電気装置をキャリブレーションする方法、システム及びプログラム
【課題】配電網を介してデータ・ネットワーキング・プロトコル(例えば、802.1X)を利用する電気装置をキャリブレーションするための方法及びシステムを提供する。
【解決手段】本発明は、電気装置がキャリブレーションされるべきか否かを判定するために電気装置の認証及び動作の間に集められて格納される情報を活用する。一般的に、本発明は、前のキャリブレーションからの経過時間及び装置の累積使用のうちの少なくとも一方に基いてこの判定を行う。
【解決手段】本発明は、電気装置がキャリブレーションされるべきか否かを判定するために電気装置の認証及び動作の間に集められて格納される情報を活用する。一般的に、本発明は、前のキャリブレーションからの経過時間及び装置の累積使用のうちの少なくとも一方に基いてこの判定を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、電気装置を検査、調整等、すなわちキャリブレーション(calibration)する方法及びシステムを提供する。特に、本発明は電気装置を何時キャリブレーションするべきかを決定するための種々の手法を提供する。
【背景技術】
【0002】
組織体の中には、その組織体の配電網からエネルギーを得る再配置可能な資産/電気装置(例えば、医療設備、コンピュータ、プリンタ、写真複写機など)についてのキャリブレーションを確認し追跡する必要が存在する。時折、電気装置の場所を確認し、その装置をキャリブレーションする必要があるかないかを判定し、キャリブレーションに着手するために物理的動作が必要とされる。それは時間を費やし、また費用がかかる。場合によっては、電気装置は、どれくらい前から使用され続けてきたのかを知ることができないために、それが必要とされる前にキャリブレーションされ得る。その様なわけで、キャリブレーションの頻度は悪い場合の条件に合わせてセットされ、不要なキャリブレーション動作をもたらす。
【0003】
(関連出願の相互参照)
本出願は、『配電網を介して電気装置を管理する方法及びシステム』と題されて出願された米国出願番号11/436,237により特定される同時係属中の出願と関連している。本出願は、『電気装置をディスエイブルにするシステム及び方法』と題されて出願された米国出願番号11/436,351により特定される同時係属中の出願とも関連している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
あいにく、現存する手法は、いずれも、装置キャリブレーション管理のためのぴったりした解決策を提供するものではない。すなわち、現存する手法は、時間及びリソースを費やすうんざりするほどの手作業を必要とする。以上にかんがみ、従来技術における上で言及された欠点を克服する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一般的に、本発明は、配電網を介してデータ・ネットワーキング・プロトコル(例えば802.1X)を利用する電気装置をキャリブレーションする方法及びシステムを提供する。特に、本発明は、電気装置がキャリブレーションされるべきか否か、また電気装置が何時キャリブレーションされるべきかを判定するために電気装置の認証及び動作のときに集められて格納される情報を活用する。一般的に、本発明は、前のキャリブレーションからの経過時間及び装置の累積使用の少なくとも一方に基づいてこの判定を行う。
【0006】
本発明の第1の側面は、電気装置をキャリブレーションする方法及びシステムを提供する。特に、電気装置に関する情報がサーバに/サーバ上に提供される。その情報は、電気装置の識別性(identity)及び場所を含み得るだけではなくて、その装置がつながれ/使用可能に(パワーアップ)された時、装置が外され/使用不能にされた時、前のキャリブレーションの時間/日などの他の詳細を含み得る。この点で、その情報の少なくとも一部分は、配電網を介してサーバに提供される。いずれにしても、情報はデータベースに格納され得る。その情報に基づいて、サーバにおいて、電気装置がキャリブレーションされるべきか否かが判定される。一実施態様では、前のキャリブレーションから所定量の時間が経過したならば電気装置はキャリブレーションされるべきである。他の実施態様では、累積使用が所定累積使用スレショルドを超えたならば(例えば、どちらが先に生じても)、電気装置はキャリブレーションされるべきである。これらの実施態様において、キャリブレーション処置を何時何処で行うかを判定する動作は、装置自体からは遠く離れている。
【0007】
上記関連特許出願と同様に、本発明の教示は、ハードウェアとして、ソフトウェアとして、或いはハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして、実現され得る。例えば、本発明のコンポーネントのいずれか又は全ては、コンピュータ使用可能な媒体に格納されるプログラムのプログラム・コードとして実現され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のこれらの、及びその他の特徴は、本発明の種々の実施態様を描いた添付図面と関連させて本発明の種々の側面についての以下の詳細な記述を検討することからより容易に理解されるであろう。
【0009】
本発明の図面は一定の比率で拡大又は縮小されてはいない。図面は、本発明の代表的側面だけを示すべく意図されており、従って本発明の範囲を限定するものと見なされるべきでない。図面において、夫々の図で同様の番号は同様の要素を表す。
【0010】
本発明は、事実上全ての建築物に見出されるAC配電システムのような配電網に接続される電気装置に適用される。本発明は、電力ソケットに“プラグで接続される”電気装置を動的に特定し、その電気装置の場所を特定し、また、オプションで、電力ソケットで該電気装置への電力の適用を制御するように配電網を拡張する。本発明は、更に、電気装置についてキャリブレーション判定を行うためにこれらのプロセスの間に集められた情報を活用することを可能にする。
【0011】
図1を参照すると、従来技術による配電網16への電気装置10A−10Bの接続が示されている。図示されているように、電気装置10A−10Bは、電力ソケット12A−12B及び電力コード14A−14Bを通して配電網16に接続する。以下で更に記載されるように、本発明は、電気装置10A−10Bのキャリブレーション管理を提供するためにデータ・ネットワーキング・プロトコルを配電網16に適用する。
【0012】
1つの代表的実施態様では、配電網16に適用されるデータ・ネットワーキング・プロトコルは802.1Xであり、これはポート・ベースのネットワーク・アクセス制御としても知られている。このネットワーキング・プロトコルは、現在は、通常はスイッチ・ポートである認証(機能)コンポーネントにおける装置の識別及び認証のためのIEEE標準規格である。図2を参照すると、クライアント装置20(当該技術分野では“サプリカント(supplicant)”とも称される)を認証するための802.1Xのインプリメンテーションが示されている。具体的には、802.1Xが動作可能にされているローカル・エリア・ネットワーク(LAN)において、スイッチ22は、クライアント装置20(又はそのユーザ)がデータ・ネットワーク26にアクセスすることを許可されていることを確認するために、クライアント装置20にその識別性を要求する。クライアント装置20の実際の認証のために、スイッチ22は供給された情報を認証サーバ24に送るが、それは普通はリモート・オーセンティケーション・ダイヤルイン・ユーザ・サービス(Remote Authentication Dial−In User Service (RADIUS))サーバである。認証サーバ24はスイッチ22に応答する。クライアント装置20が許可されたユーザであるならば、スイッチはクライアントのポートを認証済み転送状態に置く。スイッチ22は、その後、認証結果をクライアント装置20に中継する。クライアント装置20が認証されてポートが許可された状態になると、クライアント装置20はネットワーク26のリソースにアクセスすることができる。もし認証が成功しなければ、スイッチ22はポートを閉じた状態に保ち、ネットワーク・トラフィックは通過しない。
【0013】
実施例
図3の(A)を参照すると、(AC)配電網32を介して電気装置30を管理するための一実施態様が示されている。この実施態様は、単に例を示す目的のために示されているに過ぎず、本発明のキャリブレーション側面の展望を提供するものであることが理解されなければならない。この点で、本発明の教示は、図に示されている実施態様に限定されない。例えば、本発明のキャリブレーション判定は、上で組み込まれた両方の出願のどの実施態様と関連しても実施され得る。また、電気装置30は、今知られている或いは後に開発される任意のタイプの電気装置であり得ることも理解されなければならない。その例は、プリンタ、医療設備などの非データ処理装置、及びコンピュータのようなデータ処理装置を含む。いずれにせよ、図3の(A)に示されている実施態様は、配電網32、特に電力ソケット40、に対する改変を必要としない。すなわち、根本的な機能又はコンポーネントは電気装置30の中で実現される。
【0014】
いずれにせよ、図示されているように、電気装置30は、電力コード42を介し電力ソケット40を通して配電網32に接続する。図3の(A)に示されている各特徴の機能は以下で明らかにされる。
【0015】
(オプションの)位置コンポーネント/機能34は、電気装置30の位置を識別する。この点で、位置コンポーネント34は、全地球測位システム(GPS)ユニットを含むことができ、或いは電気装置30の既知の電波位置に基く三角測量方法を組み込むことができる。代りに、位置コンポーネント34はキーパッド、スイッチなどの手操作入力装置であっても良い。すなわち、ユーザは、位置(例えば、オフィス“Y”)を電気装置30のキーパッドなどに入力することができる。
【0016】
識別コンポーネント/機能36(当該技術分野では“サプリカント機能”とも称される)は、好ましくは、802.1Xプロトコルによって電気装置30の識別性を認証コンポーネント38に提供する802.1X標準規格サプリカントである。本発明のもとでは、識別コンポーネント36は、電気装置30を識別し、位置コンポーネント34から提供されたその位置を認証コンポーネント38に提供する。しかし、802.1X以外の標準規格を識別コンポーネント36のために利用しうることが理解されなければならない。
【0017】
電力ソケット40は、この実施態様では、電力コード42を配電網32に接続することを可能にする標準的電力ソケットである。他の実施態様では、電力ソケット40は、電気装置30が識別及び認証に失敗した場合に認証コンポーネント38によって“シャットオフ”され得る電力スイッチを有するように製作される。
【0018】
認証コンポーネント/機能38は、好ましくは802.1X標準規格認証機能であって、電気装置30の識別性、信用証明書及びアクセス要求を認証サーバ44に転送し、その後は認証サーバ44からのコマンドに基づいて動作する。図3の(A)の実施態様では、認証サーバ44からのコマンドは、電気装置30を配電網32に接続させる。以下で論じられる他の実施態様では、認証結果は、もし認証が失敗したならば、電力バー45(図7)にその電力スイッチを“シャットオフ”させる。この、他の実施態様では、電力バー45の識別及び認証が成功したならば、電力バー45は電力を電気装置30に供給し続ける。しかし、802.1X以外の標準規格を認証コンポーネント38のために利用し得ることが理解されなければならない。
【0019】
認証サーバ44は、好ましくは、電力を求める電気装置30の要求を表す識別性(及びオプションの信用証明書)が与えられたならば装置30が付勢されるべきか否か判定する802.1X標準規格認証サーバである。この判定は、認証コンポーネント38に動作のため送られる。しかし、802.1X以外の標準規格が認証サーバ44のために利用され得ることは理解されなければならない。
【0020】
キャリブレーション・コンポーネント41は、本発明のキャリブレーション判定を行う機能である。判定は、普通は、前の/最後のキャリブレーションからの経過時間及び電気装置30の累積使用のうちの少なくとも一方に基づいて行われる。
【0021】
(AC)配電網32は、電力を配給する(例えば、建築物の中の)AC電力システムを表す。このシステムへのアクセスは、普通は、120ボルトACソケットを介する。
【0022】
装置情報DB46は、認証サーバ44のプロセスの結果と電気装置30の他の情報との関連とを含むデータベース機能である。これは、一般に、Device_ID(装置ID)、Device’s_Power_Socket_Location(装置の電力ソケット位置)、Time_Device_was_energized(装置が付勢された時間)、Time_Device_was_de−energized(装置が消勢された時間)、Device’s_Power_Consumption(装置の電力消費)、Device_Power_Priority(装置電力優先順位)などのフィールドを有するデータベースを生じさせる。
【0023】
図3の(B)を参照すると、図3の(A)の実施態様の物理的及び論理的図が示されている。具体的には、図示されているように電気装置30は位置コンポーネント34と、識別コンポーネント36と、認証コンポーネント38と、電力制御装置48と、内部電力システム50とを含む。配電網32は、認証サーバ44(これはキャリブレーション・コンポーネント41を含む)及び装置情報データベース46(及び、図3の(B)には示されていないが、電力ソケット)を組み込んでいる。
【0024】
図4は、図3の(A)−(B)の実施態様による電気装置30のより詳細な図を示す。図示されているように、電気装置30は、(オプションの)位置コンポーネント34と、識別コンポーネント36と、認証コンポーネント38と、電力制御装置(AC電力スイッチ)48と、内部電力システム50と、イーサネット(登録商標)・ツーAC電力カプラ52と、イーサネット(登録商標)・オーバー・パワー・ライン・ネットワーク・インターフェース・コンポーネント54と、AC/DC電力変換装置56とを含む。電気装置30の特徴は以下のように定義される。
【0025】
内部電力システム50は、装置内の電力供給分配システムである。
【0026】
電力制御装置48は、802.1Xサプリカント/装置30の制御下で電力コード42からのAC電力を装置の内部電力システム50に接続するコンポーネントである。複数の色々な物理的コンポーネントが使用され得る(例えば、FET、リレー、装置のAC/DC電源へのデジタル又はアナログ制御信号など)。このコンポーネントのパワーアップ状態は、電力コード42から内部電力システム50への電力の流れを禁じることができる。処理コンポーネントは、このコンポーネントに電力の流れを許すように指令しなければならない。
【0027】
イーサネット(登録商標)・オーバー・パワー・ライン・ネットワーク・インターフェース・コンポーネント54とイーサネット(登録商標)・ツーAC電力変換装置(図示されていない)とは、標準的イーサネット(登録商標)・プロトコルが電力線を介して流れることを可能にする。
【0028】
AC/DC電力変換装置56は、電力を電気装置30に提供し、電力コード42が電力ソケット40に接続されると直ちに付勢される。
【0029】
上記のように、(オプションの)位置コンポーネント/機能34は、電気装置30の位置(例えば、オフィス“Y”のような物理的位置)を(例えば認証コンポーネント38から識別コンポーネント36により受け取られたクエリーに応答して)識別コンポーネント36に提供する。
【0030】
識別コンポーネント36は、電気装置30の識別性(例えば、プリンタXYZ)と、電気装置30について位置コンポーネント34から受け取られたその位置とを(例えば認証コンポーネント38から識別コンポーネント36により受け取られたクエリーに応答して)認証コンポーネント38に提供する。
【0031】
認証コンポーネント38は、識別性及び位置を認証サーバに提供し、電気装置30を付勢するコマンドを受け取る。このコンポーネントは電気装置30の電力制御装置48を制御する。
【0032】
それらのコンポーネントのうちの一部又は全部が同じ物理的ハードウェアに結合されることに注意しなければならない。例えば、識別コンポーネント36と認証コンポーネント38とは同じ物理的プロセッサ上に共存することができる。更に、認証サーバは図示されていないが、イーサネット(登録商標)・オーバー・パワー・ライン接続を介して配電網に取り付けられると理解されなければならない。認証サーバは、IPプロトコルと802.1Xプロトコルとを用いて認証コンポーネント38と通信する。
【0033】
図5を参照すると、図3の(A)−(B)及び図4の実施態様の動作流れ図が示されており、これについて詳しく述べる。具体的には、この実施態様では、電気装置のための電力コードは電力ソケットに接続される。その後、認証コンポーネントは、装置を認証するべく識別コンポーネントに識別性を要求する。これは、普通は、認証コンポーネントによって生成されて認証コンポーネントから識別コンポーネントに送られるクエリーを介して行われる。そのクエリーに応答して、電気装置の少なくとも1つの属性が認証コンポーネントに、そしてその後に認証サーバに、提供される。具体的には、オプションの位置コンポーネントは、電気装置の位置(例えば、電気装置の第1属性)を識別コンポーネントに提供することができる。更に、識別コンポーネントは、電気装置の識別性(例えば、電気装置の第2属性)を、(もし受け取られたならば)位置と共に、認証コンポーネントに提供する。
【0034】
いずれにせよ、認証コンポーネントはその後この情報を認証サーバに提供し、このサーバはその装置を認証しようと試みる。この点に関して、電気装置の認証(及びその後の起動)は、電気装置の識別性及びその物理的位置に基くことができる。これは、装置の相対的重要性、電力可用性、装置の位置(例えば、盗難防止)、装置の前の作業負荷、装置のキャリブレーション状態などの、任意の数の考慮事項に基いて装置への電力を管理/制御することを可能にする。
【0035】
それでも、電気装置が首尾よく認証されると、認証コンポーネントは電気装置のための電力スイッチをオンに転換するように指令し、従って電気装置を起動する。電気装置がオンにされている間、認証コンポーネントは、規則的に、例えば30秒又は1分ごとに、電気装置にその識別性を要求し直し或いは認証し直し、或いは電気装置の信用証明書を認証サーバに送るように、実行され得る。代表的な802.1Xインプリメンテーションにおいて、電気装置の規則的時間間隔を置く再認証を用いて会計情報を認証サーバに提供することができる。認証サーバは、装置がどれだけの時間にわたって使用されているか或いはパワーオン状態にあるかを追跡するために認証レコード及び電気装置の信用証明書のうちの少なくとも一方を用いることができる。電力コードが取り外されると、電気装置の内部の電力スイッチは不活性化される。図5には示されていないが、認証サーバは、認証プロセスの結果も装置情報データベースに格納する。それは更に電気装置を他の情報と関連付けて、装置情報データベース内に対応するフィールドを作ることができる。
【0036】
図6は、図3の(A)−(B)及び図4の実施態様による方法の流れ図70を示す。図示されているように、ステップS1において、電気装置の電力スイッチは“オフライン”モードである。ステップS2において、電気装置は配電システムに接続する。ステップS3において、電気装置内の認証コンポーネントは、認証のために識別コンポーネントに識別性を要求する(例えば、問い合わせる)。ステップS4において、電気装置の識別コンポーネントは、電気装置の少なくとも1つの属性(例えば、信用証明書)を以って認証コンポーネントに応答する。本発明では、属性は、識別性だけではなくて電気装置の位置をも含むことができる。更に、属性は、電気装置のための認証信用証明書をも含むことができる。図6には示されていないが、(もし使用されるならば)位置については、始めに、電気装置内に配置されている/含まれている位置コンポーネントから識別コンポーネントに渡される。いずれにせよ、ステップS5において、認証コンポーネントはその情報を認証サーバに送る。ステップS6において、認証サーバが電気装置の信用証明書を受け入れるか否かが判定される。もし受け入れるならば、認証コンポーネントはステップS7において電気装置の電力スイッチを起動し、ステップS8において電気装置は付勢される。しかし、認証コンポーネントが電気装置の信用証明書を受け入れなければ、認証コンポーネントは、ステップS9で示されているように、電気装置を起動しない。いずれにせよ、ステップS10において電気装置のプラグが壁ソケットから抜かれると、その電力スイッチはステップS11において示されているように不活性化される。
【0037】
上記のように、本発明は図3の(A)から図6に示されているインプリメンテーションに限定されない。例えば、『電気装置をディスエイブルにするシステム及び方法』と題された上記特許出願に記載されている“電力バー(power bar)”実施態様/インプリメンテーションのうちのどれでも実施され得る。図7を参照すると、1つのその様な実施態様が示されている。図7の特徴の全てが本書で説明されるわけではないけれども、図から分かるように電気装置30は電力バー45を介して電力ソケット40に接続する。図から更に分かるように、認証サーバはキャリブレーション・コンポーネント41を含む。
【0038】
実施される実施態様に関わらずに、本発明は電力網に取り付けられる電気装置に関する(特に)標準規格ベースの情報データベースをもたらす。具体的には、装置情報データベース46は、普通は認証サーバ44にとってはアクセス可能なものであって、レコードを含んでおり、それは電気装置の識別性をその位置及びその特性と関連付ける。この情報は、この情報を使用する複数のサービスを作ることを可能にする。以下に、装置情報データベースの図解が示される。
【表1】
【0039】
『電気装置をディスエイブルにするシステム及び方法』と題された上記出願に記載され、図7に示されている電力バー・インプリメンテーションにおける装置情報データベース46の別の図解が下に示されている。
【表2】
【0040】
この情報の一部又は全部が、電気装置30の認証、動作可能化及び動作不能化のうちの少なくとも1つのときに集められ得る。更に、この情報の一部(例えば、装置電力優先順位)は、これらの操作の前又は後に提供されても良い。更に、上記実施態様に関して言及されたように、この情報の少なくとも一部(例えば、装置識別性、位置など)は配電網32を介して認証サーバ44に提供される。認証サーバ44に提供された情報は、上で示されたように装置情報データベース46に格納される。本発明では、キャリブレーション・コンポーネント41は、電気装置30がキャリブレーションされるべきか否かを判定するために、この情報を活用する。
【0041】
本発明では、電気装置30をキャリブレーションするか否かの決定は、電気装置30の前のキャリブレーションからの経過時間及び電気装置30の使用のうちの少なくとも一方に基くことができる。この決定は、電気装置30のために遠く離れて行われ得る。電気装置30の時間ベースのキャリブレーションに関しては、前のアプローチでは、特定の装置に関して一定期間後にキャリブレーション処置を行うことが望まれたならば、その装置の場所を突き止めるために物理的な調査(例えば、“その階を歩くこと”)が必要とされた。これは、プレート上の一連番号を見るために設備を移動させること、或いはその他の不便な或いは時間のかかる処置などの、注意深い物理的調査を必要とした。本発明は、装置の正確な位置を示すことによってこれらの要件を不要にし、従って調査活動を無くする。
【0042】
電気装置30の使用ベースのキャリブレーションに関して、前のアプローチでは、1つの装置が付勢されていた累積時間に基づいてキャリブレーションが望まれたならば、その装置の場所を突き止めなければならず、そして使用量がキャリブレーションを必要とするのに充分であるか否か判定するために、(その装置上に置かれている)付勢されているインジケータを調べなければならない。上記の時間ベースのキャリブレーション・アプローチと同様に、装置の場所を突き止めるというこの物理的調査タスク(例えば、“その階を歩くこと”)は、付勢されているインジケータを観察するという物理的タスクに加えて、時間がかかる。代わりに、装置が付勢されていた代表的平均時間に基いて使用の見積もりを行うことができる。これは、必要になる前又は必要になった後でキャリブレーションを行うという結果をもたらし得る。前者の場合、その結果は無用の出費を生じさせ得る。後者の場合、装置がそのキャリブレーション期間を超えて運転されたために何らかの安全上の又は運転上の問題が生じ得る。本発明は、電気装置30が付勢されていた時間の正確な量を示すことによって、その様な問題点を回避する。この情報は、電気装置30の物理的位置と結合されて、必要なときにだけ使用に基づくキャリブレーションを行えるようにすることによって、リソースを浪費しない。付勢の持続時間は、“スタンバイ”モードであるか否かに関わらずに装置が運転されていた時間の量などの他の使用測定値の代わりになり得る。電気装置30の使用に関する情報は電気装置30から遠く離れていても分かるので、キャリブレーション・コンポーネント41による決定及び処置は電気装置30から遠く離れて行われ得る。
【0043】
前記のシステムは、電気装置30に供給される電力がシステムによって制御されることを必要としない。むしろ、システムは、単に電気装置30に関する情報を集めるだけで、それに供給される電力を制御しないように構成され得る。この様にして、システムは電気装置に関する情報の貯蔵所として作用し、キャリブレーション処置を容易にすることができる。
【0044】
図8を参照すると、認証サーバ44のより詳細な図が示されている。図示されているように、認証サーバ44は一般に処理ユニット60と、メモリー62と、バス64と、入出力(I/O)インターフェース66と、外部装置/リソース68とを含む。処理ユニット60は、単一の処理ユニットを含むことができ、或いは、例えばクライアント及びサーバなど、1つ以上の場所の1つ以上の処理ユニットに分散されても良い。メモリー62は、磁性媒体、光学式媒体、ランダム・アクセス・メモリー(RAM)、読み出し専用メモリー(ROM)、データ・キャッシュ、データ・オブジェクトなどを含む任意の既知タイプのデータ記憶装置及び伝送媒体のうちの少なくとも一方を含むことができる。更に、処理ユニット60と同様に、メモリー62は、1つ以上のタイプのデータ記憶装置を含む単一の物理的場所に存在することができ、或いは種々の形の複数の物理的システムに分散されても良い。
【0045】
I/Oインターフェース66は、外部リソースと情報を交換するための任意のシステムを含むことができる。外部装置/リソース68は、スピーカ、CRT、LEDスクリーン、ハンドヘルド装置、キーボード、マウス、音声認識システム、音声出力システム、プリンタ、モニタ/ディスプレイ、ファクシミリ、ページャなどを含む任意の既知タイプの外部装置を含むことができる。バス64は、認証サーバ44の各コンポーネント間の通信リンクを提供し、同様に、電気、光学、無線などを含む任意の既知タイプの伝送リンクを含むことができる。図示されてはいないが、キャッシュ・メモリー、通信システム、システム・ソフトウェアなどの付加的なコンポーネントが認証サーバ44に組み込まれても良い。認証サーバ44が配電網を介して電気装置と通信することは理解されなければならない。これらの他のアイテムは、簡潔を目的として、図8には示されていない。
【0046】
認証サーバ44にキャリブレーション・コンポーネント41がロードされて示されており、これはデータベース・アクセス・システム72と、時間システム74と、使用システム76とを含む。電気装置に関する(又はその動作に関する)情報が配電網を介して認証サーバ44に受け取られるとき、データベース・アクセス・システム72はそれを装置情報データベース46に格納する。その後、この情報は、電気装置がキャリブレーションされなければならないか否かを判定するために使用される。本発明では、この判定を行える方法が少なくとも2つある。第1の実施態様では、判定は、電気装置の前のキャリブレーションから所定量の時間が経過したか否かに基いて行われる。この点で、本発明は、電気装置のキャリブレーションに関連するカレンダー情報(日付/時刻)の格納を許す。従って、電気装置がキャリブレーションされるとき、そのキャリブレーションが行われた日付及び時刻が装置情報データベース46に格納される。
【0047】
その様な情報が格納されていると仮定すると、データベース・アクセス・システム72は、装置情報データベース46にアクセスして、電気装置の前の(すなわち、最後の)キャリブレーションについてのカレンダー情報を取り出す。この情報に基づいて、時間システム74は、前のキャリブレーションから所定量の時間が経過したか否かを判定する。この点で、時間システム74は、所定量の時間を持って前もってプログラムされ得る。いずれにせよ、所定量の時間が経過したならば、電気装置のキャリブレーションが要求され得る。更に、電気装置の位置が装置情報データベース46に格納され得るので、電気装置を手操作で探さなくても良い。むしろ、技術者などに具体的な位置情報が提供され得る。いずれにせよ、キャリブレーションが実行されれば、それに応じて装置情報データベースが更新され得る(例えば、データベース・アクセス・システム72により)。
【0048】
図9を参照すると、本発明による時間ベースのキャリブレーション判定を描いた流れ図100が示されている。ステップK1において、電気装置の前のキャリブレーションから所定量の時間が経過したか否かが判定される。もし経過していなければ、プロセスは開始に戻る。しかし、もしその所定量の時間が経過しているならば、ステップK2において電気装置の識別性及び位置を判定するために装置情報データベースのレコードが検索される。ステップK3において電気装置がキャリブレーションされ、ステップK4において、装置情報データベースの対応するレコードが更新される。
【0049】
上で指摘されたように、本発明は電気装置の使用に基づいてキャリブレーション判定を行うことを可能にする。具体的には、上記の表に示されているように、追跡される情報の1つは、電気装置が動作可能化/付勢(パワーアップ)され、その後に動作不能化/消勢(パワーダウン)された時間である。これらの時間座標を用いて、使用システム76(図8)は、始めに個々のセッションの間の電気装置の使用を判定する。例えば、電気装置“A”が12:00PMに付勢され、その後に12:30PMに消勢されたならば、このセッションについての使用は0.5時間である。例えば、認証コンポーネントから装置が消勢されたという通知を受け取ると、使用システム76はこの計算を行うことができる。次に、使用システム76は、これらの個々のセッション使用値を合計して電気装置の累積使用を判定する。累積使用が分かると、使用システム76は累積使用が所定スレショルドを上回るか否か判定する。もし上回れば、電気装置のキャリブレーションが要求され得る。例えば、使用システム76は5.0時間の所定スレショルド値を持って前もってプログラムされ得る。この様な次第で、電気装置の累積使用が5.0時間を上回ったときには、電気装置のキャリブレーションが要求され得る。時間ベースのキャリブレーション判定と同様に、電気装置の識別性及び位置が、装置情報データベース(図8)の対応するレコードから検索され得る。装置の使用に関する情報が装置から遠く離れて分かること、及びそれがキャリブレーションに関する決定を装置から遠く離れて行うことを可能にすることは、当業者にとっては明らかである。キャリブレーションが実行されると、それに応じて装置情報データベース46が更新され得る(例えば、図8のデータベース・アクセス・システム72によって)。
【0050】
図10を参照すると、本発明による電気装置の累積使用を計算するための流れ図110が示されている。図示されているように、ステップM1において、電気装置が消勢されたという通知が受け取られたか否かが判定され、これは個々のセッション使用を計算し得ることを示す。もし否ならば、プロセスは開始に戻る。しかし、もしその様な通知が受け取られたならば、その装置が関心の対象である“装置”であるか否かがステップM2でオプションとして判定され得る。或る装置はキャリブレーションを必要としないか、或いはキャリブレーションを行うのに充分なほどに重要ではないかもしれない。その様な指示は装置情報データベース46に含まれ得る。もしその装置が関心の対象でなければ、プロセスは終了して良い。しかし、その装置が関心の対象である装置であれば、ステップM3においてそのセッション使用をランニング又は総合使用値に加算して累積使用を生じさせることができる。
【0051】
図11は、本発明による電気装置の使用ベースのキャリブレーション決定を行うための流れ図120を示す。ステップL1において、累積使用が所定スレショルドを上回るか否かが判定される。もし否ならば、プロセスは開始に戻る。しかし、累積使用が所定スレショルドを上回るならば、電気装置の識別性及び位置がステップL2において検索され、装置はステップL3においてキャリブレーションされる。次に、ステップL4において、装置情報データベース46(図8)の対応するレコードが、そのキャリブレーションを反映するように更新される。
【0052】
時間ベースのキャリブレーション判定と使用ベースのキャリブレーション判定とが必ずしも互いに排他的ではないことは理解されなければならない。すなわち、電気装置は、カレンダー時間及び累積使用の両方に基づいてキャリブレーションされ得る。更に、もしキャリブレーションが失敗し或いは実行されなかったならば、電気装置は運転停止され得ることが理解されなければならない。
【0053】
本書において電気装置をキャリブレーションする方法及びシステムとして図示され記述されているが、本発明は更に種々の代替実施態様を提供する。例えば、一実施態様では、本発明は、コンピュータ・インフラストラクチャーが電気装置についてキャリブレーション判定を行うことを可能にするコンピュータ・プログラム・コードを含むコンピュータ可読媒体を提供する。この点で、コンピュータ可読媒体は、本発明の種々のプロセス・ステップの各々を実行するプログラム・コードを含む。“コンピュータ可読媒体”という用語は、プログラム・コードの任意のタイプの物理的実施態様のうちの1つ以上を含む。特に、コンピュータ可読媒体は、1つ以上の携帯用記憶製造物品(例えば、コンパクト・ディスク、磁気ディスク、テープなど)において具体化され、メモリー62(図8)のような計算装置の1つ以上のデータ記憶部分において具体化され、且つこれらに加えて、又はこれらの代わりとして、(例えばプログラム・コードの有線/無線電子配布の際に)ネットワークを介して伝播するデータ信号(例えば伝播信号)として具体化されるプログラム・コードを含むことができる。
【0054】
他の実施態様では、本発明は会員契約ベースで、広告ベースで、且つこれらに加えて、又はこれらの代わりとして、料金ベースで本発明のプロセス・ステップを実行するビジネス方法を提供する。すなわち、アプリケーション・サービス・プロバイダのようなサービス・プロバイダが上記のように電気装置のキャリブレーションを提供することができる。この場合、サービス・プロバイダは、1つ以上の顧客のために本発明のプロセス・ステップを実行するコンピュータ・インフラストラクチャーを作り、維持し、サポートするなどすることができる。報酬として、サービス・プロバイダは会員契約及び料金契約の少なくとも一方により顧客から支払いを受け取ることができ、且つこれに加えて、又はこれの代わりとして、サービス・プロバイダは1つ以上の第三者へのコンテンツの広告売り上げから支払いを受け取ることができる。
【0055】
更に別の実施態様では、本発明は電気装置をキャリブレーションする方法を提供する。この場合、コンピュータ・インフラストラクチャーを設けることができ、本発明のプロセス・ステップを実行するための1つ以上のシステムを得て(例えば、作り、購入し、使用し、改造するなど)コンピュータ・インフラストラクチャーに配置することができる。この点に関して、システムの配置は、(1)コンピュータ可読媒体から認証サーバ44(図8)のような計算装置にプログラム・コードをインストールすること、(2)コンピュータ・インフラストラクチャーに1つ以上の計算装置を付け加えること、及び(3)コンピュータ・インフラストラクチャーが本発明のプロセス・ステップを実行し得るようにコンピュータ・インフラストラクチャーの1つ以上の既存のシステムを組み込むこと及び改変することの少なくとも一方を実行すること、のうちの1つ以上を含むことができる。
【0056】
本書で使用されるとき、“プログラム・コード”及び“コンピュータ・プログラム・コード”という用語は、同義であって、直ちに又は(a)他の言語、コード又は表記への変換、及び(b)異なる材料形での複製のうちの少なくとも一方の後に特定の機能を情報処理能力を有する計算装置に実行させるべく意図された命令のセットの、任意の言語、コード又は表記での任意の表現を意味する。この点に関して、プログラム・コードは、アプリケーション/ソフトウェア・プログラム、コンポーネント・ソフトウェア/機能のライブラリ、オペレーティング・システム、特定の計算装置及び外部I/O装置のうちの少なくとも一方のための基本I/Oシステム/ドライバなど、のうちの1つ以上として具体化され得る。
【0057】
本発明の種々の側面についての前の記述は、解説及び記述の目的で示された。網羅的であることや開示された正確な形に本発明を限定することは意図されておらず、明らかに多くの改変及び変形が可能である。当業者にとって明らかであり得るその様な改変及び変形が、付随する請求項により定義される発明の範囲内に含まれるべく意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】従来技術による配電網に接続された電気装置を示す。
【図2】従来技術による802.1Xポート・ベース認証を示す。
【図3】(A)は、本発明の一実施態様による配電網を介する電気装置の管理を示し、(B)は(A)の実施態様の物理的及び論理的図を示す。
【図4】図3の(A)−(B)の実施態様による電気装置の線図を示す。
【図5】図3の(A)−(B)及び図4の実施態様の動作流れ図を示す。
【図6】図3の(A)−(B)及び図4の実施態様による方法流れ図を示す。
【図7】本発明の一実施態様による配電網を介しての電気装置の管理を示す。
【図8】本発明による認証サーバのより具体的な図を示す。
【図9】本発明による電気装置のための時間ベースのキャリブレーション判定を行うための動作流れ図を示す。
【図10】本発明による電気装置の累積使用を計算するための動作流れ図を示す。
【図11】本発明による電気装置のための使用ベースのキャリブレーション判定を行うための動作流れ図を示す。
【符号の説明】
【0059】
46 装置情報データベース
64 バス
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、電気装置を検査、調整等、すなわちキャリブレーション(calibration)する方法及びシステムを提供する。特に、本発明は電気装置を何時キャリブレーションするべきかを決定するための種々の手法を提供する。
【背景技術】
【0002】
組織体の中には、その組織体の配電網からエネルギーを得る再配置可能な資産/電気装置(例えば、医療設備、コンピュータ、プリンタ、写真複写機など)についてのキャリブレーションを確認し追跡する必要が存在する。時折、電気装置の場所を確認し、その装置をキャリブレーションする必要があるかないかを判定し、キャリブレーションに着手するために物理的動作が必要とされる。それは時間を費やし、また費用がかかる。場合によっては、電気装置は、どれくらい前から使用され続けてきたのかを知ることができないために、それが必要とされる前にキャリブレーションされ得る。その様なわけで、キャリブレーションの頻度は悪い場合の条件に合わせてセットされ、不要なキャリブレーション動作をもたらす。
【0003】
(関連出願の相互参照)
本出願は、『配電網を介して電気装置を管理する方法及びシステム』と題されて出願された米国出願番号11/436,237により特定される同時係属中の出願と関連している。本出願は、『電気装置をディスエイブルにするシステム及び方法』と題されて出願された米国出願番号11/436,351により特定される同時係属中の出願とも関連している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
あいにく、現存する手法は、いずれも、装置キャリブレーション管理のためのぴったりした解決策を提供するものではない。すなわち、現存する手法は、時間及びリソースを費やすうんざりするほどの手作業を必要とする。以上にかんがみ、従来技術における上で言及された欠点を克服する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一般的に、本発明は、配電網を介してデータ・ネットワーキング・プロトコル(例えば802.1X)を利用する電気装置をキャリブレーションする方法及びシステムを提供する。特に、本発明は、電気装置がキャリブレーションされるべきか否か、また電気装置が何時キャリブレーションされるべきかを判定するために電気装置の認証及び動作のときに集められて格納される情報を活用する。一般的に、本発明は、前のキャリブレーションからの経過時間及び装置の累積使用の少なくとも一方に基づいてこの判定を行う。
【0006】
本発明の第1の側面は、電気装置をキャリブレーションする方法及びシステムを提供する。特に、電気装置に関する情報がサーバに/サーバ上に提供される。その情報は、電気装置の識別性(identity)及び場所を含み得るだけではなくて、その装置がつながれ/使用可能に(パワーアップ)された時、装置が外され/使用不能にされた時、前のキャリブレーションの時間/日などの他の詳細を含み得る。この点で、その情報の少なくとも一部分は、配電網を介してサーバに提供される。いずれにしても、情報はデータベースに格納され得る。その情報に基づいて、サーバにおいて、電気装置がキャリブレーションされるべきか否かが判定される。一実施態様では、前のキャリブレーションから所定量の時間が経過したならば電気装置はキャリブレーションされるべきである。他の実施態様では、累積使用が所定累積使用スレショルドを超えたならば(例えば、どちらが先に生じても)、電気装置はキャリブレーションされるべきである。これらの実施態様において、キャリブレーション処置を何時何処で行うかを判定する動作は、装置自体からは遠く離れている。
【0007】
上記関連特許出願と同様に、本発明の教示は、ハードウェアとして、ソフトウェアとして、或いはハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして、実現され得る。例えば、本発明のコンポーネントのいずれか又は全ては、コンピュータ使用可能な媒体に格納されるプログラムのプログラム・コードとして実現され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のこれらの、及びその他の特徴は、本発明の種々の実施態様を描いた添付図面と関連させて本発明の種々の側面についての以下の詳細な記述を検討することからより容易に理解されるであろう。
【0009】
本発明の図面は一定の比率で拡大又は縮小されてはいない。図面は、本発明の代表的側面だけを示すべく意図されており、従って本発明の範囲を限定するものと見なされるべきでない。図面において、夫々の図で同様の番号は同様の要素を表す。
【0010】
本発明は、事実上全ての建築物に見出されるAC配電システムのような配電網に接続される電気装置に適用される。本発明は、電力ソケットに“プラグで接続される”電気装置を動的に特定し、その電気装置の場所を特定し、また、オプションで、電力ソケットで該電気装置への電力の適用を制御するように配電網を拡張する。本発明は、更に、電気装置についてキャリブレーション判定を行うためにこれらのプロセスの間に集められた情報を活用することを可能にする。
【0011】
図1を参照すると、従来技術による配電網16への電気装置10A−10Bの接続が示されている。図示されているように、電気装置10A−10Bは、電力ソケット12A−12B及び電力コード14A−14Bを通して配電網16に接続する。以下で更に記載されるように、本発明は、電気装置10A−10Bのキャリブレーション管理を提供するためにデータ・ネットワーキング・プロトコルを配電網16に適用する。
【0012】
1つの代表的実施態様では、配電網16に適用されるデータ・ネットワーキング・プロトコルは802.1Xであり、これはポート・ベースのネットワーク・アクセス制御としても知られている。このネットワーキング・プロトコルは、現在は、通常はスイッチ・ポートである認証(機能)コンポーネントにおける装置の識別及び認証のためのIEEE標準規格である。図2を参照すると、クライアント装置20(当該技術分野では“サプリカント(supplicant)”とも称される)を認証するための802.1Xのインプリメンテーションが示されている。具体的には、802.1Xが動作可能にされているローカル・エリア・ネットワーク(LAN)において、スイッチ22は、クライアント装置20(又はそのユーザ)がデータ・ネットワーク26にアクセスすることを許可されていることを確認するために、クライアント装置20にその識別性を要求する。クライアント装置20の実際の認証のために、スイッチ22は供給された情報を認証サーバ24に送るが、それは普通はリモート・オーセンティケーション・ダイヤルイン・ユーザ・サービス(Remote Authentication Dial−In User Service (RADIUS))サーバである。認証サーバ24はスイッチ22に応答する。クライアント装置20が許可されたユーザであるならば、スイッチはクライアントのポートを認証済み転送状態に置く。スイッチ22は、その後、認証結果をクライアント装置20に中継する。クライアント装置20が認証されてポートが許可された状態になると、クライアント装置20はネットワーク26のリソースにアクセスすることができる。もし認証が成功しなければ、スイッチ22はポートを閉じた状態に保ち、ネットワーク・トラフィックは通過しない。
【0013】
実施例
図3の(A)を参照すると、(AC)配電網32を介して電気装置30を管理するための一実施態様が示されている。この実施態様は、単に例を示す目的のために示されているに過ぎず、本発明のキャリブレーション側面の展望を提供するものであることが理解されなければならない。この点で、本発明の教示は、図に示されている実施態様に限定されない。例えば、本発明のキャリブレーション判定は、上で組み込まれた両方の出願のどの実施態様と関連しても実施され得る。また、電気装置30は、今知られている或いは後に開発される任意のタイプの電気装置であり得ることも理解されなければならない。その例は、プリンタ、医療設備などの非データ処理装置、及びコンピュータのようなデータ処理装置を含む。いずれにせよ、図3の(A)に示されている実施態様は、配電網32、特に電力ソケット40、に対する改変を必要としない。すなわち、根本的な機能又はコンポーネントは電気装置30の中で実現される。
【0014】
いずれにせよ、図示されているように、電気装置30は、電力コード42を介し電力ソケット40を通して配電網32に接続する。図3の(A)に示されている各特徴の機能は以下で明らかにされる。
【0015】
(オプションの)位置コンポーネント/機能34は、電気装置30の位置を識別する。この点で、位置コンポーネント34は、全地球測位システム(GPS)ユニットを含むことができ、或いは電気装置30の既知の電波位置に基く三角測量方法を組み込むことができる。代りに、位置コンポーネント34はキーパッド、スイッチなどの手操作入力装置であっても良い。すなわち、ユーザは、位置(例えば、オフィス“Y”)を電気装置30のキーパッドなどに入力することができる。
【0016】
識別コンポーネント/機能36(当該技術分野では“サプリカント機能”とも称される)は、好ましくは、802.1Xプロトコルによって電気装置30の識別性を認証コンポーネント38に提供する802.1X標準規格サプリカントである。本発明のもとでは、識別コンポーネント36は、電気装置30を識別し、位置コンポーネント34から提供されたその位置を認証コンポーネント38に提供する。しかし、802.1X以外の標準規格を識別コンポーネント36のために利用しうることが理解されなければならない。
【0017】
電力ソケット40は、この実施態様では、電力コード42を配電網32に接続することを可能にする標準的電力ソケットである。他の実施態様では、電力ソケット40は、電気装置30が識別及び認証に失敗した場合に認証コンポーネント38によって“シャットオフ”され得る電力スイッチを有するように製作される。
【0018】
認証コンポーネント/機能38は、好ましくは802.1X標準規格認証機能であって、電気装置30の識別性、信用証明書及びアクセス要求を認証サーバ44に転送し、その後は認証サーバ44からのコマンドに基づいて動作する。図3の(A)の実施態様では、認証サーバ44からのコマンドは、電気装置30を配電網32に接続させる。以下で論じられる他の実施態様では、認証結果は、もし認証が失敗したならば、電力バー45(図7)にその電力スイッチを“シャットオフ”させる。この、他の実施態様では、電力バー45の識別及び認証が成功したならば、電力バー45は電力を電気装置30に供給し続ける。しかし、802.1X以外の標準規格を認証コンポーネント38のために利用し得ることが理解されなければならない。
【0019】
認証サーバ44は、好ましくは、電力を求める電気装置30の要求を表す識別性(及びオプションの信用証明書)が与えられたならば装置30が付勢されるべきか否か判定する802.1X標準規格認証サーバである。この判定は、認証コンポーネント38に動作のため送られる。しかし、802.1X以外の標準規格が認証サーバ44のために利用され得ることは理解されなければならない。
【0020】
キャリブレーション・コンポーネント41は、本発明のキャリブレーション判定を行う機能である。判定は、普通は、前の/最後のキャリブレーションからの経過時間及び電気装置30の累積使用のうちの少なくとも一方に基づいて行われる。
【0021】
(AC)配電網32は、電力を配給する(例えば、建築物の中の)AC電力システムを表す。このシステムへのアクセスは、普通は、120ボルトACソケットを介する。
【0022】
装置情報DB46は、認証サーバ44のプロセスの結果と電気装置30の他の情報との関連とを含むデータベース機能である。これは、一般に、Device_ID(装置ID)、Device’s_Power_Socket_Location(装置の電力ソケット位置)、Time_Device_was_energized(装置が付勢された時間)、Time_Device_was_de−energized(装置が消勢された時間)、Device’s_Power_Consumption(装置の電力消費)、Device_Power_Priority(装置電力優先順位)などのフィールドを有するデータベースを生じさせる。
【0023】
図3の(B)を参照すると、図3の(A)の実施態様の物理的及び論理的図が示されている。具体的には、図示されているように電気装置30は位置コンポーネント34と、識別コンポーネント36と、認証コンポーネント38と、電力制御装置48と、内部電力システム50とを含む。配電網32は、認証サーバ44(これはキャリブレーション・コンポーネント41を含む)及び装置情報データベース46(及び、図3の(B)には示されていないが、電力ソケット)を組み込んでいる。
【0024】
図4は、図3の(A)−(B)の実施態様による電気装置30のより詳細な図を示す。図示されているように、電気装置30は、(オプションの)位置コンポーネント34と、識別コンポーネント36と、認証コンポーネント38と、電力制御装置(AC電力スイッチ)48と、内部電力システム50と、イーサネット(登録商標)・ツーAC電力カプラ52と、イーサネット(登録商標)・オーバー・パワー・ライン・ネットワーク・インターフェース・コンポーネント54と、AC/DC電力変換装置56とを含む。電気装置30の特徴は以下のように定義される。
【0025】
内部電力システム50は、装置内の電力供給分配システムである。
【0026】
電力制御装置48は、802.1Xサプリカント/装置30の制御下で電力コード42からのAC電力を装置の内部電力システム50に接続するコンポーネントである。複数の色々な物理的コンポーネントが使用され得る(例えば、FET、リレー、装置のAC/DC電源へのデジタル又はアナログ制御信号など)。このコンポーネントのパワーアップ状態は、電力コード42から内部電力システム50への電力の流れを禁じることができる。処理コンポーネントは、このコンポーネントに電力の流れを許すように指令しなければならない。
【0027】
イーサネット(登録商標)・オーバー・パワー・ライン・ネットワーク・インターフェース・コンポーネント54とイーサネット(登録商標)・ツーAC電力変換装置(図示されていない)とは、標準的イーサネット(登録商標)・プロトコルが電力線を介して流れることを可能にする。
【0028】
AC/DC電力変換装置56は、電力を電気装置30に提供し、電力コード42が電力ソケット40に接続されると直ちに付勢される。
【0029】
上記のように、(オプションの)位置コンポーネント/機能34は、電気装置30の位置(例えば、オフィス“Y”のような物理的位置)を(例えば認証コンポーネント38から識別コンポーネント36により受け取られたクエリーに応答して)識別コンポーネント36に提供する。
【0030】
識別コンポーネント36は、電気装置30の識別性(例えば、プリンタXYZ)と、電気装置30について位置コンポーネント34から受け取られたその位置とを(例えば認証コンポーネント38から識別コンポーネント36により受け取られたクエリーに応答して)認証コンポーネント38に提供する。
【0031】
認証コンポーネント38は、識別性及び位置を認証サーバに提供し、電気装置30を付勢するコマンドを受け取る。このコンポーネントは電気装置30の電力制御装置48を制御する。
【0032】
それらのコンポーネントのうちの一部又は全部が同じ物理的ハードウェアに結合されることに注意しなければならない。例えば、識別コンポーネント36と認証コンポーネント38とは同じ物理的プロセッサ上に共存することができる。更に、認証サーバは図示されていないが、イーサネット(登録商標)・オーバー・パワー・ライン接続を介して配電網に取り付けられると理解されなければならない。認証サーバは、IPプロトコルと802.1Xプロトコルとを用いて認証コンポーネント38と通信する。
【0033】
図5を参照すると、図3の(A)−(B)及び図4の実施態様の動作流れ図が示されており、これについて詳しく述べる。具体的には、この実施態様では、電気装置のための電力コードは電力ソケットに接続される。その後、認証コンポーネントは、装置を認証するべく識別コンポーネントに識別性を要求する。これは、普通は、認証コンポーネントによって生成されて認証コンポーネントから識別コンポーネントに送られるクエリーを介して行われる。そのクエリーに応答して、電気装置の少なくとも1つの属性が認証コンポーネントに、そしてその後に認証サーバに、提供される。具体的には、オプションの位置コンポーネントは、電気装置の位置(例えば、電気装置の第1属性)を識別コンポーネントに提供することができる。更に、識別コンポーネントは、電気装置の識別性(例えば、電気装置の第2属性)を、(もし受け取られたならば)位置と共に、認証コンポーネントに提供する。
【0034】
いずれにせよ、認証コンポーネントはその後この情報を認証サーバに提供し、このサーバはその装置を認証しようと試みる。この点に関して、電気装置の認証(及びその後の起動)は、電気装置の識別性及びその物理的位置に基くことができる。これは、装置の相対的重要性、電力可用性、装置の位置(例えば、盗難防止)、装置の前の作業負荷、装置のキャリブレーション状態などの、任意の数の考慮事項に基いて装置への電力を管理/制御することを可能にする。
【0035】
それでも、電気装置が首尾よく認証されると、認証コンポーネントは電気装置のための電力スイッチをオンに転換するように指令し、従って電気装置を起動する。電気装置がオンにされている間、認証コンポーネントは、規則的に、例えば30秒又は1分ごとに、電気装置にその識別性を要求し直し或いは認証し直し、或いは電気装置の信用証明書を認証サーバに送るように、実行され得る。代表的な802.1Xインプリメンテーションにおいて、電気装置の規則的時間間隔を置く再認証を用いて会計情報を認証サーバに提供することができる。認証サーバは、装置がどれだけの時間にわたって使用されているか或いはパワーオン状態にあるかを追跡するために認証レコード及び電気装置の信用証明書のうちの少なくとも一方を用いることができる。電力コードが取り外されると、電気装置の内部の電力スイッチは不活性化される。図5には示されていないが、認証サーバは、認証プロセスの結果も装置情報データベースに格納する。それは更に電気装置を他の情報と関連付けて、装置情報データベース内に対応するフィールドを作ることができる。
【0036】
図6は、図3の(A)−(B)及び図4の実施態様による方法の流れ図70を示す。図示されているように、ステップS1において、電気装置の電力スイッチは“オフライン”モードである。ステップS2において、電気装置は配電システムに接続する。ステップS3において、電気装置内の認証コンポーネントは、認証のために識別コンポーネントに識別性を要求する(例えば、問い合わせる)。ステップS4において、電気装置の識別コンポーネントは、電気装置の少なくとも1つの属性(例えば、信用証明書)を以って認証コンポーネントに応答する。本発明では、属性は、識別性だけではなくて電気装置の位置をも含むことができる。更に、属性は、電気装置のための認証信用証明書をも含むことができる。図6には示されていないが、(もし使用されるならば)位置については、始めに、電気装置内に配置されている/含まれている位置コンポーネントから識別コンポーネントに渡される。いずれにせよ、ステップS5において、認証コンポーネントはその情報を認証サーバに送る。ステップS6において、認証サーバが電気装置の信用証明書を受け入れるか否かが判定される。もし受け入れるならば、認証コンポーネントはステップS7において電気装置の電力スイッチを起動し、ステップS8において電気装置は付勢される。しかし、認証コンポーネントが電気装置の信用証明書を受け入れなければ、認証コンポーネントは、ステップS9で示されているように、電気装置を起動しない。いずれにせよ、ステップS10において電気装置のプラグが壁ソケットから抜かれると、その電力スイッチはステップS11において示されているように不活性化される。
【0037】
上記のように、本発明は図3の(A)から図6に示されているインプリメンテーションに限定されない。例えば、『電気装置をディスエイブルにするシステム及び方法』と題された上記特許出願に記載されている“電力バー(power bar)”実施態様/インプリメンテーションのうちのどれでも実施され得る。図7を参照すると、1つのその様な実施態様が示されている。図7の特徴の全てが本書で説明されるわけではないけれども、図から分かるように電気装置30は電力バー45を介して電力ソケット40に接続する。図から更に分かるように、認証サーバはキャリブレーション・コンポーネント41を含む。
【0038】
実施される実施態様に関わらずに、本発明は電力網に取り付けられる電気装置に関する(特に)標準規格ベースの情報データベースをもたらす。具体的には、装置情報データベース46は、普通は認証サーバ44にとってはアクセス可能なものであって、レコードを含んでおり、それは電気装置の識別性をその位置及びその特性と関連付ける。この情報は、この情報を使用する複数のサービスを作ることを可能にする。以下に、装置情報データベースの図解が示される。
【表1】
【0039】
『電気装置をディスエイブルにするシステム及び方法』と題された上記出願に記載され、図7に示されている電力バー・インプリメンテーションにおける装置情報データベース46の別の図解が下に示されている。
【表2】
【0040】
この情報の一部又は全部が、電気装置30の認証、動作可能化及び動作不能化のうちの少なくとも1つのときに集められ得る。更に、この情報の一部(例えば、装置電力優先順位)は、これらの操作の前又は後に提供されても良い。更に、上記実施態様に関して言及されたように、この情報の少なくとも一部(例えば、装置識別性、位置など)は配電網32を介して認証サーバ44に提供される。認証サーバ44に提供された情報は、上で示されたように装置情報データベース46に格納される。本発明では、キャリブレーション・コンポーネント41は、電気装置30がキャリブレーションされるべきか否かを判定するために、この情報を活用する。
【0041】
本発明では、電気装置30をキャリブレーションするか否かの決定は、電気装置30の前のキャリブレーションからの経過時間及び電気装置30の使用のうちの少なくとも一方に基くことができる。この決定は、電気装置30のために遠く離れて行われ得る。電気装置30の時間ベースのキャリブレーションに関しては、前のアプローチでは、特定の装置に関して一定期間後にキャリブレーション処置を行うことが望まれたならば、その装置の場所を突き止めるために物理的な調査(例えば、“その階を歩くこと”)が必要とされた。これは、プレート上の一連番号を見るために設備を移動させること、或いはその他の不便な或いは時間のかかる処置などの、注意深い物理的調査を必要とした。本発明は、装置の正確な位置を示すことによってこれらの要件を不要にし、従って調査活動を無くする。
【0042】
電気装置30の使用ベースのキャリブレーションに関して、前のアプローチでは、1つの装置が付勢されていた累積時間に基づいてキャリブレーションが望まれたならば、その装置の場所を突き止めなければならず、そして使用量がキャリブレーションを必要とするのに充分であるか否か判定するために、(その装置上に置かれている)付勢されているインジケータを調べなければならない。上記の時間ベースのキャリブレーション・アプローチと同様に、装置の場所を突き止めるというこの物理的調査タスク(例えば、“その階を歩くこと”)は、付勢されているインジケータを観察するという物理的タスクに加えて、時間がかかる。代わりに、装置が付勢されていた代表的平均時間に基いて使用の見積もりを行うことができる。これは、必要になる前又は必要になった後でキャリブレーションを行うという結果をもたらし得る。前者の場合、その結果は無用の出費を生じさせ得る。後者の場合、装置がそのキャリブレーション期間を超えて運転されたために何らかの安全上の又は運転上の問題が生じ得る。本発明は、電気装置30が付勢されていた時間の正確な量を示すことによって、その様な問題点を回避する。この情報は、電気装置30の物理的位置と結合されて、必要なときにだけ使用に基づくキャリブレーションを行えるようにすることによって、リソースを浪費しない。付勢の持続時間は、“スタンバイ”モードであるか否かに関わらずに装置が運転されていた時間の量などの他の使用測定値の代わりになり得る。電気装置30の使用に関する情報は電気装置30から遠く離れていても分かるので、キャリブレーション・コンポーネント41による決定及び処置は電気装置30から遠く離れて行われ得る。
【0043】
前記のシステムは、電気装置30に供給される電力がシステムによって制御されることを必要としない。むしろ、システムは、単に電気装置30に関する情報を集めるだけで、それに供給される電力を制御しないように構成され得る。この様にして、システムは電気装置に関する情報の貯蔵所として作用し、キャリブレーション処置を容易にすることができる。
【0044】
図8を参照すると、認証サーバ44のより詳細な図が示されている。図示されているように、認証サーバ44は一般に処理ユニット60と、メモリー62と、バス64と、入出力(I/O)インターフェース66と、外部装置/リソース68とを含む。処理ユニット60は、単一の処理ユニットを含むことができ、或いは、例えばクライアント及びサーバなど、1つ以上の場所の1つ以上の処理ユニットに分散されても良い。メモリー62は、磁性媒体、光学式媒体、ランダム・アクセス・メモリー(RAM)、読み出し専用メモリー(ROM)、データ・キャッシュ、データ・オブジェクトなどを含む任意の既知タイプのデータ記憶装置及び伝送媒体のうちの少なくとも一方を含むことができる。更に、処理ユニット60と同様に、メモリー62は、1つ以上のタイプのデータ記憶装置を含む単一の物理的場所に存在することができ、或いは種々の形の複数の物理的システムに分散されても良い。
【0045】
I/Oインターフェース66は、外部リソースと情報を交換するための任意のシステムを含むことができる。外部装置/リソース68は、スピーカ、CRT、LEDスクリーン、ハンドヘルド装置、キーボード、マウス、音声認識システム、音声出力システム、プリンタ、モニタ/ディスプレイ、ファクシミリ、ページャなどを含む任意の既知タイプの外部装置を含むことができる。バス64は、認証サーバ44の各コンポーネント間の通信リンクを提供し、同様に、電気、光学、無線などを含む任意の既知タイプの伝送リンクを含むことができる。図示されてはいないが、キャッシュ・メモリー、通信システム、システム・ソフトウェアなどの付加的なコンポーネントが認証サーバ44に組み込まれても良い。認証サーバ44が配電網を介して電気装置と通信することは理解されなければならない。これらの他のアイテムは、簡潔を目的として、図8には示されていない。
【0046】
認証サーバ44にキャリブレーション・コンポーネント41がロードされて示されており、これはデータベース・アクセス・システム72と、時間システム74と、使用システム76とを含む。電気装置に関する(又はその動作に関する)情報が配電網を介して認証サーバ44に受け取られるとき、データベース・アクセス・システム72はそれを装置情報データベース46に格納する。その後、この情報は、電気装置がキャリブレーションされなければならないか否かを判定するために使用される。本発明では、この判定を行える方法が少なくとも2つある。第1の実施態様では、判定は、電気装置の前のキャリブレーションから所定量の時間が経過したか否かに基いて行われる。この点で、本発明は、電気装置のキャリブレーションに関連するカレンダー情報(日付/時刻)の格納を許す。従って、電気装置がキャリブレーションされるとき、そのキャリブレーションが行われた日付及び時刻が装置情報データベース46に格納される。
【0047】
その様な情報が格納されていると仮定すると、データベース・アクセス・システム72は、装置情報データベース46にアクセスして、電気装置の前の(すなわち、最後の)キャリブレーションについてのカレンダー情報を取り出す。この情報に基づいて、時間システム74は、前のキャリブレーションから所定量の時間が経過したか否かを判定する。この点で、時間システム74は、所定量の時間を持って前もってプログラムされ得る。いずれにせよ、所定量の時間が経過したならば、電気装置のキャリブレーションが要求され得る。更に、電気装置の位置が装置情報データベース46に格納され得るので、電気装置を手操作で探さなくても良い。むしろ、技術者などに具体的な位置情報が提供され得る。いずれにせよ、キャリブレーションが実行されれば、それに応じて装置情報データベースが更新され得る(例えば、データベース・アクセス・システム72により)。
【0048】
図9を参照すると、本発明による時間ベースのキャリブレーション判定を描いた流れ図100が示されている。ステップK1において、電気装置の前のキャリブレーションから所定量の時間が経過したか否かが判定される。もし経過していなければ、プロセスは開始に戻る。しかし、もしその所定量の時間が経過しているならば、ステップK2において電気装置の識別性及び位置を判定するために装置情報データベースのレコードが検索される。ステップK3において電気装置がキャリブレーションされ、ステップK4において、装置情報データベースの対応するレコードが更新される。
【0049】
上で指摘されたように、本発明は電気装置の使用に基づいてキャリブレーション判定を行うことを可能にする。具体的には、上記の表に示されているように、追跡される情報の1つは、電気装置が動作可能化/付勢(パワーアップ)され、その後に動作不能化/消勢(パワーダウン)された時間である。これらの時間座標を用いて、使用システム76(図8)は、始めに個々のセッションの間の電気装置の使用を判定する。例えば、電気装置“A”が12:00PMに付勢され、その後に12:30PMに消勢されたならば、このセッションについての使用は0.5時間である。例えば、認証コンポーネントから装置が消勢されたという通知を受け取ると、使用システム76はこの計算を行うことができる。次に、使用システム76は、これらの個々のセッション使用値を合計して電気装置の累積使用を判定する。累積使用が分かると、使用システム76は累積使用が所定スレショルドを上回るか否か判定する。もし上回れば、電気装置のキャリブレーションが要求され得る。例えば、使用システム76は5.0時間の所定スレショルド値を持って前もってプログラムされ得る。この様な次第で、電気装置の累積使用が5.0時間を上回ったときには、電気装置のキャリブレーションが要求され得る。時間ベースのキャリブレーション判定と同様に、電気装置の識別性及び位置が、装置情報データベース(図8)の対応するレコードから検索され得る。装置の使用に関する情報が装置から遠く離れて分かること、及びそれがキャリブレーションに関する決定を装置から遠く離れて行うことを可能にすることは、当業者にとっては明らかである。キャリブレーションが実行されると、それに応じて装置情報データベース46が更新され得る(例えば、図8のデータベース・アクセス・システム72によって)。
【0050】
図10を参照すると、本発明による電気装置の累積使用を計算するための流れ図110が示されている。図示されているように、ステップM1において、電気装置が消勢されたという通知が受け取られたか否かが判定され、これは個々のセッション使用を計算し得ることを示す。もし否ならば、プロセスは開始に戻る。しかし、もしその様な通知が受け取られたならば、その装置が関心の対象である“装置”であるか否かがステップM2でオプションとして判定され得る。或る装置はキャリブレーションを必要としないか、或いはキャリブレーションを行うのに充分なほどに重要ではないかもしれない。その様な指示は装置情報データベース46に含まれ得る。もしその装置が関心の対象でなければ、プロセスは終了して良い。しかし、その装置が関心の対象である装置であれば、ステップM3においてそのセッション使用をランニング又は総合使用値に加算して累積使用を生じさせることができる。
【0051】
図11は、本発明による電気装置の使用ベースのキャリブレーション決定を行うための流れ図120を示す。ステップL1において、累積使用が所定スレショルドを上回るか否かが判定される。もし否ならば、プロセスは開始に戻る。しかし、累積使用が所定スレショルドを上回るならば、電気装置の識別性及び位置がステップL2において検索され、装置はステップL3においてキャリブレーションされる。次に、ステップL4において、装置情報データベース46(図8)の対応するレコードが、そのキャリブレーションを反映するように更新される。
【0052】
時間ベースのキャリブレーション判定と使用ベースのキャリブレーション判定とが必ずしも互いに排他的ではないことは理解されなければならない。すなわち、電気装置は、カレンダー時間及び累積使用の両方に基づいてキャリブレーションされ得る。更に、もしキャリブレーションが失敗し或いは実行されなかったならば、電気装置は運転停止され得ることが理解されなければならない。
【0053】
本書において電気装置をキャリブレーションする方法及びシステムとして図示され記述されているが、本発明は更に種々の代替実施態様を提供する。例えば、一実施態様では、本発明は、コンピュータ・インフラストラクチャーが電気装置についてキャリブレーション判定を行うことを可能にするコンピュータ・プログラム・コードを含むコンピュータ可読媒体を提供する。この点で、コンピュータ可読媒体は、本発明の種々のプロセス・ステップの各々を実行するプログラム・コードを含む。“コンピュータ可読媒体”という用語は、プログラム・コードの任意のタイプの物理的実施態様のうちの1つ以上を含む。特に、コンピュータ可読媒体は、1つ以上の携帯用記憶製造物品(例えば、コンパクト・ディスク、磁気ディスク、テープなど)において具体化され、メモリー62(図8)のような計算装置の1つ以上のデータ記憶部分において具体化され、且つこれらに加えて、又はこれらの代わりとして、(例えばプログラム・コードの有線/無線電子配布の際に)ネットワークを介して伝播するデータ信号(例えば伝播信号)として具体化されるプログラム・コードを含むことができる。
【0054】
他の実施態様では、本発明は会員契約ベースで、広告ベースで、且つこれらに加えて、又はこれらの代わりとして、料金ベースで本発明のプロセス・ステップを実行するビジネス方法を提供する。すなわち、アプリケーション・サービス・プロバイダのようなサービス・プロバイダが上記のように電気装置のキャリブレーションを提供することができる。この場合、サービス・プロバイダは、1つ以上の顧客のために本発明のプロセス・ステップを実行するコンピュータ・インフラストラクチャーを作り、維持し、サポートするなどすることができる。報酬として、サービス・プロバイダは会員契約及び料金契約の少なくとも一方により顧客から支払いを受け取ることができ、且つこれに加えて、又はこれの代わりとして、サービス・プロバイダは1つ以上の第三者へのコンテンツの広告売り上げから支払いを受け取ることができる。
【0055】
更に別の実施態様では、本発明は電気装置をキャリブレーションする方法を提供する。この場合、コンピュータ・インフラストラクチャーを設けることができ、本発明のプロセス・ステップを実行するための1つ以上のシステムを得て(例えば、作り、購入し、使用し、改造するなど)コンピュータ・インフラストラクチャーに配置することができる。この点に関して、システムの配置は、(1)コンピュータ可読媒体から認証サーバ44(図8)のような計算装置にプログラム・コードをインストールすること、(2)コンピュータ・インフラストラクチャーに1つ以上の計算装置を付け加えること、及び(3)コンピュータ・インフラストラクチャーが本発明のプロセス・ステップを実行し得るようにコンピュータ・インフラストラクチャーの1つ以上の既存のシステムを組み込むこと及び改変することの少なくとも一方を実行すること、のうちの1つ以上を含むことができる。
【0056】
本書で使用されるとき、“プログラム・コード”及び“コンピュータ・プログラム・コード”という用語は、同義であって、直ちに又は(a)他の言語、コード又は表記への変換、及び(b)異なる材料形での複製のうちの少なくとも一方の後に特定の機能を情報処理能力を有する計算装置に実行させるべく意図された命令のセットの、任意の言語、コード又は表記での任意の表現を意味する。この点に関して、プログラム・コードは、アプリケーション/ソフトウェア・プログラム、コンポーネント・ソフトウェア/機能のライブラリ、オペレーティング・システム、特定の計算装置及び外部I/O装置のうちの少なくとも一方のための基本I/Oシステム/ドライバなど、のうちの1つ以上として具体化され得る。
【0057】
本発明の種々の側面についての前の記述は、解説及び記述の目的で示された。網羅的であることや開示された正確な形に本発明を限定することは意図されておらず、明らかに多くの改変及び変形が可能である。当業者にとって明らかであり得るその様な改変及び変形が、付随する請求項により定義される発明の範囲内に含まれるべく意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】従来技術による配電網に接続された電気装置を示す。
【図2】従来技術による802.1Xポート・ベース認証を示す。
【図3】(A)は、本発明の一実施態様による配電網を介する電気装置の管理を示し、(B)は(A)の実施態様の物理的及び論理的図を示す。
【図4】図3の(A)−(B)の実施態様による電気装置の線図を示す。
【図5】図3の(A)−(B)及び図4の実施態様の動作流れ図を示す。
【図6】図3の(A)−(B)及び図4の実施態様による方法流れ図を示す。
【図7】本発明の一実施態様による配電網を介しての電気装置の管理を示す。
【図8】本発明による認証サーバのより具体的な図を示す。
【図9】本発明による電気装置のための時間ベースのキャリブレーション判定を行うための動作流れ図を示す。
【図10】本発明による電気装置の累積使用を計算するための動作流れ図を示す。
【図11】本発明による電気装置のための使用ベースのキャリブレーション判定を行うための動作流れ図を示す。
【符号の説明】
【0059】
46 装置情報データベース
64 バス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気装置をキャリブレーションする方法であって、
前記電気装置の使用又は前記電気装置の最後のキャリブレーションからの経過時間を示す情報を、前記電気装置に給電する配電網を介して、前記電気装置からリモート・サーバにおいて受け取ることと、
前記使用又は前記経過時間を示す前記情報に基づいて、前記電気装置をキャリブレーションするべきか否かを判定することと、
を含む前記方法。
【請求項2】
前記判定は、前記最後のキャリブレーションから所定量の時間が経過したか否かを判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記最後のキャリブレーションから前記所定量の時間が経過したならば前記電気装置をキャリブレーションすることを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記判定は、
前記使用を示す前記情報に基づいて前記電気装置の累積使用を計算することと、
前記累積使用が所定の累積使用スレショルドを上回るか否か判定することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記累積使用が前記所定累積使用スレショルドを上回るならば前記電気装置をキャリブレーションすることを更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記電気装置はデータ・ネットワーキング・プロトコルを利用し、前記データ・ネットワーキング・プロトコルは802.1Xを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記リモート・サーバは認証サーバであり、前記認証サーバは、前記使用又は前記経過時間を示す前記情報を前記配電網を介して認証コンポーネントから受け取り、前記受け取ること及び判定することが前記認証サーバにより実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記電気装置は電力ソケットを介して前記配電網に接続される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記電気装置は電力バーを介して前記電力ソケットに接続される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
電気装置をキャリブレーションするためのシステムであって、
データベースから前記電気装置についての情報を得るためのデータベース・アクセス・システムと、
前記情報に基づいて前記電気装置の前のキャリブレーションから所定量の時間が経過したか否かを判定するための時間システムと、
前記情報に基づいて前記電気装置の累積使用を計算し、前記累積使用が所定の累積使用スレショルドを上回るか否か判定するための使用システムと、
を含む前記システム。
【請求項11】
前記データベース・アクセス・システム、前記時間システム及び前記使用システムは認証サーバ上に置かれており、これと前記電気装置は配電網を介して通信する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記電気装置は、データ・ネットワーキング・プロトコルを利用し、電力ソケットを介して前記配電網に接続する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記電気装置は電力バーを介して前記電力ソケットに接続する、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記データ・ネットワーキング・プロトコルは802.1Xを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記データベース・アクセス・システム、前記時間システム及び前記使用システムは、各々、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせから成る群から選択された技術を用いて実現される、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
電気装置をキャリブレーションするためのプログラムであって、コンピュータに、
データベースから前記電気装置についての情報を得るステップと、
前記情報に基づいて前記電気装置の前のキャリブレーションから所定量の時間が経過したか否かを判定するステップと、
前記情報に基づいて前記電気装置の累積使用を計算し、前記累積使用が所定の累積使用スレショルドを上回るか否か判定するステップと、
を実行させる前記プログラム。
【請求項1】
電気装置をキャリブレーションする方法であって、
前記電気装置の使用又は前記電気装置の最後のキャリブレーションからの経過時間を示す情報を、前記電気装置に給電する配電網を介して、前記電気装置からリモート・サーバにおいて受け取ることと、
前記使用又は前記経過時間を示す前記情報に基づいて、前記電気装置をキャリブレーションするべきか否かを判定することと、
を含む前記方法。
【請求項2】
前記判定は、前記最後のキャリブレーションから所定量の時間が経過したか否かを判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記最後のキャリブレーションから前記所定量の時間が経過したならば前記電気装置をキャリブレーションすることを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記判定は、
前記使用を示す前記情報に基づいて前記電気装置の累積使用を計算することと、
前記累積使用が所定の累積使用スレショルドを上回るか否か判定することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記累積使用が前記所定累積使用スレショルドを上回るならば前記電気装置をキャリブレーションすることを更に含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記電気装置はデータ・ネットワーキング・プロトコルを利用し、前記データ・ネットワーキング・プロトコルは802.1Xを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記リモート・サーバは認証サーバであり、前記認証サーバは、前記使用又は前記経過時間を示す前記情報を前記配電網を介して認証コンポーネントから受け取り、前記受け取ること及び判定することが前記認証サーバにより実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記電気装置は電力ソケットを介して前記配電網に接続される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記電気装置は電力バーを介して前記電力ソケットに接続される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
電気装置をキャリブレーションするためのシステムであって、
データベースから前記電気装置についての情報を得るためのデータベース・アクセス・システムと、
前記情報に基づいて前記電気装置の前のキャリブレーションから所定量の時間が経過したか否かを判定するための時間システムと、
前記情報に基づいて前記電気装置の累積使用を計算し、前記累積使用が所定の累積使用スレショルドを上回るか否か判定するための使用システムと、
を含む前記システム。
【請求項11】
前記データベース・アクセス・システム、前記時間システム及び前記使用システムは認証サーバ上に置かれており、これと前記電気装置は配電網を介して通信する、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記電気装置は、データ・ネットワーキング・プロトコルを利用し、電力ソケットを介して前記配電網に接続する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記電気装置は電力バーを介して前記電力ソケットに接続する、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記データ・ネットワーキング・プロトコルは802.1Xを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記データベース・アクセス・システム、前記時間システム及び前記使用システムは、各々、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせから成る群から選択された技術を用いて実現される、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
電気装置をキャリブレーションするためのプログラムであって、コンピュータに、
データベースから前記電気装置についての情報を得るステップと、
前記情報に基づいて前記電気装置の前のキャリブレーションから所定量の時間が経過したか否かを判定するステップと、
前記情報に基づいて前記電気装置の累積使用を計算し、前記累積使用が所定の累積使用スレショルドを上回るか否か判定するステップと、
を実行させる前記プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−317182(P2007−317182A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−125659(P2007−125659)
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】
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