説明

電磁波シールド性能測定室と電磁波シールド性能測定方法

【課題】建材のような大型部材の電磁波シールド性能の測定を簡易に、精度よく行える電磁波シールド性能測定室およびその方法を提供する。
【解決手段】移動可能な台車に立設した板体の表面に電磁波吸収体を設けた移動電磁波吸収体で構成した3壁面と、対立して配置した移動電磁波吸収体の間に配置する支持部材と、床面に敷設する面材であって、その表面に電磁波吸収体を設けた床面吸収体と、前記の支持部材の上に敷設する面材であって、その表面に電磁波吸収体を設けた天井面吸収体とで直方体を構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波シールド性能測定室と電磁波シールド性能測定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯端末などの各種通信機器や電子機器などが発生する電磁波は、生活空間にも侵入し、各種機器、計器類にノイズや誤動作の原因となっていることが知られている。
そのような個別の機器、装置から生じる電磁波の測定方法として例えば特許文献1に記載するような電磁波暗室が知られている。
この暗室は、その内部に電磁波を発信する電子機器を設置し、一定の位置に受信アンテナを設置し、電子機器からの電磁波を受信アンテナで受信して電気機器からの電磁波放射特性の評価を行う構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−57487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記したような従来の電磁波暗室を、建材のような大型部材の電磁波シールド性能の測定に利用しようとすると、次のような問題点が存在した。
<1> 電磁波暗室は、比較的高価なフェライトタイルや角錐状の発泡体などからなる電磁波吸収体で壁面の全面を覆う必要があり、電磁波暗室自体の建設費、設備費が高価であって不経済なものであった。
<2> 測定の対象が電子レンジのような小型、軽量の物であれば問題がないが、コンクリート壁体のような重量物であると暗室内への搬入や搬出の作業に専用の運搬装置と多数の作業員を必要とし、採用しにくいものであった。
<3> 電磁波暗室に搬入できる物体の寸法、重量には限度があるためにコンクリート壁面などを対象とする場合には、実際に設置する壁面の一部を切り出したサンプルを用意して暗室に持ち込むことになり、効率の悪いものであった。
<4> 実際の建物の壁体の厚さは一様ではなく窓や扉などの開口部もあるために、開口部の切欠き位置の異なる多数のサンプルを準備して電磁波暗室に搬入して測定することが要求されてさらに不経済なものであった。
<5> 測定済みのサンプルの処分も産業廃棄物である場合も多いため、その処理にも手数と費用を要するものであった。
<6> 以上のような問題を解決する方法として、MIL−STD−285と称する米軍規格が知られている。この方法は別個に電磁波暗室を設けるのではなく、既存物をそのまま利用して測定する方法であって、フェライトタイルや四角錐の電磁波吸収体が不要で低コストでもあるため現在も簡便な方法として利用されている。
<7> しかしこの規格に基づく方法は、サンプルを透過した電磁波以外の多くの反射波の混在が避けられず、これが不要なノイズとなって受信されるために再現性に問題があり、信頼性の低いものであった。
<8> サンプルを透過した電磁波以外の反射波の混在を避けるように、導波管と呼ばれる筒状の金属の中にサンプルを入れる方法も知られているが、サンプルは均質な材料でなければならず、また導波管の断面の寸法を電磁波の波長に応じて変更する必要があるため、鉄筋コンクリート壁などの大型複合建材には適用できないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の電磁波シールド性能測定室は、移動可能な台車に立設した板体の表面に電磁波吸収体を設けた移動電磁波吸収体で構成した3壁面と、対立して配置した移動電磁波吸収体の間に配置する支持部材と、床面に敷設する面材であって、その表面に電磁波吸収体を設けた床面吸収体と、前記の支持部材の上に敷設する面材であって、その表面に電磁波吸収体を設けた天井面吸収体とで直方体を構成したことを特徴とするものである。
【0006】
また本発明の電磁波シールド性能測定方法は、上記の電磁波シールド性能測定室を使用し、一側の測定室の内部に電磁波発信機を設置し、他側の測定室の内部に電磁波受信機を設置して行うことを特徴とするものである。
【0007】
また本発明の電磁波シールド性能測定室は、移動可能な台車に立設した板体の表面に電磁波吸収体を設けた移動電磁波吸収体で構成した4壁面と、対立して配置した移動電磁波吸収体の間に配置する支持部材と、前記の支持部材の上に敷設する面材であって、その表面に電磁波吸収体を設けた天井面吸収体とによって直方体状の上側測定室を構成し、移動可能な台車に立設した板体の表面に電磁波吸収体を設けた移動電磁波吸収体で構成した4壁面と、床面に敷設する面材であって、その表面に電磁波吸収体を設けた床面吸収体とによって直方体状の下側測定室を構成したことを特徴とするものである。
【0008】
また本発明の電磁波シールド性能測定方法は、上記の電磁波シールド性能測定室を使用し、上側測定室の内部に電磁波発信機、または受信機を設置し、下側測定室の内部に電磁波受信機、または発信機を設置して行うことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の電磁波シールド性能測定室と電磁波シールド性能測定方法は以上説明したようになるから次のような効果の少なくともひとつを得ることができる。
<1> 測定対象物を電磁波暗室に搬入するのではなく、測定対象物の両側に、移動電磁波吸収体と床面吸収体と天井面吸収体とで直方体状の測定室を組み立てて測定を行うものであるから、対象物の搬入や搬出が不要であるか、近距離であって、特に大型の部材を対象とした場合にきわめて経済的に測定を行うことができる。
<2> 直方体である測定室の5面を電磁波吸収体で構成してあるから、電磁波の反射や回り込みを抑制して高精度の測定を行うことができる。
<3> 床面吸収体を構成する電磁波吸収体の下面、天井面吸収体を構成する電磁波吸収体の上面に電波反射材を取り付けるか敷設すれば、外部からの電波の侵入も阻止することができ、さらに信頼性の高い測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の電磁波シールド性能測定室の実施例の説明図。
【図2】移動電磁波吸収体の実施例の説明図。
【図3】測定室の組み立て状態の説明図。
【図4】建物を壁面を利用した測定室の実施例の説明図。
【図5】建物の床面を利用した測定室の実施例の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下図面を参照にしながら本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【実施例】
【0012】
<1>基本的構成。
本発明の電磁波シールド性能測定室5、上側測定室5uまたは下側測定室5dは直方体の空間であり、測定室の壁を構成する移動電磁波吸収体1と、床を構成する床面吸収体2と、天井を構成する天井面吸収体3によって構成する。
測定対象が壁等の場合にあっては、3面の壁を構成する移動電磁波吸収体1と、床を構成する1面の床面吸収体2と、天井を構成する1面の天井面吸収体3の5面で電磁波測定室5を構成し、測定対象物の両側に電磁波シールド性能測定室5を設けて当該壁の電磁波シールド性能を測定する。
測定対象物が、床または天井等である場合は、4面の壁を構成する移動電磁波吸収体1と天井を構成する1面の天井面吸収体3の5面で上側測定室5uを構成し、4面の壁を構成する移動電磁波吸収体1と床を構成する1面の床面吸収体3の5面で下側測定室5dを構成し、上側測定室5uと下側測定室5dとで測定対象を挟むように設けて床または天井等の電磁波シールド性能を測定する。
ただし構築済みの建物の壁面、床面などの既設面を測定対象物とする場合には、その既設面を直方体の一面として利用する。
【0013】
<2>移動電磁波吸収体。
移動電磁波吸収体1は、車輪11を備えた台車12と、その台車12に壁状の板体を垂直に設置して構成する。
台車12に立設した板体の表面には、公知の電磁波吸収体aを設ける。
電磁波吸収体aとして、例えば公知の角錐状の発泡体などからなる電磁波吸収体aを使用する。
移動電磁波吸収体1は人力での運搬、移動が容易なように、幅の狭い壁板に分割して構成することができる。
この移動電磁波吸収体1が、後述する測定室5の壁の3面、あるいは4面を構成する。
【0014】
<3>電波反射材。
本発明の移動電磁波吸収体や電磁波吸収体にはその裏面、表面などに重複して電波反射材を取り付ける場合がある。
ここで使用する電波反射材bは、例えば鉄板、亜鉛鋼板、アルミシート、銅箔、鉄箔などを含んだ金属箔や不織布などで構成した面状体である。
この電波反射材を使用すると、外部から測定室への電波の侵入を阻止することができる。
この電波反射材を、移動電磁波吸収体や電磁波吸収体に重ねて敷設したり、裏面に取り付ける構造は、説明は煩雑となるので省略するが、すべての部材において重複して利用することが可能である。
さらに、隣接する移動電磁波吸収体の間に隙間が発生したら、その外部に電波反射材bを取り付けて隙間を被覆し、隙間からの電波の侵入を阻止することも可能であり、個別の説明は省略する。
【0015】
<4>支持部材。
測定室5を形成する場合に、移動電磁波吸収体1を対立して配置するが、そのように対立して配置した移動電磁波吸収体1の間に、支持部材4を張り渡す。
この支持部材4は単なる棒状の長尺部材でもよく、あるいはロープのような線状部材でもよい。
ただしこの支持部材4は、電磁波に影響を与えない素材で構成する。
支持部材4は、天井面吸収体の下側になるように配置し、上に天井面吸収体を載せた場合に天井面吸収体を支持できるだけの耐力・強度を持った素材で構成する。
例えば棒状の支持部材4の材料としてはポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの発泡体、ポリ塩化ビニル、ベークライトなどの合成樹脂または木材などがある。
線状の支持部材4として、布、紙、ビニール、ガラス繊維、アラミド繊維などの樹脂繊維を編んだひもやロープなどがある。
支持部材4は、上に載せる天井面吸収体3を安定して設置できるように、支持部材4の上側の表面形状を、天井面吸収体3下側の接触する部分と同じ表面形状とし、支持部材4の上側が天井面吸収体3と可能な限り広い面積で接触して天井面吸収体3の荷重を広く分散させるように断面形状を構成することが望ましい。
例えば、天井面吸収体3を角錐群で構成した場合には、支持部材4が角錐と角錐の間に密着して位置するように、支持部材4の上部の断面形状を三角形や二等辺三角形、台形、または円、楕円などに近い形状にするとよい。
支持部材4は、上に載せる天井面吸収体3が自らの荷重で支持部材にくいこみ損傷をうけることのないように、適切な太さや丸味を持つ支持部材にするとよい。
例えば、天井面吸収体3がポリプロピレンなどの発泡体の場合には、支持部材を5mm程度以上の太さに構成することができる。
【0016】
<5>床面吸収体。
床面吸収体2は測定室5の床面に敷設する面材である。
例えば面状の電波反射材bの表面に、公知の電磁波吸収体aを設けて構成する。
前記したように電波反射材bを配置すれば外部からの電波の侵入を阻止することができる。
【0017】
<6>天井面吸収体。
天井面吸収体3は、測定室5の天井面を形成する面部材である。
例えば面状の電波反射材bの表面に、公知の電磁波吸収体aを設けて構成する。
この天井面吸収体3を設置するには、面部材である天井面吸収体3を前記の支持部材4の上に敷設する。
天井面吸収体3を角錐群で構成した場合には、角錐と角錐の間に支持部材4が位置するように配置すると安定した設置が可能となる。
そのためには支持部材4を断面が三角形の棒状体を使用すると便利であるがそれに限定されるものではない。
天井吸収体3の上面に電波反射材bを取り付けるか、あるいは重ねて敷設することができる。
すると、外部からの電波の侵入も阻止することができる。
【0018】
<7>測定室の形成。
次に上記の部材を使用して、測定対象物の両側に測定室5を形成する方法を説明する。
【0019】
<8>測定対象物。
本発明の測定方法で、電磁波のシールド性能を測定する対象物は、電子レンジや携帯電話のような小型の部材ではない。そのよう小型の部材を対象とした測定方法は、前記したようにすでに開発され利用されている。
本発明の装置、方法の測定対象物cは、大型の面部材、例えば建築物の壁面、床面、天井面部材などである。
これは、現場へ設置する直前のプレハブ壁体(図1)でもよく、あるいはすでに構築した建物壁面そのもの(図4)、天井、床スラブそのもの(図5)などを対象としている。
これらの対象物cを測定室5の壁、床、天井の1面として利用するので、図1に示すような独立した部材を利用する場合は、転倒しないようになんらかの部材で支持してその姿勢を固定する。
【0020】
<9>測定室の形状。
まず、測定室5を測定対象物cの両側に設置する場合を説明する。
本発明の測定室5のひとつは、測定対象物cを1面とし、他の5面を、3壁面の移動電磁波吸収体1と、床面吸収体2と天井面吸収体3とで構成した直方体状の測定室5である。
この測定室5を、測定対象物cを挟んでその両側に構成する。
【0021】
<10>測定室の床面。
以下、対象物cの片側に設置する測定室5の構築に説明を行うが、実際には対象物cの両側で同様の作業がなされることになる。
まず測定室5を設置する範囲の床に、上記した面部材である床面吸収体2を敷設する。
床面吸収体2は、その表面に公知の電磁波吸収体aを設けてある。
床面吸収体2の敷設に先立って、床面にアルミシートなどで構成した電波反射材bを敷設しておくことも可能である。
あるいは床面吸収体2の下面に電波反射材bを一体に張り付けておけば、床面吸収体2の敷設と同時に両者を重ねて敷設することができ、外部からの電波の侵入も阻止することができる。
【0022】
<11>測定室の壁面。
次に、ほぼ鉛直に設置してある測定対象物cに対して、平面視でほぼ直角に位置するように2枚の移動電磁波吸収体1を、距離を離して設置する。
移動電磁波吸収体1は車輪11付きの台車12に鉛直の壁体が搭載してあるから、移動、設置が容易である。
他の1枚の移動電磁波吸収体1は、測定対象物cに対してほぼ平行に位置するように移動して、対象物から距離を離して設置する。
以上の3枚の移動電磁波吸収体1と測定対象物cの面によって、平面視が四角形の区画を構成することができる。
移動電磁波吸収体1の端面は、測定対象物cに密着させて、わずかな電磁波でもその回り込みや誤差が生じないように構成する。
なお、前記したように1枚の移動電磁波吸収体1を複数に分割して、小型軽量に構成すれば壁面の形成もさらに迅速で容易である。
【0023】
<12>支持部材の設置。
対象物cに対して平面視で直角方向に配置した両側の移動電磁波吸収体1の上に、棒状体やロープで構成した支持部材4を張り渡す。
この支持部材4は、天井面吸収体3の柔軟性の程度によって設置する本数を決定する。
支持部材4が棒状体の場合には、移動電磁波吸収体1間の距離よりも十分に長い部材としておけば、移動電磁波吸収体1の上端から外方に突出した状態で支持できるから設置、解体が容易である。
【0024】
<13>測定室の天井面。
支持部材4の上に天井面吸収体3を敷設する。
天井面吸収体3を角錐群で構成した場合には、角錐と角錐の間に支持部材4が位置するように配置すると安定した設置が可能となる。
そのためには、上記したように支持部材4を断面が三角形の棒状体を使用すると便利であるがそれに限定されるものではない。
天井面吸収体3の上面に、面状の電波反射材bを取り付けるか、あるいは重ねて敷設することができる。
さらに壁面を構成する移動電磁波吸収体1と天井面吸収体3との隙間は、柔軟なシート状の電波反射材bで被覆しておく。
このように構成すると外部からの電波の侵入も阻止することができる。
こうして測定対象物cの両側に、測定対象物cの表面を1面とし、他の5面を移動電磁波吸収体1の3壁面と、床面吸収体2と天井面吸収体3とで構成した直方体状の測定室5が完成する。
【0025】
<14>測定。
測定対象物cの一側の測定室5の内部に市販の電磁波発信機dを設置する。
同時に他側の測定室5の内部に電磁波受信機eを設置する。
上記の一側の測定室5の内部に配置する電磁波発信機dと、他側の測定室5の内部に配置する電磁波受信機eは、測定対象物cを中心として面対称となるように配置することが好ましい。
この一側の測定室5の電磁波発信機dからの電磁波を、他側の測定室5内の電磁波受信機eで受信して電磁波を測定する。
その際に本願発明の直方体の測定室5の5面のすべてが電磁波吸収体aで構成してあるから、電磁波の回り込みや反射を抑制でき、高い精度で電磁波シールド性能を測定することができる。
【0026】
<15>上下に設置する場合。(図5)
次に測定室を測定対象物cの上下に設置する場合を説明する。
その場合に測定室5のひとつである上側測定室5uは、測定対象物cを床面とし、他の5面を、4壁面の移動電磁波吸収体1と天井面吸収体3とで構成する。
測定室5の他のひとつである下側測定室5dは、測定対象物cを天井面とし、他の5面を、4壁面の移動電磁波吸収体1と床面吸収体2とで構成する。
その際に、下側測定室5dでは、壁面を構成する移動電磁波吸収体1の高さが不足する場合がある。
その場合には移動電磁波吸収体1の上端面と天井面との間の空間を埋める面積と形状を備えた補助電磁波吸収体13を設置して隙間をふさぐ。
この補助電磁波吸収体13は、移動電磁波吸収体1の上端面と天井面との間の空間を埋める面積と形状を備えた板体の一面に電磁波吸収体aを取り付けたものであり、支保工などで外側から支持して設置する。
上側測定室5uの天井面の形成、下側測定室5dの床面の形成などは、前記の実施例と同様である。
その後の測定過程などもまた前記の実施例と同様である。
【符号の説明】
【0027】
1:移動電磁波吸収体
2:床面吸収体
3:天井面吸収体
4:支持部材
5:測定室
5u:上側測定室
5d:下側測定室
a:電磁波吸収体
b:電波反射材
c:測定対象物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動可能な台車に立設した板体の表面に電磁波吸収体を設けた移動電磁波吸収体で構成した3壁面と、
対立して配置した移動電磁波吸収体の間に配置する支持部材と、
床面に敷設する面材であって、その表面に電磁波吸収体を設けた床面吸収体と、
前記の支持部材の上に敷設する面材であって、その表面に電磁波吸収体を設けた天井面吸収体とで直方体を構成した、
電磁波シールド性能測定室。
【請求項2】
請求項1記載の電磁波シールド性能測定室を使用し、
一側の測定室の内部に電磁波発信機を設置し、
他側の測定室の内部に電磁波受信機を設置して行う、
電磁波シールド性能測定方法。
【請求項3】
移動可能な台車に立設した板体の表面に電磁波吸収体を設けた移動電磁波吸収体で構成した4壁面と、
対立して配置した移動電磁波吸収体の間に配置する支持部材と、
前記の支持部材の上に敷設する面材であって、その表面に電磁波吸収体を設けた天井面吸収体とによって直方体状の上側測定室を構成し、

移動可能な台車に立設した板体の表面に電磁波吸収体を設けた移動電磁波吸収体で構成した4壁面と、
床面に敷設する面材であって、その表面に電磁波吸収体を設けた床面吸収体とによって直方体状の下側測定室を構成した、
電磁波シールド性能測定室。
【請求項4】
請求項3記載の電磁波シールド性能測定室を使用し、
上側測定室の内部に電磁波発信機、または受信機を設置し、
下側測定室の内部に電磁波受信機、または発信機を設置して行う、
電磁波シールド性能測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−256673(P2012−256673A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−128136(P2011−128136)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(303056368)東急建設株式会社 (225)
【Fターム(参考)】