説明

電源制御装置及び画像形成装置

【課題】スイッチ部がオンしている状態で、省エネモード実行していると言ったユーザによる故障勘違いを防止できるようにする。
【解決手段】エンジン基板104への通電要否に基づいてサブ電源部101からエンジン基板104への通電及び、メイン電源部102から制御基板103への通電を各々制御するCPU32は、エンジン基板104への通電否に対応して第1省エネモードを設定し、当該モードの設定後、サブSW13がオフ操作されたか否かを検出し、サブSW13のオフ操作が検出されない場合であって、第1省エネモードが設定されている場合に、サブ電源RLY11をオフし、サブ電源部101への通電を停止して当該第1省エネモードを実行し、その後、第2省エネモードを設定し、サブSW13のオン状態をオフ状態にリセットすると共に、メインSW12をオフ制御し、メイン電源部102への通電を停止して第2省エネモードを実行するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ジョブ待機時や、ジョブ終了等により、省エネモードを自動的に実行するプリンタや複写機、これらの複合機等の省エネ電源制御に適用して好適な電源制御装置及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、カラー用の画像情報に基づいて色画像を形成するカラープリンタや、原稿の画像を読み取ってカラー画像再生用の画像信号を出力するスキャン機能を備えたカラー用の複写機や、複合機が使用される場合が多くなってきた。例えば、パーソナルコンピュータ等の外部装置から赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)系の画像データに基づいて色画像を形成するデジタルカラープリンタが広く使用されている。
【0003】
この種のプリンタにおいて、電子写真方式を採用したカラープリンタによれば、RGB系の画像データを色変換した後のイエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色及び黒(BK)色用の画像データに基づいてカラーのトナー像を形成する画像形成部が備えられる。画像形成部は、Y,M,C,BK色の像形成出力機能を各々分担する画像形成ユニットを備え、各作像色毎に帯電器によって一様に帯電された感光体ドラムに、画像データに基づいて静電潜像が、ポリゴンミラー等を使用した走査露光部により形成される。
【0004】
この静電潜像は各作像色毎に現像器によって現像される。このような帯電、露光、現像を行い、感光体ドラム上に形成されたカラートナー像が、例えば、中間転写ベルト上で重ね合わされ、ここに重ね合わされたカラートナー像が転写部によって用紙に転写される。用紙は、用紙給紙部によって、給紙トレイから転写部へ搬送される。所定の転写材上に転写されたトナー像は、定着部により定着される。この結果、画像データに基づくカラー画像を所定の用紙に形成することができる。
【0005】
上述の画像形成部や、転写部、定着部、用紙給紙部等は、被制御用の電源部に接続される。これらを駆動する定着駆動部や、給紙駆動部、制御用の中央演算装置(CPU)、像形成駆動部、転写駆動部等が被制御基板(エンジン基板等)に実装される。また、被制御基板を制御する制御基板は、制御用の電源に接続される。この種の制御用の電源部や、被制御用の電源部は電源制御装置によって制御される場合が多い。
【0006】
図7は、従来例に係るカラープリンタ200の電源制御系の構成例を示すブロック図である。カラープリンタ200は、サブ電源部101、メイン電源部102、エンジン基板104及び電源制御装置500を有して構成される。電源制御装置500は、エンジン基板104への電源供給制御を実行するために、サブ電源リレー開閉器(以下でサブ電源RLY11という)、メイン電源開閉器(以下メインSW121という)、サブ電源開閉器(以下サブSW131という)及び制御基板103を有して構成される。
【0007】
サブ電源RLY11は、一端がメインSW121の負荷側に接続され、その他端がサブ電源部101に接続される。サブ電源RLY11は、サブ電源部101の他に制御基板103に接続される。サブ電源RLY11のオン/オフ制御は、制御基板103から出力されるリレー制御信号S1に基づいて行われる。サブ電源RLY11の内部には、電磁コイル110が設けられる。電磁コイル110は、オン状態にあるスイッチ接点を強制的に引き離すソレノイドを構成する。
【0008】
サブ電源RLY11は、例えば、ハイ・レベルのリレー制御信号S1を電磁コイル110に通電するとオン動作する。ロー・レベルのリレー制御信号S1を電磁コイル110に通電した場合は、サブ電源RLY11がオフ動作する。これにより、サブ電源RLY11のオン/オフ動作に応じてサブ電源部101をオン/オフ制御できるようになる。
【0009】
サブ電源部101は、電源側がサブ電源RLY11に接続され、負荷側がエンジン基板104に接続される。サブ電源部101は、サブ電源RLY11のオン/オフ動作に応じてエンジン基板104へ電力を供給する。例えば、サブ電源部101は商用電源のAC電圧から複数の駆動電圧Vi(i=1〜n)を生成する。サブ電源部101は、エンジン基板104に複数の駆動電圧Vi(i=1〜n)を印加して駆動電力を供給する。
【0010】
メインSW121の一端は、商用電源に接続され、その他端がメイン電源部102及び、上述のサブ電源RLY11に接続される。メインSW121のオン/オフ操作はユーザによって行われる。メイン電源部102は、その一端がメインSW121に接続され、その他端が制御基板103に接続される。メイン電源部102は、メインSW121のオン/オフ操作に応じて制御電力を制御基板103に供給する。例えば、メイン電源部102は商用電源のAC電圧から制御電圧Vcを生成する。メイン電源部102は、制御基板103に制御電圧Vcを印加して制御電力を供給する。
【0011】
メイン電源部102には制御基板103が接続され、サブSW131のオン/オフ操作に応じてエンジン基板104を制御する。制御基板103には制御用のCPU34が設けられる。例えば、制御基板103では、サブSW131のオン操作に応じてCPU34がサブ電源RLY11をオン制御する。反対に、制御基板103では、サブSW131のオフ操作に応じて、CPU34がサブ電源RLY11をオフ制御する。制御基板103は、サブ電源部101からエンジン基板104への通電の要否に基づいて当該エンジン基板104を制御する。上述のサブSW131は、制御基板103に接続され、サブSW131のオン/オフ操作はユーザによって行われる。
【0012】
電源制御装置500で、サブ電源部101及びメイン電源部102への通電を制御する場合に、CPU34が、メインSW121及びサブSW131のオン/オフ操作に対応してメイン電源部102及びサブ電源部101を制御する。
【0013】
[装置起動シーケンス]
図8は、カラープリンタ200における装置起動シーケンス例を示す動作フローチャートである。カラープリンタ200における装置起動シーケンス例によれば、図8に示すステップST1で、メインSW121がオン操作されることにより、メイン電源部102がオンする。メイン電源部102がオンすることで、ステップST2で制御基板103のCPU34が起動する。
【0014】
その後、ステップST3でCPU34はサブSW131がオン操作されるのを待機する。サブSW131のオン操作が検出されると、ステップST4でCPU34はサブ電源RLY11のオン動作を許可する。サブ電源RLY11のオン動作が許可され、例えば、ハイ・レベルのリレー制御信号S1が電磁コイル110に通電されることで、ステップST5でサブ電源RLY11がオン動作する。サブ電源RLY11がオン動作することで、ステップST6でサブ電源部101がオンして、エンジン基板104へ通電される。これにより、ステップST7でエンジン基板104のCPU55が起動する。
【0015】
[装置停止シーケンス]
図9は、カラープリンタ200における装置停止シーケンス例を示す動作フローチャートである。カラープリンタ200における装置停止シーケンス例によれば、図9に示すステップST11で、サブSW131がオフ操作されるのを待機する。サブSW131がオフ操作された場合は、ステップST12でCPU34は、サブ電源RLY11の動作を不許可とする。
【0016】
ステップST13でサブ電源RLY11のオン動作が不許可、例えば、ロー・レベルのリレー制御信号S1が電磁コイル110に通電されることで、サブ電源RLY11がオフ動作となる。サブ電源RLY11のオフ動作によって、ステップST14でサブ電源部101がオフする。サブ電源部101がオフすることで、ステップST15でエンジン基板104のCPU55の動作が停止する(第1省エネモード)。
【0017】
その後、ステップST16でCPU34はメインSW121のオフ操作を待機する。メインSW121のオフ操作が検出された場合は、ステップST17でメイン電源部102がオフするので、ステップST18で制御基板103のCPU32がその動作を停止する(第2省エネモード)。
【0018】
上述の電源制御装置に関連して、特許文献1には電源装置が開示されている。この電源装置によれば、電源回路、リセットスイッチ、異常検出用の複数の動作検出部、異常監視部、リセットスイッチ駆動部を備えて構成される。電源回路は、交流電源を入力し直流電圧に変換して負荷に対する供給電力を生成する。リセットスイッチは、電源回路に対する電力の供給および停止の切り替えを行う。動作検出部は電源回路または負荷の少なくともいずれかに対応する複数位置に設置され、漏電、過電流、過電圧、温度その他の各種の異常状態を検出する。異常監視部は動作検出部からの異常検出信号に基づいて異常判定処理を実行する。これらを前提にして、リセットスイッチ駆動部が異常監視部からの制御信号に基づいてリセットスイッチを駆動するようにした。
【0019】
このように電源装置を構成すると、安全性の確保が図られるとともに、動作検出部、異常監視部等に電力を供給するための電源装置を独立して設ける必要がなくなり、コストダウンおよび省エネルギーが実現できるというものである。
【0020】
更に、上述の電源制御装置に関連して、特許文献2には電源装置が開示されている。この電源装置によれば、負荷に電力を供給する場合に、複数の電源回路、リセットスイッチ、複数のスイッチ素子、複数の動作検出部、異常監視部、リセットスイッチ駆動部及び、スイッチ制御回路を備えられ、電源回路は各々が異なる負荷に電力を供給する。リセットスイッチは、電源装置に対する電力の供給および停止の切り替えを行う。スイッチ素子の各々は、複数の電源回路各々に対応して設けられた個々の電源回路に対する電力の供給および停止の切り替えを行う。
【0021】
動作検出部の各々は、電源装置の複数の位置に設置された異常を検出する。異常監視部は、各々の動作検出部から出力される検出信号に基づいて異常判定処理を実行する。リセットスイッチ駆動部は、異常監視部から出力される制御信号に基づいてリセットスイッチを駆動する。これを前提にして、スイッチ制御回路が、異常監視部から出力される、スイッチ素子を特定した制御信号に基づいて複数のスイッチ素子を選択的に制御するようにした。このように電源装置を構成すると、電源回路個別の電力供給の停止処理を高速に実行できるので、より強固な安全性が維持できるというものである。
【0022】
更に、上述の電源制御装置に関連して、特許文献3にも電源装置が開示されている。この電源装置によれば、遅延停止要請電源回路、早期停止電源回路、スイッチ素子及び遅延制御部を備え、遅延停止要請電源回路は、遅延した駆動停止処理を必要とする遅延停止要請負荷に対して電力を供給する。早期停止電源回路は、遅延した駆動停止処理を必要としない負荷に対して電力を供給する。スイッチ素子は、遅延停止要請電源回路の前段に設けられ、該遅延停止要請電源回路に対する電力供給および停止の切り替えを行う。
【0023】
遅延制御部は、スイッチ素子の制御を行う際に、遅延停止要請電源回路および早期停止電源回路の双方から駆動電力を入力し、該入力電力に基づいてスイッチ素子の制御を実行する。これを前提にして、遅延制御部が早期停止電源回路からの供給電力停止後、遅延停止要請電源回路からの電力供給に基づいてスイッチ素子をオン状態に維持し、遅延停止要請電源回路に対する電力供給を継続させる処理を実行するようにした。このように電源装置を構成すると、異常停止処理後にも、駆動が必要な電力の供給を、既存の電源回路からの電力供給に基づいて継続して確実に実行できるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0024】
【特許文献1】特開2004−274887号公報(第8頁 図1)
【特許文献2】特開2004−274888号公報(第8頁 図1)
【特許文献3】特開2004−280182号公報(第10頁 図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
ところで、従来例に係る電源制御装置500を備えたカラープリンタ200によれば、次のような問題があった。
i.図7に示したカラープリンタ200によれば、ジョブ終了後の装置停止シーケンス時、ステップST11で、サブSW131がオフ操作される。ステップST12ではCPU34によって、サブ電源RLY11の動作が不許可されると、サブ電源RLY11のオフ動作によって、ステップST14でサブ電源部101がオフされる。サブ電源部101がオフすることで、ステップST15でエンジン基板104のCPU55の動作が停止する(第1省エネモード)。
【0026】
しかし、ユーザがサブSW131をオフ操作せずに、直接(いきなり)、メインSW121のオフ操作を行った場合、サブ電源部101及び、メイン電源部102がオフすることで、サブSW131がオン状態のままで、制御基板103のCPU32や、エンジン基板104のCPU55の動作が共に停止する第2省エネモードに移行してしまうという問題がある。
【0027】
ii.従って、目視でオン/オフの判断が可能なメインSW121及びサブSW131において、メインSW121がオフ状態であって、サブSW131がオン状態となっていることから、ユーザが故障と勘違いするという問題がある。
【0028】
iii.因みに、ジョブ終了後の装置停止シーケンスにおいて、特許文献1に見られるようなリセットスイッチ駆動部によって、異常監視部からの制御信号に基づいてリセットスイッチを駆動する方法や、特許文献2に見られるようなスイッチ制御回路によって、異常監視部から出力される、スイッチ素子を特定した制御信号に基づいて複数のスイッチ素子を選択的に制御する方法や、特許文献3に見られるような遅延制御部によって、早期停止電源回路からの供給電力停止後、遅延停止要請電源回路からの電力供給に基づいてスイッチ素子をオン状態に維持し、遅延停止要請電源回路に対する電力供給を継続させる処理を実行する方法と採ったとしても、iiの問題が懸念される。
【0029】
そこで、この発明は上述した課題を解決したものであって、ジョブ終了後等において、自動的に省エネモードに移行できるようにすると共に、スイッチ部がオンしている状態で、省エネモード実行していると言ったユーザによる故障勘違いを防止できるようにした電源制御装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0030】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の電源制御装置は、被制御基板に電力を供給する第1電源部に接続されたオン/オフ制御可能な第1スイッチ部と、制御基板に電力を供給する第2電源部に接続されたオン/オフ操作及びオフ制御が可能な第2スイッチ部と、前記制御基板に接続されたオン/オフ操作及びオフ制御が可能で、かつ、オン/オフの指示が目視可能な第3スイッチ部と、前記制御基板に設けられ、前記被制御基板への通電要否に基づいて前記第1電源部から前記被制御基板への通電及び、前記第2電源部から前記制御基板への通電を各々制御する制御部とを備え、前記第1電源部から前記被制御基板への通電を停止して電力消費を省く動作を第1省エネモードとし、前記第1電源部から前記被制御基板への通電を停止すると共に、前記第2電源部から前記制御基板への通電を停止して電力消費を省く動作を第2省エネモードとしたとき、前記制御部は、前記被制御基板への通電否に対応して前記第1省エネモードを設定し、前記第1省エネモードの設定後、前記第3スイッチ部がオフ操作されたか否かを検出し、前記第3スイッチ部のオフ操作が検出された場合は、前記第1スイッチ部をオフし前記第1電源部への通電を停止して当該第1省エネモードを実行し、前記第3スイッチ部のオフ操作が検出されない場合であって、前記第1省エネモードが設定されている場合に、前記第1スイッチ部をオフし前記第1電源部への通電を停止して当該第1省エネモードを実行し、その後、前記第2省エネモードを設定し、前記第3スイッチ部のオン状態をオフ状態にリセットすると共に、前記第2スイッチ部をオフ制御し、前記第2電源部への通電を停止して前記第2省エネモードを実行することを特徴とするものである。
【0031】
請求項1に係る電源制御装置によれば、オン/オフ制御可能な第1スイッチ部は、第1電源部に接続され、第1電源部は被制御基板に電力を供給する。オン/オフ操作及びオフ制御が可能な第2スイッチ部は、第2電源部に接続され、第2電源部は制御基板に電力を供給する。オン/オフ操作及びオフ制御が可能で、かつ、オン/オフの指示が目視可能な第3スイッチ部は、制御基板に接続される。制御部は、制御基板に設けられ、被制御基板への通電要否に基づいて第1電源部から被制御基板への通電及び、第2電源部から制御基板への通電を各々制御する。
【0032】
制御部は、第3スイッチ部がオフ操作されたか否かを検出し、第3スイッチ部のオフ操作が検出された場合は、第1スイッチ部をオフし第1電源部への通電を停止して当該第1省エネモードを実行する。第3スイッチ部のオフ操作が検出されない場合であって、第1省エネモードが設定されている場合に、第1スイッチ部をオフし第1電源部への通電を停止して当該第1省エネモードを実行し、その後、第2省エネモードを設定し、第3スイッチ部のオン状態をオフ状態にリセットすると共に、第2スイッチ部をオフ制御し、第2電源部への通電を停止して第2省エネモードを実行するものである。
【0033】
この構成によって、第2省エネモードの実行時、オン/オフ状態の目視可能な第3スイッチ部を強制的にオフ制御できるので、第3スイッチ部がオフ操作されない場合であって、第2スイッチ部が誤ってオフ操作された場合に、第3スイッチ部のオン状態をオフ状態にリセットしてから第2省エネモードを実行できるようになる。
【0034】
請求項2に記載の電源制御装置は、請求項1において、前記第1電源部から前記被制御基板への通電の要否を検出する検出部が設けられ、前記検出部から前記制御部へ通電要否検出信号が出力されることを特徴とするものである。
【0035】
請求項3に記載の電源制御装置は、請求項2において、前記制御部が、前記検出部から出力される通電要否検出信号に基づいて省エネタイマーを起動し、前記省エネタイマーのカウントアップ後に前記第1省エネモードを設定することを特徴とするものである。
【0036】
請求項4に記載の電源制御装置は、請求項3において、前記制御部が、前記第1電源部から前記被制御基板へ電力を供給する動作を通常動作モードとしたとき、前記第1省エネモードを設定した後、前記検出部から出力される通電要否検出信号に基づいて前記第1省エネモードから通常動作モードへの復帰を判別することを特徴とするものである。
【0037】
請求項5に記載の電源制御装置は、請求項4において、前記制御部が、前記第1省エネモードから通常動作モードへの復帰判別に基づいて前記第2省エネモードを設定することを特徴とするものである。
【0038】
請求項6に記載の画像形成装置は、画像を形成する画像形成部を含む被制御基板と、前記被制御基板に電力を供給する第1電源部と、前記第1電源部から被制御基板への通電の要否に基づいて前記画像形成部を制御する制御基板と、前記制御基板に電力を供給する第2電源部と、前記第1及び第2電源部への通電を制御する請求項1乃至5に記載の電源制御装置とを備えることを特徴とするものである。
【0039】
請求項6に係る画像形成装置によれば、本発明の電源制御装置とを備えるので、第2省エネモードの実行時、オン/オフ状態の目視可能な第3スイッチ部を強制的にオフ制御できるようになる。従って、第3スイッチ部がオフ操作されない場合であって、第2スイッチ部が誤ってオフ操作された場合に、第3スイッチ部のオン状態をオフ状態にリセットしてから第2省エネモードを実行できるようになる。
【発明の効果】
【0040】
請求項1に係る電源制御装置によれば、被制御基板への通電要否に基づいて第1電源部から当該被制御基板への通電及び、第2電源部から制御基板への通電を各々制御する制御部を備え、この制御部は、オン/オフ操作及びオフ制御が可能で、かつ、目視可能な第3スイッチ部がオフ操作されたか否かを検出し、第3スイッチ部のオフ操作が検出されない場合であって、第1省エネモードが設定されている場合に、第1スイッチ部をオフし第1電源部への通電を停止して当該第1省エネモードを実行し、その後、第2省エネモードを設定し、第3スイッチ部のオン状態をオフ状態にリセットすると共に、第2スイッチ部をオフ制御し、第2電源部への通電を停止して第2省エネモードを実行するものである。
【0041】
この構成によって、第2省エネモードの実行時、オン/オフ状態の目視可能な第3スイッチ部を強制的にオフ制御できるので、第3スイッチ部がオフ操作されない場合であって、第2スイッチ部が誤ってオフ操作された場合に、第3スイッチ部のオン状態をオフ状態にリセットしてから第2省エネモードを実行できるようになる。従って、ジョブ終了後等において、自動的に省エネモードに移行できるようになると共に、第2省エネモード実行中、第3スイッチ部がオンしている状態で、省エネモード実行していると言ったユーザによる故障勘違いを防止できるようになる。
【0042】
請求項2に係る電源制御装置によれば、検出部から出力される通電要否検出信号に基づいて省エネタイマーを起動し、当該省エネタイマーのカウントアップ後に第1省エネモードを設定できるようになる。
【0043】
請求項3に係る電源制御装置によれば、第1省エネモードが設定されるので、第1電源部から被制御基板への通電を停止して電力消費を省くことができる。
【0044】
請求項4に係る電源制御装置によれば、通電要否検出信号に基づいて第1省エネモードから通常動作モードへの復帰を判別するので、第2省エネモードへ移行する前に、通常動作モードへ復帰できるようになる。
【0045】
請求項5に係る電源制御装置によれば、第1省エネモードから通常動作モードへの復帰判別に基づいて第2省エネモードを設定するので、通常動作モードへの復帰要求が無い場合に第2省エネモードへ移行できるようになる。
【0046】
請求項6に係る画像形成装置によれば、本発明の電源制御装置とを備えるので、第2省エネモードの実行時、オン/オフ状態の目視可能な第3スイッチ部を強制的にオフ制御できるようになる。従って、第3スイッチ部がオフ操作されない場合であって、第2スイッチ部が誤ってオフ操作された場合に、第3スイッチ部のオン状態をオフ状態にリセットしてから第2省エネモードを実行できるようになる。これにより、第2省エネモード実行中、第3スイッチ部がオンしている状態で、省エネモード実行していると言ったユーザによる故障勘違いを防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係る実施形態としてのカラープリンタ100の電源制御系の構成例を示すブロック図である。
【図2】カラープリンタ100の構成例を示す概念図である。
【図3】カラープリンタ100における省エネ移行シーケンス例(その1)を示す動作フローチャートである。
【図4】カラープリンタ100における省エネ移行シーケンス例(その2)を示す動作フローチャートである。
【図5】カラープリンタ100における省エネ移行シーケンス例(その3)を示す動作フローチャートである。
【図6】カラープリンタ100における省エネ移行シーケンス例(その4)を示す動作フローチャートである。
【図7】従来例に係るカラープリンタ200の電源制御系の構成例を示すブロック図である。
【図8】カラープリンタ200における装置起動シーケンス例を示す動作フローチャートである。
【図9】カラープリンタ200における装置停止シーケンス例を示す動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る電源制御装置及び画像形成装置について説明をする。図1に示すカラープリンタ100は画像形成装置の一例を構成し、省エネ機能を有している。カラープリンタ100は、本発明に係る電源制御装置50、サブ電源部101、メイン電源部102及び、エンジン基板104を有して構成される。エンジン基板104は被制御基板の一例を構成する。電源制御装置50は、エンジン基板104への電源供給制御を実行するために、サブ電源リレー開閉器(以下でサブ電源RLY11という)、メイン電源開閉器(以下メインSW12という)、サブ電源開閉器(以下サブSW13という)及び制御基板103を有して構成される。
【0049】
サブ電源RLY11はオン/オフ制御可能な第1スイッチ部の一例を構成し、一端がメインSW12の負荷側に接続され、その他端がサブ電源部101に接続される。サブ電源RLY11は、サブ電源部101の他に制御基板103に接続される。サブ電源RLY11のオン/オフ制御は、制御基板103から出力されるリレー制御信号S1に基づいて行われる。サブ電源RLY11の内部には、電磁コイル110が設けられる。電磁コイル110は、オン状態にあるスイッチ接点を強制的に引き離すソレノイドを構成する。
【0050】
サブ電源RLY11は、例えば、ハイ・レベルのリレー制御信号S1を電磁コイル110に通電するとオン動作する。ロー・レベルのリレー制御信号S1を電磁コイル110に通電した場合は、サブ電源RLY11がオフ動作する。これにより、サブ電源RLY11のオン/オフ動作に応じてサブ電源部101をオン/オフ制御できるようになる。
【0051】
サブ電源部101は被制御用電源であって、第1電源部の一例を構成し、電源側がサブ電源RLY11に接続され、負荷側がエンジン基板104に接続される。サブ電源部101は、サブ電源RLY11のオン/オフ動作に応じてエンジン基板104へ電力を供給する。
【0052】
例えば、サブ電源部101は商用電源14のAC電圧から複数の駆動電圧Vi(i=1〜n)を生成する。駆動電圧Viには、帯電用の電圧V1や、現像用の電圧V2、転写用の電圧V3、給紙用の電圧V4、定着用の電圧V5等が含まれる。サブ電源部101は、エンジン基板104に複数の駆動電圧Vi(i=1〜n)を印加して駆動電力を供給する。サブ電源部101は、図示しない変圧器や、整流素子、コンデンサ、抵抗等を有しており、昇圧回路や、電圧分配回路等を有して構成される。
【0053】
サブ電源部101にはエンジン基板104が接続される。エンジン基板104には、例えば、定着駆動部17mや、給紙駆動部20m、制御用のCPU55、像形成駆動部60m、転写駆動部70m、反転駆動部90m等が含まれる。もちろん、エンジン基板104に、CPU55や、これらの駆動部の他に、図2に示す定着装置17や、用紙給紙部20、画像形成部60、2次転写部70、ADU反転ユニット90等を実装した装置本体部105も含めてもよい(図2参照)。
【0054】
定着駆動部17mは定着駆動データD17に基づいて定着装置17を駆動する。定着駆動データD17はCPU55から定着駆動部17mへ出力される。定着駆動部17mは定着駆動データD17をデコードして定着駆動信号S17を生成し、定着駆動信号S17を定着装置17に出力する。定着装置17は定着駆動信号S17に基づいて定着処理を実行する。
【0055】
給紙駆動部20mは、用紙搬送データD20に基づいて用紙給紙部20を駆動する。用紙搬送データD20はCPU55から給紙駆動部20mへ出力される。給紙駆動部20mは用紙搬送データD20をデコードして用紙搬送信号S20を生成し、用紙搬送信号S20を用紙給紙部20に出力する。用紙給紙部20は用紙搬送信号S20に基づいて用紙搬送処理を実行する。
【0056】
像形成駆動部60mは、画像データD60に基づいて画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kを駆動する。画像データD60には、Y色作像用の画像データDy、M色作像用の画像データDm、C色作像用の画像データDc、BK色作像用の画像データDkが含まれる。画像データDy,Dm、Dc、Dkは、各々対応してCPU55から画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kへ出力される。
【0057】
転写駆動部70mは、転写駆動データD70に基づいて2次転写部70を駆動する。転写駆動データD70はCPU55から転写駆動部70mへ出力される。転写駆動部70mは用紙搬送データD20をデコードして用紙搬送信号S20を生成し、用紙搬送信号S20を2次転写部70に出力する。2次転写部70は転写駆動信号S70に基づいて転写処理を実行する。
【0058】
反転駆動部90mは、反転駆動データD90に基づいてADU反転ユニット90を駆動する。反転駆動データD90はCPU55から反転駆動部90mへ出力される。反転駆動部90mは反転駆動データD90をデコードして反転搬送信号S90を生成し、反転搬送信号S90をADU反転ユニット90に出力する。ADU反転ユニット90は反転搬送信号S90に基づいて反転処理を実行する。
【0059】
この例で、CPU32は、第1省エネモードを設定した後、検出部31から出力される通電要否検出信号S31に基づいて第1省エネモードから通常動作モードへの復帰を判別する。ここに通常動作モードとはサブ電源部101からエンジン基板104へ電力を供給する動作をいう。第1省エネモードから通常動作モードへの復帰を判別すると、第2省エネモードへ移行する前に、通常動作モードへ復帰できるようになる。
【0060】
CPU32は、第1省エネモードから通常動作モードへの復帰判別に基づいて第2省エネモードを設定する。通常動作モードへの復帰要求が有った場合は、第2省エネモードを設定することなく、通常動作モードへ復帰する。通常動作モードへの復帰要求が無い場合に、第2省エネモードを設定するので、サブ電源部101からエンジン基板104への通電を停止すると共に、メイン電源部102から制御基板103への通電を停止して電力消費を省くことができる。
【0061】
この例では、サブ電源部101及びメイン電源部102への通電を制御する場合に、本発明に係る電源制御装置50を備えるので、サブSW13がオフ操作されることなく、メインSW12がオフされた場合であっても、オン状態にあるサブSW13をオフに”リセット”してから第2省エネモードに移行できるようになる。メインSW12は、オン/オフ操作及びオフ制御が可能な第2スイッチ部の一例を構成し、目視でオン/オフの判断が可能なスイッチ手段である。
【0062】
この例では、目視でオン/オフ状態の判断が可能なスイッチ手段を採用するようにしたのは、サブ電源部101及びメイン電源部102に対して、2つのスイッチ部(メインSW12,サブSW13)を備えた省エネモードの移行時に、サブ電源部101及びメイン電源部102の双方をメインSW12,サブSW13によってオフさせ、ユーザにメインSW12,サブSW13のオフの状態の機械態様を認識させることを目的としている。メインSW12の一端は、例えば、商用電源14に接続され、その他端がメイン電源部102及び、上述のサブ電源RLY11に接続される。メインSW12のオン/オフ操作はユーザによって行われる。
【0063】
メインSW12内には電磁コイル120が設けられ、電磁コイル120にはスイッチ制御信号S2が供給される。メインSW12のオフ制御は、例えば、オン操作されているメインSW12の電磁コイル120にロー・レベルのスイッチ制御信号S2を供給することで、メインSW12を強制的に目視可能なオフ状態にできるようになっている。
【0064】
メイン電源部102は制御電源であって、第2電源部の一例を構成し、その一端がメインSW12に接続され、その他端が制御基板103に接続される。メイン電源部102は、メインSW12のオン/オフ操作に応じて制御電力を制御基板103に供給する。例えば、メイン電源部102は商用電源14のAC電圧から制御電圧Vcを生成する。メイン電源部102は、制御基板103に制御電圧Vcを印加して制御電力を供給する。メイン電源部102は、図示しない変圧器や、整流素子、コンデンサ、抵抗等を有しており、例えば、定電圧安定回路等を含み構成される。
【0065】
メイン電源部102には制御基板103が接続され、サブSW13のオン/オフ操作及び、オフ制御に応じてエンジン基板104を制御する。例えば、制御基板103では、サブSW13のオン操作に応じてサブ電源RLY11をオン制御する。反対に、制御基板103では、サブSW13のオフ操作又はオフ制御に応じてサブ電源RLY11をオフ制御する。
【0066】
また、制御基板103は、サブ電源部101からエンジン基板104への通電の要否に基づいて定着装置17や、用紙給紙部20、制御用のCPU55、画像形成部60、2次転写部70、ADU反転ユニット90等を制御する。この例で、制御基板103には、検出部31及び制御用の中央演算装置(以下CPU32という)が設けられる。
【0067】
図示せずも、制御基板103には、検出部31、CPU32、省エネタイマー33の他にRAMや、ROM、固定磁気ディスク装置(HDD)等が実装される。制御基板103には、操作&表示部48が接続される。操作&表示部48は、図示しないモニタや、タッチパネル等の入力ツールから構成される。
【0068】
上述のサブSW13は、オン/オフ操作及びオフ制御が可能で、かつ、オン/オフの指示が目視可能な第3スイッチ部の一例を構成し、制御基板103に接続されている。サブSW13のオン/オフ操作はユーザによって行われる。サブSW13内には、電磁コイル130が設けられる。電磁コイル130は、オン状態にあるスイッチ接点を強制的に引き離すソレノイドを構成する。
【0069】
電磁コイル130にはスイッチ制御信号S3が供給される。サブSW13のオフ制御は、例えば、オン操作されているサブSW13の電磁コイル130にロー・レベルのスイッチ制御信号S3を供給することで、サブSW13を強制的に目視可能なオフ状態にできるようになっている。
【0070】
検出部31は、サブ電源部101からエンジン基板104への通電の要否を検出して、CPU32へ通電要否検出信号S31を出力する。通電の要否内容には、操作&表示部48の操作画面上で、例えば、メニューボタンが押下され、何らかの入力を検知した場合や、何らかの動作指令を検知した場合、画像データの外部入力指令を検知した場合等が含まれる。
【0071】
CPU32は、メインSW12及びサブSW13の操作に対応してメイン電源部102及びサブ電源部101を制御する。この例で、CPU32は第1及び第2省エネモードと、エンジン基板104への通電要否とに基づいてサブ電源部101からエンジン基板104への通電及び、メイン電源部102から制御基板103への通電を各々制御する。ここに第1省エネモードとは、サブ電源部101からエンジン基板104への通電を停止して電力消費を省く動作をいう。第2省エネモードとは、サブ電源部101からエンジン基板104への通電を停止すると共に、メイン電源部102から制御基板103への通電を停止して電力消費を省く動作をいう。
【0072】
この例で、CPU32はエンジン基板104への通電否に対応して第1省エネモードを設定する。例えば、CPU32は、検出部31から出力される通電要否検出信号S31に基づいて省エネタイマー33を起動し、省エネタイマー33のカウントアップ後に、サブ電源部101に対して第1省エネモードを設定する。省エネタイマー33は起動後、経過時間情報をCPU32に出力する。
【0073】
第1省エネモードの設定後、サブSW13がオフ操作されたか否かを検出し、サブSW13のオフ操作が検出された場合は、サブ電源RLY11をオフし、サブ電源部101への通電を停止して当該第1省エネモードを実行する。第1省エネモードが実行されると、エンジン基板104における電力消費を省くことができる。
【0074】
サブSW13のオフ操作が検出されない場合であって、第1省エネモードが設定されている場合、CPU32は、サブ電源RLY11をオフし、サブ電源部101への通電を停止して当該第1省エネモードを実行する。第1省エネモードの実行によって、エンジン基板104における電力消費を省くことができる。
【0075】
第1省エネモードの実行後、CPU32は第2省エネモードを設定し、サブSW13のオン状態をオフ状態にリセットすると共に、メインSW12をオフ制御し、メイン電源部102への通電を停止して第2省エネモードを実行する。第2省エネモードが実行されると、制御基板103における電力消費を省くことができる。
【0076】
この例で、CPU32は、第1省エネモードを設定した後、検出部31から出力される通電要否検出信号S31に基づいて第1省エネモードから通常動作モードへの復帰を判別する。ここに通常動作モードとはサブ電源部101からエンジン基板104へ電力を供給する動作をいう。第1省エネモードから通常動作モードへの復帰を判別すると、第2省エネモードへ移行する前に、通常動作モードへ復帰できるようになる。
【0077】
CPU32は、第1省エネモードから通常動作モードへの復帰判別に基づいて第2省エネモードを設定する。通常動作モードへの復帰要求が有った場合は、第2省エネモードを設定することなく、通常動作モードへ復帰する。通常動作モードへの復帰要求が無い場合に、第2省エネモードを設定するので、サブ電源部101からエンジン基板104への通電を停止すると共に、メイン電源部102から制御基板103への通電を停止して電力消費を省くことができる。
【0078】
この例では、サブ電源部101及びメイン電源部102への通電を制御する場合に、本発明に係る電源制御装置50を備えるので、サブSW13がオフ操作されることなく、メインSW12がオフされた場合であっても、オン状態にあるサブSW13をオフに”リセット”してから第2省エネモードに移行できるようになる。
【0079】
続いて、図2を参照して、カラープリンタ100の構成例について説明する。図2に示すカラープリンタ100は装置本体部105を有している。装置本体部105には、画像形成部60及び定着装置17が備えられると共に、当該装置本体部105のほぼ中央には、2次転写部70や、ADU反転ユニット90(Auto Duplex Unit)等が備えられ、画像形成部60の下方には、用紙給紙部20が備えられる。
る。
【0080】
カラープリンタ100は、タンデム型の電子写真方式の画像形成装置から構成され、例えば、片面印刷モードが設定されると、画像形成部60が画像情報に基づいて像担持体上にカラートナー像を形成し、その後、像担持体から所定の用紙Pへカラートナー像を転写し、定着装置17でカラートナー像を定着した後の記録紙を排紙する。
【0081】
画像形成部60は、図1に示したCPU55及び像形成駆動部60mによって駆動制御される、無終端状の中間転写ベルト6(像担持体)を有している。画像形成部60は、中間転写ベルト6に画像情報に基づくカラートナー像を形成するために、例えば、イエロー(Y)色用の感光体ドラム1Y(像担持体)を有する画像形成ユニット10Yと、マゼンタ(M)色用の感光体ドラム1Mを有する画像形成ユニット10Mと、シアン(C)色用の感光体ドラム1Cを有する画像形成ユニット10Cと、黒(K)色用の感光体ドラム1Kを有する画像形成ユニット10Kとを備えて構成される。
【0082】
各々の画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kは、図1に示したCPU55及び像形成駆動部60mによって駆動制御される。画像形成部60では、当該感光体ドラム1Y,1M,1C,1K毎に作像処理するようになされ、各色の感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kで作像処理された各色のトナー像が中間転写ベルト6上で重ね合わされ、色画像が形成される。
【0083】
この例で、画像形成ユニット10Yは、感光体ドラム1Yの他に、帯電器2Y、画像書込みユニット3Y、現像ユニット4Y及び像形成体用のクリーニング部8Yを有して、イエロー(Y)色の画像を形成する。感光体ドラム1Yは、例えば、中間転写ベルト6の右側上部に近接して回転自在に設けられ、Y色のトナー像を形成する。この例で、感光体ドラム1Yは反時計方向に回転される。感光体ドラム1Yの斜め右側下方には、帯電器2Yが設けられ、感光体ドラム1Yの表面を所定の電位に帯電する。
【0084】
感光体ドラム1Yのほぼ真横には、これに対峙して、画像書込みユニット3Yが設けられ、事前に帯電された感光体ドラム1Yに対して、Y色用の画像データDyに基づく所定の強度を有したレーザー光を走査露光する。画像書込みユニット3Yには、例えば、ポリゴンミラー方式のレーザー露光走査装置が使用される。感光体ドラム1YにはY色用の静電潜像が形成される。
【0085】
画像書込みユニット3Yの上方には現像ユニット4Yが設けられ、感光体ドラム1Yに形成されたY色用の静電潜像を現像するように動作する。現像ユニット4Yは、Y色用の現像ローラを有している。現像ユニット4Yには、Y色用のトナー剤及びキャリアが収納されている。
【0086】
Y色用の現像ローラは、内部に磁石が配置され、現像ユニット4Y内でキャリアとY色トナー剤を攪拌して得られる2成分現像剤を感光体ドラム1Yの対向部位に回転搬送し、Y色のトナー剤により静電潜像を現像する。以下で静電潜像をトナー剤により現像した画像をトナー像という。この感光体ドラム1Yに形成されたY色のトナー像は、1次転写ローラ7Yを動作させて中間転写ベルト6に転写される(1次転写)。感光体ドラム1Yの左側下方には、クリーニング部8Yが設けられ、前回の書込みで感光体ドラム1Yに残留したトナー剤を除去(クリーニング)するように動作する。
【0087】
この例で、画像形成ユニット10Yの下方には画像形成ユニット10Mが設けられる。画像形成ユニット10Mは、感光体ドラム1M、帯電器2M、画像書込みユニット3M、現像ユニット4M及び像形成体用のクリーニング部8Mを有して、マゼンタ(M)色の画像を形成する。画像形成ユニット10Mの下方には画像形成ユニット10Cが設けられる。画像形成ユニット10Cは、感光体ドラム1C、帯電器2C、画像書込みユニット3C、現像ユニット4C及び像形成体用のクリーニング部8Cを有して、シアン(C)色の画像を形成する。
【0088】
画像形成ユニット10Cの下方には画像形成ユニット10Kが設けられる。画像形成ユニット10Kは、感光体ドラム1K、帯電器2K、画像書込みユニット3K、現像ユニット4K及び像形成体用のクリーニング部8Kを有して、ブラック(BK)色の画像を形成する。感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kには有機感光体(Organic Photo Conductor;OPC)ドラムが使用される。
【0089】
なお、画像形成ユニット10M,10C,10Kの各部材の機能については、画像形成ユニット10Yの同じ符号のものについて、YをM,C,Kに読み替えることで適用できるので、その説明を省略する。上述の1次転写ローラ7Y,7M,7C及び7Kには、使用するトナー剤と反対極性(本実施例においては正極性)の1次転写バイアス電圧(転写用の電圧V3等)が印加される。
【0090】
中間転写ベルト6上には、1次転写ローラ7Y,7M,7C及び7Kによって転写されたトナー像が重合されてカラートナー像(カラー画像)が形成される。中間転写ベルト6上に形成されたカラー画像は、中間転写ベルト6が時計方向に回転することで、2次転写部70に向けて搬送される。
【0091】
2次転写部70は、画像形成部60の下方であって、中間転写ベルト6の最下方位置に配設される。2次転写部70は、図1に示したCPU55及び転写駆動部70mによって駆動制御される。例えば、通常動作モードの実行時、中間転写ベルト6に形成されたカラーのトナー像を用紙Pに一括して転写する(2次転写)。中間転写ベルト6の左側上方にはクリーニング部8Aが設けられ、2次転写後の中間転写ベルト6上に残存するトナー剤をクリーニングするように動作する。
【0092】
2次転写部70の下流側には定着装置17が設けられ、カラー画像が転写された用紙Pを定着処理する。定着装置17は、図1に示したCPU55及び定着駆動部17mによって駆動制御される。定着装置17は、例えば、定着部17Aや定着クリニーグ部17B等を有して構成される。定着部17Aは、定着ローラ、加圧ローラ及び加熱(IH)ヒータを有している。
【0093】
定着処理は、加熱ヒータによって加熱される定着ローラ及び加圧ローラの間に用紙Pを通過させることで、当該用紙Pが加熱・加圧される。定着後の記録紙P’は、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に排紙される。定着クリニーグ部17Bは、前回の定着で定着ローラ等に残留したトナー剤を除去(クリーニング)するように動作する。
【0094】
カラープリンタ100には画像形成部60や定着装置17の他に、用紙給紙部20を備えている。用紙給紙部20は、図1に示したCPU55及び給紙駆動部20mによって駆動制御される。上述の画像形成ユニット10Kの下方には、用紙給紙部20が設けられ、図示しない複数の給紙トレイを有して構成される。各々の給紙トレイ内には、所定のサイズの用紙Pが収容される。
【0095】
用紙給紙部20から画像形成ユニット10Kの下方に至る用紙搬送路には、搬送ローラ22A,22B、ループローラ22C、レジストローラ23等が設けられる。例えば、レジストローラ23は、用紙給紙部20から繰り出された所定の用紙Pを搬送ローラ22A,22B及びループローラ22Cを介して受け取り、当該用紙Pを2次転写部70の手前で保持し、画像タイミングに合わせて2次転写部70へ送り出すようになされる。2次転写部70は、中間転写ベルト6に担持された色画像を、レジストローラ23によって用紙搬送制御される所定の用紙Pに転写する。
【0096】
この例で、定着装置17の下流側には、ADU反転ユニット90が設けられる。ADU反転ユニット90は、図1に示したCPU55及び反転駆動部90mによって駆動制御される。ADU反転ユニット90では、両面印刷モードが設定されると、画像形成部60が画像情報に基づいて像担持体上にカラートナー像を形成する。
【0097】
2次転写部70では、中間転写ベルト6から所定の用紙Pへカラートナー像を転写し、定着装置17でカラートナー像を定着した後の記録紙をADU反転ユニット90に搬送する。ADU反転ユニット90は循環再給紙路27A、反転搬送路27B及び再給紙搬送路27Cを有して構成され、第1面側(表面)に画像を形成した後の記録紙P’を取り込み、当該記録紙P’の搬送方向を逆転するスイッチバック路として使用される。これらにより、電源制御装置50によって電源制御されるカラープリンタ100を構成する。
【0098】
続いて、図3〜図6を参照して、カラープリンタ100における省エネ移行シーケンス例(その1〜4)について説明する。この例では、電源制御装置50がサブ電源RLY11、制御基板103、目視でオン/オフの判断が可能なメインSW12,サブSW13で構成され、サブ電源部101及びメイン電源部102を制御して省エネ機能を実現するカラープリンタ100において、メインSW12をオフにすることで、省エネモードを実行する構成であって、省エネモード移行時、サブSW13をオフしてから、メインSW12をオフする場合を前提とする。
【0099】
なお、サブ電源RLY11には、例えば、ハイ・レベルのリレー制御信号S1が出力され、サブ電源RLY11がオン状態で、サブ電源部101が通電状態となっている場合である。更に、ジョブ終了が検出された後、第1省エネモードを設定する際に第1待機時間が設定され、第1省エネモードから第2省エネモードへ移行する際には第2待機時間が設定される場合を例に挙げる。
【0100】
これらを前提条件にして、図3に示すフローチャートのステップST21で制御基板103のCPU32は画像形成処理に関するジョブ終了を判別する。ジョブ終了の判断基準は、CPU32が比較基準となるジョブ数Jb=0と、図示しない記憶部等に登録された画像形成処理に関するジョブ数Jxとを比較し、両者の一致(Jb=Jx)を検出することで行われる。
【0101】
両者の一致を検出してジョブ終了と判別された場合は、ステップST22でCPU32は省エネタイマー33をスタート(起動)し、ステップST23でCPU32は、省エネタイマー33をカウントする。省エネタイマー33はスタートと共に経過時間情報をCPU32に出力する。
【0102】
ステップST24でCPU32は第1省エネモードの設定時刻に到
達したかを判別する。このとき、CPU32は省エネタイマー33から入力した経過時間情報と、予め設定された第1待機時間に係る時間情報とを比較する。ここに第1待機時間とは、ジョブ終了を検出した時刻(検出時刻)から第1省エネモードを設定する時刻(設定時刻)に至るまでの時間である。省エネタイマー33のカウントは、経過時間が第1待機時間を経過したか否かを判別するためである。第1省エネモードの設定時刻に到達していない場合は、ステップST23に戻ってCPU32は省エネタイマー33のカウントを継続する。
【0103】
経過時間が第1待機時間を経過して、第1省エネモードの設定時刻に到達した場合は、ステップST25でCPU32は第1省エネモードを設定する。第1省エネモードの設定では、ステップST26でCPU32がサブ電源RLY11にオフ指令の出力を許可する。サブ電源RLY11へのオフ指令は、例えば、ハイ・レベルのリレー制御信号S1をロー・レベルに立ち下げることを許可するものである。
【0104】
その後、図4に示すステップST27でCPU32は、サブSW13のオン/オフ操作に対応して制御を分岐する。サブSW13がユーザによってオフ操作された場合は、ステップST34でCPU32は、サブ電源RLY11をオフする。このとき、制御基板103からサブ電源RLY11へロー・レベルのリレー制御信号S1が出力される。これにより、ステップST35でサブ電源部101がオフして通電を停止する。
【0105】
また、サブSW13がオン状態のままである場合は、ステップST28でCPU32は、サブ電源RLY11をオフする。このときも、制御基板103からサブ電源RLY11へロー・レベルのリレー制御信号S1が出力される。このロー・レベルのリレー制御信号S1によって、サブ電源RLY11がオン状態からオフ状態になる。
【0106】
これにより、ステップST29でサブ電源部101がオフすることで、ステップST30でエンジン基板104の制御用のCPU55が停止する(第1省エネモード)。第1省エネモードが実行されると、サブ電源部101の通電が停止されるので、エンジン基板104における電力消費を省くことができる。
【0107】
その後、ステップST31でCPU32は省エネタイマー33をカウントする。省エネタイマー33はスタートと共に経過時間情報をCPU32に出力する。更に、ステップST32でCPU32は通常動作モードの復帰有無に対応して制御を分岐する。このとき、通常動作モードへ復帰する際に、ユーザは、操作&表示部48の操作画面上で、例えば、メニューボタン等を押下する。
【0108】
この押下操作を検出する検出部31は、操作&表示部48の操作画面上で、例えば、メニューボタンが押下され、何らかの入力を検知した場合や、何らかの動作指令を検知した場合、画像データの外部入力指令を検知した場合等に、サブ電源部101からエンジン基板104への通電の要否を検出して、CPU32へ通電要否検出信号S31を出力する。検出部31は通電の要を検出した場合は、CPU32へハイ・レベルの通電要否検出信号S31を出力する。通電の否を検出した場合は、CPU32へロー・レベルの通電要否検出信号S31が出力される。
【0109】
通常動作モードに復帰していない場合は、検出部31からCPU32へロー・レベルの通電要否検出信号S31が出力されることから、ロー・レベルの通電要否検出信号S31を入力したCPU32は、ステップST33に移行して、第2省エネモードの設定時刻に到達したかを判別する。
【0110】
このとき、CPU32は省エネタイマー33から入力した経過時間情報と、予め設定された第2待機時間に係る時間情報とを比較する。ここに第2待機時間とは、第1省エネモードの終了を検出した時刻(検出時刻)から第2省エネモードを設定する時刻(設定時刻)に至るまでの時間である。省エネタイマー33のカウントは、経過時間が第2待機時間を経過したか否かを判別するためである。第2省エネモードの設定時刻に到達していない場合は、ステップST31に戻ってCPU32は省エネタイマー33のカウントを継続する。
【0111】
その後、ステップST32に戻って通常動作モードに復帰していない場合であって、経過時間が第2待機時間を経過して、ステップST33で第2省エネモードの設定時刻に到達している場合は、図5に示すステップST36でCPU32は第2省エネモードを設定する。
【0112】
この例では、ステップST37でCPU32はサブSW13のオン/オフに対応して制御を分岐する。サブSW13がオフ状態である場合は、ステップST44に移行してCPU32は、サブ電源部101を起動しないで、電源制御を終了する。
【0113】
ステップST37でサブSW13がオン状態のままとなっている場合は、ステップST38に移行して、CPU32はサブSW13をオン状態からオフ状態へリセット処理する。このとき、CPU32は、制御基板103の図示しないスイッチ制御部からサブSW13内の電磁コイル130へ、ロー・レベルのスイッチ制御信号S3を出力する。電磁コイル130は、ハイ・レベルのスイッチ制御信号S3がロー・レベルに立ち下がることで、サブSW13がオン状態から強制的に目視可能なオフ状態になる。
【0114】
そして、ステップST39でCPU32はサブSW13のリセット処理を待ち、サブSW13のリセット処理の終了と共に、ステップST40に移行する。ステップST40でCPU32はメインSW12をオンからオフへのリセット処理を実行する。このとき、CPU32は、制御基板103の図示しないスイッチ制御部からメインSW12内の電磁コイル120へ、ロー・レベルのスイッチ制御信号S2を出力する。電磁コイル120は、ハイ・レベルのスイッチ制御信号S2がロー・レベルに立ち下がることで、メインSW12が強制的に目視可能なオフ状態になる。
【0115】
ステップST41でCPU32はメインSW12のリセット処理を待ち、当該メインSW12のリセット処理の終了と共に、メインSW12がオン状態から強制的に目視可能なオフ状態になるので、ステップST42でメイン電源部102がオフする。これにより、ステップST43で制御用のCPU32が停止するので、電源制御が終了する(第2省エネモード)。第2省エネモードが実行されると、制御基板103における電力消費及び、エンジン基板104における電力消費を省くことができる。
【0116】
一方、図4に示したステップST32で通常動作モードに復帰した場合は、図6に示すステップST45でCPU32は省エネタイマー33をリセットする。その後、ステップST46でCPU32はサブSW13のオン/オフ操作に基づいて制御を分岐する。
【0117】
サブSW13がオフ操作された場合は、図5に示したステップST44に移行してCPU32は、サブ電源部101を起動しないで、電源制御を終了する。上述のステップST46でサブSW13がオン操作された場合は、ステップST47でCPU32はサブ電源RLY11にオン指令を発行してその動作を許可する。このとき、制御基板103からサブ電源RLY11へハイ・レベルのリレー制御信号S1が出力される。
【0118】
ステップST48でハイ・レベルのリレー制御信号S1を入力したサブ電源RLY11がオンすることで、ステップST49でサブ電源部101がオンして通電を開始する。サブ電源部101は商用電源14のAC電圧から複数の駆動電圧Vi(i=1〜n)を生成する。駆動電圧Viには、帯電用の電圧V1や、現像用の電圧V2、転写用の電圧V3、給紙用の電圧V4、定着用の電圧V5等が含まれる。サブ電源部101は、エンジン基板104に複数の駆動電圧Vi(i=1〜n)を印加して駆動電力を供給する。
【0119】
その後、ステップST50でCPU32はエンジン基板104の制御用のCPU55を起動する。CPU55は、サブ電源部101からエンジン基板104への通電に基づいて定着装置17や、用紙給紙部20、画像形成部60、2次転写部70、ADU反転ユニット90等を制御する。これにより、通常動作モードに基づく画像形成処理等が実行される。
【0120】
このように、実施形態としてのカラープリンタ100によれば、本発明の電源制御装置50を備えるので、第2省エネモードの実行時、オン/オフ状態の目視可能なサブSW13を強制的にオフ制御できるようになる。従って、サブSW13がオフ操作されない場合であって、メインSW12が誤ってオフ操作された場合に、サブSW13のオン状態をオフ状態にリセットしてから第2省エネモードを実行できるようになる。これにより、ジョブ終了後等において、自動的に省エネモードに移行できるようになると共に、ユーザによる第2省エネモード実行中の故障勘違いを防止できるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0121】
この発明は、ジョブ待機時や、ジョブ終了等により、省エネモードを自動的に実行するプリンタや複写機、これらの複合機等の省エネ電源制御に適用して極めて好適である。
【符号の説明】
【0122】
1Y,1M,1C,1K 感光体ドラム
3Y,3M,3C,3K 画像書込みユニット(画像形成部)
4Y,4M,4C,4K 現像ユニット(画像形成部)
6 中間転写ベルト
8A,8Y,8M,8C,8K クリーニング部
10Y,10M,10C,10K 画像形成ユニット(画像形成部)
11 サブ電源RLY(第1スイッチ部)
12 メインSW(第2スイッチ部)
13 サブSW(第3スイッチ部)
17 定着装置
17A 定着部
17B 定着クリーニング部
17m 定着駆動部
20 用紙給紙部
20m 給紙駆動部
23 レジストローラ(搬送部材)
27A 循環再給紙路
27B 反転搬送路
27C 再給紙搬送路
31 検出部
32,55 CPU
33 省エネタイマー
48 操作&表示部
60 画像形成部
60m 像形成駆動部
70 2次転写部
70m 転写駆動部
90 ADU反転ユニット
90m 反転駆動部
100 カラープリンタ
101 サブ電源部(第1電源部)
102 メイン電源部(第2電源部)
103 制御基板
104 エンジン基板(被制御基板)
105 装置本体部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被制御基板に電力を供給する第1電源部に接続されたオン/オフ制御可能な第1スイッチ部と、
制御基板に電力を供給する第2電源部に接続されたオン/オフ操作及びオフ制御が可能な第2スイッチ部と、
前記制御基板に接続されたオン/オフ操作及びオフ制御が可能で、かつ、オン/オフの指示が目視可能な第3スイッチ部と、
前記制御基板に設けられ、前記被制御基板への通電要否に基づいて前記第1電源部から前記被制御基板への通電及び、前記第2電源部から前記制御基板への通電を各々制御する制御部とを備え、
前記第1電源部から前記被制御基板への通電を停止して電力消費を省く動作を第1省エネモードとし、
前記第1電源部から前記被制御基板への通電を停止すると共に、前記第2電源部から前記制御基板への通電を停止して電力消費を省く動作を第2省エネモードとしたとき、
前記制御部は、
前記被制御基板への通電否に対応して前記第1省エネモードを設定し、
前記第1省エネモードの設定後、前記第3スイッチ部がオフ操作されたか否かを検出し、
前記第3スイッチ部のオフ操作が検出された場合は、前記第1スイッチ部をオフし前記第1電源部への通電を停止して当該第1省エネモードを実行し、
前記第3スイッチ部のオフ操作が検出されない場合であって、前記第1省エネモードが設定されている場合に、
前記第1スイッチ部をオフし前記第1電源部への通電を停止して当該第1省エネモードを実行し、
その後、前記第2省エネモードを設定し、前記第3スイッチ部のオン状態をオフ状態にリセットすると共に、前記第2スイッチ部をオフ制御し、前記第2電源部への通電を停止して前記第2省エネモードを実行することを特徴とする電源制御装置。
【請求項2】
前記第1電源部から前記被制御基板への通電の要否を検出する検出部が設けられ、
前記検出部から前記制御部へ通電要否検出信号が出力されることを特徴とする請求項1に記載の電源制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記検出部から出力される通電要否検出信号に基づいて省エネタイマーを起動し、
前記省エネタイマーのカウントアップ後に前記第1省エネモードを設定することを特徴とする請求項2に記載の電源制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1電源部から前記被制御基板へ電力を供給する動作を通常動作モードとしたとき、
前記第1省エネモードを設定した後、前記検出部から出力される通電要否検出信号に基づいて前記第1省エネモードから通常動作モードへの復帰を判別することを特徴とする請求項3に記載の電源制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第1省エネモードから通常動作モードへの復帰判別に基づいて前記第2省エネモードを設定することを特徴とする請求項4に記載の電源制御装置。
【請求項6】
画像を形成する画像形成部を含む被制御基板と、
前記被制御基板に電力を供給する第1電源部と、
前記第1電源部から被制御基板への通電の要否に基づいて前記画像形成部を制御する制御基板と、
前記制御基板に電力を供給する第2電源部と、
前記第1及び第2電源部への通電を制御する請求項1乃至5に記載の電源制御装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−218348(P2012−218348A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88047(P2011−88047)
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】