説明

電源変換システムの駆動制御装置および方法

【課題】電源変換システムの駆動制御装置および方法を提供する。
【解決手段】電源変換システムの駆動制御装置および方法は、該電源変換システムが電源変換回路と駆動制御装置を含み、該駆動制御装置が一つのアナログ/ディジタル・コンバータ,一つの推定器と一つの制御モジュールを含み、該駆動制御方法は、該アナログ/ディジタル・コンバータが先ず該電源変換システムのインダクタンス電流を一つ取得し、更に該推定器によりインダクタンス電流のパラメータを取得し、且つ第1の予定公式および第2の予定公式に基づき、取得されたパラメータがインダクターのインダクタンス電流勾配パラメータを推定し、その他に該制御モジュールが該インダクタンス電流勾配パラメータに基づき、デュティサイクルパラメータに換算され、且つ該デュティサイクル・パラメータに基づき、パルス制御信号を一つ生成することにより、駆動の制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源変換システムの駆動制御装置および方法に関するもので、特にインダクタンス電流勾配パラメータを自動的に推定でき、且つこのパラメータを電源変換システムに提供して制御を駆動できる装置および方法を、指す。
【背景技術】
【0002】
従来のディジタル制御のスイッチング電源変換回路は、アナログ電源よりも好ましい利点を有し、制御回路の老化しにくさ,低パワー,制御アルゴリズムの修正しやすさ,及び設計・実行しやすさ等を含むが、然しながら快速なアナログ/ディジタルコンバータは、電流および電圧感応をディジタル・コントローラへフィードバックし、サンプリング周波数がその結果を影響しやすくなり、従って前述の問題を解決するために、サンプリングレートを向上する必要があり、これにより、その誤差を低減する。
【0003】
但しサンプリングレートを向上するために、より長い変換時間が必要となり、フィードバック・ループの一部分とし、必然的に余計な位相遅延時間をもたらし、アナログ制御に存在する位相遅延を除き、変換過程の遅延時間も必然的に余計な待ち循環をもたらし、ループの即時レスポンス能力が悪くなることを招き、且つ高サンプリングレートのアナログ/ディジタルコンバータの値段も比較的に高価となる。
【0004】
従ってレスポンス遅延の問題を避け且つ素子のコストを節約するために、必ずサンプリング周波数を低減する必要があり、そして低サンプリングレートの条件下では、実行可能な作法が電流制御モードの下で、スイッチング電源変換回路のインダクタンス値を利用してインダクタンス電流勾配を計算し、且つこれにより、パルス信号のデュティサイクル(Duty Cycle)を調整して制御する。
【0005】
図1を参照するが、これが従来の技術のオシログラムで、既知のインダクタンス電流勾配パラメータm1とm2の条件下では、パルス信号のデュティサイクル(Duty Cycle)が基準回路(Reference Circuit)Irefとサンプリング・インダクタンス電流iL,1の差異量およびインダクタンス電流勾配パラメータにより決定できるが(サンプリング・サイクルT[n]によりインダクタンス電流iLをサンプリングし、パルス制御信号の帯域幅D[n]〜T[n]を計算できる)、但し実際にインダクタンス値を計測または取得しにくくなり、従って精確なインダクタンス電流勾配パラメータが不足する下では、高精度の電流制御を達成できない。
【0006】
これより了解できるのは、前述の慣用の方式が依然として沢山の欠点を具し、本当に良好な設計ではなく、そしてより改良する必要がある。
【0007】
本願の発明者は、前述の慣用の方法により生成された各欠点に鑑み、より改良して革新しようと意図し、且つ多年を経て苦心して孤独に努力して鋭意に研究した後に、ついに本発明の自動的な推定インダクタンス電流勾配パラメータを電源変換システムに供する駆動制御装置および方法を、成功的に完成する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、即ち電源変換システムの駆動制御装置および方法を提供するもので、実際にインダクタンス値を計測または取得しにくい問題を、解決するためである。
【0009】
本発明の副次的な目的は、即ち電源変換システムの駆動制御装置および方法を提供するもので、その中でも、該電源変換システムがインダクタンス電流勾配パラメータを単独で検出でき、電源変換システムに対して低サンプリングレートにて高精度のディジタル制御を行うことが出来るように寄与して実行することを可能とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の発明の目的を達成する電源変換システムの駆動制御装置および方法は、該電源変換システムが直流入力電圧Vinを直流出力電圧Voに変換し、そして該電源変換システムが電源変換回路と駆動制御装置を含み、その中でも該駆動制御装置が一つのアナログ/ディジタル・コンバータ,一つの推定器(Estimator)と一つの制御モジュールより構成され、そして該アナログ/ディジタル・コンバータが該出力電圧と該インダクタンス電流を、ディジタル化したパラメータに変換し、且つ該推定器が該インダクタンス電流のパラメータ,スイッチング素子のデュティサイクル(Duty Cycle)及びサンプリング・パルス信号を取得し、且つ第1の予定公式および第2の予定公式に基づき、取得されたパラメータによりインダクターのインダクタンス電流勾配パラメータを推定し、その他に該制御モジュールがインダクタンス電流勾配パラメータをデュティサイクル・パラメータに換算し、且つパルス制御信号を生成することにより、該駆動ユニットにて、該スイッチング素子のオン・オフするかどうかを制御するが、本発明の採用する技術原理は、インダクタンス電流勾配パラメータを単独で検出でき、従って電源変換システムに対して低サンプリングレートにて高精度のディジタル制御を行うことが出来るように寄与して実行することを可能とする。
【発明の効果】
【0011】
1.本発明の電源変換システムの駆動制御装置および方法は、インダクタンス電流勾配パラメータm1とm2を単独で検出でき、従って電源変換システムに対して低サンプリングレートにて高精度のディジタル制御を行うことが出来るように寄与して実行することを可能とする。
【0012】
2.本発明の電源変換システムの駆動制御装置および方法は、異なる変調モードの下に応用できることにより、高精度のディジタル制御を行う。
【0013】
3.本発明の自動的な推定インダクタンス電流勾配パラメータを電源変換システムに供する駆動制御装置および方法は、該電源変換回路が、直流−直流変換の電源変換回路,交流−直流変換の電源変換回路または直流−交流変換の電源変換回路を使用できる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施例]
図2を参照し、これが本発明の電源変換システムの駆動制御装置および方法の電源変換システムの構築図でするが、その中でも該電源変換システム1が直流入力電圧Vinを直流出力電圧Voに変換し、該電源変換システム1が一つの電源変換回路11と一つの駆動制御装置12を含み、その中でも該電源変換回路11が、一つの駆動ユニット111、二つのスイッチング素子Q1,Q2(駆動ユニット111により駆動してオン・オフを行う)、一つのインダクターL、一つのコンデンサーC(スイッチング素子Q1,Q2と互いに介在して接続する)と一つの電流検出器112(インダクターLにロードされるインダクタンス電流iLを検出できる)を含むが、そして該電源変換回路11が直流−直流変換の電源変換回路で、但し素子の異なるカップリング方式および異なる駆動の制御の下では、更に交流−直流変換の電源変換回路または直流−交流変換の電源変換回路にも切り替えることが出来、その他に該駆動制御装置12が該電源変換回路11と互いに介在して接続し、且つ該駆動制御装置12は、一つのアナログ/ディジタル・コンバータ121,一つの推定器(Estimator)122と一つの制御モジュール123を含むが、アナログ/ディジタル・コンバータ121がアナログ式の出力電圧Voとインダクタンス電流iLをディジタル化した出力電圧Vo[n]とインダクタンス電流iL[n]等のパラメータに変換し、推定器122がアナログ/ディジタル・コンバータ121及び制御モジュール123と互いに介在して接続し、取得されたインダクタンス電流のパラメータ,スイッチング素子のデュティサイクル(Duty Cycle)及びサンプリング・パルス信号に基づき、且つ更に第1の予定公式および第2の予定公式に基づき、取得されたパラメータによりインダクターのインダクタンス電流勾配パラメータを推定し、制御モジュール123が一つの制御器(controller)1231と一つの変調器(modulator)1232を含み、該制御器1231が基準電圧Vrefとフィードバック信号を受信して計算した後に、予定制御モードにより基準電流Irefを出力し、その中でも該変調器1232は、該制御器1231により出力された基準電流Iref及び推定器122により計算されたインダクタンス電流勾配パラメータm1とm2の換算に基づき、変調信号を出力することにより、駆動ユニット111が駆動信号を出力するが、その他に該変調器1232は、サンプリング・パルス信号を決定し且つアナログ/ディジタル・コンバータ121へ送信し、該アナログ/ディジタル・コンバータ121がサンプリング・パルス信号に基づいてサンプリングし始め、且つサンプリングされて得た出力電圧Voとインダクタンス電流iLを変換し、そして該推定器122が更に変調器1232により、サンプリング・パルス信号およびスイッチングのパラメータD[n]とT[n]を取得し、且つ該アナログ/ディジタル・コンバータ121によりインダクタンス電流iL[n] のパラメータを取得するが、そしてアナログ/ディジタル・コンバータ121がインダクタンス電流iL[n] のパラメータを取得した後に、且つサンプリング・パルス信号とスイッチング信号との相対位置により、開始インダクタンス電流量iL,1,終了インダクタンス電流量iL,2と校正インダクタンス電流量iL,xを決め、且つ第1の予定公式により得たパラメータに基づき、インダクターLのインダクタンス電流立下がり勾配パラメータm2を推定し、更に第2の予定公式により得たパラメータに基づき、インダクターLのインダクタンス電流立上がり勾配パラメータm1を推定するが、そして使用された第1の予定公式(公式1)により、該インダクタンス電流立下がり勾配パラメータm2を求め、その中でも該公式1(その中でも該T[n]が該パルス制御信号のサンプリング・サイクルで、Tx[n]が該推定用インダクタンス電流のサンプリング時間で、iL,xがサンプリング時間Tx[n]の時におけるインダクタンス電流で、且つiL,2がサンプリング・サイクルT[n]の終了する時におけるインダクタンス電流である)が下記のように示す。
【0015】
【数1】

【0016】
そして使用された第2の予定公式(公式2)により、該インダクタンス電流立上がり勾配パラメータm1を求めることが出来、その中でも該公式2(その中でも該T[n]が該パルス制御信号のサンプリング・サイクルで、Tx[n]が該推定用インダクタンス電流のサンプリング時間で、iL,xがサンプリング時間Tx[n]の時におけるインダクタンス電流で、且つiL,2がサンプリング・サイクルT[n]の終了する時におけるインダクタンス電流である)が下記のように示す。
【0017】
【数2】

【0018】
その他に該変調器1232は、公式1と公式2により得たインダクタンス電流勾配パラメータm1とm2を、第n+1のサンプリング点のデュティサイクル・パラメータD[n+1]に換算し、該デュティサイクル・パラメータD[n+1]は、主として駆動ユニット111がパルス制御信号により該等のスイッチング素子Q1,Q2のオン・オフするかどうかを制御するように用いられるが、そして異なる変調器1232は、異なる変調モードを有し、従って該制御モジュールは、6種類の変調モード(後方エッジ変調モード,前方エッジ変調モード,三角波変調モード(一),三角波変調モード(二),単一切替サイクル・ダブルサンプリング変調モード(一)及び単一切替サイクル・ダブルサンプリング変調モード(二))を採用して該パルス制御信号を生成でき、その中でも異なる推定公式(表1乃至表6を参照して示すように)がインダクタンス電流勾配パラメータm1とm2の計算に応用できるが、従って前述の説明より了解できるのは、電源変換システムの駆動制御方法の工程が、下記の通りである。
【0019】
1)該アナログ/ディジタル・コンバータが該電源変換回路のインダクタンス電流を取得すること、
2)該推定器が該インダクタンス電流のパラメータを取得し、且つ第1の予定公式および第2の予定公式に基づき、取得されたパラメータによりインダクターのインダクタンス電流勾配パラメータを推定すること、
3)該制御モジュールが該インダクタンス電流勾配パラメータに基づき、デュティサイクル(Duty Cycle)パラメータに換算され、且つ該デュティサイクル・パラメータに基づき、パルス制御信号を一つ生成することにより、駆動の制御を行うこと。
【0020】
図3乃至図8を参照し、これが本発明の電源変換システムの駆動制御装置および方法の異なる変調モードのオシログラムであるが、図中より了解できるのは、サンプリング・サイクルT[n]によりインダクタンス電流iLをサンプリングする以外に、インダクタンス電流iL,xのサンプリングを増加し、インダクタンス電流の立上がり勾配m1とインダクタンス電流の立下がり勾配m2を計算でき、且つパルス制御信号の帯域幅D[n]〜T[n]を計算する。
【0021】
そして該推定器により取得された該インダクタンス電流のパラメータは、1)パルス制御信号のサンプリング・サイクルT[n]開始時におけるインダクタンス電流iL,1と、2)パルス制御信号のサンプリング・サイクルT[n]終了時におけるインダクタンス電流iL,2と、3)パルス制御信号のサンプリング・サイクルT[n]の内に少なくとも一つの既知のサンプリング時間Tx[n]時における推定用インダクタンス電流iL,xとを、含む。
【0022】
[表1] 後方エッジ変調モードの推定公式

【0023】
[表2] 前方エッジ変調モードの推定公式

【0024】
[表3] 三角波変調モード(一)の推定公式

【0025】
[表4] 三角波変調モード(二)の推定公式

【0026】
[表5] 単一切替サイクル・ダブルサンプリング変調モード(一)の推定公式

【0027】
[表6] 単一切替サイクル・ダブルサンプリング変調モード(二)の推定公式

【0028】
本発明の提供する自動的な推定インダクタンス電流勾配パラメータを、電源変換システムに供する駆動制御装置および方法は、他の慣用の技術と互いに比較する時に、下記の利点を更に具する。
【0029】
1.本発明の電源変換システムの駆動制御装置および方法は、インダクタンス電流勾配パラメータm1とm2を単独で検出でき、従って電源変換システムに対して低サンプリングレートにて高精度のディジタル制御を行うことが出来るように寄与して実行することを可能とする。
【0030】
2.本発明の電源変換システムの駆動制御装置および方法は、異なる変調モードの下に応用できることにより、高精度のディジタル制御を行う。
【0031】
3.本発明の自動的な推定インダクタンス電流勾配パラメータを電源変換システムに供する駆動制御装置および方法は、該電源変換回路が、直流−直流変換の電源変換回路,交流−直流変換の電源変換回路または直流−交流変換の電源変換回路を使用できる。
【0032】
以上の詳細な説明は、本発明に対する実行可能な実施例の具体の説明で、ただ該実施例が本発明の特許請求の範囲を限定するために用いられるわけではなく、如何なる本発明の技術精神をまだ脱逸しない等価な実施または変更が何れも本発明の特許請求の範囲中に含まれるべきである。
【0033】
上記を総合し、本発明は、技術思想上では、確かに革新に属するだけではなく、且つ慣用の品物よりも前述の多項目の効果を増進でき、既に新規性と進歩性の法定の発明の特許要件を十分に満たすべきで、従って特許法により本発明の特許請求の範囲の出願を提出し、貴局には本発明の特許請求の範囲の出願が許可されるよう切望する次第で、発明を励ます。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】スイッチング電源変換回路の従来の技術のオシログラムである。
【図2】本発明の電源変換システムの駆動制御装置および方法の電源変換システムの構築図である。
【図3】本発明の電源変換システムの駆動制御装置および方法の後方エッジ変調モードのオシログラムである。
【図4】本発明の電源変換システムの駆動制御装置および方法の前方エッジ変調モードのオシログラムである。
【図5】本発明の電源変換システムの駆動制御装置および方法の三角波変調モード(一)のオシログラムである。
【図6】本発明の電源変換システムの駆動制御装置および方法の三角波変調モード(二)のオシログラムである。
【図7】本発明の電源変換システムの駆動制御装置および方法の単一切替サイクル・ダブルサンプリング変調モード(一)のオシログラムである。
【図8】本発明の電源変換システムの駆動制御装置および方法の単一切替サイクル・ダブルサンプリング変調モード(二)のオシログラムである。
【符号の説明】
【0035】
1 電源変換システム
11 電源変換回路
12 駆動制御装置
111 駆動ユニット
112 電流検出器
121 アナログ/ディジタルコンバータ
122 推定器(Estimator)
123 制御モジュール
1231 制御器
1232 変調器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源変換システムの駆動制御装置は、電源変換回路と互いに介在して接続し、一つのアナログ/ディジタル・コンバータ,一つの推定器(Estimator)と一つの制御モジュールを含むが、アナログ/ディジタル・コンバータがアナログ式の出力電圧とインダクタンス電流をディジタル化した出力電圧とインダクタンス電流のパラメータに変換し、推定器が該アナログ/ディジタル・コンバータ及び該制御モジュールと互いに介在して接続し、主としてインダクタンス電流のパラメータ,スイッチング素子のデュティサイクル(Duty Cycle)及びサンプリング・パルス信号を取得するように担当し、且つインダクターのインダクタンス電流勾配パラメータを推定し、制御モジュールが該駆動ユニット,該アナログ/ディジタル・コンバータ及び該推定器と互いに介在して接続し、その中でも、該制御モジュールが一つの制御器と一つの変調器を含み、そして該制御モジュールがインダクタンス電流勾配パラメータをデュティサイクル・パラメータに換算し、且つパルス制御信号を一つ生成することにより、該駆動ユニットにて、該スイッチング素子のオン・オフするかどうかを制御することを特徴とする、電源変換システムの駆動制御装置。
【請求項2】
該電源変換回路は、一つの駆動ユニット,駆動ユニットにより駆動してオン・オフを行う複数のスイッチング素子,スイッチング素子とカップリングされる一つのインダクター,スイッチング素子とカップリングされる一つのコンデンサー,及びインダクタンス電流を検出できる一つの電流検出器を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電源変換システムの駆動制御装置。
【請求項3】
該電源変換回路は、直流−直流変換の電源変換回路,交流−直流変換の電源変換回路または直流−交流変換の電源変換回路を使用できることを特徴とする、請求項1に記載の電源変換システムの駆動制御装置。
【請求項4】
該制御モジュールは、後方エッジ変調モード,前方エッジ変調モード,三角波変調モード又は単一切替サイクル・ダブルサンプリング変調モードを採用してパルス制御信号を生成できることを特徴とする、請求項1に記載の電源変換システムの駆動制御装置。
【請求項5】
電源変換システムの駆動制御方法は、その工程が、
1)該アナログ/ディジタル・コンバータが該電源変換回路のインダクタンス電流を取得すること、
2)該推定器が該インダクタンス電流のパラメータを取得し、且つ第1の予定公式および第2の予定公式に基づき、取得されたパラメータによりインダクターのインダクタンス電流勾配パラメータを推定すること、
3)該制御モジュールがインダクタンス電流勾配パラメータに基づき、デュティサイクル(Duty Cycle)パラメータに換算され、且つデュティサイクル・パラメータに基づき、パルス制御信号を一つ生成することにより、駆動の制御を行うことを、含むことを特徴とする、電源変換システムの駆動制御方法。
【請求項6】
該推定器により取得された該インダクタンス電流のパラメータは、
1)パルス制御信号のサンプリング・サイクルT[n]開始時におけるインダクタンス電流iL,1と、
2)パルス制御信号のサンプリング・サイクルT[n]終了時におけるインダクタンス電流iL,2と、
3)パルス制御信号のサンプリング・サイクルT[n]内の少なくとも一つの既知のサンプリング時間Tx[n]時における推定用インダクタンス電流iL,xとを、含むことを特徴とする、請求項5に記載の電源変換システムの駆動制御方法。
【請求項7】
該第1の予定公式は、
【数1】

であることを特徴とする、請求項5に記載の電源変換システムの駆動制御方法。
【請求項8】
該第1の予定公式のT[n]は、該パルス制御信号のサンプリング・サイクルで、Tx[n]が該推定用インダクタンス電流のサンプリング時間で、iL,xがサンプリング時間Tx[n]時におけるインダクタンス電流で、且つiL,2がサンプリング・サイクルT[n]終了時におけるインダクタンス電流であることを特徴とする、請求項7に記載の電源変換システムの駆動制御方法。
【請求項9】
該第2の予定公式は、
【数2】

であることを特徴とする、請求項5に記載の電源変換システムの駆動制御方法。
【請求項10】
該第2の予定公式のT[n]は、該パルス制御信号のサンプリング・サイクルで、Tx[n]が該推定用インダクタンス電流のサンプリング時間で、iL,xがサンプリング時間Tx[n]時におけるインダクタンス電流で、且つiL,2がサンプリング・サイクルT[n]終了時におけるインダクタンス電流であることを特徴とする、請求項9に記載の電源変換システムの駆動制御方法。
【請求項11】
該第1の予定公式および第2の予定公式は、異なる変調モードに基づき、異なる推定公式を有し、インダクタンス電流勾配パラメータの計算中に応用されることを特徴とする、請求項5に記載の電源変換システムの駆動制御方法。
【請求項12】
該変調モードは、後方エッジ変調モード,前方エッジ変調モード,三角波変調モード又は単一切替サイクル・ダブルサンプリング変調モードであってもよいことを特徴とする、請求項11に記載の電源変換システムの駆動制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−36047(P2011−36047A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−180618(P2009−180618)
【出願日】平成21年8月3日(2009.8.3)
【出願人】(505407760)國立台北科技大學 (5)
【Fターム(参考)】