説明

電磁弁試験機の取付けアタッチメント及びそれを用いた電磁弁試験機

【課題】電磁弁試験における電磁弁の固定を簡易に行うことができる電磁弁試験機の取付けアタッチメント、及びそれを用いた電磁弁試験機を提供することである。
【解決手段】電磁弁試験機100用のアタッチメント300においては、一対の保持棒320a,320bがアタッチメント300の電磁弁400取付け位置の下方に配置される。また、一対の保持棒320a,320bにより電磁弁400は、摺動可能に保持される。電磁弁衝突防止機構385a,385bは、電磁弁400のポート面と、アタッチメント300のポート面との間に所定の隙間を形成し、かつ、アタッチメント300のポート面に向かって電磁弁400を進退させる。また、電磁弁チャッキング機構390a,390bは、アタッチメント300のポート面の側に一対の保持棒320a,320bに保持された電磁弁400を押圧させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁弁の動作確認のために使用される電磁弁試験機の取付けアタッチメント、及び電磁弁試験機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電磁弁に対して、一定期間毎に、正常に駆動が可能か、または弁体の漏れがないか等の試験が行われている。この電磁弁を試験するための電磁弁試験機については、種々の研究または開発が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、部品点数が少なく、且つ作業者が手を挟み込むことがなく、安全性の高いワークのチャッキング装置を提供するワークのチャッキング装置について開示されている。
【0004】
特許文献1記載のワークのチャッキング装置は、圧力流体源から供給される圧力流体を方向切換弁を介してチャッキングレバーが接続された流体圧シリンダに切換供給することにより、チャッキングレバーを作動させるワークのチャッキング装置において、流体圧シリンダを、ロッド側室のピストン受圧面積に対しヘッド側室のピストン受圧面積を大きく設定するとともに、方向切換弁からヘッド側室に圧力流体を導入されてチャッキングレバーをチャッキングさせ、またロッド側室に圧力流体を導入されてチャッキングレバーをアンチャックさせる構成とし、流体圧シリンダのロッド側室と方向切換弁とを接続する定常位置と、このロッド側室とヘッド側室とを連通する連通位置とに切り換える連通切換弁を設けたものである。
【0005】
【特許文献1】特開平11−300563号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のワークのチャッキング装置においては、電磁弁を試験機に取付ける際に、電磁弁の取付け穴に案内棒を挿入し、弱い力でチャッキングさせて仮固定させ、その後、強い力で電磁弁をチャッキングさせる。そして、電磁弁を固定させた後、電磁弁試験機との間の圧縮空気供給のための流体的接続および電磁弁の制御や各種センサの信号入力のための電気的接続を行い、試験を実施する。そのため、同種多数個の電磁弁の試験を行う場合であっても、これらの接続を個々に行う必要があり、接続の段取りにかかる手間がとてつもなく大きく、時間のロスとなっていた。
また、特許文献1記載のワークのチャッキング装置により、電磁弁の取付けの際、電磁弁の取付け穴に案内棒を挿入する作業や仮固定および本固定の2工程を行わせることは、さらに取付け時間がかかることとなり、さらなる時間のロスが生じていた。
【0007】
本発明の目的は、電磁弁試験における電磁弁の固定を簡易に行うことができる電磁弁試験機の取付けアタッチメント、及びそれを用いた電磁弁試験機を提供することである。
本発明の他の目的は、電磁弁試験における電磁弁の固定、電気的接続および流体的接続を1工程の短時間で簡易に行うことができる電磁弁試験機の取付けアタッチメント、及びそれを用いた電磁弁試験機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)
本発明に係る電磁弁試験機用の取付けアタッチメントは、試験機本体の共通台座に取付けて複数種の電磁弁の試験を行う電磁弁試験機用の取付けアタッチメントであって、取付けアタッチメントの電磁弁取付け位置の下方に配置され、電磁弁を摺動可能に保持する保持部と、電磁弁のポート面と、取付けアタッチメントポート面との間に所定の隙間を形成し、かつ、取付けアタッチメントポート面に電磁弁を取付ける取付け方向に進退可能な位置決め部と、取付けアタッチメントポート面の側に保持部に保持された電磁弁を押圧する押圧機構部と、を含むものである。
【0009】
本発明に係る電磁弁試験機用の取付けアタッチメントにおいては、保持部が取付けアタッチメントの電磁弁取付け位置の下方に配置される。また、保持部により電磁弁は、摺動可能に保持される。位置決め部は、電磁弁のポート面と、取付けアタッチメントポート面との間に所定の隙間を形成し、かつ、取付けアタッチメントポート面に向かって電磁弁を進退させる。また、押圧機構部は、取付けアタッチメントポート面の側に保持部に保持された電磁弁を押圧させる。
【0010】
この場合、保持部により電磁弁を容易に保持することができ、作業者が電磁弁の大きさや重量に左右されつつ、位置決めを行う必要がなくなる。また、位置決め部により、作業者が特に注意をしていなくても電磁弁のポート面と取付けアタッチメントポート面との急激な接触を防止することができるので、電磁弁のポート面および取付けアタッチメントポート面の損傷を防止することができる。さらに、押圧機構により電磁弁のポート面と取付けアタッチメントポート面との所定の隙間が徐々に減らされ、電磁弁のポート面と取付けアタッチメントポート面とを互いを密着保持させることができる。その結果、作業者は、ワンタッチの短時間で電磁弁を取付けアタッチメントの保持部に載置させ、電磁弁の試験を実施することができるので、特段の注意を払うことなく、作業効率を向上させつつ、作業負担を減少させることができる。
【0011】
(2)
位置決め部を取付けアタッチメントポート面から離れる方向に付勢する付勢手段が設けられていることが好ましい。
【0012】
この場合、位置決め部は、付勢手段によって、取付けアタッチメントポート面から離れる方向に付勢されているので、特段の注意を払うことなく、電磁弁を載置しても、電磁弁のポート面と取付けアタッチメントポート面との衝突を防止することができる。例えば、付勢手段として、バネを設けることができ、バネ以外の弾性体を設けることもでき、位置決め部の電磁弁との接触面にさらに緩衝物、ゴム部材等を設けることにより電磁弁を保護することができる。その結果、作業者が、電磁弁の取付け時に特段の注意を払うことなく、電磁弁および取付けアタッチメントの欠損を防止することができる。
【0013】
(3)
押圧機構部は、棒部材およびシリンダ装置を有し、棒部材の一端側にシリンダ装置が設けられ、棒部材に回動端が設けられ、梃子の原理により棒部材の他端側が電磁弁を押圧し、取付けアタッチメントに電磁弁を密着固定させてもよい。
【0014】
この場合、押圧機構部では、棒部材の一端側にシリンダ装置が設けられ、棒部材に回動端が設けられ、梃子の原理により棒部材の他端側が電磁弁を押圧し、取付けアタッチメントに電磁弁を密着固定させることができるので、作業者は、電磁弁を保持部に載置させるだけで、押圧機構部の働きにより電磁弁が取付けアタッチメントに自動的に密着固定される。その結果、作業者は、電磁弁を取付けアタッチメントの保持部に載置させ、1工程の短時間で電磁弁の試験を開始させることができるので、作業効率を向上させつつ、作業負担を減少させることができる。
【0015】
(4)
取付けアタッチメントは、試験機本体からの電気信号が入力される第1の電気的接続部と、第1の電気的接続部から入力された電気信号が出力され、かつ複数種の電磁弁を取付ける部位に表出して設けられた第2の電気的接続部と、が設けられてもよい。
【0016】
この場合、第1の電気的接続部および第2の電気的接続部が取付けアタッチメントに設けられている。また、第2の電気接続部は、当該取付けアタッチメントに取付けられる電磁弁の電極に対して設けられており、電磁弁を取付けアタッチメントに取付けることにより、電磁弁の電極が取付けアタッチメントの第2の電気接続部と接続される。
【0017】
その結果、作業者は、取付けアタッチメントに電磁弁を取付けるだけで電気的接続を行うことができ、個別に電気的接続を行う必要がなくなる。すなわち、電磁弁の電気的接続を1工程で簡易に行うことができる。また、試験機本体は、共通の台座を有するので、取付けアタッチメントを交換することにより、他種の電磁弁の試験を容易に行うことができる。
【0018】
(5)
取付けアタッチメントは、棒部材の他端側に第2の電気的接続部が設けられてもよい。
【0019】
この場合、棒部材の他端側に第2の電気的接続部が設けられているので、電磁弁のポート面と反対方向に電極がある電磁弁に対しても、ワンタッチで電磁弁を取付けて電磁弁試験を行うことができる。
【0020】
(6)
取付けアタッチメントは、試験機本体からの流体を取り込む第1の流体接続部と、第1の流体接続部と連通され、かつ複数種の電磁弁を取付ける部位に表出して設けられた第2の流体接続部と、が設けられてもよい。
【0021】
この場合、電磁弁試験機において流体接続を行う労力を削減することができる。すなわち、複数種の電磁弁の流体導入口は、種毎に位置が異なる。しかし例えば、同種の電磁弁を多数個連続して試験する場合、一個の電磁弁の試験を行う度に試験機と流体接続を行う必要があったが、取付けアタッチメントに第1の流体接続部と連通する第2の流体接続部が設けられているので、取付けアタッチメントに電磁弁を取付けるだけで流体接続を行うことができ、個別に流体接続を行う必要がなくなる。すなわち、電磁弁の流体接続を1工程の短時間で簡易に行うことができる。また、共通の台座を有するので、取付けアタッチメントを交換することにより、他種の電磁弁の試験を行うことができる。
【0022】
(7)
取付けアタッチメントは、取付けアタッチメントポート面の押圧機構により押圧される方向に沿って第2の流体接続部が設けられてもよい。
【0023】
この場合、第2の流体接続部は、押圧機構により押圧される方向に設けられているので、押圧機構により電磁弁を押圧することができ、流体接続部からの流体の漏れを防止することができる。
【0024】
(8)
本発明に係る電磁弁試験機は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電磁弁試験機の取付けアタッチメントが備えられたものである。
【0025】
本発明に係る電磁弁試験機においては、電磁弁取付け位置の下方に保持部が配置された取付けアタッチメントが備えられる。また、保持部により電磁弁は、摺動可能に保持される。位置決め部は、電磁弁のポート面と、取付けアタッチメントポート面との間に所定の隙間を形成し、かつ、取付けアタッチメントポート面に向かって電磁弁を進退させる。また、押圧機構部は、取付けアタッチメントポート面の側に保持部に保持された電磁弁を押圧させる。
【0026】
この場合、取付けアタッチメントを備えることにより、作業者の電気的接続を行う労力を削減することができる。すなわち、複数種の電磁弁の電極は、種毎に位置が異なる。しかし例えば、同種の電磁弁を多数個連続して試験する場合において、一個の電磁弁の試験を行う度に試験機と電気的接続を行う必要があったが、取付けアタッチメントに第1の電気的接続部と導通する第2の電気的接続部が設けられているので、取付けアタッチメントに電磁弁を取付けるだけで電気的接続を行うことができ、個別に電気的接続を行う必要がなくなる。すなわち、電磁弁の電気的接続を1工程で簡易に行うことができる。また、共通の台座を有するので、取付けアタッチメントを交換することにより、他種の電磁弁の試験を容易に行うことができる。また、取付けアタッチメントの保持部により電磁弁を容易に保持することができ、作業者が電磁弁の大きさや重量に左右されつつ、位置決めを行う必要がなくなる。また、位置決め部により、作業者が特に注意をしていなくても電磁弁のポート面と取付けアタッチメントポート面との急激な接触を防止することができるので、電磁弁のポート面および取付けアタッチメントポート面の損傷を防止することができる。さらに、押圧機構により電磁弁のポート面と取付けアタッチメントポート面との所定の隙間が徐々に減らされ、電磁弁のポート面と取付けアタッチメントポート面とを互いを密着保持させることができる。その結果、作業者は、ワンタッチの短時間で電磁弁を取付けアタッチメントの保持部に載置させ、電磁弁の試験を実施することができるので、特段の注意を払うことなく、作業効率を向上させつつ、作業負担を減少させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。本実施の形態においては、電磁弁試験機の取付けアタッチメントを鉄道車両の電磁弁試験機のアタッチメントに適用した場合について説明を行う。なお、本発明は、鉄道車両の電磁弁試験機のアタッチメント、及び電磁弁試験機に限定されるものではなく、その他任意の電磁弁試験機のアタッチメント、及び電磁弁試験機に適用することができる。
【0028】
(一実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態に係る電磁弁試験機100の一例を示す模式図である、図1(a)は電磁弁試験機100の正面図を示し、図1(b)は電磁弁試験機100の側面図を示す。
【0029】
図1(a)に示すように、電磁弁試験機100は、試験機本体101および制御ボックス102からなる。制御ボックス102には、制御盤、コンピュータ、キーボード、マウスおよびプリンタ等(図示せず)が設けられている。また、図1(a)に示すように、試験機本体101には、上部に信号灯900a,900bが配設され、液晶ディスプレイおよび計測器800が配設されている。
【0030】
これらの計測器800は、圧力変換器および圧力センサ等が使用されている。例えば、空気圧測定用としてアンプ内蔵型歪ゲージ式圧力変換器等が用いられ、漏れ測定および空気源圧力測定用としてアンプ内蔵型半導体式圧力センサ等が用いられる。また、計測器800には、電気信号を空気圧に変換する電空レギュレータ等も内蔵される。
【0031】
また、図1(b)に示すように、試験機本体101には、水平部を有する試験台テーブル111が設けられ、その試験台テーブル111の面上に2台の取付け台200a,200bが設けられる。取付け台200a,200bは、説明上符号を付しているが、いずれも同一形状のものからなる。また、取付け台200a,200bには、それぞれ個々にアタッチメント300が取付けられる。以下、取付け台200a,200bおよびアタッチメント300の取付け詳細について説明する。
【0032】
図2は、アタッチメント300の構造を示す模式的斜視図であり、図3は、取付け台200a,200bおよびアタッチメント300の接続状態を説明するための模式的斜視図である。
【0033】
まず、図3に示すように、取付け台200a,200bは、主にアタッチメント取付け台(以下、ベース部と呼ぶ。)201と、ベース部201から鉛直上方向に延在するアタッチメントチャッキング機構230a,230bから構成される。
本実施の形態において、アタッチメントチャッキング機構230a,230bは、エアクランプ機構からなり、アタッチメントチャッキングレバー231a,231bおよびシリンダ232a,232bを有する。当該アタッチメントチャッキング機構230a,230bの詳細については後述する。
【0034】
また、図3に示すように、ベース部201の上面には、アタッチメント位置決めピン210a,210b、電気接続端子241,242,243、空気ポート接続部251,252,253および3個のリミットスイッチで構成されるアタッチメント種別認識スイッチ260が設けられる。空気ポート接続部251,252,253の空気通路の開閉は、図示しない電磁開閉弁により行われる。なお、この電磁開閉弁として、小流量回路には直動式小型電磁弁等を使用することができ、大流量回路には、パイロット電磁弁型膜板式開閉弁を用いることができる。なお、電気接続端子241,242,243は、電磁弁400の制御のために試験機本体101から出力される電気信号を出力する他、電磁弁400に圧力センサなどが設けられている場合は、この圧力センサの電気信号を試験機本体101に入力するために用いられる。
【0035】
一方、図2および図3に示すように、アタッチメント300には、一対の保持棒320a,320b、電気接続端子371,372,373、空気ポート接続部351,352,353、電磁弁の種別を示すアタッチメント種別情報部360、電気接続端子370、電磁弁空気ポート接続部381,382,383、電磁弁衝突防止機構385a,385bおよび電磁弁を保持するための電磁弁チャッキング機構390a,390bが設けられる。
【0036】
図2に示すように、一対の保持棒320a,320bは、アタッチメント300のポート面の下方に固定して設けられる。また、電磁弁衝突防止機構385a,385bには、円筒状部材386a,386b、リンク機構387a,387bおよびバネ388a,388bが設けられる。なおリンク機構387a,387bはそれぞれ、保持部389a、389bに設けられた支点に回動自在に取付けられている。
また、電磁弁チャッキング機構390a,390bには、シリンダ機構391a,391b、軸392a,392bおよび押圧棒部材393a,393bが設けられる。
【0037】
図2の電磁弁衝突防止機構385a,385bにおいては、電磁弁400が取付けられていない状態で、それぞれ円筒状部材386a,386bの外周曲面が、図3に示す電磁弁空気ポート接続部381,382,383の設けられているポート面よりも突出(図2手前方向)した形で設けられる。また、それぞれ円筒状部材386a,386bの上端部には、テーパ加工が施されている。このテーパ加工の効果については、後述する。円筒状部材386a,386bには、リンク機構387a,387bの一端側が接続されており、リンク機構387a,387bの他端側には、バネ388a,388bが接続されている。なお、図3に示す電磁弁空気ポート接続部381,382,383の設けられているポート面よりも突出(図2手前方向)するようにするため、保持部389a、389bには、図示しないストッパが設けられており、このストッパによってリンク機構387a,387bの図2手前方向への回動は制限されるようになっている。
【0038】
また、図2の電磁弁チャッキング機構390a,390bのシリンダ機構391a,391bには、押圧棒部材393a,393bの一端側が接続されており、押圧棒部材393a,393bの他端側には、電磁弁400に圧力を与える圧力付加部および電気接続端子370が設けられている。また、押圧棒部材393a,393bの中央部には、回転可能な軸392a,392bが設けられる。電磁弁チャッキング機構390a,390bの詳細動作については、後述する。
【0039】
なお、図示していないが、シリンダ機構391a,391bは、ポリウレタンチューブまたはナイロンチューブを使用したエアクランプ機構からなり、継手は、簡易な差込ワンタッチ方式からなる。また、図2および図3においては、図示していないが、アタッチメント300を移動させる際に作業者が保持するハンドル等をアタッチメントに設けてもよい。
【0040】
ここで、図3に示すように、作業者は、アタッチメント300を把持して、取付け台200a,200bに対して上方から矢印R1の方向に取付ける。
【0041】
次に、図4は、図2および図3に示した取付け台200a,200bにアタッチメント300が取付けられる一例の工程を説明する模式的工程図である。
図4(a),(b),(c)は、順に取付け台200a,200bにアタッチメント300が取付けられる工程を示す。
【0042】
まず、図4(a)に示すように、取付け台200a,200bにアタッチメント300が上方から下降され、ベース部201上のアタッチメント位置決めピン210a,210bがアタッチメント300の下面に設けられた穴310a,310bにそれぞれ嵌挿される。
【0043】
それにより、アタッチメント300がベース部201の所定の位置に配設される。なお、ベース部201上のアタッチメント位置決めピン210a,210bは、均等配置されず、アタッチメント300の下面に設けられた穴310a,310bとの関係で、アタッチメント300の逆挿禁止となるように設けられている。
【0044】
続いて、図4(b)に示すように、アタッチメントチャッキング機構230a,230bのアタッチメントチャッキングレバー231a,231bがアタッチメント300の上方にスライド移動される。当該アタッチメントチャッキングレバー231a,231bは、アタッチメントチャッキング支持部233a,233b近傍において軸支されている。
【0045】
最後に、図4(c)に示すように、アタッチメントチャッキング機構230a,230bのシリンダ232a,232bが矢印F3の方向に延伸し、アタッチメントチャッキングレバー231a,231bの他端側が、鉛直上方向に押し上げられる。それにより、軸支されているアタッチメントチャッキングレバー231a,231bの一端側により、アタッチメント300が鉛直上方向から鉛直下方向(矢印F2の方向)に押圧される。その結果、アタッチメント300は、取付け台200a,200bに押圧され取付けられる。また、この場合、アタッチメントチャッキング機構230a,230bはエアクランプ機構からなるので、作業者は、工具が不要となり、ワンタッチでアタッチメント300を取付け台200a,200bに取付けることができる。
【0046】
続いて、図5、図6および図7は、図2および図3に示した取付け台200a,200bに取付けられたアタッチメント300に対して電磁弁400が取付けられる一例の工程を説明する模式的工程図である。
図5,図6,図7は、順にアタッチメント300に電磁弁400が取付けられる工程を示す。
【0047】
まず、図5に示すように、電磁弁チャッキング機構390a,390bのシリンダ機構391a,391bの伸縮部が矢印M2の方向に移動される。それにより、押圧棒部材393a,393bの圧力付加部が電磁弁400に接触しないように配置される。その後、電磁弁400がアタッチメント300の上方向から挿入される。電磁弁400は、一対の保持棒320a,320bにより保持される。
【0048】
また、この場合、電磁弁衝突防止機構385a,385bは、電磁弁400のポート面側(図5における上方向)と、円筒状部材386a,386bの外周曲面とにおいて、隙間ができるように設けられている。なお、この場合、円筒状部材386a,386bの上端側にテーパ加工が施されているので、電磁弁400を挿入する際においても、遊びがあるため、電磁弁400に対する損傷を防止することができる。
【0049】
続いて、図6に示すように、電磁弁チャッキング機構390a,390bのシリンダ機構391a,391bが延伸し始め、矢印−M2の方向に移動される。それにより、押圧棒部材393a,393bが軸392a,392bを軸として矢印R2の方向、または矢印−R2の方向に回転する。その結果、電磁弁400を図面上方向に移動させて、電磁弁400のポート面が電磁弁衝突防止機構385a,385bの円筒状部材386a,386bに接触する。
また、電磁弁400のポート面と逆に設けられた電気接続端子410が、アタッチメント300の電気接続端子370と接触を開始する。
【0050】
最後に、図7に示すように、電磁弁チャッキング機構390a,390bのシリンダ機構391a,391bが延伸し、さらに矢印−M2の方向に移動される。それにより、押圧棒部材393a,393bが軸392a,392bを軸として矢印R2の方向、または矢印−R2の方向にさらに回転する。また、押圧棒部材393a,393bの他端側の電気接続端子370が電磁弁400の電気接続端子410に確実に接続される。
【0051】
また、同時に、電磁弁衝突防止機構385a,385bのバネ388a,388bが延伸し、リンク機構387a,387bが矢印R3または矢印−R3の方向に回転し、円筒状部材386a,386bが移動(図面上方向)する。なお、この電磁弁衝突防止機構385a,385bは、適当なリンクを用いて電磁弁チャッキング機構390a,390bのシリンダ機構391a,391bの駆動と連動する機構であってもよい。それにより、電磁弁400が取付けられていない状態で、円筒状部材386a,386bの外周曲面を確実に電磁弁空気ポート接続部381,382,383の設けられているポート面よりも突出させることができる。
【0052】
その結果、電磁弁400がアタッチメント300に確実に押圧され取付けられるとともに、電磁弁400のポート面に設けられた空気ポート接続部421,422,423が、電磁弁空気ポート接続部381,382,383と確実に接続され、電磁弁400のポート面と反対側に設けられた電気接続端子410が、アタッチメント300の電気接続端子370と接続される。この場合、電磁弁チャッキング機構390a,390bはエアクランプ機構からなるので、作業者は、工具が不要となり、ワンタッチの短時間で電磁弁400をアタッチメント300に取付けられる。
【0053】
続いて、図8および図9は、電磁弁400、アタッチメント300および取付け台200a,200bの接続を説明するための模式的断面図である。
【0054】
まず、図8に示すように、電磁弁400には、電磁弁の制御信号を入力するための電気接続端子410、空気ポート接続部421,422,423が設けられている。更に、電磁弁400には圧力センサなどのセンサが設けられる場合もある。この場合、このセンサの信号は電気接続端子410を経由して出力される。また、アタッチメント300には、電磁弁の制御信号を出力したり、電磁弁400に設けられたセンサの信号を入力するための電気接続端子370、電気接続端子371,372,373、電磁弁空気ポート接続部381,382,383、空気ポート接続部351,352,353が設けられている。この電気接続端子370および電気接続端子371,372,373は、アタッチメント300の内部で導通されている。ここで導通とは、直接電気的配線が行われる他、間接的なもの、例えば、この電気接続端子370および電気接続端子371,372,373との間に半導体やマイコンが介在するようなものも含む概念である。また電磁弁空気ポート接続部381,382,383および空気ポート接続部351,352,353は、アタッチメント300の内部で連通されている。さらに、取付け台200a,200bには、空気ポート接続部251,252,253、電気接続端子241,242,243が設けられている。
【0055】
図8に示すように、電磁弁チャッキング機構390a,390bにより矢印M5の方向に力が加えられ、空気ポート接続部421,422,423および電磁弁空気ポート接続部381,382,383が図示しないOリング又はガスケットなどを介して密着して接続され、電気接続端子410および電気接続端子370が堅固に接続される。
【0056】
また、アタッチメントチャッキング機構230a,230bにより矢印F2の方向に力が加えられ、空気ポート接続部351,352,353および空気ポート接続部251,252,253が密着して接続され、電気接続端子371,372,373および電気接続端子241,242,243が堅固に接続される。
【0057】
さらに、図9に示すように、アタッチメント種別情報部360とアタッチメント種別認識スイッチ260とが堅固に接続される。
【0058】
続いて、図10は、電磁弁400の種別が異なる毎に設けられるアタッチメント300の種類を説明するための模式図である。図9(a)は、一のアタッチメント300を説明するための模式図であり、図9(b)は、他のアタッチメント300aを説明するための模式図である。
【0059】
まず、図10(a)に示すように、アタッチメント300の電気接続端子370は、アタッチメント300のポート面とは反対側に配設されているが、図10(b)に示すように、アタッチメント300の電気接続端子370aは、アタッチメント300aのポート面に配設されている。この配置は、それぞれ電磁弁の電気接続端子の配置にしたがって設けられる。
【0060】
また、図10(a)に示すように、電磁弁空気ポート接続部381,382,383が、アタッチメント300のポート面に設けられており、図10(b)に示すように、電磁弁空気ポート接続部381a,382a,383aも、アタッチメント300のポート面に設けられている。電気接続端子370,370aと同様に、これらの電磁弁空気ポート接続部の配置は、電磁弁の空気ポート接続部の配置にしたがって設けられる。
【0061】
なお、図10(a)および図10(b)に示すアタッチメント300,300aのアタッチメント種別情報部360,360aは、個々のアタッチメント種別を示すため、異なる形でアタッチメント種別認識スイッチと接触するよう設けられている。
【0062】
例えば、図10(a)に示すように、アタッチメント種別認識スイッチ260の3個のリミットスイッチのうち、中央に位置するリミットスイッチのみオンさせるために、このリミットスイッチに対向する部分が突出するようにアタッチメント300のアタッチメント種別情報部360は構成されている。
一方、図10(b)では、アタッチメント種別認識スイッチ260の3個のリミットスイッチのうち、右に位置するリミットスイッチのみオンさせるように、このリミットスイッチに対向する部分が突出するようにアタッチメント300のアタッチメント種別情報部360aは構成されている。
したがって、アタッチメント300とアタッチメント300aとの違いを電磁弁試験機100に自動認識させることができるので、作業者が、アタッチメント300およびアタッチメント300aとの違いを電磁弁試験機100に入力する必要がなくなり、作業を簡素化することができ、更に作業ミスを排除することができる。
【0063】
なお、本実施の形態においては、アタッチメント種別情報部360,360aを機械的に構成したが、例えば、アタッチメントの種別を認識するための情報を1次元あるいは2次元バーコードや、ICタグや、電磁的手段により記憶させてもよい。この場合、アタッチメント種別認識スイッチ260は、例えば、バーコードリーダ等によって当該情報が認識可能に構成される。
また、本実施例では、アタッチメント種別認識スイッチ260は3個のリミットスイッチ、すなわち3ビットの情報を読み取るようにしたが、これに限られず、より多数の種別を認識すべく、ビット数を増加させてもよい。
さらに、情報は2進数による表現の他、10進数、16進数等による表現が適宜選択できる。
【0064】
次に、図11は、電磁弁400の試験を行う場合の工程の一例を示すフローチャートである。
【0065】
まず、電磁弁400の種別Aの弁に対応したアタッチメント300を取付け台200a,200bに前記した手順で取付ける。次に図11に示すように、電磁弁400の種別Aの弁が前記したような手順で2台取付けられる(ステップS1)。次に、電磁弁400の2台分の記事データが入力される(ステップS2)。例えば、電磁弁400のシリアルナンバー等が入力される。なお、この入力は作業員がキーボードでするが、その他にバーコードや、ICタグなどを電磁弁400に添付して自動化してもよい。これ以降、取付け台200aおよび取付け台200bの2台が設けられているので、2つの処理が並行して行われる。
【0066】
取付け台200aおよび取付け台200bにおいて、個々に電磁弁400のならし動作が行われる(ステップS3a,S3b)。次に、取付け台200aおよび取付け台200bにおいて、個々に電磁弁400の漏洩試験が行われる(ステップS4a,S4b)。さらに、取付け台200aおよび取付け台200bにおいて、個々に電磁弁400の動作圧力試験が行われる(ステップS5a,S5b)。さらに、取付け台200aおよび取付け台200bにおいて、個々に電磁弁400の容量試験が行われる(ステップS6a,S6b)。そして、取付け台200aおよび取付け台200bにおいて、個々に電磁弁400の全体漏れ試験(ステップS7a,S7b)が行われる。
【0067】
その後、電磁弁400の試験結果確認が行われる(ステップS8)。そして、電磁弁400の再試験が必要か否かが判定される(ステップS9)。再試験が必要と判定された場合には、ステップS2の処理からステップS8の処理を繰り返し行う。一方、再試験が必要でないと判定された場合には、電磁弁400の種別変更をするか否かが判定される(ステップS10)。
【0068】
種別変更をしないと判定された場合には、ステップS1からステップS9までの処理を繰り返し行う。この場合、電磁弁400の交換が前記したような手順で行われる。一方、種別変更をすると判定された場合には、アタッチメント300の取替えが前記したような手順で行われる。
【0069】
上記実施例においては、電磁弁400の交換時に電気的接続および流体的接続を個別に行う必要がないため、作業時間を削減することができる。
【0070】
(他の例)
以下、上記実施の形態における一対の保持部材320の他の例について説明する。図12は、一対の保持部材320の他の例を示す模式的斜視図である。
【0071】
図12に示すように、アタッチメント300は、一対の保持部材320の代わりに一対の保持部材320cを備える。
【0072】
図12に示すように、一対の保持部材320cは、弾性板321、ローラ322、固定板323および軸325を含む。弾性板321は、曲げ弾性を有する板材からなる。
【0073】
固定板323は、アタッチメント300に固定され、固定板323に弾性板321がボルトBTにより固定される。弾性板321の先端は、略コ字状に形成されており、コ字状の両端に軸325が渡って形成されている。また、軸325には、ローラ322が設けられている。
【0074】
この場合、電磁弁400の荷重が、一対の保持部材320cの弾性板321により吸収される。なお、弾性板321は、2、3回の振動により電磁弁400の荷重を吸収可能なように設けられている。また、電磁弁400は、一対の保持部材320cのローラ322に支持されるので、容易に電磁弁400を移動させることができ、電磁弁400aが、アタッチメント300に押圧され取付けられる。
【0075】
以上のように、本発明に係る電磁弁試験機100のアタッチメント300においては、電磁弁400の交換時に電気的接続を行う労力を削減することができる。すなわち、複数種の電磁弁400の電気接続端子410は、種毎に位置が異なる。その種毎にアタッチメント300が設けられる。また、例えば、同種の電磁弁400を多数個連続して試験する場合において、一個の電磁弁400の試験を行う度に電磁弁試験機100と電気的接続を行う必要があったが、アタッチメント300に電気接続端子371,372,373と導通した電気接続端子370が設けられているので、アタッチメント300に電磁弁400を取付けるだけで電気接続端子410と電気的接続を行うことができ、個別に電気的接続を行う必要がなくなる。
【0076】
また、電磁弁試験機100のアタッチメント300においては、電磁弁400の交換時に流体的接続を行う労力を削減することができる。すなわち、複数種の電磁弁400の流体導入口は、種毎に位置が異なる。その種毎にアタッチメント300が設けられる。また、例えば、同種の電磁弁400を多数個連続して試験する場合において、一個の電磁弁400の試験を行う度に電磁弁試験機100と流体的接続を行う必要があったが、アタッチメント300に空気ポート接続部351,352,353と導通する電磁弁空気ポート接続部381,382,383が設けられているので、アタッチメント300に電磁弁400を取付けるだけで空気ポート接続部421,422,423と流体的接続を行うことができ、個別に流体的接続を行う必要がなくなる。
【0077】
また、アタッチメント300には電磁弁400の種別を示すアタッチメント種別情報部360,360aが設けられ、電磁弁試験機100の試験機本体101の取付け台200a,200bには、アタッチメント種別認識スイッチ260が設けられているので、アタッチメント300を取付け台200a,200bに取付けることにより、試験する電磁弁400の種別を自動的に判定することができる。したがって、試験を行う作業員が、改めて試験機本体101に電磁弁400の種別を入力する必要がなく、作業を簡素化することができ、更に作業ミスを排除することもできる。
【0078】
さらに、取付け台200a,200bには、アタッチメント300を密着保持させるアタッチメントチャッキング機構230a,230bが設けられているので、アタッチメント300を容易に取替えることができ、アタッチメントチャッキング機構230a,230bによりワンタッチで容易に取付けることができる。
また、アタッチメントチャッキング機構230a,230bは、エアクランプ機構によりアタッチメント300を取付け台200a,200bの逆方向から取付け台200a,200b方向に押圧することができる。その結果、アタッチメント300を、取付け台200a,200bに堅固に取付けることができる。
【0079】
さらに、空気ポート接続部251,252,253の接続口は、エアクランプ機構により押圧される方向に設けられているので、アタッチメント300の自重およびエアクランプ機構による押圧を接続口に加えることができ、流体の漏れを防止することができる。
【0080】
また、アタッチメント300の一対の保持棒320a,320b,320cにより電磁弁400を容易に保持することができ、作業者が電磁弁400の位置決めを行う必要がなくなる。また、電磁弁衝突防止機構385a,385bは、円筒状部材386a,386b、リンク機構387a,387bおよびバネ388a,388bを有するので、電磁弁400のポート面とアタッチメント300のポート面との衝突を防止することができる。その結果、作業者が、電磁弁400の取付け時に電磁弁400および取付けアタッチメント300の欠損を防止することができる。
さらに、電磁弁チャッキング機構390a,390bにより電磁弁400のポート面とアタッチメント300のポート面との所定の隙間が徐々に減らされ、電磁弁400のポート面とアタッチメント300のポート面とを互いを密着保持させることができる。その結果、作業者は、電磁弁400をアタッチメント300の一対の保持棒320a,320b,320cに載置させ、ワンタッチで電磁弁400の試験を実施することができるので、作業効率を向上させつつ、作業負担を減少させることができる。
【0081】
また、電磁弁チャッキング機構390a,390bでは、押圧棒部材393a,393bの一端側にシリンダ機構391a,391bが設けられ、押圧棒部材393a,393bに軸392a,392bが設けられる。その結果、梃子の原理により押圧棒部材393a,393bの他端側が電磁弁400を押圧し、アタッチメント300に電磁弁400を密着固定させることができるので、作業者は、電磁弁400を一対の保持棒320a,320b,320cに載置させるだけで、電磁弁チャッキング機構390a,390bの働きにより電磁弁400がアタッチメント300に自動的に密着固定される。
【0082】
さらに、押圧棒部材393a,393bの他端側に電気接続端子370が設けられているので、電磁弁400のポート面と反対方向に電極がある電磁弁400に対しても、ワンタッチで電磁弁400を取付けて試験を行うことができる。
【0083】
本発明の実施形態においては、電磁弁400が電磁弁に相当し、アタッチメント300が電磁弁試験機用の取付けアタッチメントに相当し、取付け台200a,200bが共通台座に相当し、試験機本体101が試験機本体に相当し、電気接続端子371,372,373が第1の電気的接続部に相当し、電気接続端子370が第2の電気的接続部に相当し、電磁弁試験機100が電磁弁試験機に相当し、アタッチメント種別情報部360が識別情報に相当し、アタッチメント種別認識スイッチ260が読取手段に相当し、アタッチメントチャッキング機構230a,230bが固定装置に相当し、アタッチメントチャッキングレバー231a,231bおよびシリンダ232a,232bが押圧機構に相当し、空気ポート接続部251,252,253が第1の流体接続部および接続口に相当し、一対の保持棒320a,320b,320cが保持部に相当し、電磁弁衝突防止機構385a,385bおよび円筒状部材386a,386bが位置決め部に相当し、バネ388a,388bが付勢手段に相当し、電磁弁チャッキング機構390a,390bが押圧機構部に相当し、シリンダ機構391a,391bがシリンダ装置に相当し、押圧棒部材393a,393bが棒部材に相当し、空気ポート接続部351,352,353が第2の流体接続部に相当する。
【0084】
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の実施の形態に係る電磁弁試験機の一例を示す模式図
【図2】アタッチメントの構造を示す模式的斜視図
【図3】取付け台およびアタッチメントの接続状態を説明するための模式的斜視図
【図4】図2および図3に示した取付け台にアタッチメントが取付けられる一例の工程を説明する模式的工程図
【図5】図2および図3に示した取付け台に取付けられたアタッチメントに電磁弁が取付けられる一例の工程を説明する模式的工程図
【図6】図2および図3に示した取付け台に取付けられたアタッチメントに電磁弁が取付けられる一例の工程を説明する模式的工程図
【図7】図2および図3に示した取付け台に取付けられたアタッチメントに電磁弁が取付けられる一例の工程を説明する模式的工程図
【図8】電磁弁、アタッチメントおよび取付け台の接続を説明するための模式的断面図
【図9】電磁弁、アタッチメントおよび取付け台の接続を説明するための模式的断面図
【図10】電磁弁の種別が異なる毎に設けられるアタッチメント300の種類を説明するための模式図
【図11】電磁弁の試験を行う場合の工程の一例を示すフローチャート
【図12】一対の保持部材の他の例を示す模式的斜視図である。
【符号の説明】
【0086】
100 電磁弁試験機
101 試験機本体
200a,200b 取付け台
230a,230b アタッチメントチャッキング機構
241,242,243 電気接続端子
251,252,253 空気ポート接続部
260 アタッチメント種別認識スイッチ
300,300a アタッチメント
320a,320b,320c 一対の保持棒
351,352,353 空気ポート接続部
360 アタッチメント種別情報部
371,372,373 電気接続端子
385a,385b 電磁弁衝突防止機構
386a,386b 円筒状部材
387a,387b リンク機構
388a,388b バネ
390a,390b 電磁弁チャッキング機構
391a,391b シリンダ機構
393a,393b 押圧棒部材
400 電磁弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験機本体の共通台座に取付けて複数種の電磁弁の試験を行う電磁弁試験機用の取付けアタッチメントであって、
前記取付けアタッチメントの前記電磁弁取付け位置の下方に配置され、前記電磁弁を摺動可能に保持する保持部と、
前記電磁弁のポート面と、前記取付けアタッチメントポート面との間に所定の隙間を形成し、かつ、前記取付けアタッチメントポート面に前記電磁弁を取付ける取付け方向に進退可能な位置決め部と、
前記取付けアタッチメントポート面の側に前記保持部に保持された前記電磁弁を押圧する押圧機構部と、を含むことを特徴とする電磁弁試験機の取付けアタッチメント。
【請求項2】
前記位置決め部を前記取付けアタッチメントポート面から離れる方向に付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電磁弁試験機の取付けアタッチメント。
【請求項3】
前記押圧機構部は、棒部材およびシリンダ装置を有し、
前記棒部材の一端側に前記シリンダ装置が設けられ、前記棒部材に回動端が設けられ、梃子の原理により前記棒部材の他端側が前記電磁弁を押圧し、前記取付けアタッチメントに前記電磁弁を密着固定させることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電磁弁試験機の取付けアタッチメント。
【請求項4】
前記取付けアタッチメントは、
前記試験機本体からの電気信号が入力される第1の電気的接続部と、前記第1の電気的接続部から入力された前記電気信号が出力され、かつ前記複数種の電磁弁を取付ける部位に表出して設けられた第2の電気的接続部と、が設けられたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電磁弁試験機の取付けアタッチメント。
【請求項5】
前記取付けアタッチメントは、
前記棒部材の他端側に前記第2の電気的接続部が設けられたことを特徴とする請求項4記載の電磁弁試験機の取付けアタッチメント。
【請求項6】
前記取付けアタッチメントは、
前記試験機本体からの流体を取り込む第1の流体接続部と、前記第1の流体接続部と連通され、かつ前記複数種の電磁弁を取付ける部位に表出して設けられた第2の流体接続部と、が設けられたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電磁弁試験機の取付けアタッチメント。
【請求項7】
前記取付けアタッチメントは、
前記取付けアタッチメントポート面の前記押圧機構により押圧される方向に沿って前記第2の流体接続部が設けられたことを特徴とする請求項6記載の電磁弁試験機の取付けアタッチメント。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電磁弁試験機の取付けアタッチメントが備えられたことを特徴とする電磁弁試験機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−101651(P2010−101651A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−271189(P2008−271189)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【出願人】(503405689)ナブテスコ株式会社 (737)
【Fターム(参考)】