説明

電源装置及び電源装置を備える車両

【課題】各々の角形電池を冷却プレートに理想的な熱結合状態に固定して、角形電池と冷却プレートとの間の熱抵抗を長期間にわたって小さく、かつ均一にする。
【解決手段】電源装置は、複数の角形電池1を積層してなる電池積層体3で構成される電池ブロック10と、この電池ブロック10の表面に固定されて、各々の角形電池1に熱結合状態に連結される冷却プレート6と、この冷却プレート6を冷却する冷却機構7とを備えている。角形電池1は、冷却プレート6の両側縁に連結される一対の連結片4を備えている。この連結片4は、冷却プレート6に熱結合される熱結合面1Aから突出する形状であって、その対向面には、冷却プレート6の両側縁を挿入する連結溝5を備えている。電源装置は、冷却プレート6が連結溝5に挿入されて、各々の角形電池1の熱結合面1Aに冷却プレート6を熱結合状態に連結している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主としてハイブリッド自動車や電気自動車等の自動車を駆動するモータの電源用等に使用される大電力用の電源装置、あるいは太陽電池等の自然エネルギーの発電電力を蓄え、あるいはまた、深夜電力などを蓄電するのに最適な大電力用の電源装置に関し、とくに、複数の角形電池を積層している電池ブロックを構成する各々の角形電池を冷却プレートで強制冷却する電源装置及び電源装置を備える車両に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッドカーや電気自動車や太陽電池で充電される大電力の電源装置は、充放電されて温度上昇する電池を冷却する必要がある。電池の温度上昇が電池の電気特性を低下させるばかりでなく、電池の寿命を短くし、さらに安全性を阻害する原因となるからである。電池の温度上昇を防止するために、電池を空気で冷却する電源装置(特許文献1参照)と、電池を冷却プレートで冷却する電源装置(特許文献2参照)が開発されている。
【0003】
特許文献1の電源装置は、電池の表面に空気を強制送風して冷却する。この電源装置は、空気を介して電池を冷却するので、積層している電池の間に冷却用の隙間を設ける必要がある。このため、複数の電池を積層している電池積層体からなる電池ブロックが大きくなる欠点がある。また、空気を介して電池を冷却するので、速やかに、しかも電池に温度差ができないように冷却するのが難しい。
【0004】
特許文献2に記載される電源装置は、冷却プレートを電池に熱結合状態に連結して、電池を速やかに冷却する。冷却プレートで積層している各々の電池を冷却する構造は、冷却プレートを低温に冷却し、この冷却プレートを各々の電池に熱結合状態に連結して速やかに冷却できる。とくに、冷却プレートを低温に冷却することで、電池を速やかに冷却できる。この冷却構造は、電池と冷却プレートとを熱結合状態に連結して、電池の発熱を冷却プレートに熱伝導して速やかに冷却する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−252847号公報
【特許文献2】実用新案登録第2559719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
積層している電池を冷却プレートで冷却する構造は、各々の電池と冷却プレートとの間の熱抵抗をいかに小さくできるかが大切である。熱抵抗が電池から冷却プレートへの熱伝導が悪化させるからである。複数の角形電池を積層して電池積層体で構成される電池ブロックは、電池の積層面である表面に冷却プレートを固定して、各々の電池を冷却プレートで冷却する。電池積層体の電池ブロックは、角形電池を積層方向にプレスして固定される。電池積層体をプレスする圧力は、角形電池の大きさにより最適値に設定されるが、例えば車両に搭載される電源装置の電池ブロックにあっては、1トン〜数トンと相当に大きな圧力で押圧して固定される。多数の角形電池を積層している電池ブロックは、全ての角形電池を冷却プレートに理想的な状態で均一な熱結合状態に固定するのは難しい。また、仮に、組み立て時に角形電池が冷却プレートに理想的な熱結合状態にあっても、使用時の振動等が原因で熱結合状態が悪化することがある。何れかの角形電池が冷却プレートから離れて熱結合状態が悪化すると、この角形電池の熱結合状態は熱抵抗が大きな状態に保持される。それは、電池ブロックが、角形電池を積層方向にプレスして固定しているので、角形電池が冷却プレートに向かって接近するように移動しないからである。したがって、多数の角形電池を積層して電池ブロックとする電源装置は、全ての角形電池をいかに冷却プレートに接近して固定でき、かつ、この固定状態を保持できるかが大切である。
【0007】
本発明は、このことを実現すことを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、各々の角形電池を冷却プレートに理想的な熱結合状態に固定して、角形電池と冷却プレートとの間の熱抵抗を小さく、かつ均一にでき、しかもこの状態を長期間にわたって保持できる電源装置とこの電源装置を備える車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0008】
本発明の電源装置は、複数の角形電池1、41、51、61、71を積層してなる電池積層体3で構成される電池ブロック10と、この電池ブロック10の表面に固定されて、各々の角形電池1、41、51、61、71に熱結合状態に連結される冷却プレート6と、この冷却プレート6を冷却する冷却機構7とを備えている。角形電池1、41、51、61、71は、冷却プレート6の両側縁に連結される一対の連結片4、44、54、64、74を備えている。この連結片4、44、54、64、74は、冷却プレート6に熱結合される熱結合面1A、41A、51A、61A、71Aから突出する形状であって、その対向面には、冷却プレート6の両側縁を挿入する連結溝5、45、55、65、75を備えている。電源装置は、冷却プレート6が連結溝5、45、55、65、75に挿入されて、各々の角形電池1、41、51、61、71の熱結合面1A、41A、51A、61A、71Aに冷却プレート6を熱結合状態に連結している。
【0009】
以上の電源装置は、各々の角形電池を冷却プレートに理想的な熱結合状態に固定して、角形電池と冷却プレートとの間の熱抵抗を小さく、かつ均一にでき、しかもこの状態を長期間にわたって保持できる特徴がある。それは、以上の電源装置が、冷却プレートの両側縁に連結される一対の連結片を角形電池に設けており、これらの連結片の対向面に設けた連結溝に冷却プレートの両側縁を挿入して、各々の角形電池の熱結合面に冷却プレートを熱結合状態に連結するからである。この電源装置は、角形電池に設けた一対の連結片を介して熱結合面に冷却プレートを熱結合させるので、各々の角形電池を連結片で冷却プレートに熱結合状態に連結して、冷却プレートで角形電池を理想的に冷却できる。
【0010】
本発明の電源装置は、角形電池1、61、71を、電池セル11と、電池セル11に嵌合構造で連結してなる連結具2、62、72とで構成して、この連結具2、62、72に連結片4、64、74を設けることができる。
以上の電源装置は、角形電池を電池セルと連結具で構成し、この連結具に連結片を設けるので、簡単な構造で角形電池に連結片を設けることができる。
【0011】
本発明の電源装置は、連結具2を絶縁材として、各々の電池セル11の間に挟着されて隣接する電池セル11を絶縁する絶縁シート部21と、この絶縁シート部21に一体構造であって、電池セル11に嵌合構造で連結してなる嵌合部22とを有するセパレータとすることができる。
以上の電源装置は、連結具を絶縁材からなるセパレータとして、各々の電池セルの間に絶縁シート部を挟着して隣接する電池セルを絶縁することができる。
【0012】
本発明の電源装置は、連結具2を、プラスチックでもって、絶縁シート部21と嵌合部22とを一体的に成形することができる。
以上の電源装置は、絶縁シート部と嵌合部とを有する連結具を簡単に成形できる。
【0013】
本発明の電源装置は、電池ブロック10を、電池積層体3の積層方向にプレスする押圧状態で固定することができる。
以上の電源装置は、電池ブロックを、角形電池を積層方向にプレスして固定する構造としながら、角形電池の熱結合面と冷却プレートとを理想的に熱結合できる。
【0014】
本発明の電源装置は、電池ブロック10が、電池積層体3の両端面に配置してなる一対のエンドプレート8と、このエンドプレート8を連結してなるバインド具9とを備えて、バインド具9でエンドプレート8を固定して、一対のエンドプレート8の間に電池積層体3を配置して角形電池1を押圧状態に固定することができる。
以上の電源装置は、電池積層体の両端面に配置したエンドプレートにバインド具を固定することで、電池積層体の角形電池を押圧状態に固定しながら、角形電池の熱結合面と冷却プレートとを理想的に熱結合できる。
【0015】
本発明の電源装置は、冷却機構7が、冷却プレート6から排出される気体状の冷媒を加圧するコンプレッサ32と、このコンプレッサ32で加圧された冷媒を冷却して液化させるコンデンサ33と、このコンデンサ33で液化された液体の冷媒を蓄えるレシーバータンク34と、このレシーバータンク34の冷媒を冷却プレート6に供給する流量調整弁又はキャピラリーチューブ35Aからなる膨張弁35とを備えて、膨張弁35から供給される冷媒を冷却プレート6の内部で気化させる気化熱で冷却プレート6を冷却することができる。
【0016】
本発明の電源装置は、車両用の電源装置とすることができる。
以上の電源装置は、車両の振動等によって、角形電池が冷却プレートから離れて熱結合状態が悪化するのを有効に防止して、長期間にわたって角形電池の熱結合面と冷却プレートとを理想的に熱結合できる。
【0017】
本発明の電源装置は、蓄電用の電源装置とすることができる。
以上の電源装置は、長期間にわたって角形電池の熱結合面と冷却プレートとを理想的に熱結合できる。
【0018】
本発明の車両は、以上のいずれかに記載の電源装置を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施例にかかる電源装置の斜視図である。
【図2】図1に示す電源装置の分解斜視図である。
【図3】図2に示す電池ブロックの分解斜視図である。
【図4】図3に示す電池ブロックの電池積層体の分解斜視図である。
【図5】電池積層体に冷却プレートを連結する状態を示す底面斜視図である。
【図6】電池積層体と冷却プレートの連結構造を示す一部拡大垂直横断面図である。
【図7】電池積層体と冷却プレートの連結構造を示す一部拡大垂直縦断面図である。
【図8】図4に示す角形電池の分解斜視図である。
【図9】角形電池の他の一例を示す斜視図である。
【図10】角形電池の他の一例を示す分解斜視図である。
【図11】角形電池の他の一例を示す分解斜視図である。
【図12】図11に示す角形電池を積層する状態を示す斜視図である。
【図13】角形電池の他の一例を示す一部拡大断面図である。
【図14】エンジンとモータで走行するハイブリッド自動車に電源装置を搭載する例を示すブロック図である。
【図15】モータのみで走行する電気自動車に電源装置を搭載する例を示すブロック図である。
【図16】蓄電用の電源装置に適用する例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電源装置及び電源装置を備える車両を例示するものであって、本発明は電源装置及び電源装置を備える車両を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0021】
本発明の電源装置は、多数の電池セルを積層することで出力を大きくしている電源、とくに、ハイブリッドカーや電気自動車などの電動車両に搭載されて、車両の走行モータに電力を供給して車両を走行させる電源装置、あるいは、太陽電池等の自然エネルギーや深夜電力で充電される電源装置、あるいはまた、停電のバックアップ電源などの電源装置として使用される。
【0022】
図1ないし図7の電源装置は、複数の角形電池1を積層してなる電池積層体3で構成される電池ブロック10と、この電池ブロック10の表面に固定されて、各々の角形電池1に熱結合状態に連結される冷却プレート6と、この冷却プレート6を冷却する冷却機構7とを備えている。図の電源装置は、冷却プレート6を電池ブロック10の底面に配置しており、各々の角形電池1を底面から強制的に冷却している。
【0023】
電池ブロック10は、図2と図3に示すように、複数の角形電池1を積層してなる電池積層体3と、この電池積層体3の両端面に配置してなる一対のエンドプレート8と、このエンドプレート8を連結してなるバインド具9とを備えている。電池ブロック10は、一対のエンドプレート8の間に電池積層体3を配置すると共に、バインド具9でエンドプレート8を固定して、角形電池1を押圧状態に固定している。電池ブロック10は、電池積層体3の積層方向にプレスする押圧状態で複数の角形電池1を固定している。
【0024】
電池積層体3は、外形を角形とする複数の角形電池1を積層している。図4の分解斜視図に示す電池積層体3は、複数の角形電池1を、垂直姿勢で水平方向に積層するように並べて底面を平面状としている。図の角形電池1は、角形の電池セル11と、この電池セル11に嵌合構造で連結してなる連結具2とを備えている。
【0025】
電池セル11は、図8に示すように、厚さに比べて幅が広い、言い換えると幅よりも薄い角形の電池で、厚さ方向に積層されて電池積層体3を構成している。図4の電池セル11は、幅の広い両表面である積層面11Aを四角形とする電池で、この積層面11Aに連結具2を積層する状態で連結して角形電池1としている。この電池セル11は、リチウムイオン二次電池である。ただし、電池セルは、リチウムイオン二次電池には特定されず、ニッケル水素電池などの充電できる全ての電池とすることができる。
【0026】
電池セル11は、正負の電極板を積層している電極体(図示せず)を外装缶12に収納して電解液を充填して気密に密閉したものである。外装缶12は、図8に示すように、上面の開口部を封口板13で気密に閉塞している。外装缶12は、アルミニウムやアルミニウム合金などの金属板を深絞り加工したもので、表面が導電性を有する。この外装缶12は、横幅よりも薄くて対向する両面を四角形とする筒状で、底面を閉塞している。金属製の外装缶12は熱伝導がよく、底面を熱結合面1Aとして冷却プレート6の表面に熱結合状態で固定して、底面から全体を均一に冷却できる。封口板13もアルミニウムやアルミニウム合金などの金属板で製作される。
【0027】
電池セル11は、封口板13の両端部に、正負の電極端子15を固定している。正負の電極端子15は、内蔵する正負の電極板に接続されており、絶縁材14を介して封口板13に固定している。さらに、電池セル11は、封口板13の中央部に、安全弁16の開口部17を設けている。安全弁16は、外装缶12の内圧が設定値よりも高くなると開弁して、内圧の上昇を防止する。安全弁16が開弁すると内部のガスが封口板13の開口部17から外部に排出される。
【0028】
連結具2は、プラスチック等の絶縁材で成形しており、互いに積層される電池セル11同士を絶縁状態に積層している。この連結具2は、各々の電池セル11の間に挟着されて、隣接する電池セル11を絶縁する絶縁シート部21と、この絶縁シート部21に連結されて、電池セル11を嵌合構造で連結する嵌合部22とを備えるセパレータである。セパレータである連結具2は、絶縁シート部21と嵌合部22とを、プラスチックで一体的に成形している。図4ないし図8の連結具2は、電池セル11の積層面11Aと対向する絶縁シート部21の両側に連結されて、電池セル11の側面をカバーする側壁部22Aと、絶縁シート部21の上端に連結されて、電池セル11の上面を部分的にカバーするカバー部22Bとを設けている。カバー部22Bは、電池セル11の電極端子15と安全弁16の開口部17を表出させる切欠部を設けている。以上の連結具2は、側壁部22Aとカバー部22Bとで形成される嵌合部22に電池セル11を嵌合させて、電池セル11に嵌合構造で連結している。さらに、図6と図8に示す連結具2は、側壁部22Aの下端に位置して、電池セル11の側面の下端のコーナー部を保持する保持部22Cも設けている。
【0029】
以上の角形電池1は、互いに積層されて電池積層体3を構成する。さらに、互いに積層される角形電池1は正負の電極端子15を接続して互いに直列又は並列に接続される。電池ブロック10は、隣接する電池セル11の正負の電極端子15を、バスバー18を介して互いに直列又は並列に接続する。電源装置は、隣接する電池セル11を互いに直列に接続して出力電圧を高くして出力を大きくでき、隣接する電池セルを並列に接続して、充放電の電流を大きくできる。
【0030】
図に示す電池ブロック10は、12個の電池セル11を互いに積層しており、これらの電池セル11を直列と並列に接続している。図の電池ブロック10は、12個の電池セル11を6直2並に接続している。図の電池ブロック10は、隣接する2個ずつの電池セル11を同方向に並べると共に、これらの2個ずつの電池セル11同士を逆向きに並べて、その両側において隣接する電極端子15同士をバスバー18で連結している。バスバー18は、隣接する4個の電池セル11を2直2並に接続している。すなわち、1つのバスバー18は、隣接する4個の電池セル11のうち、同方向に並べた2個の電池セル11を並列に接続すると共に、これに隣接して逆方向に並べた2個ずつの電池セル11同士を互いに直列に接続している。ただ、本発明は、電池ブロックを構成する電池セルの個数とその接続状態を特定しない。電池ブロックは、積層される全ての電池セルを直列に接続することもできる。
【0031】
さらに、角形電池1は、熱結合面1Aに冷却プレート6を熱結合状態で連結するために、冷却プレート6の両側縁に連結される一対の連結片4を備えている。図6と図8の角形電池1は、電池セル11の底面を熱結合面1Aとするので、一対の連結片4を角形電池1の下方に突出して設けている。一対の連結片4は、冷却プレート6が熱結合される熱結合面1Aから突出する形状であって、その対向面には、冷却プレート6の両側縁を挿入する連結溝5を備えている。
【0032】
図4ないし図8の角形電池1は、電池セル11に連結される連結具2に連結片4を設けている。図の連結具2は、絶縁シート部21の両端に設けた側壁部22Aの下端に、断面形状をL字状とする連結片4を互いに対向する姿勢で連結して設けている。L字状の連結片4は、垂直部4Aと水平部4Bとを直角に連結した形状で、垂直部4Aの上端を側壁部22Aの下端に連結すると共に、水平部4Bを熱結合面1Aと平行な姿勢として、冷却プレート6の底面に位置するように設けている。この連結片4は、連結具2に一体成形して設けている。ただ、連結片は、連結具と別部材として、連結具に固定することもできる。
【0033】
角形電池1は、図6と図8に示すように、L字状に折曲された連結片4の内側に、すなわち、電池セル11の底面と、連結片4の水平部4Bとの間に、冷却プレート6の側縁部を挿入する連結溝5を設けている。断面形状をL字状とする連結片4は、連結溝5に挿入される冷却プレート6の側面と底面をカバーして保持する。この連結片4は、垂直部4Aで電池ブロック10の側面をカバーし、水平部4Bで冷却プレート6の底面の側部をカバーする。連結溝5は、その溝幅(D)を冷却プレート6の厚さ(d)とほぼ等しく、あるいはやや大きくしている。正確には、連結溝5は、連結具2に嵌合される電池セル11の熱結合面1Aと、連結片4の水平部4Bとの間隔が、冷却プレート6の厚さ(d)とほぼ等しくなり、あるいはやや大きくなるようにしている。それは、冷却プレート6をスムーズに連結溝5に挿入しながら、連結溝5に挿入される冷却プレート6の上面を電池セル11の熱結合面1Aに接近させて熱結合状態とするためである。連結溝5に挿入される冷却プレート6は、好ましくは、その上面が電池セル11の底面である熱結合面1Aに接触する状態で連結される。
【0034】
角形電池1は、連結溝5の溝幅(D)を狭くして冷却プレート6の厚さ(d)と等しくすることで、冷却プレート6の上面を電池セル11の底面に密着状態で熱結合できる。ただ、溝幅(D)を狭くすると、冷却プレート6を挿入する時の摺動抵抗が大きくなる。したがって、電源装置は、角形電池1の連結溝5の溝幅(D)を冷却プレート6の厚さ(d)とほぼ等しくしながら、冷却プレート6の表面に熱伝導率に優れた絶縁性のグリスやオイル等を塗布して、熱結合面1Aや連結溝5との摺動抵抗を小さくして冷却プレート6を連結溝5に挿入しやすくしている。
【0035】
さらに、図6ないし図8に示す角形電池1は、冷却プレート6を低抵抗な状態で連結溝5に挿入できるように、連結片4の内面に、摺動機構23を備えている。図に示す連結片4は、水平部4Bの内面にボールベアリング24からなる摺動機構23を備えている。この摺動機構23は、ボールベアリング24を冷却プレート6の挿入方向に並べて配列して、冷却プレート6を低抵抗な状態でスムーズにスライドできるようにしている。図の水平部4Bは、冷却プレート6の挿入方向に延びる摺動溝25を備えており、この摺動溝25に複数のボールベアリング24を配置して、摺動溝25の両端を閉塞している。摺動溝25は、ボールベアリング24の上端部を外部に表出させるスリット状の開口部26を設けており、この開口部26の開口幅(t)をボールベアリング24の直径(L)よりも小さくして、ボールベアリング24が外側にこぼれ出ないようにしている。さらに、摺動溝25は、ボールベアリング24の上端部が開口部26から外部に突出する深さに成形しており、ボールベアリング24の上端を冷却プレート6の底面に接触させて、冷却プレート6をスムーズにスライドできるようにしている。冷却プレートは、図示しないが、ボールベアリングを摺動させるレールを、側縁に沿って設けることもできる。以上の摺動機構23は、冷却プレート6の摺動抵抗を小さくして、冷却プレート6を連結溝5にスムーズに挿入できる。さらに、これらの摺動機構23も、グリスやオイルを塗布して摺動抵抗を小さくすることができる。ただ、摺動機構には、ボールベアリングにかわってローラーベアリングも使用できる。
【0036】
以上のように、角形電池1の連結片4に摺動機構23を備える電源装置は、冷却プレート6をスムーズに連結溝5に挿入できる。ただ、摺動機構は、冷却プレート側に設けることもできる。この冷却プレートは、図示しないが、底面の両側部であって、連結片の水平部と接触する部分に、ボールベアリングやローラーベアリングからなる摺動機構を備えることができる。この冷却プレートが挿入される角形電池は、連結溝の対向面を平滑面とし、あるいは、摺動機構を摺動させるレールを設けることができる。
【0037】
さらに、図6と図8に示す連結片4は、水平部4Bの先端に弾性押圧片27を一体成形して設けている。この弾性押圧片27は、連結溝5に挿入される冷却プレート6の底面を電池セル11に向かって押圧する押圧部28を先端部に設けており、この押圧部28で冷却プレート6の底面を押圧して、各々の電池セル11の熱結合面1Aを冷却プレート6の上面に接近させる。図に示す弾性押圧片27は、押圧部28の形状を、冷却プレート6の底面に向かって突出する山形としており、この押圧部28の先端縁で冷却プレート6の底面を押圧する構造としている。このように、押圧部28を山形とする弾性押圧片27は、連結溝5に挿入される冷却プレート6との接触面積を小さくして、低抵抗な状態で冷却プレート6をスムーズにスライドできる。さらに、弾性押圧片27の押圧部28と冷却プレート6との接触部に、グリスやオイルを塗布して摺動抵抗を小さくすることもできる。ただ、弾性押圧片27は、押圧部28が冷却プレート6に非接触状態となるように弾性変形させた状態で、連結溝5に冷却プレート6を挿入し、その後、弾性押圧片27の弾性変形を解除して押圧部28で冷却プレート6の底面を弾性的に押圧することもできる。この弾性押圧片は、押圧部の先端の形状を、冷却プレートの底面を面接触状態で押圧する形状とすることもできる。
【0038】
さらに、図6と図8に示す連結具2は、連結片4の垂直部4Aの内面を、側壁部22Aの内面よりも内側に突出させており、側壁部22Aと連結片4との境界部分で、電池セル11の下側コーナー部を保持する保持部22Cを形成している。この連結具2は、電池セル11の四隅を含む外周縁を嵌合状態で保持して、電池セル11を連結具2の定位置に連結できる。
【0039】
以上の角形電池1は、電池セル11に連結してなる連結具2に、連結片4を設けているが、角形電池は、電池セルに連結片を設けることもできる。この角形電池の一例を図9に示す。図9に示す角形電池41は、電池セル11の外装缶12の両側面に、下方に突出する連結片44を設けている。この角形電池41は、電池セル11の金属製の外装缶12の両側面に、垂直部44Aと水平部44BとからなるL字状の連結片44を固定して設けている。角形電池41は、L字状に折曲された連結片44の内側に、すなわち、電池セル11の底面である熱結合面41Aと、連結片44の水平部44Bとの間に、冷却プレート6の側縁部を挿入する連結溝45を設けている。図に示す連結片44は、水平部44Bの内面を平滑面としている。ただ、水平部には、前述の摺動機構や弾性押圧片を設けることもできる。以上の連結片44は、例えば、垂直部44Aを、外装缶12の側面に固定して設けることができる。この連結片44は、例えば金属製として、金属製の外装缶に溶着して強固に固定できる。さらに、外装缶をプラスチック製とする電池セルにおいては、外装缶に連結片を一体成形して設けることができる。以上の角形電池41は、図示しないが、絶縁材からなるセパレータを介して積層されて電池積層体とすることができる。
【0040】
さらに、図10に示す角形電池51は、電池セル11に固定する連結片54を、上端を電池セル11の上端面まで延長して、電池セル11の上端縁に係止して連結する構造としている。この連結片54は、電池セル11の側面に沿って、上下方向に延びる垂直部54Aを設けると共に、上端部を電池セル11の上面側に折曲して係止部54Cとし、下端部を電池セル11の底面側に折曲して水平部54Bとしている。この角形電池51も、L字状に折曲された連結片54の内側に、すなわち、電池セル11の底面である熱結合面51Aと、連結片54の水平部54Bとの間に、冷却プレート6の側縁部を挿入する連結溝55を設けている。この連結片54は、水平部54Bが冷却プレート6から下向きに力を受けても、上端の係止部54Cが電池セル11の上端に係止されるので、冷却プレート6を確実に保持できる。また、連結片54の水平部54Bを正確な位置に配置できる特徴もある。それは、電池セル11の上端縁からの位置で水平部54Bを位置決めできるからである。図に示す連結片54は、水平部54Bの内面に前述の摺動機構23を設けると共に、水平部54Bの先端部には弾性押圧片27を設けている。ただ、連結片は、水平部の内面を平滑面として摺動機構や弾性押圧片を省略することもできる。以上の連結片54は、金属製とし、あるいは硬質のプラスチック製とすることができる。この連結片54は、溶着して、あるいは接着して電池セル11の外装缶の側面に固定できる。この角形電池51も、図示しないが、絶縁材からなるセパレータを介して積層されて電池積層体とすることができる。
【0041】
さらに、図11に示す角形電池61は、電池セル11の両側部に連結具62を固定すると共に、この連結具62に連結片64を設けている。図に示す連結具62は、電池セル11の側部に連結する装着部63と、この装着部63に連結された連結片64とをプラスチックで一体成形している。装着部63は、電池セル11の側面に対向する側壁部63Xを備えており、この側壁部63Xの両側に電池セル11の積層面11Aをカバーする絶縁部63Aを連結すると共に、側壁部63Xの上端には電池セル11の上面をカバーするカバー部63Bを連結している。この装着部63は、絶縁部63Aとカバー部63Bとを互いに連結して、電池セル11の側部を嵌合する嵌合部63Yとしている。図に示す絶縁部63Aは、電池セル11の積層面11Aの側部のみをカバーする形状としているが、絶縁部は、電池セルの積層面の全体をカバーする形状とすることもできる。この連結部は、たとえば、電池セルの両側に連結された状態で、各々の絶縁部で積層面の全体をカバーする形状とすることができる。
【0042】
さらに、連結具62は、側壁部63Xの下端に、断面形状をL字状とする連結片64を連結して設けている。L字状の連結片64は、垂直部64Aと水平部64Bとを直角に連結した形状で、垂直部64Aの上端を側壁部63Xの下端に連結すると共に、水平部64Bを熱結合面1Aと平行な姿勢として、冷却プレート6の底面に位置するように設けている。この角形電池61も、L字状に折曲された連結片64の内側に、すなわち、電池セル11の底面である熱結合面61Aと、連結片64の水平部64Bとの間に、冷却プレート6の側縁部を挿入する連結溝65を設けている。この連結片64も、水平部64Bの内面に前述の摺動機構23を設けると共に、水平部64Bの先端部には弾性押圧片27を設けている。ただ、連結片は、水平部の内面を平滑面として摺動機構や弾性押圧片を省略することもできる。以上の連結具62は、図11に示すように、電池セル11の両側部に装着部63を装着する状態で、電池セル11の下方に一対の連結片64を突出させて、一対の連結溝65が互いに対向する姿勢で配置される。
【0043】
この角形電池61は、図12に示すように、複数の角形電池61を互いに積層して電池積層体60とする。複数の角形電池61は、各々の電池セル11の積層面11Aが互いに対向する姿勢で積層される。この電池積層体60は、対向する電池セル11の両側部の間に連結具62の絶縁部63Aが配置されることによって、互いに隣接する電池セル11同士が絶縁される。図に示す角形電池61は、電池セル11の両側部に絶縁部63Aを設けているので、互いに隣接する角形電池61同士の対向する電池セル11の間には、絶縁部63Aの厚さ分の隙間69が形成される。すなわち、この電池積層体60は、互いに隣接する電池セル11の積層面11Aの間に隙間69を形成することにより、隣接する電池セル11同士を互いに絶縁している。この隙間69は、各々の電池セル11を冷却する放熱隙間としても機能する。さらに、図示しないが、絶縁部が、電池セルの積層面の全体をカバーする形状の連結具を備える角形電池は、複数の角形電池を互いに積層する状態では、互いに隣接する電池セルの積層面全体を絶縁部で絶縁する。
【0044】
さらに、図11に示す連結具62は、複数の角形電池61を互いに積層する状態で、隣接する角形電池61同士を正確に位置決めできるように、装着部63の側壁部63Xにガイド片63Dを設けている。この角形電池61は、図12に示すように、互いに隣接する角形電池61同士を、ガイド片63Dを介して位置決めしながら互いに積層する。図に示す連結具63Dは、側壁部63Xの上下に位置して、角形電池61の積層方向に突出するガイド片63Dを一体成形して設けている。図の側壁部63Xは、互いに逆方向に突出するガイド片63Dを上下に隣接して設けている。これにより、互いに積層される角形電池同士61は、上下に位置して対向するガイド片63D同士を互いに当接させることで上下の位置ずれが防止されると共に、角形電池61の両側面において同方向に突出するガイド片63Dに挟着される状態で位置決めされて、左右方向の位置ずれが防止される。この構造は、同じ形状の連結具62を多量生産しながら、電池セル11の両側に装着して、多数の角形電池61を位置決めしながら積層できる。ただ、連結具は、側壁部にガイド片と、このガイド片を案内するガイド凹部とを設けて、互いに隣接する連結具同士を位置決めしながら連結することもできる。
【0045】
ここで、図12では、1つの電池セル11の両端部を連結具62に挿入して角形電池61とし、複数の角形電池61を互いに積層して電池積層体60としている。ただ、電源装置は、図示しないが、複数の電池セルを、前述のセパレータを介して積層して電池積層体とした後、この電池積層体の両側部を連結具に挿入する構造とすることもできる。この連結具は、熱結合面の下方に突出する連結片を有する構造として、電池積層体の下方に連結片で形成される連結溝を設けることができる。
【0046】
さらに、角形電池は、連結具に対して連結片の上下位置を調整できる構造とすることもできる。図13に示す角形電池71は、連結具72の下端に、連結片74を、上下位置を調整できる構造で連結している。図の連結片74は、垂直部74Aと水平部74BとをL字状に連結した形状としており、水平部74Bを冷却プレート6の底面側に配置して、垂直部74Aを連結具72の下端部に連結している。図に示す連結具72と連結片74は、係止機構73を介して互いの連結位置を調整できるように連結している。図に示す係止機構73は、係止フック73Aと、この係止フック73Aを係止構造で連結する係止部73Bとで構成している。図の係止機構73は、連結片74の垂直部74Aの上端に係止フック73Aを設けると共に、連結具72の側壁部72Aの下端部に、この係止フック73Aを連結する係止部73Bを設けている。ただ、係止機構は、連結具の側壁部の下端から突出する係止フックを設けて、連結片の上端部にこの係止フックを係止する係止部を設けることもできる。
【0047】
図13に示す係止機構73は、連結具72の側壁部72Aの下端部の内部に、連結片74の垂直部74Aを挿入する挿入部72Dを設けると共に、この挿入部72Dの内面に、複数の係止部73Bを上下に並べて設けている。この係止機構73は、係止フック73Aの連結位置を変更して、連結片74と連結具72との相対位置を調整できるように、すなわち、電池セル11の底面と連結片74の水平部74Bとで形成される連結溝75の溝幅(D)を最適な間隔に調整できるようにしている。図に示す係止部73Bは、下方から挿入される係止フック73Aを上方に移動させるが、下方には移動できない構造としている。図に示す係止機構73は、係止部73Bの上面を水平面として、下面側を傾斜面としており、この傾斜面に沿って係止フック73Aを上方に移動できるようにしている。また、係止フック73Aは、係止部73Bの水平部に係止される水平部を下面に有すると共に、上面側を傾斜面として、この傾斜面を係止部73Bの傾斜面に沿って移動できるようにしている。この係止機構73は、連結片74を上向きに移動させる状態では、係止フック73Aの傾斜面を係止部73Bの傾斜面に沿って移動させるが、係止フック73Aを下向きに移動させようとすると、係止フック73Aの下面の水平部が係止部73Bの上面の水平部に当接して移動が阻止される。したがって、係止フック73Aは、係止部73Bに対して上方向には移動できるが下方向には移動できない構造で互いに連結される。この係止機構73を介して互いに連結される連結具72と連結片74は、連結具72に対する連結片74の相対位置を節度のある状態で調整できる。したがって、連結溝75に冷却プレート6を挿入した状態で、連結片74を連結具72に向かって押圧して、水平部74Bを介して冷却プレート6を熱結合面71Aにより接近する状態で連結して、連結片74でもって冷却プレート6を押圧状態に保持しながら固定できる。
【0048】
この構造は、角形電池71の連結溝75に冷却プレート6を挿入した状態で連結片74を上方向に押圧して冷却プレート6の上面を角形電池71の熱結合面71Aに接近できるので、冷却プレート6を理想的に角形電池71に熱結合できる。とくに、この構造は、連結片74を連結具72に対して浅く挿入して連結溝75の溝幅(D)を広くする状態で冷却プレート6を連結溝75に挿入し、角形電池71の底面側に冷却プレート6を配置した状態で、連結片74を上方向に押圧して連結溝75の溝幅(D)を狭くする方向に押圧できる。このため、図13に示す角形電池71は、熱結合面71Aと冷却プレート6との間に絶縁性熱伝導シート76を配設している。この絶縁性熱伝導シート76は、角形電池71と冷却プレート6の間で圧縮されて変形して、角形電池71の底面である熱結合面71Aと冷却プレート6の表面に面接触状態で密着する。この角形電池71は、絶縁性熱伝導シート76が圧縮される状態で角形電池71と冷却プレート6に挟着されるように、連結片74を連結具72に押圧状態で連結する。さらに、この角形電池は、連結片を連結しない状態の連結具と電池セルとを積層して電池積層体とする状態で、底面に冷却プレートを配置した後、各々の連結具に連結片を連結して、冷却プレートを固定することもできる。
【0049】
角形電池1を積層した電池積層体3は、図6と図7に示すように、底面に冷却プレート6が配置される。冷却プレート6は、各々角形電池1に設けた連結片4で形成される連結溝5に挿入されて電池積層体3の底面に配置される。電池積層体3の底面に配置される冷却プレート6は、各々の角形電池1の熱結合面1Aに熱結合状態で連結されて各電池セル11を冷却する。冷却プレート6は、内部に冷媒を循環させる冷媒路31を設けている。冷媒路31は、フレオンや炭酸ガスなどの冷媒が液化された状態で供給され、内部で冷媒を気化させて気化熱で冷却プレート6を冷却する。冷却プレート6の冷媒路31は、開閉弁36を介して冷却機構7に連結される。
【0050】
冷却プレート6を冷媒の気化熱で強制冷却する冷却機構7は、図1に示すように、冷却プレート6から排出される気体状の冷媒を加圧するコンプレッサ32と、このコンプレッサ32で加圧された冷媒を冷却して液化させるコンデンサ33と、このコンデンサ33で液化された液体を蓄えるレシーバータンク34と、このレシーバータンク34の冷媒を冷却プレート6に供給する流量調整弁又はキャピラリーチューブ35Aからなる膨張弁35とを備えている。この冷却機構7は、膨張弁35を介して液化された冷媒を冷却プレート6に供給し、供給された冷媒を冷媒路31の内部で気化させて気化熱で冷却プレート6を冷媒する。
【0051】
図1に示す冷却機構7の膨張弁35は、冷媒の流量を絞る細い管からなるキャピラリーチューブ35Aで、冷媒路31に供給する冷媒量を制限して冷媒を断熱膨張させる。キャピラリーチューブ35Aの膨張弁35は、冷媒の供給量を、冷却プレート6の冷媒路31で、冷媒を完全に気化させてガスの状態で排出する量に制限する。コンデンサ33は、コンプレッサ32から供給される気体状の冷媒を冷却して液化させる。コンデンサ33は、冷媒の熱を放熱して液化させるので、車両に設けたラジエータの前に配設される。コンプレッサ32は、車両のエンジンで駆動され、あるいはモータに駆動されて、冷媒路31から排出される気体状の冷媒を加圧してコンデンサ33に供給する。この冷却機構7は、コンプレッサ32で加圧された冷媒をコンデンサ33で冷却して液化し、液化された冷媒をレシーバータンク34に蓄え、レシーバータンク34の冷媒を冷却プレート6に供給し、冷却プレート6の冷媒路31の内部で冷媒を気化させて気化熱で冷却プレート6を冷却する。
【0052】
図1の冷却機構7は、車両に搭載している車内冷房用のコンプレッサ32とコンデンサ33とレシーバータンク34を電源装置の冷却機構7に併用している。この構造は、電池ブロック10を冷却するために専用の冷却機構を設けることなく、車両に搭載する電源装置を効率よく冷却できる。とくに、電源装置を冷却するための冷却カロリーは、車両の冷房に要する冷却カロリーに比較して極めて小さい。このため、車両の冷房用の冷却機構を電源装置の冷却に併用しても、車両の冷房能力をほとんど低下させることなく、電源装置を効果的に冷却できる。
【0053】
さらに、冷却機構7は、冷却プレート6の冷却をコントロールする制御回路37を備えており、電池セル11の温度を温度センサ(図示せず)で検出して、冷却プレート6の冷却状態をコントロールしている。制御回路37は、冷却プレート6の流入側をレシーバータンク34に連結している開閉弁36を制御する。開閉弁36は、制御回路37で開閉されて、冷却プレート6の冷却状態をコントロールする。開閉弁36が開弁されて、冷却プレート6は冷却状態となる。開閉弁36が開弁されると、レシーバータンク34の冷媒が膨張弁35を介して冷却プレート6に供給される。冷却プレート6に供給された冷媒は、内部で気化されて気化熱で冷却プレート6を冷却する。冷却プレート6を冷却して気化された冷媒は、コンプレッサ32に吸入されて、コンデンサ33からレシーバータンク34に循環される。開閉弁36が閉弁されると、冷媒が冷却プレート6に循環されず、冷却プレート6は非冷却状態となる。冷却機構7は、電池セル11の温度があらかじめ設定している冷却開始温度よりも高くなると、冷却プレート6に冷媒を供給して冷却し、電池セル11が冷却停止温度よりも低くなると、冷却プレート6への冷媒の供給を停止して、電池セル11をあらかじめ設定している温度範囲にコントロールする。
【0054】
以上の冷却プレート6は、冷媒の気化熱で低温に冷却するが、冷却プレートは、気化熱によらず冷却することもできる。この冷却プレートは、冷媒路に、低温に冷却されたブラインなどの冷媒を供給して、冷媒の気化熱でなくて、低温の冷媒で直接に冷却プレートを冷却する。冷媒としてブラインを循環させる冷却機構は、ブラインを冷媒の気化熱で冷却する構成としてもよい。とくに、車両に搭載される電源装置においては、車内冷房用に用いる既存の冷却機構をブラインの冷却に利用できる。また、冷却プレートは、内部に冷却気体の通路を設けて、この通路に冷却された気体を強制送風して冷却することもできる。
【0055】
底面に冷却プレート6が配置された電池積層体3は、図7に示すように、両端面に一対のエンドプレート8を配置すると共に、一対のエンドプレート8にバインド具9を連結して電池ブロック10とする。電池積層体3は、一対のエンドプレート8で両端から挟着される押圧状態でバインド具9が連結されて固定される。したがって、電池ブロック10は、エンドプレート8とバインド具9とを介して電池積層体3の積層方向にプレスする押圧状態で固定される。
【0056】
エンドプレート8は、角形電池1の外形と同じ形状と寸法の四角形として、積層している電池積層体3を両端面から挟着して固定している。図3のエンドプレート8は、プラスチック製としている。エンドプレート8は、補強金具を固定して補強することもできる。この構造は、エンドプレート8を補強金具で補強して強固な構造にでき、また、補強金具にバインド具を強固に連結できる特徴がある。ただ、エンドプレートは、全体を金属製とすることもできる。
【0057】
バインド具9は、図2と図3に示すように、両端にエンドプレート8が積層された電池積層体3の両側面に配置されて、一対のエンドプレート8に固定されて電池積層体3を締結する。バインド具9は、鉄などの金属製で、その両端を折曲すると共に、この折曲部9Bを貫通する止ネジ19でエンドプレート8に固定している。図のバインド具9は、電池積層体3の側面を覆う本体部9Aと、本体部9Aの両端で折曲され、エンドプレート8と固定される折曲部9Bと、上方で折曲されて電池積層体3の上面を保持する上面保持部9Cとを備えている。このバインド具は、上面保持部9Cで電池積層体3の上面を保持するので、各々の角形電池1の上下の位置ずれを防止して、角形電池1の熱結合面1Aを冷却プレート6に熱結合した状態に保持できる。図に示すバインド具9は、電池積層体3の側面に沿う板状とすると共に、開口部9Dを開口して全体を軽量化している。ただ、バインド具は、両端のエンドプレートを連結する他の構造、例えば、複数のバーとすることもできる。なお、エンドプレートとバインド具との固定は、止ネジ等で固定する構造のものに限定しない。
【0058】
さらに、図1と図2に示す電池ブロック10は、上面を上面プレート39でカバーしている。上面プレート39は、絶縁性のプラスチックで成形している。絶縁性のプラスチックは、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂などのプラスチックである。図の上面プレート39は、内部に排出ダクト(図示せず)を設けており、電池セル11の内圧が上昇して安全弁16から排出されるガスを、排出ダクトを介して外部に排出する。図の上面プレート39は、排出ダクトの内部のガスを外部に排出する排出部39Aを設けている。
【0059】
さらに、プラスチック製の上面プレート39は、図2に示すように、電池ブロック10の両側部に沿って、各々の電池セル1の両端部に配置される電極端子15を直列又は並列に接続する複数のバスバー18を埋設している。これらのバスバー18は、上面プレート39をプラスチックで成形する工程でインサートして埋設される。図の上面プレート39は、電極端子15との接続部であるバスバー18の中央部分を表面に露出させるように、バスバー18の外周部をインサート成形して、複数のバスバー18を定位置に配置している。上面プレート39に固定されるバスバー18は、露出部を電極端子15に接続して、複数の電池セル11を所定の接続状態に接続する。上面プレート39に埋設させるバスバー18は、上面プレート39の定位置に強固に固定されて、上面プレート39を補強する。このように、バスバー18をインサート成形している上面プレート39は、バスバー18が電池セル11の電極端子15にレーザー溶接等の溶着によって固定されることにより、バスバー18を介して電池ブロック10の上面の定位置に固定される。ただ、上面プレート39は、必ずしもバスバーを埋設する必要はなく、電池ブロックを構成する複数の電池セルをバスバーで所定の状態に接続した後、電池ブロックの上面に固定することができ、あるいは、電池セルの電極端子と対向する位置にバスバーを配置する貫通孔を設けた上面プレートを電池ブロックの上面に固定した後、電池セルの電極端子にバスバーを接続することもできる。
【0060】
図1に示す電源装置は、以下の工程で組み立てられる。
(1)図8に示すように、電池セル11に連結具2を連結して角形電池1とする。
(2)図4に示すように、複数の角形電池1を積層して電池積層体3とする。複数の角形電池1は、互いに隣接する電池セル11の間に連結具2が介在するように積層される。
(3)図5に示すように、複数の角形電池1が積層された電池積層体3の底面に冷却プレート6を配置する。このとき、冷却プレート6は、図6に示すように、各々の角形電池1の底面側に形成される一対の連結溝5の間に挿入される。連結溝5に挿入される冷却プレート6を、図7に示すように、全ての角形電池1の底面に沿う状態で配置して、熱結合面1Aに熱結合させる。
(4)図7に示すように、電池積層体3の両端にエンドプレート8を配置する。この状態で、両端のエンドプレート8を電池積層体3の積層方向に治具で押圧し、エンドプレート8の間隔が所定の寸法となるまで圧縮して、この状態に保持する。
(5)電池積層体3を圧縮状態に保持して、バインド具9の両端をエンドプレート8に固定して電池ブロック10とする。図3のバインド具9は、両端に貫通孔のある折曲部9Bを設けている。このバインド具9は、折曲部9Bの貫通孔に挿通する止ネジ19をエンドプレート8の雌ネジ孔にねじ込んでエンドプレート8に固定される。さらに、バインド具9は、図2に示すように、上端の上面保持部9Cで電池積層体3の上面を保持する状態で固定される。
(6)バインド具9をエンドプレート8に固定した後、電池ブロック10を治具から外す。
(7)図2に示すように、電池ブロック10の上面にトップカバー39を配置し、互いに積層された角形電池1の電極端子15をバスバー18で所定の接続状態に接続する。
【0061】
以上の工程で、積層される角形電池1は一対のエンドプレート8で圧縮状態に保持される。したがって、電池セル11が過充電などで膨張しようとしても、両エンドプレート8間の間隔は変化せず、エンドプレート8で電池セル11の膨張は阻止される。この電池ブロック10は、バインド具9の両端をエンドプレート8に止ネジ19で固定するので、バインド具9を強固にエンドプレート8に固定して、バインド具9でエンドプレート8を所定の寸法に保持できる。さらに、この状態において、各々の角形電池1の底面である熱結合面1Aは、冷却プレート6の上面に接触状態で配置される。したがって、振動等で角形電池1と冷却プレート6が相対的に移動することなく、冷却プレート6に角形電池1の熱結合面1Aが面接触して熱結合される状態に保持される。
【0062】
以上の電源装置は、車載用の電源として利用できる。電源装置を搭載する車両としては、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド自動車やプラグインハイブリッド自動車、あるいはモータのみで走行する電気自動車などの電動車両が利用でき、これらの車両の電源として使用される。
【0063】
(ハイブリッド車用電源装置)
図14は、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド自動車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置90を搭載した車両HVは、車両HVを走行させるエンジン96及び走行用のモータ93と、モータ93に電力を供給する電源装置90と、電源装置90の電池を充電する発電機94とを備えている。電源装置90は、DC/ACインバータ95を介してモータ93と発電機94に接続している。車両HVは、電源装置90の電池を充放電しながらモータ93とエンジン96の両方で走行する。モータ93は、エンジン効率の悪い領域、たとえば加速時や低速走行時に駆動されて車両を走行させる。モータ93は、電源装置90から電力が供給されて駆動する。発電機94は、エンジン96で駆動され、あるいは車両にブレーキをかけるときの回生制動で駆動されて、電源装置90の電池を充電する。
【0064】
(電気自動車用電源装置)
また、図15は、モータのみで走行する電気自動車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置90を搭載した車両EVは、車両EVを走行させる走行用のモータ93と、このモータ93に電力を供給する電源装置90と、この電源装置90の電池を充電する発電機94とを備えている。電源装置90は、DC/ACインバータ95を介してモータ93と発電機94に接続している。モータ93は、電源装置90から電力が供給されて駆動する。発電機94は、車両EVを回生制動する時のエネルギーで駆動されて、電源装置90の電池を充電する。
【0065】
(蓄電用電源装置)
さらに、本発明は、電源装置の用途を、車両を走行させるモータの電源には特定しない。本発明の電源装置は、太陽光発電や風力発電等で発電された電力で電池を充電して蓄電する蓄電装置用の電源として使用することができ、あるいは、夜間の深夜電力を利用して電池を充電して蓄電する蓄電装置用の電源として使用することもできる。深夜電力で充電される電源装置は、発電所の余剰電力である深夜電力で充電して、電力負荷の大きくなる昼間に電力を出力して、昼間のピーク電力を小さく制限することができる。さらに、電源装置は、太陽電池の出力と深夜電力の両方で充電する電源としても使用できる。この電源装置は、太陽電池で発電される電力と深夜電力の両方を有効に利用して、天候や消費電力を考慮しながら効率よく蓄電できる。
【0066】
図16に示す蓄電装置は、商用電源の深夜電力や太陽電池等の充電用電源85で電源装置80の電池を充電し、電源装置80の電池を放電して負荷81のDC/ACインバータ82に電力を供給する。このため、図の蓄電装置は、充電モードと放電モードを備える。充電用電源85は、充電スイッチ86を介して電源装置80に接続されており、DC/ACインバータ82は、放電スイッチ84を介して電源装置80に接続されている。放電スイッチ84及び充電スイッチ86のON/OFFは、電源装置80の制御回路87によって切り替えられる。充電モードにおいて、制御回路87は充電スイッチ86をONに、放電スイッチ84をOFFに切り替えて、充電用電源85から供給される電力で電源装置80の電池を充電する。電源装置80は、充電が完了して満充電になり、あるいは所定値以上の容量が充電されると、制御回路87が充電スイッチ86をOFFに切り換えて充電を停止する。また、放電モードにおいて、制御回路87は、放電スイッチ84をONに、充電スイッチ86をOFFに切り替えて、電源装置80から負荷81へ電力を供給する。電源装置80から電力が供給される負荷81は、DC/ACインバータ82を介して電源装置80からの電力を電気機器83に供給する。電源装置80は、電池の残容量が所定の容量まで低下すると、制御回路87が放電スイッチ84をOFFに切り換えて放電を停止する。さらに、蓄電装置は、必要に応じて、充電スイッチ86と放電スイッチ84の両方をONにして、負荷81への電力供給と、電源装置80への充電を同時に行うこともできる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明に係る電源装置は、EV走行モードとHEV走行モードとを切り替え可能なプラグイン式ハイブリッド電気自動車やハイブリッド式電気自動車、電気自動車等の電源装置として好適に利用できる。また、コンピュータサーバのラックに搭載可能なバックアップ電源装置、携帯電話等の無線基地局用のバックアップ電源装置、家庭内用、工場用の蓄電用電源、街路灯の電源等、太陽電池と組み合わせた蓄電装置、信号機等のバックアップ電源用等の用途にも適宜利用できる。
【符号の説明】
【0068】
1…角形電池 1A…熱結合面
2…連結具
3…電池積層体
4…連結片 4A…垂直部
4B…水平部
5…連結溝
6…冷却プレート
7…冷却機構
8…エンドプレート
9…バインド具 9A…本体部
9B…折曲部
9C…上面保持部
9D…開口部
10…電池ブロック
11…電池セル
12…外装缶 11A…積層面
13…封口板
14…絶縁材
15…電極端子
16…安全弁
17…開口部
18…バスバー
19…止ネジ
21…絶縁シート部
22…嵌合部 22A…側壁部
22B…カバー部
22C…保持部
23…摺動機構
24…ボールベアリング
25…摺動溝
26…開口部
27…弾性押圧片
28…押圧部
31…冷媒路
32…コンプレッサ
33…コンデンサ
34…レシーバータンク
35…膨張弁 35A…キャピラリーチューブ
36…開閉弁
37…制御回路
39…上面プレート 39A…排出部
41…角形電池 41A…熱結合面
44…連結片 44A…垂直部
44B…水平部
45…連結溝
51…角形電池 51A…熱結合面
54…連結片 54A…垂直部
54B…水平部
54C…係止部
55…連結溝
60…電池積層体
61…角形電池 61A…熱結合面
62…連結具
63…装着部 63X…側壁部
63Y…嵌合部
63A…絶縁部
63B…カバー部
63D…ガイド片
64…連結片 64A…垂直部
64B…水平部
65…連結溝
69…隙間
71…角形電池 71A…熱結合面
72…連結具 72A…側壁部
72D…挿入部
73…係止機構 73A…係止フック
73B…係止部
74…連結片 74A…垂直部
74B…水平部
75…連結溝
76…絶縁性熱伝導シート
80…電源装置
81…負荷
82…DC/ACインバータ
83…電気機器
84…放電スイッチ
85…充電用電源
86…充電スイッチ
87…制御回路
90…電源装置
93…モータ
94…発電機
95…DC/ACインバータ
96…エンジン
EV…車両
HV…車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の角形電池を積層してなる電池積層体で構成される電池ブロックと、この電池ブロックの表面に固定されて、各々の角形電池に熱結合状態に連結される冷却プレートと、この冷却プレートを冷却する冷却機構とを備える電源装置であって、
前記角形電池が、冷却プレートの両側縁に連結される一対の連結片を備えており、
この連結片は、冷却プレートに熱結合される熱結合面から突出する形状であって、その対向面には、前記冷却プレートの両側縁を挿入する連結溝を備え、
前記冷却プレートが連結溝に挿入されて、各々の角形電池の熱結合面に冷却プレートを熱結合状態に連結してなる電源装置。
【請求項2】
前記角形電池が、電池セルと、電池セルに嵌合構造で連結してなる連結具とを備え、この連結具に連結片を設けてなる請求項1に記載される電源装置。
【請求項3】
前記連結具が絶縁材で、各々の電池セルの間に挟着されて隣接する電池セルを絶縁する絶縁シート部と、この絶縁シート部に一体構造であって前記電池セルに嵌合構造で連結してなる嵌合部と有するセパレータである請求項2に記載される電源装置。
【請求項4】
前記連結具がプラスチックでもって、絶縁シート部と嵌合部とを一体的に成形してなるセパレータである請求項3に記載される電源装置。
【請求項5】
前記電池ブロックが、前記電池積層体の積層方向にプレスする押圧状態で固定してなる請求項1ないし4のいずれかに記載される電源装置。
【請求項6】
前記電池ブロックが、前記電池積層体の両端面に配置してなる一対のエンドプレートと、このエンドプレートを連結してなるバインド具とを備え、
前記バインド具でエンドプレートを固定して、一対のエンドプレートの間に電池積層体を配置して角形電池を押圧状態に固定してなる請求項5に記載される電源装置。
【請求項7】
前記冷却機構が、前記冷却プレートから排出される気体状の冷媒を加圧するコンプレッサと、このコンプレッサで加圧された冷媒を冷却して液化させるコンデンサと、このコンデンサで液化された液体の冷媒を蓄えるレシーバータンクと、このレシーバータンクの冷媒を冷却プレートに供給する流量調整弁又はキャピラリーチューブからなる膨張弁とを備え、膨張弁から供給される冷媒を冷却プレートの内部で気化させる気化熱で冷却プレートを冷却するようにしてなる請求項1ないし6のいずれかに記載される電源装置。
【請求項8】
前記電源装置が、車両用の電源装置である請求項1ないし7のいずれかに記載の電源装置。
【請求項9】
前記電源装置が、蓄電用の電源装置である請求項1ないし7のいずれかに記載の電源装置。
【請求項10】
請求項1ないし8のいずれかに記載される電源装置を備える車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−25982(P2013−25982A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−158826(P2011−158826)
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】