説明

電池判別用シールおよび二次電池

【課題】 電極表面に貼り付けて1つの導電性接触片が電極表面に接触するのを防ぐことにより、電池の種類を判別して指定された二次電池以外の充電を防ぐと共に、不正使用をも阻止できる電池判別用シールを提供する。
【解決手段】 二次電池7の負極7aの表面に貼り付けられ、二次電池であるか否かを判別するための第2電極板15が、負極7aの表面に接触するのを阻止するための電池判別用シール9である。従って、二次電池7の表面のほぼ全てが負極7aと正極7bとに形成されていても、電池判別用シール9を負極7aの表面に貼り付けて1つの第2電極板15が負極7aの表面に接触するのを防ぐだけで、簡単に電池の種類を判別して指定された二次電池以外の充電を防ぐことができる。特に、電池判別用シート9を二次電池7から剥すときに電池判別用シート9が切断線12に沿って破損することにより、電池判別用シート9の不正使用をも防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、充電可能な二次電池に用いられる電池判別用シール、およびこの電池判別用シールを用いて各種の電子機器に用いられる二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子機器においては、充電可能な円柱状の二次電池を収納する電池収納部と、この二次電池を充電するソーラーパネルなどの発電装置とを備え、電池収納部に収納された二次電池を発電装置で充電し、この充電された二次電池から電力を供給すると共に、この二次電池からの電力供給が途絶えたときに、二次電池を交換するように構成したものがある。このような電子機器では、二次電池を交換するときに、誤って同じサイズの一次電池を装着すると、この一次電池を発電装置で充電してしまうという問題がある。
【0003】
そこで、このような問題を防ぐために、従来の二次電池においては、特許文献1に記載されているように、両端面にそれぞれ正極と負極とが設けられた円柱状の電池本体の絶縁性外周面に、正極と負極とのいずれの電極にも接続されない検査用の導電部を設け、この導電部に2つの検査用電極片を接触させ、この2つの検査用電極片が導電部によって短絡するか否かを検出することにより、二次電池であるか一次電池であるかを判別するように構成したものがある。
【特許文献1】特開2001−222991号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来の二次電池では、正極と負極以外に、検査用の導電部を設け、この導電部に2つの検査用電極片を接触させて、2つの検査用電極片が導電部によって短絡するか否かを検出することにより、二次電池であるか一次電池であるかを判別しているため、正極と負極とにそれぞれ接続される電極片のほかに、導電部に接触する2つの検査用電極片が必要となり、部品点数が増大するという問題がある。
【0005】
特に、このような二次電池では、電池の一面が一方の電極、例えば負極に形成され、これ以外のほぼ全ての面が他方の電極、例えば正極に形成され、これにより表面のほぼ全てが負極と正極との電極に形成されたコイン型の二次電池においては、導電部を設けることができないため、このような従来の技術を使用することができないという問題がある。
【0006】
この発明が解決しようとする課題は、電極表面に貼り付けて1つの導電性接触片が電極表面に接触するのを防ぐことにより、電池の種類を判別して指定された二次電池以外の充電を防ぐと共に、不正使用をも阻止することができる電池判別用シールおよび二次電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
【0008】
請求項1に記載の発明は、図1〜図15に示すように、二次電池(7)の電極(負極7a)表面に貼り付けられ、二次電池であるか否かを判別するための導電性接触片(第2電極板15)が、前記電極表面に接触するのを阻止するための電池判別用シールであって、
前記二次電池の前記電極表面から剥したときに破損することを特徴とする電池判別用シール(9、40)である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、図1〜図13に示すように、絶縁性基材(10)と、この絶縁性基材の裏面に設けられた接着層(11)とを有し、前記二次電池(7)の前記電極(負極7a)表面に前記絶縁性基材が前記接着層によって貼り付けられると共に、前記絶縁性基材には、前記電極表面から剥すときに破断する切断線(12)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電池判別用シール(9)である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、図1〜図13に示すように、前記切断線(12)がミシン目線またはハーフカット線であることを特徴とする請求項2に記載の電池判別用シールである。
【0011】
請求項4に記載の発明は、図12および図13に示すように、前記絶縁性基材(10)における前記切断線(12)の外端部には、切込み部(フルカット部35または切欠け部36)が形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の電池判別用シールである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、図14および図15に示すように、絶縁性基材(41)と、この絶縁性基材の裏面に設けられた接着層(42)とを有し、前記二次電池(7)の前記電極(負極7a)表面に前記絶縁性基材が前記接着層によって貼り付けられ、この状態で前記絶縁性基材を前記電極表面から剥したときに前記接着層が前記電極表面に残留することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電池判別用シール(40)である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、図1〜図15に示すように、剥すときに破損される絶縁シール(電池判別用シール9、40)が電極(負極7a)表面に貼り付けられ、この絶縁シールによって二次電池であるか否かを判別するための導電性接触片(第2電極板15)が前記電極表面に接触するのを阻止していることを特徴とする二次電池(7)である。
【0014】
請求項7に記載の発明は、図1〜図13に示すように、前記絶縁シール(電池判別用シール9)が、絶縁性基材(10)と、この絶縁性基材の裏面に設けられた接着層(11)とを有し、前記電極(負極7a)表面に前記絶縁性基材が前記接着層によって貼り付けられると共に、前記絶縁性基材には、前記電極表面から剥すときに破断する切断線(12)が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の二次電池である。
【0015】
請求項8に記載の発明は、図1〜図13に示すように、前記絶縁性基材(10)の前記切断線(12)がミシン目線またはハーフカット線であることを特徴とする請求項7に記載の二次電池である。
【0016】
請求項9に記載の発明は、図12および図13に示すように、前記絶縁性基材(10)における前記切断線(12)の外端部に、切込み部(フルカット部35または切欠け部36)が形成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の二次電池である。
【0017】
請求項10に記載の発明は、図14および図15に示すように、前記絶縁シール(電池判別用シール40)が、絶縁性基材(41)と、この絶縁性基材の裏面に設けられた接着層(42)とを有し、前記電極(負極7a)表面に前記絶縁性基材が前記接着層によって貼り付けられ、この状態で前記絶縁性基材を前記電極表面から剥したときに前記接着層が前記電極表面に残留することを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の二次電池である。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の発明によれば、二次電池の電極表面に貼り付けられ、二次電池であるか否かを判別するための導電性接触片が、電極表面に接触するのを阻止するための電池判別用シールであることにより、二次電池の表面のほぼ全てが電極に形成されていても、電池判別シートを電極表面に貼り付けて1つの導電性接触片が電極表面に接触するのを防ぐだけの簡単な構成で、電池の種類を簡単に且つ確実に判別して指定された二次電池以外の充電を防ぐことができるほか、特に二次電池の電極表面から剥したときに電池判別シートが破損することにより、電池判別シートを二次電池の電極表面から剥して再び使用するという不正使用をも防ぐことができる。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、絶縁性基材と、この絶縁性基材の裏面に設けられた接着層とを有し、二次電池の電極表面に絶縁性基材が接着層によって貼り付けられると共に、絶縁性基材には、電極表面から剥すときに破断する切断線が形成されていることにより、二次電池の電極表面に貼り付けられた絶縁性基材を電極表面から剥すときに、切断線によって絶縁性基材が切断されるので、絶縁性基材を電極表面から剥して再び使用することができなくなり、これにより不正使用を防ぐことができる。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、切断線がミシン目線またはハーフカット線であることにより、切断線を絶縁性基材に簡単に且つ容易に形成することができると共に、絶縁性基材を電極表面から剥すときに、切断線によって確実に絶縁性基材を切断することができる。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、絶縁性基材における切断線の外端部に切込み部が形成されていることにより、絶縁性基材を電極表面から剥すときに、切断線の外端部に設けられた切込み部によって切断応力を切断線の外端部に集中させることができ、これにより絶縁性基材を切断線に沿って確実に切断することができる。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、絶縁性基材と、この絶縁性基材の裏面に設けられた接着層とを有し、二次電池の電極表面に絶縁性基材が接着層によって貼り付けられ、この状態で絶縁性基材を電極表面から剥したときに接着層が電極表面に残留することにより、二次電池の電極表面に貼り付けられた絶縁性基材を電極表面から剥して再び使用するときに、絶縁性基材の裏面に接着層が存在しないため、剥離した絶縁性基材を再び電極表面に貼り付けることができなくなり、これにより不正使用を防ぐことができる。
【0023】
請求項6に記載の発明によれば、剥すときに破損される絶縁シールが電極表面に貼り付けられ、この絶縁シールによって二次電池であるか否かを判別するための導電性接触片が電極表面に接触するのを阻止している二次電池であることにより、二次電池の表面のほぼ全てが電極に形成されていても、二次電池の電極表面に絶縁シールを貼り付けて1つの導電性接触片が電極表面に接触するのを防ぐだけの簡単な構成で、電池の種類を簡単に且つ確実に判別して指定された二次電池以外の充電を防ぐことができるほか、特に二次電池の電極表面から絶縁シールを剥したときに、絶縁シールが破損することにより、絶縁シールを二次電池の電極表面から剥して再び使用するという不正使用をも防ぐことができる。
【0024】
請求項7に記載の発明によれば、絶縁シールが、絶縁性基材と、この絶縁性基材の裏面に設けられた接着層とを有し、電極表面に絶縁性基材が接着層によって貼り付けられると共に、絶縁性基材に電極表面から剥すときに破断する切断線が形成されていることにより、二次電池の電極表面に貼り付けられた絶縁シールの絶縁性基材を電極表面から剥すときに、切断線によって絶縁性基材が切断されるので、絶縁性基材を電極表面から剥して再び使用することができなくなり、これにより不正使用を防ぐことができる。
【0025】
請求項8に記載の発明によれば、絶縁性基材の切断線がミシン目線またはハーフカット線であることにより、切断線を絶縁シールの絶縁性基材に簡単に且つ容易に形成することができると共に、絶縁シールの絶縁性基材を電極表面から剥すときに、切断線によって確実に絶縁シールの絶縁性基材を切断することができる。
【0026】
請求項9に記載の発明によれば、絶縁シールの絶縁性基材における切断線の外端部に、切込み部が形成されていることにより、絶縁シールを電極表面から剥すときに、切断線の外端部に設けられた切込み部によって切断応力を切断線の外端部に集中させることができ、これにより絶縁シールの絶縁性基材を切断線に沿って確実に切断することができる。
【0027】
請求項10に記載の発明によれば、絶縁シールが、絶縁性基材と、この絶縁性基材の裏面に設けられた接着層とを有し、電極表面に絶縁性基材が接着層によって貼り付けられ、この状態で絶縁性基材を電極表面から剥したときに接着層が電極表面に残留することにより、二次電池の電極表面に貼り付けられた絶縁シールの絶縁性基材を電極表面から剥して再び使用するときに、絶縁性基材の裏面に接着層が存在しないため、絶縁性基材を電極表面に貼り付けることができなくなり、これにより不正使用を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
(実施形態1)
以下、図1〜図10を参照して、この発明を腕時計に適用した実施形態1について説明する。
図1はこの発明を適用した腕時計に組み込まれる時計モジュールを示した拡大断面図、図2は図1の二次電池を上面側から見た拡大斜視図、図3は図2の二次電池に電池判別用シールを貼り付ける状態を示した分解斜視図、図4は図3の電池判別用シールを示し、(a)はその拡大正面図、(b)はそのA−A矢視における拡大断面図、図5は電池判別用シールを二次電池から剥すときの破損状態を示した正面図、図6は図4の電池判別用シールを複数個設けた電池判別用シールシートを示した斜視図である。
【0029】
この腕時計の時計モジュール1は、図1に示すように、上部ハウジング2と下部ハウジング3とを備えている。この上部ハウジング2と下部ハウジング3との間には、時計機能に必要な各種の電子部品4aを搭載した回路基板4が挟まれた状態で設けられている。上部ハウジング2内には、表示装置5がインターコネクタ6によって回路基板4と電気的に接続された状態で支持されて、上部ハウジング2の上面に形成された開口部2aから上方に露出するように構成されている。この場合、表示装置5は、液晶表示素子やEL(エレクトロルミネッセンス)表示素子などの平面型の表示素子からなり、時刻などの情報を電気光学的に表示するように構成されている。
【0030】
一方、下部ハウジング3内には、図1に示すように、二次電池7を収納する電池収納部8が設けられている。この場合、二次電池7は、図1〜図3に示すように、充電可能なコイン型の電池であり、上面が負極(―極)7aに形成され、これ以外のほぼ全ての面つまり下面および側面が正極(+極)7bに形成され、上面の負極7aに電池判別用シール9が貼り付けられた構成になっている。
【0031】
この電池判別用シール9は、図4(a)および図4(b)に示すように、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの絶縁性基材10と、この絶縁性基材10の裏面(図4(b)では下面)に設けられた接着層11とからなり、全体が二次電池7の上面の負極7aとほぼ同じ大きさの円形状で、その中心部に貫通孔9aが形成されたリング形状に形成されている。これにより、二次電池7の負極7aは、電池判別用シール9の中心部の貫通孔9aに対応する部分が外部に露出し、これ以外の部分が電池判別用シール9によって覆われている。
【0032】
この場合、電池判別用シール9は、図3〜図5に示すように、二次電池7の負極7aの表面に絶縁性基材10が接着層11によって貼り付けられ、この状態で二次電池7の負極7aの表面から絶縁性基材10を剥したときに、絶縁性基材10が破損するように構成されている。すなわち、この電池判別用シール9は、図4(a)および図5に示すように、円形状の絶縁性基材10に複数の切断線12が放射状に形成され、二次電池7の負極7aの表面から絶縁性基材10を剥すときに、複数の切断線12に沿って絶縁性基材10が破断されるように構成されている。この複数の切断線12は、図4(a)および図5に示すように、それぞれミシン目線であるが、絶縁性基材10の厚みの半分程度に切り込みを設けたハーフカット線であっても良い。
【0033】
また、この電池判別用シール9は、図6に示すように、電池判別用シールシート13のベース材13aに剥離可能に複数個設けられている。すなわち、この電池判別用シールシート13は、剥離紙からなるベース材13aに複数の電池判別用シール9の絶縁性基材10が複数の切断線12で切断されることなく接着層11によって剥離可能に貼り付けられ、これら複数の電池判別用シール9のうち、所望する電池判別用シール9がベース材13aから接着層11と共に自由に剥離されるように構成されている。これにより、剥離された電池判別用シール9は、図3に示すように、二次電池7の負極7aに接着層11によって貼り付けられるように構成されている。
【0034】
また、下部ハウジング3内の電池収納部8には、図1および図2に示すように、その内部に収納された二次電池7の負極7aの表面つまり二次電池7の上面にそれぞれ接触可能に設けられた第1、第2電極板14、15と、二次電池7の正極7bの表面つまり二次電池7の下面に接触可能に設けられた第3電極板16とが設けられている。
【0035】
第1電極板14は、図1および図7に示すように、帯状の金属板を二股に分けた構成で、その基端部14a(図1では左側の端部)が下側に折り曲げられて下部ハウジング3の左側上面に設けられた取付穴3aに圧入により固定され、二股に分かれた一方の接触部14bの先端が電池収納部8に収納された二次電池7の上面の負極7aに接触するように斜め下方に向けて折り曲げられ、二股に分かれた他方の接触部14cの先端が回路基板4の下面に接触するように斜め上方に向けて折り曲げられた構成になっている。
【0036】
すなわち、この第1電極板14は、図1および図2に示すように、下部ハウジング3の電池収納部8に二次電池7が収納されたときに、二股に分かれた一方の接触部14bが二次電池7の上面の負極7aに貼り付けられた電池判別用シール9の中心部の貫通孔9aに挿入されて二次電池7の負極7aに接触し、二股に分かれた他方の接触部14cの先端が回路基板4の下面に接触し、これにより二次電池7の負極7aと回路基板4とを電気的に接続するように構成されている。
【0037】
また、この第1電極板14は、図8に示すように、下部ハウジング3の電池収納部8に一次電池17が収納されると、二股に分かれた一方の接触部14bが一次電池17の上面の負極17aに接触し、二股に分かれた他方の接触部14cの先端が回路基板4の下面に接触し、これにより一次電池17の負極17aと回路基板4とを電気的に接続するように構成されている。
【0038】
第2電極板15は、検査用の電極板であり、第1電極板14と同様、帯状の金属板を二股に分けた構成で、その基端部15a(図1では右側の端部)が下側に折り曲げられて下部ハウジング3の右側上面に設けられた取付穴3bに圧入により固定され、二股に分かれた一方の接触部15bの先端が電池収納部8に収納された二次電池7の上面の負極7aに貼り付けられた電池判別用シール9に接触するように斜め下方に向けて折り曲げられ、二股に分かれた他方の接触部15cの先端が回路基板4の下面に接触するように斜め上方に向けて折り曲げられた構成になっている。
【0039】
すなわち、この第2電極板15は、図1および図2に示すように、下部ハウジング3の電池収納部8に二次電池7が収納されたときに、二股に分かれた一方の接触部15bの先端が二次電池7の上面の負極7aに貼り付けられた電池判別用シール9に接触し、二股に分かれた他方の接触部15cの先端が回路基板4の下面に接触し、これにより二次電池7の負極7aと回路基板4とが電気的に接続されないように構成されている。
【0040】
また、この第2電極板15は、図8に示すように、下部ハウジング3の電池収納部8に一次電池17が収納されたときには、この一次電池17に電池判別用シール9が設けられていないため、二股に分かれた一方の接触部15bの先端が一次電池17の上面の負極17aに接触し、二股に分かれた他方の接触部15cが回路基板4に接触し、これにより一次電池17の負極17aによって第2電極板15が第1電極板14と短絡するように構成されている。
【0041】
第3電極板16は、図1および図8に示すように、帯状の金属板の両端部にフック部16aが上方に折り曲げられ、この両側のフック部16aが下部ハウジング3の下面の両側に設けられた挿入孔3cにそれぞれ挿入し、この挿入孔3c内に設けられた係止突起18にそれぞれ係止されることにより、電池収納部8の下面側に架け渡され、この状態で接続部材(図示せず)によって第3電極板16が回路基板4と電気的に接続された構成になっている。
【0042】
これにより、この第3電極板16は、図1および図8に示すように、下部ハウジング3の電池収納部8に二次電池7または一次電池17が収納されたときに、二次電池7の下面の正極7bまたは一次電池17の下面の正極17bに接触し、二次電池7の下面の正極7bまたは一次電池17の下面の正極17bと回路基板4とを電気的に接続するように構成されている。
【0043】
次に、この時計モジュール1の充電装置20の回路について、図9および図10を参照して説明する。
この充電装置20は、図9および図10に示すように、ソーラーパネル21を備えている。このソーラーパネル21は、発電装置であり、複数のソーラーセル(太陽電池素子)からなり、光が照射されると起電力を発生するように構成されている。このソーラーパネル21の正極は、逆流防止ダイオード22のアノードに接続されており、この逆流防止ダイオード22のカソードは、二次電池7の正極7bまたは一次電池17の正極17bに接触する第3電極板16に接続されている。
【0044】
また、ソーラーパネル21の負極は、図9および図10に示すように、二次電池7の負極7aまたは一次電池17の負極17aに接触する第1電極板14に接続されている。さらに、第3電極板16に接続されたソーラーパネル21の正極は、二次電池7の負極7aに設けられた電池判別用シール9または一次電池17の負極17aに接触する検査用の第2電極板15に接続されている。そして、第1、第3電極板14、16には、時計回路23が接続されている。
【0045】
次に、このような充電装置20の回路の動作について説明する。
まず、図1に示すように、電池収納部8に二次電池7が収納されると、図9に示すように、この二次電池7の負極7aに第1電極板14が接続され、二次電池7の正極7bに第3電極板16が接続される。また、検査用の第2電極板15は、二次電池7の負極7aに貼り付けられた電池判別用シール9に接触し、二次電池7の負極7aには接続されない。この状態で、ソーラーパネル21に光が照射されて十分な起電力が発生すると、ソーラーパネル21から逆流防止ダイオード22を通して二次電池7が充電される。これにより、二次電池7に蓄えられた電力によって時計回路23が動作する。
【0046】
また、図8に示すように、電池収納部8に二次電池7と同じサイズの一次電池17が収納されると、図10に示すように、この一次電池17の負極17aに第1電極板14が接続され、一次電池17の正極17bに第3電極板16が接続される。また、検査用の第2電極板15は、一次電池17の負極17aに電池判別用シール9が設けられていないため、一次電池17の負極17aに接触して接続される。この状態では、第1電極板14と第2電極板15とが一次電池17の負極17aによって短絡するため、ソーラーパネル21に光が照射されて起電力が発生しても、一次電池17が充電されることがない。なお、このときには、一次電池17の電力で時計回路23が動作する。
【0047】
このように、この時計モジュール1の充電装置20によれば、ソーラーパネル21で充電されるコイン型の二次電池7と、この二次電池7の負極7aにそれぞれ接触可能に設けられた第1、第2電極板14、15と、二次電池7の正極7bに接触可能に設けられた第3電極板16と、二次電池7の負極7aの表面に貼り付けられて第2電極板15が負極7aに接触するのを阻止する絶縁性の電池判別用シール9とを備え、第1、第3電極板14、15にソーラーパネル21の出力が印加され、第2電極板15が第3電極板16に電気的に接続された構成であるから、電池収納部8に二次電池7が収納されると、ソーラーパネル21によって充電することができ、また電池収納部8に二次電池7と同じサイズの一次電池17が収納されても、一次電池17の充電を防ぐことができる。
【0048】
すなわち、この充電装置20では、コイン型の二次電池7の負極7aの表面に設けられた絶縁性の電池判別用シール9によって、その負極7aに第2電極板15が接触するのを阻止していることにより、指定された二次電池であるか否かを判別することができる。例えば、二次電池7を交換するときに、一次電池17を電池収納部8に収納すると、この一次電池17には電池判別用シール9が設けられていないため、第2電極板15が一次電池17の負極17aに接触し、この第2電極板15と第1電極板14とが短絡することにより、ソーラーパネル21から電力が一次電池17に供給されることがないので、一次電池17の充電を防ぐことができる。
【0049】
この場合、ソーラーパネル21で充電される二次電池7は、上面が負極7aに形成され、これ以外のほぼ全ての面つまり下面および側面が正極7bに形成され、これにより表面のほぼ全体が負極7aと正極7bとの電極で形成されたコイン型の電池であっても、負極7aの表面に絶縁性の電池判別用シール9が貼り付けられていることにより、この電池判別用シール9によって、二次電池であるか否かを判別するための検査用の第2電極板15が二次電池7の負極7aに接触するのを阻止するので、指定された二次電池7であるか否かを判別することができる。このため、1つの第2電極板15を追加するだけの少ない部品点数で、且つ狭い実装スペースで、簡単に且つ確実に電池の種類を判別して、指定された二次電池7以外の電池、つまり二次電池7と同じサイズの一次電池17の充電を防ぐことができる。
【0050】
すなわち、この電池判別用シール9は、ソーラーパネル21で充電されるコイン型の二次電池7における負極7aの表面に貼り付けられ、この負極7aの表面にそれぞれ接触可能に設けられた第1、第2電極板14、15のうち、検査用の第2電極板15が負極7aに接触するのを阻止するので、表面のほぼ全てが負極7aと正極7bとの電極に形成されたコイン型の二次電池7であっても、この二次電池7の負極7aの表面に簡単に且つ容易に貼り付けることができ、これにより第2電極板15が二次電池7の負極7aに接触するのを阻止することができるので、簡単な構造で、指定された二次電池7であるか否かを正確に且つ確実に判別することができる。
【0051】
特に、この電池判別用シール9は、二次電池7の負極7aの表面に貼り付けるだけで良いので、簡単に二次電池7に取り付けて使用することができるほか、この電池判別用シール9は、絶縁性基材10と、この絶縁性基材10の裏面に設けられた接着層11とを有し、二次電池7の負極7aの表面に絶縁性基材10が接着層11によって貼り付けられ、この絶縁性基材10に、これを負極7aの表面から剥すときに破断する複数の切断線12が放射状に形成されていることにより、絶縁性基材10を二次電池7の負極7aの表面から剥すときに、図5に示すように、複数の切断線12によって絶縁性基材10が切断されるので、絶縁性基材10を負極7aの表面から剥して再び使用することができなくなり、これにより電池交換のときに電池判別用シール9を新たな電池に張り替えるという電池判別用シール9の不正使用を防ぐことができる。
【0052】
この場合、絶縁性基材10に形成された複数の切断線12は、ミシン目線またはハーフカット線であることにより、切断線12を絶縁性基材10に簡単に且つ容易に形成することができると共に、絶縁性基材10を二次電池7の負極7aの表面から剥すときに、切断線12によって確実に絶縁性基材10を切断することができる。また、この電池判別用シール9は、取付スペースをほとんど必要とせずに二次電池7に取り付けることができるほか、二次電池7の負極7aの表面形状に合った形状に簡単に製作することができ、その製作が容易で、その取付作業も簡単にできるので、生産性が高く、低価格なものを提供することができる。
【0053】
さらに、この電池判別用シールシート13は、複数の電池判別用シール9が剥離紙からなるベース材13aに切断線12で切断されることなく剥離可能に接触層11によって設けられているので、所望する電池判別用シール9を接着層11と共に自由にベース材13aから剥離することができると共に、この接着層11によって二次電池7の負極7aの表面に簡単に且つ容易に貼り付けることができ、これにより電池判別用シール9の取り扱いが容易で便利である。
【0054】
(実施形態2)
次に、図11を参照して、この発明を腕時計に適用した実施形態2について説明する。なお、図1〜図10に示された実施形態1と同一部分には同一符号を付して説明する。
この腕時計に組み込まれる時計モジュール1は、充電装置30が実施形態1と異なる構成で、これ以外は実施形態1とほぼ同じ構成になっている。すなわち、この充電装置30は、ソーラーパネル21に代えて外部充電器31を用いると共に、二次電池7の過充電を防ぐ過充電防止回路32を組み込んだ構成になっている。
【0055】
すなわち、外部充電器31は、時計モジュール1とは別に構成され、時計モジュール1の外部に配置されて、時計モジュール1に電気的に接続されるように構成されている。この場合、外部充電器31の正極は、実施形態1と同様に、逆流防止ダイオード22のアノードに接続されており、この逆流防止ダイオード22のカソードは、二次電池7の正極7bまたは一次電池17の正極17bに接触する第3電極板16に接続されている。
【0056】
また、外部充電器31の負極は、過充電防止回路32を介して二次電池7の負極7aまたは一次電池17の負極17aに接触する第1電極板14に接続されている。さらに、第3電極板16に接続された外部充電器31の正極は、二次電池7の負極7aに貼り付けられた電池判別用シール9または一次電池17の負極17aに接触する検査用の第2電極板15に接続されている。この場合、過充電防止回路32は、第3電極板16と第1電極板14とに二次電池7または一次電池17と並列に接続されている。なお、第1、第3電極板14、16には、過充電防止回路32を介して時計回路23が接続されている。
【0057】
次に、この充電装置30の回路の動作について説明する。
まず、図1に示すように、電池収納部8に二次電池7が収納されると、図11に示すように、この二次電池7の負極7aに第1電極板14が接続されると共に、この二次電池7の正極7bに第3電極板16が接続される。また、検査用の第2電極板15は、二次電池7の負極7aに貼り付けられた電池判別用シール9に接触し、二次電池7の負極7aに接続されていない。この状態で、外部充電器31が接続されると、この外部充電器31から逆流防止ダイオード22を通して二次電池7が充電される。そして、二次電池7の充電が過剰になると、外部充電器31から過充電防止回路32に電流がなれて二次電池7の過充電を防ぐ。これにより、二次電池7に蓄えられた電力によって時計回路23が動作する。
【0058】
また、図8に示したように、電池収納部8に二次電池7と同じサイズの一次電池17が収納されると、図11に示すように、この一次電池17の負極17aに第1電極板14が接続されると共に、この一次電池17の正極17bに第3電極板16が接続される。また、検査用の第2電極板15は、図示しないが、一次電池17の負極17aに電池判別用シール9が設けられていないため、一次電池17の負極17aに接触して接続される。この状態では、第1電極板14と第2電極板15とが一次電池17の負極17aによって短絡するため、外部充電器31によって一次電池17が充電されることがない。なお、このときには、一次電池17の電力で時計回路23が動作する。
【0059】
このように、この充電装置30によれば、実施形態1と同様、表面のほぼ全てが負極7aと正極7bとの電極に形成されたコイン型の二次電池7であっても、この二次電池7の負極7aの表面に電池判別用シール9が貼り付けられていることにより、この電池判別用シール9によって、二次電池7の負極7aの表面に第2電極板15が接触するのを阻止することができ、これにより指定された二次電池7であるか否かを判別することができる。このため、二次電池7を交換するときに、誤って一次電池17を電池収納部8に収納しても、一次電池17の充電を確実に防ぐことができる。
【0060】
これにより、実施形態1と同様、1つの第2電極板15を追加するだけの少ない部品点数で、且つ狭い実装スペースで、簡単に且つ確実に電池の種類を判別し、指定された二次電池7以外の電池、つまり二時電池7と同じサイズの一次電池17の充電を防ぐことができるほか、特に過充電防止回路32を備えているので、二次電池7の充電が過剰になると、外部充電器31から過充電防止回路32に電流がなれて二次電池7の過充電を防ぐことができ、これにより二次電池7を安全に保護することができる。
【0061】
また、この場合にも、実施形態1と同様、電池判別用シール9は、絶縁性基材10と、この絶縁性基材10の裏面に設けられた接着層11とを有し、絶縁性基材10にこれを負極7aの表面から剥すときに破断する複数の切断線12が放射状に形成されていることにより、絶縁性基材10を二次電池7の負極7aの表面から剥すと、図5に示したように、複数の切断線12によって絶縁性基材10が切断されるので、絶縁性基材10を負極7aの表面から剥して再び使用することができなくなり、これにより電池交換のときに電池判別用シール9を新たな電池に張り替えるという電池判別用シール9の不正使用をも防ぐことができる。
【0062】
なお、上記実施形態1、2では、電池判別用シール9の絶縁性基材10にミシン目線またはハーフカット線の切断線12を放射状に設けた場合について述べたが、これに限らず、例えば図12または図13に示すように、切断線12の外端部に切込み部を形成しても良い。すなわち、図12に示された第1変形例では、絶縁性基材10における複数の切断線12の各外端部分のみに、絶縁性基材10の厚み方向に貫通するフルカット部35をそれぞれ形成した構成になっている。このように構成すれば、二次電池7の負極7aの表面から電池判別用シール9を剥すときに、切断線12の外端部のフルカット部35に切断応力が集中するので、このフルカット部35によって絶縁性基材10を切断線12に沿って確実に切断することができる。
【0063】
また、図13に示された第2変形例では、絶縁性基材10における複数の切断線12の各外端部のみに、ほぼV字状の切欠け部36をそれぞれ形成した構成になっている。このように構成すれば、二次電池7の負極7aの表面から電池判別用シール9を剥すときに、切断線12の外端部の切欠け部36によって切断応力を切断線12に導いて集中させることができ、これにより絶縁性基材10を切断線12に沿って確実に切断することができる。
【0064】
(実施形態3)
次に、図14および図15を参照して、この発明を腕時計に適用した実施形態3について説明する。この場合にも、図1〜図10に示された実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明する。
この電池判別用シール40は、図15(a)および図15(b)に示すように、絶縁性基材41と、この絶縁性基材41の裏面に設けられた接着層42とを有し、二次電池7の負極7aの表面に絶縁性基材41が接着層42によって貼り付けられ、この状態で絶縁性基材41を負極7aの表面から剥したときに接着層42が負極7aの表面に残留するように構成されている。
【0065】
この場合にも、電池判別用シール40は、図14に示すように、全体が二次電池7の上面の負極7aとほぼ同じ大きさの円形状で、その中心部に貫通孔40aが形成されたリング形状に形成されている。これにより、二次電池7の負極7aは、電池判別用シール40の中心部の貫通孔40aに対応する部分が外部に露出し、これ以外の部分が電池判別用シール40によって覆われている。このため、この電池判別用シール40は、その中心部の貫通孔40aに第1電極板14の一方の接触部14bが挿入して二次電池7の負極7aに接触し、検査用の第2電極板15の一方の接触部15bが絶縁性基材41に接触して二次電池7の負極7aに接触するのを阻止するように構成されている。
【0066】
このような電池判別用シール40によれば、実施形態1と同様、二次電池7の表面のほぼ全てが負極7aと正極7bとに形成されていても、負極7aの表面に貼り付けて第2電極板15が負極7aに接触するのを防ぐだけで、簡単に電池の種類を判別して指定された二次電池7以外の充電を防ぐことができるほか、特に二次電池7の負極7aの表面に絶縁性基材41を接着層42によって貼り付け、この状態で絶縁性基材41を負極7aの表面から剥すときに、接着層42が負極7aの表面に残留することにより、絶縁性基材41を二次電池7の負極7aの表面から剥して再び使用するときに、絶縁性基材41の裏面に接着層42が存在しないため、剥離した絶縁性基材41を再び二次電池7の負極7aの表面に貼り付けることができなくなり、これにより電池交換のときに電池判別用シール9を新たな電池に張り替えるという電池判別用シール40の不正使用をも防ぐことができる。
【0067】
なお、上記実施形態3の電池判別用シール40においても、絶縁性基材41に複数の切断線12を放射状に形成しても良く、また各切断線12の外端部にフルカット部35や切欠け部36などの切込み部を形成しても良い。このように構成すれば、絶縁性基材41を二次電池7の負極7aの表面から剥すときに、接着層42が負極7aの表面に残留すると共に、切断線12によって絶縁性基材41を切断することができるので、より一層、電池判別用シール40を確実に破損させることができ、電池判別用シール40の不正使用を確実に防ぐことができる。
【0068】
また、上記実施形態1〜3およびその各変形例では、電池判別用シール9、40が円形状に形成され、その中心部に貫通孔9a、40aが設けられた構成になっている場合について述べたが、必ずしも電池判別用シールは円形状である必要はなく、二次電池7の負極7aと正極7aとの一方の電極の表面を覆う形状であれば、三角形、四角形、五角形などの多角形や楕円形状などの各種の形状であっても良く、また貫通孔9a、40aは必ずしも中心部に設けられている必要はなく、第2電極板15が挿入しない位置であれば、どのような位置に設けられていても良い。
【0069】
また、上記実施形態1〜3およびその各変形例では、二次電池7の上面の負極7aに電池判別用シール9、40を貼り付け、この電池判別用シール9、40に第2電極板15を接触させて、第2電極板15が二次電池7の負極7aに接触するのを阻止するように構成した場合について述べたが、これに限らず、例えば二次電池7の下面の正極7bに電池判別用シール9、40を貼り付け、この電池判別用シール9、40に第2電極板15を接触させて、第2電極板15が二次電池7の正極7bに接触するのを阻止するように構成しても良い。この場合には、第1電極板14を二次電池7の正極7bに接触させるように設け、第3電極板16を二次電池7の負極7aに接触させるように設ければ良い。
【0070】
さらに、上記実施形態1〜3およびその各変形例では、腕時計に組み込まれる時計モジュール1に適用した場合にいて述べたが、これに限らず、トラベルウオッチや目覚まし時計、置き時計、掛け時計などの各種の時計に用いられる時計モジュールにも適用することができるほか、携帯電話機やPDA(パーソナル・デジタル・アシスタント)などの各種の電子機器にも広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】この発明を適用した腕時計の時計モジュールを示した拡大断面図である。(実施形態1)
【図2】図1の二次電池を上側から見た拡大斜視図である。
【図3】図2の二次電池に電池判別用シールを貼り付ける状態を示した分解斜視図である。
【図4】図3の電池判別用シールを示し、(a)はその拡大正面図、(b)はそのA−A矢視における拡大断面図である。
【図5】図4の電池判別用シールを二次電池に貼り付けて剥すときの破損状態を示した拡大正面図である。
【図6】図4の電池判別用シールをベース材に複数個設けた電池判別用シールシートを示した斜視図である。
【図7】図1の第1電極板を示した拡大斜視図である。
【図8】図1の電池収納部に一次電池を収納した場合の時計モジュールを示した拡大断面図である。
【図9】図1の時計モジュールにおける充電装置の回路図である。
【図10】図9の充電装置に一次電池を装着した場合の回路図である。
【図11】この発明を適用した腕時計の時計モジュールにおける充電装置の回路図である。(実施形態2)
【図12】実施形態1、2における電池判別用シールの第1変形例を示した正面図である。
【図13】実施形態1、2における電池判別用シールの第2変形例を示した正面図である。
【図14】この発明を適用した電池判別用シールを二次電池に貼り付けた状態を示した斜視図である。(実施形態3)
【図15】図14の電池判別用シールを示し、(a)はその拡大断面図、(b)はその電池判別用シールを二次電池の負極から剥すときの破損状態を示した拡大断面図である。
【符号の説明】
【0072】
1 時計モジュール
4 回路基板
7 二次電池
7a 負極
7b 正極
8 電池収納部
9、40 電池判別用シール
9a、40a 貫通孔
10、41 絶縁性基材
11、42 接着層
12 切断線
13 電池判別用シールシート
13a ベース材
14 第1電極板
15 第2電極板
16 第3電極板
17 一次電池
17a 負極
17b 正極
20、30 充電装置
21 ソーラーパネル
31 外部充電器
32 過充電防止回路
35 フルカット部
36 切欠け部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池の電極表面に貼り付けられ、二次電池であるか否かを判別するための導電性接触片が、前記電極表面に接触するのを阻止するための電池判別用シールであって、
前記二次電池の前記電極表面から剥したときに破損することを特徴とする電池判別用シール。
【請求項2】
絶縁性基材と、この絶縁性基材の裏面に設けられた接着層とを有し、前記二次電池の前記電極表面に前記絶縁性基材が前記接着層によって貼り付けられると共に、前記絶縁性基材には、前記電極表面から剥すときに破断する切断線が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電池判別用シール。
【請求項3】
前記切断線は、ミシン目線またはハーフカット線であることを特徴とする請求項2に記載の電池判別用シール。
【請求項4】
前記絶縁性基材における前記切断線の外端部には、切込み部が形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の電池判別用シール。
【請求項5】
絶縁性基材と、この絶縁性基材の裏面に設けられた接着層とを有し、前記二次電池の前記電極表面に前記絶縁性基材が前記接着層によって貼り付けられ、この状態で前記絶縁性基材を前記電極表面から剥したときに前記接着層が前記電極表面に残留することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電池判別用シール。
【請求項6】
剥すときに破損される絶縁シールが電極表面に貼り付けられ、この絶縁シールによって二次電池であるか否かを判別するための導電性接触片が前記電極表面に接触するのを阻止していることを特徴とする二次電池。
【請求項7】
前記絶縁シールは、絶縁性基材と、この絶縁性基材の裏面に設けられた接着層とを有し、前記電極表面に前記絶縁性基材が前記接着層によって貼り付けられると共に、前記絶縁性基材には、前記電極表面から剥すときに破断する切断線が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の二次電池。
【請求項8】
前記絶縁性基材の前記切断線は、ミシン目線またはハーフカット線であることを特徴とする請求項7に記載の二次電池。
【請求項9】
前記絶縁性基材における前記切断線の外端部には、切込み部が形成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の二次電池。
【請求項10】
前記絶縁シールは、絶縁性基材と、この絶縁性基材の裏面に設けられた接着層とを有し、前記電極表面に前記絶縁性基材が前記接着層によって貼り付けられ、この状態で前記絶縁性基材を前記電極表面から剥したときに前記接着層が前記電極表面に残留することを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の二次電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−87699(P2007−87699A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−273585(P2005−273585)
【出願日】平成17年9月21日(2005.9.21)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】