説明

電池収納ケース

【課題】交換用の電池を体裁良く収容しておくことができ、かつ、緊急時にライトとして使用することができる電池収納ケースを提供する。
【解決手段】電池4を複数本並べ設けて収納するケース本体1の一方開口部1aに底体2を嵌着し、該ケース本体の他方開口部1bに蓋体3を嵌着して、ケース本体の両開口部は、電池4の端子がそれぞれ対応するように設けられ、該一方の開口部には、電池4における一方の端子に接触する第一導通体5を取り付け、他方の開口部には、電池4における他方の端子に接触する第二導通体7を取り付けてあり、蓋部材12に設けた電球14を、該蓋部材が押圧されたとき電池と通電して点灯させる。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、交換用の電池を収容しておくことができ、かつ、緊急時にライトとして使用することができる電池収納ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ライトやリモコンあるいは各種の電動部材等に使用する電池は、バラバラの状態で販売あるいは保管されているもので、その取り扱いが甚だ面倒であった。また、一部では、化粧ケースに包装されたものがあったが、単なるケースだけであって、該ケース自体、他の利用価値がなかった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、前記した問題点を解決するためになされたもので、電池を複数本並べ設けて収納するケース本体の一方開口部に底体を嵌着し、該ケース本体の他方開口部に蓋体を嵌着して、ケース本体の両開口部は、前記電池の端子がそれぞれ対応するように設けられ、該一方の開口部には、前記電池における一方の端子に接触する第一導通体を取り付け、前記他方の開口部には、前記電池における他方の端子に接触する第二導通体を取り付けてあり、蓋部材に設けた電球を、該蓋部材が押圧されたとき電池に通電させて点灯させることにより、交換用の電池を体裁良く収容しておくことができ、かつ、緊急時にライトとして使用することができる電池収納ケースを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するための本考案の手段は、 電池を複数本並べ設けて収納する両端に開口部を有するケース本体と、このケース本体における一方の開口部に嵌着した底体と、前記ケース本体における他方の開口部に嵌着した蓋体とからなる電池収納ケースにあって、 前記ケース本体の両開口部は、前記電池の端子がそれぞれ対応するように設けられ、該一方の開口部には、前記電池における一方の端子に接触する第一導通体を取り付け、前記他方の開口部には、前記電池における他方の端子に接触する第二導通体を取り付けてあり、 前記蓋体は、前記ケース本体における他方の開口部へ前記電池方向に対して移動自在に取り付けた蓋部材と、該蓋部材内に設けて前記第二導通体を前記電池の一方端子へ圧接させる第一弾機と、前記蓋部材に設けた電球とを有し、 前記底体または前記蓋体は、前記ケース本体に対して着脱自在に設けた電池収納ケースの構成にある。
【0005】
そして、 電池を複数本並べ設けて収納する両端に開口部を有するケース本体と、このケース本体における一方の開口部に嵌着した底体と、前記ケース本体における他方の開口部に嵌着した蓋体とからなる電池収納ケースにあって、 前記ケース本体の両開口部は、前記電池の端子がそれぞれ対応するように設けられ、該一方の開口部には、前記電池における一方の端子に接触する第一導通体を取り付け、前記他方の開口部には、前記電池における他方の端子に接触する第二導通体を取り付けてあり、 前記底体は、その内部に前記第一導通体を浮動状に取り付ける第二弾機を設けて、 前記蓋体は、前記ケース本体における他方の開口部へ前記電池方向に対して移動自在に取り付けた蓋部材と、該蓋部材内に設けて前記第二導通体を前記電池の一方端子へ圧接させる通電性の第一弾機と、前記蓋部材に設けた電球と、この電球に接続させて前記蓋部材を押圧したとき前記電池と通電して前記電球を点灯させるリード線とを有し、 前記底体または前記蓋体は、前記ケース本体に対して着脱自在に設けた電池収納ケースの構成にある。
【0006】
また、ケース本体は、内部に収容した電池が可視し得る素材により成形されている。
【0007】
【実施例】
次に、本考案に関する電池収納ケースの一実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜図2においてAは電池収納ケースで、ケース本体1と、底体2と、蓋体3とにより基本的に構成される。
【0008】
そして、前記したケース本体1は、乾電池等の電池4を複数本並べ設けて収納するもので、両端に開口部1a,1bを有するものであり、内部に収容した電池4が外部から可視し得る透明素材、例えば、透明合成樹脂などにより成形されている。
【0009】
また、ケース本体1の両開口部1a,1bは、電池4のプラスおよびマイナスの端子4a,4bがそれぞれ対応するように、すなわち、これら端子4a,4bが開口部1a,1b側に向くように設けられている。
このケース本体1内にあって、電池4は移動可能となる程度の隙間をもって収容されるもので、好ましくは、該隙間はほとんどなく電池収容される。
【0010】
そして、該一方の開口部1aには、電池4における一方の端子4aまたは他方の端子4b、あるいは、その両端子4a,4bに接触する薄板状の第一導通体5を保持部材6を介して取り付けてある。
また、ケース本体1の他方の開口部1bには、電池4における他方の端子4bまたは一方の端子4a、あるいは、その両端子4a,4bに接触する薄板状の第二導通体7を保持部材8を介して取り付けてある。
【0011】
なお、前記した電池4は、例えば4本をケース本体1内に収容する場合には、図1および図4に示すように、横一列(横一段)で、第一導通体5および第二導通体7に対して、その一側の端子配列が、プラス端子4a,プラス端子4a,マイナス端子4b,マイナス端子4bとなるように並べて接触させることで、該電池4,4,4,4の消耗が平均して行われる。
【0012】
前記した底体2は、ケース本体1における一方の開口部1aへ着脱自在に嵌着してあるもので、その内部に第一導通体5を浮動状に取り付ける第二弾機9を設けてある。
【0013】
前記した蓋体3は、ケース本体1における他方の開口部1bへ着脱自在に嵌着してあるもので、この蓋体3の係合にあっては、ケース本体1の長受溝10へ該蓋体3の係止部材11が、ケース本体1における他方の開口部1bにおいて、電池4方向に対して移動自在に取り付けてある。
【0014】
また、この蓋体3は、該蓋部材12内に設けて第二導通体7を電池4の一方端子へ圧接させる通電性の第一弾機13と、蓋部材に設けた電球14と、この電球14に接続させて蓋部材12を押圧したとき電池4と通電して電球14を点灯させるリード線15a,15bとを有する。
【0015】
なお、前記した第一弾機13は、蓋部材12において内部中央に設けて取付部材16に止め付けてあって、この蓋部材12の移動を弾力的に行うと共に、後記するリード線15a,15bの第二導通体7への接触を行うスイッチ作用をなすものである。
【0016】
前記した電球14は、蓋部材12において外部に面した適所に設けた取付孔17へ押し込みにより簡単に取り付けられて保持されるので、固定のための構成が不要である。
【0017】
また、前記したリード線15a,15bは、裸線状態に配されていて、第一弾機13に抗して蓋部材12を押したとき、リード線15a,15bの端末あるいはその途中である接点部15a1,15b2が、第二導通体7の接点部7a,7bに接触することで、電池4の電流が流れ電球14が点灯する。
このリード線15a,15bの接点部15a1,15b2は、取付部材16へ沿わせるように配することで固着がなされるもので、半田等の配線作業が不要となる。
【0018】
したがって、前記のように構成される本考案実施例の電池収納ケースAは、まず、電池4が4本組の場合には、ケース本体1内へその開口部1aまたは1bから電池4を挿入し、その4本の極方向の一側の端子配列が、図1および図4に示すように、プラス端子4a,プラス端子4a,マイナス端子4b,マイナス端子4bとなるように並べて収容し、保持部材6,8に取り付けた第一および第二導通体5,7をケース本体1内に装着して電池4の端子に対応させる。
【0019】
また、ケース本体1の一方の開口部1aへ底体2を嵌め付け、他方の開口部1bへ電球14が取り付けられた蓋体3を嵌め付ければ、電池収納ケースAが簡単に構成されるもので、例えば、店頭などにあっては、ケース本体1ごと陳列することができて、可透性を有する該ケース本体1により内部の電池4が外部から確認できる。
【0020】
そのため、電池4が必要な場合は、このケース本体1から蓋体3あるいは底体2を外して、該電池4を取り出し、電気器具や電器機材の電源として使用することができる。
【0021】
また、日常的に予備として、あらかじめ手元に用意しておき、停電等の緊急時には、蓋体3を軽く押すだけで、ケース本体1内の電池4に通電して電球14が点灯するため、簡便な照明用に使用することができる。
【0022】
【考案の効果】
前述のように構成される本考案は、ケース本体へ簡単に電池を収納しておくことができ、しかも、簡単な構造で、緊急時などのライトとして使用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に関する電池収納ケースの一実施例を示す縦断正面図である。
【図2】図1における電池収納ケースの側面図である。
【図3】図1における電池収納ケースを分解した状態を示す断面図である。
【図4】図1における電池収納ケースにおける電池配列を示す回路図である。
【符号の説明】
A 電池収納ケース
1 ケース本体
1a,1b 開口部
2 底体
3 蓋体
4 電池
5 第一導通体
7 第二導通体
9 第二弾機
12 蓋部材
13 第一弾機
14 電球
15a,15b リード線

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 電池を複数本並べ設けて収納する両端に開口部を有するケース本体と、このケース本体における一方の開口部に嵌着した底体と、前記ケース本体における他方の開口部に嵌着した蓋体とからなる電池収納ケースにあって、前記ケース本体の両開口部は、前記電池の端子がそれぞれ対応するように設けられ、該一方の開口部には、前記電池における一方の端子に接触する第一導通体を取り付け、前記他方の開口部には、前記電池における他方の端子に接触する第二導通体を取り付けてあり、前記蓋体は、前記ケース本体における他方の開口部へ前記電池方向に対して移動自在に取り付けた蓋部材と、該蓋部材内に設けて前記第二導通体を前記電池の一方端子へ圧接させる第一弾機と、前記蓋部材に設けた電球とを有し、前記底体または前記蓋体は、前記ケース本体に対して着脱自在に設けたことを特徴とする電池収納ケース。
【請求項2】 電池を複数本並べ設けて収納する両端に開口部を有するケース本体と、このケース本体における一方の開口部に嵌着した底体と、前記ケース本体における他方の開口部に嵌着した蓋体とからなる電池収納ケースにあって、前記ケース本体の両開口部は、前記電池の端子がそれぞれ対応するように設けられ、該一方の開口部には、前記電池における一方の端子に接触する第一導通体を取り付け、前記他方の開口部には、前記電池における他方の端子に接触する第二導通体を取り付けてあり、前記底体は、その内部に前記第一導通体を浮動状に取り付ける第二弾機を設けて、前記蓋体は、前記ケース本体における他方の開口部へ前記電池方向に対して移動自在に取り付けた蓋部材と、該蓋部材内に設けて前記第二導通体を前記電池の一方端子へ圧接させる通電性の第一弾機と、前記蓋部材に設けた電球と、この電球に接続させて前記蓋部材を押圧したとき前記電池と通電して前記電球を点灯させるリード線とを有し、前記底体または前記蓋体は、前記ケース本体に対して着脱自在に設けたことを特徴とする電池収納ケース。
【請求項3】 ケース本体は、内部に収容した電池が可視し得る素材により成形されたことを特徴とする請求項1または2記載の電池収納ケース。

【図4】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【登録番号】実用新案登録第3075552号(U3075552)
【登録日】平成12年11月29日(2000.11.29)
【発行日】平成13年2月23日(2001.2.23)
【考案の名称】電池収納ケース
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願2000−5743(U2000−5743)
【出願日】平成12年8月10日(2000.8.10)
【出願人】(591286764)谷下工業株式会社 (7)