説明

電源装置

【課題】絶縁型電源回路の2次側の電位を基準にして電源出力の起動および停止を行なう場合において、起動停止用の補助電源回路を不要として回路を簡略化し、小型化と費用の削減を実現する。
【解決手段】絶縁型電源装置において、スイッチ素子31は、出力電源ラインにおいて負荷への電源の供給をオンまたはオフし、制御回路32は、出力電圧を動作電源とし、スイッチ素子31を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電源装置に関し、特に、絶縁型電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
絶縁型電源装置の2次側電位を基準にして電源出力の起動及び停止を行なう場合、従来は、専用の絶縁型の補助電源回路を設け、補助電源回路の2次側の電位を基準とした起動停止回路を構成し、2次側の電位を基準とした起動停止回路の制御に基づいて絶縁型電源装置の電源出力を起動および停止していた。
【0003】
なお、特許文献1において、2次側電位を基準として、1次側電位がフィードバック制御される絶縁型電源装置が開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開平11−299089号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下の分析は、本発明者によってなされたものである。
【0006】
上述の従来技術においては、2次側の電位で制御するために専用の補助電源回路を設ける必要があり、部品数量の増加に伴って、製品が大型化し、費用も増加するという問題があった。
【0007】
また、補助電源回路は、簡易回路とされる場合が多く、電源負荷率に応じて動作周波数が変化するような場合には周波数変動によって伝導ノイズを生じるという問題もあった。
【0008】
したがって、絶縁型電源回路の2次側の電位を基準にして電源出力の起動および停止を行なう場合において、起動停止用の補助電源回路を不要とし、回路の簡略化による小型化および費用の削減ならびに部品削減による設計信頼度の向上が課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の視点に係る絶縁型電源装置は、出力電源ラインにおいて負荷への電源の供給をオンまたはオフするように構成されたスイッチ素子と、出力電圧を動作電源とし、前記スイッチ素子を制御するように構成された制御回路と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
第1の展開形態の絶縁型電源装置は、前記スイッチ素子がFETであってもよい。
【0011】
第2の展開形態の絶縁型電源装置は、前記出力電圧を検出し、その値が所定の範囲から外れた場合には異常信号を前記制御回路へ送信するように構成された電圧検出回路をさらに備え、前記制御回路が、前記異常信号を受信した場合には前記スイッチ素子をオフするように構成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る電源装置により、起動停止用の補助電源回路を不要とすることで、回路の簡略化によって電源装置を小型化し、費用を削減することができ、部品点数の削減によって設計信頼度を向上させることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施形態に係る電源装置は、図1を参照すると、絶縁型電源回路の出力電源ラインにFET等のスイッチ素子31を備え、絶縁型電源回路の出力電圧を動作電源とする制御回路32に基づいてスイッチ素子31を制御する。
【0014】
本発明に係る電源起動停止回路は、絶縁型電源装置を入力側ではなく、出力側から起動、停止制御したい場合に適用することができ、電源装置を搭載する装置内部からのリモート制御や、装置内異常を検知した場合の強制停止に使用することができる。
【実施例1】
【0015】
次に、本発明の第1の実施例に係る電源装置について図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施例に係る電源装置の構成図である。
【0017】
本実施例に係る電源装置は、図1を参照すると、入力電源10から電圧を入力し、電圧変換トランスによって所望の出力電圧を生成する絶縁型電源20の2次側出力ラインにおいて、2次側電位に設けるスイッチ素子40によってオン・オフ制御される電源起動停止回路30を備える。
【0018】
電源起動停止回路30は、スイッチ素子31と制御回路32とを備える。
【0019】
スイッチ素子31は、一例としてFETであってもよく、出力ラインのオン・オフを行う。
【0020】
制御回路32は、スイッチ素子31を制御する。
【0021】
次に、本実施例に係る電源装置の動作について説明する。
【0022】
絶縁型電源20は、入力電源10から入力した入力電圧に基づいて所望の出力電圧を生成する。絶縁型電源20の詳細な構成については、一般に知られた内容であるため、説明を省く。
【0023】
絶縁型電源20は、入力電源10によって印加された入力電圧に基づいて、2次側に出力電圧を生成するものとする。
【0024】
制御回路32は、絶縁型電源20の出力電圧から動作電源を得る。
【0025】
スイッチ素子40がオフの場合には、制御回路32は、スイッチ素子(FET)31のドレイン−ソース間電位が開放となるようにスイッチ素子(FET)31を制御し、絶縁型電源20から負荷50への出力供給は行なわれない。
【0026】
一方、スイッチ素子40がオンの場合には、制御回路32はスイッチ素子(FET)31のドレイン−ソース間が導通となるようにスイッチ素子(FET)31を制御し、絶縁型電源20から負荷50への出力供給が行なわれる。
【0027】
以上のように、本発明の電源起動停止回路30は補助電源回路を使用せずに、2次側電位を基準として駆動することができるため、補助電源回路が不要になる。
【0028】
補助電源回路を削減したことに伴う回路の簡略化によって電源装置の小型化と費用削減が可能となり、部品点数の削減によって設計信頼度を向上させることができる。
【0029】
また、絶縁型電源に必要なトランスも不要であるため、さらに、部品の実装密度を小さくし、電源装置を小型化することもできる。
【実施例2】
【0030】
本発明の第2の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
図2は、本発明の第2の実施例に係る電源装置の構成図である。
【0032】
本実施例に係る電源装置は、図2を参照すると、実施例1の電源起動停止回路30(図1)において、さらに電圧検出回路63を加えた電源起動停止回路60を備える。
【0033】
2次側に設けたスイッチ素子40によって、負荷50への出力供給を制御する動作は、実施例1におけるものと同様であるため、説明を省略する。
【0034】
電圧検出回路63は、絶縁型電源20の出力電圧を監視する。
【0035】
電圧検出回路63は、絶縁型電源20の出力電圧が異常低下または異常増加した場合、制御回路62へ異常を通知する。
【0036】
制御回路62は、異常の通知を受けた場合、スイッチ素子(FET)61のドレイン−ソース間電位が開放となるようにスイッチ素子(FET)61を制御し、絶縁型電源20から負荷50への出力供給を停止する。
【0037】
絶縁型電源20の出力電圧が正常範囲内に戻った場合、電圧検出回路63は、制御回路62へ正常の通知を行う。
【0038】
正常の通知を受けた制御回路62は、スイッチ素子(FET)61のドレイン−ソース間が導通となるようにスイッチ素子61を制御し、絶縁型電源20から負荷50への出力供給を再開する。
【0039】
このように、電圧検出回路63を追加することで、絶縁型電源20の異常時において必要とされる負荷保護回路を形成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明に係る電源装置は、通信機器、伝送機器、情報機器、産業機器等に対する絶縁型電源として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1の実施例に係る電源装置の構成図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る電源装置の構成図である。
【符号の説明】
【0042】
10 入力電源
20 絶縁型電源
30、60 電源起動停止回路
31、40、61 スイッチ素子
32、62 制御回路
50 負荷
63 電圧検出回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力電源ラインにおいて負荷への電源の供給をオンまたはオフするように構成されたスイッチ素子と、
出力電圧を動作電源とし、前記スイッチ素子を制御するように構成された制御回路と、を備えたことを特徴とする絶縁型電源装置。
【請求項2】
前記スイッチ素子がFETであることを特徴とする、請求項1に記載の絶縁型電源装置。
【請求項3】
前記出力電圧を検出し、その値が所定の範囲から外れた場合には異常信号を前記制御回路へ送信するように構成された電圧検出回路をさらに備え、
前記制御回路が、前記異常信号を受信した場合には前記スイッチ素子をオフするように構成されたことを特徴とする、請求項1または2に記載の絶縁型電源装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2009−11127(P2009−11127A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−172462(P2007−172462)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【出願人】(000222060)東北日本電気株式会社 (16)
【Fターム(参考)】