説明

電源コントローラの形成方法およびそのためのシステム

1つの実施形態において、単一電源コントローラを共用して、2つの異なる電圧値を含む2つの電圧への2つの異なる出力電圧を調整するように、電源が構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、電子機器に関し、より詳細には、電源コントローラ(例えば、電源用半導体デバイス)、および、このような半導体デバイスを形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子機器業界においては、スチルカメラおよび動画ビデオカメラ等のイメージ・キャプチャ装置用の照明システムを形成するために、多様な方法および構造が用いられた。デジタル技術の発展により、静止画の取得および動画ビデオの取得を1つのイメージ・キャプチャ装置に統合することが可能となった。例えば、携帯電話機は、静止画像として単一画像の取得または映画または動画ビデオとしての連続動画の取得を行う能力を有するように進化した。低光状況における動作能力を提供するために、これらのイメージ・キャプチャ装置には、取得対象を照明する方法も設けられた。一般に、キセノン光源を用いてパルス状フラッシュを発することで、単一静止画像の取得が行われた。キセノン光源が用いられた理由は、キセノン光源を用いると高輝度光が得られる点があった。しかし、キセノン光源は、連続動画ビデオに必要な連続照明には不適切であった。そのため、典型的には発光ダイオード(LED)である第2の光源が連続動画ビデオ用の連続光源を提供するために用いられた。
【0003】
キセノン光源は、キセノン光源を励起させてパルス光またはフラッシュ光を得るために、高電圧パルス(典型的には、約250〜320ボルト(250〜320V))を必要とした。対照的に、LEDは、より長期にわたって供給が可能である、より低電圧の供給源を使用した。その結果、キセノン光源を動作させるためだけのために1つの電源が静止画像部内に設けられ、LEDを動作させるための別の電源がビデオ部に設けられた。結果として、通常、照明システム内においては、スイッチング電源コントローラ(switching power supply controller)、および変圧器のようなインダクタを含む電源一式が静止画像部のために設けられ、別のスイッチング電源コントローラ、および別の変圧器のような別のインダクタを含む別の一式の電源がビデオ部のために設けられた。電源コントローラを2つと、インダクタを2つ有する、電源システム一式を2つ設けたため、イメージ・キャプチャ装置の費用が増加した。
【0004】
従って、2つのインダクタまたは2つの変圧器を必要とせず、2つの別個のスイッチング電源コントローラを必要とせず、なおかつ低コストである、イメージ・キャプチャ装置の照明部のための電源システムが所望される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】典型的な先行技術の電源システムの実施形態の模式図である。
【図2】本発明による、イメージ・キャプチャ装置の照明システムのための電源システムの一部の実施形態の模式図である。
【図3】本発明による、スイッチング電源コントローラの簡単なブロック図を模式的に示す。
【図4】本発明による、図3の電源コントローラを含む半導体デバイスの拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図示の説明を簡潔かつ明瞭にするため、図面中の要素は必ずしも縮尺通りになっておらず、異なる図面における同一の参照番号は、同一要素を指す。さらに、説明を簡潔にするため、周知の工程および要素の説明および詳細を省略する。本明細書中用いられる「通電電極」とは、MOSトランジスタのソースまたはドレイン、あるいはバイポーラ・トランジスタのエミッタまたはコレクタ、あるいはダイオードのカソードまたはアノードのような、デバイスを通じて通電するデバイス要素を意味し、「制御電極」とは、MOSトランジスタのゲートまたはバイポーラ・トランジスタのベースのような、デバイスを通過する電流を制御するデバイス要素を意味する。これらのデバイスを本明細書中特定のN型デバイスまたは型デバイスあるいは特定のN型またはドープ領域P型ドープ領域として説明するが、当業者であれば、相補型デバイスも本発明に従って可能であることを理解する。当業者であれば、回路動作に関連して本明細書中で用いられる、「時において」、「しつつ」および「の時」は、何らかの動作の開始直後に別の動作が発生することを意味する正確な用語ではなく、それらの動作間には、初期動作に起因する反応が起こるまでの短いが妥当な、伝搬遅延のような遅延があり得ることを理解する。また、「およそ」および「実質的に」という表現を用いた場合、1つの要素の値が、記載の値または位置に極めて近いことが予期されるパラメータを有することを意味する。しかし、当該分野において周知のように、記載の値または位置からの小さななずれが常にある。少なくとも10%まで(半導体ドーピング濃度の場合は20%まで)のずれは、記載の理想値からの妥当なずれとして当該分野において認められている。
【0007】
イメージ・キャプチャ装置の照明システムのための典型的な先行技術電源の一例を図1に示す。この電源は、一般に、単一画像(PS1)を取得するためのフラッシュ発生のための電力を供給する静止画像部と、連続動画ビデオ取得の対象を照明するための電力を供給するビデオ部とを含む。この静止画像部は、変圧器19のようなスイッチング電源コントローラ17と、インダクタと、キセノン光源(X1)と、キセノン光源(X1)用の高電圧放電回路とを含む。キセノン光源(X1)は、変圧器T2と、コンデンサC1と、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)S1とを含む。出力段18は、安定化出力電圧を出力15上に形成するために用いられる。出力段18は通常、ダイオードD1のような整流器と、ダイオードD1からの電圧平均値を格納する、出力コンデンサC2のような格納要素と、直列に接続された抵抗器R2,R3のようなフィードバック網とを含む。この静止画像部内において、カメラの焦点を設定するために対象までの距離を決定するために光を検出するなどの、キセノン光源(X1)からの光を検出する、光センサ(PHS)が用いられ得る。
【0008】
コントローラ17は、イネーブル信号(EN)、トリガ信号(TG)、およびプレフラッシュ(PREF)信号のような制御信号入力に応答する制御論理も含み得る。イネーブル(EN)信号が動作状態になると、コントローラ17は、電源の出力15における出力電圧を調整するために、内部スイッチ(SW)を動作させて、変圧器19の一次側のインダクタのようなインダクタを通過する電流を制御する。スイッチ(SW)の動作は、コントローラ17のセンス信号入力(SN)で受け取られるフィードバック信号(FB)に応答して制御される。出力段18のフィードバック網は、出力15において形成された出力電圧の値を示すフィードバック信号をノード14において形成するように、出力15に接続される。図1に示すように、このフィードバック網は、
抵抗器R2およびR3の 抵抗ディバイダを含む。しかし、当業者であれば、このフィードバック網は、出力電圧を示すフィードバック信号の提供のために用いられる他の任意の周知の回路であってもよいことを理解する。図1に示す実施形態において、電流16が流れるインダクタは、変圧器19の一次側インダクタである。他の実施形態において、このインダクタは、変圧器の一部ではなく、別個の単一インダクタであり得る。当業者に周知のように、スイッチング電源コントローラ17は、内部のスイッチ・トランジスタのスイッチングを制御し、出力15における電圧を目標値に近い値の範囲内の目標値において維持するために必要な電流16を形成する。例えば、目標値は15ボルト(15V)であり得、この値の範囲は、15ボルトの±5%であり得る。
【0009】
ビデオ部用の電源は、スイッチング電源コントローラ13と、インダクタとを含む。図1に示す実施形態において、このインダクタは、変圧器T3の一次インダクタである。コントローラ13は、ノードOVにおける出力電圧を示す別のフィードバック信号に応答して、ノードOVにおける出力電圧を調整する。コントローラ13は、コントローラ17と類似し得る。
抵抗器R6およびR7のフィードバック網のようなフィードバック網は、出力電圧値を示すフィードバック信号を形成する。コントローラ13は、このフィードバック信号を受信し、出力電圧値を調整するためにこのインダクタを通過する電流を制御する。ダイオードD2のような整流器は、このインダクタからの電圧を整流し、この電圧の平均値を出力コンデンサC3上に格納する。ビデオ・イネーブル(VE)制御信号を用いて、トランジスタS2を動作状態にし、LEDを発光させる。図1に示すように、コントローラ17,13は、相互に独立して動作する。
【0010】
図2は、イメージ・キャプチャ装置の照明システム用の電源システム20の一部の実施形態例の模式図である。システム20は、図1の静止画像部と同様の静止画像部を含むが、システム20の静止画像部は、ノード14からのフィードバック信号(FB)を直接コントローラ17のセンス信号(SN)に接続しない。
【0011】
システム20は、ビデオ部21も含む。ビデオ部21は、スイッチング電源コントローラまたはインダクタまたは変圧器を含まず、この静止画像部のスイッチング電源コントローラおよびインダクタを共用する。ビデオ部21は、フィードバック・セレクタ22と、出力段35とを含む。本明細書中以下からさらに分かるように、出力段35は入力36を有し、変圧器19の一次インダクタのスイッチングされる端子、すなわち静止画像部のインダクタのスイッチングされる端子からの電圧を受け取るように接続される。出力段35は、入力電圧を受け取り、ビデオ出力電圧または第2の出力電圧をビデオ部21の出力49上に形成する。コントローラ17がコントローラ17の内部のスイッチ(SW)を切り換えたとき、入力36は、このインダクタのスイッチングされる端子から電圧を受け取る。入力36上の電圧は、ダイオード37によって整流され、その結果得られた平均電圧は、ノード39上の格納電圧として出力コンデンサ38に格納される。出力段35はまた、出力電圧セレクタ41を含む。出力電圧セレクタ41は、ノード39およびコンデンサ38からの格納電圧をビデオ出力電圧として出力49に選択的に結合する。ビデオ部21のフィードバック網は、
抵抗器53を含む。 抵抗器53は、出力49上のビデオ出力電圧を示す第2のフィードバック信号またはビデオ・フィードバック信号(VFB)を形成するように、構成される。当業者であれば、他の周知のフィードバック回路を使用してもフィードバック信号を形成することがでることを認識する。
【0012】
ビデオ部21のフィードバック・セレクタ22は、出力15上に形成される出力電圧を示す第1のフィードバック信号をノード14から受け取り、また出力49上に形成されるビデオ出力電圧を示すビデオ・フィードバック信号(VFB)を受け取るように構成される。フィードバック・セレクタ22は、出力15上の出力電圧を出力15の目標値への調整を容易にするために第1のフィードバック信号をコントローラ17のセンス信号(SN)入力に選択的に結合し、また出力49上のビデオ出力電圧をビデオ出力電圧の目標値に調整するためにビデオ・フィードバック信号(VFB)をセンス信号(SN)入力に選択的に結合するように構成される。
【0013】
動作時において、論理ロー(低)等、ビデオ・イネーブル(VE)制御信号が無効にされると、セレクタ22のインバータ25の出力は強制的にハイ(高)になり、その結果、トランジスタ27が動作状態となる。イネーブルにされたトランジスタ27を動作状態にすると、ノード14からのフィードバック信号(FB)がコントローラ17のセンス信号入力(SN)に接続される。これにより、コントローラ17は、出力15上の出力電圧値を出力15の目標値に調整するために電流16の値を制御することができる。無効となったビデオ・イネーブル(VE)制御信号はまた、セレクタ41のトランジスタ44を非動作状態にし、それにより抵抗器47は、トランジスタ48のベースを高レベルに引き上げ、よって、トランジスタ48を非動作状態にする。トランジスタ48が非動作状態であるため、ノード39上の格納電圧は出力49に印加されない。従って、セレクタ41は、VE信号の無効状態に応答して、出力49上の出力電圧の形成を選択的に抑制する。その結果、ノード39上の電圧値は、この動作状態時において、システム20の動作に影響を与えない。
【0014】
論理ハイ(高)のようにビデオ・イネーブル(VE)制御信号がアサートされると、トランジスタ44が動作状態となり、トランジスタ48のベースがローに引き下げられ、これにより、トランジスタ48が動作状態となる。トランジスタ48を動作状態にすると、出力49がコンデンサ38の格納要素に結合され、これにより、この格納要素上に格納されている電圧が出力49に結合され、ビデオ出力電圧が出力49上に形成される。出力49上のビデオ出力電圧により、LED51から光を発生するように電流がLED51内を通過する。LED51内を通過する電流は、
抵抗器53内も通過し、これにより、フィードバックノード54にビデオ・フィードバック信号(VFB)が形成される。また、アサートされたビデオ・イネーブル(VE)制御信号は、インバータ25の出力を強制的にローにし、これにより、トランジスタ27が非動作状態となり、バッファ24の出力が強制的にハイにされる。バッファ24からのハイにより、トランジスタ28が動作状態となり、ビデオ・フィードバック信号(VFB)がコントローラ17のセンス信号(SN)入力に選択的に接続される。これにより、コントローラ17は、電流16の値を制御するために、出力49上のビデオ出力電圧値をビデオ出力電圧の目標値に調整することができる。
【0015】
システム20のこの機能を容易にするために、ノード14は、セレクタ22の第1のフィードバック入力と、トランジスタ27のソースとに接続される。トランジスタ27のドレインは、トランジスタ28のドレインと、セレクタ22の出力と、コントローラ17のセンス信号(n)入力とに共通接続される。ノード54は、セレクタ22の第2のフィードバック入力と、トランジスタ28のソースとに接続される。セレクタ22の制御入力23は、バッファ24の入力と、インバータ25の入力とに接続される。バッファ24の出力は、トランジスタ28のゲートに接続され、インバータ25の出力は、トランジスタ27のゲートに接続される。出力段35の入力36は、ダイオード37のアノードと、静止画像部のインダクタのスイッチングされる端子とに接続される。ダイオード37のカソードは、コンデンサ38の第1の端子と、
抵抗器47の第1の端子と、トランジスタ48のエミッタとに共通接続される。 抵抗器47の第2の端子は、トランジスタ48のベースと、トランジスタ44のコレクタとに共通接続される。トランジスタ44のエミッタは、
抵抗器53の端子と、コンデンサ38の第2の端子と、帰路12とに共通接続される。トランジスタ44のベースは、 抵抗器43の第1の端子に接続される。 抵抗器43は、ビデオ・イネーブル(VE)制御信号端子上のビデオ・イネーブル(VE)制御信号を受信するように接続された第2の端子を有する。コントローラ17のスイッチング出力は、変圧器19の一次インダクタのスイッチングされる端子に接続され、一次インダクタのスイッチングされない端子は、電力入力端子11からの電力を受け取るように、接続される。変圧器19の二次インダクタは、ダイオードD1のアノードに接続されたスイッチング端子を有する。ダイオードD1は、出力15に接続されたカソードを有する。変圧器19の二次インダクタのスイッチングされない端子は、帰路端子12と、コンデンサC2の第1の端子と、
抵抗器R3の第1の端子とに共通接続される。コンデンサC2の第2の端子は、出力15と、 抵抗器R2の第1の端子とに接続される。 抵抗器R2の第2の端子は、ノード14と、
抵抗器R3の第2の端子とに接続される。
【0016】
図3は、スイッチング電源コントローラ60の簡略化されたブロック図を模式的に示す。スイッチング電源コントローラ60は、図2のコントローラ17に類似するが、図2の記載において説明したフィードバック・セレクタ22も含む。当該分野において周知のように、スイッチング電源コントローラの1つの実施形態の例は、発振器と、傾斜波発生器と、SN信号を受信する誤差増幅器(EA)と、誤差信号を傾斜信号と比較する比較器と、電力スイッチの動作および電流16の値の制御を行うためのスイッチング駆動信号を形成するために用いられるラッチとを通常含む。コントローラ60の要素は、単一半導体基板に集積することができる。
【0017】
図4は、半導体ダイ71上に形成された半導体デバイスまたは集積回路70の実施形態の一部の拡大平面図を示す。コントローラ60は、ダイ71上に形成される。ダイ71は、図面を簡潔にする目的のために図4中に図示されていない他の回路も含み得る。コントローラ60およびデバイスまたは集積回路70は、当業者に周知の半導体製造技術により、ダイ71上に形成される。
【0018】
当業者であれば、上記の説明から、ビデオ・キャプチャ装置の照明源用の電源システムは、以下のものから構成され得ることが理解され、変圧器19の一次インダクタのようになインダクタを通じて、電流16のような電流を制御するように接続された、コントローラ(17)のようなスイッチング電源コントローラで、出力15のような第1の出力上の第1の出力電圧を、センス信号SNのようなセンス信号に応答して第1の所望の値に調整する、コントローラ(17)のようなスイッチング電源コントローラと、電源システムの第1の出力段が1の出力電圧を格納するように第1の出力に結合される第1の格納要素と、この第1の出力電圧を示す第1のフィードバック信号を形成するように構成される第1のフィードバック網と、を有する。
【0019】
電源システムの第2の出力段は、インダクタからの電圧を受信するように結合された入力と、この入力に結合された整流器と、第2の出力電圧を形成する第2の出力と、この整流器からの信号を受け取り、第2の出力電圧を格納するように結合された第2の格納要素と、第2の出力電圧を示す第2のフィードバック信号を形成するように構成された第2のフィードバック網と、を有する。
【0020】
電源システムのフィードバック・セレクタは、第1の出力電圧を第1の所望の値に調整しかつ第2の出力電圧を第2の所望の値に調整しないように、第1のフィードバック信号をセンス信号に選択的に結合し、第2の出力電圧を第2の所望の値に調整しかつ第1の出力電圧を第1の所望の値に調整しないように、第2のフィードバック信号をセンス信号に選択的に結合するように、構成される。
【0021】
当業者であれば、上記説明から、電源コントローラを形成する方法は、以下を含み得ることも理解し、スイッチング電源制御部を形成して、スイッチング用駆動信号を形成し、センス信号に応答してインダクタを通過する電流を制御するようスイッチを動作させることを含む。
【0022】
第1の出力電圧を示す第1のフィードバック信号を受信、第2の出力電圧を示す第2のフィードバック信号を受信を行うように、電源コントローラを構成することを含む。
【0023】
さらに、電源システムのフィードバック・セレクタを形成して、このスイッチを電流を制御するように動作させ、第1の出力電圧を第1の所望の値に調整し、第2の出力電圧を調整しないように第1のフィードバック信号をセンス信号に選択的に結合し、スイッチを電流を制御するように動作させ、第2の出力電圧を第2の所望の値に調整し、第1の出力電圧を第1の所望の値に調整しないように第2のフィードバック信号をセンス信号に選択的に結合することを含む。
【0024】
上記全てを鑑みて、新規なデバイスおよび方法が開示されていることが明かである。他の特徴中でもとりわけ、各第1の出力電圧または第2の出力電圧を対応する目標値に調整するために、第1のフィードバック信号または第2のフィードバック信号のうちいずれかをスイッチング電源コントローラの入力のセンス入力に選択的に結合することが含まれる。単一電源コントローラを共用して2つの異なる出力電圧を2つの異なる値を含む2つの値に調整することで、必要なスイッチング電源コントローラおよびインダクタの数が低減し、これにより、コスト低減に繋がる。
【0025】
降圧形スイッチング電源
本発明の対象について、特定の好適な実施形態と共に説明したが、上記の図面およびその説明は、単に本発明の典型的実施形態なおよび例示的実施形態を示したものであり、本発明の範囲を限定するものとしてみなされるべきではない。当業者にとって、多くの代替および改変が明らかであることが明らかである。システム20およびコントローラ60は、最先端の固定周波数降圧型スイッチング電源コントローラとして図示および説明したが、しかし、本発明は、ブースト・システム、ヒステリシス・システム、パルス周波数変調システム、および他の周知のスイッチング制御方法のような他の種類のスイッチング電源システムにも適用可能である。さらに、セレクタ22を特定の実施形態と共に図示したが、複数のフィードバック信号の中からコントローラに適用すべき1つのフィードバック信号をセレクタが選択する限り、他の実施形態も用いることができる。また、セレクタ35を特定の実施形態と共に構成したが、スイッチング電源コントローラに結合されたVFB信号に応答してセレクタ35が出力49上に出力電圧を形成する限り、セレクタ35の実施形態は異なっていてもよい。さらに、「接続される」という用語は、説明を明確にするために全体において用いているが、この用語は、「結合される」と同義であることが意図される。従って、「接続される」とは、直接的接続または間接的接続のいずれをも含むものとして解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオ・キャプチャ装置の照明源のための電源システムにおいて、
インダクタを通過する電流を制御するように結合され、センス信号に応答して、第1の出力上の第1の出力電圧を第1の目標値に調整する、スイッチング電源コントローラと、
前記第1の出力電圧を格納するように前記第1の出力に結合された第1の格納要素を有し、前記第1の出力電圧を示す第1のフィードバック信号を形成するように構成された第1のフィードバック網を有する、第1の出力段と、
前記インダクタからの電圧を受け取るように結合された入力と、前記入力に結合された整流器と、第2の出力電圧を形成する第2の出力と、前記整流器からの信号を受け取り、電圧を格納するように結合された第2の格納要素と、前記第2の出力電圧を示す第2のフィードバック信号を形成するように構成された第2のフィードバック網とを有する、第2の出力段と、
前記第1の出力電圧を前記第1の目標値に調整しかつ前記第2の出力電圧を第2の目標値に調整しないように、前記第1のフィードバック信号を前記センス信号に選択的に結合し、および、前記第2の出力電圧を前記第2の目標値に調整しかつ前記第1の出力電圧を前記第1の目標値に調整しないように、前記第2のフィードバック信号を前記センス信号に選択的に結合するように構成される、フィードバック・セレクタと、
から構成されることを特徴とする電源システム。
【請求項2】
前記インダクタは変圧器の一次側であり、前記第1の出力電圧は、前記変圧器の二次側の電圧から形成されることを特徴とする請求項1記載の電源システム。
【請求項3】
前記第1の出力段は、前記変圧器の二次側インダクタに結合されかつ前記第1の出力に結合された整流器を含むことを特徴とする請求項2記載の電源システム。
【請求項4】
前記整流器は、前記インダクタと、前記第2の格納要素との間に結合されることを特徴とする請求項1記載の電源システム。
【請求項5】
出力電圧セレクタをさらに含み、前記出力電圧セレクタは、前記第2のフィードバック信号が前記センス信号に選択的に結合されるのに応答して前記第2の出力を負荷に結合するように構成されることを特徴とする請求項1記載の電源システム。
【請求項6】
前記負荷はLEDであることを特徴とする請求項5記載の電源システム。
【請求項7】
前記出力電圧セレクタは、前記第2のフィードバック信号が前記センス信号に選択的に結合されるのに応答して前記第2の出力を前記負荷に結合するように構成されたスイッチを含むことを特徴とする請求項5記載の電源システム。
【請求項8】
前記スイッチング電源コントローラは、前記スイッチング電源コントローラによって形成された駆動信号の切り換えに応答して前記電流を選択的に伝導させるように結合されたスイッチを含むことを特徴とする請求項1記載の電源システム。
【請求項9】
電源コントローラを形成する方法において、
センス信号に応答してインダクタを通過する電流を制御するようにスイッチを動作させるためのスイッチング電源制御部を形成するために、スイッチング用駆動信号を形成する段階と、
第1の出力電圧を示す第1のフィードバック信号を受け取り、かつ第2の出力電圧を示す第2のフィードバック信号の受け取るために、前記電源コントローラを構成する段階と、
前記電源システムのフィードバック・セレクタを形成する段階であって、前記スイッチが前記電流を制御し、前記第1の出力電圧を第1の所望の値に調整するが、前記第2の出力電圧を調整しないように動作するために、前記第1のフィードバック信号を前記センス信号に選択的に結合し、および、前記スイッチが前記電流を制御し、前記第2の出力電圧を第2の所望の値に調整するが、前記第1の出力電圧を前記第1の所望の値に調整しないように動作するために、前記第2のフィードバック信号を前記センス信号に選択的に結合する、段階と、
から構成されることを特徴とする方法。
【請求項10】
前記フィードバック・セレクタを形成する段階は、ビデオ照明システムのための前記第1の出力電圧および前記第2の出力電圧を提供するように前記電源コントローラを結合する段階を含むことを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記第1の出力電圧および前記第2の出力電圧を提供するように前記電源コントローラを結合する段階は、フラッシュ照明システムのために前記第1の出力電圧を提供しかつ連続ビデオ照明システムのために前記第2の出力電圧を提供するように前記電源コントローラを結合する段階を含むことを特徴とする請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記インダクタを変圧器の一次インダクタとして構成し、かつ前記変圧器の二次インダクタを前記二次インダクタの第1の出力段に結合する段階と、
第1の出力に結合された第1の整流器を含むように前記第1の出力段を構成する段階であって、前記第1の出力電圧は、形成され、かつ前記第1の出力電圧を格納するための第1の格納要素に結合される、段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項13】
第2の整流器を含む第2の出力段に前記一次インダクタを結合する段階、および、第2の出力に前記第2の整流器を結合する段階をさらに含み、前記第2の出力電圧は、形成され、かつ前記第2の出力電圧を格納する第2の格納要素に結合されることを特徴とする請求項9記載の方法。
【請求項14】
前記第2の出力段に前記一次インダクタを結合する段階は、前記第2のフィードバック信号が前記センス信号に結合されるのに応答して前記第2の出力電圧を前記第2の出力に結合するために出力セレクタ・スイッチを結合する段階を含むことを特徴とする請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記フィードバック・セレクタを形成する段階は、選択制御信号の第1の状態に応答して、前記第1のフィードバック信号を受け取るために第1のセレクタ・スイッチを導通し、前記第1のフィードバック信号を前記センス信号に選択的に結合する段階、および、前記選択制御信号の第2の状態に応答して、前記第2のフィードバック信号を受け取るために第2のセレクタ・スイッチを導通し、前記第2のフィードバック信号を前記センス信号に選択的に結合し、かつ前記第1のフィードバック信号を前記センス信号から非導通する段階を含むことを特徴とする請求項9記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−504928(P2013−504928A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528779(P2012−528779)
【出願日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際出願番号】PCT/US2009/056483
【国際公開番号】WO2011/031262
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(300057230)セミコンダクター・コンポーネンツ・インダストリーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (119)
【Fターム(参考)】