説明

電源ケーブル、電子機器、コンセント、電源ケーブルシステム、盗難防止方法

【課題】 容易な管理の下、電子機器の盗難リスクを低減することができる電源ケーブルを提供する。
【解決手段】 本発明の電源ケーブルは、コンセントに接続されるプラグと、電子機器に接続されるソケットと、一端がプラグに他端がソケットに接続され電力導線と切断防止ワイヤとを内蔵するケーブルとを含み、プラグは、プラグをコンセントから引き抜きできないように固定するプラグ側固定部を含み、ソケットは、ソケットを電子機器から引き抜きできないように固定するソケット側固定部を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源ケーブル、電子機器、コンセント、電源ケーブルシステム、盗難防止方法に関し、特に、電子機器の盗難リスクを低減する電源ケーブル、電子機器、コンセント、電源ケーブルシステム、盗難防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
盗難防止のために、電子機器(例、PC(Personal Computer))にセキュリティワイヤを取り付けることが行われている。具体的には、PC設置者がセキュリティワイヤの一端を電子機器に取り付け、他端をPCを設置する机等に取り付けることによりPCの盗難を防止する。ここで、セキュリティワイヤは、PC設置者がPCとセキュリティワイヤを別手配により購入するため、PC設置者がPC設置と同時にセキュリティワイヤを取り付けできないことがあり、取り付け管理漏れが発生するという問題点がある。
【0003】
このような問題点を解決する技術が特許文献1,2に記載されている。特許文献1は、電子機器の盗難防止と運搬時の可搬性向上のために、使用時は、コンセントに刃を差込み、その後それらをずらすことよって刃を変形させ刃受穴から容易には抜けない形状にする発明を開示している。
【0004】
特許文献2は、電子機器の安定した電力の供給と盗難等のセキュリティ対応を可能にするための電源ケーブルを開示している。特許文献2の電源ケーブルは、コネクタとプラグとを電気的に結合する電源コードと、電源コードの全部もしくは一部と一体的に構成されるとともに、コネクタに掛け廻す拘束ケーブルとを備えている。拘束ケーブルは還部を備え、机の穴に潜らせた還部にコネクタを潜らせることにより電子機器の盗難を防止する。
【0005】
また、特許文献2の電源ケーブルは、拘束ケーブルのコネクタ側の端部に固定されるとともに、コネクタがインレットから引き抜きできないように電子機器本体に固定するロック部とを備えている。
【0006】
【特許文献1】特開平5−143194号公報
【特許文献2】特開2005−235570号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した特許文献1,2に記載の発明は以下のような問題点があった。
【0008】
特許文献1に記載の発明は、電源ケーブルを切断することにより、電子機器が盗まれる恐れがあるという問題点があった。
【0009】
特許文献2に記載の発明は、電源ケーブルから分岐した拘束ケーブルの還部を机の穴に潜らせ、その還部にコネクタを潜らせる作業が必要である。机に適当な穴がなかった等の理由でこの作業を行わないという管理上のミスが発生した場合、特許文献2に記載の発明は電子機器が盗まれる恐れがあるという問題点があった。
【0010】
本発明は、容易な管理の下、電子機器の盗難リスクを低減することができる電源ケーブル、電子機器、コンセント、電源ケーブルシステム、盗難防止方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の電源ケーブルは、コンセントに接続されるプラグと、電子機器に接続されるソケットと、一端がプラグに他端がソケットに接続され、電力導線と切断防止ワイヤとを内蔵するケーブルとを含み、プラグは、プラグをコンセントから引き抜きできないように固定するプラグ側固定部を含み、ソケットは、ソケットを電子機器から引き抜きできないように固定するソケット側固定部を含む。
【0012】
本発明の電子機器は、コンセントから引き抜きできないように固定するプラグ側固定部を含むコンセントに接続されるプラグと、一端がプラグに他端がソケットに接続され、電力導線と切断防止ワイヤとを内蔵するケーブルとを含む電源ケーブルのソケットと接続され、ソケットを引き抜きできないように固定する電子機器側固定部を含む。
【0013】
本発明のコンセントは、電子機器から引き抜きできないように固定するソケット側固定部を含む電子機器に接続されるソケットと、一端がプラグに他端がソケットに接続され、電力導線と切断防止ワイヤとを内蔵するケーブルとを含む電源ケーブルのプラグと接続され、プラグを引き抜きできないように固定するコンセント側固定部を含む。
【0014】
本発明の電源ケーブルシステムは、コンセントに接続されるプラグと、電子機器に接続されるソケットと、一端がプラグに他端がソケットに接続され、電力導線と切断防止ワイヤとを内蔵するケーブルとを含み、プラグは、プラグをコンセントから引き抜きできないように固定するプラグ側固定部を含み、ソケットは、ソケットを電子機器から引き抜きできないように固定するソケット側固定部を含む電源ケーブルと、ソケットを引き抜きできないように固定する電子機器側固定部を含む電子機器と、プラグを引き抜きできないように固定するコンセント側固定部を含むコンセントとを含む。
【0015】
本発明の盗難防止方法は、コンセントに接続されるプラグと、電子機器に接続されるソケットと、一端がプラグに他端がソケットに接続され、電力導線と切断防止ワイヤとを内蔵するケーブルとを含む電源ケーブルにおいて、プラグを、プラグをコンセントから引き抜きできないように固定し、ソケットを、ソケットを電子機器から引き抜きできないように固定する。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、容易な管理の下、電子機器の盗難リスクを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
まず、本発明の概略を説明する。図1は、本発明の概略構成を示す図である。(a)は、コンセント180の構成を示す図である。(b)は、電源ケーブル001の構成を示す図である。(c)は、電子機器100の構成を示す図である。(d)は、ケーブル103の内部構造を示す図である。
【0018】
本発明の電源ケーブル001は、コンセント180に接続されるプラグ131と、電子機器100に接続されるソケット132とを含む。そして、電源ケーブル001は、一端がプラグ131に他端がソケット132に接続され電力導線050と、切断防止ワイヤ040とを内蔵するケーブル103とを含む。プラグ131は、プラグ131をコンセント180から引き抜きできないように固定するプラグ側固定部021を含み、ソケット132は、ソケットを電子機器100から引き抜きできないように固定するソケット側固定部031を含む。
【0019】
一方、コンセント180は、プラグ131を引き抜きできないように固定するコンセント側固定部181を含む。電子機器100は、ソケット132を引き抜きできないように固定する電子機器側固定部182を含む。
【0020】
上記構成を含むことにより、本発明は、容易な管理の下、電子機器100の盗難リスクを低減することができる。その理由は、本発明の電源ケーブル001は、電源ケーブル001に切断防止ワイヤ040を内蔵し、電源ケーブル001の両端がコンセント180及び電子機器100に固定可能であるためである。
【0021】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図2は、電源ケーブル001の使用環境例を示す図である。この使用環境例は、PC筐体101と、電源ケーブル001と、電源タップ105と、ディスプレイ301と、キーボード302と、机303とを含む。電源ケーブル001は、プラグ131とソケット132とを含み、電源タップ105とPC筐体101に接続される。
【0023】
本実施の形態では、上述のコンセント180の例として電源タップ105を示す。勿論、PC設置者は、電源ケーブル001を、電源タップ105を介さずに直接壁面等に固定されているコンセント180に接続してもよい。尚、電源タップ105のケーブルは、後述するように施錠可能な蓋が設けられた分電盤(図示せず)に固定されている。次に、PC筐体101と電源ケーブル001と電源タップ105とを順に説明する。
【0024】
図3は、PC筐体側受電部111の構成を示す図である。(a)は、PC筐体101背面の構成を示す。(b)は、正面から見たPC筐体側受電部111の構成を示す図である。(c)は、側面から見たPC筐体側受電部111の構成を示す図である。(a)(b)に示すように、PC筐体101はその背面にPC筐体側受電部111を含む。PC筐体側受電部111は、凹部116と、角型環状突起107とを含む。
【0025】
凹部116は、ソケット132の凸部134が挿入される穴であり、内部に電源端子117を含む。
【0026】
角型環状突起107は、角型の突起である。角型環状突起107は、後述の掛け金(鍵108)を挿通可能な穴を含む。本実施の形態では角型の突起を例として示したが、角型環状突起107は、角型である必要はなく、丸型等の環状突起でもよい。そのため、角型環状突起107は、電子機器側環状部と呼ぶことができる。角型環状突起107は、凹部116の近傍に配置される。角型環状突起107のより具体的な位置、大きさは、後述の図6(f)に示すように、PC筐体側受電部111の角型環状突起107とソケット132の角型環状突起114とが接触若しくは隙間を保って隣接する位置、大きさとする。同様に、後述する角型環状突起114,151,161の位置大きさは、隣接する角型環状突起107,114,151,161とが接触若しくは隙間を保って隣接する位置、大きさとする。
【0027】
ソケット132とPC筐体側受電部111が接続された場合、角型環状突起107はソケット132の角型環状突起114と共に掛け金(図6(b)に示す鍵108)が掛けられ、ソケット132は引き抜きできないように固定される。そのため、角型環状突起107(電子機器側環状部)は、電子機器側固定部182の一例である。説明のため、角型環状突起107は、側面112を図3(b)に示す位置(PC筐体101の背面と平行方向)に持つものと定義する。
【0028】
図4、図5は、電源ケーブル001の構成の詳細を示す図である。(a)は、電源ケーブル001の全体構成の詳細を示す図である。(b)は、4方向から見た場合のソケット132の構成を示す図である。
【0029】
電源ケーブル001は、プラグ131と、ケーブル103と、ソケット132とを含む。プラグ131は、端子163と、角型環状突起161とを含む。プラグ131については、図5にて詳述する。
【0030】
ソケット132は、凸部134と、角型環状突起114とを含む。凸部134は、角型環状突起114は、ソケット132の側面113に配置される。角型環状突起114は、角型の突起である。角型環状突起114は、後述の掛け金(鍵108)を挿通可能な穴を含む。本実施の形態では角型の突起を例として示したが、角型環状突起114は、角型である必要はなく、丸型等の環状突起でもよい。そのため、角型環状突起114は、ソケット側固定部環状部と呼ぶことができる。ソケット132とPC筐体側受電部111とが接続された場合、角型環状突起114はPC筐体側受電部111の角型環状突起107と共に掛け金(鍵108)が掛けられ、ソケット132は引き抜きできないように固定される。そのため、角型環状突起114(ソケット側固定部環状部)は、ソケット側固定部031の一例である。角型環状突起114は、端面115を図4(a)に示す位置(ソケット132の凸部134が延出している方向)に持つものと定義する。
【0031】
図5(a)は、ケーブル103の内部構造を示す図である。(b)は、4方向から見た場合のプラグ131の構成を示す図である。
【0032】
ケーブル103は、一端がプラグ131に他端がソケット132に接続される。ケーブル103は、その内部に、ワイヤ171と、電力導線172と、被覆173とを含む。ワイヤ171は、高度が高い材質(例、ステンレス)のワイヤであり、前述の切断防止ワイヤ040の一例である。電力導線172は、電力を導通する銅線である。本実施の形態では電力導線172が2本の例を示す。被覆173により、2本の電力導線172とワイヤ171は相互に絶縁されている。又、被覆173は、絶縁機能及び外部からの外圧及び衝撃に対してケーブル103の強度を保つ機能を持つ。
【0033】
プラグ131は、角型環状突起161と、端子163とを含む。角型環状突起161は、プラグ131の側面に配置される。角型環状突起161は、角型の突起であり後述の掛け金(鍵109)を挿通可能な穴を含む。本実施の形態では角型の突起を例として示したが、角型環状突起161は、角型である必要はなく、丸型等の環状突起でもよい。そのため、角型環状突起161は、プラグ側固定部環状部と呼ぶことができる。プラグ131と電源タップ105が接続された場合、角型環状突起161は電源タップ105の角型環状突起151と共に掛け金(鍵109)が掛けられ、プラグ131は引き抜きできないように固定される。そのため、角型環状突起161(プラグ側固定部環状部)は、プラグ側固定部021の一例である。角型環状突起161は、端面162を(b)に示す位置(プラグ131の端子が延出している方向)に持つものと定義する。
【0034】
図6は、PC筐体側受電部111と電源ケーブル001のソケット132とを接続したときの施錠構成を示す図である。(a)は上面から、(b)は側面から、(c)は(b)の反対側面から見た場合の施錠構成を示す図である。(d)は、ソケット132の斜視図、(e)は、PC筐体側受電部111の斜視図、(f)は、PC筐体側受電部111とソケット132とを接続したときの施錠構成を示す斜視図である。
【0035】
(a)(b)(c)に示すように、PC筐体側受電部111の凹部116にソケット132の凸部134が挿入されることにより、電気的、機械的にソケット132はPC筐体側受電部111に接続される。このとき、本実施の形態では(b)(f)に示すように、PC筐体側受電部111の角型環状突起107とソケット132の角型環状突起114とが接触若しくは隙間を保って隣接している。即ち、図3(b)に示す角型環状突起107の端面112と図4(a)に示す角型環状突起114の端面115とが接触若しくは隙間を保って隣接している。そして、角型環状突起107と角型環状突起114は共に鍵108が掛けられる。尚、本実施の形態では掛け金として施錠後に開錠可能な鍵108を示したが、施錠後は永久固定されるリング等を用いてもよい。
【0036】
図7は、本発明の実施の形態に係る電源タップ105の構成を示す図である。電源タップ105は、ソケット153と、角型環状突起151と、ケーブル170とを含む。ソケット153は複数存在し、1つのソケット153に対し複数の角型環状突起151が電源タップ105に配置される。ソケット153は、コンセント180(本実施の形態では、電源タップ105)に設けられているため、コンセント側ソケットと呼ぶことができる。
【0037】
図7の例では、角型環状突起151は、ソケット153を挟むようにソケット153に隣接した位置に2つ配置される。角型環状突起151は、角型の突起である。本実施の形態では角型の突起を例として示したが、角型環状突起151は、角型である必要はなく、丸型等の環状突起でもよい。そのため、角型環状突起151は、コンセント側環状部と呼ぶことができる。角型環状突起151は、後述の掛け金(鍵109)を挿通可能な穴を含む。
【0038】
角型環状突起151は、端面152を図7に示す位置(電源タップ105のソケット153が存在する面と平行な位置)に持つものと定義する。ケーブル170は、図5(a)に示すケーブル103と同様に、ワイヤ171と、電力導線172と、被覆173とを含む。ケーブル170は一端が電源タップ105本体と接続され、他端は、システムの分電盤(図示せず)に接続される。分電盤は施錠可能な蓋を備え、ケーブル170を容易に引き抜くことはできないものとする。又、分電盤のソケットが角型環状突起を備え、ケーブル170の当該他端のプラグが角型環状突起を備え、鍵が両者を固定してもよい。
【0039】
図8は、電源タップ105と電源ケーブル001とを接続したときの施錠構成を示す図である。図8に示すように、電源タップ105のソケット153の穴にプラグ131の端子163が挿入されることにより、電気的、機械的にプラグ131は電源タップ105に接続される。このとき、本実施の形態では、電源タップ105の角型環状突起151とプラグ131の角型環状突起161とが接触若しくは隙間を保って隣接している。即ち、図5(b)に示す角型環状突起161の端面162と図7に示す角型環状突起151の端面152とが接触若しくは隙間を保って隣接している。そして、角型環状突起161と角型環状突起151とは共に鍵109が掛けられ、プラグ131は引き抜きできないように固定される。そのため、角型環状突起151は、コンセント側固定部181の一例である。尚、本実施の形態では掛け金として施錠後に開錠可能な鍵109を示したが、施錠後は永久固定されるリング等を用いてもよい。
【0040】
次に、本発明の実施の形態の効果について説明する。
【0041】
本実施の形態は、容易な管理の下、電子機器100の盗難リスクを低減することができる。
【0042】
その理由は、本実施の形態の電源ケーブル001は、コンセント180に接続されるプラグ131と、電子機器100に接続されるソケット132とを含む。そして、電源ケーブル001は、一端がプラグ131に他端がソケット132に接続され電力導線050と切断防止ワイヤ040とを内蔵するケーブル103とを含む。そして、プラグ131は、プラグ131をコンセント180から引き抜きできないように固定するプラグ側固定部021を含み、ソケット132は、ソケット132を電子機器100から引き抜きできないように固定するソケット側固定部031を含むためである。
【0043】
即ち、本実施の形態の電源ケーブル001は、電源ケーブル001に高度が高い材質のワイヤ171を内蔵し、電源ケーブル001の両端がコンセント180及び電子機器100に固定可能であるためである。
【0044】
また、本実施の形態は、電子機器100、机303等の周囲の煩雑化を防止することができる。特許文献2に記載の発明は、電源ケーブル001から分岐した拘束ケーブルの還部を机の穴に潜らせることにより電子機器100、机303等の周囲が煩雑化するという問題点があった。これに対し、本実施の形態は、拘束ケーブルの還部を机303の穴に潜らせるのではなく、プラグ131に、コンセント180に含まれるコンセント側環状部(角型環状突起151)と共に掛け金を掛けられるプラグ側固定部環状部(角型環状突起161)を含む。また、本実施の形態は、ソケット132に、電子機器100に含まれる電子機器側環状部(角型環状突起107)と共に掛け金を掛けられるソケット側固定部環状部(角型環状突起114)を含む。
【0045】
即ち、本実施の形態は、電源ケーブル001から分岐した拘束ケーブルを用いることなく、ほぼ通常の電源ケーブルと同様の構成を有するプラグ131とソケット132を含む電源ケーブル001で両端の固定を行い電子機器100の盗難リスクを低減している。そのため、本実施の形態は、電子機器100、机303等の周囲が煩雑化を防止することができる。
【0046】
また、本実施の形態は、時代によって変化する盗難レベルに併せて、盗難リスクを低減することができる。
【0047】
その理由は、本実施の形態は、コンセント180に含まれるコンセント側環状部(角型環状突起151)と共に掛け金を掛けられるプラグ側固定部環状部(角型環状突起161)を含むためである。そして、本実施の形態は、ソケット132に、電子機器100に含まれる電子機器側環状部(角型環状突起107)と共に掛け金を掛けられるソケット側固定部環状部(角型環状突起114)とを含むためである。即ち、本実施の形態は、掛け金として市販で購入可能であり時代によって進化する鍵108,109(例、南京錠)を使用できるためである。
【0048】
また、本実施の形態は、電子機器100に保存していた重要データの破壊等を防止できる。例えば、特許文献2に記載の発明は、コンセント180からプラグ131を容易に取外し可能なため、人為ミスによるプラグ131取り外しによって、PCに保存していた重要データの破壊や最悪の場合システムの破壊が生じるという問題点があった。
【0049】
これに対し、本実施の形態は、プラグ131に、コンセント180に含まれるコンセント側環状部(角型環状突起151)と共に掛け金を掛けられるプラグ側固定部環状部(角型環状突起161)を含む。これにより、本実施の形態は、コンセント180からプラグ131を容易に取り外しができないため、上記重要データの破壊等を防止できる。
【0050】
また、本実施の形態は、コンセント180が複数のソケット153を含み、複数のプラグ131が接続された場合にも、容易にプラグ131をコンセント180から引き抜きできないように固定することできる。
【0051】
その理由は、コンセント180(電源タップ105)は、1つのソケット153に対し複数配置される角型環状突起151を含むためである。即ち、隣接するソケットに第1のプラグ131が挿入され、ソケット間の角型環状突起151が既に使用されている場合は、第2のプラグ131は別の(反対側の)角型環状突起151を使用することができる。
【0052】
次に、本発明の実施の形態の変形例について説明する。
【0053】
本実施の形態では、PC筐体101に対し電源ケーブル001を接続する例を示した。この他のPC以外の機器、筐体においても、PC筐体101と同様な角型環状突起を付加し、電源ケーブル001の角型環状突起114と共に施錠できる構造とすることにより機器の盗難リスクを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の概略構成を示す図である。
【図2】電源ケーブル001の使用環境例を示す図である。
【図3】PC筐体側受電部111の構成を示す図である。
【図4】電源ケーブルの構成の詳細を示す図である。
【図5】電源ケーブルの構成の詳細を示す図である。
【図6】PC筐体側受電部111と電源ケーブル001のソケット132とを接続したときの施錠構成を示す図である。
【図7】電源タップ105の構成を示す図である。
【図8】電源タップ105と電源ケーブル001とを接続したときの施錠構成を示す図である。
【符号の説明】
【0055】
001 電源ケーブル
021 プラグ側固定部
031 ソケット側固定部
040 切断防止ワイヤ
050 電力導線
100 電子機器
101 PC筐体
103 ケーブル
105 電源タップ
107 角型環状突起
108 鍵
109 鍵
111 PC筐体側受電部
112 端面
113 側面
114 角型環状突起
115 端面
116 凹部
117 電源端子
131 プラグ
132 ソケット
134 凸部
151 角型環状突起
152 端面
153 ソケット
161 角型環状突起
162 端面
163 端子
170 ケーブル
171 ワイヤ
172 電力導線
173 被覆
180 コンセント
181 コンセント側固定部
182 電子機器側固定部
301 ディスプレイ
302 キーボード
303 机

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンセントに接続されるプラグと、
電子機器に接続されるソケットと、
一端が前記プラグに他端が前記ソケットに接続され、電力導線と切断防止ワイヤとを内蔵するケーブルと
を含み、
前記プラグは、前記プラグを前記コンセントから引き抜きできないように固定するプラグ側固定部を含み、
前記ソケットは、前記ソケットを前記電子機器から引き抜きできないように固定するソケット側固定部を含む
電源ケーブル。
【請求項2】
前記プラグ側固定部は、前記コンセントに含まれるコンセント側環状部と共に掛け金を掛けられるプラグ側固定部環状部を含む
請求項1に記載の電源ケーブル。
【請求項3】
前記ソケット側固定部は、前記電子機器に含まれる電子機器側環状部と共に掛け金を掛けられるソケット側固定部環状部を含む
請求項1乃至2のいずれかに記載の電源ケーブル。
【請求項4】
コンセントから引き抜きできないように固定するプラグ側固定部を含む前記コンセントに接続されるプラグと、一端が前記プラグに他端がソケットに接続され、電力導線と切断防止ワイヤとを内蔵するケーブルとを含む電源ケーブルの前記ソケットと接続され、前記ソケットを引き抜きできないように固定する電子機器側固定部
を含む電子機器。
【請求項5】
電子機器から引き抜きできないように固定するソケット側固定部を含む前記電子機器に接続されるソケットと、一端がプラグに他端が前記ソケットに接続され、電力導線と切断防止ワイヤとを内蔵するケーブルとを含む電源ケーブルの前記プラグと接続され、前記プラグを引き抜きできないように固定するコンセント側固定部
を含むコンセント。
【請求項6】
前記プラグと接続される複数のコンセント側ソケットと、
1つの前記コンセント側ソケットに対し複数配置されるコンセント側固定部と
を含む請求項5に記載のコンセント。
【請求項7】
コンセントに接続されるプラグと、電子機器に接続されるソケットと、一端が前記プラグに他端が前記ソケットに接続され、電力導線と切断防止ワイヤとを内蔵するケーブルとを含み、前記プラグは、前記プラグを前記コンセントから引き抜きできないように固定するプラグ側固定部を含み、前記ソケットは、前記ソケットを前記電子機器から引き抜きできないように固定するソケット側固定部を含む電源ケーブルと、
前記ソケットを引き抜きできないように固定する電子機器側固定部を含む電子機器と、
前記プラグを引き抜きできないように固定するコンセント側固定部を含むコンセントと を含む電源ケーブルシステム。
【請求項8】
コンセントに接続されるプラグと、電子機器に接続されるソケットと、一端が前記プラグに他端が前記ソケットに接続され、電力導線と切断防止ワイヤとを内蔵するケーブルとを含む電源ケーブルにおいて、
前記プラグを、前記プラグを前記コンセントから引き抜きできないように固定し、
前記ソケットを、前記ソケットを前記電子機器から引き抜きできないように固定する
盗難防止方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−277401(P2009−277401A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−125474(P2008−125474)
【出願日】平成20年5月13日(2008.5.13)
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】