電気通信接続装置
電気通信装置のアイテムを電気通信ネットワークに接続するために適した壁コンセントであって、該装置と該ネットワークは壁によって分離されており、該壁は該壁を通って伝達する穴を含み、該装置は該穴の中で係合可能な管の形をとる中空の本体を備え、該管は、該電気通信ネットワークに接続されているケーブルを終端するための終端手段と、電気通信装置の該アイテムのコネクタを受け入れるための接続手段とを含み、該終端手段と該接続手段は、該終端手段でケーブルが終端した状態で、該コネクタの該接続手段に対する接続が、該装置と該ネットワーク間の相互接続を実現するように配置されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気通信接続装置に関し、特に、エンドユーザのエントリーポイントで外部電気通信ネットワークにカスタマの構内を接続するためにケーブルを終端し、接続するという状況で関連している。
【背景技術】
【0002】
典型的なカスタマの構内では、電話及びこのような電気通信装置は、カスタマの構内と(英国におけるブリティッシュテレコミュニケーションズ株式会社(British Telecommunications plc)等の)外部ネットワークサービスプロバイダのネットワークの間の物理的な分界点であるネットワーク終端点で、外部電気通信ネットワークに接続される。通常、現在では銅対である外部ケーブルは、分配点からカスタマの構内の壁まで架空又は地下のどちらかで到達する。それらは次に壁の骨組を通り抜け、カスタマの内部壁の上に取り付けられている、あるいはカスタマの内部壁の中に部分的に埋め込まれている筐体ボックスである、(例えば、NTE5又はNTEエリート(Elite)モジュール等の)ネットワーク終端装置ユニット内の構内の中で終端する。これらのネットワーク終端ボックスは、互換性のある(例えば、RJ−11又はRJ−45等の)コネクタプラグを受け入れる準備が完了しているソケットを含む。
【0003】
現在使用中である通常白いプラスチック終端ボックスは相対的に大きく、取り付け時に該壁から約36mm突出している。それらの大きさは見栄えが悪く、さらに該ボックスは衝突され、又はぶつかられて、損傷を受けやすいことがある。
【0004】
しかしながら、ますます多くのこれらの終端ボックスが、カスタマの敷地内に、特に住居内に配備される傾向がある。例えば、仕事専用の電話回線、ファクシミリ回線及びインターネットアクセスとイントラネットアクセス等を必要とする家庭で働く人の数の増加は、分厚いプラスチックの終端ボックスを家の隅に容易に隠し去ることができなくなったことを意味する。人々が事務所又は作業環境での多数の見苦しい壁コンセントボックスを受け入れるようになった一方で、これらのボックスで散らかっている住宅構内は美しくないが、現在では避けがたい事柄である。
【0005】
加えて、非対称型デジタル加入者回線(ADSL)及び電話回線ホーム(HPNA)の到来は、このような電気通信プラントによって占有される空間がさらに拡大したことを意味する。それが電話であろうと、コンピュータモデムであろうと、マイクロフィルタ及び他の形式の電子回路は、ユニット内のネットワーク終端ポイントのソケットと、カスタマ装置からのプラグとの間の位置に位置しなければならない。
【0006】
さらに別の問題点は、銅から光ファイバへのアップグレード性の問題から生じる。現在、家庭の加入者の構内は通常、銅ワイヤ電気ケーブルと接続されているが、「ファイバートゥザホーム」接続を持つことを希望する家庭の加入者は、すべての既存の終端装置とアクセス装置のすべての置換を必要とするファイバによって、銅を置換されなければならない。カスタマの構内へのアクセスネットワークを含むネットワーク全体が、将来、ファイバによって構成されることも予想される。ケーブルだけではなく、取り囲むインフラストラクチャの置換も、後述されように、光ケーブルと銅ワイヤの特性がきわめて異なるために必要とされ、その結果ファイバ用のエントリー方法とネットワーク終端装置を構築するケーブルランは、異なって取り扱われなければならない。
【0007】
特に、光ファイバがカスタマ構内に送られ、終端されるやり方は、銅対のための現在の方法とは非常に異なる。光ファイバは一般に、その伝送能力を著しく損なうことなく通常90度以下で曲げることができる銅ワイヤより、幅広い最小許容曲げ半径を有する。他方、光ファイバはその全長に沿って曲げに非常に敏感であり、最小曲げポイント(「最小曲げ半径」又は「最小許容曲げ半径」)よりさらにしっかりと曲がることは、受け入れがたい光損失を生じさせるであろう。壁骨組を通してカスタマの構内に入り込む光ファイバの最小曲げ半径を管理する公知の方法は、欧州特許第078460号に記述されている。該装置と方法は図1に対してさらに後述されるが、これは本来、ファイバを破断又は損失から保護しながら、ファイバの半径を実質的にその最小まで削減するために、既存のケーブルの経路を制御することを必要とする。壁を通って構内に入り込む外部ケーブルは、次に、RJ−45コネクタがソケットに差し込まれる別個の壁コンセントボックスの内壁上で、典型的には終端される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術の装置と方法に従って、大きさの問題は、カスタマの構内の内壁の上に現在少なくとも2セットの筐体又はボックスがあるという点で、さらに悪くなる。つまり、人は壁コンセントボックスに加えて、構内に入るときの光ファイバの曲げを管理する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の接続装置は、空間要件、及びカスタマが自分の敷地内で見ることができる筐体、ボックス等の形をとる電気通信プラントの量を、削減する。これは、後続のケーブルと壁から突出する筐体ボックスに対する損傷のリスクを削減するという結果につながる。それはまた縮小されたプラントを通してコストを削減し、カスタマの構内の内部でのネットワーク端末ポイントの出現を合理化するという重要な利点を有し、居住施設のある環境では特に重要である。
【0010】
本発明の接続装置の実施形態のもう1つの非常に重要な利点とは、それらが古くならないという点である。後述される実施形態はすべて、今日のネットワーク終端ポイントの銅ワイヤがいつか光ファイバによって置換され、その場合(i)カスタマの構内に入り込むケーブルはファイバとなる、及び/又は(ii)コネクタプラグのケーブルはファイバとなる、という見通しを考慮に入れる。
【0011】
第1の態様では、本発明は、電気通信装置のアイテムを電気通信ネットワークに接続するために適した壁コンセントを提供し、該装置と該ネットワークは壁により分離され、該壁はこれを通って伝達する穴を含み、該装置は、該穴の中で係合可能な管の形を取る中空の本体を備え、該管は、電気通信ネットワークに接続されるケーブルを終端するための終端手段と、電気通信装置の前記アイテムのコネクタを受け入れるための接続手段とを含み、該終端手段と接続手段は、ケーブルが該終端手段で終端した状態で、該コネクタの該接続手段への接続により該装置と該ネットワークの間に相互接続が提供されるように配置されている。
【0012】
第2の態様では、本発明は壁の穴の中に受け入れられる本体を有する壁コンセントを提供し、該本体は一端に電気コネクタ又は光コネクタを収容する空洞を有し、通路が、通信ケーブルが該筐体の中に入り、該コネクタに結合できるようにするために、該空洞に結合される。
【0013】
本発明の実施形態は、添付図面を参照して例証としてのみ説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は、従来技術のネットワーク終端装置NTE5(3)の、前面(3)図と背面(9)図とを示す。これは接続プラグが、電話等のカスタマ装置の一部を外部ネットワークに接続するために差し込まれている、英国の業界基準の終端ボックスである。このケースのボックスの寸法は、86mm(縦)×86mm(横)×36mm(高さ)である。NTE5のソケット(5)は、(その接続されたケーブルと共に)差し込まれている任意のコネクタプラグが、NTE5が取り付けられている壁からなおさらに突出するように、配置されている。このユニットは銅ワイヤネットワーク終端設備に使用される。
【0015】
図2を見ると、これは、光ファイバの準備が完了した設備と、カスタマの構内に入るファイバが、欧州特許第0748460号に説明されている従来技術による装置と方法を使用してどのように管理され得るのかを描いている。この光学装置の説明は、銅からファイバへが、いつか家庭内のファイバによって置換されるときのこれのアップグレード性に照らして、本発明に関連している。
【0016】
従来技術の装置(1)は、本来、カスタマの壁(8)の中のアクセス穴に摩擦で差し込まれる中空の管であり、その結果プラグの口は実質的にはアクセス穴の出入り口と同一平面である。ファイバ(11)は、第1の壁コンセントを介して外部の空洞壁(8b)を通過し、該壁の間の空洞を通過し、次に第2の壁コンセントを介して、内部空洞壁(8)を通して構内に通過する。曲げ半径は、内部壁から出口の上でファイバが移動する穴を含む補足的な部材(2)によって制御されている。該穴の曲線は光ファイバの最小曲げ半径となるように、あるいは最小曲げ半径に近くなるように形成される。したがって、壁コンセント(1)と補足的な部材(2)は、それを物理的な損傷から保護し、その最小曲げ波形を超える(つまり、その最小曲げ半径よりしっかりと曲げられる)ことによって、出て行くファイバを管理する。
【0017】
(ファイバの場合もあれば、金属性の場合もある)ケーブルは、この従来技術による設備において補足的な部材(2)を出た後、NTE5(5)等のネットワーク終端ボックスで終端する。序論に注記されているように、このボックスは相対的に大きく、通常壁から約36mm突出する。図1に関連して前記に注記されたように、該終端ボックスの突出、及びその後続のケーブルが差し込まれているときのコネクタプラグの突出は、アセンブリ全体が偶発的な損傷を受けやすいほどである。
【0018】
(第1の実施形態)
図3Aは、本発明の第1の実施形態を示す。図2に関連して前述された従来の装置のように、本発明の装置は、プラグの出入り口がアクセス穴の出入り口と実質的に同一平面上となるように、使用中の構内の壁のアクセス孔の内側に固定される中空の管(10)を備える。銅ワイヤ又は光ファイバであるであろう電気通信ケーブル(11)は、この中空管を介して穴を通って移動する。しかしながら、本発明によるこの装置はさらに、(図1に説明されているネットワーク終端ボックスNTE5に収容されているソケットに類似した回線ジャックコネクタ出口等の)ソケット(12)を含む。このソケットは穴の出入り口に近接する管の端部に位置している。
【0019】
図3Bは、RJ−11又はRJ−45(14)等のコネクタプラグを、どのようにして接続装置ソケットの中に直接差し込むことができるのかを示す。装置がカスタマの壁の穴において適所にあるとき、接続は実質的には内部壁(8a)の表面の出入り口において、又はこの出入り口近くで達成される。(「曲げ制御ブート」として知られることもある)コネクタプラグのケーブルを収容するシース(20)上での曲げ制御の手段があり、該コネクタケーブル(18)の経路が管理されているということが分かる。言うまでもなく、装置は銅の性能を絶対に損なうことはないが、このような曲げ管理は、コネクタケーブルが銅である場合には必要ないであろう。しかしながら、構成は、その日が来たときに銅からファイバへの変換に備えて設備を準備する。
【0020】
図4Aは、その設置された状態にある接続装置の分解図である。ソケット部分(12)は中空の管セクション(10)の中から適所を外れて示されている。ここでは好ましい「スナップ式」装置でソケットの中に差し込むための準備が完了した、適所にあるコネクタプラグ(14)が描かれている。管(10)、ソケット(12)及びプラグ(14)を取り囲むパーツ(16)は、接続装置を取り込んだネットワーク終端ポイントを取り囲み、保護する筐体のパーツである。
【0021】
該穴の中に接続装置を取り付けるプロセスは、本発明の第2の実施形態を説明する図6に関連して後述されている。しかしながら、取り付けプロセスは両方の実施形態で類似している。しかしながら本目的のためには、電気通信ケーブルが外部壁から内部壁に貫通し、外部壁に向くソケット(12)の端部上に終端することが注記される。図4Bは、ソケットから外部壁に向かって中空の管を通して伸びるケーブルの経路の描写である。
【0022】
したがって、ソケット(12)を接続装置の中空の管(10)の中に配置することによって、プラントによって占有される空間のかなりの節約を行うことができることが分かる。ネットワーク終端ボックス(図2の5)がもはや必要がないだけではなく、コネクタプラグ(14)上の曲げ制御手段(20)も、接続装置のハウジング(16)がさらに細いプロファイルを取ることができるようにする。
【0023】
(第2の実施形態)
本発明の本第2の実施形態は、中空管内にADSL、HPNA等に関連した電子機能性を組み込むことによって、カスタマの構内の中での電気通信プラントの量をさらに削減する。
【0024】
図5は、従来技術において、マイクロフィルタ(17)等の電子回路が、カスタマの構内のネットワーク内にどのように配置されるのかを図解する。それらはネットワーク終端ユニットボックス(5)とカスタマ装置(19)の間に配置される必要があるため、それらは追加のハウジングボックスとケーブルにより、物理的なセットアップの複雑さを拡大する。
【0025】
図6Aから図6Hは、本発明の第2の実施形態の接続装置を設置するステップを描く。しかしながら、プロセスが第1の実施形態のプロセスに非常に類似していることに留意されたい。あらゆる相違点は以下の説明で強調される。
【0026】
図6Aは、内壁と外壁内で互いに反対にあけられる2つの異なるサイズの穴を示している。外壁(8b)の穴(21b)は通常直径12mmとなり、直径約50mmとなるであろう内壁(8a)上の穴(21a)より小さい場合がある。本発明のこの第2の実施形態に使用される管も、第1の実施形態に使用される管(10)より大きな直径となることに留意されたい。これは電子機能性の追加により必要とされる。混同を避けるために、以下では第2の実施形態の管は中空壁コンセント(101)と呼ばれる。
【0027】
外壁(21b)の穴と第1の実施形態の穴は、標準的な動力ドリルを使用して作ることができる。第2の実施形態の大きい方の穴(21a)も、例えば穿孔機と共に標準動力工具で作ることができる。
【0028】
図6Bでは、中空壁コンセント(101)は矢印の方向に差し込まれる。壁コンセントは壁の中に摩擦嵌めされ、壁コンセントを適所に正しく設置するために特殊な工具を使用することが好ましい。壁コンセントの外形は円周フランジ又はウェブと配列され、その結果工具を活用して、それを壁の中に奥まで押し込みすぎることはない。また、フランジは、いったんそれが適所にあると装置の移動を阻止することがある。外壁の穴(21b)は左が空である場合がある。代わりに、それは前記の図2に関連して説明された従来技術の装置等で、あるいは外壁(8b)を通してケーブルを誘導するために他の適切な装置で、充填されることがある。
【0029】
図6Cを見ると、外部ネットワーク(11)からの電気通信ケーブルが、矢印の方向で穴(21b)を介して外壁(8b)を通して挿入される。再び、本発明の両方の実施形態とも銅ワイヤ又は光ファイバを受け入れ、管理することができる。すでに設置されている装置を取り外し、交換する必要なく銅がファイバで置換されるという見込みで、装置が銅ワイヤを用いて設置されることが予想される。
【0030】
進入するケーブルは内壁(8a)に達すると、中空の壁コンセント(101)を通り抜け、カスタマの構内の内部に出現する。
【0031】
図6Dは、ケーブルがどのようにして、ケーブルが(第1の実施形態では)ソケット(12)の、あるいは(第2の実施形態では)電子回路モジュール(22)の背部で直接的に終端する、つまり「フィールド終端される」のかを図解している。ソケット/電子回路モジュール(12/22)はフィールド終端された後、これは場合によっては矢印の方向で中空管(10)又は中空壁コンセント(101)の中に押し込まれる。
【0032】
図6Eでは、第2の実施形態の中空壁コンセント(101)の背部に位置する、電子回路モジュール(22)を見ることができる。これは可能な限り多くのバルクが壁の中に埋め込むことができるようにである。こうすると、余分なケーブル(11)は、それが最終的にカスタマの敷地外に再度現れるように、外壁(8b)の方向で押し戻される。余分なケーブルは、外壁(8b)に取り付けられるカスタマの引込み線ボックス(24)又は他の適切に設計された筐体の中に、それを収容することにより管理される。
【0033】
余分なケーブルは(図3を参照し直すと)第1の実施形態でも生じ、同様に処理されている。これは、ソケット(12)が中空管(10)の背部に押し込まれない場合でもそうであるが、それが使用中の穴の出入り口近くに位置し、コネクタプラグ(14)に接近可能となるように管内に位置する。
【0034】
フィールド終端の代替策として、ケーブルは「事前終端」され、おそらく工場で取り付けることができるであろう。取り付けプロセスでは、短い長さのケーブルが、外部接続ポイント又はつなぎポイントで、外部ケーブルに接続又はつなぎ合わされる。これは第1の実施形態と第2の実施形態の両方に適用する。
【0035】
図6Eに戻ると、第2の実施形態だけに関して、プラグ(28)付きの保守に特有のモジュールは電子モジュール(22)のソケットの中に差し込まれる。このモジュールはそのニーズに応じてカスタマによって選択され、交換可能である。
【0036】
図3Bを参照し直すと、保守に特有のモジュールは明らかに第1の実施形態には関連性がない。代わりに、コネクタプラグ(14)が、カスタマの電話等に外部ネットワークを接続するために役立つ。
【0037】
図6Fでは、前部カバー(30)は、第1の実施形態と第2の実施形態の両方で設置ハウジング上に取り付けられる。壁からのハウジングの突出は、標準ネットワーク終端ボックス(図1の3)のケースよりも、はるかに合理化されている。従来技術のボックスは通常壁から36mm張り出しているが、第2の実施形態のこの図に示されているネットワーク終端ポイント筐体は壁表面からちょうど10mmから15mm伸びている。これは部分的には、壁の本体の中で電子回路モジュール(22)のソケットが凹んでいるからである。第1の実施形態のケースと同様に、ネットワーク終端ポイント筐体のこの細い外形は、図1と関連して説明された嵩張った終端ボックスを排除することに伴い生じる。
【0038】
図6Gと図6Hは、本発明の第2の実施形態だけを参照する。ソケットは、コネクタプラグ(14)が壁表面に平行な方向でソケットの中に「スナップ嵌合する」ように、設置筐体上の位置に位置する。これは、壁からプラントの突出を削減する際に得られる利得が、決して失われないという満足な結果を有する。設備がより格好よく見栄えがよくなるだけではなく、非常に実質的な技術的利点が、損傷と、過去に必要とされた筐体と装置を調達および設置する必要性から生じるコストの、両方のリスクが削減されることにある。
【0039】
図7は、ネットワーク終端設備の筐体を構成する構成要素の描写である。壁を固定するプレート(30)は穴(21a)の出入り口の上の壁に取り付けられて使用されている。保守に特有のモジュール(28)のプラグは、壁固定プレートに位置するソケットに嵌る。カバー(30)は設備を密封し、保護する。
【0040】
本発明の第2の実施形態のさらなる利点は、外壁の骨組に近接して、あるいは外壁の骨組の内部に設置される、さらに大きな囲い又は筐体と共に使用されるときに得られる。これは、試験及び/又は交換のどちらかのために、あるいは銅ケーブルを光ファイバに更新できるようにするために、電子回路モジュールを取り除く目的で、電子回路/ケーブル終端モジュール(22)にRJ−11又はRJ−45等のコネクタプラグを解放する目的のために特に設計された適切な工具を用いて、アクセスを得ることを可能にする。
【0041】
中空管(10)及び中空の壁コンセント(101)は、通常ポリアミド(ナイロン)等の耐衝撃プラスチックから作られ、補強により又は補強なしで弱る。適切な材料は、共にBASFからのUltramid(商標)のポリアミド6/6又はUltramid(商標)B3L(ポリアミド6)を含む。これらのポリアミドと他のポリアミドは、他の熱可塑性プラスチックのように、安定し正確な寸法で作られた製品を高速で生産するために、便利に射出成形できる。一般的には(前記に参照されたUltramid(商標)B3L等の)高性能壁コンセントを生産するために現在使用されている材料は、本発明による装置の本体、つまり、中空管(10)又は中空壁コンセント(101)を形成するのに適している。一般的にあまり好ましくないが、依然として可能であるのは、本体を形成するために金属を使用することである。アルミニウム又は亜鉛をベースにした合金の使用は、これが腐食(鉄類で潜在的に問題になると予想できる壁表面と壁被膜の関係する汚染)に対する抵抗力を与えるだけではなく、ダイキャスティングの製造中の使用を可能にするために好ましい。
【0042】
前述された、及び図中の構成は、説明を簡単にするためだけであり、使用中の接続装置の使用を制限することを意図していない。当業者は、説明された方法と装置の多様な構成及び置換が開示されるように本発明の中で可能であることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】従来技術のネットワーク終端ユニットボックスNTE5の前面図と背面図である。
【図2】従来技術の光学ファイバネットワーク終端設備を描く図である。
【図3A】本発明による接続装置の実施形態の図である。
【図3B】コネクタプラグと共にどのように使用されてよいのかをさらに示す、本発明による接続装置の図である。
【図4A】設置された状態での接続装置の分解図である。
【図4B】設置された状態での接続装置の分解図である。
【図5】ADSLマイクロフィルタを含むカスタマの敷地内のネットワークのレイアウトを描く図である。
【図6A】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6B】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6C】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6D】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6E】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6F】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6G】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6H】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図7】ネットワーク終端ハウジングを構成する構成要素を描く図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は電気通信接続装置に関し、特に、エンドユーザのエントリーポイントで外部電気通信ネットワークにカスタマの構内を接続するためにケーブルを終端し、接続するという状況で関連している。
【背景技術】
【0002】
典型的なカスタマの構内では、電話及びこのような電気通信装置は、カスタマの構内と(英国におけるブリティッシュテレコミュニケーションズ株式会社(British Telecommunications plc)等の)外部ネットワークサービスプロバイダのネットワークの間の物理的な分界点であるネットワーク終端点で、外部電気通信ネットワークに接続される。通常、現在では銅対である外部ケーブルは、分配点からカスタマの構内の壁まで架空又は地下のどちらかで到達する。それらは次に壁の骨組を通り抜け、カスタマの内部壁の上に取り付けられている、あるいはカスタマの内部壁の中に部分的に埋め込まれている筐体ボックスである、(例えば、NTE5又はNTEエリート(Elite)モジュール等の)ネットワーク終端装置ユニット内の構内の中で終端する。これらのネットワーク終端ボックスは、互換性のある(例えば、RJ−11又はRJ−45等の)コネクタプラグを受け入れる準備が完了しているソケットを含む。
【0003】
現在使用中である通常白いプラスチック終端ボックスは相対的に大きく、取り付け時に該壁から約36mm突出している。それらの大きさは見栄えが悪く、さらに該ボックスは衝突され、又はぶつかられて、損傷を受けやすいことがある。
【0004】
しかしながら、ますます多くのこれらの終端ボックスが、カスタマの敷地内に、特に住居内に配備される傾向がある。例えば、仕事専用の電話回線、ファクシミリ回線及びインターネットアクセスとイントラネットアクセス等を必要とする家庭で働く人の数の増加は、分厚いプラスチックの終端ボックスを家の隅に容易に隠し去ることができなくなったことを意味する。人々が事務所又は作業環境での多数の見苦しい壁コンセントボックスを受け入れるようになった一方で、これらのボックスで散らかっている住宅構内は美しくないが、現在では避けがたい事柄である。
【0005】
加えて、非対称型デジタル加入者回線(ADSL)及び電話回線ホーム(HPNA)の到来は、このような電気通信プラントによって占有される空間がさらに拡大したことを意味する。それが電話であろうと、コンピュータモデムであろうと、マイクロフィルタ及び他の形式の電子回路は、ユニット内のネットワーク終端ポイントのソケットと、カスタマ装置からのプラグとの間の位置に位置しなければならない。
【0006】
さらに別の問題点は、銅から光ファイバへのアップグレード性の問題から生じる。現在、家庭の加入者の構内は通常、銅ワイヤ電気ケーブルと接続されているが、「ファイバートゥザホーム」接続を持つことを希望する家庭の加入者は、すべての既存の終端装置とアクセス装置のすべての置換を必要とするファイバによって、銅を置換されなければならない。カスタマの構内へのアクセスネットワークを含むネットワーク全体が、将来、ファイバによって構成されることも予想される。ケーブルだけではなく、取り囲むインフラストラクチャの置換も、後述されように、光ケーブルと銅ワイヤの特性がきわめて異なるために必要とされ、その結果ファイバ用のエントリー方法とネットワーク終端装置を構築するケーブルランは、異なって取り扱われなければならない。
【0007】
特に、光ファイバがカスタマ構内に送られ、終端されるやり方は、銅対のための現在の方法とは非常に異なる。光ファイバは一般に、その伝送能力を著しく損なうことなく通常90度以下で曲げることができる銅ワイヤより、幅広い最小許容曲げ半径を有する。他方、光ファイバはその全長に沿って曲げに非常に敏感であり、最小曲げポイント(「最小曲げ半径」又は「最小許容曲げ半径」)よりさらにしっかりと曲がることは、受け入れがたい光損失を生じさせるであろう。壁骨組を通してカスタマの構内に入り込む光ファイバの最小曲げ半径を管理する公知の方法は、欧州特許第078460号に記述されている。該装置と方法は図1に対してさらに後述されるが、これは本来、ファイバを破断又は損失から保護しながら、ファイバの半径を実質的にその最小まで削減するために、既存のケーブルの経路を制御することを必要とする。壁を通って構内に入り込む外部ケーブルは、次に、RJ−45コネクタがソケットに差し込まれる別個の壁コンセントボックスの内壁上で、典型的には終端される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術の装置と方法に従って、大きさの問題は、カスタマの構内の内壁の上に現在少なくとも2セットの筐体又はボックスがあるという点で、さらに悪くなる。つまり、人は壁コンセントボックスに加えて、構内に入るときの光ファイバの曲げを管理する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の接続装置は、空間要件、及びカスタマが自分の敷地内で見ることができる筐体、ボックス等の形をとる電気通信プラントの量を、削減する。これは、後続のケーブルと壁から突出する筐体ボックスに対する損傷のリスクを削減するという結果につながる。それはまた縮小されたプラントを通してコストを削減し、カスタマの構内の内部でのネットワーク端末ポイントの出現を合理化するという重要な利点を有し、居住施設のある環境では特に重要である。
【0010】
本発明の接続装置の実施形態のもう1つの非常に重要な利点とは、それらが古くならないという点である。後述される実施形態はすべて、今日のネットワーク終端ポイントの銅ワイヤがいつか光ファイバによって置換され、その場合(i)カスタマの構内に入り込むケーブルはファイバとなる、及び/又は(ii)コネクタプラグのケーブルはファイバとなる、という見通しを考慮に入れる。
【0011】
第1の態様では、本発明は、電気通信装置のアイテムを電気通信ネットワークに接続するために適した壁コンセントを提供し、該装置と該ネットワークは壁により分離され、該壁はこれを通って伝達する穴を含み、該装置は、該穴の中で係合可能な管の形を取る中空の本体を備え、該管は、電気通信ネットワークに接続されるケーブルを終端するための終端手段と、電気通信装置の前記アイテムのコネクタを受け入れるための接続手段とを含み、該終端手段と接続手段は、ケーブルが該終端手段で終端した状態で、該コネクタの該接続手段への接続により該装置と該ネットワークの間に相互接続が提供されるように配置されている。
【0012】
第2の態様では、本発明は壁の穴の中に受け入れられる本体を有する壁コンセントを提供し、該本体は一端に電気コネクタ又は光コネクタを収容する空洞を有し、通路が、通信ケーブルが該筐体の中に入り、該コネクタに結合できるようにするために、該空洞に結合される。
【0013】
本発明の実施形態は、添付図面を参照して例証としてのみ説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は、従来技術のネットワーク終端装置NTE5(3)の、前面(3)図と背面(9)図とを示す。これは接続プラグが、電話等のカスタマ装置の一部を外部ネットワークに接続するために差し込まれている、英国の業界基準の終端ボックスである。このケースのボックスの寸法は、86mm(縦)×86mm(横)×36mm(高さ)である。NTE5のソケット(5)は、(その接続されたケーブルと共に)差し込まれている任意のコネクタプラグが、NTE5が取り付けられている壁からなおさらに突出するように、配置されている。このユニットは銅ワイヤネットワーク終端設備に使用される。
【0015】
図2を見ると、これは、光ファイバの準備が完了した設備と、カスタマの構内に入るファイバが、欧州特許第0748460号に説明されている従来技術による装置と方法を使用してどのように管理され得るのかを描いている。この光学装置の説明は、銅からファイバへが、いつか家庭内のファイバによって置換されるときのこれのアップグレード性に照らして、本発明に関連している。
【0016】
従来技術の装置(1)は、本来、カスタマの壁(8)の中のアクセス穴に摩擦で差し込まれる中空の管であり、その結果プラグの口は実質的にはアクセス穴の出入り口と同一平面である。ファイバ(11)は、第1の壁コンセントを介して外部の空洞壁(8b)を通過し、該壁の間の空洞を通過し、次に第2の壁コンセントを介して、内部空洞壁(8)を通して構内に通過する。曲げ半径は、内部壁から出口の上でファイバが移動する穴を含む補足的な部材(2)によって制御されている。該穴の曲線は光ファイバの最小曲げ半径となるように、あるいは最小曲げ半径に近くなるように形成される。したがって、壁コンセント(1)と補足的な部材(2)は、それを物理的な損傷から保護し、その最小曲げ波形を超える(つまり、その最小曲げ半径よりしっかりと曲げられる)ことによって、出て行くファイバを管理する。
【0017】
(ファイバの場合もあれば、金属性の場合もある)ケーブルは、この従来技術による設備において補足的な部材(2)を出た後、NTE5(5)等のネットワーク終端ボックスで終端する。序論に注記されているように、このボックスは相対的に大きく、通常壁から約36mm突出する。図1に関連して前記に注記されたように、該終端ボックスの突出、及びその後続のケーブルが差し込まれているときのコネクタプラグの突出は、アセンブリ全体が偶発的な損傷を受けやすいほどである。
【0018】
(第1の実施形態)
図3Aは、本発明の第1の実施形態を示す。図2に関連して前述された従来の装置のように、本発明の装置は、プラグの出入り口がアクセス穴の出入り口と実質的に同一平面上となるように、使用中の構内の壁のアクセス孔の内側に固定される中空の管(10)を備える。銅ワイヤ又は光ファイバであるであろう電気通信ケーブル(11)は、この中空管を介して穴を通って移動する。しかしながら、本発明によるこの装置はさらに、(図1に説明されているネットワーク終端ボックスNTE5に収容されているソケットに類似した回線ジャックコネクタ出口等の)ソケット(12)を含む。このソケットは穴の出入り口に近接する管の端部に位置している。
【0019】
図3Bは、RJ−11又はRJ−45(14)等のコネクタプラグを、どのようにして接続装置ソケットの中に直接差し込むことができるのかを示す。装置がカスタマの壁の穴において適所にあるとき、接続は実質的には内部壁(8a)の表面の出入り口において、又はこの出入り口近くで達成される。(「曲げ制御ブート」として知られることもある)コネクタプラグのケーブルを収容するシース(20)上での曲げ制御の手段があり、該コネクタケーブル(18)の経路が管理されているということが分かる。言うまでもなく、装置は銅の性能を絶対に損なうことはないが、このような曲げ管理は、コネクタケーブルが銅である場合には必要ないであろう。しかしながら、構成は、その日が来たときに銅からファイバへの変換に備えて設備を準備する。
【0020】
図4Aは、その設置された状態にある接続装置の分解図である。ソケット部分(12)は中空の管セクション(10)の中から適所を外れて示されている。ここでは好ましい「スナップ式」装置でソケットの中に差し込むための準備が完了した、適所にあるコネクタプラグ(14)が描かれている。管(10)、ソケット(12)及びプラグ(14)を取り囲むパーツ(16)は、接続装置を取り込んだネットワーク終端ポイントを取り囲み、保護する筐体のパーツである。
【0021】
該穴の中に接続装置を取り付けるプロセスは、本発明の第2の実施形態を説明する図6に関連して後述されている。しかしながら、取り付けプロセスは両方の実施形態で類似している。しかしながら本目的のためには、電気通信ケーブルが外部壁から内部壁に貫通し、外部壁に向くソケット(12)の端部上に終端することが注記される。図4Bは、ソケットから外部壁に向かって中空の管を通して伸びるケーブルの経路の描写である。
【0022】
したがって、ソケット(12)を接続装置の中空の管(10)の中に配置することによって、プラントによって占有される空間のかなりの節約を行うことができることが分かる。ネットワーク終端ボックス(図2の5)がもはや必要がないだけではなく、コネクタプラグ(14)上の曲げ制御手段(20)も、接続装置のハウジング(16)がさらに細いプロファイルを取ることができるようにする。
【0023】
(第2の実施形態)
本発明の本第2の実施形態は、中空管内にADSL、HPNA等に関連した電子機能性を組み込むことによって、カスタマの構内の中での電気通信プラントの量をさらに削減する。
【0024】
図5は、従来技術において、マイクロフィルタ(17)等の電子回路が、カスタマの構内のネットワーク内にどのように配置されるのかを図解する。それらはネットワーク終端ユニットボックス(5)とカスタマ装置(19)の間に配置される必要があるため、それらは追加のハウジングボックスとケーブルにより、物理的なセットアップの複雑さを拡大する。
【0025】
図6Aから図6Hは、本発明の第2の実施形態の接続装置を設置するステップを描く。しかしながら、プロセスが第1の実施形態のプロセスに非常に類似していることに留意されたい。あらゆる相違点は以下の説明で強調される。
【0026】
図6Aは、内壁と外壁内で互いに反対にあけられる2つの異なるサイズの穴を示している。外壁(8b)の穴(21b)は通常直径12mmとなり、直径約50mmとなるであろう内壁(8a)上の穴(21a)より小さい場合がある。本発明のこの第2の実施形態に使用される管も、第1の実施形態に使用される管(10)より大きな直径となることに留意されたい。これは電子機能性の追加により必要とされる。混同を避けるために、以下では第2の実施形態の管は中空壁コンセント(101)と呼ばれる。
【0027】
外壁(21b)の穴と第1の実施形態の穴は、標準的な動力ドリルを使用して作ることができる。第2の実施形態の大きい方の穴(21a)も、例えば穿孔機と共に標準動力工具で作ることができる。
【0028】
図6Bでは、中空壁コンセント(101)は矢印の方向に差し込まれる。壁コンセントは壁の中に摩擦嵌めされ、壁コンセントを適所に正しく設置するために特殊な工具を使用することが好ましい。壁コンセントの外形は円周フランジ又はウェブと配列され、その結果工具を活用して、それを壁の中に奥まで押し込みすぎることはない。また、フランジは、いったんそれが適所にあると装置の移動を阻止することがある。外壁の穴(21b)は左が空である場合がある。代わりに、それは前記の図2に関連して説明された従来技術の装置等で、あるいは外壁(8b)を通してケーブルを誘導するために他の適切な装置で、充填されることがある。
【0029】
図6Cを見ると、外部ネットワーク(11)からの電気通信ケーブルが、矢印の方向で穴(21b)を介して外壁(8b)を通して挿入される。再び、本発明の両方の実施形態とも銅ワイヤ又は光ファイバを受け入れ、管理することができる。すでに設置されている装置を取り外し、交換する必要なく銅がファイバで置換されるという見込みで、装置が銅ワイヤを用いて設置されることが予想される。
【0030】
進入するケーブルは内壁(8a)に達すると、中空の壁コンセント(101)を通り抜け、カスタマの構内の内部に出現する。
【0031】
図6Dは、ケーブルがどのようにして、ケーブルが(第1の実施形態では)ソケット(12)の、あるいは(第2の実施形態では)電子回路モジュール(22)の背部で直接的に終端する、つまり「フィールド終端される」のかを図解している。ソケット/電子回路モジュール(12/22)はフィールド終端された後、これは場合によっては矢印の方向で中空管(10)又は中空壁コンセント(101)の中に押し込まれる。
【0032】
図6Eでは、第2の実施形態の中空壁コンセント(101)の背部に位置する、電子回路モジュール(22)を見ることができる。これは可能な限り多くのバルクが壁の中に埋め込むことができるようにである。こうすると、余分なケーブル(11)は、それが最終的にカスタマの敷地外に再度現れるように、外壁(8b)の方向で押し戻される。余分なケーブルは、外壁(8b)に取り付けられるカスタマの引込み線ボックス(24)又は他の適切に設計された筐体の中に、それを収容することにより管理される。
【0033】
余分なケーブルは(図3を参照し直すと)第1の実施形態でも生じ、同様に処理されている。これは、ソケット(12)が中空管(10)の背部に押し込まれない場合でもそうであるが、それが使用中の穴の出入り口近くに位置し、コネクタプラグ(14)に接近可能となるように管内に位置する。
【0034】
フィールド終端の代替策として、ケーブルは「事前終端」され、おそらく工場で取り付けることができるであろう。取り付けプロセスでは、短い長さのケーブルが、外部接続ポイント又はつなぎポイントで、外部ケーブルに接続又はつなぎ合わされる。これは第1の実施形態と第2の実施形態の両方に適用する。
【0035】
図6Eに戻ると、第2の実施形態だけに関して、プラグ(28)付きの保守に特有のモジュールは電子モジュール(22)のソケットの中に差し込まれる。このモジュールはそのニーズに応じてカスタマによって選択され、交換可能である。
【0036】
図3Bを参照し直すと、保守に特有のモジュールは明らかに第1の実施形態には関連性がない。代わりに、コネクタプラグ(14)が、カスタマの電話等に外部ネットワークを接続するために役立つ。
【0037】
図6Fでは、前部カバー(30)は、第1の実施形態と第2の実施形態の両方で設置ハウジング上に取り付けられる。壁からのハウジングの突出は、標準ネットワーク終端ボックス(図1の3)のケースよりも、はるかに合理化されている。従来技術のボックスは通常壁から36mm張り出しているが、第2の実施形態のこの図に示されているネットワーク終端ポイント筐体は壁表面からちょうど10mmから15mm伸びている。これは部分的には、壁の本体の中で電子回路モジュール(22)のソケットが凹んでいるからである。第1の実施形態のケースと同様に、ネットワーク終端ポイント筐体のこの細い外形は、図1と関連して説明された嵩張った終端ボックスを排除することに伴い生じる。
【0038】
図6Gと図6Hは、本発明の第2の実施形態だけを参照する。ソケットは、コネクタプラグ(14)が壁表面に平行な方向でソケットの中に「スナップ嵌合する」ように、設置筐体上の位置に位置する。これは、壁からプラントの突出を削減する際に得られる利得が、決して失われないという満足な結果を有する。設備がより格好よく見栄えがよくなるだけではなく、非常に実質的な技術的利点が、損傷と、過去に必要とされた筐体と装置を調達および設置する必要性から生じるコストの、両方のリスクが削減されることにある。
【0039】
図7は、ネットワーク終端設備の筐体を構成する構成要素の描写である。壁を固定するプレート(30)は穴(21a)の出入り口の上の壁に取り付けられて使用されている。保守に特有のモジュール(28)のプラグは、壁固定プレートに位置するソケットに嵌る。カバー(30)は設備を密封し、保護する。
【0040】
本発明の第2の実施形態のさらなる利点は、外壁の骨組に近接して、あるいは外壁の骨組の内部に設置される、さらに大きな囲い又は筐体と共に使用されるときに得られる。これは、試験及び/又は交換のどちらかのために、あるいは銅ケーブルを光ファイバに更新できるようにするために、電子回路モジュールを取り除く目的で、電子回路/ケーブル終端モジュール(22)にRJ−11又はRJ−45等のコネクタプラグを解放する目的のために特に設計された適切な工具を用いて、アクセスを得ることを可能にする。
【0041】
中空管(10)及び中空の壁コンセント(101)は、通常ポリアミド(ナイロン)等の耐衝撃プラスチックから作られ、補強により又は補強なしで弱る。適切な材料は、共にBASFからのUltramid(商標)のポリアミド6/6又はUltramid(商標)B3L(ポリアミド6)を含む。これらのポリアミドと他のポリアミドは、他の熱可塑性プラスチックのように、安定し正確な寸法で作られた製品を高速で生産するために、便利に射出成形できる。一般的には(前記に参照されたUltramid(商標)B3L等の)高性能壁コンセントを生産するために現在使用されている材料は、本発明による装置の本体、つまり、中空管(10)又は中空壁コンセント(101)を形成するのに適している。一般的にあまり好ましくないが、依然として可能であるのは、本体を形成するために金属を使用することである。アルミニウム又は亜鉛をベースにした合金の使用は、これが腐食(鉄類で潜在的に問題になると予想できる壁表面と壁被膜の関係する汚染)に対する抵抗力を与えるだけではなく、ダイキャスティングの製造中の使用を可能にするために好ましい。
【0042】
前述された、及び図中の構成は、説明を簡単にするためだけであり、使用中の接続装置の使用を制限することを意図していない。当業者は、説明された方法と装置の多様な構成及び置換が開示されるように本発明の中で可能であることを理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】従来技術のネットワーク終端ユニットボックスNTE5の前面図と背面図である。
【図2】従来技術の光学ファイバネットワーク終端設備を描く図である。
【図3A】本発明による接続装置の実施形態の図である。
【図3B】コネクタプラグと共にどのように使用されてよいのかをさらに示す、本発明による接続装置の図である。
【図4A】設置された状態での接続装置の分解図である。
【図4B】設置された状態での接続装置の分解図である。
【図5】ADSLマイクロフィルタを含むカスタマの敷地内のネットワークのレイアウトを描く図である。
【図6A】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6B】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6C】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6D】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6E】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6F】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6G】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図6H】接続装置の設置の仕方を示す図である。
【図7】ネットワーク終端ハウジングを構成する構成要素を描く図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気通信ネットワークに電気通信装置のアイテムを接続するために適した壁コンセントであって、前記装置と前記ネットワークは壁によって分離され、前記壁は前記壁を通って伝達する穴を含み、
前記装置は、
前記穴の中で係合可能な管の形を取る中空の本体を備え、前記管は、
(i)前記電気通信ネットワークに接続されるケーブルを終端するための終端手段と、
(ii)電気通信装置の前記アイテムのコネクタを受け入れるための接続手段と、
を含み、
前記終端手段と接続手段は、ケーブルが前記終端手段で終端された状態で、前記接続手段に対する前記コネクタの接続が、前記装置と前記ネットワークの間の相互接続を提供するように配置される、壁コンセント。
【請求項2】
前記接続手段は、第2の相互係合可能な部材への結合に適した相互係合可能な部材を備え、前記第2の相互係合可能な部材は、電気通信装置の前記アイテムに接続される、請求項1に記載の壁コンセント。
【請求項3】
前記第1の相互係合可能な部材は回線ジャック出口である、請求項2に記載の壁コンセント。
【請求項4】
前記本体は、前記穴に沿って前記ケーブルの前記経路を誘導するようにさらに適応される、請求項1から3のいずれか1項に記載の壁コンセント。
【請求項5】
壁の穴の中で受け入れられる本体を有する壁コンセントであって、前記本体は、電気コネクタ又は光コネクタを収容する空洞を一端に有し、通信ケーブルが前記筐体の中に入り前記コネクタに結合できるようにするために、通路が前記空洞に結合される、壁コンセント。
【請求項6】
全長を通して先細り、前記一端で最も幅広い、請求項1から5のいずれか1項に記載の壁コンセント。
【請求項7】
全長を通して先細らないが、前記一端から離れた端部が円錐形であり、前記一端から離れて先細る、請求項1から5のいずれか1項に記載の壁コンセント。
【請求項8】
前記プラグの前記一端が先細っていない、請求項1又は7に記載の壁コンセント。
【請求項9】
前記本体の外部周辺の少なくとも一部に円周フランジが備えられる、請求項1から8のいずれか1項に記載の壁コンセント。
【請求項10】
前記コネクタは、スナップ式連結器によって前記空洞内に保持される、請求項5から9のいずれか1項に記載の壁コンセント。
【請求項11】
前記スナップ式連結器は、前記コネクタの一部と前記本体の一部の間に設けられる、請求項10に記載の壁コンセント。
【請求項12】
前記スナップ式連結器は、前記本体の一部と追加の構成部品の間に設けられ、前記コネクタは、前記追加の構成部品により前記空洞内に固定される、請求項11に記載の壁コンセント。
【請求項13】
前記本体はポリアミドプラスチック材から成形される、請求項1から12のいずれか1項に記載の壁コンセント。
【請求項14】
壁の中の穴の中に位置し、前記空洞は前記壁の中に含まれる、請求項5に記載の壁コンセント。
【請求項12】
前記図面に従って実質的に説明されるような、壁コンセント。
【請求項1】
電気通信ネットワークに電気通信装置のアイテムを接続するために適した壁コンセントであって、前記装置と前記ネットワークは壁によって分離され、前記壁は前記壁を通って伝達する穴を含み、
前記装置は、
前記穴の中で係合可能な管の形を取る中空の本体を備え、前記管は、
(i)前記電気通信ネットワークに接続されるケーブルを終端するための終端手段と、
(ii)電気通信装置の前記アイテムのコネクタを受け入れるための接続手段と、
を含み、
前記終端手段と接続手段は、ケーブルが前記終端手段で終端された状態で、前記接続手段に対する前記コネクタの接続が、前記装置と前記ネットワークの間の相互接続を提供するように配置される、壁コンセント。
【請求項2】
前記接続手段は、第2の相互係合可能な部材への結合に適した相互係合可能な部材を備え、前記第2の相互係合可能な部材は、電気通信装置の前記アイテムに接続される、請求項1に記載の壁コンセント。
【請求項3】
前記第1の相互係合可能な部材は回線ジャック出口である、請求項2に記載の壁コンセント。
【請求項4】
前記本体は、前記穴に沿って前記ケーブルの前記経路を誘導するようにさらに適応される、請求項1から3のいずれか1項に記載の壁コンセント。
【請求項5】
壁の穴の中で受け入れられる本体を有する壁コンセントであって、前記本体は、電気コネクタ又は光コネクタを収容する空洞を一端に有し、通信ケーブルが前記筐体の中に入り前記コネクタに結合できるようにするために、通路が前記空洞に結合される、壁コンセント。
【請求項6】
全長を通して先細り、前記一端で最も幅広い、請求項1から5のいずれか1項に記載の壁コンセント。
【請求項7】
全長を通して先細らないが、前記一端から離れた端部が円錐形であり、前記一端から離れて先細る、請求項1から5のいずれか1項に記載の壁コンセント。
【請求項8】
前記プラグの前記一端が先細っていない、請求項1又は7に記載の壁コンセント。
【請求項9】
前記本体の外部周辺の少なくとも一部に円周フランジが備えられる、請求項1から8のいずれか1項に記載の壁コンセント。
【請求項10】
前記コネクタは、スナップ式連結器によって前記空洞内に保持される、請求項5から9のいずれか1項に記載の壁コンセント。
【請求項11】
前記スナップ式連結器は、前記コネクタの一部と前記本体の一部の間に設けられる、請求項10に記載の壁コンセント。
【請求項12】
前記スナップ式連結器は、前記本体の一部と追加の構成部品の間に設けられ、前記コネクタは、前記追加の構成部品により前記空洞内に固定される、請求項11に記載の壁コンセント。
【請求項13】
前記本体はポリアミドプラスチック材から成形される、請求項1から12のいずれか1項に記載の壁コンセント。
【請求項14】
壁の中の穴の中に位置し、前記空洞は前記壁の中に含まれる、請求項5に記載の壁コンセント。
【請求項12】
前記図面に従って実質的に説明されるような、壁コンセント。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図7】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図6F】
【図6G】
【図6H】
【図7】
【公表番号】特表2007−507944(P2007−507944A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530549(P2006−530549)
【出願日】平成16年9月8日(2004.9.8)
【国際出願番号】PCT/GB2004/003852
【国際公開番号】WO2005/043867
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(390028587)ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド・カンパニー (104)
【氏名又は名称原語表記】BRITISH TELECOMMUNICATIONS PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月8日(2004.9.8)
【国際出願番号】PCT/GB2004/003852
【国際公開番号】WO2005/043867
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(390028587)ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド・カンパニー (104)
【氏名又は名称原語表記】BRITISH TELECOMMUNICATIONS PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】
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