説明

電池、組電池及び搭載機器

【課題】車両用電池の端子電極が回転するのを抑制することを目的とする。
【解決手段】発電要素を収容する有底筒状のケースと、前記ケースの蓋体と、台座部とこの台座部から延びる突状部とを備え、他の電池との接続に用いられる端子電極と、前記蓋体と前記端子電極との間に介在する絶縁性のフレームと、を有し、前記フレームには、該フレームの一部が窪んだ端子回り止め部が形成されており、前記端子回り止め部には前記端子電極の前記台座部が係合していることを特徴とする車両用電池。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池に取り付けられる端子電極の取り付け構造等に関する
【背景技術】
【0002】
電動工具駆動電源用、車両駆動電源用等の携帯機器用の電池と比較して、高容量、高出力の電池として、複数の単電池をバスバーで接続した組電池が知られている。バスバーは、単電池から突出する端子電極にナットを締結することにより固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−097822号公報
【特許文献2】国際公開公報2008−084883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電動工具や車両等に搭載された電池には、搭載機器作動時に振動が加わる。この振動が大きくなると、バスバーに対して端子電極周りの回転力が加わり、端子電極が回転するおそれがある。そこで、本願発明は、車両用電池の端子電極が回転するのを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本願発明に係る電池は、(1)発電要素を収容する有底筒状のケースと、前記ケースの蓋体と、台座部とこの台座部から延びる突状部とを備え、他の電池との接続に用いられる端子電極と、前記蓋体と前記端子電極との間に介在する絶縁性のフレームと、を有し、前記フレームには、該フレームの一部が窪んだ端子回り止め部が形成されており、前記端子回り止め部には前記端子電極の前記台座部が係合していることを特徴とする。
【0006】
(2)上記(1)の構成において、前記フレームには、前記発電要素から延びる集電端子と前記端子電極とを接続する接続端子を支持する支持部が形成されており、前記接続端子は、前記支持部に支持され、前記集電端子が接続される第1の平板部と、この第1の平板板とは異なる高さに位置し、前記端子電極に接続される第2の平板部と、一端部から前記第1の平板部が延出し、他端部から前記第2の平板部が延出する、前記第1の平板部に対して傾斜した方向に延びる傾斜部と、から構成してもよい。(2)の構成によれば、端子電極が軸方向の外力を受けた際に、傾斜部に加わる負荷を軽減することができる。
【0007】
(3)上記(2)の構成において、前記端子回り止め部の底面は、前記支持部よりも低い位置に形成することができる。(3)の構成によれば、端子電極に軸周りの力が働くことにより、端子回り止め部が台座部により押圧された際に、この押圧力を支持部直下のフレームの肉厚部分により受けることができる。これにより、端子回り止め部が屈曲するのが抑制され、端子電極の回り止め効果を高めることができる。また、台座部がよりケースに近接した領域に設置されるため、電池を小型化することができる。
【0008】
(4)上記(2)又は(3)の構成において、前記第1の平板部には第1の開口部が形成されており、この第1の開口部には、前記集電端子が備える突状のカシメ部がカシメられており、前記第2の平板部には第2の開口部が形成されており、この第2の開口部には、前記端子部の前記突状部を挿通させることができる。
【0009】
(5)前記蓋体には、該蓋体の一部が窪んだ第1のフレーム回り止め部と、前記第1のフレーム回り止め部の底面に形成された第2の回り止め部とが形成されており、前記第1のフレーム回り止め部には、前記フレームが係合しており、前記第2のフレーム回り止め部には、前記フレームの下端部に形成されたフレーム突部が係合している。(5)の構成によれば、端子電極の回り止め効果をさらに高めることができる。
【0010】
(6)上記(1)〜(5)のうちいずれか一つに記載の電池をバスバーを介して接続した組電池であって、前記バスバーは、前記端子電極の前記突状部に挿入された状態で、前記突状部に形成されたネジ溝に締結されるナットにより固定することができる。
【0011】
(7)上記(6)の構成において、前記組電池は、車両を駆動するための電源として用いることができる。(7)の構成によれば、車両振動に強い組電池を得ることができる。
【0012】
(8)上記(6)の構成において、前記組電池は、電動工具を駆動するための電源として用いることができる。(8)の構成によれば、作動時に振動する電動工具に好適な組電池を得ることができる。
【0013】
(9)上記(6)に記載の振動に強い組電池を搭載した搭載機器を得ることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、電池の端子電極が回転するのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】車両用電池の断面図である。
【図2】端子ボルト(正極)及び発電要素の接続構造の分解斜視図である。
【図3】端子ボルト(正極)及び発電要素の接続構造の断面図である。
【図4】接続端子(正極)に加わる力を模式的に示した模式図である。
【図5】比較例1の接続端子に加わる力を模式的に示した模式図である。
【図6】比較例2の接続端子に加わる力を模式的に示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本実施形態に係る車両用電池1の断面図であり、X軸、Y軸、Z軸は互いに異なる直交する三軸である。なお、図1では、図面を簡略化するため、図2及び図3に図示される一部の要素の符合を省略している。車両用電池1は、非水電解質二次電池である。本実施形態においては、車両用電池として非水電解質二次電池を用いているが、ニッケル水素電池等であってもよい。車両用電池1は、電池ケース10、蓋体11、発電要素12、端子電極としての端子ボルト(正極)13及び端子ボルト(負極)14を含む。発電要素12は、電池ケース10の内部に電解液とともに収容されている。
【0017】
発電要素12は、正極体と、負極体と、正極体及び負極体の間に配置されるセパレータとを含む。発電要素12のY軸方向の一端部には、正極側末塗工部12aが形成されており、Y軸方向の他端部には、負極側未塗工部12bが形成されている。正極側末塗工部12aには、集電端子(正極)131が電気的及び機械的に接続されており、負極側末塗工部12bには、負極側集電端子141が電気的及び機械的に接続されている。
【0018】
集電端子(正極)131は、接続端子(正極)132を介して端子ボルト(正極)13に接続されており、負極側集電端子141は、負極側接続端子142を介して端子ボルト(負極)14に接続されている。これにより、発電要素12の電力を端子ボルト(正極)13及び端子ボルト(負極)14を介して外部に取り出すことができる。
【0019】
次に、図1乃至図3を参照しながら、端子ボルト(正極)13及び発電要素12の接続構造について説明する。図2は、接続構造の分解斜視図である。図3は、接続構造の断面図である。端子ボルト(正極)13は、台座部13aと、この台座部13aから延びる突状部13bとを含む。台座部13aは、Z軸方向視において矩形状に形成されている。ただし、台座部13aにおける四隅は曲面により形成されている。突状部13bは、X−Y面方向における断面が円形に形成されており、外周面にはネジ溝が形成されている。
【0020】
接続端子(正極)132は、端子締結面(第2の平板部)132aと、この端子締結面132aとは異なる高さに位置する端子固定面(第1の平板部)132bと、一端部から端子締結面132aが延出し、他端部から端子固定面132bが延出する傾斜片(傾斜部)132cとから構成されている。端子締結面132aは、蓋体11を含む面内、すなわち、X−Y面方向に延在しており、その中央には板厚方向(Z軸方向)に貫通する端子挿通孔部(第2の開口部)132a1が形成されている。端子固定面132bは、蓋体11を含む面内、すなわち、X−Y面方向に延在しており、その中央には板厚方向(Z軸方向)に貫通するカシメ孔部(第1の開口部)132b1が形成されている。傾斜片132cは、端子締結面132aに対して傾斜した方向に延びている。Y軸方向視において、端子締結面132a及び端子固定面132bは互いに重ならない位置に位置する。接続端子(正極)132は、金属板を折曲することにより構成されている。金属板は、アルミニウムであってもよい。
【0021】
端子締結面132aにおける端子挿通孔部132a1には、端子ボルト(正極)13の突状部13bが挿通されており、この突状部13bには、バスバー40の貫通孔が挿入されるとともに、締結ナット41が締結されている。なお、図2では、バスバー40及び締結ナット41が省略されている。これにより、バスバー40が端子ボルト(正極)13に対して電気的に接続される。ここで、バスバー40は、隣接する図示しない他の電池の端子ボルト(負極)に接続される。バスバー40を用いて複数の車両用電池1を接続することにより、組電池が構成される。この組電池は、車両を走行させるモータの動力源として活用することができる。なお、バスバー40は、複数の車両用電池1を並列に接続するために用いられてもよい。
【0022】
ここで、接続端子(正極)132が前述の形状を備えることによる効果を、比較例を示して詳細に説明する。図4は接続端子(正極)132に加わる力を模式的に示した模式図である。図5は接続端子232に加わる力を模式的に示した模式図である(比較例1)。図6は接続端子332に加わる力を模式的に示した模式図である(比較例2)。これらの図において、接続端子及び端子ボルト(正極)以外の要素を省略している。
【0023】
図5を参照して、比較例1の接続端子は、端子締結面232a及び端子固定面232bが端子締結面232aの板厚方向に延びる垂直部232cによって接続されている点で、本実施形態に係る接続端子(正極)132と異なる。図6を参照して、比較例2の接続端子332は、フラットな形状に形成されている点で、本実施形態に係る接続端子(正極)132と異なる。
【0024】
ここで、端子ボルト(正極)13には、車両搭載時に軸周りの回転力に加えて軸方向の外力が働く場合がある。比較例1の構成では、端子ボルト(正極)13の軸方向に外力が働いた際に、垂直部232cに集中的に引っ張り応力が発生する。また、比較例2の構成では、リベット131aのカシメ部に大きな外力が加わり、電池ケース10のシール性が損なわれるおそれがある。これに対して、本実施形態に係る接続端子(正極)132では、傾斜片132cが傾斜しているため、車両振動時に加わる外力が分散され、傾斜片132cの一つの方向に応力が集中するのを抑制することができる。
【0025】
図2及び図3を参照して、接続構造の説明に戻る。フレームとしての絶縁体133には、絶縁体133の一部が窪んだ電極回り止め部(端子回り止め部)133aと、端子固定面132bを支持する端子支持部133bとが形成されている。絶縁体133は、絶縁材料で構成されており、蓋体11と端子ボルト(正極)13との間に介在している。これにより、蓋体11を介して端子ボルト(正極)13及び端子ボルト(負極)14が短絡するのを防止できる。絶縁体133を構成する絶縁材料は、樹脂(例えば、PPS樹脂)であってもよい。絶縁体133は、射出成型法によって、一体的に形成してもよい。
【0026】
電極回り止め部133aは、台座部13aを囲むように形成されており、端子ボルト(正極)13が軸周りの外力を受けた際に、電極回り止め部133aの壁面に台座部13aが当接することにより、端子ボルト(正極)13の回転を抑制する。ここで、台座部13aは、水平方向(Y軸方向)視において、絶縁体133の肉厚部分にオーバーラップしている。つまり、電極回り止め部133aの内側底面は、端子支持部133bの支持面よりも下方に位置する。したがって、端子ボルト(正極)13の台座部13aから電極回り止め部133aの壁面に加わる力を絶縁体133の肉厚部分で受けることができる。これにより、電極回り止め部133aの壁部が屈曲するのが抑制され、電極回り止め部133aによる回り止め効果を高めることができる。
【0027】
ここで、電極回り止め部133aの別の形態(比較例)として、絶縁体133の上面にリブを形成する構成が考えられる。しかしながら、この比較例の構成では、台座部13aから受ける力が全てリブに加わることにより、リブが屈曲し、回り止め効果が低下する。本実施形態の構成によれば、絶縁体133の上面にリブを形成する方法よりも回り止め効果を高めることができる。さらに、電極回り止め部133aは、絶縁体133を射出成型する際に同時に成形されるため、製造工程が簡素化され、コストを削減することができる。
【0028】
また、端子ボルト(正極)13の台座部13aが電極回り止め部133aによって包囲されることにより、台座部13aが水平方向に位置ずれするのを抑制できる。これにより、端子ボルト(正極)13及び蓋体11の接触によって、車両用電池1が短絡するのを防止できる。さらに、端子ボルト(正極)13の台座部13aが絶縁体133の内部に埋没することにより、車両用電池1を高さ方向(Z軸方向)に小型化することができる。
【0029】
絶縁体133の端子支持部133bには、接続端子(正極)132の端子固定面132bが載置される。端子支持部133bには、絶縁体開口部133cが形成されている。絶縁体開口部133cは、Z軸方向視において端子固定面132bのカシメ孔部132b1と重なる位置に位置する。端子支持部133bには、端子固定面132bの外周を囲む外壁部133dが形成されており、この外壁部133dに当接することにより、端子固定面132bの水平方向における移動が抑制される。これにより、端子固定面132b及び蓋体11の接触によって、車両用電池1が短絡するのを防止できる。絶縁体133の下端部には、一対のフレーム突部としての突部133eが形成されており、これらの突部133eは、Y軸方向に所定の間隔を隔てて形成されている。
【0030】
蓋体11のY軸方向の略中央には、ガス放出弁11dが形成されている。ガス放出弁11dは、蓋体11の肉厚を薄くすることにより形成された破壊式の弁であり、電池異常時に電池ケース10の内圧が作動圧に達すると破壊される。これにより電池ケース10の圧力上昇を抑制することができる。蓋体11におけるガス放出弁11d及び端子ボルト(正極)13の間には、電解液注入口11eが形成されており、この電解液注入口11eを介して、電池ケース10の内部に電解液が注入される。
【0031】
蓋体11のY軸方向の一端部には、絶縁体133が固定される。蓋体11には、第1のフレーム回り止め部としての第1の絶縁体回り止め部11a及び第2のフレーム回り止め部としての第2の絶縁体回り止め部11bが形成されている。第1のフレーム回り止め部11aは、絶縁体133における電極回り止め部133aの外面を囲むように形成されている。したがって、絶縁体133に対してX−Y面における回転力が加わった場合、電極回り止め部133aの外面が第1の絶縁体回り止め部11aの内面に当接して、絶縁体133が回転するのを抑制することができる。これにより、絶縁体133に固定される端子ボルト(正極)13の回り止め効果を、さらに高めることができる。
【0032】
第2の絶縁体回り止め部11bは、第1の絶縁体回り止め部11aの略中央にY軸方向に延びて形成されている。絶縁体133における一方の突部133eは、第2の絶縁体回り止め部11bにおけるY軸方向の一端面に当接しており、他方の突部133eは、第2の絶縁体回り止め部11bにおけるY軸方向の他端面に当接している。したがって、絶縁体133に対してX−Y面における回転力が加わった場合に、突部133eの外面が第2の絶縁体回り止め部11bの内面に当接して、絶縁体133が回転するのを抑制することができる。これにより、絶縁体133に固定される端子ボルト(正極)13の回り止め効果をさらに高めることができる。
【0033】
第1の絶縁体回り止め部11aは、蓋体11の一部を電池ケース10の内側方向に窪ませることにより形成されている。これにより、端子ボルト(正極)13が電池ケース10により近接した領域に配置されるため、車両用電池1をZ軸方向に小型化することができる。
【0034】
蓋体11には、蓋体挿通孔11cが形成されている。蓋体挿通孔11cは、Z軸方向視において絶縁体133の絶縁体開口部133cと重なる位置に設けられている。
【0035】
蓋体11と集電端子(正極)131との間には、ガスケット134が介在している。ガスケット134の外周には、集電端子(正極)131のリベット支持部131bを囲む周壁134bが形成されている。ガスケット134は、絶縁材料で形成されている。絶縁材料は、ゴム、樹脂であってもよい。ガスケット134には、集電端子(正極)131に形成されたリベット131aに密着するガスケット開口部134aが形成されている。リベット131aがガスケット開口部134aに密着することにより、電池ケース10の密閉性を高まることができる。
【0036】
車両用電池1の組み立て状態において、リベット131aは、ガスケット開口部134a、蓋体挿通孔11c、絶縁体開口部133c及びカシメ孔部132b1を挿通して、端子固定面132bにおいて径方向に拡大するようにカシメられている。これにより、端子ボルト(正極)13、絶縁体133、集電端子(正極)131及び発電要素12が一体化される。なお、負極側の端子の構造は、正極側と同様であるため、説明を省略する。
【0037】
(変形例1)
上述の実施形態では、端子ボルト(正極)13の台座部13a及び電極回り止め部133aを略矩形に形成したが、本発明はこれに限られるものではなく、端子ボルト(正極)13の回り止めが可能な他の形状であってもよい。当該他の形状は、六角形などの多角形、或いは凹凸形状であってもよい。これらの変形例においても、電極回り止め部133a及び絶縁体133の肉厚部分を水平方向においてオーバーラップさせることにより、回り止め効果を高めることができる。
【0038】
(変形例2)
上述の実施形態では、電極回り止め部133aと、絶縁体133の肉厚部分が水平方向においてオーバーラップしているが、電極回り止め部133aが絶縁体133の肉厚部分及び蓋体11の肉厚部分の双方にオーバーラップするように構成してもよい。この場合、電極回り止め部133aの内側底面をより下方に形成することにより、絶縁体133の肉厚部分及び蓋体11の肉厚部分の双方を電極回り止め部133aに対してオーバーラップさせることができる。これにより、蓋体11の肉厚分だけ剛性がさらに高まり、回り止め効果をさらに向上させることができる。
【0039】
(変形例3)
上述の実施形態では、車両用電池1について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、他の用途に用いることもできる。当該他の用途は、作動時に振動する電動工具であってもよい。当該電動工具は、芝刈り機、チェーンソーであってもよい。つまり、本発明の電池は、車両のみならず、芝刈り機、チェーンソーなどの作動時に振動を伴う様々な搭載機器に好適に搭載することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 車両用電池 10 電池ケース 11 蓋体
11a 第1の絶縁体回り止め部 11b 第2の絶縁体回り止め部
12 発電要素 13 端子ボルト(正極) 13a 台座部 13b 突状部 14 端子ボルト(負極) 131 集電端子(正極) 131a リベット
131b リベット支持部 132 接続端子(正極) 132a 端子締結面
132a1 端子挿通孔部 132b 端子固定面 132b1 カシメ孔部
133 絶縁体 133a 電極回り止め部 133b 端子支持部
133c 絶縁体開口部 133d 外壁部 133e 突部
134 ガスケット 134a ガスケット開口部 134b 周壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電要素を収容する有底筒状のケースと、
前記ケースの蓋体と、
台座部とこの台座部から延びる突状部とを備え、他の電池との接続に用いられる端子電極と、
前記蓋体と前記端子電極との間に介在する絶縁性のフレームと、を有し、
前記フレームには、該フレームの一部が窪んだ端子回り止め部が形成されており、前記端子回り止め部には前記端子電極の前記台座部が係合していることを特徴とする電池。
【請求項2】
前記フレームには、前記発電要素から延びる集電端子と前記端子電極とを接続する接続端子を支持する支持部が形成されており、
前記接続端子は、
前記支持部に支持され、前記集電端子が接続される第1の平板部と、
この第1の平板板とは異なる高さに位置し、前記端子電極に接続される第2の平板部と、
一端部から前記第1の平板部が延出し、他端部から前記第2の平板部が延出する、前記第1の平板部に対して傾斜した方向に延びる傾斜部と、からなることを特徴とする請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記端子回り止め部の底面は、前記支持部よりも低い位置に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電池。
【請求項4】
前記第1の平板部には第1の開口部が形成されており、この第1の開口部には、前記集電端子が備える突状のカシメ部がカシメられており、
前記第2の平板部には第2の開口部が形成されており、この第2の開口部には、前記端子部の前記突状部が挿通されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の電池。
【請求項5】
前記蓋体には、該蓋体の一部が窪んだ第1のフレーム回り止め部と、前記第1のフレーム回り止め部の底面に形成された第2の回り止め部とが形成されており、
前記第1のフレーム回り止め部には、前記フレームが係合しており、
前記第2のフレーム回り止め部には、前記フレームの下端部に形成されたフレーム突部が係合していることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の電池。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の電池をバスバーを介して複数個接続した組電池であって、
前記バスバーは、前記端子電極の前記突状部に挿入された状態で、前記突状部に形成されたネジ溝に締結されるナットにより固定されていることを特徴とする組電池。
【請求項7】
前記組電池は、車両を駆動するための電源であることを特徴とする請求項6に記載の組電池。
【請求項8】
前記組電池は、電動工具を駆動するための電源であることを特徴とする請求項6に記載の組電池。
【請求項9】
請求項6に記載の組電池を搭載した搭載機器。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−48047(P2013−48047A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186010(P2011−186010)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】