説明

電界効果トランジスタ

【課題】チャネルへの電子供給能力が改善されたIII−V族FETを提供する。
【解決手段】基板2の上には、ナローバンドギャップ材料のチャネル層4が形成される。チャネル層4の上のソース領域には、ワイドバンドギャップ材料のコンタクト層6が形成される。ソースコンタクト層6は、1×1019cm−3以上の濃度でドーピングされる。FET1は、ソースコンタクト層6によってアンドープのチャネル層4に直接キャリアが注入されるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物半導体電界効果トランジスタに関する。
【背景技術】
【0002】
ITRS(International Technology Roadmap for Semiconductors)の2009年版のロードマップによると、今後のトランジスタに要求される特性を満たすためには、高移動度チャネル材料として、NチャンネルではIII−V族系の化合物半導体、Pチャンネルではゲルマニウム(Ge)の必要性が指摘されている。
【0003】
化合物半導体を用いた電界効果トランジスタ構造の高電流化にはソース領域での1020cm−3付近のキャリア濃度が必要であることが複数の研究機関によるシミュレーションによって予測されている。一方で、チャネル領域は、イオン化不純物散乱の抑制、しきい値制御の観点から、アンドープ、またはソース領域と逆に薄くドーピングされていることが望ましい。
【0004】
高ソースキャリア濃度領域形成の方法として、Si(シリコン)プロセスで一般的であるイオン打ち込み法や、III−V族化合物デバイスの埋め込みチャネルで用いられるワイドギャップ材料への変調ドープ法が用いられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】M. Radosavljevic et. al.、IEDM. Technol. digest 2009、pp.319-322
【非特許文献2】M. Radosavljevic et. al.、IEDM. Technol. digest 2010、pp.127-129
【非特許文献3】U. Singisetti et. al.、Electron Device Lett. vol. 30 no.11, pp.1128-1130, Nov. 2009
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、イオン打ち込み法は、打ち込み後の活性化処理に高温を要するため、III-V族材料への1019cm−3以上の高濃度のドーピングは困難である。また、変調ドープ構造に関しては、埋め込みチャネルではチャネル上部のドーパントに関して、ゲートリーク電流やしきい値電圧の観点からの制約があり、キャリア濃度とシリーズ抵抗との間にトレードオフが生ずる。
【0007】
リセス型表面チャネルのソース層としては、n−InGaAs(インジウムガリウム砒素)も用いられる。この場合チャネルとの選択的なエッチングのために、InP(インジウムリン)等をエッチストップ層として導入する必要があるが、このエッチストップ層がキャリア注入能力を劣化させる可能性がある。
【0008】
また近年では、金属ソース・ドレイン構造も検討されている。しかしながら、実際の駆動能力としては高い値が得られておらず、金属・半導体界面の特性等に課題が残されていると考えられる。同じく、再成長型ソース・ドレインに関しては、高温かつ高コストなプロセスが必要であるという問題がある。
【0009】
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、チャネルへの電子供給能力が改善されたIII−V族FETの提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のある態様は、電界効果トランジスタに関する。この電界効果トランジスタは、ナローバンドギャップ材料のチャネル層と、チャネル層の上のソース領域に形成されるワイドバンドギャップ材料のコンタクト層であって、1×1019cm−3以上の濃度でドーピングされたソースコンタクト層と、を備える。
【0011】
本発明の別の態様もまた、電界効果トランジスタである。この電界効果トランジスタは、ナローバンドギャップ材料のチャネル層と、チャネル層の上のソース領域に形成されるワイドバンドギャップ材料のコンタクト層であって、チャネル層に1×1019cm−3以上のキャリア濃度を供給できるように高濃度でドーピングされたソースコンタクト層と、を備える。
【0012】
これらの態様によると、高濃度でドーピングされたソースコンタクト層から、その直下のチャネル層を介して、チャネル真性部に高濃度のキャリアを注入することができ、また、従来のリセス型電界効果トランジスタにおいて性能を劣化させていたInPエッチストップ層が不要となるため、それに起因する抵抗成分を低減することができる。その結果、チャネル層への高い電子供給能力と、小さなシリーズ抵抗を実現できる。
【0013】
ソースコンタクト層を形成するワイドバンドギャップ材料は、InPであってもよい。
【0014】
ソースコンタクト層のInPは、そのエッチング異方性によって(112)面が露出し、傾斜した(112)面の裾によってチャネル長が規定されてもよい。
InPを用いることにより、異方性エッチストップ面によってチャネル真性部を形成でき、プロセスの簡略化・低コスト化が実現できる。
【0015】
本発明のさらに別の態様もまた、電界効果トランジスタである。この電界効果トランジスタは、チャネル層と、チャネル層の上のソース領域に形成されるソースコンタクト層を備える。ソースコンタクト層は、そのエッチング異方性によってゲート領域側に傾斜面を有し、当該傾斜面の裾によってチャネル長が規定される。
この態様によると、異方性エッチストップ面を用いてチャネル真性部を形成することにより、プロセスの簡略化・低コスト化が実現できる。
【0016】
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、あるいは本発明の表現を、方法、装置などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0017】
本発明のある態様によれば、III−V族化合物半導体電界効果トランジスタのチャネルへの電子供給能力を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施の形態に係るNチャンネルFETの構造を示す断面図である。
【図2】図2(a)は、従来のFETのソースとチャネルの接合部の構造(上段)およびバンド構造(下段)を示す図であり、図2(b)は、図1のFETのソースとチャネルの接合部の構造(上段)およびバンド構造(下段)を示す図である。
【図3】図3(a)〜(f)は、図1のFETの製造方法を示す図である。
【図4】実際に製造したFETのソース、ドレイン層構造およびゲートスタックを示す図である。
【図5】測定されたソースドレイン間距離LSDと、測定されたチャネル長LCHの関係を示す図である。
【図6】図6(a)は、ドレイン電圧V−ドレイン電流I特性を示す図であり、図6(b)は、ゲート電圧V−ドレイン電流I特性を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0020】
図1は、実施の形態に係るNチャンネルFET(Field Effect Transistor)1の構造を示す断面図である。このFET1は、基板2、バッファ層3、チャネル層4、ソースコンタクト層6、ドレインコンタクト層8、上部ソースコンタクト層10、上部ドレインコンタクト層12、ゲート絶縁膜14、ゲート電極16、ソース電極18、ドレイン電極20を備える。
【0021】
基板2は、たとえばp型のInP基板である。基板2の上面には、ナローバンドギャップ材料のチャネル層4が形成される。チャネル層4を形成するナローバンドギャップ材料としては、たとえばアンドーピングのIII−V族化合物半導体であるInGaAsあるいはInAsを用いることができる。基板2とチャネル層4の間には、バッファ層およびチャネル下電子閉じ込め層を兼ねる層(単にバッファ層という)3を形成することが好ましい。バッファ層3は、たとえばInAlAsあるいはInPで形成される。
【0022】
チャネル層4の上層のソース領域には、ワイドバンドギャップ材料のソースコンタクト層6が形成される。ワイドバンドギャップ材料としては、たとえばInPが好適である。ソースコンタクト層6は、チャネル層4に1×1019cm−3以上の高いキャリア濃度を供給できる程度の濃度でドーピングされる。具体的には、ソースコンタクト層6は、1×1019cm−3以上、好ましくは2×1019cm−3〜1×1020cm−3の高濃度でドーピングすることが好ましい。
【0023】
同様に、チャネル層4の上層のドレイン領域には、ワイドバンドギャップ材料のドレインコンタクト層8が形成される。ドレインコンタクト層8は、ソースコンタクト層6と同じ材料InPで形成される。
【0024】
InPは(112)面にエッチング異方性を有する。したがって、ソースコンタクト層6およびドレインコンタクト層8をエッチングにより形成する際に、ソースコンタクト層6の(112)面、ドレインコンタクト層8の(112)面はそれぞれ、ゲート領域側に傾斜して露出する。そしてソースコンタクト層6およびドレインコンタクト層8の傾斜面の裾によって、チャネル長を制御、微細化することができる。この点については後述する。
【0025】
ソースコンタクト層6の上層には、上部ソースコンタクト層10が形成される。同様にドレインコンタクト層8の上層には、上部ドレインコンタクト層12が形成される。上部ソースコンタクト層10、上部ドレインコンタクト層12は、たとえばn−InGaAsで構成される。これにより、エッチング選択比を向上し、金属電極18、20とコンタクト層6、8の間のコンタクト特性を改善できる。
【0026】
ソースコンタクト層6、ドレインコンタクト層8、ソース電極18、ドレイン電極20を覆うようにしてAlのゲート絶縁膜14が形成される。ゲート絶縁膜14の、ソース電極18およびドレイン電極20とオーバーラップする領域には、コンタクト孔22、24が形成される。また、ゲート絶縁膜14のゲート領域には、Cr/Auのゲート電極16が形成される。
【0027】
以上が実施の形態に係るFET1の構成である。
【0028】
図2(a)は、従来のFETのソースとチャネルの接合部の構造(上段)およびバンド構造(下段)を示す図であり、図2(b)は、図1のFETのソースとチャネルの接合部の構造(上段)およびバンド構造(下段)を示す図である。
【0029】
はじめに図2(a)を参照し、非特許文献3に記載の再成長型ソース・ドレインによる理想的な場合のFETについて説明する。図2(a)上段に示すように、ソースコンタクトとしてナローバンドギャップ材料であるInGaAsが用いられる。この場合、バルクとして十分なキャリア濃度があったとしても、チャネルの量子化によって、量子準位の底から見たフェルミレベル(E)の高さは低くなり、チャネルでの電子濃度は下がってしまう。
【0030】
続いて、図1のFET1について説明する。図2(b)上段に示すように、高濃度でドーピングされたワイドバンドギャップ材料でソースコンタクト層を形成することにより、チャネルでの量子準位からみたフェルミ準位Eの高さは、バンド不連続分高くなり、量子準位のエネルギーを引いたとしても、チャネルでの高い電子濃度を得ることができる。
【0031】
デバイス動作を考えた場合、ソースコンタクト層6の下部のチャネル層4は、真性チャネル部に対するソース領域とみなすことができる。したがって、その領域における電子濃度が高電流でのデバイス動作に大きく影響する。実施の形態に係るFET1では、InGaAsチャネル層4の、真性チャネル部に隣接する領域の電子濃度が増加することで、ソースにおける電子の枯渇を抑制し、寄生抵抗を削減できるのである。
【0032】
このように、図1のFET1によれば、高濃度でドーピングされたソースコンタクト層6から、チャネル層4に高濃度のキャリアを注入することができる。また、従来のリセス型電界効果トランジスタにおいて性能を劣化させていたInPエッチストップ層が不要となるため、エッチストップ層に起因する抵抗成分を低減することができ、小さなシリーズ抵抗を実現できる。
【0033】
実施の形態に係るFET1と従来のHEMTとは、類似した構成を有しており、共通点もある。しかしながら、実施の形態に係るFET1は、従来のHEMTとは全く別構造のデバイスであり、両者を混同してはならない。具体的には、従来のHEMTでは、ソースおよびドレインは変調ドーピング層であることから、チャネルにおいてキャリヤが存在しないようにドーピングが制限されたワイドバンドギャップ層が、チャネル層に隣接する。これに対して、実施の形態に係るFET1では、強くドーピングされたn+ワイドバンドギャップ層から直接キャリアを注入する構成をとっており、この点において、両者は異なっている。
【0034】
続いて、図1のFET1の製造方法について説明する。
なお、ここで説明する製造方法は一例であり、本発明に係るFET1の製造方法はそれに限定されない。
【0035】
図3(a)〜(f)は、図1のFET1の製造方法を示す図である。
図3(a)に示すように、FET1の層構造は、p−InP基板2にMOVPE(Metal-Organic Vapor Phase Epitaxy)成長により形成される。
【0036】
続いて、上部コンタクト層10、12の上層に、Ti/Pd/Auを含む金属層が形成される。そして図3(b)に示すように、たとえば電子ビーム露光により、ソース電極18およびドレイン電極20が形成される。
【0037】
続いて、図3(c)に示すように、ウェットエッチングによりリセス構造が形成される。具体的には、ソース電極18およびドレイン電極20をマスクとして、上部コンタクト層10、12であるInGaAs層を、クエン酸:過酸化水素水=1:1の溶液でエッチングし、続いてコンタクト層6、8であるInP層を、HCl:HP0=1:1の溶液でエッチングする。InPのエッチング異方性によって、ソースコンタクト層6およびドレインコンタクト層8は、(112)面に沿ってエッチングされる。その結果、ソースコンタクト層6およびドレインコンタクト層8は、ゲート領域側に、(001)面に対して傾斜した(112)面が露出する。傾斜角θは、略38°である。
【0038】
ソースコンタクト層6およびドレインコンタクト層8として、エッチング異方性を有する材料を用いた場合、チャネル長LCHは、ソースコンタクト層6およびドレインコンタクト層8の傾斜面の裾の間隔によって定義される。すなわち、チャネル長LCHは、エッチングのマスクとして機能するソース電極18とドレイン電極20の間隔LSDと、コンタクト層6、8の厚みHに応じて、近似的に以下の式(1)にしたがって制御できる。
CH=LSD−2×H/tan(θ) …(1)
従来においては、チャネル長の微細化のために、露光・現像条件を高度に制御する必要があった。これに対して、実施の形態では、きわめて短いチャネル長LCHを有するFETを、簡素なプロセスで再現性よく製造できる。
【0039】
ソースコンタクト層6、ドレインコンタクト層8のエッチングの後、図3(d)に示すように、ソースコンタクト層6、ドレインコンタクト層8および露出したチャネル層4を覆うようにして、ゲート絶縁膜14が形成される。
【0040】
続いて図3(e)に示すように、ゲート絶縁膜14上のゲート領域にゲート電極16が堆積される。最後に、図3(f)に示すように、ゲート絶縁膜14のソース領域、ドレイン領域に、コンタクト孔22、24が形成される。
【0041】
本発明者らは、この製造法によってFET1を製造し、その特性評価を行った。図4は、実際に製造したFETのソース、ドレイン層構造およびゲートスタックを示す図である。
【0042】
本発明者らは、ソースドレイン間距離LSDが異なるFET1を製造し、それぞれのチャネル長LCHを測定した。図5は、測定されたソースドレイン間距離LSDと、測定されたチャネル長LCHの関係を示す図である。実線は測定値の1次近似直線を示す。この直線と式(1)とは一致しないが、ソースドレイン間距離LSDに応じて、チャネル長LCHが制御できていることが分かる。
【0043】
続いて、チャネル長(実測値)LCH=50nm、ソースドレイン間距離(設計値)LSD=720nmのデバイスについて、ドレイン電流Iのゲート電圧V、ドレイン電圧Vの依存性を測定した。図6(a)は、測定されたドレイン電圧V−ドレイン電流I特性を示す図であり、図6(b)は、測定されたゲート電圧V−ドレイン電流I特性を示す図である。
【0044】
図6(a)から明らかなように、実施の形態に係るFET1によれば、V=0.5VV=3Vにて、2.3A/mmもの非常に大きなドレイン電流Iが得られる。これは、現在報告されているInGaAs系の高移動度チャネルの電流密度(<1.5A/mm)を大きく上回る値であり、Si系のMOSFETでの一般的なドレイン電流密度を遙かに凌ぐ値である。
【0045】
このように、実施の形態に係るFET1によれば、リセス型のソースコンタクト層6として、高濃度にドープされたワイドバンドギャップ材料を用いることにより、非常に大きなドレイン電流密度を得ることができる。
【0046】
なお、実施の形態に係るFET1においては、ソース領域とドレイン領域が同様に形成されるため、ドレインコンタクト層8も、1×1019cm−3以上の高濃度でドーピングされることになる。しかしながら本発明においては、チャネル領域において高キャリア濃度を実現するためには、必ずしもドレインコンタクト層8が、ソースコンタクト層6と同様に高濃度でドーピングされている必要はない。ただし、高キャリア濃度のドレインコンタクト層は、ドレイン側に寄生する抵抗を削減することから、結果としてデバイスの性能の向上に寄与する。よってソースコンタクト層のみでなくドレインコンタクト層においても高キャリア濃度となる実施の形態に係るFET1の構造は、動作上・製造上のいずれの観点からも好都合である。
【0047】
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
【0048】
実施の形態で説明した各部材の材料や寸法は例示であり、当業者であれば、各材料や寸法を、適宜変更しうることが理解される。
【0049】
実施の形態にもとづき、具体的な用語を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
【符号の説明】
【0050】
1…FET、2…基板、3…バッファ層、4…チャネル層、6…ソースコンタクト層、8…ドレインコンタクト層、10…上部ソースコンタクト層、12…上部ドレインコンタクト層、14…ゲート絶縁膜、16…ゲート電極、18…ソース電極、20…ドレイン電極。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナローバンドギャップ材料のチャネル層と、
前記チャネル層の上のソース領域に形成されるワイドバンドギャップ材料のコンタクト層であって、1×1019cm−3以上の濃度でドーピングされたソースコンタクト層と、
を備えることを特徴とする電界効果トランジスタ。
【請求項2】
ナローバンドギャップ材料のチャネル層と、
前記チャネル層の上のソース領域に形成されるワイドバンドギャップ材料のコンタクト層であって、前記チャネル層に1×1019cm−3以上のキャリア濃度を供給できるように高濃度でドーピングされたソースコンタクト層と、
を備えることを特徴とする電界効果トランジスタ。
【請求項3】
前記ソースコンタクト層を形成する前記ワイドバンドギャップ材料は、InPであることを特徴とする請求項1または2に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項4】
前記ソースコンタクト層のInPは、そのエッチング異方性によって、(112)面が露出し、傾斜した(112)面の裾によってチャネル長が規定されることを特徴とする請求項3に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項5】
チャネル層と、
前記チャネル層の上のソース領域に形成されるソースコンタクト層と、
を備え、
前記ソースコンタクト層は、そのエッチング異方性によってゲート領域側に傾斜面を有し、前記傾斜面の裾によってチャネル長が規定されることを特徴とする電界効果トランジスタ。
【請求項6】
前記ソースコンタクト層は、InPであることを特徴とする請求項5に記載の電界効果トランジスタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−30604(P2013−30604A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165385(P2011−165385)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)「平成23年度、総務省、戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)「化合物半導体薄膜の極微細両面加工によるSi基板上THzトランジスタの研究開発」、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(304021417)国立大学法人東京工業大学 (1,821)
【Fターム(参考)】