機器とが、サブフレームに取り付けられており、
上記エンジン、上記発電機及び上記発電用機器が取り付けられた上記サブフレームは、車体後部に取り付けられていることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項2】
請求項1記載の電気自動車の後部構造において、
上記発電用機器は、上記エンジン用の燃料タンクと、該エンジンの吸気系及び排気系と、上記発電機用のインバータとを有していることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項3】
請求項2記載の電気自動車の後部構造において、
上記燃料タンクは、上記サブフレームにおいて上記エンジン及び上記発電機よりも車両前方に配置されていることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項4】
請求項2又は3記載の電気自動車の後部構造において、
上記エンジンと該エンジンの吸気系及び排気系とは、上記サブフレームにおいて該吸気系、上記エンジン、上記排気系の順に車両前方から後方に配置されていることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか1つに記載の電気自動車の後部構造において、
上記サブフレームは、車両前後方向に延びる左右の側方フレームと、車幅方向に延びて上記各側方フレームに結合される前方フレームと、該前方フレームの車両後方において車幅方向に延びて上記各側方フレームに結合される後方フレームとを有しており、
上記エンジン及び上記発電機は、上記後方フレームの車両後方において該後方フレームに取り付けられており、
上記燃料タンクは、上記前方フレームの車両前方において該前方フレームに取り付けられていることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項6】
請求項2〜5のいずれか1つに記載の電気自動車の後部構造において、
フロアパネルに上方に立ち上がるように形成されたキックアップ部と、
上記キックアップ部から車両後方に延びるように形成されたリアフロアパネルと、
上記リアフロアパネル上に配置されたリアシートとをさらに備えており、
上記サブフレームは、上記燃料タンクが上記キックアップ部の車両後方で且つ上記リアフロアパネルの上記リアシート配置部分の下方に位置するように、上記車体後部に取り付けられていることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載の電気自動車の後部構造において、
上記サブフレームは、その前部が上記車体後部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられていて、上記回動によってリアシートの背面に沿うように起立した起立状態と倒伏状態とに切換え可能に構成されていることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つに記載の電気自動車の後部構造において、
上記サブフレームが取り付けられた上記車体後部は、車両前後方向に延びるように配置された左右のリアサイドフレームであることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項1】
エンジンと該エンジンによって駆動可能な発電機と少なくとも該発電機からの発電電力が供給されて充電されるバッテリと該バッテリから電力が供給されて駆動輪を駆動させるモータとを備えている電気自動車の後部構造であって、
上記エンジンと上記発電機と該エンジン及び該発電機以外の発電用機器とが、サブフレームに取り付けられており、
上記エンジン、上記発電機及び上記発電用機器が取り付けられた上記サブフレームは、車体後部に取り付けられていることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項2】
請求項1記載の電気自動車の後部構造において、
上記発電用機器は、上記エンジン用の燃料タンクと、該エンジンの吸気系及び排気系と、上記発電機用のインバータとを有していることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項3】
請求項2記載の電気自動車の後部構造において、
上記燃料タンクは、上記サブフレームにおいて上記エンジン及び上記発電機よりも車両前方に配置されていることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項4】
請求項2又は3記載の電気自動車の後部構造において、
上記エンジンと該エンジンの吸気系及び排気系とは、上記サブフレームにおいて該吸気系、上記エンジン、上記排気系の順に車両前方から後方に配置されていることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか1つに記載の電気自動車の後部構造において、
上記サブフレームは、車両前後方向に延びる左右の側方フレームと、車幅方向に延びて上記各側方フレームに結合される前方フレームと、該前方フレームの車両後方において車幅方向に延びて上記各側方フレームに結合される後方フレームとを有しており、
上記エンジン及び上記発電機は、上記後方フレームの車両後方において該後方フレームに取り付けられており、
上記燃料タンクは、上記前方フレームの車両前方において該前方フレームに取り付けられていることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項6】
請求項2〜5のいずれか1つに記載の電気自動車の後部構造において、
フロアパネルに上方に立ち上がるように形成されたキックアップ部と、
上記キックアップ部から車両後方に延びるように形成されたリアフロアパネルと、
上記リアフロアパネル上に配置されたリアシートとをさらに備えており、
上記サブフレームは、上記燃料タンクが上記キックアップ部の車両後方で且つ上記リアフロアパネルの上記リアシート配置部分の下方に位置するように、上記車体後部に取り付けられていることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載の電気自動車の後部構造において、
上記サブフレームは、その前部が上記車体後部に車幅方向に延びる軸周りに回動可能に取り付けられていて、上記回動によってリアシートの背面に沿うように起立した起立状態と倒伏状態とに切換え可能に構成されていることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つに記載の電気自動車の後部構造において、
上記サブフレームが取り付けられた上記車体後部は、車両前後方向に延びるように配置された左右のリアサイドフレームであることを特徴とする電気自動車の後部構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−143871(P2011−143871A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−7818(P2010−7818)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】
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