説明

電源供給回路

【課題】駆動素子へ所望の電力を供給することができる電源供給回路を提供すること
【解決手段】
空気圧−液圧変換式ブレーキ装置を駆動する電源供給回路9は駆動電源12とエアソレノイド8a1が導通している。駆動電源12とエアソレノイド8a1との導通はソレノイドドライバ13及びソレノイドドライバ14のオンオフ状態により許可もしくは遮断される。ソレノイドドライバ14とエアソレノイド8a1との間から接地との間のトランジスタ16はソレノイドドライバ13及びソレノイドドライバ14のオンオフ状態に応じてマイコン11によってオンオフ状態を制御される。リーク電流が発生したとしてもトランジスタ16を介してグランドへ流れるため、エアソレノイド8a1にはリーク電流が流れず、運転者の所望で駆動電源12からエアソレノイド8a1への導通を許可させたいときは、駆動電源12からエアソレノイド8a1に電力が供給される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電源供給回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1において、電源供給回路を構成する制動灯駆動回路が提案されている。この制動灯駆動回路では、制動灯であるLED(通電対象素子)に対してスイッチを介して電源が接続されており、当該LEDに並列に抵抗器からなるバイパス回路が設けている。
【0003】
一般的に、スイッチング素子の接触不良などの異常が生じた場合、スイッチング素子がオフされているにもかかわらず、スイッチング素子のハイサイド側からローサイド側へリーク電流が流れること、すなわちリーク電流が発生することがある。上記構成によると、スイッチング素子において発生したリーク電流が、LEDだけではなく、バイパス回路にも流れるため、LEDに流れるリーク電流を低減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−63305
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のリーク電流対策では、通常作動においてスイッチング素子をオンさせる場合にも、リーク電流発生時と同様に、バイパス回路に電流が流れてしまい抵抗器で電力が消費されるため、電源供給回路の消費電流が大きくなってしまうという問題がある。
【0006】
上記問題を鑑みて、本発明は、通電対象素子にリーク電流が流れることを抑制しつつ、消費電流を抑制する電源供給回路を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明の電源供給回路は、電源とグランドとの間に配設された通電対象素子よりも電源側に配設された通電制御スイッチング素子の制御により、前記通電対象素子への通電を行うものである。そして、前記通電制御スイッチング素子及び前記通電対象素子の間の通電経路とグランドとの間に前記通電対象素子と並列に設けられているバイパス回路と、前記バイパス回路の導通を許可又は遮断するバイパス切替スイッチング素子と、前記通電制御スイッチング素子が前記通電対象素子への通電を遮断すべきオフ状態である場合に前記バイパス切替スイッチング素子をオン状態とし、前記通電制御スイッチング素子が前記通電対象素子への通電を許可すべきオン状態である場合に前記バイパス切替スイッチング素子をオフ状態とする切替手段と、を備えている。
【0008】
請求項1に記載の発明では、通電対象素子への通電を遮断すべき場合に、バイパス回路の導通が許可されるため、通電制御スイッチング素子のリーク電流が通電対象素子に流れることを抑制することができる。また、通電対象素子への通電を許可すべき場合に、バイパス回路の導通が遮断されるため、通電制御スイッチング素子のリーク電流がバイパス回路に流れることを防止できる。
要するに、通電対象素子にリーク電流が流れることを抑制しつつ、電源供給回路の消費電流を抑制することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記切替手段は、前記通電制御スイッチング素子のオン及びオフを制御する信号を入力とし、前記バイパス切替スイッチング素子のオン及びオフを制御する信号を出力する論理回路により構成されている。
【0010】
請求項2に記載の発明では、バイパス切替スイッチング素子のオン及びオフを制御する信号を論理回路により生成するため、電源供給回路を制御する制御装置を簡素化することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、電源と前記通電制御スイッチング素子との間に配設された通電切替スイッチング素子を備え、前記通電切替スイッチング素子により前記通電対象素子への通電を許可又は遮断するものである。そして、電源と前記通電切替スイッチング素子及び前記通電制御スイッチング素子の間の通電経路との間に前記通電切替スイッチング素子とは並列に設けられている負荷と、前記負荷及び前記通電制御スイッチング素子の接点電位またはその相関電位を検出する接点電位検出手段と、前記通電切替スイッチング素子をオフ状態に、前記バイパス切替スイッチング素子をオン状態にした状態で前記接点電位検出手段により検出された電位に基づいて、前記通電制御スイッチング素子がオン状態である場合の当該電位が所定のオン状態電位よりも大きい場合と、前記通電制御スイッチング素子がオフ状態である場合の当該電位が所定のオフ状態電位よりも小さい場合との少なくともいずれか一方の場合に前記通電制御スイッチング素子に異常があることを判定する異常判定手段と、を備えている
【0012】
上記構成では、通電切替スイッチング素子をオフ状態に、通電制御スイッチング素子をオン状態に、バイパス切替スイッチング素子をオン状態にすると、電源から負荷、通電制御スイッチング素子及びバイパス回路を介してグランドに電流が流れ、負荷による電圧降下で、負荷及び通電制御スイッチング素子の接点電位の電位が小さくなる。よって、接点電位またはその相関電位が所定のオン状態電位よりも大きい場合に、通電制御スイッチング素子に異常があることを判定することができる。
一方、通電切替スイッチング素子をオフ状態に、通電制御スイッチング素子をオフ状態に、バイパス切替スイッチング素子をオン状態にすると、通電制御スイッチング素子及びバイパス回路を介してグランドに電流が流れず、負荷による電圧降下が生じないため、負荷及び通電制御スイッチング素子の接点電位の電位が大きくなる。よって、接点電位またはその相関電位が所定のオフ状態電位よりも小さい場合に、通電制御スイッチング素子に異常があることを判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】空気圧−液圧変換式ブレーキ装置の概略図
【図2】電源供給回路を表した図
【発明を実施するための形態】
【0014】
車両1は、本発明にかかる電源供給回路を有する空気圧−液圧変換式ブレーキ装置を備えている。この空気圧−液圧変換式ブレーキ装置は、図1に示すように、圧縮空気供給源2から供給された圧縮空気を貯蔵するエアタンク3と、エアタンク3からの圧縮空気が供給されてその圧力(空気圧)に応じた液圧のブレーキ液を各車輪Wfl、Wfr、Wrl、Wrrのホイールシリンダにそれぞれ供給するエアマスタシリンダ4a、4bと、エアタンク3とエアマスタシリンダ4a、4bとの間にそれぞれ設けられてエアタンク3から供給される圧縮空気をブレーキペダル5の操作量に応じた圧力にて出力するブレーキバルブ6a、6bと、エアマスタシリンダ4a、4bと各車輪に設けられたホイールシリンダとの間に設けられて各車輪のホイールシリンダに供給される液圧(すなわち車輪Wfl、Wfr、Wrl、Wrrの制動力)を制御する制動力制御装置7と、を備えている。
【0015】
圧縮空気供給源(例えばエアコンプレッサ)2は、エンジンMの駆動によって駆動されるものであり、取り込んだ空気を圧縮してエア管La1を介してエアタンク3の各圧力室3a、3bに圧送している。
【0016】
エアタンク3の各圧力室3a、3bは、エア管La2、La3を介してエアマスタシリンダ4a、4bの空気圧室4a1、4b1にそれぞれ接続されている。エアマスタシリンダ4a、4bは、空気で満たされる空気圧室4a1、4b1、ブレーキ液で満たされる液圧室4a2、4b2とを備えており、空気圧室4a1、4b1及び液圧室4a2、4b2は液密に区画されている。液圧室4a2と左右前輪Wfl、Wfrのホイールシリンダとがそれぞれ連通され、液圧室4b2と左右後輪Wrl、Wrrのホイールシリンダとがそれぞれ連通されるものである。
【0017】
エア管La2、La3には、図1に示すように、ブレーキバルブ6a、6bがそれぞれ設けられている。ブレーキバルブ6a、6bは、ブレーキペダル5の操作量に応じて内蔵の開閉弁が開閉し、エアタンク3a、3bからの圧縮空気をブレーキペダル5の操作量に応じた圧力にて供給している。ブレーキバルブ6a、6bの出力ポートに接続されたエア管La2、La3には、ブレーキバルブ6a、6bの出力ポートへの圧縮空気の流入を規制する逆止弁La2a、La3aが設けられている。
【0018】
これにより、空気圧−液圧変換式ブレーキ装置は、ブレーキペダル5が踏込操作されてブレーキバルブ6a、6bが作動されると、操作量に応じた圧力(空気圧)の圧縮空気がエアタンク3からエアマスタシリンダ4a、4bに供給され、空気圧に応じた液圧がエアマスタシリンダ4a、4bから各車輪のホイールシリンダに供給されて各車輪Wfl、Wfr、Wrl、Wrrに制動力(ブレーキ力)を付与する。
【0019】
また、エア管La2、La3には、図1に示すように、ブレーキバルブ6a、6bをバイパスするエア管La4、La5が配設されている。エア管La4、La5には、ブレーキバルブ6a、6bにそれぞれ並設されてブレーキペダル5の操作と関係なくエアタンク3の圧力室3a、3bとエアマスタシリンダ4a、4bとの連通/遮断を切り換えるエアバルブ8a、8bがそれぞれ設けられている。エアバルブ8a、8bは、2位置弁の電磁開閉弁であり、エアソレノイド8a1、8b1への通電・非通電に応じて開状態位置・閉状態位置(図示位置)が切り替えられるものである。エアバルブ8aは、通常時(非通電時)には閉状態位置にあり、エア管La4経由の圧力室3aとエアマスタシリンダ4aとの連通を遮断する。エアバルブ8aは、通電時には開状態位置にあり、エア管La4経由の圧力室3aとエアマスタシリンダ4aとを連通する。エアバルブ8bは、通常時(非通電時)には閉状態位置にあり、エア管La5経由の圧力室3bとエアマスタシリンダ4bとの連通を遮断する。エアバルブ8bは、通電時には開状態位置にあり、エア管La5経由の圧力室3bとエアマスタシリンダ4bとを連通する。
【0020】
なお、エアバルブ8a、8bは、開状態から閉状態に戻ったとき、エアマスタシリンダ4bとの間のエア管La4、La5に残存する圧力が逃げるための排気機構(図示省略)を備えている。また、エアバルブ8a、8bの出力ポートに接続されたエア管La4、La5には、エアバルブ8a、8bの出力ポート側への圧縮空気の流入を規制する逆止弁La4a、La5aが設けられている。
【0021】
エアバルブ8a、8bは、ブレーキトラクション制御を行うときに、各車輪Wfl、Wfr、Wrl、Wrrに制動力を付与するためのものである。ブレーキトラクション制御とは、車両1の発進時に駆動輪のスリップを検出すると、その駆動輪に制動力を付与してスリップしないようにする制御である。
【0022】
上記の空気圧―液圧変換式ブレーキ装置はECU10を備えている。ECU10には、図示しない各種センサからの信号が入力され、当該入力信号を基に制動力制御装置などを制御し車両の制御を行う。ECU10には、電源供給回路9が接続されており、当該電源供給回路9には、エアバルブ8a、8bのエアソレノイド8a1、8b1が接続され、各種センサからの入力信号に応じてエアバルブ8a、8bの開閉制御が行われるようになっている。
【0023】
図2は図1に示した電源供給回路9を示す。図2の点線の内部の回路は電源供給回路9を表し、電源供給回路9はECU10内のマイコン11とエアソレノイド8a1、とに接続されている。なお、エアソレノイド8a1、8b1は同等のものであるため以下の説明ではエアソレノイド8a1のみを用いる。
【0024】
電源供給回路9は、駆動電源12によりエアソレノイド8a1を通電するためのものである。電源供給回路9はECU10内のマイコン11に接続されており、エアソレノイド8a1への通電がマイコン11により制御されるようになっている。
【0025】
詳しくは、電源供給回路9は、駆動電源12と、当該駆動電源12及びエアソレノイド8a1の間に配設されたソレノイドドライバ14と、駆動電源12及びソレノイドドライバ14の間に配設され、駆動電源12からエアソレノイド8a1への通電を許可又は遮断するソレノイドリレー13と、を含んで構成されている。これにより、ソレノイドリレー13及びソレノイドドライバ14がオン状態である場合に、駆動電源12からエアソレノイド8a1に電流が流れるようになっている。
具体的には、例えば図2では、ソレノイドリレー13はPchMOSFETで、ソレノイドドライバ14はNchMOSFETで構成している。
【0026】
ここで、ソレノイドリレー13及びソレノイドドライバ14がオフ状態である場合であったとしても、ソレノイドドライバ14にリークが発生すると、当該リーク電流がエアソレノイド8a1に流れ、エアバルブ8aが誤作動することが考え得る。
【0027】
そこで、本発明では、ソレノイドドライバ14及びエアソレノイド8a1の間の通電経路(回路接点C1)とグランドとの間に、バイパス切替スイッチング素子としてのトランジスタ16を配設して、エアソレノイド8a1と並列にバイパス回路18を設けている。そして、トランジスタ16のオン及びオフを制御する信号を出力する論理回路17が、当該トランジスタ16のベースに接続されている。論理回路17が切替手段に相当する。
例えば図2では、論理回路17は、ソレノイドリレー13及びソレノイドドライバ14の各ドライバのオン及びオフを制御する信号を入力とし、トランジスタ16のオン及びオフを制御する信号を出力とするNAND素子により構成されている。
これにより、ソレノイドドライバ14が駆動電源12からエアソレノイド8a1への通電を遮断すべきオフ状態である場合にトランジスタ16がオン状態となり、バイパス回路18の通電が許可され、ソレノイドドライバ14が駆動電源12からエアソレノイド8a1への通電を許可すべきオン状態である場合にトランジスタ16がオフ状態となり、バイパス回路18の通電が遮断されるようになっている。
【0028】
また本発明では、内部電源15とソレノイドリレー13及びソレノイドドライバ14の間の通電経路(回路接点C2)との間に抵抗R1を設けている。そして、抵抗R1の内部電源15とは反対側端とグランドとの間に、抵抗R2及び抵抗R3からなる分圧回路を設け、当該分圧回路による分圧電位(回路接点C3の電位)をマイコン11に入力している。なお、抵抗R2及び抵抗R3からなる分圧回路は、マイコン11の仕様によっては必ずしも必要ない。
【0029】
マイコン11は、ソレノイドリレー13及びソレノイドドライバ14の各ドライバのオン及びオフを制御する信号を出力するとともに、異常判定手段として、抵抗R2及び抵抗R3からなる分圧回路による分圧電位に基づき、ソレノイドドライバ14に異常があることを判定する。
異常判定手段としてのマイコン11は、ソレノイドリレー13をオフ状態に、ソレノイドドライバ14をオン状態に、トランジスタ16をオン状態にした上で、上記分圧回路による分圧電位を取得し、当該分圧電位が所定のオン電位よりも大きい場合に、ソレノイドドライバ14に異常があることを判定する。
また、ソレノイドリレー13をオフ状態に、ソレノイドドライバ14をオフ状態に、トランジスタ16をオン状態にした上で、上記分圧回路による分圧電位を取得し、当該分圧電位が所定のオフ電位よりも小さい場合に、ソレノイドドライバ14に異常があることを判定する。
エアソレノイド8a1のグランドとは反対側端(回路接点C4)には、抵抗R4及び抵抗R5からなる分圧回路が設けられ、当該分圧回路による分圧電位(回路接点C5の電位)がマイコン11に入力されるようになっている。
【0030】
ソレノイドドライバ14が駆動電源12からエアソレノイド8a1への通電を遮断すべきオフ状態である場合に、バイパス回路18の通電が許可されるため、ソレノイドドライバ14にリークが発生したとしても、リーク電流はバイパス回路18を流れ、エアソレノイド8a1に流れるリーク電流が抑制される。
また、ソレノイドドライバ14が駆動電源12からエアソレノイド8a1への通電を許可すべきオン状態である場合に、バイパス回路18の通電が遮断されるため、バイパス回路18に電流が流れることを防止できる。
要するに、ソレノイドドライバ14にリーク電流が流れることを抑制しつつ、電源供給回路9の消費電流を抑制することができる。
【0031】
トランジスタ16のオン及びオフを制御する信号を出力する回路を論理回路17で構成している。そのため電源供給回路9を制御するマイコン11を簡素化することができる。
【0032】
ソレノイドリレー13をオフ状態に、ソレノイドドライバ14をオン状態に、トランジスタ16をオン状態にした場合、内部電源15から抵抗R1、ソレノイドドライバ14及びトランジスタ16を介してグランドに電流が流れ、抵抗R1による電圧降下で、抵抗R2及び抵抗R3からなる分圧回路による分圧電位は小さくなる。
そのため、マイコン11において、ソレノイドリレー13をオフ状態に、ソレノイドドライバ14をオン状態に、トランジスタ16をオン状態にした上で、上記分圧回路による分圧電位を取得し、当該分圧電位が所定のオン電位よりも大きい場合に、ソレノイドドライバ14に異常があることを判定することができる。
一方、ソレノイドリレー13をオフ状態に、ソレノイドドライバ14をオフ状態に、トランジスタ16をオン状態にした場合、内部電源15から抵抗R1、ソレノイドドライバ14及びトランジスタ16を介してグランドに電流が流れず、抵抗R1による電圧降下は生じないため、抵抗R2及び抵抗R3からなる分圧回路による分圧電位は大きくなる。
そのため、マイコン11において、ソレノイドリレー13をオフ状態に、ソレノイドドライバ14をオフ状態に、トランジスタ16をオン状態にした上で、上記分圧回路による分圧電位を取得し、当該分圧電位が所定のオフ電位よりも大きい場合に、ソレノイドドライバ14に異常があることを判定することができる。
【0033】
上記発明の実施形態では、本発明を空気圧−液圧変換式ブレーキ装置のエアソレノイド8aへの通電を行う電源供給回路9を例示したが、本願発明は、エアソレノイド8a以外の負荷への通電を行う電力供給回路に適用可能である。
上記発明の実施形態では、電源供給回路9を、ソレノイドリレー13を含んで構成した。しかしながら、本願発明は、ソレノイドリレー13を含まずソレノイドドライバ14のオン及びオフのみでエアソレノイド8a1への通電を制御する電源供給回路に適用可能である。
上記発明の実施形態では、トランジスタ16のオン及びオフを制御する信号を、論理回路17から出力させたが、マイコン11等の順序回路から出力させるようにしてもよい。
【0034】
上記発明の実施形態では、駆動電源12及び内部電源15を電源としたが、電源供給回路9を1つの電源を備えて構成してもよい。
上記発明の実施形態では、グランドを特に区別することなく説明したが、グランドは、1つでもよいし、複数種類でもよい。
【符号の説明】
【0035】
1・・・車両
2・・・圧縮空気供給源
3・・・エアタンク
4・・・エアマスタシリンダ
5・・・ブレーキペダル
6・・・ブレーキバルブ
7・・・制動力制御装置
8・・・エアソレノイド
9・・・電源供給回路
10・・・ECU
11・・・マイコン
12・・・駆動電源
13・・・ソレノイドリレー
14・・・ソレノイドドライバ
15・・・内部電源
16・・・トランジスタ
17・・・論理回路
18・・・バイパス回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源とグランドとの間に配設された通電対象素子よりも電源側に配設された通電制御スイッチング素子の制御により、前記通電対象素子への通電を行う電源回路において、
前記通電制御スイッチング素子及び前記通電対象素子の間の通電経路とグランドとの間に前記通電対象素子と並列に設けられているバイパス回路と、
前記バイパス回路の導通を許可又は遮断するバイパス切替スイッチング素子と、
前記通電制御スイッチング素子が前記通電対象素子への通電を遮断すべきオフ状態である場合に前記バイパス切替スイッチング素子をオン状態とし、前記通電制御スイッチング素子が前記通電対象素子への通電を許可すべきオン状態である場合に前記バイパス切替スイッチング素子をオフ状態とする切替手段と、
を備えていることを特徴とする電源供給回路。
【請求項2】
前記切替手段は、前記通電制御スイッチング素子のオン及びオフを制御する信号を入力とし、前記バイパス切替スイッチング素子のオン及びオフを制御する信号を出力する論理回路により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電源供給回路。
【請求項3】
電源と前記通電制御スイッチング素子との間に配設された通電切替スイッチング素子を備え、前記通電切替スイッチング素子により前記通電対象素子への通電を許可又は遮断する電源回路において、
電源と前記通電切替スイッチング素子及び前記通電制御スイッチング素子の間の通電経路との間に前記通電切替スイッチング素子とは並列に設けられている負荷と、
前記負荷及び前記通電制御スイッチング素子の接点電位またはその相関電位を検出する接点電位検出手段と、
前記通電切替スイッチング素子をオフ状態に、前記バイパス切替スイッチング素子をオン状態にした状態で前記接点電位検出手段により検出された電位に基づいて、前記通電制御スイッチング素子がオン状態である場合の当該電位が所定のオン状態電位よりも大きい場合と、前記通電制御スイッチング素子がオフ状態である場合の当該電位が所定のオフ状態電位よりも小さい場合との少なくともいずれか一方の場合に前記通電制御スイッチング素子に異常があることを判定する異常判定手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電源供給回路。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−215456(P2012−215456A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−80540(P2011−80540)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(301065892)株式会社アドヴィックス (1,291)
【Fターム(参考)】