説明

電線ケーブルまたはチューブ用の耐摩耗性スリーブ

本発明は弾力性の筒状スリーブにヒートセットされるクロッシュ編み織布から形成される耐摩耗性の筒状スリーブに関する。前記織布は、モノフィラメントの第一の横糸およびテクスチャード加工されたマルチフィラメントの第二の横糸を用いて形成される。テクスチャード加工された複数のマルチフィラメント糸を含む、鎖編目を形成する一組の縦糸が織布中にクロッシュ編みされる。所望ならば、前記織布の面上に更なる連続性を供すべく、テクスチャード加工されたマルチフィラメント糸が、織布中において織込み縦糸として使用されてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、悪環境条件に曝される製品を被覆するための保護スリーブ、より具体的には、筒状の織布スリーブに形成される平らな編織布に関する。
【背景技術】
【0002】
配線、ケーブル、配管のような束ねていない(epars)物を束ねるための被覆は、一般的に当業界において公知である。そのような保護被覆には、波形被覆、編み上げ被覆および織物被覆が挙げられる。現在までに、耐摩耗性、難燃性、高温耐熱性、電磁波干渉遮蔽などの与えられた機能に対し、これらのタイプの筒状スリーブが各々設計され、特に良好に実施される。しかしながら、これらの筒状スリーブ設計の多くが、ある所定の用途のための特定の加工を必要とする。従って、所定の用途に基づいてスリーブ内の糸を置換し、組み合わせまたは交換する、共通または万能の筒状スリーブ加工手段が必要とされている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、筒状スリーブに形成される平らなクロッシェ編み織布に関する。この織布は、所定の用途に応じて種々の糸から、それらの糸に依存しない、従って筒状スリーブの用途に限定されない共通の織機上で製造され得る。
【0004】
従って本発明は、耐摩耗性の筒状スリーブであって、織布において第一の横糸を形成するモノフィラメント;前記織布において第二の横糸を形成する第一のマルチフィラメント糸;およびテクスチャード加工された(textures)複数のマルチフィラメント糸を含む、前記織布において鎖編目(nappe a points de chainette)を形成する一組のクロッシェ編み(crochetee)縦糸を有することを特徴とする耐摩耗性の筒状スリーブに関する。この織布は平らな形態にクロッシェ編みされ、次いでヒートセット操作によって弾力ある筒状スリーブに形成される。本発明の一態様においては、一連のポリアミドモノフィラメント糸およびマルチフィラメント糸を使用して、耐摩耗性の筒状スリーブを提供する。第二の態様においては、ポリエチレンテレフタレート(PET)モノフィラメント糸を、一連のポリエステルマルチフィラメント糸と一緒に使用する。このPETモノフィラメント糸およびポリエステルマルチフィラメント糸を難燃剤で処理して、自己消火性、耐摩耗性、非燃焼性(vitesse de combustion nulle)の筒状スリーブを提供する。第三の態様においては、ポリフェニレンサルファイドモノフィラメント糸を、テクスチャード加工されたNomex(登録商標)/Basofil(登録商標)混紡糸(つまり、難燃性、耐熱性および耐摩耗性において高性能を有する混紡糸)と組み合わせて使用し、高温耐熱性、耐摩耗性の筒状スリーブを提供する。第四の態様においては、ポリアミドモノフィラメント糸を、一連のステンレス鋼/ポリエステル混紡糸およびポリエステルマルチフィラメント糸と組み合わせて使用し、遮蔽性、耐摩耗性の筒状スリーブを提供する。
【0005】
同様に、本発明は、耐摩耗性の筒状スリーブの加工方法であって、モノフィラメント横糸およびマルチフィラメント横糸を含む一組の横糸に対し、一組のマルチフィラメント縦糸を鎖編みすることにより、織布を調製する工程;前記織布を心棒(mandrin)上に引取って、筒状織布スリーブを形成する工程;および前記心棒上で、前記筒状織布スリーブをセットして弾力性にする工程を含む加工方法に関する。
【0006】
本発明の更なる応用領域が、以下に供される詳細記述から明らかになる。この詳細記述と具体的実施例は、本発明の好ましい態様を示しているが、単なる例示目的を意図したものであり、本発明の範囲を制限することを意図したものではないと理解すべきである。
【0007】
本発明は、詳細記述および添付図からより完全に理解されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
好ましい態様の下記の記述は、単に例示的性質のものであり、本発明、その用途または使用を制限することを意図したものでは決してない。
【0009】
図1〜4を参照すると、本発明は一般的に、筒状の形を維持する弾力あるスリーブに形成される平らなクロッシェ編み織布12に関する。この織布12は、織布12中で第一横糸を形成するモノフィラメント糸14、および第二横糸を形成するテクスチャード加工されたマルチフィラメント糸16を含む。織布12は更に、織布12中で鎖編目18を形成するテクスチャード加工されたマルチフィラメント糸の形態の一組のクロッシェ編み縦糸を含む。好ましい態様において、この織布12は更に、織布12中で織込み編目20(nappe 20 a mailles inserees)を形成する複数のマルチフィラメント糸を含む一組の織込み縦糸(chaines etablies)を含む。この織込み編目20は、鎖編目18の間の織布12の面上の空隙を充たして、その上により滑らかな表面を供するために使用される。しかしながら、当業者は、織布12が織込み編目18なしで加工されてもよく、その場合でも本発明の範囲内に包含されると理解するであろう。本明細書において使用される用語「糸」はモノフィラメント、マルチフィラメントおよびそれらの組み合わせを含むことを意図している。
【0010】
これらの図に示されている通り、横糸14、16は、縁22から縁24までの織物幅に対する、縦糸18、20によって形成される端部の全てを横切る。この縦糸18は、織布12中で閉ループの柱編み(chainette a boucle fermee)または鎖編みとして形成されるクロッシェ編縦糸である。このクロッシェ編縦糸18は、織布12の長さに沿ってピンの各々の列において形成される。織込み縦糸20は、織布12の長さ方向に沿ったピンの各々の列の間のテクスチャード加工されたマルチフィラメント繊維中に置くことによって形成される。このようにして、鎖編目が縁に沿って形成される。この織布12は、一組の鎖編目18および一組の織込み縦糸20と共に二つの横糸14、16織物が形成可能な如何なる従来型編み機の上でもクロッシェ編にされてよい。
【0011】
次に図5に関しては、耐摩耗性の筒状スリーブ10を加工する方法がフローチャート100に図示されている。最初に、ブロック102で示されている如く、モノフィラメント横糸14、マルチフィラメント横糸16、クロッシェ編マルチフィラメント縦糸18、および織込みマルチフィラメント縦糸20を有する平らな織布12が形成される。一旦、形成されると、ブロック104で示されている如く、この平らな織布12が一般的に円筒状の心棒上に引取られ、筒状織物スリーブ10が形成される。この鎖編目18および織込み目20が一般的に筒状スリーブ12の縦軸A−Aに平行になるよう配向される(図1に示されるように)。ここで好ましくは、この筒状織物スリーブ10は、好ましくは筒状スリーブ12の約25%を越えて伸びる重なり部分26を有する(図1に示される)。言い換えれば、この重なり部分26は、図1に示される角度によって表されるように、約90度分だけ伸びている。次いで、この筒状織物スリーブ10は、処理ブロック106によって表される如く、心棒上に載せられたまま加熱される。この工程において、筒状スリーブ内の特定のモノフィラメント繊維は、一旦好適な高温に充分な時間だけ曝されると、特別な形態にヒートセットされ得る。筒状スリーブ10をヒートセットするためのパラメーターは、一般的に織布12において使用されるフィラメントの種類に依存する。例えば、PETを含有する織布は、少なくともPETを部分的に融解させて、熱セットを大いに向上させそして織布中の他の糸を結合させる温度に加熱されてよい。
【0012】
次いで、処理ブロック108で示される如く、筒状織物スリーブ10は冷却されて、織布12が巻取られた形態または筒状の形態で、弾力的にセットされる。最後に、処理ブロック110で示される如く、この筒状織物スリーブ10は、他に稼動している組立物から切断されるかまたはコイル巻きされる。再度、織布の組成および熱セット方法に応じて、機械的せん断によってまたは代替法として熱的切断方法によって切断工程を実施出来るし、これらは両方とも一般的に当業界で公知である。この熱的切断方法は、縦糸18、20の端部を融着して、織布12の更なる摩損を防ぐという付加的利点を有する。
【0013】
先に示した如く、本発明は種々の耐摩耗性の筒状スリーブ用製品に容易に適用できる。下記の複写された表1に、本発明に従う耐摩耗性の筒状スリーブ10の4つの例示組成物が示されている。表1に使用されるように、PAはポリアミドを示し、PEAはポリエステルを示し、PETはポリエチレンテレフタレートを示し、PPSはポリフェニレンサルファイドを示し、N/BはNomex(登録商標)/Basofil(登録商標)混紡を示し、そしてSSはステンレス鋼を示す。実施例2における接頭語FRは、糸が当業界で公知の難燃処理を施されていることを示す。
【0014】
【表1】

【実施例】
【0015】
第一の好ましい例、実施例1Aにおいて、織布は主としてポリアミドまたはナイロン材料の糸からクロッシェ編みされ、耐摩耗性の筒状スリーブが供される。具体的には、0.007インチ〜0.015インチ(7〜15ミル)の直径を有するナイロン6/6モノフィラメント糸が横糸14として使用される。代替法として、実施例1Bに示される如く、ポリエステルで被覆されたナイロン6/6芯を有するモノフィラメント糸が横糸14に対して置き換えられる。1000〜2000のデニール(1000D〜2000D)を有するテクスチャード加工されたナイロン6/6マルチフィラメント糸が横糸16として使用される。100〜400のデニール(100D〜400D)を有するテクスチャード加工されたナイロン6/6マルチフィラメント糸がクロッシェ編み縦糸18として使用される。50〜400のデニール(50D〜400D)を有するテクスチャード加工されたナイロン6/6マルチフィラメント糸が織込み縦糸20として使用される。最も好ましい態様において、横糸14は10ミルのモノフィラメント糸であり、横糸16は1000Dのマルチフィラメント糸であり、縦糸18は400Dのマルチフィラメント糸であり、そして縦糸20は100Dのマルチフィラメント糸である。
【0016】
第二の好ましい例、実施例2において、織布は主として難燃性ポリエチレンテレフタレート糸および難燃性ポリエステル糸からクロッシェ編みされ、自己消火性で非燃焼性(SENBR)の筒状スリーブが供される。具体的には、0.007インチ〜0.015インチ(7〜15ミル)の直径を有する難燃性ポリエチレンテレフタレートモノフィラメント糸が横糸14として使用される。1000〜2000のデニール(1000D〜2000D)を有する難燃性のテクスチャード加工されたポリエステルマルチフィラメント糸が横糸16として使用される。100〜400のデニール(100D〜400D)を有する難燃性のテクスチャード加工されたポリエステルマルチフィラメント糸がクロッシェ編み縦糸18として使用される。50〜400のデニール(50D〜400D)を有する難燃性のテクスチャード加工されたポリエステルマルチフィラメント糸が織込み縦糸20として使用される。最も好ましい態様において、横糸14は10ミルのモノフィラメント糸であり、横糸16は1000Dのマルチフィラメント糸であり、縦糸18は400Dのマルチフィラメント糸であり、そして縦糸20は100Dのマルチフィラメント糸である。
【0017】
第三の好ましい例、実施例3Aにおいて、織布は主としてポリフェニレンサルファイド糸およびNomex(登録商標)/Basofil(登録商標)混紡糸からクロッシェ編みされ、200℃に耐え得る高温耐熱性の筒状スリーブが供される。具体的には、0.007インチ〜0.015インチ(7〜15ミル)の直径を有するポリフェニレンサルファイドモノフィラメント糸が横糸14として使用される。代替法として、実施例3Bに示される如く、約2%のテフロン(登録商標)を含有するポリフェニレンサルファイドを有するモノフィラメント糸が横糸14に対して置き換えられる。1000〜2000のデニール(1000D〜2000D)を有するテクスチャード加工されたNomex(登録商標)/Basofil(登録商標)マルチフィラメント混紡糸が横糸16として使用される。100〜400のデニール(100D〜400D)を有するテクスチャード加工されたNomex(登録商標)/Basofil(登録商標)マルチフィラメント混紡糸がクロッシェ編み縦糸18として使用される。50〜400のデニール(50D〜400D)を有するテクスチャード加工されたNomex (登録商標)/Basofil(登録商標)マルチフィラメント混紡糸が織込み縦糸20として使用される。最も好ましい態様において、横糸14は10ミルのモノフィラメント糸であり、横糸16は1000Dのマルチフィラメント糸であり、縦糸18は400Dのマルチフィラメント糸であり、そして縦糸20は100Dのマルチフィラメント糸である。糸16、18、20におけるBasofil(登録商標)へのNomex(登録商標)の混紡は具体的用途および、織布がその上でクロッシェ編みされる織機に対する加工パラメーターによって決定される。しかしながら、60/40のNomex(登録商標)/Basofil(登録商標)混紡が現在のところ好ましい。
【0018】
第四の好ましい例、実施例4Aにおいて、織布は主としてポリアミド材料糸、ステンレス鋼/ポリエステル混紡糸およびポリエステル糸からクロッシェ編みされ、電磁波妨害(EMI)および無線周波妨害(RFI)からの遮蔽性を供する筒状スリーブが供される。具体的には、0.007インチ〜0.015インチ(7〜15ミル)の直径を有するナイロン6/6モノフィラメント糸が横糸14として使用される。代替法として、実施例4Bに示される如く、ポリエステルで被覆されたナイロン6/6芯を有するモノフィラメント糸が横糸14に対して置き換えられる。1000〜2000のデニール(1000D〜2000D)を有するテクスチャード加工されたマルチフィラメントステンレス鋼/ポリエステル混紡糸が横糸16として使用される。100〜400のデニール(100D〜400D)を有するテクスチャード加工されたマルチフィラメントステンレス鋼/ポリエステル混紡糸がクロッシェ編み縦糸18として使用される。50〜400のデニール(50D〜400D)を有するテクスチャード加工されたマルチフィラメントポリエステル糸が織込み縦糸20として使用される。代替法として、実施例4Bに示される如く、ポリエステルで被覆されたポリエチレンテレフタレート芯を有するモノフィラメント糸が織込み縦糸20に対して置き換えられる。最も好ましい態様において、横糸14は100Dのモノフィラメント糸であり、横糸16は1000Dのマルチフィラメント糸であり、縦糸18は400Dのマルチフィラメント糸であり、そして縦糸20は100Dのマルチフィラメント糸である。糸16、18、20におけるポリエステルに対するステンレス鋼の混紡は具体的用途および、織布がその上でクロッシェ編みされる織機に対する加工パラメーターによって決定される。しかしながら、20/80のステンレス鋼/ポリエステル混紡が現在のところ好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0019】
上述の如く、本発明は耐摩耗性の筒状スリーブにおいて使用するための改良された織布構成物を供する。本スリーブの特性は糸、繊維および/またはフィラメントを変えることによって、製造方法を著しく変えることなく変化され得る。この点に関して、耐摩耗性、難燃性、高温耐熱性および/またはEMI/RFI遮蔽性を供するための特定の組成物が示されている。更に、5mm〜38mmの直径を有する筒状スリーブを加工するための特定の好ましい糸寸法が供されている。しかしながら、当業者は、筒状スリーブを形成する織布の寸法と同様、フィラメントの寸法が、特別な用途の仕様に従って変えられ得ると理解するであろう。同様に、追加の構造および機能を筒状スリーブに付与するために追加のモノフィラメントおよび/またはマルチフィラメントを横糸および/または縦糸に追加し得る。更に、各々の織布の組成が特別な特性に対する具体的な係わりで述べられてきたが、当業者は特性の組み合わせが一つまたはよりより多くの上記態様を組み合わせることによって供され得ると理解するであろう。従って、本明細書に供される本発明の記述は、単に例示的性質のものであり、本発明の主旨から逸脱しない変更は本発明の範囲内であることを意図している。そのような変更は本発明の精神と範囲から逸脱するものとして見なされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に従う耐摩耗性の筒状スリーブの部分的斜視図である。
【図2】図1に示す筒状スリーブを形成するクロッシェ編み織布の詳細な図解を示す。
【図3】図2に示す織布を加工するために使用されるパターンの図解である。
【図4】図3に示すパターンの分解図である。
【図5】本発明に従う筒状スリーブの加工方法を図示するフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐摩耗性の筒状スリーブであって、
織布において第一の横糸を形成するモノフィラメント糸;
前記織布において第二の横糸を形成する第一のマルチフィラメント糸;および
複数の第二のマルチフィラメント糸を含む、前記織布において鎖編目を形成する一組の編み縦糸
を含み、
前記織布は、ヒートセットされて弾力性筒状スリーブとなっている
ことを特徴とする耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項2】
前記モノフィラメント糸は、ポリエステル糸、ポリアミド糸、ポリエチレンテレフタレート糸、ポリフェニレンサルファイド糸、テフロン(登録商標)含有ポリフェニレンサルファイド糸およびポリアミド混繊ポリエステル糸よりなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項3】
前記モノフィラメント糸は、0.1778〜0.381mm(7〜15ミル)の直径を有するナイロン6/6糸を含むことを特徴とする請求項2に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項4】
前記第一のマルチフィラメント糸は、テクスチャード加工されたマルチフィラメント糸を含むことを特徴とする請求項1に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項5】
前記テクスチャード加工されたマルチフィラメントは、ポリアミド糸、ポリエステル糸、Nomex(登録商標)/Basofil(登録商標)混紡糸およびステンレス鋼/ポリエステル混紡糸よりなる群から選ばれることを特徴とする請求項4に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項6】
前記第一のマルチフィラメント糸は、1000D〜2000Dのデニールを有するナイロン6/6糸を含むことを特徴とする請求項5に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項7】
前記第二のマルチフィラメント糸は、テクスチャード加工されたマルチフィラメント糸を含むことを特徴とする請求項1に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項8】
前記第二のマルチフィラメント糸は、ポリアミド糸、ポリエステル糸、Nomex(登録商標)/Basofil(登録商標)混紡糸およびステンレス鋼/ポリエステル混紡糸よりなる群から選ばれることを特徴とする請求項7に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項9】
前記第二のマルチフィラメント糸は、100D〜400Dのデニールを有するナイロン6/6糸を含むことを特徴とする請求項8に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項10】
複数の第三のマルチフィラメント糸を含む、前記織布において織込み編目を形成する一組の織込み縦糸を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項11】
前記第三のマルチフィラメント糸は、テクスチャード加工マルチフィラメント糸を含むことを特徴とする請求項10に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項12】
前記第三のマルチフィラメント糸は、ポリアミド糸、ポリエステル糸およびNomex(登録商標)/Basofil(登録商標)混紡糸よりなる群から選ばれることを特徴とする請求項11に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項13】
前記第三のマルチフィラメント糸は、50D〜400Dのデニールを有するナイロン6/6糸を含むことを特徴とする請求項12に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項14】
複数の第三の糸を含む、前記織布において織込み編目を形成する一組の織込み縦糸を更に含み、前記第三の糸は、ポリエチレンテレフタレート混繊ポリエステルモノフィラメント糸であることを特徴とする請求項1に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項15】
前記モノフィラメント糸、前記第一のマルチフィラメント糸および前記第二のマルチフィラメント糸は、難燃性化合物で処理されて、自己消火性、非燃焼性の筒状スリーブを供することを特徴とする請求項1に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項16】
耐摩耗性の筒状スリーブであって、
織布において第一の横糸を形成する、10ミルの直径を有するナイロン6/6のモノフィラメント糸;
前記織布において第二の横糸を形成する、2000Dのデニールを有するテクスチャード加工されたナイロン6/6の第一のマルチフィラメント糸;および
400Dのデニールを有するテクスチャード加工されたナイロン6/6の複数の第二のマルチフィラメント糸を含む、前記織布において鎖編目を形成する一組の編み縦糸
を含み、
前記織布は、ヒートセットされて弾力性筒状スリーブとなっている
ことを特徴とする耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項17】
100Dのデニールを有するテクスチャード加工されたナイロン6/6の複数の第三のマルチフィラメント糸を含む、前記織布において織込み編目を形成する一組の織込み縦糸を更に含むことを特徴とする請求項16に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項18】
前記ナイロン6/6のモノフィラメント糸は、ナイロン6/6の内部芯およびポリエステルの外部殻を含むことを特徴とする請求項16に記載の耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項19】
耐摩耗性の筒状スリーブであって、
織布において第一の横糸を形成する、10ミルの直径を有する難燃性ポリエチレンテレフタレートのモノフィラメント糸;
前記織布において第二の横糸を形成する、2000Dのデニールを有するテクスチャード加工された難燃性ポリエステルのマルチフィラメント糸;および
400Dのデニールを有するテクスチャード加工された難燃性ポリエステルの複数の第二のマルチフィラメント糸を含む、前記織布において鎖編目を形成する一組の編み縦糸
を含み、
前記織布は、ヒートセットされて弾力性筒状スリーブとなっている
ことを特徴とする耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項20】
100Dのデニールを有するテクスチャード加工された難燃性ポリエステルの複数の第三のマルチフィラメント糸を含む、前記織布において織込み編目を形成する一組の織込み縦糸を更に含むことを特徴とする請求項19に記載の難燃性で耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項21】
耐摩耗性の筒状スリーブであって、
織布において第一の横糸を形成する、10ミルの直径を有するポリフェニレンサルファイドのモノフィラメント糸;
前記織布において第二の横糸を形成する、2000Dのデニールを有するテクスチャード加工された混紡Nomex(登録商標)/Basofil(登録商標)の第一のマルチフィラメント糸;および
400Dのデニールを有するテクスチャード加工された混紡Nomex(登録商標)/Basofil(登録商標)の複数の第二のマルチフィラメント糸を含む、前記織布において鎖編目を形成する一組の編み縦糸
を含み、
前記織布は、ヒートセットされて弾力性筒状スリーブとなっている
ことを特徴とする高温耐熱性で耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項22】
100Dのデニールを有するテクスチャード加工された混紡Nomex(登録商標)/Basofil(登録商標)の複数の第三のマルチフィラメント糸を含む、前記織布において織込み編目を形成する一組の織込み縦糸を更に含むことを特徴とする請求項21に記載の高温耐熱性で耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項23】
前記ポリフェニレンサルファイドのモノフィラメント糸は、テフロン(登録商標)含有ポリフェニレンサルファイドのモノフィラメント糸であることを特徴とする請求項21に記載の高温耐熱性で耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項24】
遮蔽性で耐摩耗性の筒状スリーブであって、
織布において第一の横糸を形成する、10ミルの直径を有するナイロン6/6のモノフィラメント糸;
前記織布において第二の横糸を形成する、2000Dのデニールを有する混紡ステンレス鋼/ポリエステルの第一のマルチフィラメント糸;および
400Dのデニールを有する混紡ステンレス鋼/ポリエステルの複数のマルチフィラメント糸を含む、前記織布において鎖編目を形成する一組の編み縦糸
を含み、
前記織布は、ヒートセットされて弾力性筒状スリーブとなっている
ことを特徴とする遮蔽性で耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項25】
100Dのデニールを有するテクスチャード加工されたポリエステルの複数の第二のマルチフィラメント糸を含む、前記織布において織込み編目を形成する一組の織込み縦糸を更に含むことを特徴とする請求項24に記載の遮蔽性で耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項26】
10ミルの直径を有するポリエチレンテレフタレート混繊ポリエステルの複数のモノフィラメント糸を含む、前記織布において織込み編目を形成する一組の織込み縦糸を更に含むことを特徴とする請求項24に記載の遮蔽性で耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項27】
前記ナイロン6/6のモノフィラメント糸は、ナイロン6/6の内部芯およびポリエステルの外部殻を含むことを特徴とする請求項24に記載の遮蔽性で耐摩耗性の筒状スリーブ。
【請求項28】
耐摩耗性の筒状スリーブの形成方法であって、
モノフィラメント横糸およびマルチフィラメント横糸を含む一組の横糸に対し、第一のマルチフィラメント縦糸の組を鎖編みすることにより、織布を調製する工程;
前記織布を心棒上に置いて、筒状織布スリーブを形成する工程;および
前記心棒上で、前記筒状織布スリーブをセットして弾力性にする工程
を含む形成方法。
【請求項29】
前記筒状織布スリーブをセットして弾力性にする工程は、前記心棒上で、前記筒状織布スリーブを加熱し、次いで冷却する工程を含むことを特徴とする請求項28に記載の形成方法。
【請求項30】
前記横糸の組に対し、マルチフィラメント縦糸の第二の組を織込み編みすることによって、前記織布を調製する工程を更に含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−514068(P2007−514068A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543590(P2006−543590)
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【国際出願番号】PCT/FR2004/050673
【国際公開番号】WO2005/056898
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(503211378)ソファヌー エス.エー. (1)
【Fターム(参考)】