説明

電池用アノード

アノードは、亜鉛粒子を含む。少なくとも約30重量%の亜鉛粒子が球状である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本発明は、電池に関する。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2003年6月17日出願の米国仮出願第60/479,540号に対する優先権を主張し、この記載内容全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【背景技術】
【0003】
背景
一次アルカリ電池などの電池は、電気エネルギー源として一般的に使用されている。一般に、電池は、典型的にはアノードと呼ばれる負極、および典型的にはカソードと呼ばれる正極を含む。アノードは、酸化されることができる活物質(例えば、亜鉛粒子)を含み、カソードは、還元されることができる活物質(例えば二酸化マンガン)を含む。アノードの活物質はカソードの活物質を還元することができる。アノード材料およびカソード材料の間の直接反応を防止するために、アノードおよびカソードは、セパレータによって互いから電気的に絶縁される。
【0004】
電池が、携帯電話などの装置中の電気エネルギー源として使用される場合、アノードおよびカソードに電気接点が形成され、それによって装置内を電子が流れるようになり、それぞれの酸化反応および還元反応が起こって、電力が得られる。アノードおよびカソードと接触している電解質は、電極の間のセパレータを介して流れるイオンを含有し、放電中の電池全体の電荷バランスを維持する。
【発明の開示】
【0005】
概要
本発明は、一般に、球状亜鉛粒子を含むアノードを有する電池に関する。
【0006】
一局面においては、本発明は、亜鉛粒子を含むアノードを特徴とする。少なくとも約50重量%の亜鉛粒子(例えば、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95重量%の亜鉛粒子)が球状である。ある態様においては、亜鉛粒子は、亜鉛と、アルミニウム、ビスマス、カルシウム、ガリウム、インジウム、リチウム、マグネシウム、鉛、スズ、またはそれらの組み合わせとの合金である。
【0007】
別の局面においては、本発明は、筐体、ならびに筐体内のカソードおよびアノードを有する電池を特徴とする。アノードは球状亜鉛粒子を含む。ある態様においては、電池がアルカリ電池である。ある態様においては、電池は、単3電池、単4電池、単2電池、または単1電池である。
【0008】
別の局面においては、本発明は、亜鉛粒子の作製方法を特徴とする。この方法は、約1%未満の酸素(例えば、約0.7%未満、約0.5%未満、約0.3%未満、約0.1%未満の酸素)の雰囲気中に溶融した亜鉛を遠心噴霧することによって亜鉛粒子を作製する段階を含む。少なくとも約30重量%の亜鉛粒子(例えば、少なくとも約50重量%、少なくとも約70重量%の亜鉛粒子)が球状となる。この方法は、亜鉛粒子をアノード中に混入する段階をさらに含むことができる。アノードおよびカソードを電池筐体中に組み込むことによって、電池を作製することができる。
【0009】
本発明の他の特徴および利点は、本明細書の説明および図面、ならびに特許請求の範囲より明らかとなるであろう。
【0010】
詳細な説明
図1を参照すると、電池10は、カソード12、アノード14、セパレータ16、および円筒形筐体18を含む。電池10は、集電体20、シール22、および電池の負端子として機能する負極の金属製上部キャップ24も含む。カソード12は筐体18と接触しており、電池10の正端子は、負端子と反対側の電池の末端にある。アルカリ性電解質が電池10全体に分散している。電池10は、例えば、単3、単4、単2、または単1の電池であってよい。
【0011】
アノード14は、亜鉛金属粒子を含む。アノード中の亜鉛粒子の少なくとも約30重量%(例えば、アノード中の亜鉛粒子の、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95重量%)が球状である。本明細書において使用される場合、球状とは、亜鉛粒子が、約1.0〜約2.0の間、または約1.0〜約1.5の間(例えば約1.0〜約1.25の間)のアスペクト比を有することを意味する。亜鉛粒子のアスペクト比は、2種類の方法によって測定することができる。第1の方法によると、亜鉛粒子のアスペクト比は、その伸張比の逆数(すなわち1/(伸張比))に等しく、ここで伸張比は、亜鉛粒子の測定された1つの直径およびそれの垂直の直径の間の比の最小値である。第2の方法によると、亜鉛粒子のアスペクト比は、亜鉛粒子の最長軸の、最長軸の垂直二等分線の平均に対する比に等しい。この測定は、亜鉛粒子の二次元画像を使用して行うことができる。
【0012】
球状亜鉛粒子は、好ましくは約100μm〜約300μmの間の平均粒径を有し(Sympatec Low Angle Laser analysisによって測定)、σは約1.4〜約1.8の間である。球状亜鉛粒子は、好ましくは約50cm2/g〜約250cm2/gの間、例えば約100cm2/g〜約150cm2/gの間の平均表面積を有する(B.E.T.分析によって測定)。
【0013】
球状亜鉛粒子は、亜鉛と、例えば、アルミニウム、ビスマス、カルシウム、ガリウム、インジウム、リチウム、マグネシウム、鉛、スズ、またはそれらの組み合わせとの合金であってよい。
【0014】
アノード14は、例えば、亜鉛金属粒子、一つまたは複数のゲル化剤またはゲル化剤、およびガス発生防止剤(gassing inhibitor)などの少量の添加剤を含む亜鉛ゲルであってよい。さらに、電解質溶液の一部はアノード全体に分散している。
【0015】
ゲル化剤の例としては、ポリアクリル酸、ポリアクリロニトリル、グラフト化デンプン材料(例えば、デンプングラフト化ポリアクリル酸、デンプングラフト化ポリアクリロニトリル)、ポリアクリル酸の塩、ポリアクリレート、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、またはそれらの組み合わせが挙げられる。このようなポリアクリル酸の例は、Carbopol 940および934(B.F.Goodrichより入手可能)、ならびにPolygel 4P(3Vより入手可能)であり、グラフト化デンプン材料の例はWaterlock A221(Grain Processing Corporation, Muscatine, IAより入手可能)である。ポリアクリル酸の塩の例は、Alcosorb G1(Ciba Specialtiesより入手可能)である。アノードは、例えば、約0.1重量%〜約2重量%のゲル化剤を含むことができる。
【0016】
ガス発生防止剤は、ビスマス、スズ、鉛、およびインジウムなどの無機材料であってよい。または、ガス発生防止剤は、リン酸エステル、イオン界面活性剤、または非イオン界面活性剤などの有機化合物であってもよい。イオン界面活性剤の例は、例えば、米国特許第4,777,100号に開示されており、これは参照により本明細書に組み入れられる。
【0017】
カソード12は、二酸化マンガン、炭素粒子、およびバインダーを含む。電解質溶液は、カソード12全体にも分散している。これより上および下に挙げられている重量%値は、電解質溶液を分散させた後で測定される。
【0018】
二酸化マンガンは、電気分解によって合成されたMnO2(EMD)、または化学的に合成されたMnO2(CMD)、またはEMDおよびCMDの混合物であってよい。二酸化マンガンの供給元としては、Kerr McGee, Co.(Trona D), Chem Metals, Co., Tosoh、Delta Manganese, Mitsui Chemicals、およびJMCが挙げられる。
【0019】
炭素粒子は、カソード中に使用される任意の従来の炭素粒子であってよい。炭素粒子は、例えば黒鉛粒子であってよい。黒鉛は、合成でも非合成でもよく、または合成および非合成の混合物であってよい。好適な黒鉛粒子は、例えば、Brazilian Nacional de Grafite(Itapecerica, MG Brazil(MP-0702X))または日本のChuetsu Graphite Works, Ltd.(Chuetsu grades WH-20AおよびWH-20AF)から入手することができる。カソードは、例えば約3重量%〜約7%の間、例えば約4重量%〜約6.5重量%の間の炭素粒子を含むことができる。
【0020】
バインダーの例としては、ポリエチレン粉末、ポリアクリルアミド、ポルトランドセメント、ならびにPVDFおよびPTFEなどのフルオロカーボン樹脂が挙げられる。ポリエチレンバインダーの例は、商品名Coathylene HA-1681(Hoechstより入手可能)で販売されている。カソードは、例えば約0.1重量%〜約1重量%の間のバインダーを含むことができる。
【0021】
カソード12は、さらに別の添加剤を含むことができる。このような添加剤の例は、米国特許第5,342,712号に開示されている、これは参照により本明細書に組み入れられる。カソード12は、例えば約0.2重量%〜約2重量%のTiO2を含むことができる。
【0022】
セパレータ16は、電池セパレータの任意の従来設計を有することができる。ある態様においては、セパレータ16は、不織非膜材料の2つの層で形成されることができ、一方の層が他方の表面に沿って配置される。セパレータ16の体積を最小限にしながら効率的な電池を得るために、不織非膜材料の各層は、約54g/m2の坪量、約5.4ミルの乾燥時厚さ、および約10ミルの湿潤時厚さを有することができる。これらの態様において、セパレータは好ましくは、不織非膜層の間に膜材料の層および接着剤層を含まない。一般に、これらの層は、無機粒子などの充填剤を実質的に含まなくてよい。
【0023】
別の態様においては、セパレータ16は、不織材料層と組み合わされたセロハン層を含む。セパレータは、不織材料の追加層も含む。セロハン層は、カソード12またはアノード14と隣接することができる。不織材料は、例えば、約78重量%〜約82重量%のPVA、および約18重量%〜約22重量%のナイロン、および微量の界面活性剤を含む。このような不織材料は、PDMより商品名PA25で入手可能である。
【0024】
ある態様においては、セパレータ16は、上に積層されたセロハン層(例えば、UCBより入手可能な300P002)を有する不織材料(例えば、PDMより入手可能なPA25)である。
【0025】
電池10全体に分散される電解質溶液は、電池中に使用される任意の従来の電解質溶液であってよい。電解質は、KOHまたはNaOHの水溶液であってよい。電解質は、例えば、H2O中に溶解した約20重量%〜約50重量%の間のアルカリ性水酸化物を含むことができる。電解質は、約0重量%〜約4重量%の間の酸化亜鉛を含有することができる。
【0026】
筐体18は、一次アルカリ電池中に使用される任意の従来の筐体であってよい。筐体は、典型的には、内部の金属壁、および熱収縮性プラスチックなどの外部の非導電性材料を含む。任意で、伝導性材料層を、内壁およびカソード12の間に配置することができる。この層は、壁の内面に沿って、カソード12の外周に沿って、またはその両方に沿って配置することができる。伝導性層は、例えば炭素質材料で形成されてよい。このような材料としては、LB1000(Timcalより入手可能)、Eccocoat 257(W. R. Grace & Co.より入手可能)、Electrodag 109(Acheson Industries, Inc.より入手可能)、Electrodag 112(Achesonより入手可能)、およびEB0005(Achesonより入手可能)が挙げられる。伝導性層を取り付ける方法は、例えば、カナダ特許第1,263,697号明細書に開示されており、これは参照により本明細書に組み入れられる。
【0027】
集電体20は、真鍮などの好適な金属から作製される。シール22は、例えばナイロンでできていてよい。
【0028】
図2を参照すると、球状亜鉛粒子は、遠心噴霧によって作製することができる。図2において、遠心噴霧装置110は、加熱炉112、および噴霧チャンバー114を含む。噴霧チャンバーは、低酸素雰囲気(例えば、約0.001%〜約1.0%の間の酸素、より好ましくは約0.5%未満の酸素)に維持される。チャンバー114内の残りの気体は不活性ガス(例えば、アルゴン、ヘリウム、窒素)である。例えば、このチャンバーは、約0.01%〜約0.50%の間の酸素を含み、残りの気体が窒素であってよい。
【0029】
噴霧チャンバー114内部には、カップ116が配置される。カップ116は、例えば黒鉛製であってよく、約5cm〜約50cmの間、例えば約10cm〜約20cmの間の直径を有することができる。カップ116は、約0.1cm〜約10cmの間、例えば約2cm〜約3cmの間の深さを有することができる。モーター122(例えば7.5hpモーター)がシャフト133と連結され、これがさらにカップ116と連結される。
【0030】
樋118が、加熱炉112を、噴霧チャンバー114の上部に配置されたタンディッシュ120まで接続する。
【0031】
図示していないが、遠心噴霧装置110は、モーター122およびカップ116の間に配置される滑車系などの他の構成要素を含むことができる。
【0032】
運転中、モーター122がカップ116を駆動させ、それによってカップが回転する。このカップは、約500rpm〜約50,000rpm(例えば、約6000rpm〜約8500rpm)の間の回転速度で回転することができる。
【0033】
亜鉛および合金成分が、加熱炉112中に供給され、その中で亜鉛および合金成分が溶融する。溶融した合金は、約1ppm〜約5,000ppm(溶融した金属の質量が基準)の合金成分(例えば、アルミニウム、ビスマス、カルシウム、ガリウム、インジウム、リチウム、マグネシウム、鉛、スズ、またはそれらの組み合わせ)を含むことができる。合金成分は、約100ppm〜約500ppmの範囲のビスマス、インジウム、および鉛であってよい。合金成分は、約100ppm〜約500ppmの間の範囲のビスマスおよびインジウムであってよい。
【0034】
結果として溶融した合金の十分な量が加熱炉中に集められると、溶融合金は樋118まで下がっていき、タンディッシュ120中に入る。タンディッシュ120は、オリフィス124を有する。溶融合金がオリフィス124を通過すると、それが流れ126を形成し、これが最終的にカップ116と接触する。オリフィス124は、所望の溶融流量(すなわち流れ126の流量)が得られるような大きさにすることができる。溶融金属は、溶融流量が約10ポンド亜鉛/時約20,000ポンド亜鉛/時(例えば、約4,000ポンド亜鉛/時〜約7,000ポンド亜鉛/時の間、約2,450ポンド亜鉛/時、約3,100ポンド亜鉛/時)の溶融流量を有する。
【0035】
流れ126がカップ116と接触すると、遠心力によって溶融合金がカップ116を超えて広がり、液滴となってカップを離れ、続いて冷却されて固化し、亜鉛粒子128を形成する。結果として得られる亜鉛粒子のある割合が球状となり得る。亜鉛粒子128が形成された後、例えば、輸送手段130によってふるい分け作業(例えば60メッシュスクリーンを含む)に送ることができる。
【0036】
実施例
球状亜鉛粒子を含むアノードスラリーの一例を、以下の手順に従って作製することができる(亜鉛粒子の作製は生産規模で実施するが、電解質ゲルの作製、およびアノードスラリーの作製は実験室規模および/またはパイロット規模で実施しており、生産規模に拡大する必要がある)。アノードスラリーは、例えば図1中の電池中に組み込むことができる。
【0037】
亜鉛粒子の作製
図2を参照しながら前述したように、以下の特徴を有する亜鉛粒子を遠心噴霧によって作製することができる。
【0038】
(表1)亜鉛粒子の特徴

【0039】
亜鉛粉末は、0.35%および7750rpmのそれぞれ比較的一定の酸素含有率および回転速度を使用し、遠心噴霧装置を使用して作製することができる。約3100ポンド/時または約2450ポンド/時の溶融流量を使用することができる。噴霧カップは直径が約6インチであってよい。
【0040】
電解質ゲルの作製
以下の内容物を有する電解質ゲルを作製することができる。
【0041】
(表2)電解質ゲルの内容物

【0042】
電解質ゲルは以下のように作製することができる。
1.水中の34.8%のKOHおよび2.0%のZnO電解質をブレンダーに投入し、ブレンダーを作動させる。
2.C940(Noveon, Inc.より入手可能)およびWaterlock A221(Grain Processing Corp.より入手可能)ゲル化剤を徐々にブレンダーに加える。
3.約3分後にブレンダーを停止させる。
4.得られたゲルを少なくとも8時間(好ましくは24時間)かけて水和させる。
【0043】
アノードスラリーの作製
以下の組成を有するアノードスラリーを作製することができる。
【0044】
(表3)アノードスラリーの内容物

【0045】
アノードスラリーを以下のように作製することができる。
1.ゲル化した電解質を容量1.5リットルの二重遊星型(double planetary)ブレンダーに加える。
2.酢酸インジウムおよび界面活性剤溶液を加える。
3.約28インチ(Hg)(すなわち、約50mm絶対圧力)まで真空を上昇させ、攪拌器(20rpm)を作動させて、6分間混合する。
4.攪拌器を停止し、真空を開放する。
5.攪拌器を作動させ、15〜30秒かけて亜鉛粉末を加える。
6. 約28インチ(Hg)まで真空を上昇させ、攪拌器(20rpm)を作動させて、24分間混合する。
【0046】
球状亜鉛粒子は、角型電池のアノード中に使用することもできる。好適な角型電池は、どちらも2003年1月3日に提出された米国特許出願第10/336,475号および米国特許出願第10/336,261号に記載されており、これら全体の内容が参照により本明細書に組み入れられる。
【0047】
図3〜3Bを参照すると、角型電池310は、電池の長手方向軸に対して平行な少なくとも2つの互いに反対側の平坦な側面を有する。電池310は、平行六面体であってもよいが、好ましくは長方形である。電池310は、互いに反対側の1組の大きな平坦な壁313および315、互いに反対側の1組の小さな平坦な壁314および316、閉鎖した端部318、ならびに反対側の開放端部320を境界とする筐体312を有する。電池は、負端子板322を有するエンドキャップ組立体321をさらに含む。電池内容物は、アノード324、カソード326、およびセパレータ328を含む。アノード324は、球状亜鉛粒子および水性電解質を含む亜鉛スラリーの形態である。
【0048】
他の態様は、特許請求の範囲の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】電池の一態様の側断面図である。
【図2】遠心噴霧装置の概略図である。
【図3】電池の別の態様の斜視図である。
【図3A】電池の別の態様の斜視図である。
【図3B】図3および3Aの電池の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
亜鉛粒子を含むアノードであって、少なくとも約50重量%の亜鉛粒子が球状であり、各球状亜鉛粒子が約1.0〜約2.0の間のアスペクト比を有し、アスペクト比が、亜鉛粒子の最長軸の、最長軸の垂直二等分線の平均に対する比に等しい、アノード。
【請求項2】
少なくとも約60重量%の亜鉛粒子が、球状である、請求項1記載のアノード。
【請求項3】
少なくとも約70重量%の亜鉛粒子が、球状である、請求項2記載のアノード。
【請求項4】
少なくとも約80重量%の亜鉛粒子が、球状である、請求項3記載のアノード。
【請求項5】
少なくとも約90重量%の亜鉛粒子が、球状である、請求項4記載のアノード。
【請求項6】
少なくとも約95重量%の亜鉛粒子が、球状である、請求項5記載のアノード。
【請求項7】
亜鉛粒子が、アルミニウム、ビスマス、カルシウム、ガリウム、インジウム、リチウム、マグネシウム、鉛、およびスズからなる群より選択される一つまたは複数の成分を含む亜鉛合金を含む、請求項1記載のアノード。
【請求項8】
以下を含む、電池:
筐体;
電解質;
筐体内のカソード;および
筐体内のアノードであって、アノードが亜鉛粒子を含み、少なくとも約50重量%の亜鉛粒子が球状であり、各球状亜鉛粒子が約1.0〜約2.0の間のアスペクト比を有し、アスペクト比が、亜鉛粒子の最長軸の、最長軸の垂直二等分線の平均に対する比に等しい、アノード。
【請求項9】
少なくとも約60重量%の亜鉛粒子が、球状である、請求項8記載の電池。
【請求項10】
少なくとも約80重量%の亜鉛粒子が、球状である、請求項9記載の電池。
【請求項11】
少なくとも約95重量%の亜鉛粒子が、球状である、請求項10記載の電池。
【請求項12】
亜鉛粒子が、アルミニウム、ビスマス、カルシウム、ガリウム、インジウム、リチウム、マグネシウム、鉛、およびスズからなる群より選択される一つまたは複数の成分を含む亜鉛合金を含む、請求項8記載の電池。
【請求項13】
カソードが、MnO2を含む、請求項8記載の電池。
【請求項14】
筐体が、角柱型である、請求項8記載の電池。
【請求項15】
電解質が、アルカリ性である、請求項8記載の電池。
【請求項16】
電池が、単3電池を含む、請求項15記載の電池。
【請求項17】
電池が、単4電池を含む、請求項15記載の電池。
【請求項18】
電池が、単2または単1電池を含む、請求項15記載の電池。
【請求項19】
溶融亜鉛を約1%未満の酸素の雰囲気中で遠心噴霧して、亜鉛粒子を得る段階を含み、少なくとも約30重量%の亜鉛粒子が球状であり、各球状亜鉛粒子が約1.0〜約2.0の間のアスペクト比を有し、アスペクト比が、亜鉛粒子の最長軸の、最長軸の垂直二等分線の平均に対する比に等しい、亜鉛粒子の作製方法。
【請求項20】
溶融亜鉛が、約0.7%未満の酸素の雰囲気中で遠心噴霧される、請求項19記載の方法。
【請求項21】
溶融亜鉛が、約0.5%未満の酸素の雰囲気中で遠心噴霧される、請求項20記載の方法。
【請求項22】
溶融亜鉛が、約0.3%未満の酸素の雰囲気中で遠心噴霧される、請求項21記載の方法。
【請求項23】
溶融亜鉛が、約0.1%未満の酸素の雰囲気中で遠心噴霧される、請求項22記載の方法。
【請求項24】
亜鉛粒子をアノードに混入する段階をさらに含む、請求項19記載の方法。
【請求項25】
以下の段階を含む、電池製造方法:
(a)溶融亜鉛を約1%未満の酸素の雰囲気中で遠心噴霧する段階であって、遠心噴霧によって亜鉛粒子が作製され、少なくとも約30重量%の亜鉛粒子が球状であり、各球状亜鉛粒子が約1.0〜約2.0の間のアスペクト比を有し、アスペクト比が、亜鉛粒子の最長軸の、最長軸の垂直二等分線の平均に対する比に等しい段階;
(b)亜鉛粒子をアノード中に混入する段階;および
(c)アノードおよびカソードを電池筐体中に組み込む段階。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図3B】
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【公表番号】特表2007−524190(P2007−524190A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517296(P2006−517296)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/019112
【国際公開番号】WO2004/114442
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(593093249)ザ ジレット カンパニー (349)
【Fターム(参考)】