電磁放射線又は熱感受性組成物

本発明は、(i)a)遊離カルボニル基を含有する化合物及びb)求核剤を含むか、又は(ii)遊離カルボニル基を含有する、1つ以上の求核基で置換されている化合物を含む、被覆組成物を提供する。本発明は、また、これらの組成物の製造方法、これらの組成物で被覆された基材及びその製造方法、これらの組成物を使用してマークされた基材の製造方法、並びに後者の方法により得られたマークされた基材を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材(substrate)をマークする被覆組成物、これらの組成物の製造方法、これらの組成物で被覆された基材及びその製造方法、これらの組成物を使用してマークされた基材の製造方法、並びに後者の方法により得られたマークされた基材を対象とする。
【0002】
包装(packaging)には、通常、ロゴ、バーコード、期限又はバッチ番号のような情報をマークする必要がある。これを達成する一つの方法は、包装を組成物で被覆し、それを熱のようなエネルギーで処理して、目に見えるマークを形成することである。
【0003】
国際公開公報第02/068205号は、物体をマークする方法を記載し、ここで物体は、ポリヒドロキシ化合物のような官能基を有する物質と、アルカリ金属、アルカリ土類金属、酸化鉄又は鉄塩及び有機金属のような金属化合物とを含む配合物から構成されるか、又はそれで被覆されている。2つの成分は、レーザーの照射により反応して、対比色の生成物を形成する。
【0004】
国際公開公報第02/068205号は、高エネルギー(通常少なくとも5ワットのレーザー出力)がマーキングを形成するために必要であり、多くの場合に、低コントラストのマーキングが得られるという欠点を有する。加えて、記載されている組成物は、紙又はポリマーフィルムを被覆するには適していない。
【0005】
低いエネルギーに暴露されたときにコントラストの高いマーキングを生じる被覆組成物を提供することが、本発明の目的である。加えて、被覆組成物は、紙又はポリマーフィルムを被覆するにも適しているべきである。
【0006】
これらの目的は、請求項1記載の被覆組成物、請求項9、11及び12記載の方法、並びに請求項10及び13記載の基材により解決される。
【0007】
本発明の組成物は、(i)a)遊離カルボニル基を含有する化合物及びb)求核剤を含むか、又は(ii)遊離カルボニル基を含有する、1つ以上の求核基で置換されている化合物を含む。
【0008】
遊離カルボニル基を含有する化合物は、アミンのような求核剤と反応することができるカルボニル基を含有する、任意の化合物であることができる。遊離カルボニル基を含有する化合物の例は、アルデヒド、ケトン及び還元炭水化物である。
【0009】
アルデヒドは、式:R−C(O)−Hのものであることができる。Rは、水素、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、アリール又はC4−8シクロアルキルであることができ、ここで、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、アリール及びC4−8シクロアルキルは、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、C2−12アルケニル、アリール、C4−8シクロアルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アミノ、−NH−C(=NH)−NH、−SH、−S−C1−12アルキル、−COOH、−C(O)−NH、−OC(O)R及び/若しくは−C(O)−ORで置換されていることができるが、但し、C1−12アルキル及びC2−12アルケニルは、C1−12アルキル又はC2−12アルケニルで置換されておらず、アリールは、アリールで置換されておらず、そしてC4−8アルキルは、C4−8アルキルで置換されておらず、ここで、C1−12アルキル又はアリール置換基は、1つ以上の−C1−12アルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アミノ、−NH−C(=NH)−NH、−SH、−S−C1−12アルキル、−COOH、−C(O)−NH、−OC(O)R及び/又は−C(O)−ORで追加的に置換されていることができるが、但し、C1−12アルキル置換基は、C1−12アルキル置換基で追加的に置換されていない。R及びRが同時に水素であることができないこと以外は、R及びRはRと同じ意味を有することができる。
【0010】
1−12アルキルは、分岐鎖又は非分岐鎖であることができる。C1−12アルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルである。C2−12アルケニルの例は、アリルである。アリールの例は、フェニル、ナフチル、インドリル、イミダゾリル、1,3,5−トリアジニル及びピリジルである。C4−8シクロアルキルの例は、シクロペンチル及びシクロヘキシルである。ハロゲンの例は、塩素及び臭素である。
【0011】
好ましくは、Rは、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、アリール又はC4−8シクロアルキルであり、ここで、C1−12アルキル、C2−12アルケニル、アリール及びC4−8シクロアルキルは、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、アリール、C4−8シクロアルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ、−COOH、−C(O)−NH、−OC(O)R及び/若しくは−C(O)−ORで置換されていることができるが、但し、C1−12アルキル及びC2−12アルケニルは、C1−12アルキルで置換されておらず、アリールは、アリールで置換されておらず、そしてC4−8アルキルは、C4−8アルキルで置換されておらず、ここで、C1−12アルキル又はアリール置換基は、1つ以上の−C1−12アルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ、−COOH、−C(O)−NH、−OC(O)R及び/又は−C(O)−ORで追加的に置換されていることができるが、但し、C1−12アルキル置換基は、C1−12アルキル置換基で追加的に置換されていない。
【0012】
より好ましくは、Rは、C1−12アルキル、アリール又はC4−8シクロアルキルであり、ここで、C1−12アルキル、アリール及びC4−8シクロアルキルは、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、アリール、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ及び/若しくは−COOHで置換されていることができるが、但し、C1−12アルキルは、C1−12アルキルで置換されておらず、アリールは、アリールで置換されておらず、ここで、C1−12アルキル又はアリール置換基は、1つ以上の−C1−12アルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ及び/又は−COOHで追加的に置換されていることができるが、但し、C1−12アルキル置換基は、C1−12アルキル置換基で追加的に置換されていない。
【0013】
アルデヒドの例は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロパナール、ブタナール、ペンタナール、ヘキサナール、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド及びフェニルアセトアルデヒドである。
【0014】
ケトンは、式:R−C(O)−Rのものであることができ、ここで、R及びRが水素であることができないこと以外は、R及びRはRと同じ意味を有することができ、加えて、R及びRは、C(O)基の炭素と一緒になって、5員〜8員炭素環を形成し、炭素環のCH基を、酸素又はOC(O)基に代えることもでき、環は、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、C2−12アルケニル、アリール、C4−8シクロアルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アミノ、−NH−C(=NH)−NH、−SH、−S−C1−12アルキル、−COOH、−C(O)−NH、−OC(O)R及び/若しくは−C(O)−ORで置換されていることができ、ここで、C1−12アルキル又はアリール置換基は、C1−12アルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アミノ、−NH−C(=NH)−NH、−SH、−S−C1−12アルキル、−COOH、−C(O)−NH、−OC(O)R及び/又は−C(O)−ORで追加的に置換されていることができるが、但し、C1−12アルキル置換基は、C1−12アルキル置換基で追加的に置換されていない。
【0015】
好ましくは、環は、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、アリール、C4−8シクロアルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ、−COOH、−C(O)−NH、−OC(O)R及び/若しくは−C(O)−ORで置換されており、ここで、C1−12アルキル又はアリール置換基は、1つ以上の−C1−12アルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アミノ、−COOH、−C(O)−NH、−OC(O)R及び/又は−C(O)−ORで追加的に置換されていることができるが、但し、C1−12アルキル置換基は、C1−12アルキル置換基で追加的に置換されていない。
【0016】
より好ましくは、環は、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、アリール、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ及び/若しくは−COOHで置換されており、ここで、C1−12アルキル又はアリール置換基は、1つ以上の−C1−12アルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アミノ及び/又は−COOHで追加的に置換されていることができるが、但し、C1−12アルキル置換基は、C1−12アルキル置換基で追加的に置換されていない。
【0017】
ケトンの例は、アセトン、ブタノン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、1−フェニル−2−プロパノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン及びアスコルビン酸(ビタミンC)である。
【0018】
アルデヒド及びケトンは、それぞれ、ヘミアセタール、ヘミケタールの形態で存在することもできる。ヘミアセタール及びヘミケタールは、対応するアルデヒド及びケトンから1当量のアルコールとの反応によって形成することができる。アルコールは、式:R−OHのものであることができる。Rは、R又はRと同じ意味を有することができる。
【0019】
アルコールの例は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、フェノール、ベンジルアルコール及びシクロヘキサノールである。R、R又はRがヒドロキシル置換基を含有する場合、ヘミアセタール又はヘミケタールを内在的に形成することも可能である。
【0020】
還元性炭水化物は、トレンス試薬を還元することができる。還元性炭水化物の例は、アルドース、ケトース、還元二糖類及び還元多糖類である。
【0021】
アルドースの例は、グリセリンアルデヒド、エリトロース、トレオース、アラビノース、リボース、キシロース、リキソース、グルコース、マンノース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、ガラクトース及びタロースである。
【0022】
ケトースの例は、ジヒドロキシアセトン、エリトルロース、リブロース、キシルロース、フルクトース、ソルボース及びタガトースである。
【0023】
還元二糖類の例は、マルトース、セルビオース及びラクトースである。
【0024】
遊離カルボニル基を含有する好ましい化合物は、アルデヒド、ケトン、アルドース、ケトース及び還元二糖類である。遊離カルボニル基を含有するより好ましい化合物は、ケトン及びアルドースである。
【0025】
特に、遊離カルボニル基を含有する好ましい化合物は、ヒトにおいて生理学的に許容されるものであり、例えば、アスコルビン酸、グルコース、ラクトース及びマルトースである。
【0026】
遊離カルボニル基を含有する最も好ましい化合物は、アスコルビン酸及びグルコース、特にグルコースである。
【0027】
求核剤は、流離カルボニル基を含有する化合物の遊離カルボニル基と反応することができる任意の求核剤であることができる。例えば、求核剤はアミンであることができる。
【0028】
アミンの例は、タンパク質、好ましくは、式:NRのアミンであり、ここで、R、R及びRは、同一又は異なっていることができ、水素、C1−30アルキル、C2−12アルケニル、アリール、C4−8シクロアルキル又は−C(=NH)−NHであることができ、C1−30アルキル又はC4−8シクロアルキルの1つ以上のCH基を、酸素に代えることもでき、C1−20アルキル、C2−12アルケニル、アリール及びC4−8シクロアルキルは、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、C2−12アルケニル、アリール、C4−8シクロアルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アミノ、−NH−C(=NH)−NH、−SH、−S−C1−12アルキル、−COOH、−C(O)−NH、−C(O)−NHR1011、−OC(O)R及び/若しくは−C(O)−ORで置換されていることができるが、但し、C1−30アルキル及びC2−12アルケニルは、C1−12アルキル又はC2−12アルケニルで置換されておらず、アリールは、アリールで置換されておらず、そしてC4−8アルキルは、C4−8アルキルで置換されておらず、ここで、C1−12アルキル又はアリール置換基は、1つ以上のC1−12アルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アミノ、−N−C(=NH)−NH、−SH、−S−C1−12アルキル、−COOH、−C(O)−NH、−OC(O)R及び/又は−C(O)−ORで追加的に置換されていることができるが、但し、C1−12アルキル置換基は、C1−12アルキル置換基で追加的に置換されていないか、或いは
は、水素であることができ、そしてR及びRは、−(CH−(ここでnは4〜7の整数である)であることができ、アミンの窒素と一緒になって、5員〜8員環を形成することができ、ここで、環のCH基を、酸素に代えることもでき、環は、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、C2−12アルケニル、アリール、C4−8シクロアルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、ハロゲン、アミノ、−NH−C(=NH)−NH、−SH、−S−C1−12アルキル、−COOH、−C(O)−NH、−OC(O)R及び/若しくは−C(O)−ORで置換されていることができる。
【0029】
10及びR11は、水素、C1−12アルキル、アリール又はC4−8シクロアルキルであることができ、ここで、C1−12アルキル、アリール又はC4−8シクロアルキルは、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、アリール、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ及び/若しくは−COOHで置換されていることができるが、但し、C1−12アルキルは、C1−12アルキルで置換されておらず、そしてアリールは、アリールで置換されていない。好ましくは、R10及びR11は、水素又はC1−12アルキルであり、ここでC1−12アルキルは、非置換であるか又は1つ以上の−COOHで置換されていることができる。
【0030】
1−30アルキルは、分岐鎖又は非分岐鎖であることができる。C1−30アルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、ミリスチル及びパルミチルである。
【0031】
式:NRのアミンの例は、アンモニア、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、グアニジン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、エタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、メラミン、ピロール、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、及び商標Jeffamine(登録商標)でHuntsmannにより販売されているもののようなポリエーテルアミン、例えば2つのアミノ末端基を有し、分子量230g/molを有するポリプロピレングリコールであるJeffamine(登録商標)D-230である。
【0032】
式:NRのアミンの更なる例は、アミノ酸及びアミノ糖である。
【0033】
アミノ酸の例は、4−アミノ馬尿酸及び4−アミノ安息香酸、並びにグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、システイン、メチオニン、セリン、トレオニン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン及びグルタミンである「標準的な」アミノ酸である。
【0034】
アミノ糖は、グリコシドヒドロキシル基ではないヒドロキシル基の代わりにアミノ基を含有する炭水化物である。アミノ糖の例は、グルコサミン及びガラクトサミンである。
【0035】
好ましくは、R、R及びRは、同一又は異なっており、水素、C1−30アルキル、C2−12アルケニル、アリール又はC4−8シクロアルキルであり、ここで、C1−30アルキル又はC4−8シクロアルキルの1つ以上のCH基を、酸素に代えることもでき、C1−20アルキル、C2−12アルケニル、アリール及びC4−8シクロアルキルは、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、アリール、C4−8シクロアルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ、−NH−C(=NH)−NH、−SH、−S−C1−12アルキル、−COOH、−C(O)−NH、−C(O)−NHR1011、−OC(O)R及び/若しくは−C(O)−ORで置換されていることができるが、但し、C1−30アルキル及びC2−12アルケニルは、C1−12アルキル又はC2−12アルケニルで置換されておらず、アリールは、アリールで置換されておらず、そしてC4−8アルキルは、C4−8アルキルで置換されておらず、ここで、C1−12アルキル又はアリール置換基は、1つ以上のC1−12アルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ、−COOH、−C(O)−NH、−OC(O)R及び/又は−C(O)−ORで追加的に置換されていることができるが、但し、C1−12アルキル置換基は、C1−12アルキル置換基で追加的に置換されていないか、或いは
は、水素であることができ、そしてR及びRは、−(CH−(ここでnは4〜7の整数である)であることができ、アミンの窒素と一緒になって、5員〜8員環を形成することができ、ここで、環のCH基を、酸素に代えることもでき、環は、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ、−COOH、−C(O)−NH、−OC(O)R及び/若しくは−C(O)−ORで置換されていることができる。
【0036】
より好ましくは、R、R及びRは、同一又は異なっており、水素、C1−30アルキル、アリール又はC4−8シクロアルキルであり、ここで、C1−30アルキル又はC4−8シクロアルキルの1つ以上のCH基を、酸素に代えることもでき、C1−20アルキル、アリール及びC4−8シクロアルキルは、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、アリール、C4−8シクロアルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ、−NH−C(=NH)−NH、−SH、−S−C1−12アルキル、−COOH、−C(O)−NH及び/若しくは−C(O)−NHR1011で置換されていることができるが、但し、C1−30アルキルは、C1−12アルキルで置換されておらず、アリールは、アリールで置換されておらず、そしてC4−8アルキルは、C4−8アルキルで置換されておらず、ここで、C1−12アルキル又はアリール置換基は、1つ以上のC1−12アルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ及び/又は−COOHで追加的に置換されていることができるが、但し、C1−12アルキル置換基は、C1−12アルキル置換基で追加的に置換されていないか、或いは
は、水素であることができ、そしてR及びRは、−(CH−(ここでnは4〜7の整数である)であることができ、アミンの窒素と一緒になって、5員〜8員環を形成することができ、ここで、環のCH基を、酸素に代えることもでき、環は、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ及び/若しくは−COOHで置換されていることができる。
【0037】
最も好ましくは、R、R及びRは、同一又は異なっており、水素、C1−30アルキル、アリール又はC4−8シクロアルキルであり、ここで、C1−30アルキル又はC4−8シクロアルキルの1つ以上のCH基を、酸素に代えることもでき、C1−20アルキル、アリール及びC4−8シクロアルキルは、非置換であるか又は1つ以上のC1−12アルキル、アリール、C4−8シクロアルキル、−O−C1−12アルキル、ヒドロキシル、アミノ、−NH−C(=NH)−NH、−SH、−S−C1−12アルキル、−COOH、−C(O)−NH及び/若しくは−C(O)−NHR1011で置換されていることができるが、但し、C1−30アルキルは、C1−12アルキルで置換されておらず、アリールは、アリールで置換されておらず、そしてC4−8アルキルは、C4−8アルキルで置換されておらず、ここで、C1−12アルキル又はアリール置換基は、1つ以上のヒドロキシルで追加的に置換されているか、或いは
は、水素であることができ、そしてR及びRは、−(CH−(ここでnは4〜7の整数である)であることができ、アミンの窒素と一緒になって、5員〜8員環を形成することができ、ここで、環のCH基を、酸素に代えることもでき、環は、非置換であるか又は1つ以上の−COOHで置換されていることができる。
【0038】
式:NRの好ましいアミンは、アミノ酸及びアミノ糖である。式:NRのより好ましいアミンは、「標準的な」アミノ酸及びアミノ糖であり、式:NRの最も好ましいアミンは、プロリン、ヒスチジン、アラニン、グリシン及びグルコサミンである。
【0039】
特に好ましい求核剤は、ヒトにおいて生理学的に許容されるアミンである。
【0040】
遊離カルボニル基/求核剤を含有する化合物の組成物におけるモル比は、10/1〜1/10、好ましくは5/1〜1/5、より好ましくは2/1〜1/2の範囲であることができる。最も好ましくは、遊離カルボニル基及び求核剤を含有する化合物は、約等モル量で組成物中に存在する。
【0041】
遊離カルボニル基を含有する任意の化合物(化合物は1つ以上の求核基で置換されている)を使用することができ、例えば、遊離カルボニル基を含有する化合物(化合物は1つ以上の求核基で置換されている)は、1つ以上の求核基で置換されていることを除いて、上記に提示された遊離カルボニル基を含有する化合物のいずれかであることができる。好ましい求核基は、アミノ基である。遊離カルボニル基を含有する化合物(化合物は1つ以上のアミノ基で置換されている)の例は、アミノ糖である。アミノ糖の例は、上記に提示されている。
【0042】
組成物は、溶媒を含むこともできる。溶媒は、水、有機溶媒、液体モノマー又はこれらの混合物であることができる。好ましくは、溶媒は、水、有機溶媒又はこれらの混合物である。
【0043】
有機溶媒の例は、C1−4アルカノール、C2−4ポリオール、C3−6ケトン、C4−6エーテル、C2−3ニトリル、ニトロメタン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン及びスルホランであり、ここでC1−4アルカノール及びC2−4ポリオールは、C1−4アルコキシで置換されていてもよい。C1−4アルカノールの例は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール又はブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール及びtert−ブタノールである。そのC1−4アルコキシ誘導体の例は、2−エトキシエタノール及び1−メトキシ−2−プロパノールである。C2−4ポリオールの例は、グリコール及びグリセロールである。C3−6ケトンの例は、アセトン及びメチルエチルケトンである。C4−6エーテルの例は、ジメトキシエタン、ジイソプロピルエチル及びテトラヒドロフランである。C2−3ニトリルの例は、アセトニトリルである。
【0044】
より好ましくは、溶媒は、水又は水と有機溶媒の混合物である。
【0045】
好ましくは、有機溶媒は、C1−4アルカノール、C2−4ポリオール、C3−6ケトン、ジメチルホルムアミド及びジメチルアセトアミドからなる群より選択され、ここでC1−4アルカノール及びC2−4ポリオールは、C1−4アルコキシで置換されていてもよい。
【0046】
好ましくは、水と有機溶媒の混合物の水/有機溶媒の比率は、少なくとも0.5/1、より好ましくは少なくとも1/1である。
【0047】
最も好ましくは、溶媒は水である。
【0048】
好ましくは、本発明の組成物はポリマー結合剤も含む。
【0049】
ポリマー結合剤の例は、アクリルポリマー、スチレンポリマー及びその水素化生成物、ビニルポリマー及びその誘導体、ポリオレフィン及びその水素化又はエポキシド化生成物、アルデヒドポリマー、エポキシドポリマー、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、スルホンベースのポリマー、並びに天然ポリマー及びその誘導体である。ポリマー結合剤は、ポリマー結合剤の混合物であることもできる。液体モノマーと、被覆後のUV照射によって、上記に提示したポリマー結合剤のうちの1つを形成する適切な光開始剤との混合物であることもできる。この場合、モノマーは溶媒として機能する。
【0050】
アクリルポリマーは、少なくとも1つのアクリルモノマーから、又は少なくとも1つのアクリルモノマーと、少なくとも1つの、スチレンモノマー、ビニルモノマー、オレフィンモノマー若しくはマレイン酸モノマーのような他のエチレン性不飽和ポリマーから形成されるポリマーであることができる。
【0051】
アクリルモノマーの例は、(メタ)アクリル酸又はその塩、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、C1−6アルキル(メタ)アクリレート、例えばエチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート又はヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、置換C1−6アルキル(メタ)アクリレート、例えばグリシジルメタクリレート及びアセトアセトキシエチルメタクリレート、ジ(C1−4アルキルアミノ)C1−6アルキル(メタ)アクリレート、例えばジメチルアミノエチルアクリレート又はジエチルアミノエチルアクリレート、C1−6アルキルアミンから形成されるアミド、置換C1−6アルキルアミン、例えば2−アミノ−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、アンモニウム塩又はジ(C1−4アルキルアミノ)C1−6アルキルアミン、並びに(メタ)アクリル酸及びそのハロゲン化C1−4アルキル付加物である。
【0052】
スチレンモノマーの例は、スチレン、4−メチルスチレン及び4−ビニルビフェニルである。ビニルモノマーの例は、ビニルアルコール、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルイソブチルエーテル及び酢酸ビニルである。オレフィンモノマーの例は、エチレン、プロピレン、ブタジエン及びイソプレン、並びにテトラフルオロエチレンのようなそれらの塩素化又はフッ素化誘導体である。マレイン酸モノマーの例は、マレイン酸、無水マレイン酸及びマレイミドである。
【0053】
アクリルポリマーの例は、ポリ(メチルメタクリレート)及びポリ(ブチルメタクリレート)、ポリアクリル酸、スチレン/2−エチルヘキシルアクリレートコポリマー、スチレン/アクリル酸コポリマー、並びにアクリルコアシェルポリマー、例えば商標名Ciba(登録商標)Glascol(登録商標)LS 26で販売されているものであり、これは、70重量部のコアポリマーとして機能する55/45(w/w)スチレン/2−エチルヘキシルアクリレートコポリマー及び30重量部のシェルポリマーとして機能するスチレン/アクリル酸コポリマーから構成されるコアシェルポリマーである。
【0054】
スチレンポリマーは、少なくとも1つのスチレンモノマーと、少なくとも1つのビニルモノマー、オレフィンモノマー及び/又はマレイン酸モノマーから形成することができる。スチレンポリマーの例は、スチレンブタジエンスチレンブロックポリマー、スチレンエチレンブタジエンブロックポリマー、スチレンエチレンプロピレンスチレンブロックポリマー及びスチレン−無水マレイン酸コポリマーである。
【0055】
ビニルポリマーは、少なくとも1つのビニルモノマーから、又は少なくとも1つのビニルモノマーと、少なくとも1つのオレフィンモノマー若しくはマレイン酸モノマーから形成されるポリマーであることができる。ビニルポリマーの例は、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、部分加水分解ポリ酢酸ビニル及びメチルビニルエーテル−無水マレイン酸コポリマーである。その誘導体の例は、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール及びケイ素変性ポリビニルアルコールである。
【0056】
ポリオレフィンは、少なくとも1つのオレフィンモノマーから、又は少なくとも1つのオレフィンモノマー若しくはマレイン酸モノマーから形成されるポリマーであることができる。ポリオレフィンの例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン及びイソプロピレン−無水マレイン酸コポリマーである。
【0057】
アルデヒドポリマーは、少なくとも1つのアルデヒドモノマー又はポリマーと、少なくとも1つのアルコールモノマー若しくはポリマー、アミンモノマー若しくはポリマー及び/又は尿素モノマー若しくはポリマーから形成されるポリマーであることができる。アルデヒドモノマーの例は、ホルムアルデヒド、フルフリル及びブチラールである。アルコールモノマーの例は、フェノール、クレゾール、レゾルシノール及びキシレノールである。ポリアルコールの例は、ポリビニルアルコールである。アミンモノマーの例は、アニリン及びメラミンである。尿素モノマーの例は、尿素、チオ尿素及びジシアンジアミドである。
アルデヒドポリマーの例は、ブチラールとポリビニルアルコールから形成されるポリビニルブチラールである。
【0058】
エポキシドポリマーは、少なくとも1つのエポキシドモノマーと、少なくとも1つのアルコールモノマー及び/又はアミンモノマーから形成されるポリマーであることができる。エポキシドモノマーの例は、エピクロロヒドリン及びグリシドールである。アルコールモノマーの例は、フェノール、クレゾール、レゾルシノール、キシレノールビスフェノールA及びグリコールである。エポキシドポリマーの例は、エピクロロヒドリンとビスフェノールAから形成されるフェノキシ樹脂である。
【0059】
ポリアミドは、少なくとも1つの、アミド基若しくはアミノ基、さらにカルボキシ基を有するモノマーから、又は少なくとも1つの、2つのアミノ基を有するモノマー及び少なくとも1つの、2つのカルボキシ基を有するモノマーから形成されるポリマーであることができる。アミド基を有するモノマーの例は、カプロラクタムである。ジアミンの例は、1,6−ジアミノヘキサンである。ジカルボン酸の例は、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸及び1,4−ナフタレンジカルボン酸である。ポリアミドの例は、ポリヘキサメチレンアジパミド及びポリカプロラクタムである。
【0060】
ポリエステルは、少なくとも1つの、ヒドロキシ基、さらにカルボキシ基を有するモノマーから、又は少なくとも1つの、2つのヒドロキシ基を有するモノマー及び少なくとも1つの、2つのカルボキシ基又は1つのラクトン基を有するモノマーから形成されるポリマーであることができる。ヒドロキシ基、さらにカルボキシ基を有するモノマーの例は、アジピン酸である。ジオールの例は、エチレングリコールである。ラクトン基を有するモノマーの例は、カプロラクトンである。ジカルボン酸の例は、テレフタル酸、イソフタル酸及び1,4−ナフタレンジカルボン酸である。ポリエステルの例は、ポリエチレンテレフタレートである。いわゆるアルキド樹脂も、ポリエステルポリマーに属すると考慮される。
【0061】
ポリウレタンは、少なくとも1つのジイソシアネートモノマーと、少なくとも1つのポリオールモノマー及び/又はポリアミンモノマーから形成されるポリマーであることができる。ジイソシアネートモノマーの例は、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート及びジフェニルメタンジイソシアネートである。
【0062】
スルホンベースのポリマーの例は、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン及びポリスルホンである。ポリスルホンは、4,4−ジクロロジフェニルスルホンとビスフェノールAから形成されるポリマーである。
【0063】
天然ポリマーの例は、デンプン、セルロース、ゼラチン、カゼイン及び天然ゴムである。誘導体の例は、酸化デンプン、デンプン−酢酸ビニルグラフトコポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びアセチルセルロースである。
【0064】
ポリマー結合剤は、当該技術において既知であり、既知の方法により、例えば適切なモノマーから出発する重合により生成することができる。
【0065】
好ましくは、ポリマー結合剤は、アクリルポリマー、スチレンポリマー、ビニルポリマー及びその誘導体、ポリオレフィン、ポリウレタン、並びに天然ポリマー及びその誘導体からなる群より選択される。
【0066】
より好ましくは、ポリマー結合剤は、アクリルポリマー、スチレンブタジエンコポリマー、スチレン−無水マレイン酸コポリマー、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、部分加水分解ポリ酢酸ビニル、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸コポリマー、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール及びケイ素変性ポリビニルアルコール、イソプロピレン−無水マレイン酸コポリマー、ポリウレタン、セルロース、ゼラチン、カゼイン、酸化デンプン、デンプン−酢酸ビニルグラフトコポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、並びにアセチルセルロースからなる群より選択される。
【0067】
さらにより好ましくは、ポリマー結合剤は、ポリビニルアルコール、例えばPVA 6-98若しくはPVA 28-98、セルロース誘導体又はアクリルポリマーであり、最も好ましくは、アクリルポリマーであり、特に、例えばCiba(登録商標)Glascol(登録商標)LE510、LE520、LE530、LE15、LE29、LE28、LE17、LS16、LS2、LS20、LS24、LS26、LS27、LS28、C44、C47、HA2、HA4のようなCiba(登録商標)Glascol(登録商標)又はCiba(登録商標)Surcol(登録商標)836若しくは860のようなCiba(登録商標)Surcol(登録商標)の商標でCibaにより販売されているアクリルポリマーである。
【0068】
ポリマー結合剤は、当該技術において既知であり、既知の方法により、例えば適切なモノマーから出発する重合により生成することができる。
【0069】
本発明の組成物は、触媒を含むこともできる。触媒は、遊離カルボニル基を含有する化合物と求核剤との反応を促進する。
【0070】
触媒は、無機若しくは有機酸又はそれらの塩であることができる。
【0071】
無機酸の例は、硫酸、スルファミン酸、亜硫酸、ホルムアミジンスルフィン酸、硝酸、塩酸、リン酸、ポリリン酸及び亜リン酸である。有機酸の例は、4−スチレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ポリ(4−スチレンスルホン酸)及びポリ(4−スチレンスルホン酸−コ−マレイン酸)のような4−スチレンスルホン酸単位を含むコポリマーのような硫黄ベースの有機酸、フェニルホスホン酸、メタンホスホン酸、フェニルホスフィン酸、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(HDTMP)、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)及び1−ヒドロキシエチリデンジホスホン酸のようなリンベースの有機酸、並びに炭酸、2,4−ヘキサジエン酸(ソルビン酸)、クエン酸、酒石酸、シュウ酸及びマレイン酸のようなカルボン酸である。
【0072】
その塩は、金属塩、例えば、遷移金属塩、アルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩及び置換アンモニウム塩であることができる。遷移金属塩の例は、鉄及びコバルトである。アルカリ金属の例は、ナトリウム及びカリウムである。アルカリ土類金属の例は、カルシウム及びマグネシウムである。
【0073】
好ましい触媒は、リン酸、塩酸及びカルボン酸、並びにこれらの塩である。より好ましい酸性触媒は、リン酸、塩酸、炭酸、クエン酸及び2,4−ヘキサジエン酸(ソルビン酸)、並びにこれらの塩であり、特にリン酸アンモニウム、塩化鉄(III)、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム及び2,4−ヘキサジエン酸(ソルビン酸)である。
【0074】
本発明の組成物は、追加の成分を含むこともできる。
【0075】
被覆組成物に含めることができる追加の成分は、組成物の機能を改善するのに適している任意の成分であることができる。追加の成分は、入射エネルギーを吸収し、このエネルギーを、熱的に又は別の方法で系に伝達することができる成分、例えばUV吸収剤又はIR吸収剤であることができる。他の種類の追加成分の例は、組成物のpHを調整する塩基又は酸、顔料、安定剤、酸化防止剤、レオロジー調節剤、湿潤剤、殺生物剤、煙抑制剤、チャー形成化合物及びタガント(taggant)である。タガントは、その製造元を示すために製品に添加される別種の物質である。
【0076】
好ましくは、被覆組成物は、色素又は発色剤を含有しない。
【0077】
UV吸収剤の例は、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンである。
【0078】
IR吸収剤は、有機又は無機であることができる。有機IR吸収剤の例は、例えば商標Ciba(登録商標)Irgalube(登録商標)211で市販されているアルキル化トリフェニルホスホロチオエート、又は例えば商標Ciba(登録商標)Microsol(登録商標)Black 2B若しくはCiba(登録商標)Microsol(登録商標)Black C-E2で市販されているカーボンブラックである。
【0079】
無機IR吸収剤の例は、銅、ビスマス、鉄、ニッケル、スズ、亜鉛、マンガン、ジルコニウム及びアンチモンのような金属の酸化物、水酸化物、硫化物、硫酸塩及びリン酸塩であり、酸化アンチモン(V)ドープ雲母及び酸化スズ(V)ドープ雲母を含む。
【0080】
pH調整に適した塩基の例は、アンモニア及び水酸化ナトリウムである。pH調整に適した酸の例は、塩酸、リン酸及び酢酸である。
【0081】
顔料を、非画像化領域と画像化領域とのコントラストを増強するための無機IR吸収剤として又は安全保護の機能として添加することができる。
【0082】
無機IR吸収剤として機能する顔料の例は、カオリン、焼成カオリン、雲母、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、タルク、非晶質シリカ及びコロイド状二酸化ケイ素である。
【0083】
非画像化領域と画像化領域とのコントラストを増強するために添加することができる顔料の例は、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、中空プラスチック顔料である。
【0084】
安全保護の機能として添加することができる顔料の例は、蛍光顔料又は磁性顔料である。
【0085】
レオロジー調節剤の例は、キサンタンガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース又は例えばCiba(登録商標)Rheovis(登録商標)112、Ciba(登録商標)Rheovis(登録商標)132及びCib(登録商標)Rheovis(登録商標)152の商標で販売されているアクリルポリマーである。
【0086】
湿潤剤の例は、ソルビトールベースの清澄剤であるCiba(登録商標)Irgaclear(登録商標)Dである。
【0087】
殺生物剤の例は、クロロメチルイソチアゾリンとメチルイソチアゾリンの混合物を含むActicide(登録商標)MBS、2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタンと1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの組み合わせを含むBiocheck(登録商標)410、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタンと2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオールの混合物を含むBiochek(登録商標)721M、及び2−(4−チアゾリン)−ベンゾイミダゾールを含むMetasol(登録商標)TK 100である。
【0088】
煙抑制剤の例は、オクタモリブデン酸アンモニウムである。
【0089】
チャー形成化合物の例は、単糖類、二糖類及び多糖類のような炭水化物、並びにカルボニル基がヒドロキシル基に含減されている、いわゆる糖アルコールと呼ばれるこれらの誘導体である。特に好ましいチャー形成化合物は、ショ糖である。
【0090】
本発明の被覆組成物により形成される被覆を、積層又は重ね刷り用ワニスで被覆することができ、このことは、画像化過程における放出を低減する。積層又は重ね刷り用ワニスの材料が、画像化レーザーの波長を吸収しないように選択されると、レーザー感受性被覆を、積層に損傷を与える又は跡を付けることなく、積層を通して画像化することができる。また、積層又は重ね刷り用ワニスは、理想的には、エネルギー処理の前に被覆に色を付けないように選択される。
【0091】
本発明の組成物は、組成物の総重量に基づいて、1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは1〜30重量%、最も好ましくは1〜25重量%の、遊離カルボニル基を含有する化合物、又は遊離カルボニル、さらに求核基を含有する化合物を含むことができる。
【0092】
本発明の組成物は、組成物の総重量に基づいて、1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは1〜30重量%、最も好ましくは1〜25重量%の求核剤を含むことができる。
【0093】
本発明の組成物は、組成物の総重量に基づいて、1〜80重量%、好ましくは1〜70重量%、より好ましくは1〜60重量%、最も好ましくは1〜30重量%の乾燥重量のポリマー結合剤を含むことができる。
【0094】
本発明の組成物は、組成物の総重量に基づいて、10〜95重量%、好ましくは10〜90重量%、より好ましくは10〜80重量%、最も好ましくは10〜70重量%の溶媒を含むことができる。
【0095】
本発明の組成物は、組成物の総重量に基づいて、0〜50重量%、好ましくは0〜40重量%、より好ましくは0〜30重量%、最も好ましくは0〜20重量%の触媒化合物を含むことができる。
【0096】
本発明の組成物は、組成物の総重量に基づいて、0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%、より好ましくは0〜20重量%の追加の成分を含むことができる。
【0097】
また、本発明の一部であるものは、(i)(a)遊離カルボニル基を含有する化合物及び(b)求核剤を溶媒と混合すること、又は(ii)1つ以上の求核基で置換されている、遊離カルボニル基を含有する化合物を溶媒と混合することを含む、本発明の組成物を製造する方法である。
【0098】
遊離カルボニル基を含有する化合物を、その場で、例えば対応するアルコールの酸化によって製造することもできる。
【0099】
好ましくは、本方法は、遊離カルボニル基含有する化合物、求核剤、ポリマー結合剤及び溶媒を混合することを含む。
【0100】
また、本発明の一部であるものは、本発明の被覆組成物で被覆されている基材である。
【0101】
基材は、シート又は他の任意の三次元物体であることができ、透明又は不透明であることができ、平坦又は凸凹な表面を有することができる。凸凹な表面を有する基材の例は、セメントの紙袋のような充填された紙袋である。基材は、紙、厚紙、金属、木材、織物、ガラス、セラミック及び/又はポリマー製であることができる。基材は、医薬錠剤又は食物であることもできる。ポリマーの例は、ポリエチレンテレフタレート、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、二軸配向ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル及びポリスチレンである。好ましくは、基材は、紙、厚紙又はポリマー製である。
【0102】
基材がIR照射を吸収しない場合、例えば基材がポリエステルフィルムである場合、IR吸収剤又はIR吸収剤として作用する顔料を被覆組成物に含めることが望ましい。
【0103】
被覆の厚さは、通常、0.1〜1000μmの範囲から選択される。好ましくは1〜500μmの範囲である。より好ましくは1〜200μmの範囲である。最も好ましくは1〜20μmの範囲である。
【0104】
本発明の別の態様は、本発明の組成物で基材を被覆する工程を含む、被覆基材を製造する方法である。
【0105】
基材は、バーコーター塗布、回転塗布、噴霧塗布、カーテン塗布、浸漬塗布、エアー塗布、ナイフ塗布、ブレード塗布又はロール塗布のような標準的な被覆適用を使用して、本発明の組成物により被覆することができる。組成物を、シルクスクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷及びフレキソ印刷のような多様な印刷方法により基材に適用することもできる。基材が紙である場合、本組成物を、サイズプレス又は抄紙機の濡れた方の部分においても適用することもできる。
【0106】
被覆組成物を、例えば周囲温度又は高温で乾燥することもできる。高温は、理想的には、エネルギーへの暴露の前の画像形成を避けるように選択される。
【0107】
また本発明の一部であるものは、(i)基材を本発明の組成物で被覆する工程及び(ii)被覆基材の、マーキングが意図される部分をエネルギーに暴露して、マークを生成する工程を含む、マークされた基材の製造方法である。
【0108】
エネルギーは、本発明の組成物で被覆された基材に適用されたときにマークを生じる、熱又は他の任意のエネルギーであることができる。そのようなエネルギーの例は、UV、IV、可視又はマイクロ波照射である。
【0109】
エネルギーを被覆基材にあらゆる適切な方法で適用することができ、例えば、熱は、感熱式プリンターを使用して適用することができ、UV、可視及びIR照射は、UV、可視又はIRレーザーを使用して適用することができる。IRレーザーの例は、COレーザー、Nd:YAGレーザー及びIR半導体レーザーである。
【0110】
好ましくは、エネルギーはIR照射である。より好ましくは、エネルギーは、780〜1,000,000nmの範囲の波長を有するIR照射である。さらにより好ましくは、エネルギーは、COレーザー又はNd:YAGレーザーにより生成されるIR照射である。最も好ましくは、エネルギーは、10,600nmの波長を有するCOレーザーにより生成されるIR照射である。
【0111】
代表的には、IRレーザーの正確な出力及び線速度は、用途により決定され、画像を生成するのに十分なように選択されており、例えば、IRレーザーの波長が10,600nmであり、レーザービームの直径が0.35mmである場合、出力は、代表的には0.5〜4Wであり、線速度は、代表的には300〜1,000mm/秒である。
【0112】
本発明のなお別の態様は、上記の方法により得られる、マークされた基材である。
【0113】
また本発明の一部であるものは、包装にデータをマーキングするための本発明の組成物の使用である。
【0114】
また本発明の一部であるものは、安全保護/経過追跡の分野において包装にデータをマーキングするための本発明の組成物の使用である。
【0115】
安全保護/経過追跡の分野において、組成物を基材に被覆し、高分解能レーザーを使用してヒトの眼に不可視であるか又はほぼ不可視である非常に小さいコードをもたらすことにより画像化することができる。しかし、画像は、装置(例えば、デジタルカメラ/スキャナー、拡大鏡又はカメラ内蔵携帯電話)により解読することができ、特有のコードが得られる。特定の高解像度画像は、コンピューターにより生成することができ、二次元バーコード又は他のパターンの形態であることができる。スキャンされると、情報は、安全が確保されたコンピューターに送られ(携帯電話による無線)、次に真正性、製造日、製造場所などについての特定の情報を得ることができる。高解像度画像は、伝統的な印刷方法を使用して複製するのは非常に困難である。
【0116】
本発明の被覆組成物は、低いエネルギーに暴露されたときに高いコントラストのマークを生じるという利点を有する。加えて、紙を被覆するのに適しており、低価格の、さらにはヒトにおいて生理学的に許容される材料のみを含有することができる。
【0117】
実施例
実施例1
アクリル結合剤の調製
機械式撹拌機、冷却器、窒素入口、温度プローブ及び供給口を取り付けた1リットル容樹脂ポットに、水98.9g及び低分子量のスチレンアクリルコポリマーのアンモニウム塩の溶液であるJoncryl(登録商標)8078 483.9gを入れた。内容物を85℃に加熱し、窒素で30分間脱気した。モノマー相を、スチレン192.5gを2−エチルヘキシルアクリレート157.5gと混合することにより調製した。開始剤供給物を、過硫酸アンモニウム1.97gを水63.7gに溶解することによって調製した。反応器がその温度になり、脱気されたときに、過硫酸アンモニウム0.66gを反応器に加えた。2分後、モノマー及び開始剤供給物の、それぞれ3時間及び4時間の供給への割り当てを開始した。反応器の内容物を、供給の間85℃に維持した。供給が完了した後、反応器の内容物を85℃で更に1時間保持し、それから40℃未満に冷却し、その時点で、塩素化及び非塩素化メチルイソチアゾロンを含有する殺生物剤であるActicide LG 0.9gを加えた。これによって、固形分49.2%、pH8.3及びBrookfield RVT粘度1100cPsのエマルションポリマーを得た。
【0118】
実施例2
D−(+)−グルコース及びL−プロリンを使用する被覆組成物の調製
組成物を、水31.31gを実施例1のアクリル結合剤40.25gと混合することによって調製した。次にL−プロリン8.95gを加え、続いてD−(+)−グルコース14gを加えた。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。次に得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの橙色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。
【0119】
実施例3
D−(+)−グルコース及びL−ヒスチジンを使用する被覆組成物の調製
被覆組成物を、水31.31gを実施例1のスチレンアクリル結合剤40.25gと混合することによって調製した。次にL−ヒスチジン一塩酸塩一水和物16.29gを加え、続いてD−(+)−グルコース14gを加えた。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。次に得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの暗褐色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。
【0120】
実施例4
D−(+)−グルコース及びD,L−アラニンを使用する被覆組成物の調製
被覆組成物を、水31.31gを実施例1のアクリル結合剤40.25gと混合することによって調製した。次にD,L−アラニン6.92gを加え、続いてD−(+)−グルコース14gを加えた。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。次に得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの灰褐色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。
【0121】
実施例5
D−(+)−グルコース及びグリシンを使用する被覆組成物の調製
被覆組成物を、水31.31gを実施例1のアクリル結合剤40.25gと混合することによって調製した。次にグリシン5.83gを加え、続いてD−(+)−グルコース14gを加えた。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。次に得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの橙色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。
【0122】
実施例6
D−(+)−グルコース及びアルコルビン酸(ビタミンC)を使用する被覆組成物の調製
被覆組成物を、水31.31gを実施例1のアクリル結合剤40.25gと混合することによって調製した。次にグリシン5.83gを加え、続いてアルコルビン酸(ビタミンC)14gを加えた。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。次に得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの橙色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。
【0123】
実施例7
D−(+)−グルコース及びグリシン、加えて、ショ糖及び第二リン酸アンモニウムを使用する被覆組成物の調製
被覆組成物を、水31.26gを実施例1のアクリル結合剤40.25gと混合することによって調製した。次にグリシン3.00gを加え、続いてD−(+)−グルコース7gを加えた。ショ糖7.00g、続いて次に第二リン酸アンモニウム6.00gを加えた。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。次に得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの橙色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。
【0124】
実施例8
D−グルコサミンを使用する被覆組成物の調製
被覆組成物を、水42.2gを実施例1のアクリル結合剤40gと混合することによって調製した。次にD−グルコサミン塩酸塩15.0gを加え、続いて適切な量のアンモニア水(25重量%)を加えて、pHをアルカリ性(7.0超)にした。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。次に得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの褐色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。
【0125】
実施例9
D−グルコサミン、加えてショ糖を使用する被覆組成物の調製
被覆組成物を、水33.4gを実施例1のアクリル結合剤40gと混合することによって調製した。D−グルコサミン塩酸塩10.0g及びショ糖15.00g、続いて適切な量のアンモニア水(25重量%)を加えて、pHをアルカリ性(7.0超)にした。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの褐色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。
【0126】
実施例10
D−グルコサミン、加えて、ショ糖及び第二リン酸アンモニウムを使用する被覆組成物の調製
被覆組成物を、水30.7gを実施例1のアクリル結合剤40gと混合することによって調製した。D−グルコサミン塩酸塩10.0g、ショ糖15.00g及び第二リン酸アンモニウム10.00gを加えた。次に適切な量のアンモニア水(25重量%)を加えて、pHをアルカリ性(7.0超)にした。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。次に得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの褐色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。
【0127】
実施例11
D−(1)−グルコース及びD−グルコサミンを使用する被覆組成物の調製
被覆組成物を、水38.6gを実施例1のアクリル結合剤40gと混合することによって調製した。D−グルコース10.0g及びD−グルコサミン塩酸塩10.0gを加えた。次に適切な量のアンモニア水(25重量%)を加えて、pHをアルカリ性(7.0超)にした。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。次に得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの褐色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。
【0128】
実施例12
D−(+)−グルコース及びJeffamine(登録商標)D-230を使用する被覆組成物の調製
被覆組成物を、水31.31gを実施例1のアクリル結合剤40.25gと混合することによって調製した。次に、2つのアミノ末端基を有し、分子量230g/mol(これでOK?)を有するポリプロピレングリコールであるJeffamine(登録商標)D-230 8.93gを加え、続いてD−(+)−グルコース14gを加えた。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。次に得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの橙色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。
【0129】
実施例13
D−(1)−グルコース及び4−アミノ馬尿酸を使用する被覆組成物の調製
被覆組成物を、水31.31gを実施例1のアクリル結合剤40.25gと混合することによって調製した。次に4−アミノ馬尿酸15.08gを加え、続いてD−(+)−グルコース14gを加えた。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。必要であれば、適切な量のアンモニア水の添加により、pHを7.5超に保持した。次に得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの橙色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。
【0130】
実施例14
D−(+)−グルコース及びエタノールアミンを使用する被覆組成物の調製
被覆組成物を、水31.31gを実施例1のアクリル結合剤40.25gと混合することによって調製した。次にエタノールアミン4.74gを加え、続いてD−(+)−グルコース14gを加えた。必要であれば、適切な量のアンモニア水の添加により、pHを7.5超に保持した。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。次に得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの橙色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。
【0131】
実施例15
D−(+)−グルコース及び4−アミノ安息香酸を使用する被覆組成物の調製
被覆組成物を、水31.31gを実施例1のアクリル結合剤40.25gと混合することによって調製した。次に4−アミノ安息香酸10.65gを加え、続いてD−(+)−グルコース14gを加えた。必要であれば、適切な量のアンモニア水の添加により、pHを7.5超に保持した。次にエマルションを室温で30分間撹拌した。次に得られた被覆組成物を、コーティングバー(K1〜K5)により所望の基材(例えば、紙又はポリマーフィルム)に適用し、CO IRレーザーを使用し画像化して、高コントラストの橙色のマークを得た(0.5〜4ワット、100〜1000mm/秒)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)(a)遊離カルボニル基を含有する化合物及びb)求核剤を含むか、又は
(ii)遊離カルボニル基を含有する、1つ以上の求核基で置換されている化合物を含む、被覆組成物。
【請求項2】
遊離カルボニル基を含有する化合物が、アルデヒド、ケトン及び還元炭水化物からなる群より選択される、請求項1記載の被覆組成物。
【請求項3】
求核剤がアミンである、請求項1又は2記載の被覆組成物。
【請求項4】
求核基がアミノ基である、請求項1記載の被覆組成物。
【請求項5】
溶媒も含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の被覆組成物。
【請求項6】
ポリマー結合剤も含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の被覆組成物。
【請求項7】
触媒も含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の被覆組成物。
【請求項8】
追加の化合物も含む、請求項1〜7のいずれか1項記載の被覆組成物。
【請求項9】
(i)(a)遊離カルボニル基を含有する化合物及び(b)求核剤を溶媒と混合すること、又は
(ii)遊離カルボニル基を含有する、1つ以上の求核基で置換されている化合物を溶媒と混合すること
を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物を製造する方法。
【請求項10】
請求項1〜8のいずれか1項記載の被覆組成物で被覆された基材。
【請求項11】
請求項1〜8のいずれか1項記載の組成物で基材を被覆する工程を含む、請求項10記載の被覆基材を製造する方法。
【請求項12】
(i)基材を請求項1〜8のいずれか1項記載の組成物で被覆する工程及び
(ii)被覆基材の、マーキングが意図される部分をエネルギーに暴露して、マークを生成する工程
を含む、マークされた基材を製造する方法。
【請求項13】
請求項12記載の方法により得られるマークされた基材。
【請求項14】
包装にデータをマーキングするための、請求項1〜8のいずれか1項記載の組成物の使用。
【請求項15】
安全保護/経過追跡の分野において包装にデータをマーキングするための、請求項1〜8のいずれか1項記載の組成物の使用。

【公表番号】特表2010−515780(P2010−515780A)
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−544389(P2009−544389)
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【国際出願番号】PCT/EP2007/064408
【国際公開番号】WO2008/083912
【国際公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願人】(508120547)チバ ホールディング インコーポレーテッド (81)
【氏名又は名称原語表記】CIBA HOLDING INC.
【Fターム(参考)】