説明

電池用粘着テープ

【課題】電極間の短絡を防止する目的で極板等に貼着する電池用粘着テープであって、基材から糊がはみ出すことにより引き起こされる電解液の劣化を抑制することができる電池用粘着テープを提供する。
【解決手段】本発明の電池用粘着テープは、基材の少なくとも一方の面に粘着剤層を積層して得られる粘着テープであって、前記粘着剤層が基材の両側端縁部から0.5mm以上内側に積層されていること、前記粘着テープの23℃における180°引き剥がし粘着力が0.1N/10mm以上であること、及び前記粘着テープの粘着剤層面をベークライト板に貼付(貼付面積:10mm×20mm)し、40℃において、500gの荷重を1時間かけた後のズレ距離が0.2mm以下であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池用粘着テープ、具体的には、リチウムイオン電池等の電池内部に貼り合わせて、短絡を防止する目的で使用する粘着テープに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、リチウムイオン電池等の二次電池は、携帯電話やノートパソコン等のモバイル機器の電源として不可欠である。また、リチウムイオン電池は高容量且つ軽量であるため、電気自動車用バッテリーとしても大いに期待され、今後更なる高容量化が求められている。
【0003】
リチウムイオン電池の高容量化に伴い、特に巻回型電池において電極板の巻回数がより多くなる傾向があり、より薄いセパレータを使用することが主流となっている。しかし、セパレータの薄層化に伴い、製造工程において、電池内部に混入した非常に小さな異物、又は極板に存在するバリ等によりセパレータに穴が開き、正の電極板と負の電極板とが短絡(ショート)して発熱し、発火事故等の原因となることが問題となっていた。
【0004】
短絡を防止する方法としては、バリが存在する極板端部や電極端子に粘着テープを貼り合わせることにより、薄いセパレータにバリが接触して穴が開くことを防止する方法が挙げられる(特許文献1)。
【0005】
しかし、特に巻回型電池の場合、電池の巻回構造の内側に位置する電極のリード付近にも粘着テープが使用されるが、その場合、巻回構造の内側部分では高い内圧がかかるため粘着剤層が変形しやすく、基材から糊(粘着剤層)がはみ出し易い。そして、基材からはみ出した糊は電解液と接触するが、リード付近は電池のなかでも最も反応性が高い部位であるため、糊が電解液中の電解質と反応し、それにより電解液が劣化して電池特性が低下することが問題であった。具体的には、電池の製造に際してアクリル系粘着剤層を有する粘着テープを使用した場合、高電圧下の充電、放電を繰り返す間にアクリル系粘着剤層中の架橋点及び官能基が電解液中の電解質と化学反応を起こして電池の劣化を引き起こすことが問題であった。
【0006】
特許文献2には、有機系電解液を使用するリチウムイオン電池等の二次電池の製造に際し、前記有機系電解液に対して安定な基材フィルム上にポリイソブチレンゴムと飽和炭化水素樹脂からなる粘着剤層を形成して得られる粘着テープを使用すると、電池が劣化せず、出力を高水準に維持することができると記載されているが、接着性付与のために使用している飽和炭化水素樹脂は、その製法上の理由から、構造中に二重結合を含有する不純物を完全に排除することは困難であり、高電圧下の充電、放電を繰り返す間に徐々に電池が劣化する。そのため、より高容量化、より高出力化された電池においては、電池内部での粘着剤層と電解液との反応性はより高くなるため、電解液の劣化がますます起こりやすくなり、電池出力を維持することができないことが問題であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−247489号公報
【特許文献2】特開平9−165557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は、極板に存在するバリ等による電極間の短絡を防止する目的で極板等に貼着する電池用粘着テープについて、基材から糊がはみ出すことにより引き起こされる電解液の劣化を抑制することができる電池用粘着テープを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、基材の両側端縁部に特定の幅の粘着剤層非積層部分を形成して粘着剤層を積層することにより得られる、特定の粘着力を有し、且つ、40℃において、500gの荷重を1時間かけた後のズレ距離が特定の値である粘着テープは、高圧力下でも基材から糊がはみ出し難く、そのような粘着テープを電池用粘着テープとして使用すると、電解液の劣化を極めて低く抑制することができ、高い水準で電池出力を維持することができることを見いだした。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
【0010】
すなわち、本発明は、基材の少なくとも一方の面に粘着剤層を積層して得られる粘着テープであって、前記粘着剤層が基材の両側端縁部から0.5mm以上内側に積層されていること、前記粘着テープの23℃における180°引き剥がし粘着力が0.1N/10mm以上であること、及び前記粘着テープの粘着剤層面をベークライト板に貼付(貼付面積:10mm×20mm)し、40℃において、500gの荷重を1時間かけた後のズレ距離が0.2mm以下であることを特徴とする電池用粘着テープを提供する。
【0011】
粘着剤層の厚みは、1〜45μmが好ましい。
【0012】
粘着剤層を形成する粘着剤としては、アクリル系ポリマーを含有することが好ましく、更に架橋剤を含有することが好ましい。
【0013】
架橋剤の含有量としては、アクリル系ポリマー100重量部に対して0.4〜14重量部が好ましい。
【0014】
前記電池用粘着テープは、短絡防止用として電極端子及び/又は極板端部に貼付して使用すること、セパレータにおける極板端部が接触する部分に貼付して使用することが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る電池用粘着テープは、十分な粘着力を維持しつつ、基材の両側端縁部に特定の幅の粘着剤層非積層部分を形成するため、高圧下でも基材から糊のはみ出しが起こりにくい。そのため、巻回型電極構造を有する電池の極板等に貼付することにより、電解液の劣化を抑制し、電池出力を高い水準に維持しつつ、バリ等によるセパレータの貫通により引き起こされる電極間の短絡を防止することができ、電池に高い安全性、信頼性を付与することができる。本発明に係る電池用粘着テープは、高出力化、高容量化された電池において好適に使用することができる。
【0016】
さらにまた、本発明に係る電池用粘着テープは、製造の工程でロール状に巻回しても(高い圧力がかかっても)、基材から糊がはみ出しにくいため、製造ラインの汚染を防止することができ、また、粘着テープ端面への異物の付着による歩留まりの低下も防止することができる。そのため生産性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る電池用粘着テープの一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明に係る電池用粘着テープの他の一例を示す概略断面図である。
【図3】リチウムイオン電池における、本発明にかかる電池用粘着テープの使用例を示した概略図であり、図(3-1)は使用前の図、図(3-2)は極板等へ本発明にかかる電池用粘着テープを貼着した図、図(3-3)は、極板を巻回して本発明にかかる電池用粘着テープを使用して巻き止めした図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の実施の形態を、必要に応じて図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0019】
本発明に係る電池用粘着テープは、基材の少なくとも一方の面に粘着剤層を積層して得られる粘着テープであって、前記粘着剤層が基材の両側端縁部から0.5mm以上内側に積層されていること、前記粘着テープの23℃における180°引き剥がし粘着力が0.1N/10mm以上であること、及び前記粘着テープの粘着剤層面をベークライト板に貼付(貼付面積:10mm×20mm)し、40℃において、500gの荷重を1時間かけた後のズレ距離が0.2mm以下であることを特徴とする。
【0020】
図1は、本発明に係る電池用粘着テープ3の一例を示す概略断面図であり、基材1の片面に、該基材1の両側端縁部にそれぞれLa1、La2(mm)幅(La1、La2≧0.5)の粘着剤層非積層部分を形成して粘着剤層2Aが設けられている。La1、La2(mm)は同一であっても良く、異なっていてもよい。
【0021】
図2は、本発明に係る電池用粘着テープ3の他の一例を示す概略断面図であり、基材1の両面に、該基材1の両側端縁部にそれぞれLa1、La2、Lb1、Lb2(mm)幅(La1、La2、Lb1、Lb2≧0.5)の粘着剤層非積層部分を形成して粘着剤層2A、2Bが設けられている。粘着剤層2A、2Bは組成及び厚みについて、同一であっても良く異なっていてもよい。また、La1、La2、Lb1、Lb2(mm)は同一であっても良く、異なっていてもよい。
【0022】
[粘着剤層]
本発明における粘着剤層を形成する粘着剤に含有するポリマー成分としては、特に限定されることがなく、例えば、ゴム系ポリマー、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー等の公知のポリマーを挙げることができる。
【0023】
上記アクリル系ポリマーとしては、例えば、主モノマーとして粘着性を付与する低Tgモノマー、コモノマーとして接着性や凝集性を付与する高Tgモノマー、接着性を改良する官能基含有モノマー等を重合して得られるポリマー等を挙げることができる。
【0024】
前記低Tgモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル等のアルキル基の炭素数が1〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル等を挙げることができる。なお、本明細書において「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び/又は「メタクリル」を意味する。
【0025】
上記の中でも、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、常温における接着性及び耐水性に優れる粘着剤層を形成することができる点で好ましく、特に好ましくはアクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)、アクリル酸n−ブチル(BA)である。
【0026】
上記低Tgモノマーの含有量は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、50〜100重量%が好ましく、特に好ましくは70〜100重量%である。
【0027】
前記高Tgモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルエーテル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニル基含有化合物等を挙げることができる。
【0028】
上記の前記高Tgモノマーの含有量は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、20重量%未満であることが好ましく、特に好ましくは10重量%未満である。
【0029】
上記官能基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等のカルボキシル基若しくは酸無水物基含有モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、ビニルアルコール、アリルアルコール等のヒドロキシル基(水酸基)含有モノマー;(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有モノマー;N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド等のN−置換アミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチル等のアミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジル等のグリシジル基含有モノマー等を挙げることができる。上記官能基含有モノマーの中でも、カルボキシル基含有モノマー(特に、アクリル酸(AA))、ヒドロキシル基(水酸基)含有モノマー(特に、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル)が好ましい。
【0030】
上記の官能基含有モノマーの含有量は、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分全量(100重量%)に対して、20重量%未満が好ましく、特に好ましくは10重量%以下、最も好ましくは7重量%以下(例えば、1.0〜6重量%、好ましくは3.0〜5.5重量%、特に好ましくは3.5〜5.3重量%)である。
【0031】
上記アクリル系ポリマーは、上記のモノマー成分を公知乃至慣用の重合方法により重合して調製することができる。アクリル系ポリマーの重合方法としては、例えば、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合法や活性エネルギー線照射による重合方法(活性エネルギー線重合方法)等が挙げられる。上記の中でも透明性、耐水性、コスト等の点で、溶液重合方法、活性エネルギー線重合方法が好ましく、特に好ましくは溶液重合方法である。
【0032】
上記の溶液重合に際しては、各種の一般的な溶剤を用いることができる。このような溶剤としては、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類等の有機溶剤が挙げられる。溶剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0033】
上記アクリル系ポリマーの重合に際しては、重合開始剤を使用することができる。前記重合開始剤としては、特に限定されず公知乃至慣用のものの中から適宜選択して使用することができ、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル−2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン等の過酸化物系重合開始剤等の油溶性重合開始剤等を挙げることができる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。重合開始剤の使用量としては、特に限定されず、従来、重合開始剤として利用可能な範囲であればよい。
【0034】
前記ポリマーの重量平均分子量(Mw)としては、例えば、20万〜300万程度が好ましく、なかでも、電解液に溶出しにくく、電解液の劣化を抑制することができる点で、100万〜300万程度が好ましい。ポリマーの重量平均分子量(Mw)が上記範囲を下回ると凝集力が劣り、電池内部に使用する場合等、高い圧力がかかる環境下では粘着剤層が変形して基材から糊がはみ出し易く、電解液へ溶出し易くなり、電解液の劣化の原因となる傾向がある。一方、ポリマーの重量平均分子量(Mw)が上記範囲を上回ると、粘着剤層が硬くなり過ぎて粘着力が不十分となり、極板等への貼着が困難となる傾向がある。ポリマーの重量平均分子量は、架橋剤の使用量、重合の際の温度や時間、モノマー濃度等を調整することによりコントロールすることができる。
【0035】
また、ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、マイナス20℃以下であることが好ましい。ガラス転移温度(Tg)がマイナス20℃を上回ると、使用温度によっては粘着剤層が硬くなり、粘着力が不十分となり、極板等への貼着が困難となる場合がある。
【0036】
本発明における粘着剤層を形成する粘着剤には、上記ポリマー以外に添加剤を含んでいてもよい。本発明においては、粘着剤層を形成する粘着剤に上記ポリマーと共に架橋剤を含有することが好ましい。それにより、ポリマーを架橋して3次元架橋構造を形成することができ、粘着剤層の凝集性を高め、より一層、糊はみ出し防止性を高めることができる。
【0037】
前記架橋剤としては、例えば、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩、アミン化合物、ヒドラジン化合物、アルデヒド系化合物等の各種架橋剤を挙げることができる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。架橋剤はアクリル系ポリマーに含有する官能基により適宜選択して使用することができる。本発明の架橋剤としては、なかでもイソシアネート系化合物を使用することが、ポットライフが適度に長く、作業性に優れる点で好ましい。
【0038】
架橋剤の使用量としては、例えば、上記アクリル系ポリマー100重量部に対して0.4〜14重量部程度、好ましくは0.5〜10重量部程度、特に好ましくは0.5〜5重量部程度である。架橋剤の使用量が上記範囲を下回ると、糊はみ出し防止性を高める効果が得られにくくなる場合がある。一方、架橋剤の使用量が上記範囲を上回ると、白化することにより透明性が低下して外観を損ねる場合がある。また、粘着剤層の粘着力が低下して、極板等に貼着することが困難となる場合がある。
【0039】
架橋剤以外の添加剤としては、例えば、粘着付与剤、軟化剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤等を挙げることができる。
【0040】
前記粘着付与剤としては、例えば、ロジン樹脂及びその誘導体、ポリテルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂等を挙げることができる。
【0041】
前記軟化剤としては、例えば、液状ポリエーテル、グリコールエステル、液状ポリテルペン、液状ポリアクリレート、フタル酸エステル、トリメット酸エステル等を挙げることができる。
【0042】
粘着剤層の形成方法としては、公知慣用の方法を採用することができ、例えば、必要に応じて溶媒(例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メチルエチルケトン等)を使用して上記ポリマーと必要に応じて使用される添加剤を希釈して粘着剤を調製し、これを基材上又は適当なセパレータ(剥離紙など)上に塗布し、その後乾燥する方法などを挙げることができる。
【0043】
本発明における粘着剤層の厚さは、例えば1〜45μm(好ましくは1〜40μm、特に好ましくは1〜30μm、更に好ましくは1.5〜20μm、最も好ましくは5〜15μm)である。粘着剤層の厚さが1μmを下回ると、接着性が不十分となり、電池内部に貼り合わせて電極間の短絡を防止する目的に使用することが困難となる場合がある。一方、厚さが45μmを超えると、粘着剤層の変形や、基材から糊のはみ出しが起き易くなり、電解質の劣化を引き起こしやすくなる場合がある。また、電池内に占める体積が大きくなり過ぎ、電池の高容量化が困難となる傾向がある。
【0044】
[基材]
基材としては、特に限定されず、各種基材を用いることが可能であり、例えば、布、不織布、フェルト、ネット等の繊維系基材;各種の紙等の紙系基材;金属箔、金属板等の金属系基材;各種樹脂によるフィルムやシート等のプラスチック系基材;ゴムシート等のゴム系基材;発泡シート等の発泡体や、これらの積層体等の適宜な薄葉体を用いることができる。上記プラスチック系基材の材質又は素材としては、例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等)、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリイミド、セルロース類、フッ素系樹脂、ポリエーテル、ポリエーテルアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリスチレン系樹脂(ポリスチレン等)、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン等が挙げられる。これらは単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、基材は単層の形態を有していてもよく、また、複層の形態を有していてもよい。
【0045】
本発明における基材としては、なかでもプラスチック系基材が、耐溶剤性、耐熱性に優れ、更に伸縮性に優れ、外部からの応力に対する応力緩衝性を発揮することにより基材が破断し難い点で好ましい。
【0046】
プラスチック系基材の材質又は素材は、本発明の電池用粘着テープに求められる特性に応じて適宜選択して使用することができる。強靱性が求められる場合は、ポリオレフィン(特に、ポリプロピレン、ポリエチレン)を使用することが好ましく、耐熱性が求められる場合は、ポリイミドを使用することが好ましい。
【0047】
前記プラスチック系基材は、延伸処理(一軸延伸又は二軸延伸)等により変形性を制御していてもよい。また、基材の表面には、必要に応じて、粘着剤層との密着性を高めるため、慣用の表面処理、例えば、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的方法による酸化処理等が施されていてもよい。
【0048】
基材の厚さとしては、特に限定されないが、例えば8〜100μm程度、好ましくは10〜50μm程度、特に好ましくは15〜30μmである。基材の厚さが上記範囲を下回ると、粘着テープの強度が低くなりすぎ、実用性を損なう恐れがある。一方、基材の厚さが上記範囲を上回ると、電池内に占める体積が大きくなり過ぎ、電池の高容量化が困難となる傾向がある。
【0049】
[電池用粘着テープ]
本発明に係る電池用粘着テープは、基材の少なくとも一方の面に粘着剤層を積層して得られる粘着テープであって、上記粘着剤層が、基材の両側端縁部から0.5mm以上(例えば、0.5〜10mm程度、好ましくは1〜7mm程度、特に好ましくは3〜6mm程度)内側に積層されていることを特徴し、基材に粘着剤層が、該基材両側端縁部に0.5mm幅以上(例えば0.5〜10mm幅程度、好ましくは1〜7mm幅程度、特に好ましくは3〜6mm幅程度)の粘着剤層非積層部分(粘着剤層非塗布領域)を形成して積層(塗布)されている。それにより、本発明に係る電池用粘着テープは、接着性と糊のはみ出し防止性とを兼ね備えることができる。粘着剤層非積層部分の幅が上記範囲を下回ると、糊のはみ出しを防止することが困難となる。
【0050】
本発明に係る電池用粘着テープの幅は適宜調整することができ、例えば、10.0〜150.0mm程度(好ましくは、15.0〜110.0mm程度)である。
【0051】
また、本発明に係る電池用粘着テープ幅に対する粘着剤層非積層部分(粘着剤層非塗布領域)の幅の占める割合としては、例えば、1〜80%程度、好ましくは1.5〜70%程度である。粘着剤層非積層部分(粘着剤層非塗布領域)の幅の占める割合が上記範囲を上回ると、粘着力が低下して、電池内部に貼り合わせて、短絡を防止する効果を十分に発揮することが困難となる傾向がある。一方、粘着剤層非積層部分(粘着剤層非塗布領域)の幅の占める割合が上記範囲を下回ると、粘着剤層の変形や、基材から糊のはみ出しが起き易くなり、電解質の劣化を引き起こしやすくなる傾向がある。
【0052】
本発明に係る電池用粘着テープはせん断保持力に優れ、40℃において、500gの荷重を1時間かけた後のズレ距離が、0.20mm以下(好ましくは0.15mm以下、特に好ましくは0.12mm以下)である(JIS Z 0237準拠)。ズレ距離が上記範囲を上回ると、糊のはみ出しを防止することが困難となる傾向がある。
【0053】
また、本発明に係る電池用粘着テープの23℃における180°引き剥がし粘着力は、0.1N/10mm以上であり、なかでも0.1〜4.0N/10mm程度、特に0.2〜2.0N/10mm程度が好ましい(JIS Z 0237:2000準拠)。本発明に係る電池用粘着テープは、上記粘着力を有するため、リチウムイオン電池等の電池内部に貼り合わせて、短絡を防止する効果を十分に発揮することができる。
【0054】
本発明に係る電池用粘着テープの形成方法としては、例えば、上記粘着剤層を構成する粘着剤を基材の両側端縁部から0.5mm以上内側に塗布して粘着剤層を形成する方法や、適当なセパレータ(剥離紙等)上に前記コーティング液を塗布して粘着剤層を形成し、これを基材の両側端縁部から0.5mm以上内側に転写(移着)して積層する方法等が挙げられる。転写による場合は、基材との界面にボイド(空隙)が残る場合がある。この場合、オートクレーブ処理等により加温加圧処理を施し、ボイドを拡散させて消滅させることができる。
【0055】
また、本発明に係る電池用粘着テープには、粘着剤層表面の保護、ブロッキング防止の観点等から、粘着剤層表面にセパレータ(剥離ライナー)が設けられていてもよい。セパレータは本発明に係る電池用粘着テープを被着体に貼着する際に剥がされるものであり、必ずしも設けなくてもよい。用いられるセパレータとしては、特に限定されず、公知慣用の剥離紙等を使用できる。例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン系等の剥離剤により表面処理されたプラスチックフィルムや紙等の剥離層を有する基材;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等のフッ素系ポリマーからなる低接着性基材;オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)等の無極性ポリマーからなる低接着性基材等を用いることができる。
【0056】
本発明に係る電池用粘着テープが両面粘着テープである場合、上記セパレータは、本発明に係る電池用粘着テープの両方の粘着剤層表面に設けられてもよいし、片方の粘着面に背面剥離層を有するセパレータを設け、シートを巻回することによって、反対側の粘着剤層表面にセパレータの背面剥離層が接するようにしてもよい。
【0057】
本発明に係る電池用粘着テープは、リチウムイオン電池等の非水系電解液が封入される電池の製造用に使用されることが好ましい。
【0058】
前記非水系電解液としては、特に限定されることがなく、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)等の環状カーボネートとジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)等の鎖状カーボネートとの混合溶媒と、電解質としてLiPF6等のリチウム塩が溶解している電解液等を挙げることができる。
【0059】
リチウムイオン電池は、正極芯体に正極活物質が塗布された正極板と、負極芯体に負極活物質が塗布された負極板とがセパレータを介して相対向し、これらを渦巻状に巻回して得られた巻回型電極群、正極板、負極板から引き出された電極端子、及び電解液が外装缶に封入された構造を有する。
【0060】
本発明に係る電池用粘着テープは、リチウムイオン電池等の電池製造過程において、異物やバリ等によるセパレータの貫通を防止する目的や、電池ケース内への電極の詰め込み適性を改善する目的(例えば、巻回型電池の巻末部を巻き止めする目的、活物質の剥がれを防止する目的)で使用することができる。貼着場所としては前記目的を達成することができる場所であれば特に限定されることなく、例えば、電池内部(特に、電極端子、極板端部、セパレータにおける極板端部が接触する部分、活物質の端部、巻末部等)に貼り合わせて使用することが好ましい(図3参照)。
【実施例】
【0061】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0062】
実施例1
アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸(100重量部/5重量部)を構成モノマーとするアクリル系ポリマー100重量部に、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン(株)製)を2重量部添加し、トルエンで希釈して粘着剤(1)を得た。
得られた粘着剤(1)を、厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)上の両側端縁部から0.5mm内側に、乾燥後の厚みが15μmとなるように塗布、乾燥して、粘着テープ(1)を得た。
【0063】
実施例2
粘着剤層の乾燥後の厚みを15μmから2μmへ変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープ(2)を得た。
【0064】
実施例3
粘着剤層の乾燥後の厚みを15μmから45μmへ変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープ(3)を得た。
【0065】
実施例4
イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン(株)製)の使用量を2重量部から0.5重量部に変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープ(4)を得た。
【0066】
実施例5
イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン(株)製)の使用量を2重量部から10重量部に変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープ(5)を得た。
【0067】
実施例6
基材を厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)から、厚さ25μmのポリイミドフィルム(PI)に変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープ(6)を得た。
【0068】
実施例7
アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸(100重量部/5重量部)からアクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸ブチル/メタクリル酸メチル/ヒドロキシエチルアクリレート(25重量部/75重量部/5重量部/4重量部)に変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープ(7)を得た。
【0069】
実施例8
アクリル酸2−エチルヘキシル/アクリル酸(100重量部/5重量部)からアクリル酸ブチル/アクリル酸(100重量部/5重量部)に変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープ(8)を得た。
【0070】
実施例9
架橋剤としてイソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン(株)製)を2重量部と、エポキシ系架橋剤(商品名「TETRAD−C」、三菱瓦斯化学(株)製)0.05重量部を添加した以外は実施例1と同様にして粘着テープ(9)を得た。
【0071】
比較例1
粘着剤層の乾燥後の厚みを15μmから60μmへ変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープ(10)を得た。
【0072】
比較例2
粘着剤層の乾燥後の厚みを15μmから25μmへ変更した以外は実施例4と同様にして粘着テープ(11)を得た。
【0073】
比較例3
イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン(株)製)を使用しなかった以外は実施例1と同様にして粘着テープ(12)を得た。
【0074】
比較例4
粘着剤層を基材全面に設けた以外は実施例2と同様にして粘着テープ(13)を得た。
【0075】
比較例5
粘着剤層の乾燥後の厚みを15μmから0.5μmへ変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープ(14)を得た。
【0076】
比較例6
イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン(株)製)の使用量を2重量部から15重量部に変更した以外は実施例1と同様にして粘着テープ(15)を得た。
【0077】
実施例及び比較例で得られた粘着テープについて、下記試験を行い電池用粘着テープとしての評価を行った。
【0078】
<糊のはみ出し防止性試験>
金属SUS板に、ヒートプレス機(商品名「TP−701−B ヒートシールテスター上下温調TYPE」、テスター産業(株)製)を用いて、下記条件にて実施例及び比較例で得られた粘着テープの圧着を行い、光学顕微鏡(商品名「デジタルマイクロスコープ VHX−100」、キーエンス(株)製)を用いて、粘着テープ端部から糊のはみ出しの有無を観察し、糊のはみ出し防止性を下記基準で評価した。
(圧着条件)
温度:150℃
圧力:0.5MPa
圧縮時間:3分間
(糊のはみ出し防止性評価基準)
糊のはみ出しがない場合:「○」
糊のはみ出しがある場合:「×」
また、糊のはみ出しがある場合は、はみ出し距離を測定し、その最大値を糊のはみ出し距離(mm)とした。
【0079】
<せん断保持力測定>
実施例及び比較例で得られた粘着テープの保持力を、クリープ試験機(商品名「テープクリープ試験機」、今田製作所(株)製)を用い、下記条件でズレ距離(mm)を測定することにより評価した。ズレ距離が少ないほどせん断保持力が優れていることを示す。
測定条件(JIS Z 0237準拠)
温度:40℃
荷重:500gf
保持面積:幅10mm×長さ20mm
【0080】
<粘着力測定>
実施例及び比較例で得られた粘着テープ(幅10mm)の粘着力を下記条件で測定した。
測定条件(JIS Z 0237:2000準拠)
貼付条件:2kgローラーで1往復圧着後、室温で30分放置
測定環境:貼付後、室温にて測定
剥離角度:180°
剥離速度:300mm/分
【0081】
【表1】

比較例5で得られた粘着テープは、粘着剤層厚みが薄すぎたため、粘着力は検出限界未満であった。
比較例6で得られた粘着テープは、粘着剤層が硬くなり過ぎ、粘着力は検出限界未満であった。
【符号の説明】
【0082】
1 基材
2A、2B 粘着剤層
3、3A、3B 電池用粘着テープ
a1、La2、Lb1、Lb2 粘着剤層非積層部分幅
4 電極端子
5 正極板
6 負極板
7 セパレータ
8 活物質

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の少なくとも一方の面に粘着剤層を積層して得られる粘着テープであって、前記粘着剤層が基材の両側端縁部から0.5mm以上内側に積層されていること、前記粘着テープの23℃における180°引き剥がし粘着力が0.1N/10mm以上であること、及び前記粘着テープの粘着剤層面をベークライト板に貼付(貼付面積:10mm×20mm)し、40℃において、500gの荷重を1時間かけた後のズレ距離が0.2mm以下であることを特徴とする電池用粘着テープ。
【請求項2】
粘着剤層の厚みが1〜45μmである請求項1に記載の電池用粘着テープ。
【請求項3】
粘着剤層を形成する粘着剤がアクリル系ポリマーを含有する請求項1または2に記載の電池用粘着テープ。
【請求項4】
粘着剤層を形成する粘着剤が、更に架橋剤を含有する請求項3に記載の電池用粘着テープ。
【請求項5】
架橋剤の含有量が、アクリル系ポリマー100重量部に対して0.4〜14重量部である請求項4に記載の電池用粘着テープ。
【請求項6】
短絡防止用として電極端子及び/又は極板端部に貼付して使用する請求項1〜5の何れか1項に記載の電池用粘着テープ。
【請求項7】
短絡防止用としてセパレータにおける極板端部が接触する部分に貼付して使用する請求項1〜5の何れか1項に記載の電池用粘着テープ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−64086(P2013−64086A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204486(P2011−204486)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】