説明

電磁放射線への有害な暴露を減らすための治療デバイス、システム、および方法

本発明は、治療デバイスを対象とする。治療デバイスは、本体と、所望の波長の電磁放射線を放出するために本体上に配置されたエネルギー源と、所望の表面へのデバイスの接近を感知するための近接センサとを含む。デバイスや付属品と共に使用するための所望の材料を投与するために本体上に配置された材料投与システム、ならびに、交換可能なエネルギー源を備えるヘッドおよび交換可能な材料容器を備える治療デバイスと共に使用される組成物が開示される。また、治療デバイスを使用するための方法が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は治療デバイスに関し、特に、電磁放射線を使用する治療を管理するためのハンドヘルドデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
電磁放射線を使用する療法は、被膜炎、滑液嚢炎、捻挫、筋違い、血腫、および腱炎などの軟部組織損傷、骨関節炎、リウマチ様関節炎、並びに、じん帯および腱の損傷、腱炎、関節痛などの急性および慢性の関節障害、ヘルペス後神経痛などの慢性疼痛、慢性の背痛および頸痛、中足骨痛症、三叉神経痛、上腕神経痛、足底腱膜炎、細胞損傷、体外受精促進、胚形成刺激、軟部組織損傷、老化肌、季節性情動障害、炎症、小じわ及びしわ、粘膜炎、五十肩、顎関節の疾患および障害(TMJ)、並びに、手根管症候群を治療するために使用されてきた。
【0003】
また、電磁放射線を使用する療法は、偽関節および小骨の骨折、ヘルペス、アフタ性潰瘍、下腿潰瘍、皮膚炎、創傷治癒、やけど、急性副睾丸炎、耳鼻喉頭科学、婦人科学、産科学、表層APの刺激および調整、美容上の欠陥、セルライト、ならびに座瘡、その他を治療するために使用されてきた。
【0004】
典型的には、電磁放射線を使用する治療または療法には、患者の皮膚上または皮膚内へのエネルギー放射が含まれる。放射線は、通常、可視光、紫外線、高周波、または赤外線の、いずれかの領域の波長で適用される。この分野では多種多様な放射エネルギー源が、知られており、また、使用可能である。これらの療法で使用される放射エネルギー源は、治療される病気に応じて、有用であることがわかっている様々な波長でエネルギーを放射する。
【0005】
尋常性座瘡は、世界中で最も一般的な皮膚状態の1つであり、皮脂小胞の閉塞、細菌定着、および炎症の結果として生じる。座瘡の主な原因は異常に大量の細菌、主にプロピオン酸菌の座瘡(P座瘡)であり、炎症性座瘡を発生させる。座瘡は、24歳までの若者の85〜100%から、25歳以上の大人の最高50%にまで、影響を与える。通常は顔、胸、背中、および手足に出現し、精神的にも肉体的にも生涯の傷跡を残す可能性がある。米国内だけでも、随時1700万人以上が積極的に座瘡治療を求めている。これらの治療は、専門家が処方した調合薬、薬用化粧品、および侵襲性皮膚再生からなる。これまで座瘡治療に一般的に使用された抗生物質に対する、P座瘡細菌の抵抗力は、80%にまで上がってきている。
【0006】
座瘡は、紫外領域から約430nmまでの波長の光を吸収し、約630nmの波長の光も吸収する。尋常性P座瘡の大多数の患者に対して、青色光線療法は効果がある。細菌は、自然発生の光増感剤である内因性ポルフィリンからなる。この光増感剤は、約405nmから約425nmの間の青色光エネルギーを吸収し、細菌細胞を単純に破壊する一重項酸素を形成する。潜在的な副作用を伴う全身薬はなく、長期間の治癒を必要とする侵襲的処置が必然的に使用される。例えば、座瘡の治療には、約415nmのピーク波長および約20nmの帯域幅を有する放射エネルギー源が特に有用であることがわかってきている。この点で、約630nmのピーク波長も有用である。
【0007】
治療に有用な電磁放射線の他の例として、下肢静脈除去および脱毛、いぼ治療、育毛刺激、ならびに刺青除去には、約800〜810nmの波長での放射が含まれる。また、スキンピーリングおよび減毛には、約1064nmの波長での放射が含まれ、しわ減少には、約574nmの波長での放射が含まれる。この分野では、様々なエネルギーレベルでのパルス波(PW)または連続波(CW)の様々な治療計画が知られている。通常、これらの治療は約250nmから約2000nmの間の波長を使用する。
【0008】
この分野では、電磁放射線を供給するためのハンドヘルド治療デバイスが知られているが、それらは非常に高価であり、通常は1つの特定用途(および1つの特定波長スペクトル)に限定される。広範囲の適応に対して様々なタイプの電磁放射線デバイスの医療専門家による使用が増加したことに伴い、同様のタイプのデバイスに対する市場の需要が促進されてきた。医療機関での使用とは異なり、こうしたデバイスの製造業者は、ユーザが安全のための指示書に従うことや、提供されている目の保護などの安全機器を使用することを、保証できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、デバイスが様々な病気の治療に使用できるように、様々な治療計画および波長スペクトルを提供するのに十分に柔軟性がある(フレキシブルな)放射線供給用デバイスが求められている。また、こうしたデバイスで有用な組成物および治療方法も求められている。さらに、医療専門家の監督なしにデバイスを安全に使用できるような、ユーザが有害な量の放射線に曝されるリスクを低減させるデバイスも求められている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様によれば、電磁放射線を供給するための治療デバイスが提供される。このデバイスは、所望の波長の電磁放射線を放出するためのエネルギー源と、所望の表面に対するデバイスの接近を感知するための近接センサとを備える。センサは、表面への接近に従って電磁放射線の放出を活性化(アクティブ化)または非活性化(非アクティブ化)するための信号を、エネルギー源に送信することができる。
【0011】
このデバイスは、関節痛、慢性疼痛、手根管症候群、細胞損傷、軟部組織損傷、座瘡、TMJ、糖尿病性神経障害、神経痛、老化肌、季節性情動障害、炎症、小じわおよびしわ、粘膜炎、乾癬、酒さ、湿疹、口腔カンジダ、口腔癌、蜂巣炎、ならびに創傷からなるグループから選択された病気の治療に使用することができる。このデバイスは、座瘡治療および光若返り治療にも使用することができる。
【0012】
本発明の他の態様は、エネルギー源を支持するための基部と、所望の表面に対するフェースプレートの接近を感知するための近接センサと、当該基部を本体に取り付けるためのマウントとを備える、治療デバイス用のフェースプレートを提供する。本体は、当該エネルギー源を制御するための制御メカニズムを収容するためのものとすることができる。センサは、表面への接近に従って当該エネルギー源を活性化または非活性化するための信号を送信することができる。
【0013】
本発明の他の態様は、放射線を放出するためのエネルギー源と、所望の表面への接近を感知するための近接センサと、エネルギー源に動作可能に接続されたコントローラとを有する、治療デバイスを制御するための方法を提供する。この方法は、コントローラで、所望の表面へのデバイスの接近に関して近接センサから信号を受信するステップと、近接センサからの信号に従ってエネルギー源を制御するステップと、を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のハンドヘルドデバイスは、図面では、全体として符号20で開示および図示されている。このデバイスは、ヘッド22およびハンドル24を含む。デバイスのヘッド22は、フェースプレート23およびベースプレート25を含む。フェースプレート23は、エネルギー源30と、エネルギー源30を支持するための基部57を備え、また、フェースプレート23は、外表面26を有することができる。基部57および外表面26は、それぞれ、以下でより詳細に説明するように、外表面26からの材料38の分配を可能にするための少なくとも1つの開口28を画定する。基部57は、プリント回路基板(PCB)またはそれと機能的に等価の他の構造を備えることができる。外表面26は、デバイス20の動作時に、エネルギー源30からユーザの皮膚への光の最大透過を可能にする、全体として透明な材料からなる。外表面26は、ガラス、ポリカーボネート、Macrolon(商標)などの、好適な材料から製造することができる。さらにフェースプレート23の外表面26は、エネルギー源30からの光が外表面26から透過できるようにするための開口(図示せず)を画定することができる。こうした開口が含まれる実施形態では、外表面26の透明性は、光の透過を可能にするために不可欠ではない。基部57は、デバイスの使用中にユーザの皮膚から反射されて戻ったエネルギーを再反射させてユーザの皮膚に戻すことによって、こうしたエネルギーを再利用するように設計された、エネルギー反射表面27も含むことができる。エネルギー反射表面27は、エネルギー源30と基部57との間に配置すること、および、エネルギー源30の外縁部を超えて延在することが可能である。この分野で知られるように、エネルギー反射層の複数の変形例を使用することができる。
【0015】
デバイス20は、外表面26なしで使用できることも企図されている。こうした実施形態では、材料38は、基部57の少なくとも1つの開口28から、または基部57の開口28から延びる少なくとも1つの好適な延長部(図示せず)から、直接放出することが可能である。この実施形態では、必要であれば、この分野で知られた手段を介して、材料38に対する暴露からエネルギー源30を好適に保護することができる。
【0016】
デバイスのフェースプレート23は、例えば図10A〜図10Fで示されるように、多様な形状または設計とすることができる。ハンドル24は、片手で保持しやすいように設計され、柔軟性ネック68または固定式ネック(図示せず)を介してヘッド22に接続される。
【0017】
デバイスのサイズは、使用中、ユーザが自分の手で保持できるようにするために好適な大きさであるものとする。フェースプレートは、人の皮膚および組織の一部を治療するために好適なサイズであるものとする。
【0018】
エネルギー源30は、当業者に知られるような、手元での治療に好適な任意のタイプおよび任意の波長とすることができる。例えば、座瘡の治療には、約415nmのピーク波長および約20nmの帯域幅のエネルギー源30を使用することができる。本発明のためのエネルギー源30の好適な実施形態は1つまたは複数の発光ダイオード(LED)であるが、本発明はこれらのエネルギー源の使用に限定されない。マイクロ波エネルギー、高周波エネルギー、紫外線、可視光、または赤外線エネルギー、超音波、レーザエネルギー、光エネルギー、または電気的刺激を供給するものを含む他のエネルギー源(これらに限定されない)を、エネルギー源30の代わりに、またはこれと組み合わせて、使用することもできる。こうしたエネルギーを供給するための知られたエネルギー源の例には、蛍光灯、硫黄ランプ、フラッシュランプ、キセノンランプ、LED、レーザダイオード、レーザ、およびフィラメント光が含まれる。図10A、10D、10E、および10Fに、多様なエネルギー源、すなわち、LEDまたはレーザダイオードなどの半導体エネルギー源31、マイクロ波エネルギー源33、蛍光管37、およびフィラメントエネルギー源38を有するヘッド22の設計の例が示される。
【0019】
デバイス20は、デバイスの内部に(バッテリ46の形で)収容される電源か、または(標準の電源ソケットにデバイスを接続するためのプラグ70を介して)外付けされる電源、あるいは、その両方の電源を利用する。バッテリ46は、使い捨てまたは充電式であることが可能であり、1つまたは複数の電池(例えば、図1に示されるように2つの電池)からなることや、場合によってはバッテリカバー80を除去することによってデバイスから取り外すために手に取ることが可能である。
【0020】
ハンドル24内には、好ましくはスイッチ35を使用してアクティブ化されるコントローラ34が収容され、ユーザはこれを使用してデバイスを制御する。コントローラ34は、ユーザがデバイスを「オン」および「オフ」できるようにするものであるが、以下で説明するように、デバイスのオフは治療の適切な終了時にデバイスによって自動的に実行可能である。ユーザはデバイスをオンにして、デバイスに添付された治療計画に関する指示、または医療専門家によって規定された指示に基づいて、所定の時間の間、デバイスを使用することができる。この指示は、文書、音声、またはビデオの形とするか、あるいは、コンピューティングデバイスまたはコンピュータネットワークからダウンロードすることができる。場合によっては、コントローラ34を使用して治療計画を選択することもできるが、これは、以下で説明するように、コード化された容器またはフェースプレートを使用して自動的に実行することもできる。
【0021】
ハンドル24は、好適な治療計画を使用して事前にプログラミング可能なプロセッサ44も収容する。プロセッサ44は、治療期間を計時するため、あるいは、エネルギー源30をパルス的に送るかまたはその他の方法で修正して治療を最適化するために使用される。例えば、座瘡の治療の場合、ユーザはコントローラ34を座瘡治療の設定値に(または、以下で説明するように治療設定が自動化されている場合には「オン」位置に)セットし、その後、治療される皮膚の近くにデバイスを配置し、コントローラ34を介してデバイスをアクティブ化させることができる。プロセッサ44は、治療に従って、患者に投与されるエネルギーの持続時間、強度、およびパルスを制御または変更することが可能であり、治療が完了した場合、可聴音または他の方法を介して患者に信号を送ることも可能である。プロセッサ44は、以下でさらに説明するように、適切な量の材料38を適切な回数で投与するためのコントローラとして働くことも可能である。
【0022】
デバイス20のヘッド22は、バイオネットマウント54または他の好適な取付け手段を介して、例えば、機械的取付け具を介して、ユーザによってベースプレート25から着脱可能なフェースプレート23を含む。このように、同じデバイス20に、それぞれが異なるエネルギー源または他の動作または構造的特徴を備えた、様々なフェースプレート23を取り付けることができる。フェースプレート23上に配置されたコネクタ56によって、フェースプレート23からデバイス20へと、プロセッサ44が使用するための情報を転送することができる。コネクタ56は、ベースプレート25上に配置されたコネクタ52に接続される。コネクタ52は、どのフェースプレート23がデバイスに接続されているかを示すケーブル86を介してプロセッサ44と通信し、プロセッサ44が特定のフェースプレート23に対応する治療計画を識別できるようにする。さらにこの実施形態では、デバイス20からフェースプレート23への電力伝送、および、フェースプレート23がメモリを含む場合、プロセッサ44とフェースプレート23の間のデータ通信も、コネクタ52と56の間に確立された接続を介して実施される。しかしながら、他の実施形態では、フェースプレート23上に存在する任意のメモリとプロセッサ44との間での、識別情報、電力の伝送、およびデータ通信は、様々なタイプのメカニズムおよび接続を使用して実施可能である。例えば、電力の伝送、識別情報の通信、およびデータ通信に、別々のコネクタペアを使用することができる。別の方法として、フェースプレート23とデバイス20との間のデータ通信に、無線伝送に基づく無線接続などの、他の接続タイプを使用することができる。さらに、フェースプレート23の識別情報を、デバイス20上に配置されたセンサによって読み取り可能な識別子として、フェースプレート23に入れることができる。さらに他の実施形態では、フェースプレートを識別するための他の方法を使用することができる。導電性と非導電性材料が交互に並んだバンドを使用して、電気的なコーディングをフェースプレート23内に設定することができる。このバンドは、デバイス20上に配置されたフェースプレートセンサによって読み取り可能なものである。バーコードおよび光センサシステム、磁気ストリップおよび磁気ストリップリーダ、電気的接触、または機械的キー認識システムなどの、識別情報を通信する代替メカニズムを使用することもできる。これらおよび他のこうした変形は、本発明の範囲内である。
【0023】
様々な交換可能なフェースプレート23を使用することにより、ユーザは、現在治療している病気に最適化された低価格のデバイスを購入することができる一方で、まったく新しいデバイスではなく、新しいフェースプレート23を購入することによって、ユーザが将来、治療オプションを拡張するための柔軟性を与えることができる。交換可能なフェースプレート23は、洗浄またはオートクレーブ(高圧蒸気殺菌)のためにデバイス20から容易に取り外し可能であるという、追加の特典を有する。別の方法として、価格的に可能であれば、デバイスは1つの一体型または永続取付け型のフェースプレートのみで製造し、他の治療用の追加のユニットも、同様に製造することができる。
【0024】
治療デバイスのより簡略な形は、本体と、所望の波長の電磁放射線(好ましくは光放射)を放出するために本体上に配置されたエネルギー源と、デバイスと共に使用するために所望の材料を投与するために本体上に配置された材料投与システムとを備えるが、これも本発明の範囲内である。このデバイスは、ユーザが治療の期間および頻度を決定する手動制御の下で動作可能である。
【0025】
治療デバイスは、使用指示および可能な治療計画または手順を備えた組み立て済みデバイスを備えたキットとして販売可能である。指示は、文書、音声、またはビデオの形とするか、あるいはコンピューティングデバイスまたはコンピュータネットワークからダウンロードすることができる。指示は、医療専門家によって提供することができる。治療デバイスは、組み立てられていないキットの一部として販売可能であり、この場合、キットはデバイスの組み立てに関する指示をさらに備えることができる。
【0026】
デバイスは、フェースプレート23を受け取るためのアダプタ82を含むこともできる。このアダプタ82は、時間の経過に連れてハンドルでデバイス全体を保持しにくくなってきた場合に、治療全体にわたってデバイスの使用を容易にするためのものである。図11では、デバイスに取り付けられたアダプタ82は、バイオネットマウント54と互換性がありこれを補完するフェースプレート取付け手段84と、フェースプレート取付け手段からベースプレート25まで達しこれに機能的に接続された延長ケーブル81と、を含む。延長ケーブル81は、延長ケーブル86を介して、バッテリ46によるフェースプレート23上のエネルギー源30およびハンドル24上のプロセッサ44の電力供給を可能にする。また、アダプタ82は、フェースプレート情報をプロセッサ44に送信するためのアダプタコネクタ88を含むことが可能であり、こうした情報の送信を容易にするために、コネクタ52またはベースプレート25に接続可能な延長ケーブル86を介している。アダプタ82は、治療中に(アダプタ82に接続された)フェースプレート23をユーザに貼り付けるためのストラップも含むことができる(図示せず)。
【0027】
また、デバイス20は、新しいフェースプレート23または新しい治療計画が設計されると、プロセッサ44のソフトウェアを更新することができる。図5を参照すると、プロセッサ44は、図に示されるように、ファイアワイヤ70を介した有線接続によって、またはユニバーサルシリアルバス72によって、あるいは、赤外線ポート(図示せず)などの他の有線または無線通信手段を介して、インターネット76を介して治療計画の更新済みデータベースを含むデータベースサーバ78に接続されたパーソナルコンピュータ74へと接続することができる。こうした通信は、無線ローカルエリアネットワーク、ブルートゥース(登録商標)、または他の通信技術(図示せず)を介して、あるいは、事前にプログラミングされた命令またはデータを含むフラッシュカードまたは他のメモリ格納デバイスの挿入(図示せず)を介して、実行することもできる。デバイスの更新は、受動的(新しいソフトウェアが開発されるとリアルタイムで実行される)あるいは能動的(ユーザの要求またはコマンド時にのみ実行される)とすることができる。別の方法として、デバイスは治療手順を事前にプログラミングすること、およびソフトウェア更新手段を持たないことが可能である。
【0028】
デバイス20のフェースプレート23は、様々な病気に対して治療計画を最適化するために他のフェースプレート23と相互に交換することが可能であるが、単一のフェースプレート23が広範囲にわたる病気のサブセットに対して好適なエネルギー源30を含むことも可能である。例えばフェースプレート23は、約410nmで電磁放射線を放出するためのLED、および約630nmで電磁放射線を放出するための他のLEDからなる、エネルギー源を含むことができる。他の医療的に有用な電磁放出は、例えば約580nm、660nm、680nm、800nm、810nm、820nm、830nm、840nm、および900nmで発生し、帯域幅は約40nm、より好ましくは約20nmである。別の方法として、フェースプレート23は、約360nmから380nmで電磁放射線を放出するための、LED、キセノン光源、アークランプ、または他のエネルギー源からなる、エネルギー源を含むことができる。したがって、ヘッド設計の柔軟性に依存して、治療計画を選択するための2次的方法を有することが必要な場合がある。例えばコントローラ34は、ユーザが様々な治療計画を手動でプログラミングまたは選択できるようにするためのユーザインターフェース(図示せず)を含むことができる。場合によっては、以下で説明するように、コード化された治療特有の容器を使用することなどによる、治療計画を決定するための自動化メカニズムが可能である。
【0029】
デバイスは、好ましくは、治療中に使用するためのジェルまたはローションなどの所望の材料38を投与するためのシステムも含む。デバイス20を使用する治療中に、材料38はユーザの皮膚とフェースプレート23との間に配置される。材料38は、皮膚の表面に存在する不規則な空間を埋めることによって、エネルギー源30とユーザの皮膚との間でのエネルギーの移動を最適化および/または向上することができる。材料38の他の機能は、皮膚またはターゲット組織の吸収スペクトルが、電磁放射線源の発光スペクトルにより近くなるように、皮膚またはターゲット組織の屈折率を変更するものとすることができる。材料38のこの態様は、皮膚が可視および近赤外線において約1.4の屈折率を有し、これが空気の屈折率よりも大きいため、有用である可能性がある。結果として、空気と皮膚の接触面と相互に作用するいずれの光子も、ほぼ0°の入射角で皮膚に当たらない場合、偏向される。皮膚の表面は不規則であるため、皮膚の角度分布は増加する。皮膚への光の吸収を向上するために、材料38は、皮膚の屈折率に近い屈折率を有する構成要素を備えることができる。こうした構成要素は、時に、皮膚屈折率整合材料と呼ばれることがある。好適な屈折率整合材料の例は、屈折率が1.5のプロピレングリコール溶液である。これにより材料38は、皮膚の表面の不規則性を改善すること、および皮膚と、皮膚とフェースプレート23の間の領域との、屈折率の相違を最小にすることによって、エネルギー源30によって放出された光子の、ユーザの皮膚による吸収を向上することができる。材料38は、デバイスの快適さおよび動作を向上させるために、低摩擦表面コーティングを提供する、潤滑剤または水和剤として働くこともできる。例えば材料38は、水性ジェルなどのジェルを含むことができる。材料38は、エネルギー源30によって発せられる有益な光に対して透明であるものとする。本発明の好ましい実施形態では、デバイス20の外表面26はユーザ皮膚の表面に対して押し付けられるかまたは表面上に置かれることによって、皮膚の表面が外表面26とほぼ接触し、デバイス20を使用した治療中に材料38がそれらの間に投与されることになる。
【0030】
材料38は、特定の適応症の治療に有用であることが知られている、薬剤、有効成分、またはサプリメントを含むこともできる。例えば材料38は、好ましくは約0.1%から10%の濃度の過酸化ベンゾイルなどの座瘡治療を含むことができる。これによりユーザは、電磁放射線を使用する治療を、最低のステップを使用するより標準的な病気治療と組み合わせることができる。材料は、アロエ、ビタミンE、水和剤、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンF、レチンA(トレチノイン)、アダパレン、レチノール、ヒドロキノン、コウジ酸、成長因子、エキナセア、ラノリン、抗生物質、抗真菌剤、抗ウィルス剤、栄養補給食品、薬用化粧品、漂白剤、アルファハイドロキシ酸、ベータハイドロキシ酸、サリチル酸、抗酸化三価元素化合物、海草誘導体、塩水誘導体、藻類、抗酸化剤、フィトアントシアニン、フタロシアニン、フィト養分、プランクトン、植物生成物、草本生成物、ホルモン、酵素、ミネラル、遺伝子組換え物質、補助因子、触媒、老化防止物質、インシュリン、微量元素(カルシウムイオン、マグネシウムなどを含む)、ミネラル、ミノキシジル、染料、天然または合成メラニン、メタロプロテアーゼ抑制剤、プロリン、ヒドロキシプロリン、麻酔物質、過酸化ベンゾイル、アミノレブリン酸、クロロフィル、バクテリアクロロフィル、コエンザイムQ10、銅クロロフィリン、葉緑体、カロチノイド、フィコビリン、ロドプシン、アントシアニン、ならびに、ターゲットとなる皮膚構造または器官の任意の要素に向けられた誘導体、下位要素、免疫学的複合体および抗体、ならびに、上記品目の合成および天然両方の類似物、ならびに、それらの組合せなどの、成分を含むこともできる。当業者であれば、本明細書で開示された薬剤、有効成分、および/またはサプリメント、およびその等価物、ならびに、本発明のデバイスおよび方法と組み合わせて使用された場合に有用な可能性のある任意の他の薬剤、有効成分、および/またはサプリメントが、治療の有効性に寄与する可能性のある屈折率整合および皮膚平滑化特性も有する可能性があることに留意されたい。
【0031】
薬剤、有効成分、またはサプリメントは感光性である可能性があり、皮膚に適用され、エネルギー源30に暴露された場合に、光化学反応が生じる可能性がある。
【0032】
薬剤、有効成分、またはサプリメントは、材料38の投与およびデバイス20の使用とは別に、使用前に皮膚またはターゲットとなる組織に投与することが可能である。
【0033】
前述のような材料38を入れるための取り外し可能容器36(図2では分離されて示されている)は、デバイス内の空洞または溝などの容器レシーバ48内に収容される。容器レシーバ48は、好ましくはデバイスハンドル上に配置され、好ましくは格納式であるか、またはヒンジ64上に回転可能に取り付けられ、ラッチ62を使用して閉じた位置でロック可能なドア66、あるいは容器の挿入および取り外しのために同様に何度でも封が可能な開口部を有する。容器は使い捨てとするか、または再充填可能とすることができる。容器には、材料の処方箋による投与またはカスタマイズ可能な調合のために、皮膚科医、薬剤師、または他の医療専門家によって充填される場合もある。
【0034】
材料38は、ユーザによって手動で、あるいは、デバイスが活性化された場合に自動的かつプロセッサ44の制御の下で、容器の外に搾り出される。手動で搾り出す場合には、材料38を容器36の外へ移動させるための、例えばプランジャ42に動作可能に接続されたばね仕掛けの起動メカニズム60あるいは他の絞りメカニズムまたはポンピングメカニズムを使用する。自動で搾り出す場合には、材料38を容器36の外へ移動させるための、例えば、プランジャ42に動作可能に接続された電気モータ40またはソレノイド(図示せず)あるいは他の絞りメカニズム、ならびに、モータをオンおよびオフにするためのモータ制御システム(図に示されるように、プロセッサ44内に組み込まれた)を使用する。当業者であれば理解されるように、膜ポンプなどの、他の好適なポンピングまたは投与メカニズムを使用することが可能であり、これはデバイス20の動作時に所定量の材料38を投与するのにも役立つ。
【0035】
容器36の外へ移動された材料38は、直接(図示せず)、あるいは、デバイス内に設けられ容器36を開口28に接続する1つまたは複数の分散路32を介して、1つまたは複数の開口28を介してデバイスヘッド22上に押し出される。このようにして、ユーザのわずかな手間で、患者の皮膚(図示せず)とフェースプレート23の間の空間に、適切な量の材料38が直接分散される。
【0036】
治療を施しやすくするために、治療するように意図されている病気に関して、ならびにその成分について、容器36に明確にラベル表示することができる。したがって、多種多様な病気に対して多種多様な治療を繰り返し適用するために、デバイスに適合可能な容器内に様々な材料を準備して、別々に販売することができる。
【0037】
デバイスの使用を簡略化するために、個々の容器36がデバイスと通信するように設計することができる。例えば、導電性と非導電性材料の交互のバンドを使用する容器36内にセットされた電気的コーディング50は、デバイス20上の容器コーディングセンサ58によって読み取り可能である。バーコードおよび光センサシステム(図示せず)、磁気ストリップおよび磁気ストリップリーダ(図示せず)、電気的接触(図示せず)、または機械的キー認識システム(図示せず)などの、代替通信手段も使用可能である。
【0038】
このようにしてデバイスは、どの容器36がデバイス内に入っているかに基づいて、どの治療が実行されることになるかを決定することができる。プロセッサ44は、容器の電気的コーディング50上のデータからセンサ58によって読み取られたデバイス内の材料38のタイプに基づいて、治療中にデバイス20から移動されることになる材料38の適切な速度および量を決定することができる。この方法では、プロセッサ44は、材料を投与するための「モータ制御システム」の形として働く。
【0039】
プロセッサ44は、適切なフェースプレート23が必要な治療のためにデバイス上にあるかどうかを(デバイスに装填された材料のタイプに基づいて)判別することも可能であり、適切な治療計画のためにエネルギー源30を(ここでも、デバイス20に装填された材料38のタイプに基づいて)活性化させることができる。例えば、「座瘡」用の材料38がデバイス20に装填された場合、プロセッサ44は、容器コーディングセンサ58を使用して装填された材料のタイプを「読み取り」、その内部データベースにアクセスして、どのような治療計画が座瘡に適切であるか(エネルギー放出のタイプ、期間、および強度を含む(例えば、連続波の1セッションあたり40〜90Jの合計エネルギー出力で、620nmおよび415nmのLEDを組み合わせた、18分間の治療))、ならびに、投与される材料のどのようなタイミング、速度、および量が適切であるか、を決定する。
【0040】
プロセッサ44が、容器36およびフェースプレート23からの情報をどのように処理できるかの全体的な例を示す流れ図が、図6に示されている。
【0041】
プロセッサ44は、(例えば、415nmでの発光が可能な光源30を備えたフェースプレート23が、デバイスに取り付けられていることを保証するために)コネクタ52および56を介してフェースプレート23と通信することによって、正しいフェースプレート23がデバイス上にあることを検証する。デバイスは、コントローラ34が配置された場合、および適切なフェースプレート23および容器36がデバイスに取り付けられた場合、アクティブ化することになる。場合によって、デバイスは、適切な治療計画を実施するのに十分な材料38が容器36内に存在するかどうかを判別するために、通常はプランジャ42に取り付けられた、カウンタ、センサ、または他の手段を使用することも可能であり、材料の量が不十分な場合、または容器がほとんど空の場合、ユーザに警告することになる。
【0042】
場合によって、デバイス20は、皮膚とデバイスの接触面で温度および/または温度の変化を測定するために、例えば図7に示された温度感知デバイス332などの温度感知デバイスを、さらに備えることができる。温度感知デバイス332は、銅金属または他の熱界面材料などの熱伝導性材料51と、p−n接合ダイオードまたはサーミスタなどの熱変換器53とを備える。熱伝導性材料51は外表面26から延在し、熱変換器53と通信する。熱変換器53はプロセッサ44と通信する。当業者であれば、温度感知デバイス332の機能を組み込んだ他のデバイスが好適であることを理解されよう。例えば、使用中にユーザの顔に接触するフェースプレートの少なくとも一部と同一平面の温度感知デバイスが企図される。
【0043】
当業者であれば、エネルギー源30および温度感知デバイス332(使用される場合)の構成が、PCBまたはこれと機能的に等価の他の構造上で実施可能であることが理解されよう。
【0044】
次に図8を参照すると、本発明の実施形態に従ったデバイス20の特定の構成要素のブロック図が示される。この実施形態では、デバイス20は制御メカニズム300、フェースプレート23、および投与システム340を含む。
【0045】
制御メカニズム300はプロセッサ44を有する。プロセッサ44は、この実施形態では、プロセッサ44によって実行可能な複数のアプリケーションとデバイス20に特定の機能を実行させることができる関連データとを含むフラッシュメモリ304である、永続記憶デバイスに接続される。プロセッサ44は、ランダムアクセスメモリユニット(「RAM」)308にも接続される。プロセッサ44は、様々な出力デバイス(この実施形態では、LED316であるアラーム源と、スピーカ320とを含む)に出力信号を送信することができる。プロセッサ44は、様々な入力デバイス(スイッチ35およびセンサ52を含む)からの入力を受信することもできる。
【0046】
制御メカニズム300は、エネルギー源ドライバ336も含む。エネルギー源ドライバ336は、プロセッサ44からの制御信号を介して、フェースプレート23上に配置されたエネルギー源に駆動電流を送達するように動作可能である。プロセッサ44およびドライバ336は、どちらもコネクタ52に接続される。この実施形態では、コネクタ52は5ピンの表面取付けコネクタである。
【0047】
制御メカニズム300は、コネクタ52を介してフェースプレート23と通信するように動作可能である。フェースプレート23は、この実施形態ではLEDアレイ328であるエネルギー源と、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリ(EEPROM)312と、温度感知デバイス332とを含み、これらはすべて、コネクタ52に接続されたコネクタ56を介して制御メカニズム300と通信している。
【0048】
好ましい実施形態では、LEDアレイ328は36個のLEDを含み、各LEDは、約25mAの電流で連続動作する約100%デューティサイクルで約12mWの電力を生成することが可能であり、この電流がコネクタ52およびコネクタ56を介してエネルギー源ドライバ336によって供給される。他の実施形態では、異なる動作特徴を備えた他のタイプのLEDを使用することが可能であり、これらの実施形態は本発明の範囲内である。
【0049】
この実施形態では、EEPROM312は、例えば米国カリフォルニア州のMaxim Integrated Products, Inc.によって製造されるような1ワイヤEEPROMである。この実施形態では、温度感知デバイス332は、米国アリゾナ州のMicrochip Technology Incorporated of Chandlerによって製造される低電圧出力温度センサ、MCP9700などの、ソリッドステート温度感知デバイスである。
【0050】
EEPROM312は、特定機能の性能に関連する追加データを格納する役目を果たす。このデータには、コネクタ52を介してプロセッサ44がアクセスする。現在、当業者には明らかなように、他の実施形態では、フェースプレート23上に追加のデータを格納するために、EEPROMの代わりにROMまたはフラッシュメモリなどの他の永続記憶デバイスを使用することが可能であり、これらの実施形態は本発明の範囲内である。温度感知デバイス332は、フェースプレート23と皮膚の接触面で温度を検出し、この温度読み取り値をプロセッサ44に搬送するように動作可能である。LEDアレイ328は、エネルギー源ドライバ336によって供給される電流に従ってエネルギーを送達するように動作可能である。
【0051】
また、制御メカニズム300は、投与システム340と通信するように動作可能である。投与システム340は、ポンプドライバ74と、容器36上に配置されたコーディング50とを含む。ドライバ74は、制御メカニズム300からの制御信号を通じて、容器36内に入れられた所定量の液体を送達するためにソレノイドを駆動するように動作可能である。この実施形態では、容器36は、ドライバ74によって発動される一連のポンプまたはパルスによって容器36から皮膚へと供給される2%の濃度の過酸化ベンゾイルの供給用の容器である。前述のように、電気的コーディング50は、導電性と非導電性材料の交互のバンドから形成される。コーディングの組合せにより、異なる容器タイプに応じて異なる電圧をプロセッサ44に返すようにすることができる。現在、当業者に明らかなように、他の実施形態では、様々な抵抗器などの他のコーディングメカニズムを使用することができる。
【0052】
プロセッサ44は、コンピューティングデバイス70が場合によってインターフェースに接続されたときに、通信を行うように動作可能なインターフェースを通じて、コンピューティングデバイス70と通信するようにも動作可能である。この実施形態では、インターフェースは、当業者に知られた通信プロトコルRS−232を使用する通信ポート324であり、したがってシリアルポートである。現在、当業者に明らかなように、他の実施形態では、コンピュータに接続するために他のタイプの通信プロトコルまたはインターフェースを使用することができる。これらのインターフェースには、ユニバーサルシリアルバス(USB)、赤外線(IR)、ブルートゥース(登録商標)、通信無線、有線イーサネット、および、801.11gまたは801.11bなどの様々なプロトコルを使用する無線イーサネット接続が含まれるが、これらに限定されることはない。さらに、デバイス20に接続可能なコンピューティングデバイスのタイプには、デスクトップパーソナルコンピュータ(PC)、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、あるいは、情報の通信、処理、および格納が可能な任意の他の移動または固定デバイスが含まれるが、これらに限定されることはない。
【0053】
制御メカニズム300は、治療計画の様々なパラメータを決定するために使用される治療データベース200を管理する。データベース200は、特定治療の持続期間、ならびにサイクル中に送達されるエネルギーの持続期間および強度などの、治療計画に関連する情報を含む。したがって、それぞれの異なる治療計画について別々のデータベース記録が存在する。通常、記録は、フラッシュメモリ304内に保持されるデータベース200に格納される。しかしながら、いくつかの記録またはその一部は、フェースプレート23内に配置されたEEPROM312内にも格納可能である。EEPROM312内に保持される記録またはその一部は、その特定のフェースプレート23を使用して送信可能な(1つまたは複数の)治療計画に特有の情報を含む。表1は、例えば座瘡治療計画に関するデータを含み、EEPROM312内に保持される、記録#1とラベル表示された、記録204の一例を示す。
【0054】
【表1】

【0055】
表1を詳細に説明すると、フィールド1は、この例では座瘡用の処方計画であるこの記録に含まれる治療計画のタイプを含む。フィールド2は各治療サイクルの初期持続時間を含み、フィールド3はLEDアレイ328に見られるLEDの動作効率を含む。これらのフィールドは、この処方計画の例ではそれぞれ約90秒および約12/25mW/mAに設定される。フィールド4は、LEDアレイ328に関するアクティブ化の形を含む。この実施形態では、2つの形のアクティブ化が可能である。その第1は、LEDアレイ328が連続的にアクティブ化される場合の連続波であり、第2は、LEDアレイ328がパルス的にアクティブ化されるパルス波である。この例では、フィールド4は、サイクル中にLEDアレイ328が約40Hzのパルスレートでアクティブ化されることを意味する、40に設定される。
【0056】
LEDアレイ328を指定の期間ある一定の電流でアクティブ化させると、結果として、LEDアレイ328によってある一定量の照射パワーが送られる。したがって、サイクル中に送られることになる照射パワーは、フィールド2から4で指定されたLEDアレイ328の時間、電流、およびアクティブ化の形に応じて生成されるパワー量であり、使用されるLEDの効率(フィールド3で指定される)に基づいている。このパワーは目標サイクルパワーと呼ばれ、フィールド5で指定される。この例では、使用されるLEDの組合せの結果、LEDアレイ328が90秒間の40Hzのパルスでアクティブ化され、LEDアレイ328による約30Jの送達が生じるはずであることが目標とされる。したがってこの例では、フィールド5は約30Jに設定される。
【0057】
表1の説明を続けると、フィールド6および7は、デバイス20が治療中にフェースプレート23の温度を維持すべき温度限界を指定する。この例では、温度は約35℃から約41℃の間で維持される。フィールド8はLEDアレイ328のアクティブ化に先立って容器36がポンピングされるべき回数を含む。このフィールドは、実際に、治療中に容器36によって送達されるべき液体の量を決定する。この例では、容器36は3回ポンピングされることになる。フィールド9は、この処方計画が作動することになる容器のタイプを指定する。このケースでは、コード5の容器が使用に適切な容器である。他の実施形態では、複数の容器タイプが治療計画に適合するとみなすことが可能であり、こうした実施形態は本発明の範囲内である。フィールド10は、対応するフェースプレート上に存在するエネルギー源のタイプを指定する。この例では、415nmのLEDアレイが使用される。
【0058】
制御メカニズム300は、パワーダウンタイマ208などのいくつかの変数も管理する。パワーダウンタイマは、デバイス20が低パワーモードに入り、実際にはシャットダウンする地点までをカウントダウンするために使用される。所与のサイクルで送達されている時間およびパワーの量を追跡するために、治療タイマ212およびパワーカウンタ216も管理される。制御メカニズム300は、使用される治療の効力に関する決定に使用可能なデバイス20の使用量、およびデバイス20の保守に関する情報を含むログデータも管理する。例えば、ログデータは、LEDアレイ328が活性化されている期間をカウントするためのカウンタを含むログ変数を有することが可能であり、LEDアレイ328がその寿命の90パーセント使用された場合にアラームを送り、ユーザにフェースプレートの取替えを想起させる。他の例では、特定の日付以降、デバイス20がどのぐらいの間使用されているかを追跡するログ変数を調べることによって、医師が患者のデバイス使用を監視することが可能である。デバイスは、その有効寿命サイクル、例えば2000時間の終わりに達した後、使用不能にすることができる。この実施形態では、ログデータはフラッシュメモリ304内に保持される。他の実施形態では、ログデータは、追加のフラッシュメモリユニットまたはEEMPROMなどの、これら変数の格納専用の別の記憶デバイス内に保持することができる。これらおよび他の変形は、本発明の範囲内である。
【0059】
図9を参照すると、治療計画を送るための方法が全体として400に示される。方法の説明を補助するために、方法400がデバイス20を使用して実行されると想定する。さらに、方法400の以下の考察は、デバイス20に関する詳細な理解およびその様々な構成要素につながることになる。(しかしながら、デバイス20および/または方法400は変更可能であり、相互に連動して本明細書で論じられた通りに正確に動作する必要がないこと、およびこうした変形が本発明の範囲内であることを理解されたい。)
【0060】
方法400の現在の動作は、スイッチ35を押してデバイスをオンにすることによって開始される。このとき、デバイス20は低パワーモードである。図9を参照すると、ステップ410で、スイッチ35が押されているかどうかが判別される。低パワーモードの間、デバイス20はステップ410を通って連続的にループする。したがって、スイッチ35が押された場合、スイッチ35が押された旨が決定され、これに応じて方法400はステップ420へと進む。
【0061】
ステップ420で、デバイス20は初期化される。この例では、デバイス20によって管理される変数はRAM308内でセットアップされ、初期化される。例えば、デバイス20が低パワーモードに入るべき時間までカウントダウンするタイマ変数208は300に設定される。これは、パワーダウンまで300秒残っていることを意味する。パワーダウンタイマ208の値は、方法400の動作全体にわたってバックグランドの処理で減らされる。この時点で治療は開始されていないため、治療タイマ212およびパワーカウンタ216はゼロに設定される。加えて、ログ変数は、RAM308に移動され、フラッシュメモリ304内に現在格納されている値で初期化されるため、デバイス20のアクティブ化中に、適宜更新することができる。さらに、フラッシュメモリ304のチェックサムは、適切な動作をチェックするために通常の様式で実行される。
【0062】
ステップ430に進み、デバイス20内に存在する容器36のタイプが決定される。この実施形態では、ステップ430は、センサ58を介して容器36に設定された電気的コーディング50をプロセッサ44に読み取らせることによって実行される。この例では、容器36が5%濃度の過酸化ベンゾイルによって充填されること、および容器コードが5であることが想定される。またこのステップでは、パワーLED316がユニットの通常動作を示す緑に設定される。さらに、スピーカ320へのいかなる出力も、何らかの進行中のアラームをオフにするために中断される。
【0063】
方法400の実行を進めると、ステップ440で、デバイス20上に存在するフェースプレート23のタイプに関して決定される。これは、存在を示すパルスまたは他の好適な知られた方法を使用して、プロセッサ44にコネクタ52を介してEEPROMの存在を検出させることによって実施される。この例では、前述のように、フェースプレート23はEEPROM312を含むことが想定される。このようにして、ステップ460が実行される。
【0064】
ステップ460で、治療計画データが取り出される。この例では、プロセッサ44によってEEPROM312から記録204が取り出される。具体的に言えば、プロセッサ44は、治療の実施時に使用するために記録204をRAM308に移動する。複数の治療計画でフェースプレート23が使用可能な他の実施形態では、ユーザには使用可能な処方計画の選択肢が提示され、使用する1つを選択するように求められる可能性がある。その後、選択された処方計画に関連付けられた記録が取り出されることになる。例えば、規定された回数だけスイッチ35を押すことによって選択が実行できる。これらおよび他のこうした実施形態は、本発明の範囲内である。
【0065】
ステップ470で、記録204の内容が検証される。この実施形態では、検証は、記録204のフィールドが空白でないことを確認することによって実行される。他の実施形態では、他の方法のデータ検証を使用することができる。例えば、記録のフィールドに対して有効な値の範囲を指定する別のデータベースをROM304またはEEPROM312内で保持することができる。その後、各記録をこの第2のデータベースに照らして検証することができる。この例では、記録204が有効なデータを含むと想定する。検証ステップの一部として、ステップ430で検出された容器のタイプが、適合可能な容器を指定する記録204のフィールド9と比較される。この例では、フィールド9は、ステップ430で検出された容器コードである5の値を有する。したがって、容器36はフェースプレート23と適合可能であるとみなされる。
【0066】
方法400の実行を進めると、ステップ480で、RAM308の容量が決定される。RAM308が満杯である場合、すなわち、治療計画の実施中に使用されることになる空きメモリが残っていない場合、プロセッサ44は、アラームを黄色のフラッシュに変える信号をパワーLED316に送信することによって、アラームを生成する。この例では、使用するメモリが残っていると想定しているため、アラームは生成されない。ここで当業者には明らかなように、RAM304の容量を決定する際に異なる基準を使用することができる。例えば他の実施形態では、95パーセントなどの、ある一定の割合を超えたRAM304が占有された場合にアラームを生成することができる。これらおよび他の変形は、本発明の範囲内である。
【0067】
ステップ490で、ローカルコンピュータへの接続の有無が検出される。この実施形態では、プロセッサ44は、通常の様式で、コンピューティングデバイス74がデバイス20のRS−232ポートに接続されているかどうかを決定する。この実施形態では、デバイスは接続されているものと想定する。したがって、ステップ495が実行される。
【0068】
ステップ495で、ログデータがコンピューティングデバイス74にアップロードされ、フラッシュメモリ304内の対応するスペースが解放される。この例では、プロセッサ44は、ログデータをフラッシュメモリ304から除去し、ポート324を通じてこれをコンピューティングデバイス74に転送する。他の実施形態では、コンピューティングデバイスの検出に加えて、ログデータのコンピューティングデバイス74へのアップロードを開始するための他のイベントが追加される。例えば、コンピューティングデバイス74のユーザは、コンピューティングデバイス74でのマウスクリックなどのコマンドを提供することによって、アップロードを開始するように求められる場合がある。別の方法では、デバイス20は、コンピューティングデバイス74の存在が検出された場合、ユーザにアラームを送達し、スイッチ35を押す形でのユーザからの応答を待つことができる。これらおよび他のこうした実施形態は、本発明の範囲内である。
【0069】
ステップ500で、スイッチ35が押されたかどうかが決定される。スイッチ35を押すことによって、治療を開始することができる。そうでなければ、方法400は、スイッチ35が押されるまでステップ500を通じてループする。この例では、スイッチ35が押される(治療が開始されることを示す)ものと想定する。
【0070】
方法400を進めると、ステップ510で、実施される照射の特性が決定される。照射の特性を決定するために、フェースプレート23上のエネルギー源のタイプが決定される。この実施形態では、前述のように、フェースプレート23上のエネルギー源のタイプは、LEDアレイ328である。プロセッサ44は、記録204のフィールド10からLEDアレイ328の存在を決定する。さらに、記録204のフィールド8に基づいて、プロセッサ44はLEDアレイ328のアクティブ化の形を、パルス波(PW)または連続波(CW)のいずれかの形に設定する。この例では、40Hzのレートのパルス波が使用される。他の実施形態では、エネルギー源のタイプおよびアクティブ化の形を検出するために、他の方法を使用することができる。例えば、制御メカニズム300は、エネルギー源への接続にわたる電圧をチェックすること、および読み取られた電圧値に基づいて決定することが可能である。他の実施形態では、ユーザは手動でアクティブ化の形を指定することができる。これらおよび他の同様の実施形態は本発明の範囲内である。
【0071】
ステップ510を続行すると、記録204を使用して、ターゲット照射パワー、初期動作期間、およびLED328に対するLED効率が、それぞれ記録204のフィールド5、フィールド2、およびフィールド3から取得される。この例では、あるサイクルのターゲット照射パワーは約30Jであり、初期動作期間は約90秒であり、LED効率は約12mW/25mAである。これらの値に基づいて、初期動作電流が計算される。この例では、初期動作電流は、LEDアレイ328が約90秒で約30mJを送るように選択される。このケースでは、初期動作電流が約25mAとなるように計算されるものと想定する。
【0072】
照射の特性が決定されると、ステップ520で、容器36がアクティブ化されることがユーザに警告される。この例では、プロセッサ44は、パワーLED316のカラーを緑に変更し、2つの長いビープ音を発する信号を、パワーLED316およびスピーカ320に送る。その後プロセッサ44は、方法400を進めるまでに2秒の遅延を発生させる。当業者であれば明らかなように、他の実施形態では、ユーザの警告は、ポンプ36のアクティブ化に注意を向ける必要性の程度、および、スイッチ35が押された時間から治療の開始準備に必要な時間などの、いくつかの基準に従って変更される可能性がある。
【0073】
方法400を進めると、ステップ530で、容器36がアクティブ化される。制御メカニズム300は、ポンプドライバ74に信号を送信することによって容器36をアクティブ化し、これによって容器36に含まれるある一定量の材料38がポンプでくみ出される。アクティブ化またはパルスの回数は、記録204のフィールド8に従って決定される。この例では、アクティブ化は、表1に示された記録例に従って、3パルスごとである。他の実施形態では、容器36は手動でアクティブ化される。例えば、デバイス20は、ユーザが正しい量の材料38を手動で放出できるように、手動のアクティブ化ごとに長いビープ音を生成することができる。他の実施形態では、デバイス20はいかなる材料38の要件もなしに動作可能である。これらおよび他のこうした実施形態は、本発明の範囲内である。
【0074】
ステップ540で、ユーザには、エネルギー源30が活性化(アクティブ化)されることが警告される。この例では、プロセッサ44は、3つの長いビープ音を発する信号が、スピーカ320に送られる。次にプロセッサ44は、方法400を進めるまでに2秒の遅延を発生させる。当業者であれば明らかなように、他の実施形態では、ユーザの警告は、治療の開始に注意を向ける必要性の程度、および、スイッチ35が押された時間から治療の開始準備に必要な時間などの、いくつかの基準に従って変更される可能性がある。2秒の遅延に続き、エネルギー源が活性化され、治療サイクルの開始を知らせる。この例では、LEDアレイ328は、制御メカニズム300のエネルギー源ドライバ336から生じるドライバ電流によってアクティブ化される。さらに、サイクルタイマ212はゼロの値に初期化される。
【0075】
ステップ550で、フェースプレート23から温度読み取り値が取得される。この例では、プロセッサ44は温度感知デバイス332から温度読み取り値を取得する。この例では、読み取り値は約41.5℃であることが想定される。
【0076】
ステップ570で、サイクルタイマ212は、LEDアレイ328がこのサイクル中でこれまでにアクティブであった時間量を反映するように更新される。さらに、パワーカウンタ216の更新によって、サイクル中でこれまでに送られたパワーが更新される。これに先立って、ステップ560で、温度が制限範囲内であるかどうかが判別される。この例では、取得された温度読み取り値が、記録204のフィールド6およびフィールド7で指定された上限および下限と比較される。温度が制限範囲内でないことが判別されると、LEDアレイ328の駆動レベルが調整される。具体的に言えば、この例では、ステップ565で、アレイ駆動電流およびサイクル持続時間が調整される。温度読み取り値が高すぎる場合、このケースのように、LEDアレイ328の駆動電流が低減され、サイクル時間が増加される。温度読み取り値が低すぎる場合、LEDアレイ328駆動電流が増加され、サイクル時間が低減される。当業者であれば明らかなように、これらの変更は、サイクル中に、指定された制限範囲内で温度を維持しながら、ほぼ同じターゲットパワー送達を維持するために実行される。例えば温度が高すぎる場合、この例でのように、LEDアレイ328への駆動電流を低減することによって、熱出力が減少し、熱をより容易に放散させることができる。しかしながら、サイクル時間が増加するため、サイクル中に送達される全パワーは同じままである可能性がある。
【0077】
方法400を進めると、ステップ580で、処方計画が完了したかどうかが判別される。この例では、タイマ変数212の値が、記録204のフィールド3で指定されたサイクルの持続時間と比較される。サイクルタイマの値の方が小さい場合、プロセスは完了せず、方法400はステップ550にループバックする。他の実施形態では、処方計画の完了を決定する他の方法を使用することができる。例えば、パワー送達を処方計画完了の決定の基礎として使用することが可能であり、パワーカウンタ216に従ってターゲットパワーが送達された場合にのみ処方計画の完了とみなす。この実施形態および他のこうした実施形態は、本発明の範囲内である。この例ではこの時点で、サイクルが完了していないと想定され、ステップ550が再度実行されることになる。
【0078】
方法400の実行を進めると、ステップ550で開始されるいくつかのループ実行後に、サイクルが完了したものと判別される。したがって、ステップ590が実行される。このステップでは、スピーカ320を通じて4つのビープアラームを発することによって、ユーザにサイクルの完了が警告される。ステップ590で、治療が終了する。LEDアレイ328は、その駆動電流を切断することによってオフになる。デバイス20はパワーダウンされて低パワーモードに入り、スイッチ35が押されるまで待機し、この時点で再度方法400が実行されて、ステップ410から開始する。
【0079】
デバイス20の異なる実施形態を使用する方法400の実行により、結果として、前述の実行例とは異なる進行が行われる場合がある。例えば図12に示されるように、方法400は、EEPROM312を含まないフェースプレート23aが接続されたデバイス20a(異なるフェースプレート)によって実行することが可能である。このケースでは、フェースプレートのタイプを識別するために、レジスタ348aがフェースプレート23a上に存在する。デバイス20aは、デバイス20aの構成要素の参照番号が接尾辞「a」を含むこと以外は、ほぼデバイス20と同じである。デバイス20aを使用する方法400の実行により、第1の例示的実行からのいくつかの変形が生じる。1つの変形は、ステップ440で、EEPROMが検出されないことであり、これによってステップ460の代わりに、ステップ450が実行されることになる。ステップ450で、フェースプレートのタイプが検出される。使用される電気的コーディングは、フェースプレートタイプに使用される様々なレジスタに対応して、異なる電圧の形をとる。したがって、ステップ450で検出されたフェースプレートタイプに従い、プロセッサ44によって記録204aに対応するデータが取り出される。さらに、フェースプレート23a上にはEEPROMが存在しないため、EEPROMからではなくデータベース200aから記録が取り出される。取り出されたデータは、治療の実施中に使用するために、RAM308aに移動される。
【0080】
異なる動作状態にあるデバイス20を使用して方法400を実行すると、前述の例示的実行とは異なる進行で方法400が実行される可能性もある。例えば、データベース200に含まれるデータが破損する可能性がある。したがってステップ470で、データは無効であると決定される。したがってステップ475が実行され、スピーカ320に可聴アラームが送信される一方で、パワーLED316には赤色のフラッシュに変える信号が送信される。アラームに続いて、方法400はステップ410に進み、ユーザがスイッチ35を押すことによってアラームに応答したかどうかが判別される。例えば、アラームに応答して、ユーザは、不適切に接続されたフェースプレートから生じる問題を訂正するためにフェースプレート23を再接続すること、または障害のあるフェースプレートから生じる問題を訂正するためにフェースプレートをスワップすることができる。スイッチ35が押される場合、方法400は再度実行され、アラームを生成した方法400の初期実行中に方法400を検証ステップに進めた、同じ初期化および検出ステップに進む。スイッチ35が押されない場合、プロセッサ44はステップ411で、低パワーモードであるかどうかを判別する。低パワーモードである場合、ステップ411にループバックする。そうでなければ、プロセッサ44は、ステップ412でゼロの値に達したかどうかを判別するタイマ変数204の値を第1に取り出すことによって、低パワーモードに入るタイミングであるかどうかを判別する。低パワーモードに入るタイミングであると判別された場合、デバイス20はステップ413で、スイッチ35が押されるまで低パワーモードに入る。そうでない場合、方法400は、低パワーモードに入るタイミングになるまで、またはスイッチ35が押されるまで、ステップ410、411、および412をループする。
【0081】
本明細書で説明されたデバイス、方法、および材料は、薬剤、有効成分、またはサプリメントと組み合わせて使用することができる。
【0082】
例えば、過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸を使用する座瘡の治療計画または予防計画は、過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸を含む組成物を、1日に2回患部に塗布することを含むことができる。この組成物は、重量または体積で、約0.5%から約10%の過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸、より好ましくは約0.8%から約7%の過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸、さらにより好ましくは約1.0%から約6.5%の過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸を含むことができ、治療されることになる皮膚領域に塗布される。治療は、約5%の過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸を含む組成物から開始すること、ならびに、その後の治療では、約1%または2%の過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸まで用量を減らすこと、を含むことができる。次いで材料38が皮膚に塗布され、その後皮膚は、ある期間、エネルギー源に暴露される。別の方法として、材料38は、組成物の前に皮膚に塗布することができる。
【0083】
本発明の座瘡治療または予防のための方法の他の例によれば、材料38自体が、過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸を有する。材料38は、重量または体積で、約0.5%から約10%の過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸、より好ましくは約0.8%から約7%の過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸、さらにより好ましくは約1.0%から約6.5%の過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸を含むことができる。治療は、約5%の過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸を有する材料38から開始すること、ならびに、その後の治療では、約1%または2%の過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸まで用量を減らすこと、を含むことができる。その後皮膚は、所望の期間、治療デバイスに暴露される。
【0084】
この例では治療デバイスは、電磁放射を約380nmから約460nmの範囲内に、より好ましくは約395nmから約430nmの範囲内に、さらにより好ましくは、約405nmから約425nmの範囲内に、設定することができる。電磁放射は約415nmとすることができる。別の方法として、または加えて、デバイスは、約460nmから約900nmの範囲内の、より好ましくは約550nmから約900nmの範囲内の、さらにより好ましくは、約570nmから約850nmの範囲内の、電磁放射を備えることができる。この電磁放射は約630nmとすることができる。
【0085】
本発明の座瘡治療のための方法では、材料38が所望の量の過酸化ベンゾイルおよび/またはサリチル酸を含み、この方法は、およそ1週間に1回、およそ1日に1回、または1日に複数回、実行することができる。最も好ましくは、この方法はおよそ1日に1回実行される。エネルギー源は、方法が実行されるごとに、約10秒から約60分の範囲内、より好ましくは約30秒から約30分の範囲内、さらにより好ましくは約60秒から約10分の範囲内の持続時間で、治療されることになる皮膚の各セクションに適用することができる。この持続時間は約90秒の長さとすることができる。治療されることになる皮膚の各セクションによって受け取られる用量は、約5Jから約60Jの範囲内、より好ましくは約10Jから約50Jの範囲内、さらにより好ましくは約20Jから約40Jの範囲内とすることができる。この用量は約30Jとすることができる。治療は、個人の必要性に応じて、約1週間から約12週間の期間で、より好ましくは約3週間から約10週間の範囲内で、最も好ましくは約6週間から約8週間の範囲内で、適用することができる。座瘡の治療の場合、治療は、顔または患部を1週間から2週間にわたって1日に1回から2回、または細菌の数が所望のレベルに低下するまで、治療することによる治療計画を適用することによって、およびその後、1週間に1回から2回の管理計画を適用することによって、適用することも可能である。
【0086】
しかしながら、病気の重症度および/または性質、ならびにユーザの皮膚の特性に応じて、必要な時間および/または合計用量がかなり少ない場合がある。
【0087】
他の薬剤、有効成分、またはサプリメントが、本明細書で説明されたデバイスおよび材料を使用する他の適応症の治療または予防に使用可能であることが理解されよう。
【0088】
現在使用されている薬剤、有効成分、またはサプリメントは、本発明のデバイス、材料、および方法と共に使用される場合、有効性の増大が実証でき、したがって、所望の結果を達成するためには、薬剤、有効成分、またはサプリメントの削減、ならびに/あるいは治療時間の短縮が必要であることが理解されよう。例えば、青色光(波長405nmから425nmの間の光)は皮膚によって吸収可能であり、座瘡の治療または予防に使用される過酸化物の有効性を高めるのに十分なだけ、皮膚を温めることができる。こうしたケースでは、有利なことに、現在推奨されている過酸化物の量または過酸化物の塗布期間が削減される可能性がある。青色光は、皮膚上に存在する座瘡の原因となるいかなる細菌の生存に対しても有害であることにより、相乗効果を提供することもできる。この分野で知られているように、P座瘡は、紫外領域から約430nmまでの光を吸収し、約630nmの光も吸収する。青色光の光線療法は、尋常性P座瘡の大多数の患者に有効である。細菌は、自然発生の光増感剤である内因性ポルフィリンからなる。この光増感剤は、約405nmから425nmの間の青色光エネルギーを吸収し、細菌細胞を単純に破壊する一重項酸素を形成する。これらの波長で皮膚に投与された光は、通常、表皮によって吸収され、少なくとも約1mmの深さまで浸透可能である。
【0089】
本発明のデバイス、材料、および方法は、光若返り治療にも使用可能である。光若返り治療は、例えば、約500nmから約1000nmの範囲内、より好適には約550nmから約900nmの範囲内、さらにより好適には約570nmから約650nmの範囲内での主要な放出を含む、電磁放射を伴うデバイスの使用を含むことができる。最も好ましい主要な電磁放出は、約580nm、約630nm、約633nm、約660nm、および/または約800nmから約900nmの範囲内からの放出で使用される。さらにデバイスは、炎症の低減、細胞修復の促進、小じわ及びしわの出現の減少、細孔サイズの減少、赤味の減少、ならびに皮膚組織の改善の効果を有することが可能な、超音波またはマイクロ波エネルギーを提供するようにも適合可能である。別の方法として、こうした超音波またはマイクロ波エネルギーは、デバイスの適用とは別に適用可能である。
【0090】
本発明のデバイス、材料、および方法は、セルライトの治療にも使用可能である。セルライトの治療は、例えば、約500nmから約900nmの範囲内、より好適には約550nmから約800nmの範囲内、さらにより好適には約650nmから約750nmの範囲内での主要放出を含む、電磁放射を伴うデバイスを使用することを含むことができる。セルライトを治療するための他の好ましい電磁放射線源には、約810nmでのレーザエネルギーまたはLEDエネルギー、あるいは高周波と赤外線放射との組合せが含まれる。レーザエネルギーまたは他の潜在的に有害な放射線源が使用される場合、治療は医療専門による監視が必要な可能性があることに留意されたい。セルライト治療の長さは、約10秒から約180分の範囲内、より好ましくは約20秒から約60分の範囲内、さらにより好ましくは約30秒から約10分の範囲内とすることができる。
【0091】
患者が、皮膚の治療されるセクションにおいて、例えば約50mJから約100Jの範囲内、より好ましくは約500mJから約80Jの範囲内、さらにより好ましくは約1Jから約50Jの範囲内の合計用量を受けるように、治療を受ける病気に応じて、治療の周波数、反復回数、およびパルスの持続時間などのパラメータを調節することができる。
【0092】
当業者であれば、ユーザの皮膚における色素の量は、本発明のデバイスおよび材料を使用する治療に必要な期間および/または強度に影響する可能性があることが理解されよう。例えば皮膚における色素の量は、皮膚表面での光の吸収に直接比例する。したがって、より濃い色の皮膚タイプの表面の場合、色白の皮膚タイプに比べて、例えば約1〜2mm深さでは光の吸収がより多く、例えば約3〜4mm深さへの光の浸透はより少ない可能性がある。より深い浸透が望ましい治療の場合、より濃い色の皮膚タイプについては治療の期間および/または強度が増加される可能性がある。
【0093】
本発明のデバイスおよび材料は、この分野で知られた治療計画と共に使用することができる。すでに知られた治療計画に必要ないかなる調整も当業者には明らかであり、過度の実験は不要なはずである。本発明のデバイスおよび材料は、座瘡、関節痛、慢性疼痛、手根管症候群、細胞損傷、軟部組織損傷、TMJ、糖尿病性神経障害、神経痛、老化肌、湿疹、酒さ、光線性角化症、季節性情動障害、炎症、小じわおよびしわ、セルライト、粘膜炎(口腔粘膜炎)、乾癬、口腔カンジダ、口腔癌、創傷、被膜炎、滑液嚢炎、捻挫、筋違い、血腫、および腱炎などの軟部組織損傷、骨関節炎、リウマチ様関節炎、ならびにじん帯および腱の損傷、腱炎などの急性および慢性の関節障害、ヘルペス後神経痛などの慢性疼痛、慢性の背痛および頸痛、中足骨痛症、三叉神経痛、上腕神経痛、足底腱膜炎、細胞損傷、などの病気の治療に使用することができる。
【0094】
電磁放射を使用する治療は、偽関節および小骨の骨折、ヘルペス、アフタ性潰瘍、下腿潰瘍、皮膚炎、創傷治癒、やけど、急性副睾丸炎、耳鼻喉頭科学、婦人科学、産科学、表層APの刺激および調整、美容上の欠陥、その他を治療するためにも使用可能である。
【0095】
本発明のデバイスおよび材料は、全体的に皮膚の外観を改善するためにも使用可能である。皮膚の外観のいかなる改善も一時的またはある程度永続的とすることが可能であり、皮膚の明るさ、透明感、きめ、および滑らかさなどに関して測定することができる。
【0096】
さらに他の変形では、EEPROM312のコンテンツをデータベース200の更新に使用することができる。一例として、データベース200は、デバイス20に含まれたフラッシュRAMまたはハードドライブなどの、別の永続記憶デバイス内で管理することが可能である。したがって、EEPROM312を含むフェースプレート23がデバイス20に接続された場合、永続記憶デバイスはEEPROM312のコンテンツで更新することができる。
【0097】
さらに他の変形では、制御メカニズム300を異なる要素を使用して実施することができる。例えば、制御メカニズム300における動作は、アナログ制御回路を使用して実施することができる。さらに他の変形では、プログラム可能論理アレイ(PLA)またはカスタム設計プロセッサを、プロセッサ44として使用することができる。他の変形では、他のタイプのコントローラをプロセッサ44として使用することができる。さらに他の変形では、フラッシュメモリ304を、EEPROM、読み取り専用メモリ(ROM)、またはハードドライブなどの不揮発性記憶デバイスに置き換えることができる。さらに他の変形では、RAM308の代わりにフラッシュメモリを使用することができる。さらに、EEPROM、ROM、RAM、ハードドライブ、フラッシュRAM、およびその他などの記憶デバイスは、デバイス20がアクセス可能な情報を更新するために記憶デバイスが交換可能なように、取り外し可能とすることができる。他の変形では、パワードライバ344を制御メカニズム300の一部とすることができる。さらに、様々な入力および出力デバイスを、スイッチ35、パワーLED316、およびスピーカ320の代わりに使用することができる。例えば、様々なタイプの光または複数の光を、パワーLED320の代わりに使用することができる。スピーカ320は、バイブレータ、またはユーザの注意をひきつけることができる他のデバイスに置き換えることができる。スイッチ35は、押しボタンスイッチまたはタッチセンサ式スイッチの形をとることができる。
【0098】
他の変形では、デバイス20の動作時に、データをRAM308に移動させる必要なしに、EEPROM312またはフラッシュメモリ304から記録204に直接アクセスすることができる。さらに他の変形では、記録または複数の記録に対応するデータの一部のみがEEPROM312内に存在し、残りはデータベース200内に含まれるものとすることができる。他の変形では、制御メカニズムはフェースプレート23上に常駐することも可能であり、フェースプレート23上での方法400またはその一部の実施を可能にする。
【0099】
他の変形では、方法400は、ユーザに警告およびアラームを通知するために、様々な回数のビープ音および光信号ならびに待機時間が使用されるように、変更可能である。例えば、音声アラームの代わりに追加のLEDを使用することができる。あるいは、様々なタイプの光および色を使用することができる。LEDの色の代わりに輝度を変更するか、または様々な色の変化を使用することができる。待機時間も変更可能である。
【0100】
次に、図13〜16を参照すると、ヘッド22の設計および関連方法に対する改良の様々な実施形態が示される。こうした改良は、ユーザがヘッド22から放出される放射線に有害に暴露される可能性を低減させるため、およびデバイスの機能を向上させるために提供される。図13〜14のいずれか1つに示されるようなヘッド22は、治療デバイス20の一部として組み込まれ、前述および図面に記載の方法400の一部として利用されることを意図するものである(以下で説明するように適用可能な場合は、特定の修正の対象となる)ことを理解されよう。図13〜16に記載の改良点は、例えばデバイスの一定の動作を制限することが望ましい、他のデバイスおよび方法に組み込むことも可能である。本明細書で提供される説明は、いかなる場合も、こうした他のデバイスへの適用を制限することを意図していない。
【0101】
次に、図13〜16に示された改良点についてより詳細に説明する。前述のように、ヘッド22の対応する要素を表すためには、対応する参照番号が使用される。
【0102】
図13〜14のそれぞれにおいて、ヘッド22は、外表面26、外表面26を介した材料38の分配を可能にするための1つまたは複数の開口28、および、電磁放射を放出するためのエネルギー源30を含む。ヘッド22は、プリント回路基板(PCB)または等価機能構造を備えることが可能な、基部57をさらに含む。PCB57は、エネルギー源30から放出されるエネルギーを反射することが可能な表面を有する。こうした表面は、エネルギー源30が可視スペクトル内の電磁放射を放出する白色材料、エネルギー源が赤外線スペクトル内の電磁放射を放出する金色材料、または、エネルギー源が紫外スペクトル内の電磁放射を放出する銀色材料などの、反射性材料を使用して、PCB57の上部をカバーまたはコーティングすることによって、構築することができる。示された実施形態は外表面26を含むが、ヘッド22は外表面26なしで、または材料38なしで使用可能であることが理解されよう。
【0103】
好ましい実施形態では、ヘッド22は、図13〜14に示されているフェースプレート23と、フェースプレート23を備えたベースプレート25とを備える。他の実施形態では、フェースプレート23およびベースプレート25は、ヘッド22用の均一構造の一部として一体型で形成することができる。便宜上、ヘッド22という用語は、実施形態がヘッド22またはヘッド22のフェースプレート23部分のいずれかとすることが可能であるという理解と共に使用される。
【0104】
図13A〜13Eのそれぞれでは、ヘッド22は、近接センサ600および放射線シールド602をさらに含む。近接センサ600は、エネルギー源30の活性化を安全に制御するために、皮膚へのヘッド22の接近についての信号を発信するように動作する。以下に、近接センサ600の様々な実施形態についての他の説明が提供される。放射線シールド602は、ヘッド22の両側から放出される放射線の可能性を低下させるため、およびエネルギー源30から放出されるエネルギーを反射するために、エネルギー源30を取り囲む。図14aに示されるように、反射性および不透明な材料602aを使用してフェースプレート23の側面部をカバーまたはコーティングすることによって、放射線シールド602を構築することができる。別の方法として、図14bに示されるように、放射線シールドは、ヘッド22とは別の材料602b(ヘッド22内に配置された材料)から構築することができる。放射線シールド602は、ヘッド22の側面から放射線が放出されるのをシールドするために好適な不透明プラスチックまたは任意の他の材料から形成することができる。さらに、反射性シールド602を形成する材料も、エネルギー源30が可視スペクトル内の電磁放射を放出する白色プラスチック、エネルギー源が赤外線スペクトル内の電磁放射を放出する金色材料、または、エネルギー源が紫外スペクトル内の電磁放射を放出する銀色材料などの、反射性とすることが可能である。
【0105】
したがって、放射線シールド602の反射性表面と組み合わされたPCB57の反射性表面は、反射性表面が存在しない場合に比べて、治療フルエンスを300%から400%まで増加させる放射線リサイクルを達成することができる。さらに屈折率整合が、フルエンスをさらに20%増加させる場合もある。
【0106】
図13Aを再度参照すると、近接センサ600の一実施形態は、電気機械的に動作する。したがって、フェースプレート23を治療表面に当てる圧力が検出され、エネルギー源30の活性化を制御する際に使用される。圧力検出は、移動可能なフェースプレート23とPCB57との間に圧力感知デバイスを配置することによって実現可能である。一実施形態では、圧力検出は、ボス延長部604、および制御メカニズム300に電気的に接続された弾性またはばね式の押しボタンスイッチ606を使用することによって実現可能である。フェースプレート23が、皮膚などの表面と接触するように配置されると、ボス延長部604が押しボタンスイッチ606方向に移動され、押しボタンスイッチ606はこの移動に応答して信号を生成する。押しボタンスイッチはPCB57に接続され、PCB57内の回路を通じて制御メカニズム300およびプロセッサ44と通信する。
【0107】
押しボタンスイッチ606の例については明らかにされたが、外表面26または放射線シールド602の外縁部608上に配置された歪みゲージあるいは感圧フィルムまたはタッチプレートなどの他の電気機械式スイッチが利用可能であることも理解されよう。
【0108】
図13Bを参照すると、近接センサ600の他の実施形態は、抵抗を測定することによって動作する。導電ポリマなどの導電性材料618が外表面26および/または放射線シールド602の外縁部608に適用され、リード線619が導電性材料618とPCB57との間に延在する。このようにして、PCB57に含まれる回路を通じて、プロセッサ44との電気接続を確立する。好ましい実施形態では、適用された導電ポリマは、リード線619からパワーを引き込む少なくとも2つの接点620を含む。通常、10個の接点が適切であろうとみなされる。接点は、送達される放射輝度を妨げないように配置されるが、一部の実施形態では何らかの妨害が発生する可能性がある。接点616は安全超低電圧(SELV)の電圧によってバイアスがかけられ、隣接する各接点620間を導電性材料618に沿って電流が通過できるようにする。場合によっては存在する電流が、ユーザがヘッド22と接触した際にいかなる不快な電気的刺激も受けないように、10uA程度に低くすることが可能である。
【0109】
ヘッド22が皮膚表面に係合するかまたはこれに接近した場合、皮膚によって影響される抵抗の結果として接点620間の抵抗が変化する。したがって電圧低下が発生し、この電圧の低下は、接点620と通信しているプロセッサ44によって検出可能である。したがってプロセッサ44は、当業者に知られた様式で、接点620から受け取られる電圧を監視し、エネルギー源30へのエネルギー供給を適宜活性化または非活性化することができる。
【0110】
図13Cを参照すると、近接センサ600の他の実施形態は、静電容量を測定することによって動作する。近接センサ600は、フェースプレート23の外表面26または外縁部608に成形または固定されたアンテナ630または他の容量センサ(ワイヤまたは他の好適な導電性材料とすることができる)を含む。この実施形態では、近接センサ600はプロセッサ44と通信する感知回路を含む。感知回路は、当業者に知られた様式で、アンテナ620に定電圧をかけること、および静電容量のいかなる変化も検出することが可能である。例えば、量子研究グループによるQT113データシートに記載されているように、「キルヒホッフの電流則」を使用して、電極またはアンテナの静電容量の変化を検出することができる。キルヒホッフの電流則によれば、容量感知に適用される場合、アンテナ630の界磁電流はループを完了し、静電容量が感知されるようにその供給源に戻る。このようにして、キルヒホッフの電流則が容量界磁フローに適用される。推測によれば、信号用接地およびターゲットオブジェクトの両方が、動作のために容量センサに関する何らかの方法でまとめて結合される。実際の有線接地接続が動作するが、接地への容量結合も可能である。
【0111】
感知回路は、信号を得るために電荷移動サイクルのバーストを使用することができる。アンテナまたは外部電極が感知コンデンサとして動作し、容量荷電方法を使用してこの静電容量と内部固定コンデンサとが比較される。
【0112】
ヘッド22が皮膚表面に押し付けられるか、またはこれに接近して位置決めされた場合、皮膚はアンテナ630周囲の容量界磁に妨害を発生させ、感知回路によってプロセッサ44に信号が送られ、これによってエネルギー源30を適宜活性化または非活性化することができる。
【0113】
図13Dを参照すると、近接センサ600の他の実施形態は、皮膚表面への接近を検出するための光学手段またはソナー手段を使用することによって動作する。近接センサ600は、PCB57に含まれる回路にどちらも電気的に接続された受信器640および送信器642を含む。送信器642は、皮膚表面で反射し、受信器640によって受信される光または音声の信号を発信する。受信器640は、PCB57に含められた回路を介してプロセッサ44と通信し、皮膚への所定の接近に従って、エネルギー源30へのエネルギー供給を活性化または非活性化する。
【0114】
送信器642は、好ましくは人間の目や耳では検出不可能であり、人間の目や耳に障害または不快感を発生させることのない光または音声を発する。例えば、送信器642は、任意の波長領域内の光を発することができるが、当業者に知られている800〜950nmの範囲内となるような赤外領域内で伝送するように最適に構成される。次に、例えば、受信器640は、送信器642によって発せられた波長領域内の光にのみ応答するように、最適に構成することが可能であり、エネルギー源30によって発せられた光には応答しない。当業者であれば理解されるように、検出器640は、所定の距離内での皮膚の存在を示すように構成することができる。こうした距離は、最適には0.5〜10cmである。
【0115】
図13Eを参照すると、近接センサ600の他の実施形態は、温度を測定することによって動作する。近接センサ600は、外表面26または放射線シールド602の外縁部608の上または内部に配置された熱導体651および熱変換器653(または前述のような導体51および変換器53)を含む。ヘッド22が皮膚に近づくかまたはこれと係合した場合、熱導体651は、熱変換器653から離れるように、または熱変換器653に向けて、熱を導電させることになる。十分な量の熱が移動されると、熱変換器653はエネルギー源30へのエネルギー供給を活性化または非活性化させるために、PCB57に信号を提供する。
【0116】
当業者には知られているように、熱変換器653は、温度の様々な変化が検出される場合、プロセッサ44に信号を提供するように構成することが可能であり、こうした変化は所与の時間にわたって検出される。最適には、熱変換器653は短時間でのわずかな温度変化にも応答し、こうした温度変化は最適には1〜3℃の間であり、こうした時間は0.1〜2.0秒の間である。
【0117】
次に図15を参照すると、本発明の実施形態に従ったデバイス20bのある構成要素のブロック図が示されている。この実施形態では、デバイス20bは、フェースプレート23b上に近接センサ600を備えている。近接センサ600は、皮膚などの治療表面へのフェースプレート23の接近に基づくエネルギー源30の活性化の制御を助けるために、フェースプレート23b上に存在する。デバイス20bは、デバイス20bの構成要素の参照番号が接尾辞「b」を含むこと以外は、ほぼデバイス20と同じである。近接センサ600は制御メカニズム300に動作可能に接続されるため、プロセッサ44bに信号を伝送するように動作可能である。この信号は、治療表面へのフェースプレート23の接近に応じて、プロセッサ44bによって解釈可能である。前述のように、いくつかの実施形態では、近接センサ600は、信号の検出および伝送を容易にするために追加のセンサ回路を含むことができる。
【0118】
図16を参照すると、エネルギー源30bの接近制御された活性化のための方法が全体として1600で示されている。方法を説明しやすくするために、方法1600はデバイス20bを使用して実行されるものと想定する。さらに、方法1600の以下の考察によって、デバイス20bおよびその様々な構成要素を詳細に理解することになる。しかしながら、デバイス20bおよび/または方法1600は変更可能であり、互いに関して本明細書で考察された通りに動作する必要がないこと、およびこうした変形が本発明の範囲内であることが理解されよう。
【0119】
方法1600は、参照番号600番台または700番台のステップを除いて、方法400と同様である。具体的に言えば、参照番号が600番台のステップは方法400のいくつかのステップをまとめたものに対応し、方法1600の例示を簡略化するためにまとめられている。より具体的に言えば、ステップ601は、方法400のステップ480、490、および495に対応する。さらに602は、方法400のステップ501、502、および503の検出ステップに対応する。加えてステップ603は、電流がエネルギー源30に送られるステップ560および564に対応し、他のパラメータは、検出された皮膚温度および他のパワー送達測定値に基づいて調整される。
【0120】
これに対して、参照番号が700番台のステップは、方法1600だけに見られ、エネルギー源30の接近制御された活性化を実施する際に使用される。したがって、方法1600の以下の説明は、これらのステップの実行に焦点をあてる。
【0121】
方法1600の実行は、デバイス20が低パワーモードの間に、スイッチ35bを押してデバイスをオンにすることによって、方法400の実行と同様の様式で開始される。ここで、方法1600のステップ520まで、およびこれを含むステップは、前述の方法400の対応するステップとほぼ同じであることが、当業者に明らかとなろう。したがって、方法1600のステップ520までの実行例が前述の方法400の実行例とほぼ同じであるという想定により、方法1600の実行例の説明はステップ520から続行される。ステップ520で、容器36bがアクティブ化されることがユーザに警告される。この例では、プロセッサ44bはパワーLED316bおよびスピーカ320bに信号を送り、パワーLED316bの色を緑に変更して、2つの長いビープ音を発する。その後プロセッサ44bは、方法400を進めるまでに2秒の遅延を発生させる。ここで当業者に明らかなように、他の実施形態では、ユーザの警告は、ポンプ36bのアクティブ化に注意を向ける必要性の程度、および、スイッチ35bが押された時間から治療の開始準備に必要な時間などの、いくつかの基準に従って変更される可能性がある。
【0122】
方法1600を進めると、容器36bがアクティブ化される。このアクティブ化は、デバイス20bが治療表面に対して遠くに配置されており、その後所望の近接位置に配置されることによってタイムアウトされなかった場合にのみ実行される。これにより、デバイスが材料38bを送りすぎることが防止される。制御メカニズム300bは、ポンプドライバ344bに信号を送信することによって容器36bをアクティブ化し、この信号によって、容器36に含まれる一定量の材料38がポンプによって送り出される。アクティブ化またはパルスの数は、方法400の実行と同様に、記録204bのフィールド8に従って決定される。この例では、アクティブ化は3パルスごとである。他の実施形態では、容器36bを手動でアクティブ化することができる。例えば、デバイス20bは、ユーザが正しい量の材料38を手動で放出できるように、手動のアクティブ化ごとに長いビープ音を生成することができる。他の実施形態では、デバイス20bはいかなる材料38bも必要とせずに動作可能である。これらおよび他のこうした実施形態は、本発明の範囲内である。
【0123】
ステップ720で、ユーザには、エネルギー源30bが活性化されることが警告される。この例では、プロセッサ44bは、2つの長いビープ音を発する信号が、スピーカ320bに送達される。次にプロセッサ44bは、方法1600を進行するまでに1秒の遅延を発生させる。当業者であれば明らかなように、他の実施形態では、ユーザの警告は、治療の開始に注意を向ける必要性の程度、および、スイッチ35bが押された時間から治療の開始準備に必要な時間などの、いくつかの基準に従って変更される可能性がある。1秒の遅延に続き、エネルギー源が活性化され、治療サイクルの開始を知らせる。この実施形態では、LEDアレイ328bは、制御メカニズム300bのエネルギー源ドライバ336bから生じるドライバ電流によって活性化される。さらに、サイクルタイマ212bはゼロの値に初期化される。
【0124】
ステップ740で、近接センサ600(図13A〜13Eで開示され説明されたものを含む任意の近接センサ600)が監視される。ユーザの皮膚との所望の接近または係合がプロセッサ44bによって検出されない場合には、方法はステップ750へと進む。検出された場合には、方法はステップ760へ進み、その実行について以下で説明する。ステップ750で、制御メカニズム300bによって管理されるタイムアウトカウンタがプロセッサ44bによってアクセスされる。このタイムアウトカウンタは、デバイス20bが治療表面から離れていた時間を表す値を有する。このカウンタは、プロセッサ44によって、制御メカニズム300によって管理される最大タイムアウト変数と比較される。最大タイムアウト変数によって格納される値は、デバイス20bが治療表面から離れることができる最大許容時間を表す。最大タイムアウトに含まれる値は設定可能であるが、最適には1〜20秒の範囲内の時間を表す。タイムアウトカウンタによって表される値が最大タイムアウト変数の値よりも少ない場合には、方法はステップ740へと進められ、デバイス20bが表面への所望の接近範囲内に移動されるか、またはカウンタが最大タイムアウト変数内の値を超えてタイムアウトが発生するまで、ステップ740と750との間をループする。タイムアウトが発生する前に、デバイス20bが所望の近接範囲内に移動された場合には、方法はステップ760へと進められ、エネルギー源30がオンになり、その後ステップ550が実行される。タイムアウトが発生すると、方法はステップ590へと進み、デバイス20bは前述のようにして低パワーモードに入る。
【0125】
ステップ550で、フェースプレート23から温度読み取り値が取得される。この例では、プロセッサ44bが、温度感知デバイス332bから温度読み取り値を取得する。ステップ603で、エネルギー源30に送られる電流ならびに他のパラメータが、例示した方法400のステップ560とステップ565の実行中に前述のようにして検出された皮膚温度に基づいて調整される。
【0126】
方法1600を続けると、ステップ570で、必要な内部パラメータが治療実施の進行を反映するように調整される。ステップ740で、近接センサ600(図13A〜13Eに従って開示され説明されたものを含む任意の近接センサ600)が監視される。ユーザの皮膚との所望の接近または係合がプロセッサ44bによって検出されない場合には、方法はステップ750へと進む。検出された場合には、方法はステップ580へ進み、治療プロセスの完了が決定される。方法がステップ750へ進む場合には、方法は、デバイスが治療表面への所望の近接範囲内に移動されるまで、または、デバイス20bがタイムアウトによってパワーダウンされるまで、前述のようにしてステップ750とステップ740の間でループする。治療表面が、提供された治療タイプにとって所望の近接位置にある場合には、プロセッサ44bが近接センサ600を監視することによってこの接近を検出することができるように、所望の近接範囲は、近接センサ600および制御メカニズムを適切に構成することによって調整可能である。
【0127】
前述の詳細な説明は、本発明を実施することが企図された現時点で最良のモードである。この説明は、限定的な意味ではなく、単に本発明の一般的な原理を例示する目的で行われている。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって最も良く定義される。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】本発明の一態様におけるデバイスの正面図である。
【図2】図1のデバイス内で使用される取り外し可能容器を示す正面図である。
【図3】図1のデバイスを示す分解側面図である。
【図4】図1のデバイスを示す背面図である。
【図5】本発明の他の態様において、インターネットを介してデータベースサーバに接続されたデバイスを示す図である。
【図6】図1のデバイスについて、プロセッサのステップを詳細に示すコンピュータフロー図である。
【図7】本発明の一態様における図1のデバイスの断面図および温度感知デバイスを示す図である。
【図8】本発明の一態様における電子構成要素を示すブロック図である。
【図9A】本発明の一態様における方法を示す流れ図である。
【図9B】本発明の一態様における方法を示す流れ図である。
【図10A】図1のデバイスついてのヘッド設計を示す側面図である。
【図10B】図1のデバイスついてのヘッド設計を示す側面図である。
【図10C】図1のデバイスついてのヘッド設計を示す側面図である。
【図10D】図1のデバイスついてのヘッド設計を示す側面図である。
【図10E】図1のデバイスついてのヘッド設計を示す側面図である。
【図10F】図1のデバイスついてのヘッド設計を示す側面図である。
【図11】本発明の他の態様において、アダプタが取り付けられた図1のデバイスを示す分解側面図である。
【図12】フェースプレートがEEPROMを含まない本発明の態様における電子構成要素を示すブロック図である。
【図13A】本発明において、近接センサを組み込んだ治療デバイスについてのヘッドの実施形態を示す斜視断面図である。
【図13B】本発明において、近接センサを組み込んだ治療デバイスについてのヘッドの実施形態を示す斜視断面図である。
【図13C】本発明において、近接センサを組み込んだ治療デバイスについてのヘッドの実施形態を示す斜視断面図である。
【図13D】本発明において、近接センサを組み込んだ治療デバイスについてのヘッドの実施形態を示す斜視断面図である。
【図13E】本発明において、近接センサを組み込んだ治療デバイスについてのヘッドの実施形態を示す斜視断面図である。
【図14a】本発明において、放射線シールドを組み込んだ治療デバイスについてのヘッドの実施形態を示す断面図である。
【図14b】本発明において、放射線シールドを組み込んだ治療デバイスについてのヘッドの実施形態を示す断面図である。
【図15】本発明の一態様における電子構成要素を示すブロック図である。
【図16A】本発明において、有害な電磁放射線への暴露を減らすための方法を示すフロー図である。
【図16B】本発明において、有害な電磁放射線への暴露を減らすための方法を示すフロー図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)所定の波長の電磁放射線を放出するためのエネルギー源と、
b)所定の表面に対するデバイスの接近を感知するための近接センサであって、前記表面への接近に従って前記電磁放射線の放出を活性化または非活性化するための信号を前記エネルギー源に送る近接センサと、
を備えることを特徴とする電磁放射線を供給するための治療デバイス。
【請求項2】
前記エネルギー源による望ましくない方向への電磁放射線の放出をシールドするための放射線シールドをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記近接センサは、前記デバイスと前記所定の表面との間の機械的な係合を感知する機械センサを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記近接センサは、前記デバイスが前記所定の表面に接近するときに抵抗の変化を感知する抵抗センサを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記近接センサは、前記デバイスが前記所定の表面に接近するときに静電容量の変化を感知する容量センサを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記近接センサは、前記デバイスが前記所定の表面に接近するときに光または音声の信号を送受信するセンサを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記近接センサは、前記デバイスが前記所定の表面に接近するときに温度の変化を感知する温度センサを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
前記デバイスと使用するために所定の材料を投与するための材料投与システムをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記投与システムは手動で操作される、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記エネルギー源および前記投与システムを制御するための制御メカニズムをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記制御メカニズムは、処方計画データを保持するように動作可能な記憶デバイスと、前記処方計画データに従って前記エネルギー源および前記材料投与システムを制御するように動作可能なプロセッサを含む、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記制御メカニズムは、前記処方計画データに従った時間およびパワーレベルで、前記エネルギー源からの前記放射線放出を制御するように動作可能である、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記処方計画データを更新するためにコンピューティングデバイスとの通信を行うように動作可能なインターフェースをさらに備える、請求項11に記載のデバイス。
【請求項14】
前記処方計画データを更新するために少なくとも1つのサーバを有するコンピュータネットワークとの通信を行うように動作可能なインターフェースをさらに備える、請求項11に記載のデバイス。
【請求項15】
前記記憶デバイスは取り外し可能である、請求項11に記載のデバイス。
【請求項16】
前記デバイスは、前記治療デバイスの使用量を表すログデータを前記記憶デバイス内で保持するように動作可能であり、前記デバイスは、前記ログデータをアップロードするためにコンピューティングデバイスとの通信を行うように動作可能なインターフェースをさらに備える、請求項11に記載のデバイス。
【請求項17】
前記エネルギー源は光源である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項18】
前記エネルギー源は、無電極ランプ、マイクロ波、蛍光管、石英ハロゲンランプ、アークランプ、レーザ、レーザダイオード、および発光ダイオードからなるグループから選択される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項19】
前記エネルギー源は、410、415、580、630、660、663、680、800、810、820、830、840、850、および900nmから選択される少なくとも1つのピーク波長を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項20】
前記エネルギー源は、40nm、より好ましくは20nmの帯域幅を有する少なくとも1つのピーク波長を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項21】
前記エネルギー源は、415nmのピーク波長および20nmの帯域幅を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項22】
前記エネルギー源は、活性化されたときに、連続的にまたはパルス的に動作する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項23】
前記エネルギー源および近接センサは、ヘッド内に配置されており、フェースプレートは、前記ヘッドの構造と一体である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項24】
前記エネルギー源および近接センサは、取り外し可能なフェースプレートを有するヘッド内に配置される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項25】
前記投与システムは、材料を収納するための取り外し可能容器を受けるように適合された、請求項8に記載のデバイス。
【請求項26】
前記容器は前記デバイスによって読み取り可能な識別子を有する、請求項25に記載のデバイス。
【請求項27】
前記フェースプレートは、前記ヘッドに機能的に接続された延長部を含む、請求項24に記載のデバイス。
【請求項28】
前記エネルギー源に近接して配置されたエネルギー反射層をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項29】
温度データを前記制御メカニズムに供給するための温度感知デバイスをさらに備える、請求項10に記載のデバイス。
【請求項30】
前記制御メカニズムは、前記受信した温度データが事前に指定した制限範囲外であるときに、前記エネルギー源を調整することが可能である、請求項29に記載のデバイス。
【請求項31】
前記温度感知デバイスはp−n接合ダイオードである、請求項29に記載のデバイス。
【請求項32】
関節痛、慢性疼痛、手根管症候群、細胞損傷、軟部組織損傷、座瘡、TMJ、糖尿病性神経障害、神経痛、老化肌、季節性情動障害、炎症、小じわ及びしわ、粘膜炎、乾癬、酒さ、湿疹、口腔カンジダ、口腔癌、蜂巣炎、ならびに創傷からなるグループから選択された病気の治療のための、請求項1に記載のデバイスの使用。
【請求項33】
座瘡の治療のための、請求項1に記載のデバイスの使用。
【請求項34】
前記エネルギー源は、波長380nmから460nmの範囲内の電磁放射線を放出する、請求項33に記載の使用。
【請求項35】
前記エネルギー源は、波長395nmから430nmの範囲内の電磁放射線を放出する、請求項33に記載の使用。
【請求項36】
前記エネルギー源は、波長405nmから425nmの範囲内の電磁放射線を放出する、請求項33に記載の使用。
【請求項37】
前記エネルギー源は、波長460nmから1000nmの範囲内の電磁放射線を放出する、請求項33に記載の使用。
【請求項38】
前記エネルギー源は、波長550nmから900nmの範囲内の電磁放射線を放出する、請求項33に記載の使用。
【請求項39】
前記エネルギー源は、波長600nmから850nmの範囲内の電磁放射線を放出する、請求項33に記載の使用。
【請求項40】
前記エネルギー源は、波長630nmの電磁放射線を放出する、請求項33に記載の使用。
【請求項41】
光若返り治療のための請求項1に記載のデバイスの使用。
【請求項42】
前記エネルギー源は、波長500nmから1000nmの範囲内の電磁放射線を放出する、請求項41に記載の使用。
【請求項43】
前記エネルギー源は、波長550nmから900nmの範囲内の電磁放射線を放出する、請求項41に記載の使用。
【請求項44】
前記エネルギー源は、波長570nmから850nmの範囲内の電磁放射線を放出する、請求項41に記載の使用。
【請求項45】
前記エネルギー源は、波長580nm、630nm、633nm、660nm、810nm、830nm、900nm、およびそれらの組合せからなるグループから選択された放射で電磁放射線を放出する、請求項41に記載の使用。
【請求項46】
セルライトの治療のための、請求項1に記載のデバイスの使用。
【請求項47】
前記エネルギー源は、波長500nmから1000nmの範囲内の電磁放射線を放出する、請求項46に記載の使用。
【請求項48】
前記エネルギー源は、波長550nmから900nmの範囲内の電磁放射線を放出する、請求項46に記載の使用。
【請求項49】
前記エネルギー源は、波長570nmから850nmの範囲内の電磁放射線を放出する、請求項46に記載の使用。
【請求項50】
前記エネルギー源は、波長810nmで、レーザまたはLEDエネルギーを放出する、請求項46に記載の使用。
【請求項51】
前記エネルギー源は、高周波および赤外放射線の組合せを放出する、請求項46に記載の使用。
【請求項52】
ユーザの皮膚の外観を改善するための、請求項1に記載のデバイスの使用。
【請求項53】
エネルギー源を支持するための基部と、
所定の表面に対するフェースプレートの接近を感知するための近接センサであって、前記表面への接近に従って前記エネルギー源を活性化または非活性化するための信号を送る近接センサと、
前記エネルギー源を制御するための制御メカニズムを収容する本体に、前記基部を取り付けるためのマウントと、
を備えることを特徴とする治療デバイス用のフェースプレート。
【請求項54】
マウントが前記本体に取り付けられるときに、前記制御メカニズムと通信する前記基部内に配置されたコネクタをさらに備える、請求項53に記載のフェースプレート。
【請求項55】
前記コネクタは、前記本体内の電源から前記エネルギー源に電力を送る、請求項53に記載のフェースプレート。
【請求項56】
前記フェースプレートの識別情報を前記制御メカニズムに送る識別デバイスをさらに備える、請求項53に記載のフェースプレート。
【請求項57】
処方計画データを格納するためのメモリ記憶デバイスをさらに備える、請求項53に記載のフェースプレート。
【請求項58】
前記エネルギー源を備える前記基部と略平行に取り付けられた外表面をさらに備え、前記エネルギー源は、前記基部と前記外表面との間に配置されている、請求項53に記載のフェースプレート。
【請求項59】
前記エネルギー源による望ましくない方向への電磁放射線の放出をシールドするための放射線シールドをさらに備える、請求項53に記載のフェースプレート。
【請求項60】
放射線を放出するためのエネルギー源と、所定の表面への接近を感知するための近接センサと、前記エネルギー源に動作可能に接続されたコントローラとを備える治療デバイスを制御するための方法であって、
前記方法は、
前記コントローラで、前記所定の表面への前記デバイスの接近に関する前記近接センサから信号を受信することと、
前記近接センサからの前記信号に従って前記エネルギー源を制御することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項61】
前記コントローラで、治療計画を表す処方計画データを受信することをさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記処方計画データは、前記デバイス内に配置されたデータベース内に保持されるデータのセットである、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記治療デバイスは、材料を投与するための材料投与システムを含み、
前記制御は、前記材料投与システムからの前記材料の前記投与を制御することを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記制御は、
前記処方計画に従った時間およびパワーレベルで、前記エネルギー源からの放射線放出を制御することと、
前記時間中に前記デバイスから温度データを受信することと、
前記温度データが前記処方計画データによって指定された制限の範囲外にあるときに、前記放射線放出を調整することと、
を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記エネルギー源は、前記エネルギー源のタイプを指定するための識別子を含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記材料投与システムは、前記材料のタイプを指定するための識別子を含む、請求項64に記載の方法。
【請求項67】
前記治療デバイスは、コンピューティングデバイスとの通信を行うように動作可能なインターフェースを含み、
前記方法は、
前記治療デバイスの使用量を表すログデータを格納することと、
前記コンピューティングデバイスとのリンクを確立することと、
前記ログデータを前記コンピューティングデバイスに送ることと、
を含む、請求項64に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図10F】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【図14a】
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【図14b】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【公表番号】特表2009−525769(P2009−525769A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−552653(P2008−552653)
【出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【国際出願番号】PCT/CA2006/000807
【国際公開番号】WO2007/090256
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(507369143)ファロス ライフ コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】