説明

電気錠システム

【課題】電気的操作により電気錠を施解錠した場合でも利用者が最終的な操作内容を確実に認識できる。
【解決手段】電気錠システム1は、電気錠33の施錠又は解錠を指示するための非接触キー2を電気錠装置3の通信可能領域に近接させ、非接触キー2と電気錠装置3との間で非接触通信を行ったときに、電気錠装置3が非接触キー2から取得した認証情報を正常認証すると電気錠33を施錠又は解錠する。非接触キー2は、電気錠装置3との間の非接触通信による電気錠装置3からの指令に基づき、非接触キー2を用いた最終的な操作内容を電気錠33の施錠又は解錠に連動して識別表示する表示部24を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば住戸玄関などの扉に採用され、無線通信技術を利用したIDタグなどの非接触キーを用いた電気的操作により錠前を施錠又は解錠する電気錠システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば住戸玄関などの扉に設けられるシリンダー錠の鍵穴に鍵を差し込んで回すことでシリンダー錠を施錠又は解錠する場合、利用者は、鍵による最終的な操作内容が施錠操作なのか解錠操作なのかを認識することができなかった。
【0003】
そこで、上記問題を解決するための施解錠確認装置として、下記特許文献1に開示されるものが知られている。図3に示すように、特許文献1の施解錠確認装置を構成するシリンダー錠51は、鍵52の回動方向に沿った位置に施錠のための施錠エリアZ1と解錠のための解錠エリアZ2が設けられ、鍵52が施錠エリアZ1に回動したことを検知するための施錠検知部53と、鍵52が解錠エリアZ2に回動したことを検知するための解錠検知部54と、施錠又は解錠の状態の相違に応じて異なる電圧の状態信号を鍵52に電磁誘導送信するための送信部55を備えている。また、鍵52には、シリンダー錠51の送信部55から送信される状態信号を電磁誘導受信するための受信部56と、受信部56にて受信される状態信号をもとにシリンダー錠51の施錠又は解錠の状態を判定するための状態判定部57と、状態判定部57の判定結果を記憶するための記憶部58と、状態判定部57の判定結果を表示するための表示部59と、鍵52の動作電源が蓄電される電源部60とを備えている。これにより、利用者は、鍵52の表示部59の表示を見て最終的な操作内容(施錠操作/解錠操作)を認識していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−108621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に開示される施解錠確認装置では、鍵52をシリンダー錠51の鍵穴に差し込んで回すという機械的操作がなされると、鍵52の回動方向に沿った位置に設けられる施錠エリアを施錠検知部53で検知又は解錠エリアを解錠検知部54で検知し、この検知による施錠又は解錠の状態の相違に応じて異なる電圧の状態信号を鍵52に電磁誘導送信させている。このため、鍵52に代えてIDタグなどの非接触キーによる電気的操作で錠前を施錠又は解錠する電気錠システムにより施錠操作又は解錠操作を行った場合には、操作内容を鍵52の表示部59に反映させることができなかった。
【0006】
また、特許文献1に開示される施解錠確認装置では、鍵52に電源部60を備えているので、鍵52自体が大きくなり、利用者が所持するには鍵52自体がかさばるという問題があった。しかも、鍵52の表示部59は、鍵52自体が備えた電源部60に蓄積される動作電源によって駆動されるので、電源部60に蓄積された動作電源が断たれた場合には、表示部59に表示されている操作内容そのものが消えてしまったり、表示部59に操作内容すら表示できないという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、電気的操作により電気錠を施解錠した場合でも利用者が最終的な操作内容を確実に認識することができる電気錠システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するために、請求項1に記載された電気錠システムは、電気錠の施錠又は解錠を指示するための非接触キーを通信可能領域に近接させて電磁誘導により前記非接触キーを起動させ、前記非接触キーとの間で非接触通信を行って該非接触キーから取得した認証情報を正常認証したときに前記電気錠を施錠又は解錠する電気錠装置を備えた電気錠システムであって、
前記非接触キーは、前記電気錠装置との間の非接触通信による該電気錠装置からの指令に基づき、前記非接触キーを用いた最終的な操作内容を前記電気錠の施錠又は解錠に連動して識別表示する表示部を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載された電気錠システムは、請求項1の電気錠システムにおいて、
前記表示部は、無給電状態でも前記操作内容の表示を保持するコレステリック液晶表示器からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る電気錠システムによれば、電磁誘導により非接触通信が行われる電気錠装置からの指令に基づいて最終的な操作内容(施錠操作、解錠操作)を電気錠の施錠又は解錠に連動して識別表示する表示器を非接触キーに備えた構成なので、電気的操作により電気錠を施錠又は解錠した場合でも、利用者が最終的な操作内容を確実に認識することができる。しかも、非接触キーを電気錠装置の通信可能領域に近接させることで非接触キーを起動させるので、非接触キーに電源部を装備する必要がなく薄型化が図れ、利用者が非接触キーを所持する際にかさばることもない。
【0011】
また、表示部としてコレステリック液晶表示器を用い、非接触キーの操作内容(施錠操作、解錠操作)に応じてコレステリック液晶表示器のオン・オフ制御又は電圧レベル制御を行えば、利用者の最終的な操作内容を識別表示し、無給電状態でもその表示内容を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る電気錠システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る電気錠システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】特許文献1に開示される施解錠確認装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明に係る電気錠システムの概略構成を示すブロック図、図2は同電気錠システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0014】
本例の電気錠システム1は、例えば住戸玄関などの扉に採用され、図1に示すように、非接触キー2と電気錠装置3によって構築されるものであって、利用者が最終的な操作内容を非接触キー2上で容易に認識することができる構成となっている。
【0015】
非接触キー2は、利用者が所持するもので、RFID(Radio Frequency IDentification)を利用し、電気錠装置3との間の非接触通信による電源供給で起動するIC(集積回路)が内蔵されたパッシブタグ(受動タグ)と表示器からなる。
【0016】
すなわち、非接触キー2は、電池の内蔵を必要とせず、電気錠装置3からの非接触通信による電波をエネルギー源として動作するRFタグと表示器で構成され、電気錠装置3からの電波の一部をタグのアンテナで反射する際に、反射波に対し、電気錠装置3の電気錠33の施錠又は解錠を指示するための認証情報(ID情報)を乗せて電気錠装置3に返している。
【0017】
非接触キー2は、内部構成として、図1に示すように、認証情報記憶部21、送受信部22、制御部23、表示部24を有している。
【0018】
認証情報記憶部21は、電気錠装置3の電気錠33の施錠又は解錠を指示するためのID情報を認証情報として記憶している。
【0019】
送受信部22は、非接触キー2を電気錠装置3の通信可能領域に近接させ、電気錠装置3との間の非接触通信による電源供給で非接触キー2が起動すると、電気錠装置3の送受信部31との間で非接触通信により情報の送受信を行っている。
【0020】
制御部23は、非接触キー2の各部を統括制御するもので、表示制御手段23aを有している。
【0021】
表示制御手段23aは、非接触キー2と電気錠装置3との間の非接触通信において、電気錠装置3の後述する表示指令制御手段34cからの操作表示指令(施錠操作表示指令又は解錠操作表示指令)に基づいて表示部24のオン・オフを制御又は電圧レベルを制御している。
【0022】
表示部24は、例えば液晶表示器で構成され、利用者が非接触キー2を用いて施錠操作又は解錠操作を行った際の最終的な操作内容を識別表示している。表示部24は、電気錠装置3の後述する表示指令制御手段34cからの操作表示指令(施錠操作表示指令又は解錠操作表示指令)に基づく制御部23の表示制御手段23aによりオン・オフの制御又は電圧レベルの制御がなされる。
【0023】
尚、表示部24としては、特定の波長(光)のみを反射する性質のコレステリック液晶を用い、液晶分子のらせんの軸が縦向きか横向きで安定し、電圧を切っても半永久的に液晶分子の向きを維持するメモリ性の性質を有するコレステリック液晶表示器を採用するのが好ましい。
【0024】
コレステリック液晶表示器を表示部24として用いた場合は、電気錠装置3の後述する表示指令制御手段34cからの操作表示指令(施錠操作表示指令又は解錠操作表示指令)に基づく表示制御手段23aにより、光吸収層上の各液晶層(赤色液晶層、緑色液晶層、青色液晶層)の前後の透明電極に印加される電圧レベルを制御し、液晶分子の向きを替えることで反射の有無を切り替えている。
【0025】
ここで、非接触キー2による操作内容(施錠操作、解錠操作)を点灯・消灯により識別表示する場合は、後述する表示指令制御手段34cから施錠操作表示指令が入力されると表示部24をオンして点灯し、表示指令制御手段34cから解錠操作表示指令が入力されると表示部24をオフして消灯する。
【0026】
また、非接触キー2による操作内容を色分けして識別表示する場合は、表示部24としてコレステリック液晶表示器を用い、表示部24の電圧レベルを制御することにより、後述する表示指令制御手段34cから施錠操作表示指令が入力されると表示部24を例えば赤色点灯し、表示指令制御手段34cから解錠操作表示指令が入力されると表示部24を例えば緑色点灯する。
【0027】
そして、表示部24にコレステリック液晶表示器を用い、表示制御手段23aによりコレステリック液晶表示器のオン・オフ制御又は電圧レベル制御を行えば、電気錠33の施錠又は解錠に連動して利用者の最終的な操作内容を識別表示でき、電圧を切った無給電状態でもその表示内容を保持することができる。
【0028】
図1に示すように、電気錠装置3は、送受信部31、状態監視部32、電気錠33、制御部34、電源部35を備えている。
【0029】
送受信部31は、利用者が非接触キー2を電気錠装置3の通信可能領域に近接させたときに、非接触キー2の送受信部22との間で非接触通信により情報の送受信を行っている。
【0030】
状態監視部32は、例えばマイクロスイッチやリードスイッチなどの各種検知センサで構成され、電気錠33の施解錠状態及び扉の開閉状態を監視している。この状態監視部32による監視結果は、状態信号(施錠・閉扉、解錠・閉扉、施錠・開扉、解錠・開扉)として制御部34に逐次送出される。
【0031】
電気錠33は、例えば駆動制御手段34bによりモーターやソレノイド等の駆動手段への通電を制御し、駆動手段に連結されるデッドボルトを扉枠の係合穴に対して進退させることで施錠又は解錠される周知の機構からなる。
【0032】
尚、電気錠33は、制御部34の駆動制御手段34bにより電気的に錠前の施錠や解錠が制御される構成であれば良く、その構造が限定されるものではない。
【0033】
制御部34は、電気錠装置3の各部を統括制御するもので、判別手段34a、駆動制御手段34b、表示指令制御手段34cを有している。
【0034】
判別手段34aは、電気錠33の施錠又は解錠を許可するための情報が照合用情報として予め登録されており、この照合用情報と送受信部31が非接触キー2の送受信部22から非接触通信により取得した認証情報とを照合し、認証情報の正当性、すなわち、認証情報が照合用情報と一致するか否かを判別している。
【0035】
判別手段34aは、認証情報を正常認証すると、状態監視部32からの状態信号に応じた指令信号(施錠指令信号又は解錠指令信号)を駆動制御手段34bに出力している。すなわち、判別手段34aは、状態監視部32からの状態信号が解錠・閉扉であれば、施錠指令信号を駆動制御手段34bに出力する。これに対し、判別手段34aは、状態監視部32からの状態信号が施錠・閉扉であれば、解錠指令信号を駆動制御手段34bに出力する。
【0036】
駆動制御手段34bは、判別手段34aから施錠指令信号が入力されると、電気錠33を施錠駆動している。具体的には、モーターやアクチュエータ等の駆動手段に通電し、駆動手段に連結されるデッドボルトを扉枠の係合穴に係合して施錠する。また、駆動制御手段34bは、判別手段34aから解錠指令信号が入力されると、電気錠33を解錠駆動している。具体的には、モーターやアクチュエータ等の駆動手段への通電を断ち、駆動手段に連結されるデッドボルトを扉枠の係合穴から後退させて解錠する。
【0037】
表示指令制御手段34cは、判別手段34aが施錠指令信号を駆動制御手段34bに出力するときに、非接触キー2による施錠操作がなされた旨を非接触キー2の表示部24に識別表示させるべく、施錠操作内容を示す施錠操作表示指令を送受信部31に出力している。また、表示指令制御手段34cは、判別手段34aが解錠指令信号を駆動制御手段34bに出力するときに、非接触キー2による解錠操作がなされた旨を非接触キー2の表示部24に識別表示させるべく、解錠操作内容を示す解錠操作表示指令を送受信部31に出力している。
【0038】
電源部35は、建物の商用電源(例えばAC100V)が供給され、この商用電源を元に電気錠装置3の各部に必要な駆動電源を供給している。
【0039】
次に、上記のように構成される電気錠システム1の動作として、非接触キー2を用いて電気錠33を施錠する場合を例にとって図2を参照しながら簡単に説明する。
【0040】
電気錠33を施錠するべく非接触キー2を電気錠装置3の通信可能領域にかざして近接させると(ST1)、非接触キー2と電気錠装置3との間で電磁誘導による非接触通信が開始される(ST2)。そして、電気錠装置3の送受信部31は、非接触キー2の送受信部22との間の非接触通信により非接触キー2から認証情報を取得する(ST3)。
【0041】
続いて、電気錠装置3における制御部34の判別手段34aは、送受信部31が取得した認証情報と予め登録された照合用情報とを照合し、認証情報の正当性を判別する(ST4)。判別手段34aは、認証情報を正常認証すると、駆動制御手段34bに施錠指令信号を出力する(ST5)。そして、駆動制御手段34bは、判別手段34aから施錠指示が入力されると、電気錠33を施錠する(ST6)。
【0042】
また、上記認証情報の照合判別処理と同時に、電気錠装置3における制御部34の表示指令制御手段34cは、判別手段34aが認証情報を正常認証して駆動制御手段34bに施錠指令信号を出力すると、非接触キー2によって電気錠33が施錠操作された旨の操作内容を表示部24に識別表示するための施錠操作表示指令を送受信部31から非接触キー2に送信させる(ST7)。
【0043】
そして、非接触キー2の送受信部22は、電気錠装置3の送受信部31から施錠操作表示指令を受信して制御部23の表示制御手段23aに送出する(ST8)。表示制御手段23aは、施錠操作表示指令が入力されると、電気錠33への作動指示(施錠)と見なし、非接触キー2によって電気錠33が施錠操作された旨を表示部24に識別表示するべく、例えば表示部24をオンして点灯制御する(ST9)。
【0044】
尚、上述した処理動作は、非接触キー2によって電気錠33が施錠操作される場合についての説明であるが、非接触キー2によって電気錠33が解錠操作される場合は、非接触キー2によって電気錠33が施錠される場合と識別できるように、例えば表示部24をオフして消灯制御する。又は、表示部24の電圧レベルを制御して表示部24を色分けし、非接触キー2によって電気錠33が施錠操作される場合と解錠操作される場合とを識別表示する。
【0045】
このように、本発明に係る電気錠システム1では、電磁誘導による電気錠装置3の通信可能領域に非接触キー2を近接させると、電気錠装置3からの電磁誘導により非接触キー2が起動し、非接触キー2と電気錠装置3との間で非接触通信を行い、電気錠装置3からの指令に基づいて最終的な操作内容(施錠操作、解錠操作)を電気錠33の施錠又は解錠に連動して識別表示する表示部24を非接触キー2に備えた構成なので、電気的操作で電気錠(錠前)33を施錠又は解錠した場合においても、利用者が自分の行った最終的な操作内容を非接触キー2の表示部24上で確実に認識することができる。
【0046】
また、非接触キー2は、電気錠装置3の通信可能領域に近接させた際に、電気錠装置3からの非接触通信による電波をエネルギー源として動作するRFダグで構成されるので、従来の特許文献1の鍵52のような電源部を装備する必要がなく、薄型化を図ることができ、利用者が所持するの際にもかさばることがない。
【0047】
さらに、表示部24としてコレステリック液晶表示器を用い、非接触キー2の操作内容(施錠操作、解錠操作)に応じてコレステリック液晶表示器のオン・オフ制御又は電圧レベル制御を行えば、利用者の最終的な操作内容を識別表示し、無給電状態でもその表示内容を保持することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 電気錠システム
2 非接触キー
3 電気錠装置
21 認証情報記憶部
22 送受信部
23 制御部
23a 表示制御手段
24 表示部
31 送受信部
32 状態監視部
33 電気錠
34 制御部
34a 判別手段
34b 駆動制御手段
34c 電源制御手段
35 電源部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気錠の施錠又は解錠を指示するための非接触キーを通信可能領域に近接させて電磁誘導により前記非接触キーを起動させ、前記非接触キーとの間で非接触通信を行って該非接触キーから取得した認証情報を正常認証したときに前記電気錠を施錠又は解錠する電気錠装置を備えた電気錠システムであって、
前記非接触キーは、前記電気錠装置との間の非接触通信による該電気錠装置からの指令に基づき、前記非接触キーを用いた最終的な操作内容を前記電気錠の施錠又は解錠に連動して識別表示する表示部を備えたことを特徴とする電気錠システム。
【請求項2】
前記表示部は、無給電状態でも前記操作内容の表示を保持するコレステリック液晶表示器からなることを特徴とする請求項1記載の電気錠システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−87496(P2012−87496A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−233661(P2010−233661)
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(390037028)美和ロック株式会社 (868)
【Fターム(参考)】