説明

電気自動車充電用平型ケーブル

【課題】ケーブルの断面積を小さくして、ケーブルの収納体積を小さくするとともに、かつ、整列巻き装置を用いなくても、整列の状態に巻き取ることが可能なケーブルにすることにより、ケーブルを巻取体に巻く際の巻き乱れや繰り出す際の絡みがなく、ケーブルの巻取体の小型化を図ることができる電気自動車充電用ケーブルを提供する。
【解決手段】2本の給電用絶縁線心を両端に配置した平型ケーブル構造にする。平型構造は丸型構造よりも給電用絶縁線心間の距離を大きく取れることによって、放熱効果が良くなることにより、電流による導体の発熱による温度上昇を抑制できる。このことから、同一許容電流のケーブルにおいて、平型構造の方が丸型構造よりも導体断面積を小さくすることができるので、ケーブル断面積を小さくすることができ、かつ、平型構造によりケーブルの収納効率・引き出し効率の向上が実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車のバッテリを充電するために使用される電気自動車充電用ケーブルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
動力源としてバッテリに蓄電された電力を用いて走行する電気自動車の実用化が進んでいる。これらの電気自動車は、各家庭に供給されている商用電源、または屋外の充電施設から電力供給を受けて、バッテリを充電している。 バッテリの充電には、電源供給口と車両搭載の電源バッテリとを接続する電気自動車充電用ケーブルが用いられている。この種の充電用ケーブルには、大電流を安全に電気自動車のバッテリに供給して短時間で充電を完了させるために、比較的断面積の大きな導体が用いられることにより、ケーブル外径が大きくなり柔軟性が損なわれる。そのために、収納性や取扱い性の面から柔軟性のある電気自動車充電用ケーブルが提案されている。
【0003】
特開平7−226112号公報には、素線径0.10〜0.32mmの素線を複数本撚り合わせて成る集合撚線をさらに複数本撚り合わせて複合撚線を形成し、この複合撚線の外側に絶縁被覆を形成して線心を構成し、3本の線心を層外径の10〜20倍の撚りピッチで撚り合わせ、その外側にポリエステル系可塑剤を含有したポリ塩化ビニル系樹脂組成物からなるシースを形成して柔軟性を付与し、取扱い性を良くして収納スペースを小さくできる電気自動車充電用ケーブルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−226112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特開平7−226112号公報に示された電気自動車充電用ケーブルは、取扱い性や収納スペースを小さくするために柔軟性を良くして曲げやすくしているが、ケーブルの断面積を小さくすることや、充電後、ケーブルを収納するためにリールなどの巻取体に巻き取るときに、ケーブルが巻き乱れ状態になることを防止するケーブル構造にはなっていない。
【0006】
ケーブルの断面積が大きいと、ケーブルをリールなどの巻取体の胴部の幅方向に沿って巻きつけたときに、巻取体の限られたスペースに「巻取れる長さ」が少なくなるという問題が生じる。また、図7に示すようにケーブルを巻取体に巻き取る際に巻き乱れ状態になると、次に述べるようなトラブルが生じる
(1)限られた収納スペースにおいて、計画した長さのケーブル巻取りができなくなる。
(2)巻取体からケーブルが逸脱したりして、ケーブルを痛めたり、最悪の場合は導体が断線したりする。
(3)使用時にケーブルを巻取体から繰り出す時に、ケーブルが絡んで繰り出しにくくなる。
(4)ケーブルに極端な折ぐせがつき、その折ぐせのところから導体断線しやすくなる。
【0007】
上記巻き乱れのトラブルを防止するために、ケーブルを整列巻きにする必要が生じ、その方法としてトラバースさせながら巻取体に対するケーブル進入角度が概一定になるようにして、ケーブルを巻取体の巻胴部に沿って巻き取る方法が知られている。
【0008】
そのためには、ケーブルの最終ガイド位置と巻取体間を離さざるを得なくなり、巻取体の設置スペースが大きくなるという問題が生じる。また、巻取体の両側(回転体鍔位置)にリミットスイッチ等の機構を設けておき、巻取体の端部を認識させて折り返し位置で容易に折り返しができるようにして、ケーブルを巻取体に整列に巻き取らせる必要も生じる。
【0009】
このため、トラバース機構を備えた巻取り装置または器具が必要になるため、ケーブルを巻き取るためのスペースが大きくなることやそれに掛かる費用が発生するなどの問題があった。
【0010】
また、充電用ケーブルは、大電流を安全に電気自動車のバッテリに供給して短時間で充電を完了するために、比較的断面積の大きな導体が用いられることによりケーブル外径が大きくなる。ケーブル外径が大きくなるほど剛性が高くなり弾性変形し難くなるため、充電用ケーブルを緩やかに屈曲させるために大きな屈曲半径(曲率半径)が必要になり、そのため、ケーブルを収納するために大きなスペース枠が必要になり、大きな巻取体を確保する必要が生じた。
【0011】
また、ケーブルの収納スペースを小さくするための簡便な方法として、背景技術に記載したような柔軟なケーブルで曲げ易くして、ケーブル巻取体に巻かないで輪状に巻いて収納する方法もあるが、この方法では、充電の際にケーブルを繰り出すときに、ケーブルの絡みつきや取り出しにくさが生じてしまう。
【0012】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、導体発熱による温度上昇を抑制できるケーブル構造にすることにより導体断面積を小さくして、ケーブルの断面積を減少することによってケーブルの収納体積を小さくすることを可能にし、かつ整列に巻き取る装置または器具を使用することなく整列巻きを可能にした電気自動車充電ケーブルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、電気自動車と給電口を接続して電気自動車を充電する充電用ケーブルにおいて、給電線用導体、接地線用導体および信号制御線用導体に絶縁体を被覆してなる絶縁線心を、給電用導体の絶縁線心を両端に配置して隣接して並べ、該複数本の絶縁線心外周に外部シースを被覆して平面状に一体に形成し、これにより給電線用導体の断面積を小さくすることと整列巻きを可能にすることにより、ケーブルの収納体積を小さくすることと巻き乱れを防止することを特徴とする。
【0014】
また、請求項2に係る発明は、請求項1の給電線用絶縁線心および接地線用絶縁線心の導体を複数本に分割して絶縁体を被覆した複数本の絶縁線心を、両端に並列に並べて構成されることを特徴とする。
【0015】
また、請求項3に係わる発明は、上記の各々の絶縁線心間が外部シースにより充填されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の電気自動車充電用ケーブル構造によれば、導体断面積を小さくすることによって、ケーブルの断面積を減少することにより、ケーブルの収納体積をコンパクトにすることができるため、ケーブルの巻取体を小型化することができる。また、巻取体にケーブルを巻き取るときにケーブルの巻き乱れの発生を防止し、計画した長さのケーブルの巻取りができなくなったり、ケーブルに折りぐせがついたり、巻取体からケーブルが逸脱してケーブルを痛めたりといった問題をなくすことができる。
【0017】
また、電気自動車に備えられたバッテリは、一般家庭に備えた商用電源によっても充電可能になっている。商用電源によって電気自動車を充電する時には、ケーブルが電気自動車のバッテリに接続された状態で、トランク内の巻取体に巻かれた充電ケーブルを外部に引き延ばして、住宅の外壁に設けられた家庭用商用電力のコンセントに接続して充電が行われる。本発明のケーブルを用いれば、トランク内という制限されたスペースにコンパクトに収納することができる。しかも、充電の際のケーブルの巻取りおよび繰り出し作業において、ケーブルが絡まることも解消できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る充電用平型ケーブルの断面図
【図2】本発明の第2の実施形態に係る充電用平型ケーブルの断面図
【図3】本発明の第3の実施形態に係る充電用平型ケーブルの断面図
【図4】従来の丸型ケーブルの比較例1の断面図
【図5】従来の丸型ケーブルの比較例2の断面図
【図6】本発明の充電用平型ケーブルを巻取体へ巻き取った状態図
【図7】従来の充電用丸型ケーブルを巻取体へ巻き取った状態図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明に係る充電用平型ケーブルの実施形態について説明する。本発明の電気自動車充電用平型ケーブルは、次の知見に基づいて創案されたものである。
【0020】
(1)平型ケーブル構造による導体断面積の減少
一般に、ケーブルには、ケーブルに用いられる導体断面積に応じて導通する電流の上限が限定されている。これは、導体断面積に対して過剰に大きな電流を導通した場合にはジュール熱により導体が発熱し、導体を被覆している絶縁体が熱により溶けてしまう可能性があるためである。このように、導体の発熱により絶縁体が溶けることによって導体そのものが露出すると電気回路の短絡や、場合によっては発火等の不都合が生じる。このため、導体の発熱温度と周囲温度の和が絶縁体の最高許容温度(絶縁体の性能を保持するのに許容し得る最高温度)を超えないようにする必要がある。
【0021】
ケーブルの許容電流(常時流すことができる最大電流値)は次の式で計算される。
I=η0√{(T1―T)/(rR)}
ここに I:許容電流(A)
r :絶縁線心のT1℃における導体実効抵抗(Ω/cm)
R :絶縁線心の全熱抵抗(℃cm/W)
T1:絶縁体の最高許容温度(絶縁体耐熱温度)
T :周囲温度(℃)
η0:絶縁線心多数配置の場合の許容電流減少係数
絶縁線心の全熱抵抗Rは次の式により計算される。
R=R1+R2

R1=(P1/2π)loge(d2/d1)(℃・cm/W) R2=(10P2/πd2)(℃・cm/W)
ここに
R1:絶縁体の熱抵抗(℃・cm/W)
R2:絶縁線心表面の熱抵抗(℃・cm/W)
d1:導体外径(mm)
d2:絶縁体外径(mm)
P1:絶縁体の固有熱抵抗(℃・cm/W)
P2:表面放散の固有熱抵抗(℃・cm/W)
【0022】
上式から、ケーブルの許容電流は下記によって変化する。

(1)絶縁線心のT1℃における導体実効抵抗(電気抵抗によって発熱量が異なるため)
(2)絶縁線心多数配置方法(絶縁線心配置方法により熱放散のし易さが異なるため)
(3)絶縁体の種類(絶縁被覆の許容温度が絶縁体によって異なるため)
(4)周囲温度(周囲温度が高いと、絶縁被覆の許容温度に達するまでの電流が少なくなるため)
ここで、上記(3)の絶縁体および(4)の周囲温度を一定にして、同一の許容電流を有するケーブルを製作する場合、両端に給電用絶縁線心を配置することによって、放熱効果により許容電流減少係数(η0)の値を大きくできる平型構造の絶縁線心配置の方が、丸型構造の絶縁線心配置よりも絶縁線心のT1℃における導体実効抵抗(r)を大きくすることができる。このことから、導体実効抵抗(r)は導体断面積に反比例するので、絶縁線心を平型配置にすることにより丸型配置よりも導体断面積(すなわち、径)を小さくすることができる。
【0023】
上述より、同一な許容電流を有するケーブルを製作する場合、本発明の平型構造ケーブルの方が従来の丸型構造ケーブルより導体断面積を小さくできることにより、ケーブル断面積を減少することができる。
【0024】
また、平型構造にすることにより、ケーブルを複数層にわたって巻き取っても図6に示すように巻き状態が乱れることなく、ケーブルを整列状態に巻き取ることができるようになる。このことにより、ケーブルの収納部の小型化が達成できる。
【実施例】
【0025】
以下に本発明に係る充電用平型ケーブルの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0026】
図1は、家屋に引き入れられた商用電源を電気自動車に給電する第1実施形態に係る充電用平型ケーブルの断面図であり、このケーブルの構成を表1に示す。本例のケーブルは絶縁体が最高許容温度60℃のPVCを用いた周囲温度30℃で使用される許容電流が15Aの平型ケーブルである。平型ケーブル構造における絶縁線心多数配置の場合の許容電流減少係数(η0)は、日本電線工業会規格 JCS 0168−1「33KV以下電力ケーブルの許容電流計算」の3−3項「気中多条布設による低減率」の 表3.1によれば、η0=1である。
このことから、上述の式より許容電流15A、絶縁体最高許容温度60℃、周囲温度30℃における給電用絶縁線心1の導体実効抵抗(r)を求めることによって、給電用絶縁線心1の導体断面積を求めると1.04mmになる。本例では導体断面積が1.04mmになるように0.127mmφの素線を82本撚り合わせた外径1.3mmφの導体を用いた。また、接地用絶縁線心2の導体は、給電線用絶縁線心1と同じ電流量が流れることを想定して、給電用絶縁線心1と同じ断面積の導体を用いた。信号制御用絶縁線心3の導体断面積は、送信される信号によって決定されるが、本例では素線径0.127mmφの素線を60本撚り合わせた断面積0.76mmの外径1.1mmφの導体を用いた。
そして、各々の導体の外側に厚さ0.8mmの最高許容温度60℃のPVCの絶縁被覆を形成した。次に給電用絶縁線心を両端に配置して4本の絶縁線心を隣接して並べ、その外側に厚さ1.0mmのシース4を被覆して平面状に一体に形成した。この充電用平型ケーブルの寸法は高さ5.2mm×幅14.3mmであり、ケーブル占有面積は74.4mmであった。なお、ケーブル占有面積は、リール等の巻取体に巻き取った際の実質の収納体積を考慮して矩形(高さ×幅)で求めた。
【実施例2】
【0027】
図2は、第2の実施形態に係る充電用平型ケーブルの断面図であり、このケーブルの構成を表2に示す。なお本例は、実施例1の一部を変更したものであるからその変更部分について説明し、実施例1と同一もしくは均等構成と考えられる部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
実施例1の給電線用絶縁線心の導体および接地線用絶縁線心の導体を2分割して、この各々の導体の外側に厚さ0.8mmの最高許容温度60℃のPVCの絶縁被覆を形成した。
そして、分割した給電用絶縁線心の2心をそれぞれ両端に配置し、実施例1と同様に絶縁線心を隣接して並べ、その外側に厚さ1.0mmのシース4を被覆して平面状に一体に形成した。この充電用平型ケーブルの寸法は高さ4.7mm×幅20mmであり、ケーブル占有面積は94.0mmであった。なお、ケーブル占有面積は、実施例1と同様に矩形(高さ×幅)で求めた。
【実施例3】
【0028】
図3は、第3の実施形態に係る充電用平型ケーブルの断面図であり、このケーブルは実施例1の各々の絶縁線心間が外部シースにより充填されている構成のものである。
【比較例】
【0029】
比較例1として、図4は、家屋に引き入れられた商用電源を電気自動車に給電する従来の充電用丸型ケーブルの断面図であり、このケーブルの構成を表1に示す。
本例のケーブルは絶縁体が最高許容温度60℃のPVCを用いた周囲温度30℃で使用される許容電流が15Aの丸型ケーブルである。
丸型ケーブルの多心収束による許容電流低減係数はη0=0.995×n−0.362の式から求められる。(nは絶縁線心の本数)
本例のケーブルは、発熱に係わる給電線用絶縁線心は2心なので、この丸型ケーブルの多心収束による許容電流低減係数は上式からη0=0.77になる。
このことから、上述の式より許容電流15A,絶縁体最高許容温度60℃、周囲温度30℃における給電用絶縁線心5の導体実効抵抗(r)を求めることによって、給電用絶縁線心5の導体断面積を求めると1.60mmになる。本例では導体断面積が1.60mmになるように0.127mmφの素線を126本撚り合わせた外径1.6mmφの導体を用いた。また、接地用絶縁線心6の導体は、実施例1に記述した同じ理由で給電線用絶縁線心5と同じ断面積の導体を用いた。信号制御用絶縁線心7の導体断面積は、送信される信号によって決定されるが、本例では実施例1と同じ素線径0.127mmφの素線を60本撚り合わせた断面積0.76mmの外径1.1mmφの導体を用いた。
そして、各々の導体の外側に厚さ0.8mmの最高許容温度60℃のPVCの絶縁被覆を形成した。次に、給電用絶縁線心2心、接地用絶縁線心1心、信号制御用絶縁線心1心の4心の絶縁線心を撚り合わせ、その外側に厚さ1.0mmのシース8を被覆した。
この充電用丸型ケーブルの外径は9.7mmφであり、ケーブル占有面積は94.1mmであった。なお、ケーブル占有面積は、実施例1同様に矩形(外径×外径)で求めた。
【0030】
比較例2として、図5は、第2の比較例の充電用丸型ケーブルの断面図であり、このケーブルの構成を表2に示す。
なお本例は、比較例1の一部を変更したものであるからその変更部分について説明し、比較例1と同一部分については重複する説明は省略する。
比較例1の給電線用絶縁線心の導体および接地線用絶縁線心の導体を2分割して、この各々の導体の外側に厚さ0.8mmの最高許容温度60℃のPVCの絶縁被覆を形成した。
次に、給電線用絶縁線心4心、接地用絶縁線心2心、信号制御用絶縁線心1心の7心の絶縁線心を撚り合わせ、その外側に厚さ1.0mmのシース8を被覆した。
この充電用丸型ケーブルの外径は10.3mmであり、ケーブル占有面積は106.1mmであった。なお、ケーブル占有面積は、実施例1と同様に矩形(外径×外径)で求めた。
【0031】
表1および表2の実施例と比較例を対比(実施例1と比較例1および実施例2と比較例2の対比)してわかるように、同一許容電流のケーブルにおいて、本発明の電気自動車用平型ケーブルは、従来の電気自動車用丸型ケーブルに比べて、ケーブル占有面積を10〜20%減少することができた。
【0032】
このことにより、本発明のケーブルは、限られた収納枠に多くのケーブルを収納できるため、収納部の小型化が達成できるとともに、ケーブルを巻き取っても巻き状態が乱れることがなく、かつ、ケーブルを整列状態に巻き取ることができ、しかも、巻き取ったケーブルを繰り出す際に巻取体から絡まった状態で繰り出されることを防止できた。
【0033】
本発明は上述の実施例に限定されず種々の変形例を採用できる。例えば、実施例では許容電流15A,絶縁体は最高許容温度60℃のPVC、周囲温度30℃の場合で説明したが、いかなる許容電流、絶縁体の種類・最高許容温度、周囲温度においても本発明の趣旨を逸脱しない範囲で同様の効果が得られる。
【0034】
【表1】

【0035】
【表2】

【符号の説明】
【0036】
1 平型ケーブルの給電用絶縁線心
2 平型ケーブルの接地用絶縁線心
3 平型ケーブルの信号制御用絶縁線心
4 平型ケーブルのシース
5 丸型ケーブルの給電用絶縁線心
6 丸型ケーブルの接地用絶縁線心
7 丸型ケーブルの信号制御用絶縁線心
8 丸型ケーブルのシース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車と給電口を接続して電気自動車を充電する充電用ケーブルにおいて、給電線用導体、接地線用導体および信号制御線用導体に絶縁体を被覆してなる絶縁線心を、給電用導体の絶縁線心を両端に配置して隣接して並べ、該複数本の絶縁線心外周に外部シースを被覆して平面状に一体に形成することを特徴とする電気自動車充電用平型ケーブル。
【請求項2】
給電線用絶縁線心および接地線用絶縁線心の導体を複数本に分割して絶縁体を被覆してなる絶縁線心を両端に各々平面に並べて構成されることを特徴とする請求項1記載の電気自動車充電用平型ケーブル。
【請求項3】
各々の絶縁線心間が外部シースにより充填されていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の電気自動車充電用平型ケーブル。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−256480(P2012−256480A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−128268(P2011−128268)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(390002598)沖電線株式会社 (45)
【Fターム(参考)】