説明

電波伝搬路表示板および電波伝搬路確認方法

【課題】少なくとも2点から目視によって電波伝搬方向を特定して障害物確認作業を行うことができる電波伝搬路表示板および電波伝搬路確認方法を提供する。
【解決手段】電波を反射板で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するための電波伝搬路表示板10であって、板状の本体11と、本体11に取り付けられた、かつ、電波伝搬路表示板を反射板の反射面に取り付けるための2個のL型固定金物12とを具備する。ここで、本体11には、電波の入射方向を特定するための細長い左側方向表示孔11Lおよび電波の反射方向を特定するための細長い右側方向表示孔11Rが、本体11の表面から裏面まで貫通するように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電波を反射板で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するのに好適な電波伝搬路表示板および電波伝搬路確認方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パラボラアンテナを用いてマイクロ波などの電波を相手局(目的地)に伝送する場合に、パラボラアンテナの高さが低いときには、山上などの中継地点の鉄構(鉄塔などの鉄骨構造物)に中継用の反射板を設置して電波を反射させ、相手局が電波を受信できるようにしている。
【0003】
このような反射板の点検・巡視においては、中継地点によって反射板の反射角度が異なるため、作業員は、目標物(無線局アンテナなど)や地図などを参照して目視で電波伝搬方向(電波の入射方向および反射方向)を特定したのち、電波伝搬路上の障害物(樹木など)の有無を確認している。
【0004】
なお、下記の特許文献1には、電波伝搬路を妨害する障害物の有無を目視により簡単に確認できるように、2つのズームレンズを内蔵した望遠スコープにおいて、接眼部内の接眼レンズから所定間隔を置いた内奥の光軸位置にスケールガラスを配した電波伝搬路障害物確認スコープが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平06−002326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した作業員の目視による電波伝搬方向の特定では、以下に示すような問題があった。
(1)雨や曇りの日は、目標物が確認できないため、電波伝搬方向を特定することができない。
(2)中継地点の位置を特定するために全地球測位システム(GPS)を用いても、目標物などがないと電波伝搬方向を特定することができない。
(3)地図と方位磁石を用いても、磁北と真北との誤差(たとえば、8°)を是正する必要がある。
(4)中継用の反射板の反射角が分かっているため分度器を用いても、分度器を反射板の反射面に当てて電波伝搬方向を特定する必要があり、作業員が障害物確認作業を行える位置が決まってしまう。
【0007】
また、観光地の展望台などでは、離島などの方向を示すための管が設置してあり、管を覗くとその島が見える工夫がしてある。
しかし、このような管を中継地点の鉄構に設置することにより電波伝搬方向を特定することは可能であるが、管の後方からの1点でしか障害物確認作業を行えないため、たとえば作業員は胴綱(安全装置)を付けて鉄構に登り、無理な姿勢で障害物確認作業を行わなければならないという問題がある。また、管が重いと、反射板への取付(固定)作業に苦心することになるという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、少なくとも2点から目視によって電波伝搬方向を特定して障害物確認作業を行うことができる電波伝搬路表示板および電波伝搬路確認方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電波伝搬路表示板は、電波を反射板(2)で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するための電波伝搬路表示板(10;20;30)であって、板状の本体(11;21;31)と、該本体に取り付けられた、かつ、前記電波伝搬路表示板を前記反射板の反射面または該反射板が固定された鉄構(1)に取り付けるための表示板取付手段(12;22;32)とを具備し、前記本体に、前記電波の入射方向を特定するための細長い第1の方向表示孔(11L;21L;31L)および該電波の反射方向を特定するための細長い第2の方向表示孔(11R;21R;31R)が該本体の表面から裏面まで貫通するように形成されていることを特徴とする。
ここで、前記表示板取付手段が、前記本体(11;31)の左側および右側側面にそれぞれ取り付けられた2個のL型固定金具(12;32)、または、前記本体(21)の下端部に取り付けられた取付板(22)であってもよい。
第1および第2のU型金物(33)が、前記本体(31)の裏面と該第1および第2のU型金物とでそれぞれ形成される第1および第2の開口部(33a)が重なり合うように、前記第1の方向表示孔(31L)の先端部および末端部にそれぞれ取り付けられており、第3および第4のU型金物(33)が、前記本体の裏面と該第3および第4のU型金物とでそれぞれ形成される第3および第4の開口部(33a)が重なり合うように、前記第2の方向表示孔(31R)の先端部および末端部にそれぞれ取り付けられていてもよい。
本発明の電波伝搬路確認方法は、電波を反射板(2)で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するための電波伝搬路確認方法であって、作業員が、前記反射板の反射面または前記鉄構(1)に取り付けられた本発明の電波伝搬路表示板(10;20;30)に形成された前記第1の方向表示孔(11L;21L;31L)を該電波伝搬路表示板の上方または下方から見て、該第1の方向表示孔の長手方向に沿った方向を前記電波の入射方向と特定して、該特定した入射方向に障害物がないかを目視で確認する第1のステップと、作業員が、前記電波伝搬路表示板に形成された前記第2の方向表示孔(11R;21R;31R)を該電波伝搬路表示板の上方または下方から見て該第2の方向表示孔の長手方向に沿った方向を前記電波の反射方向と特定して、該特定した反射方向に障害物がないかを目視で確認する第2のステップとを具備することを特徴とする。
また、本発明の電波伝搬路確認方法は、電波を反射板(2)で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するための電波伝搬路確認方法であって、作業員が、前記反射板の反射面または前記鉄構(1)に取り付けられた本発明の電波伝搬路表示板(30)を後方から前記第1および第2の開口部(33a)が重なり合うように見て前記電波の入射方向を特定して、該特定した入射方向に障害物がないかを目視で確認する第1のステップと、作業員が、前記電波伝搬路表示板を後方から前記第3および第4の開口部(33a)が重なり合うように見て前記電波の反射方向を特定して、該特定した反射方向に障害物がないかを目視で確認する第2のステップとを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の電波伝搬路表示板および電波伝搬路確認方法は、以下に示す効果を奏する。
(1)本発明の電波伝搬路表示板を使用することにより、天候に関係なく電波伝搬方向を目視で特定できるため、その日の見通し可能範囲内では電波伝搬路上の障害物の有無を確実に確認することができるので、業務信頼度の向上が図れる。
(2)作業員は、反射板の上方からだけでなく下方や後方からも電波伝搬路表示板を見て電波伝搬方向を特定できるため、無理な体勢をすることなく、また、巡視などで鉄構に昇ることがない場合でも、電波伝搬路上の障害物の有無を確認することができるので、業務の安全性の向上が図れる。
(3)電波伝搬路表示板に少なくとも2つの方向表示孔(電波の入射方向を特定するための方向表示孔と電波の反射方向を特定するための方向表示孔)を形成して溝穴(スリッド)構造とすることにより、上方および下方からの視認性を向上させることができるので、業務の確実性の向上が図れるとともに、電波伝搬路表示板をアルミ製とすることにより、小型軽量化が可能であり、反射板などに負荷をかけずに取り付けることができるので、設備信頼度・作業性の向上が図れる。
(4)電波伝搬方向の特定のための方位磁石、地図および分度器などを不要にすることができるので、巡視・点検時の装備の軽量化が図れる(副次効果)。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施例による電波伝搬路表示板10の構成を示す上面図である。
【図2】図1に示した電波伝搬路表示板10を用いた障害物確認作業の方法について説明するための図である。
【図3】図1に示した2個のL型固定金具12の代わりに取付板22を用いたる電波伝搬路表示板20の構成を示す図であり、(a)は上面図であり、(b)は左側面図である。
【図4】表示板取付部材3を鉄構1に固定して図3に示した電波伝搬路表示板20を鉄構1に取り付ける方法について説明するための図である。
【図5】本発明の第2の実施例による電波伝搬路表示板30の構成を示す図であり、(a)は電波伝搬路表示板30の上面図であり、(b)はU型金物33の取付方法について説明するための図である。
【図6】図5に示した電波伝搬路表示板30を用いた障害物確認作業の方法について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
上記の目的を、板状の本体に電波の入射方向を特定するための細長い方向表示孔と電波の反射方向を特定するための細長い方向表示孔とを本体の表面から裏面まで貫通するように形成することにより実現した。
【実施例1】
【0013】
以下、本発明の電波伝搬路表示板および電波伝搬路確認方法の実施例について、図面を参照して説明する。
本発明の第1の実施例による電波伝搬路表示板10は、左方向から入射角50°で入射する電波を右方向に反射角50°で反射させる反射板2に使用するものであり、図1に示すように板状の本体11と2個のL型固定金具12とを具備する。
【0014】
ここで、本体11は、アルミ製であり、直方体状の形状を有する。
本体11を上から見て左右均等に分割する中心線上には、本体11の表面から裏面まで貫通する細長い中心線孔11Cが形成されている。
本体11の中心線孔11Cの左側には、本体11の表面から裏面まで貫通する細長い左側方向表示孔11L(電波の入射方向を特定するための方向表示孔)が、中心線孔11Cとのなす角が50°となるように形成されている。また、本体11の中心線孔11Cの右側には、本体11の表面から裏面まで貫通する細長い右側方向表示孔11R(電波の反射方向を特定するための方向表示孔)が、中心線孔11Cとのなす角が50°となるように、かつ、中心線孔11Cを対象軸としたときに左側方向表示孔11Lと線対象となる位置に形成されている。
左側および右側方向表示孔11L,11Rは、中心線孔11Cと同じ大きさおよび形状を有する。
【0015】
2個のL型固定金具12は、本体11の左側面および右側面(本体11を上方から見たときの左側および右側の側面)に、L型固定金具12で電波伝搬路表示板10を後述するように反射板2の反射面に取り付ける際にの反射面と接触させる面(以下、「取付面」と称する。)が本体11の下側面(本体11を上方から見たときの下側側面)と同一平面上にくるように、取付用ボルトでそれぞれ取り付けられている。
【0016】
次に、電波伝搬路表示板10を用いて電波伝搬方向を特定して障害物確認作業を行う方法について、図2を参照して説明する。
なお、電波は、図2図示紙面手前方向から反射板2に入射角50°で入射したのち、反射板2で反射角50°で同図図示紙面裏側に向けて反射されるものとする。また、電波伝搬路表示板10は、鉄構1に固定された反射板2の反射面の下端部に2個のL型固定金物12の取付面を当接させたのち、L型固定金物12に形成された取付用ボルト孔(図1の破線参照)に取付用ボルトを通して予め取り付けられているものとする。
【0017】
作業員は、鉄構1に昇ったのち、図2に矢印Aで示すように反射板2の上方から電波伝搬路表示板10を見て、左側方向表示孔11Lの長手方向に沿って遠くを見ることにより、左側方向表示孔11Lの長手方向(すなわち、電波の入射方向)に障害物がないかを目視で確認する。
その後、作業員は、右側方向表示孔11Rの長手方向に沿って遠くを見ることにより、右側方向表示孔11Rの長手方向(すなわち、電波の反射方向)に障害物がないかを目視で確認する。
これにより、作業員は、電波伝搬方向を特定して障害物確認作業を容易に行うことができる。
【0018】
また、左側および右側方向表示孔11L,11Rは本体11の表面から裏面まで貫通しているため、たとえば巡視時には、作業員は、鉄構1に昇らなくても、図2に矢印Bで示すように地上から電波伝搬路表示板10を見て左側および右側方向表示孔11L,11Rを参照して電波伝搬方向を特定することにより、同様にして障害物確認作業を行うことができる。
【0019】
以上の説明では、電波伝搬路表示板10を反射板2に取り付けるのに2個のL型固定金具12を用いたが、図3(a),(b)に示す電波伝搬路表示板20のように、板状の取付板22を本体21の下端部に本体21の表面に対して垂直に取り付けてもよい。
この場合には、取付板22に取付用ボルト孔(図3(a),(b)の破線参照)を所定数(たとえば、左右2個ずつ)形成する。
【0020】
また、電波伝搬路表示板10を反射板2の反射面に取り付けたが、図4に電波伝搬路表示板20について示すように、表示板取付部材3の上端部を、反射板2を固定している鉄構1の反射板固定部の下端部に、かつ、電波伝搬路表示板20が取り付けられる面が反射板2の反射面と平行となるように固定して、取付板22に形成された取付用ボルト孔に取付用ボルトを通して取り付けるようにしてもよい。
【0021】
この場合には、作業員は、鉄構1に昇ったのち、図4に矢印Aで示すように鉄構1の反射板固定部の上方から電波伝搬路表示板20を見て左側および右側方向表示孔21L,21Rを参照して電波伝搬方向を特定することにより、障害物確認作業を行う。
また、作業員は、たとえば巡視時には、鉄構1に昇らなくても、図4に矢印Bで示すように地上から電波伝搬路表示板20を見て左側および右側方向表示孔21L,21Rを参照して電波伝搬方向を特定することにより、障害物確認作業を行う。
【実施例2】
【0022】
次に、本発明の第2の実施例による電波伝搬路表示板30について、図5および図6を参照して説明する。
本実施例による電波伝搬路表示板30は、図5(a),(b)に示すように、4個のU型金物33が本体31の左側および右側方向表示孔31L,31Rの先端部および末端部にその両端が本体31の表面側にくるようにそれぞれ取り付けられている点で、上述した第1の実施例による電波伝搬路表示板10,20と異なる。
【0023】
ここで、左側方向表示孔31Lの先端部および末端部にそれぞれ取り付けられている2個のU型金物33は、左側方向表示孔31Lの長手方向(図5(b)の紙面手前から紙面裏側に向かう方向)に沿って見ると、本体31の裏面とU型金物33とで形成される開口部33aが重なり合うように取り付けられている。
同様に、右側方向表示孔31Rの先端部および末端部にそれぞれ取り付けられている2個のU型金物33は、右側方向表示孔31Rの長手方向に沿って見ると本体31の裏面とU型金物33とで形成される開口部33aが重なり合うように取り付けられている。
【0024】
これにより、図6に示すように電波伝搬路表示板30を反射板2の反射面に取り付けると、作業員は、上述した電波伝搬路表示板10と同様に、同図に矢印A,Bで示すように反射板2の上方および下方から電波伝搬路表示板30を見て左側および右側方向表示孔31L,31Rを参照して電波伝搬方向を特定することにより、障害物確認作業を行うことができる。
【0025】
また、作業員は、鉄構1を途中まで昇って、図6に矢印Cで示すように電波伝搬路表示板30を後方(水平方向)から見て4個のU型金物33を参照して電波伝搬方向を特定することにより、障害物確認作業を行うことができる。
すなわち、作業員は、鉄構1を途中まで昇って、左側方向表示孔31Lの先端部および末端部に取り付けられた2個のU型金物33の開口部33aを互いに重なり合うように見ることにより、電波の入射方向を特定して、特定した電波の入射方向に障害物がないかを目視で確認することができる。
また、作業員は、右側方向表示孔31Rの先端部および末端部に取り付けられた2個のU型金物33の開口部33aを互いに重なり合うように見ることにより、電波の反射方向を特定して、特定した電波の反射方向に障害物がないかを目視で確認することができる。
【0026】
なお、電波伝搬路表示板30においても、図5(a)に示す2個のL型固定金物32の代わりに、図3(a),(b)に示した取付板22を用いてもよい。
【0027】
以上の説明では、本体11,21,31に中心線孔11C,21C,31Cを形成したが、小さい入射角(たとえば、20°など)で入射する電波を反射させる反射板に使用する場合には、左側方向表示孔11L,21L,31Lと右側方向表示孔11R,21R,31Rとのなす角度も小さくなるため(たとえば、40°など)、本体11,21,31に中心線孔11C,21C,31Cを形成するスペースがなくなるので、中心線孔11C,21C,31Cを形成しなくてもよい。
【符号の説明】
【0028】
1 鉄構
2 反射板
3 表示板取付部材
10,20,30 電波伝搬路表示板
11,21,31 本体
11C,21C,31C 中心線孔
11L,21L,31L 左側方向表示孔
11R,21R,31R 右側方向表示孔
12,32 L型固定金物
22 取付板
33 U型金物
33a 開口部
A,B,C 矢印

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電波を反射板(2)で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するための電波伝搬路表示板(10;20;30)であって、
板状の本体(11;21;31)と、
該本体に取り付けられた、かつ、前記電波伝搬路表示板を前記反射板の反射面または該反射板が固定された鉄構(1)に取り付けるための表示板取付手段(12;22;32)とを具備し、
前記本体に、前記電波の入射方向を特定するための細長い第1の方向表示孔(11L;21L;31L)および該電波の反射方向を特定するための細長い第2の方向表示孔(11R;21R;31R)が該本体の表面から裏面まで貫通するように形成されている、
ことを特徴とする、電波伝搬路表示板。
【請求項2】
前記表示板取付手段が、前記本体(11;31)の左側および右側側面にそれぞれ取り付けられた2個のL型固定金具(12;32)、または、前記本体(21)の下端部に取り付けられた取付板(22)であることを特徴とする、請求項1記載の電波伝搬路表示板。
【請求項3】
第1および第2のU型金物(33)が、前記本体(31)の裏面と該第1および第2のU型金物とでそれぞれ形成される第1および第2の開口部(33a)が重なり合うように、前記第1の方向表示孔(31L)の先端部および末端部にそれぞれ取り付けられており、
第3および第4のU型金物(33)が、前記本体の裏面と該第3および第4のU型金物とでそれぞれ形成される第3および第4の開口部(33a)が重なり合うように、前記第2の方向表示孔(31R)の先端部および末端部にそれぞれ取り付けられている、
ことを特徴とする、請求項1または2記載の電波伝搬路表示板。
【請求項4】
電波を反射板(2)で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するための電波伝搬路確認方法であって、
作業員が、前記反射板の反射面または前記鉄構(1)に取り付けられた請求項1乃至3いずれかに記載の電波伝搬路表示板(10;20;30)に形成された前記第1の方向表示孔(11L;21L;31L)を該電波伝搬路表示板の上方または下方から見て、該第1の方向表示孔の長手方向に沿った方向を前記電波の入射方向と特定して、該特定した入射方向に障害物がないかを目視で確認する第1のステップと、
作業員が、前記電波伝搬路表示板に形成された前記第2の方向表示孔(11R;21R;31R)を該電波伝搬路表示板の上方または下方から見て該第2の方向表示孔の長手方向に沿った方向を前記電波の反射方向と特定して、該特定した反射方向に障害物がないかを目視で確認する第2のステップと、
を具備することを特徴とする、電波伝搬路確認方法。
【請求項5】
電波を反射板(2)で反射させて中継を行う中継地点において反射前後の電波伝搬路に障害物があるか否かを確認するための電波伝搬路確認方法であって、
作業員が、前記反射板の反射面または前記鉄構(1)に取り付けられた請求項3記載の電波伝搬路表示板(30)を後方から前記第1および第2の開口部(33a)が重なり合うように見て前記電波の入射方向を特定して、該特定した入射方向に障害物がないかを目視で確認する第1のステップと、
作業員が、前記電波伝搬路表示板を後方から前記第3および第4の開口部(33a)が重なり合うように見て前記電波の反射方向を特定して、該特定した反射方向に障害物がないかを目視で確認する第2のステップと、
を具備することを特徴とする、電波伝搬路確認方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−57856(P2013−57856A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196977(P2011−196977)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)