説明

電波暗室及びその床装置

【課題】本発明は、床面構造の切換を短時間で容易に行うとともに、電波暗室外部における電波吸収体の格納スペースを不要とすることを目的とするものである。
【解決手段】支持体6の一方の面に金属板7を、他方の面に床用電波吸収体8を固着した複数の床面構造体5を床部に並べて配置し、金属板7の表面及び床用電波吸収体8のいずれか一方を選択的に天井部に対向させるように各床面構造体5をそれぞれ反転可能とし、さらに隣接する床面構造体5の金属板7相互を電気的に接続可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば放射EMI(電波雑音干渉)の測定、イミュニティ試験、及びアンテナの放射パターン測定などに使用される電波暗室、及びその床部に設置される床装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子機器から発生する放射EMIを測定するための施設としては、側壁部及び天井部を電波吸収体で覆い、床部を金属等の反射面としたEMI用電波暗室が用いられている。これに対し、電子機器に妨害電波を照射して電子機器の誤動作の具合を試験するイミュニティ試験や、アンテナの放射パターン測定を行うための施設としては、側壁部、天井部及び床部の6面全てを電波吸収体で覆った6面電波暗室が用いられている。
ところが、上記のような電波暗室はそれぞれ大形かつ高価であるため、EMI用及び6面電波暗室の両方を保有することは、非経済的であり、設置場所の確保も困難な場合があった。そこで、従来の電波暗室では、測定目的に応じて床面構造のみを切り換えている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平4−49698号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のような床面構造を切り換える従来の電波暗室では、測定目的に応じて電波吸収体を床面上に敷設したり電波暗室の外部に撤去したりする必要があり、しかもその作業を1個ずつ人手により行っていたため、労力及び時間がかかってしまう。また、電波暗室から撤去された電波吸収体を格納するための大形のスペースを電波暗室の外部に確保する必要がある。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、床面構造の切換を短時間で容易に行うことができるとともに、外部に電波吸収体の格納スペースを必要としない電波暗室及びその床装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る電波暗室の床装置は、側壁部に側壁用電波吸収体が設けられ、かつ天井部に天井用電波吸収体が設けられている電波暗室の床部に設置される電波暗室の床装置において、金属板と、この金属板の裏面側に設けられた床用電波吸収体とをそれぞれ有し、床部に並べて配置される複数の床面構造体を備え、床用電波吸収体は、金属板の裏面の全面を覆うように設けられた平板部と、この平板部の表面に固着されている四角錐状の複数の突起部とを有しており、各床面構造体は、金属板及び床用電波吸収体のいずれか一方を選択的に天井部に対向させるようにそれぞれ反転可能になっており、かつ隣接する床面構造体の金属板の端面相互が密着して電気的に接続可能になっているものである。
【0007】
また、この発明に係る電波暗室の床装置は、金属板と床用電波吸収体との間には、強度部材となる支持体が介在されているものである。
【0008】
さらに、この発明に係る電波暗室の床装置は、水平方向に沿って延びる回転軸を中心として回転させることにより各床面構造体が反転可能になっているものである。
【0009】
さらにまた、この発明に係る電波暗室の床装置は、回転軸が床面構造体の幅方向の中心に沿って延びており、床面構造体の設置位置がその向きによらず同じとなるものである。
【0010】
また、この発明に係る電波暗室の床装置は、回転軸が床面構造体の幅方向の一端部に沿って延びており、床面構造体が、隣接する床面構造体の設置領域との間で回転移動されて反転されるものである。
【0011】
さらに、この発明に係る電波暗室は、側壁用電波吸収体が設けられている側壁部、天井用電波吸収体が設けられている天井部、及び金属板と、この金属板の裏面側に設けられている床用電波吸収体とをそれぞれ有する複数の床面構造体が並べて配置されている床装置を備え、各床面構造体は、金属板及び床用電波吸収体のいずれか一方を選択的に天井部に対向させるようにそれぞれ反転可能になっており、かつ隣接する床面構造体の金属板相互が電気的に接続可能になっているものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明の電波暗室の床装置は、金属板及び床用電波吸収体のいずれか一方を選択的に天井部に対向させるようにそれぞれ反転可能な複数の床面構造体を床部に並べて配置し、隣接する床面構造体の金属板相互を電気的に接続可能としたので、床面構造の切換を短時間で容易に行うことができるとともに、電波吸収体の格納スペースを不要とすることができる。
【0013】
また、この発明の電波暗室の床装置は、金属板と床用電波吸収体との間に、強度部材となる支持体を介在させたので、床面構造体の強度を十分に確保することができる。
【0014】
さらに、この発明の電波暗室の床装置は、水平方向に沿って延びる回転軸を中心として回転させることにより各床面構造体が反転可能になっているので、床面構造体の反転作業をよりスムーズに安定して行うことができる。
【0015】
さらにまた、この発明の電波暗室の床装置は、回転軸が床面構造体の幅方向の中心に沿って延びており、床面構造体の設置位置がその向きによらず同じとなるので、床面構造の切換をさらにスムーズかつ容易に行うことができる。
【0016】
また、この発明の電波暗室の床装置は、回転軸が床面構造体の幅方向の一端部に沿って延びており、床面構造体が、隣接する床面構造体の設置領域との間で回転移動されて反転されるので、床面構造の切換をさらにスムーズかつ容易に行うことができる。
【0017】
さらに、この発明の電波暗室は、金属板の表面及び床用電波吸収体のいずれか一方を選択的に天井部に対向させるようにそれぞれ反転可能な複数の床面構造体を床部に並べて配置し、隣接する床面構造体の金属板相互を電気的に接続可能としたので、床面構造の切換を短時間で容易に行うことができるとともに、電波吸収体の格納スペースを不要とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による電波暗室の6面電波暗室仕様時の状態を示す構成図、図2は図1の電波暗室のEMI用電波暗室仕様時の状態を示す構成図、図3は図1の床面構造体を示す斜視図、図4は図3の床面構造体を反転させた状態を示す斜視図である。
【0019】
図において、1は側壁部、2は側壁部1に設けられている側壁用電波吸収体、3は天井部、4は天井部3に設けられている天井用電波吸収体、5は床部に並べて配置されている複数の床面構造体であり、これら複数の床面構造体5により床装置10が構成されている。また、各床面構造体5は、強度部材となる支持体6と、この支持体6の一方の面に固着されている鋼板等の金属板7と、支持体6の他方の面に固着されている床用電波吸収体8とを有している。
【0020】
さらに、床用電波吸収体8は、フェライト製の平板部8aと、この平板部8aの表面に固着されている四角錐状の複数の突起部8bとを有している。突起部8bは、発泡スチロール又は発泡ウレタン等からなっている。さらにまた、各床面構造体5は、金属板7の表面及び床用電波吸収体8のいずれか一方を選択的に天井部3に対向させるようにそれぞれ反転可能になっている。また、隣接する床面構造体5の金属板7相互が電気的に接続可能になっている。
【0021】
このような電波暗室では、測定目的に応じて床面構造体5が反転される。例えば、イミュニティ試験やアンテナの放射パターン測定を行う場合、図1に示すように、床用電波吸収体8側が上向きとされ、放射EMIを測定する場合には、図2に示すように、金属板7側が上向きとされる。また、いずれの場合も、隣接する金属板7相互は電気的に接続される。
【0022】
このように、実施の形態1による床装置10では、床面構造体5の向きを暗室内で反転させるだけで、床面構造の切換を短時間で容易に行うことができ、また暗室外部に床用電波吸収体8の格納スペースを設ける必要もない。
【0023】
また、イミュニティ試験やアンテナの放射パターン測定を行う場合には、突起部8bを有する床用電波吸収体8が上向きとなっているため、測定用機器の搬入・搬出など、測定前後の作業の妨げとなる恐れがあるが、床面構造体5の向きは、個別に反転させることができるため、測定前後の作業時には一部の床面構造体5について金属板7側を上向きとすることもでき、作業性を向上させることができる。
【0024】
なお、隣接する金属板7相互の接続は、金属板7の端面相互を密着させることによっても実現できるが、金属板7の端部に隣接する金属板7に圧接される板ばね状の接触子を設けるなどしてもよく、十分な接圧を確保することができる。
【0025】
また、実施の形態1では、支持体6の両面に金属板7と床用電波吸収体8とを固着したが、金属板7及び床用電波吸収体8の少なくともいずれか一方により十分な強度を確保することができれば、金属板7の裏面に床用電波吸収体8を直接固着してもよい。
【0026】
さらに、実施の形態1では、平板部8aと突起部8bとを有する床用電波吸収体8を示したが、平板部8aを省略して突起部8bを支持体6や金属板7に固着してもよい。
【0027】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について説明する。図5は実施の形態2による電波暗室の6面電波暗室仕様時の状態を示す構成図、図6は図5の電波暗室のEMI用電波暗室仕様時の状態を示す構成図、図7は図5の床面構造体を示す側面図である。
【0028】
この例では、各床面構造体11が、水平方向に沿って延びる回転軸12を中心として回転可能になっている。即ち、各床面構造体11は、回転軸12を中心として回転させることにより反転可能になっている。回転軸12は、支持体6の幅方向中心に沿って延びており、床面構造体11の設置位置はその向きによらず同じである。即ち、6面電波暗室仕様のときもEMI用電波暗室仕様のときも、床面構造体11の設置位置は同じである。床面構造体11の回転半径Rは、幅Lの半分(L/2)よりも大きく、幅Lよりも小さくなっている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0029】
図8は図7の1個の床面構造体11が反転される様子を示した説明図である。各床面構造体11は、図8の(a)〜(e)の順、又は(e)〜(a)の順で反転され、その状態が6面電波暗室仕様とEMI用電波暗室仕様との間で切り換えられる。また、床面構造体11の反転は、主にモータ(図示せず)の駆動力により行われるが、手動で反転させることも可能である。
【0030】
このような床装置10によれば、回転軸12を中心として回転させることにより床面構造体11を反転させることができるため、床面構造の切換をさらにスムーズかつ容易に行うことができる。また、床面構造体11の回転半径Rを幅Lの半分(L/2)よりも大きく幅Lよりも小さくしたので、床用電波吸収体8の高さを十分に確保しつつ、床面構造体11が反転時に隣接する床面構造体11に干渉するのを防止できる。
【0031】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3について説明する。図9は実施の形態3による電波暗室の6面電波暗室仕様時の状態を示す構成図、図10は図9の電波暗室のEMI用電波暗室仕様時の状態を示す構成図、図11は図9の床面構造体を示す側面図である。
【0032】
この例では、各床面構造体13が、水平方向に沿って延びる回転軸14を中心として回転可能になっている。即ち、各床面構造体13は、回転軸14を中心として回転させることにより反転可能になっている。回転軸14は、支持体6の幅方向の一端部に沿って延びており、床面構造体13は、隣接する床面構造体13の設置領域との間で回転移動されて反転される(片開き式)。即ち、6面電波暗室仕様とEMI用電波暗室仕様とで、床面構造体13の設置位置が移動される。床面構造体13の回転半径Rは、幅Lよりも大きく、幅Lの2倍(2L)よりも小さくなっている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0033】
図12は図11の1個の床面構造体13が反転される様子を示した説明図である。各床面構造体13は、図12の(a)〜(e)の順、又は(e)〜(a)の順で反転され、その状態が6面電波暗室仕様とEMI用電波暗室仕様との間で切り換えられる。また、床面構造体13の反転は、主にモータ(図示せず)の駆動力により行われるが、手動で反転させることも可能である。
【0034】
このような床装置10によれば、回転軸14を中心として回転させることにより床面構造体13を反転させることができるため、床面構造の切換をさらにスムーズかつ容易に行うことができる。また、床面構造体13の回転半径Rを幅Lよりも大きく幅Lの2倍よりも小さくしたので、床用電波吸収体8の高さを十分に確保しつつ、床面構造体13が反転時に隣接する床面構造体13に干渉するのを防止できる。
【0035】
なお、実施の形態2,3の床面構造体11,13は、隣接する床面構造体11,13と同時に反転されるが、電波暗室の短辺方向又は長辺方向と平行な列ごと、又は任意の面積を有するブロックごとに制御回路を区切り、各列ごと又は各ブロックごとに反転の制御を行うようにしてもよい。
【0036】
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4について説明する。図13は実施の形態4による電波暗室の6面電波暗室仕様時の状態を示す構成図、図14は図13の電波暗室のEMI用電波暗室仕様時の状態を示す構成図である。この例では、図7に示した床面構造体11と、図11に示した床面構造体13とが組み合わされて床装置10が構成されている。
【0037】
このように、ターンテーブル付近、受信アンテナ付近、壁面付近、搬入口付近、アンテナ昇降機付近など、構造上のスペースの大小に応じて、反転方法の異なる床面構造体11,13を適宜組み合わせて使用することもでき、電波暗室内のスペースを効率良く利用することができる。また、図3に示した床面構造体5を組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】この発明の実施の形態1による電波暗室の6面電波暗室仕様時の状態を示す構成図である。
【図2】図1の電波暗室のEMI用電波暗室仕様時の状態を示す構成図である。
【図3】図1の床面構造体を示す斜視図である。
【図4】図3の床面構造体を反転させた状態を示す斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態2による電波暗室の6面電波暗室仕様時の状態を示す構成図である。
【図6】図5の電波暗室のEMI用電波暗室仕様時の状態を示す構成図である。
【図7】図5の床面構造体を示す側面図である。
【図8】図7の1個の床面構造体が反転される様子を示した説明図である。
【図9】この発明の実施の形態3による電波暗室の6面電波暗室仕様時の状態を示す構成図である。
【図10】図9の電波暗室のEMI用電波暗室仕様時の状態を示す構成図である。
【図11】図9の床面構造体を示す側面図である。
【図12】図11の1個の床面構造体が反転される様子を示した説明図である。
【図13】この発明の実施の形態4による電波暗室の6面電波暗室仕様時の状態を示す構成図である。
【図14】図13の電波暗室のEMI用電波暗室仕様時の状態を示す構成図である。
【符号の説明】
【0039】
1 側壁部、2 側壁用電波吸収体、3 天井部、4 天井用電波吸収体、5,11,13 床面構造体、6 支持体、7 金属板、8 床用電波吸収体、10 床装置、12,14 回転軸。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側壁部に側壁用電波吸収体が設けられ、かつ天井部に天井用電波吸収体が設けられている電波暗室の床部に設置される電波暗室の床装置において、金属板と、この金属板の裏面側に設けられた床用電波吸収体とをそれぞれ有し、上記床部に並べて配置される複数の床面構造体を備え、上記床用電波吸収体は、金属板の裏面の全面を覆うように設けられた平板部と、この平板部の表面に固着されている四角錐状の複数の突起部とを有しており、上記各床面構造体は、上記金属板及び上記床用電波吸収体のいずれか一方を選択的に上記天井部に対向させるようにそれぞれ反転可能になっており、かつ隣接する上記床面構造体の金属板の端面相互が密着して電気的に接続可能になっていることを特徴とする電波暗室の床装置。
【請求項2】
側壁部に側壁用電波吸収体が設けられ、かつ天井部に天井用電波吸収体が設けられている電波暗室の床部に設置される電波暗室の床装置において、金属板と、この金属板の裏面側の全面を覆うように設けられている床用電波吸収体とをそれぞれ有し、上記床部に並べて配置される複数の床面構造体を備え、上記各床面構造体は、上記金属板及び上記床用電波吸収体のいずれか一方を選択的に上記天井部に対向させるようにそれぞれ反転可能になっており、かつ隣接する上記床面構造体の金属板相互が接触子により電気的に接続可能になっていることを特徴とする電波暗室の床装置。
【請求項3】
側壁部に側壁用電波吸収体が設けられ、かつ天井部に天井用電波吸収体が設けられている電波暗室の床部に設置される電波暗室の床装置において、金属板と、この金属板の裏面側に設けられている床用電波吸収体とをそれぞれ有し、上記床部に並べて配置される複数の床面構造体を備え、上記各床面構造体は、上記金属板及び上記床用電波吸収体のいずれか一方を選択的に上記天井部に対向させるようにそれぞれ反転可能になっており、その床面構造の回転中心が床構造の幅方向中央に位置する場合、半径Rが床面の幅Lの1/2よりも大きく、Lよりも小さく、かつ隣接する上記床面構造体の金属板相互が電気的に接続可能になっていることを特徴とする電波暗室の床装置。
【請求項4】
側壁部に側壁用電波吸収体が設けられ、かつ天井部に天井用電波吸収体が設けられている電波暗室の床部に設置される電波暗室の床装置において、金属板と、この金属板の裏面側に設けられている床用電波吸収体とをそれぞれ有し、上記床部に並べて配置される複数の床面構造体を備え、上記各床面構造体は、上記金属板及び上記床用電波吸収体のいずれか一方を選択的に上記天井部に対向させるようにそれぞれ反転可能になっており、その床面構造の回転中心が床構造の幅方向中央に位置する場合、半径Rが床面の幅Lの1/2よりも大きく、Lよりも小さく、かつ隣接する上記床面構造体の金属板相互が電気的に接触子により接続可能になっていることを特徴とする電波暗室の床装置。
【請求項5】
側壁部に側壁用電波吸収体が設けられ、かつ天井部に天井用電波吸収体が設けられている電波暗室の床部に設置される電波暗室の床装置において、金属板と、この金属板の裏面側に設けられている床用電波吸収体とをそれぞれ有し、上記床部に並べて配置される複数の床面構造体を備え、上記各床面構造体は、上記金属板及び上記床用電波吸収体のいずれか一方を選択的に上記天井部に対向させるようにそれぞれ反転可能になっており、その床面構造の回転中心が回転床の幅方向端部に位置する場合、半径Rが床面の幅Lよりも大きく、2Lよりも小さく、かつ隣接する上記床面構造体の金属板相互が電気的に接続可能になっていることを特徴とする電波暗室の床装置。
【請求項6】
金属板と床用電波吸収体との間には、強度部材となる支持体が介在されており、上記床用電波吸収体は、上記支持体の裏面の全面を覆うように設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の電波暗室の床装置。
【請求項7】
各床面構造体は、水平方向に沿って延びる回転軸を中心として回転させることにより反転可能になっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電波暗室の床装置。
【請求項8】
回転軸は、床面構造体の幅方向の中心に沿って延びており、上記床面構造体の設置位置がその向きによらず同じであることを特徴とする請求項7記載の電波暗室の床装置。
【請求項9】
回転軸は、床面構造体の幅方向の一端部に沿って延びており、上記床面構造体は、隣接する床面構造体の設置領域との間で回転移動されて反転されることを特徴とする請求項7記載の電波暗室の床装置。
【請求項10】
側壁用電波吸収体が設けられている側壁部、
天井用電波吸収体が設けられている天井部、及び
請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の床装置
を備え、上記各床面構造体は、上記金属板及び上記床用電波吸収体のいずれか一方を選択的に上記天井部に対向させるようにそれぞれ反転可能になっており、かつ隣接する上記床面構造体の金属板相互が電気的に接続可能になっていることを特徴とする電波暗室。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−352157(P2006−352157A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−222309(P2006−222309)
【出願日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【分割の表示】特願平11−165596の分割
【原出願日】平成11年6月11日(1999.6.11)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】