説明

電磁波シールド材

【課題】黒化処理を施したパターン状の導電層を有する電磁波シールド材において、黒化層が脱落し難く、外光反射防止性が良好な電磁波シールド材を提供する。
【解決手段】透明基材1と該透明基材1上に形成されたプライマー層2と、該プライマー層2上に所定のパターンで形成された導電性粉末と樹脂バインダーを含む導電性組成物からなる、断面が台形形状の導電性凸状パターン層3を有する電磁波シールド材であって、該導電性凸状パターン層3の表面に、端角部が突出し、中央部が凹陥した金属層4が形成され、かつ、該金属層4の表面には針状金属の黒化層5が形成されていることを特徴とする電磁波シールド材である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像表示装置(ディスプレイ)の前面に配置するのに好適な電磁波シールド材に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像表示装置の大型化、薄型化に伴い、プラズマディスプレイ(PDP)が注目を集めている。
PDPは、発光にプラズマ放電を利用するため、30MHz〜1GHz帯域の不要な電磁波が外部に漏洩して他の機器(例えば、遠隔制御機器、情報処理装置等)に影響を与えるおそれがある。そのため、プラズマディスプレイ装置に用いられるプラズマディスプレイパネルの前面側(観察者側)に、画像光の透過性は維持した上で、漏洩する電磁波を遮蔽(シールド)するためのフィルム状の電磁波シールド部材を設けるのが一般的である。
なお、本発明において単に電磁波という場合は、周波数が上記範囲を中心とするKHz〜GHz帯近辺の電磁波のことをいう。赤外線、可視光線、紫外線、X線等は含まないものとする(例えば、赤外線帯域の周波数の電磁波は赤外線と呼称する)。
【0003】
プラズマディスプレイの前面などに用いることができる電磁波シールド部材用材料としては、銀スパッタ薄膜、銅メッシュなどがあるが、銀スパッタ薄膜はコストが高く、また全面を被覆しているため可視光(線)透明性と電磁波遮蔽性との両立性に劣る。銅メッシュは開口部分があるため透明性は高いが、銅箔をフォトリソグラフィー法でエッチングしてメッシュ形状を作成するため、捨てる材料が多く低コスト化が難しい。
近年、透明基材の上に導電性ペーストや無電解メッキの触媒を含むインキを凹版印刷などパターン印刷し、その上に銅をメッキで析出させ細線パターンを形成した電磁波シールド部材などが提案されており(特許文献1、2)、銅箔エッチング法などよりも経済性、生産性にすぐれた方法といえる。
【0004】
しかしながら、導電性インキ(導電性ペースト)のような高粘度のインキを凹版印刷のような凹部を持つ版を用いる方法にて微細パターンで印刷しようとすると、印刷できないことはないがインキの転移性が悪くインキ抜けなどが多発し、断線があって、安定したパターンが形成できないという問題、及び凹版凹部内のインキの転移率が低下するという問題があった。インキ抜けは、凹版上にインキを塗布し、余分なインキをドクターブレードで掻き取った後の凹部内のインキがその上部に凹みを生じることが原因である。この凹みは、凹版上に透明基材を圧着して透明基材上に凹部内のインキを転写する際に、透明基材とインキとの密着を妨げ、透明基材上に、インキの未転写部が発生したり、密着性に劣る転写不良が発生する。また、転移率低下は、高粘度で流動性の悪いインキは、凹版凹部内の全充填インキの一部しか透明基材上に転移しないことが原因である。両者とも、印刷された導電インキパターンの導電率の低下を招き、電磁波遮蔽特性を低下させる。
【0005】
そこで、本出願人は、凹版印刷により導電性材料組成物を透明基材上に転写し、導電性を有するパターンを形成してなる電磁波シールド材において、導電性材料組成物の転写不良に基づくパターンの断線、形状不良、転移率不足や低密着性等の不具合が生じない電磁波シールド材を提案している(特許文献3)。この発明では、導電性インキ組成物の凹みを、硬化するまで流動性を保持できるプライマー層が形成された透明基材と圧着することによって、プライマー層と凹部内の導電性インキとを空隙無く密着する圧着工程を経て、プライマー層を硬化し、透明基材を版面から剥がして、凹部内導電性インキ組成物を硬化したプライマー層上に転写するものである。
【0006】
かかる凹版印刷法によれば、導電性組成物の転写不良がないため、導電性組成物からなる導電性凸状パターン層には、原版である凹版のパターン形状が忠実に転写される。
凹版として、線條パターンの走行方向(長手方向)と直交する断面形状が、底部がせばまった台形形状、あるいは底部が半円または楕円形状である正方格子のメッシュパターン状凹版を用いると、導電性組成物からなる凸状パターン層の頂部は、平坦面あるいは半円または楕円形状となる。
【0007】
そのような頂部形状の導電性組成物からなる導電性凸状パターン層に、常法により金属メッキ層及び黒化層を設けた場合、黒化層表面は、同じく平坦面あるいは半円または楕円形状となる。
しかしながら、このようにして製造した電磁波遮蔽用シートは、後工程である機能性フィルムラミネート工程でガイドロール等の稼動部位との接触面積が大きい為、黒化層が磨耗、剥脱する量が多い。特に黒化度良好な針状結晶の黒化層を形成した場合にその現象は著しく、黒化層形成の効果が大きく損なわれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−102792号公報
【特許文献2】特開平11−174174号公報
【特許文献3】国際公開第08/149969号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、黒化処理を施したパターン状の導電層を有する電磁波シールド材において、黒化層が脱落し難く、外光反射防止性が良好な電磁波シールド材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、透明基材と該透明基材上に形成されたプライマー層と、該プライマー層上に所定のパターンで形成された導電性粉末と樹脂バインダーを含む導電性組成物からなる、導電性凸状パターン層を有する電磁波シールド材であって、該導電性凸状パターン層の表面に、端角部が突出し、中央部が凹陥した金属層が形成され、かつ、該金属層の表面には針状金属の黒化層が形成されていることを特徴とする電磁波シールド材を提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
導電性凸状パターン層の頂部が平坦面で、その上に黒化層、特に黒化度良好な針状微結晶の黒化層を形成した場合は、後工程である機能性フィルムラミネート工程でガイドロール等との接触面積が大きい為、黒化層が磨耗、剥脱する量が多い。
一方、導電性凸状パターン層の頂部が凹んだ本発明においては、ガイドロール等との接触面積が少なく、凹部表面は非接触の為、凹部表面上の黒化層は磨耗、剥脱が防止される。また、黒化層を形成する針状結晶は、入射した光が、針間の面で多重反射されるうちに、吸収、散乱が多数回起こり、多くの光を減衰させ、反射光量は大幅に減少する。
また、本発明によれば、パターン状の電磁波遮蔽層において断線がなく、アスペクト比が高く、導電性、電磁波遮蔽性に優れた電磁波シールド材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の電磁波シールド材の線條パターンの走行方向(長手方向)と直交する断面の構造を示す模式図である。
【図2】本発明(実施例1)の電磁波シールド材を黒化層側から見た走査型電子顕微鏡写真である((A)から(D)にかけて順次、倍率拡大)。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の電磁波シールド材の線條パターンの走行方向(長手方向)と直交する断面の構造を示す模式図である。
本発明の電磁波シールド材は、透明基材1の一方の面に、プライマー層2、導電性組成物からなる、断面が台形形状の導電性凸状パターン層(以下、単に「導電性パターン層」ともいう。)3がこの順に形成され、該導電性凸状パターン層の表面に、端角部が突出し、中央部が凹陥した金属層4が形成され、かつ、該金属層の表面には針状金属の黒化層5が形成されている。
図2(A)〜(D)は、本発明(実施例1)の電磁波シールド材を黒化層側から見た走査型電子顕微鏡写真(倍率を変えたもの)であり、本発明の電磁波シールド材の頂部は、端角部が突出し、中央部が凹陥した形状であり、表面は針状物で覆われていることがわかる。また、頂部表面内に分岐及び蛇行した凹溝が走行していることがわかる。
以下、本発明の電磁波シールド材の構成につき、詳細に説明する。
【0014】
[透明基材]
透明基材1は、可視領域での透明性(光透過性)、耐熱性、機械的強度等の要求物性を考慮して、公知の材料及び厚みを適宜選択すればよく、ガラス、セラミックス等の透明無機物の板、或いは樹脂板など板状体の剛直物でもよい。ただし、生産性に優れるロール・トゥ・ロールでの連続加工適性を考慮すると、フレキシブルな樹脂フィルム(乃至シート)が好ましい。なお、ロール・トゥ・ロールとは、巻取(ロール)から巻き出して供給し、適宜加工を施し、その後、巻取に巻き取って保管する加工方式をいう。
【0015】
樹脂フィルム、樹脂板の樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、エチレングリコール−1,4シクロヘキサンジメタノール−テレフタール酸共重合体、エチレングリコール−テレフタール酸−イソフタール酸共重合体などのポリエステル系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリプロピレン、シクロオレフィン重合体などのポリオレフィン系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリイミド系樹脂等である。なかでも、ポリエチレンテレフタレートはその2軸延伸フィルムが耐熱性、機械的強度、光透過性、コスト等の点で好ましい透明基材である。
透明無機物としては、ソーダ硝子、カリ硝子、硼珪酸硝子、鉛硝子等の硝子、或いはPLZT等の透明セラミックス、石英等である。
【0016】
透明基材の厚みは基本的には特に制限はなく用途等に応じ適宜選択し、フレキシブルな樹脂フィルムを利用する場合、例えば12〜500μm、好ましくは25〜200μm程度である。樹脂や透明無機物の板を利用する場合、例えば、500〜5000μm程度である。
【0017】
なお、透明基材の樹脂中には、必要に応じて適宜、紫外線吸収剤、着色剤、充填剤、可塑剤、帯電防止剤などの公知の添加剤を添加できる。
また、透明基材は、その表面に、コロナ放電処理、プライマー処理、下地処理などの公知の易接着処理を行ったものでもよい。
【0018】
[プライマー層]
プライマー層2は、その主目的が導電性パターン層3の印刷形成時に、版から被印刷物(透明基材)へのインキ(導電性組成物)転移性を向上させ、転移後の導電性組成物と被印刷物との密着性を向上させるための層である。すなわち、透明基材及び導電性パターン層の双方に密着性が良く、また開口部(導電性パターン層非形成部)の光透過性確保のために透明な層でもある。
更に、このプライマー層2は、流動性を保持できる状態で透明基材1上に設けられ、凹版印刷時の凹版に接触している間に液状から固化させる層として形成される層であり、最終的な電磁波遮蔽層が形成されたときに固化している層である。
【0019】
かかるプライマー層を構成する材料としては、本来特に限定はないが、本発明では、未硬化状態において液状(流動性)の電離放射線重合性化合物を含む電離放射線硬化性組成物を塗工、硬化(固体化)してなる層が好適に用いられる。以下、この材料を中心に詳述する。
該電離放射線重合性化合物としては、電離放射線で架橋等の反応により重合硬化するモノマー及び/又はプレポリマーが用いられる。
かかるモノマーとしては、ラジカル重合性モノマーとして、例えば、メチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートなどの単官能(メタ)アクリレート類、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリレート類等の各種(メタ)アクリレートが挙げられる。尚、ここで(メタ)アクリレートとの表記は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。カチオン重合性モノマーとして、例えば、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートなどの脂環式エポキシド類、ビスフェノールAジグリシジルエーテルなどグリシジルエーテル類、4−ヒドロキシブチルビニルエーテルなどビニルエーテル類、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンなどオキセタン類等が挙げられる。
また、かかるプレポリマー(乃至オリゴマー)としては、ラジカル重合性プレポリマーとして、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート等の各種(メタ)アクリレートプレポリマー、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオール系プレポリマー、不飽和ポリエステルプレポリマー等が挙げられる。その他、カチオン重合性プレポリマーとして、例えば、ノボラック系型エポキシ樹脂プレポリマー、芳香族ビニルエーテル系樹脂プレポリマー等が挙げられる。
これらモノマー、或いはプレポリマーは、要求される性能、塗布適性等に応じて、1種類単独で用いる他、モノマーを2種類以上混合したり、プレポリマーを2種類以上混合したり、或いはモノマー1種類以上とプレポリマー1種類以上とを混合して用いたりすることができる。
【0020】
電離放射線として、紫外線、又は可視光線を採用する場合には、通常は、光重合開始剤を添加する。光重合開始剤としては、ラジカル重合性のモノマー又はプレポリマーの場合には、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベンゾイン系、アセトフェノン系等の化合物が、又カチオン重合系のモノマー又はプレポリマーの場合には、メタロセン系、芳香族スルホニウム系、芳香族ヨードニウム系等の化合物が用いられる。これら光重合開始剤は、上記モノマー及び/又はプレポリマーからなる組成物100質量部に対して、0.1〜5質量部程度添加する。
なお、電離放射線としては、紫外線、又は電子線が代表的なものであるが、この他、可視光線、X線、γ線等の電磁波、或いはα線等の各種イオン線等の荷電粒子線を用いるこ
ともできる。
【0021】
当該電離放射線硬化性組成物は、溶剤を含んでもよいが、その場合塗布後に乾燥工程が必要となるため、溶剤を含まないタイプ(ノンソルベントタイプ)であることが好ましい。
【0022】
プライマー層2の厚さ(TB)は特に限定されないが、通常は硬化後の厚さで1μm〜100μm程度となるように形成される。また、プライマー層2の厚さは、通常は、導電性パターン層3とプライマー層2との合計値(総厚。図1でいうと導電性パターン層3の頂部と透明基材1の表面との高度差)の1〜50%程度である。なお、後述の特定のプライマー層を用いて導電性パターン層を形成する場合は、図1の如く該プライマー層2の厚みは、該導電性パターン層直下での厚みTAが該導電性パターン層非形成部での厚みTBよりも大となる。このような場合には、プライマー層2の厚みは導電体層非形成部の厚みTBで評価する。
【0023】
[導電性組成物からなる導電性パターン層]
本発明における電磁波遮蔽層は、導電性組成物からなる導電性パターン層3が、プライマー層2上に所定のパターンで設けられたものである。該パターンは、電磁波遮蔽層に通常採用されるメッシュ(格子)状、ストライプ(縞)状、或いはスパイラル(螺旋)であってもよく、その線幅と線間ピッチも通常採用されている寸法であればよい。例えば、線幅は5〜50μmとすることができ、線間ピッチは100〜500μmとすることができる。開口率(電磁波遮蔽パターンの全面積中における開口部の合計面積の占める比率)は、通常、50〜95%程度である。またメッシュやストライプ形状の電磁遮蔽パターンとは別に、それと導通を保ちつつ隣接した全ベタ等の接地パターンが設けられる場合もある。
また、導電性パターン層3の厚さは、その導電性パターン層3の抵抗値によっても異なるが、電磁波遮蔽性能と該導電性パターン層上への他部材の接着適性との兼ね合いから、その中央部(突起パターンの頂部)での測定において、通常、2μm以上50μm以下であり、好ましくは、5μm以上20μm以下である。
この導電性パターン層3は、導電性粒子とバインダー樹脂を含む導電性組成物を、後述する凹版印刷法によりプライマー層2上に所定のパターンで形成することで得ることができる。
【0024】
導電性組成物を構成する導電性粒子としては、金、銀、白金、銅、ニッケル、錫、アルミニウムなどの低抵抗率金属の粒子、或いは高抵抗率金属粒子、樹脂粒子、非金属無機粒子等の表面が金や銀などの低抵抗率金属で被覆された粒子等を好ましく挙げることができ、形状も球状、回転楕円体状、正多面体状、截頭多面体状、鱗片状、円盤状、樹枝状、繊維状等から選ぶことができる。これらの材料や形状は適宜混合して用いてもよい。導電性粒子の大きさは種類に応じて任意に選択されるので一概に特定できないが、例えば、鱗片状の銀粒子の場合には粒子の平均粒子径が0.1〜10μm程度のものを用いることができる。導電性組成物中の導電性粒子の含有量は、導電性粒子の導電性や粒子の形態に応じて任意に選択されるが、例えば導電性組成物の固形分100質量部のうち、導電性粒子を40〜99質量部の範囲で含有させることができる。なお、本明細書において、平均粒子径というときは、粒度分布計、またはTEM(透過型電子顕微鏡)観察で測定した値を指している。
【0025】
導電性組成物を構成するバインダー樹脂としては、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれも使用可能である。熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、ポリエステル−メラミン樹脂、エポキシ−メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂等の樹脂を挙げることができ、電離放射線硬化性樹脂としては、プライマーの材料として前記した物を挙げることができ、熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂等の樹脂を挙げることができる。なお、熱硬化性樹脂を使用する場合、必要に応じて硬化触媒を添加してもよい。電離放射線硬化性樹脂を用いる場合は必要に応じて光重合開始剤を添加してもよい。
また、版の凹部への充填に適した流動性を得るために、これら樹脂は通常、溶剤に溶けたワニスとして使用する。溶剤の種類には特に制限はなく、一般的に印刷インキに用いられる溶剤を使用できる。溶剤の含有量は通常、10〜70質量%程度であるが、必要な流動性が得られる範囲でなるべく少ないほうが好ましい。また、電離放射線硬化性樹脂を用いる場合には、もともと流動性があるため、必ずしも溶剤を必要としない。
【0026】
また、導電性組成物の流動性や安定性を改善するために、導電性や、プライマー層との密着性に悪影響を与えない限りにおいて適宜充填剤や増粘剤、界面活性剤、酸化防止剤、分散剤、沈降防止剤などを添加してもよい。
【0027】
(導電性パターン層の形成方法)
所定のパターンの導電性組成物からなる導電性パターン層3を形成するには、導電性組成物を次のように凹版印刷する。本凹版印刷方法及びその結果物は、特定のプライマーを使用したものであり、本願出願人により、PCT/JP2008/060427として出願され、国際公開08/149969(特許文献3)として公開されたものである。
例えば、凹版の凹部のみにドクターブレードなどを利用して導電性組成物を充填し、これに液状プライマー層を片面に形成済みの透明基材を、該プライマー層が凹版に接する向きで加圧ローラで圧着するなどして該プライマー層を接触させて、接触している状態でプライマー層を液状から固体状に固化させた後、透明基材を凹版から離して離版させることで、透明基材上の固化したプライマー層上に導電性組成物を転移させて、印刷することができる。
【0028】
印刷後、つまり離版後、まだ液状である導電性パターン層3に対しては、乾燥操作、加熱操作、冷却操作、化学反応操作などを適宜行い、固化せしめて導電性の導電性パターン層3を完成させる。例えば、乾燥操作は、導電性組成物中の溶剤など不要な揮発成分を除去するため、加熱操作は、該乾燥や導電性組成物の熱硬化などの必要な化学反応を促進させるため、冷却操作は、加熱溶融した熱可塑性樹脂の導電性組成物やプライマー層の固化促進のため、化学反応操作は、加熱によらない電離放射線照射などのその他の手段による導電性組成物やプライマー層の化学反応を進行させるために行う。
また、導電性組成物は、版上で半硬化固化させ離版後に完全硬化させてもよい。
【0029】
また、導電性組成物の固化は凹版接触中に行ってもよい。版接触中に導電性組成物を固化させるときは、凹版は導電性組成物に対しても賦形型として機能し、プライマー層も含めて凹版は完全な賦形型として用いることになる。この際、導電性組成物の固化方法はプライマー層で採用する固化方法と同じ方法でもよく、異なる方法でもよい。ただし、例えば電離放射線照射など同じ方法を採用すれば、プライマー層と導電性組成物とを版面上で同時に硬化可能な為、装置・工程的に簡素化でき、また類似の化学反応を採用すれば密着性の点でも有利である。
【0030】
本発明では、このようにして印刷することで、凹版凹部内に充填された導電性組成物の上部に窪み(凹み)が生じても、液状で流動性のプライマー層を介して印刷するので、印刷中にプライマー層を該窪みに流し込み隙間なく密着させた状態にでき、その後、プライマー層を固化させてから透明基材を凹版から離すので、透明基材上に固化したプライマー層2を介して所定パターンの導電性パターン層3を、細線でも、転移不足による断線や形状不良、インキ密着性不足などの印刷不良の発生なく形成できる。凹版印刷工程において、かくの如く凹版凹部内に充填されたインキの表面に生じる窪みをプライマー層が流入、充填する結果、得られた本発明の光学フィルタは、図1にも示すようにプライマー層の厚みが、前記導電性パターン層が形成されている部分の厚みTAが、前記導電性パターン層が形成されていない部分の厚みTBよりも厚くなる。勿論、このような、本発明特有のプライマー層の厚みにおける導電性パターン層形成との関係が得られる方法であれば、上記の特定の凹版印刷方法以外の方法によってもよい。
【0031】
(金属層)
本発明における電磁波シールド材は、導電性を更に向上せしめるために、導電性パターン層3上に金属層4を電解メッキ法により形成する。
導電性パターン層3への給電は導電性パターン層3が形成された面に接触させた通電ロール等の電極から行われるが、導電性パターン層3が電解メッキ可能な程度の導電性(例えば、100Ω/□以下)を有するので、電解メッキを問題なく行うことができる。金属層を構成する材料としては、導電性が高く容易にメッキ可能な、銅、銀、金、クロム、ニッケル等を挙げることができる。
メッキ条件としては、浴温20〜60℃、電流密度0.001〜10A/dm2、メッキ時間1〜10分程度が好ましい。電流密度を高くすることによって、導電性パターン層の端角部に電力集中が起こってメッキがつきやすく、金属メッキした導電性パターン層は端角部が突出し、中央部が凹陥した表面形状となる。
また、電流密度が高いほど、端角部と中央部のメッキ層成長速度に差がつき、相対的に端角部の電流密度が高くなって、頂部の中央部が凹陥した凹凸表面形状になり易い。その際、導電性パターン層2の断面形状を図1に図示の如くの台形、長方形、或いは正方形とすることによって、中央部に比べて端角部の電流密度を相対的に高めることが出来る。電流密度を高めると、これに加えて、さらに、頂部金属層表面内に凹溝、特に図2(C)の如く、分岐、蛇行、或いはこれらの両方の形態を有する溪谷状の凹溝が生じ易くなる。
斯かる凹溝、特に分岐、蛇行、或いはこれらの両方の形態を有する溪谷状の凹溝が導電性パターン層の頂部上に存在すると、該凹溝内に入射した光線は該凹溝内において複雑な経路で反射を多数回繰り返す結果減衰する。そのため、日光、電灯光等の外光の反射防止性の向上に寄与する。
本発明の電磁波シールド材における金属メッキした導電性パターン層の端角突出部と中央凹陥部の段差は1〜3μm程度である。
【0032】
なお、端角部が突出し、中央部が凹陥した表面形状の導電性パターン層を得る別法として、版凹部の底部を中央部が周縁部よりも突出部になるように製作した凹版を用いる方法がある。この凹版を用いて凹版印刷すると、透明基材上に転移した導電性組成物の頂部は、凹版凹部の底部の突出形状が賦形されて、凹陥部になる。この中央部が凹陥した表面形状の導電性パターン層に後述の黒化処理を施すことにより、図2のような表面形状の電磁波シールド材を得ることができる。
【0033】
(黒化処理)
本発明においては、金属層を形成した後、黒化処理を施して金属層表面に黒化層5を形成する。
黒化処理は、例えば、硫酸銅5水和物と硫酸を水に溶かした電解浴を用いて陰極電解して粗面化処理を施すことにより、上記金属メッキした導電性パターン層の表面に銅からなる金属の針状結晶からなる黒化層5を形成する。
粗面化処理は陰極電解により金属の粒状突起物を析出させ(1層目)、次いでその突起物の脱落防止のためその上に金属メッキを施し(2層目)、金属被覆を形成させて金属の粗面を作る。
黒化処理(粗面化処理)条件としては、(特に1層目の)電流密度を高くすることにより、針状結晶が形成され易いので好ましい。
黒化層5の針状結晶の長さは0.1〜1μm程度である。
斯かる針状結晶は、入射した光線が、針間の面で多重反射されるうちに、吸収、散乱が多数回起こり、多くの光を減衰させ、反射光量を大幅に減少せしめる。
図1に図示の如く、導電性パターン層2の頂部に前記の如く凹陥部を形成した上で更にその表面に針状結晶からなる黒化層5を形成すると、凹陥部と針状結晶の両者の入射光線減衰作用の相乗効果によって、外光反射防止効果はより高まる。
【0034】
本発明の電磁波シールド材は、単層で用いることも出来るが、通常は、各種の機能層1層以上と積層、複合化して用いる。該機能層としては、近赤外線吸收層、ネオン光吸收層、調色層、紫外線吸収層、反射防止層、防眩層、特開2007−272161号公報等に記載の所謂薄膜ミクロルーバ層等の光学機能層(光学フィルタ層)、或いはハードコート層、耐衝撃層(衝撃吸收層)、防汚層、帯電防止層、抗菌層、防黴層等のその他機能層が挙げられる。
【0035】
本発明の電磁波シールド材は、各種用途に使用可能である。特に、テレビジョン受像装置、各種測定機器や計器類、各種事務用機器、各種医療機器、電算機器、電話機、電飾看板、各種遊戯機器等の表示部に用いられるプラズマディスプレイ(PDP)、ブラウン管ディスプレイ(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、電場発光ディスプレイ(EL)などの画像表示装置の前面フィルタ用として好適であり、特にプラズマディスプレイ用として好適である。また、その他、住宅、学校、病院、事務所、店舗等の建築物の窓、車両、航空機、船舶等の乗物の窓、電子レンジの窓等の等の各種家電製品の窓等の電磁波遮蔽及び反射防止用途にも使用可能である。
【実施例】
【0036】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例により何ら限定されるものではない。
【0037】
[実施例1]
まず、凹版を用意した。該凹版は、中空の鉄の円筒表面に銅メッキ層を被覆してなる円筒版材表面を機械的に切削加工し、その後、前面にクロム膜を電解メッキして、該円筒版材表面に、深さ20μm、線幅20μm、縦横線の繰返し周期300μmの正方格子のメッシュパターン状凹部を形成し、印刷用の凹版を得た。該凹版凹部の線條パターンの走行方向(長手方向)と直交する断面形状は底部(円筒中心に近い側)の幅がせばまった台形形状であり、底部の角の両底角が各々75度、円筒表面部に露出する角の両底角が各々105度であり、該台形の高さが20μm、該台形の円筒表面部に露出する底辺の長さが20μmであった。
また、該台形状横断面の凹部の底部(導電性パターン層では頂部に対応)には中央部が端角部よりも2μm湾曲して突出(導電性パターン層では頂部の中央部が端角部よりも2μm湾曲して凹陥することに対応)する形状とした。
次いで、透明基材として厚みが100μmで、1080mm幅×2000m巻の無着色透明な2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績(株)製A4300)を用意した。この透明基材上の一方の面上にプライマー層用の 紫外線硬化性樹脂組成物を乾燥膜厚が厚さ10μmとなるように塗布形成した。塗布方式は、通常のグラビアリバースロールコート法を採用し、紫外線硬化性樹脂組成物としては、エポキシアクリレートプレポリマー35質量部、ウレタンアクリレートプレポリマー12質量部、フェノキシエチルアクリレートからなる単官能モノマー44質量部、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸トリアクリレートからなる3官能モノマー9質量部、さらに光開始剤としてイルガキュア184(物質名;1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、製造元;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)3質量部添加したものを使用した。このときの粘度は約1300cps(25℃、B型粘度計)であり、塗布後のプライマー層は触ると流動性を示すものの、PETフィルム上から流れ落ちることはなかった。
一方、準備された上記円筒状凹版の版面に、導電性組成物である銀ペーストをピックアップロールで塗布し、鋼鉄製ドクターブレードで凹部内以外の導電性組成物を掻き取って凹部内のみに導電性組成物を充填させた。
そして、該導電性組成物を凹部内に充填させた状態のロール状凹版と、ニップロールとの間に、流動状態のプライマー層が形成されたPETフィルムを供し、ロール状凹版に対するニップロールの押圧力(付勢力)によって、流動状態のプライマー層を凹部内に存在する導電性組成物の凹みに流入させ、導電性ペーストと流動性保持状態のプライマー層とを隙間なく密着させると共に、該プライマーの一部を凹部内の該導電性組成物内に浸透せしめた。
次いで、更に凹版ロールが回転して高圧水銀燈によって紫外線を照射し、紫外線硬化性樹脂組成物からなる流動状態のプライマー層を硬化させた。プライマー層の硬化により、凹版ロールの凹部内の導電性ペーストは、硬化したプライマー層と密着し、その後、出口側のニップロールによってフィルムが凹版ロールから剥離され、プライマー層上には導電性組成物層が転写形成された。このようにして得られたフィルムを、130℃の乾燥ゾーンを通過させて、60秒熱風乾燥させ、該導電性組成物中の溶剤を蒸発させ、プライマー層上に、該導電性導電性組成物から成る、厚さ19μm、線幅20μm、縦横線の繰返周期300μmの正方格子の導電性凸状パターン層を形成した。得られた導電性パターン層は、頂部の中央部が端角部よりも1.5μm湾曲して凹陥する形状であった。且つ頂部表面には分岐し且つ蛇行する溪谷状の凹溝が多数形成されていた(図2(C)参照)。
なお、該導電性組成物は、導電性粉末として平均粒径約2μmの銀粉末93質量部、バインダー樹脂として熱可塑性のポリエステルウレタン樹脂7質量部、溶剤としてブチルカルビトールアセテート25質量部を配合し、十分に攪拌混合した後、3本ロールで混練りして作製した。
【0038】
次いで、上記メッシュパターンが形成されている透明基材をメッキした。
メッキ液としては、溶媒として水(3000L)を用い、硫酸銅5水和物(75g/L)と、硫酸(180g/L)、塩酸(60mg/L)、配向性調節成分として炭化水素系高分子系メッキ添加剤(40mL/L)を混合してメッキ液を調製した。
メッキ条件は、浴量(500mL)、攪拌(エアー攪拌)、浴温(25℃)、電流密度(2A/dm2)、メッキ時間(5min)で行って、粗い膜厚は2.0μmであった。メッキ処理により堆積した被膜を120℃、60分間アニール処理して、銅メッキ層を得た。
メッキは被メッキ部とアノード極板との距離が近いところにメッキがつきやすく、角部にも電流密度集中が起こりメッキが厚くつきやすい。本実施例の導電性パターン層は横断面が台形形状で頂部の端角部が尖っているとともに、その端角部が中央部よりも突出している為、得られた銅メッキされたメッシュパターンの頂部は、端角部が突出し、中央部が凹陥した表面形状であった。
【0039】
上記メッキ処理後、黒化処理を実施した。
黒化処理は、以下の浴組成の電解浴を用いて陰極電解し粗面化処理を施すことにより行った。
(1層目)
硫酸銅五水和物 70g/L
硫酸 100g/L
液温 40℃
電流密度 40A/dm2
電解時間 5秒
陽極 白金
(2層目)
硫酸銅五水和物 250g/L
硫酸 100g/L
液温 45℃
電流密度 20A/dm2
電解時間 30秒
陽極 白金
上記条件により、メッシュパターンの端角部が突出し、中央部が凹陥し、且つ頂部表面には、図2(C)の如く、分岐し且つ蛇行する溪谷状の凹溝が多数形成された表面形状の銅メッキ層の表面に針状結晶からなる黒化層が形成された。
図2は、実施例1で得られた電磁波シールド材を黒化層側から見た走査型電子顕微鏡写真である。
【0040】
この表面形状になることで、後工程である機能性フィルムラミネート工程において黒化層とガイドロール等の稼動部位との接触面積が少なく、黒化層の摩耗、剥脱が軽減できた。
また、メッキ層表面が凹凸形状であることで表面積が大きく、針状結晶からなる黒化層であるため、外光が黒化層で吸収されやすくなり反射率、黒輝度も低いという特徴を持たせることができた。
【0041】
[比較例1]
凹版の製造時に、中空の鉄の円筒表面に銅メッキ層を被覆してなる円筒版材の表面にネガ型感光性レジスト膜を塗工し、実施例1と同じ線幅及び繰返周期の正方格子パターンをArイオンレーザで露光し、該円筒版材表面の未露光部を洗浄除去して銅層を露出させ、該正方格子のパターン部のみレジスト膜を残留せしめた状態で、塩化第2鉄水溶液にてレジスト非形成部の銅層を腐蝕して、該円筒版材表面に、深さ20μm、線幅20μm、縦横線の繰返し周期300μmの正方格子のメッシュパターン状凹部を形成し、印刷用の凹版を得た。その他は実施例1と同様にして製造した。
該製版方式の場合、腐蝕(エッチング)により版凹部の線條パターンの走行方向(長手方向)と直交する断面形状は、底部(導電性パターン層頂部に対応)において凹部の底部が半円または楕円形状となり、その版で凹版印刷したメッシュの横断面形状は表面凹凸の少ない綺麗な半円形状となり、頂部は端部よりも中央部の方が突出した形状となった。それにメッキ加工を施しても下地形状がそのまま影響し綺麗な丸みを持ったメッキ層形状となってしまった。また、得られた導電性パターン層の頂部表面には、凹溝も形成されていなかった。この場合は、外光を吸収しにくくなり反射光としてプラズマディスプレイの観察者側に光を返してしまうため表示画像の黒色部分の輝度(黒輝度)が高くなり、表示画像の明暗コントラストが低化してしまう。
また、後工程でのラインで接触するガイドロールとの擦れでメッシュの頂部の黒化層が脱落し、コントラストが悪化してしまうという問題がある。
【符号の説明】
【0042】
1 透明基材
2 プライマー層
3 導電性組成物からなる導電性パターン層
4 金属層
5 黒化層
TA 導電性パターン層が形成されている部分の厚さ
TB 導電性パターン層が形成されていない部分の厚さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明基材と該透明基材上に形成されたプライマー層と、該プライマー層上に所定のパターンで形成された導電性粉末と樹脂バインダーを含む導電性組成物からなる、導電性凸状パターン層を有する電磁波シールド材であって、該導電性凸状パターン層の表面に、端角部が突出し、中央部が凹陥した金属層が形成され、かつ、該金属層の表面には針状金属の黒化層が形成されていることを特徴とする電磁波シールド材。
【請求項2】
さらに、頂部金属層表面内に凹溝が走行している請求項1に記載の電磁波シールド材。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−77196(P2011−77196A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−225442(P2009−225442)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】