説明

電線接続用具

【課題】電線を簡単に接続することができ、作業性に優れた電線接続用具を提供する。
【解決手段】周壁部に少なくとも2つのボルト孔20を有する筒状の導電性スリーブ12と、周壁部にスリーブの各ボルト孔と連通する貫通孔26を有し、スリーブの外周面を覆う筒状の第1絶縁カバー24と、スリーブの各ボルト孔に螺合される導電性ボルト22と、第1絶縁カバーの各貫通孔を覆った状態で第1絶縁カバーに装着される第2絶縁カバー30とを具備する電線接続用具10とする。そして、スリーブの両端開口部からスリーブ内に電線の導体32、34を挿入し、ボルトを回転させてスリーブの周壁部とボルトの先端部との間に導体を固定した後、第1絶縁カバーの各貫通孔を覆った状態で第2絶縁カバーを第1絶縁カバーに装着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線を接続するための電線接続用具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電線を接続するための電線接続用具として、略円筒状の金属製圧着スリーブが使用されている(例えば、非特許文献1参照)。この圧着スリーブを用いて電線を接続する場合、電線の導体をスリーブ内に挿入し、次いで専用の圧着工具を用いてスリーブを変形させることにより、導体とスリーブとを圧着させた後、スリーブに絶縁テープを巻き付けることなどにより、スリーブの絶縁を行うものである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】http://www.asahi-net.or.jp/~yl1h-nkmr/parts/atyaku.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前述した圧着スリーブは、圧着工具によりスリーブを変形させてスリーブに導体を固定した後、スリーブに絶縁テープを巻き付けることなどによりスリーブの絶縁を行うものであるため、電線の接続作業が面倒で、作業性が悪いものであった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、電線を簡単に接続することができ、作業性に優れた電線接続用具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記目的を達成するため、下記第1発明および第2発明の電線接続用具を提供する。
【0007】
(第1発明)
周壁部に少なくとも2つのボルト孔を有する筒状の導電性スリーブと、
周壁部に前記スリーブの各ボルト孔と連通する貫通孔を有し、前記スリーブの外周面を覆う筒状の第1絶縁カバーと、
前記スリーブの各ボルト孔に螺合される導電性ボルトと、
前記第1絶縁カバーの各貫通孔を覆った状態で第1絶縁カバーに装着される第2絶縁カバーとを具備し、
前記スリーブの両端開口部からスリーブ内に電線の導体を挿入し、前記ボルトを回転させてスリーブの周壁部とボルトの先端部との間に前記導体を固定した後、前記第1絶縁カバーの各貫通孔を覆った状態で前記第2絶縁カバーを第1絶縁カーに装着することを特徴とする電線接続用具。
【0008】
(第2発明)
周壁部に少なくとも2つのボルト孔を有する筒状の導電性スリーブと、
先端から導体を突出させた電線の絶縁体の先端部に水密に装着される2つの第1絶縁カバーと、
前記スリーブの各ボルト孔に螺合される導電性ボルトと、
先端から導体を突出させた電線の絶縁体の先端部に前記第1絶縁カバーを装着し、前記スリーブの両端開口部からスリーブ内に電線の導体を挿入したときに、前記スリーブおよび両第1絶縁カバーを覆った状態で両第1絶縁カバーに水密に装着される第2絶縁カバーとを具備し、
先端から導体を突出させた電線の絶縁体の先端部に前記第1絶縁カバーを装着し、前記スリーブの両端開口部からスリーブ内に電線の導体を挿入し、次いで前記ボルトを回転させてスリーブの周壁部とボルトの先端部との間に前記導体を固定した後、前記スリーブおよび両第1絶縁カバーを覆った状態で前記第2絶縁カバーを両第1絶縁カバーに装着することを特徴とする電線接続用具。
【0009】
第1発明の電線接続用具は、前述した構成としたことにより、接続する両電線の導体をスリーブ内に挿入し、ボルトを回転させてスリーブに導体を固定した後、第1絶縁カバーに第2絶縁カバーを装着することにより、電線を接続することができる。したがって、第1発明の電線接続用具は、一般的なボルト回し工具を用いてスリーブを変形させることなくスリーブに導体を固定した後、第2絶縁カバーを第1絶縁カバーに装着するだけで、電線を簡単に接続することができるため、作業性に優れている。
【0010】
第2発明の電線接続用具は、前述した構成としたことにより、接続する両電線の絶縁体の先端部に第1絶縁カバーを装着し、次いでスリーブ内に導体を挿入し、ボルトを回転させてスリーブに導体を固定した後、第1絶縁カバーに第2絶縁カバーを装着することにより、電線を接続することができる。したがって、第2発明の電線接続用具は、電線の絶縁体に第1絶縁カバーを装着し、次いで一般的なボルト回し工具を用いてスリーブを変形させることなくスリーブに導体を固定した後、第2絶縁カバーを第1絶縁カバーに装着するだけで、電線を簡単に接続することができるため、作業性に優れている。
【発明の効果】
【0011】
本発明の電線接続用具は、電線を簡単に接続することができ、作業性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る電線接続用具の第1実施形態を示す平面図である。
【図2】図1の電線接続用具の図1A−Aに沿った断面図である。
【図3】図1の電線接続用具によって電線を接続した状態を示す断面図である。
【図4】本発明に係る電線接続用具の第2実施形態を示す断面図である。
【図5】図4の電線接続用具によって電線を接続した状態を示す断面図である。
【図6】本発明に係る電線接続用具の第3実施形態を示す断面図である。
【図7】図6の電線接続用具を示す側面図である。
【図8】本発明に係る電線接続用具の第4実施形態を示す全体図である。
【図9】図8の電線接続用具によって電線を接続した状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明は下記例に限定されるものではない。
【0014】
(第1実施形態)
図1は本発明に係る電線接続用具の第1実施形態を示す平面図、図2は同電線接続用具の図1A−Aに沿った断面図、図3は同電線接続用具によって電線を接続した状態を示す断面図である。第1実施形態は、第1発明の実施形態である。
【0015】
本例の電線接続用具10において、12は導電性スリーブである。スリーブ12は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、鉄、鉄合金、ステンレス鋼等の金属や、導電性樹脂などの導電性物質(本例では、具体的には真鍮を使用。)により形成された略円筒状のもので、軸方向中央部にはスリーブ12内を2つの部屋14、16に仕切る隔壁18が設けられている。スリーブ12の周壁部には、4つのボルト孔20が軸方向に沿って所定間隔離間して形成されており、2つのボルト孔20が一方の部屋14と連通し、2つのボルト孔20が他方の部屋16と連通している。また、4つのボルト孔20には、導電性ボルトとして六角レンチで締め付けを行うキャップボルト22が螺合されている。キャップボルト22は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、鉄、鉄合金、ステンレス鋼等の金属や、導電性樹脂などの導電性物質により形成されている。ただし、導電性ボルトの種類に限定はなく、キャップボルト以外のものを用いてもよい。
【0016】
本例の電線接続用具10において、24は第1絶縁カバーである。第1絶縁カバー24は、絶縁性プラスチック、絶縁性ゴムなどの絶縁性物質(本例では、具体的には絶縁性ゴムを使用。)により形成された略円筒状のものである。第1絶縁カバー24は、周壁部にスリーブ12の各ボルト孔20と連通する4つの円形の貫通孔26を有し、スリーブ12の外周面を覆った状態で、軸方向および周方向に動かないようにスリーブ12に装着されている。また、第1絶縁カバー24のスリーブ12と接触していない軸方向両端部には、第1絶縁カバー24のスリーブ12と接触している部分よりも内径および外径が小さい小径部28が設けられている。
【0017】
本例の電線接続用具10において、30は第2絶縁カバーである(図3参照)。第2絶縁カバー30は、絶縁性プラスチック、絶縁性ゴムなどの絶縁性物質(本例では、具体的には絶縁性ゴムを使用。)により形成された長方形のシート状のもので、柔軟性を有し、第1絶縁カバー24の4つの貫通孔26を覆った状態で、第1絶縁カバー24の外周面に粘着剤により軸方向および周方向に動かないように貼り付けられるものである。
【0018】
本例の電線接続用具10を用いた電線の接続は、下記の手順で行う(図3参照)。なお、電線の種類に特に限定はない。
(1)被覆を取り除いた一方の電線の導体32をスリーブ12の一方の部屋14に挿入し、被覆を取り除いた他方の電線の導体34をスリーブ12の他方の部屋16に挿入する。
(2)ボルト22を回転させて前進させ、スリーブ12の周壁部とボルト22の先端部との間に導体32、34を固定する。これにより、電線の導体32、34が電気的に接続される。
(3)第2絶縁カバー30を、第1絶縁カバー24の4つの貫通孔26を覆った状態で、第1絶縁カバー24の外周面に粘着剤により貼り付ける。これにより、スリーブ12、ボルト22、導体32、34が電気的に絶縁される。
【0019】
(第2実施形態)
図4は本発明に係る電線接続用具の第2実施形態を示す断面図、図5は同電線接続用具によって電線を接続した状態を示す断面図である。第2実施形態は、第1発明の実施形態である。
【0020】
本例の電線接続用具40において、42は導電性スリーブである。スリーブ42は、第1実施形態で述べたのと同様の導電性物質(本例では、具体的にはアルミニウムを使用。)により形成された円筒状のものである。スリーブ42の周壁部には、2つのボルト孔44が軸方向に沿って所定間隔離間して形成されている。また、2つのボルト孔44には、導電性ボルトとして第1実施形態で述べたのと同様のキャップボルト46が螺合されている。ただし、導電性ボルトの種類に限定はなく、キャップボルト以外のものを用いてもよい。
【0021】
本例の電線接続用具40において、48は第1絶縁カバーである。第1絶縁カバー48は、第1実施形態で述べたのと同様の絶縁性物質(本例では、具体的にはポリカーボネートを使用。)により形成された円筒状のものである。第1絶縁カバー48は、周壁部にスリーブ42の各ボルト孔44と連通する2つの円形の貫通孔50を有し、スリーブ42の外周面を覆った状態で、軸方向および周方向に動かないようにスリーブ42に装着されている。
【0022】
本例の電線接続用具40において、52は第2絶縁カバーである。第2絶縁カバー52は、第1実施形態で述べたのと同様の絶縁性物質(本例では、具体的にはポリカーボネートを使用。)により形成された略円筒状のもので、一方の開口部の内径は第1絶縁カバー48の外径とほぼ等しく、他方の開口部には内方に突出したフランジ部54が設けられている。したがって、第2絶縁カバー52の一方の開口部から第2絶縁カバー52内にスリーブ42に装着された第1絶縁カバー48を挿入すると、第1絶縁カバー48の端部がフランジ部54に当たって第2絶縁カバー52内に第1絶縁カバー48が収納されるようになっている。また、図示していないが、第1絶縁カバー48および第2絶縁カバー52には、第2絶縁カバー52を軸方向に動かないようにする機構が設けられている。このような機構としては、例えば、第1絶縁カバー48の外周面および第2絶縁カバー52の内周面の一方に単数または複数の凹部、他方に上記凹部に対応する単数または複数の凸部を設け、上記凹部に上記凸部を嵌合させる機構が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0023】
本例の電線接続用具40を用いた電線の接続は、下記の手順で行う(図5参照)。
(1)被覆を取り除いた一方の電線の導体56および他方の電線の導体58をスリーブ42内に挿入する。
(2)ボルト46を回転させて前進させ、スリーブ42の周壁部とボルト46の先端部との間に導体56、58を固定する。これにより、電線の導体56、58が電気的に接続される。
(3)第1絶縁カバー48を第2絶縁カバー52内に収納する。これにより、スリーブ42、ボルト46、導体56、58が電気的に絶縁される。
【0024】
(第3実施形態)
図6は本発明に係る電線接続用具の第3実施形態を示す断面図、図7は同電線接続用具を示す側面図である。第3実施形態は、第1発明の実施形態である。
【0025】
本例の電線接続用具70は、第2絶縁カバーが異なること以外は、第2実施形態の電線接続用具40と同様のものであるため、図6、図7において図4、図5と同一の構成部分には、同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0026】
本例の電線接続用具70において、72は第2絶縁カバーである。第2絶縁カバー72は、第1実施形態で述べたのと同様の絶縁性物質(本例では、具体的にはポリカーボネートを使用。)により形成された断面円弧状のもので、その断面円弧長は、半円の円弧長よりも若干大きく形成されている。第2絶縁カバー72は可撓性を有し、外周面の開口部74から第2絶縁カバー72内に第1絶縁カバー48を押し込むと、上記開口部74の幅が広がって第2絶縁カバー72内に第1絶縁カバー48が入り、その後上記開口部74の幅が元の状態に復帰することにより、第2絶縁カバー72内に第1絶縁カバー48が収納されるようになっている。また、図示していないが、第1絶縁カバー48および第2絶縁カバー72には、第2絶縁カバー72を軸方向および周方向に動かないようにする機構が設けられている。このような機構としては、例えば、第1絶縁カバー48の外周面および第2絶縁カバー72の内周面の一方に単数または複数の凹部、他方に上記凹部に対応する単数または複数の凸部を設け、上記凹部に上記凸部を嵌合させる機構が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0027】
本例の電線接続用具70を用いた電線の接続は、下記の手順で行う((1)、(2)については図5、(3)については図7参照)。
(1)被覆を取り除いた一方の電線の導体56および他方の電線の導体58をスリーブ42内に挿入する。
(2)ボルト46を回転させて前進させ、スリーブ42の周壁部とボルト46の先端部との間に導体56、58を固定する。これにより、電線の導体56、58が電気的に接続される。
(3)第1絶縁カバー48を第2絶縁カバー72内に収納する。これにより、スリーブ42、ボルト46、導体56、58が電気的に絶縁される。
【0028】
以上のように、第1〜第3実施形態の電線接続用具は、スリーブ内に導体を挿入し、ボルトを回転させてスリーブに導体を固定した後、第1絶縁カバーに第2絶縁カバーを装着することにより、電線を簡単に接続することができるため、作業性に優れている。
【0029】
(第4実施形態)
図8は本発明に係る電線接続用具の第4実施形態を示す全体図、図9は同電線接続用具によって電線を接続した状態を示す断面図である。第4実施形態は、第2発明の実施形態である。
【0030】
本例の電線接続用具80において、82は導電性スリーブである。スリーブ82は、第1実施形態で述べたのと同様の導電性物質(本例では、具体的には真鍮を使用。)により形成された円筒状のものである。スリーブ82の周壁部には、2つのボルト孔84が軸方向に沿って所定間隔離間して形成されている。また、2つのボルト孔84には、導電性ボルトとして第1実施形態で述べたのと同様のキャップボルト86が螺合されている。ただし、導電性ボルトの種類に限定はなく、キャップボルト以外のものを用いてもよい。
【0031】
本例の電線接続用具80において、88は第1絶縁カバーである。第1絶縁カバー88は、第1実施形態で述べたのと同様の絶縁性物質(本例では、具体的には難燃性および防水性を有する絶縁ゴムを使用。)により形成された円筒状のものである。第1絶縁カバー88は、先端から導体90を突出させた電線92の絶縁体94の先端部を中空部に挿入することにより、上記絶縁体94の先端部に水密に装着されるものである。なお、第1絶縁カバーは、絶縁性物質からなるテープを電線の絶縁体の先端部に巻き付けて装着するものであってもよく、この場合はテープを粘着剤によって絶縁体に粘着させればよい。
【0032】
本例の電線接続用具80において、96は第2絶縁カバーである。第2絶縁カバー96は、第1実施形態で述べたのと同様の絶縁性物質(本例では、具体的には難燃性および防水性を有する絶縁ゴムを使用。)により形成された四角形の柔軟性を有するシート状のものである。第2絶縁カバー96は、スリーブ82の両端開口部からスリーブ82内に電線92の導体90を挿入した後、スリーブ82および両第1絶縁カバー88に巻き付けることにより、両第1絶縁カバー88に水密に装着されるものである。
【0033】
本例の電線接続用具80を用いた電線の接続は、下記の手順で行う(図9参照)。
(1)被覆を取り除いた両電線92の絶縁体94の先端部に第1絶縁カバー88を装着する。
(2)両電線92の導体90をスリーブ82内に挿入する。
(3)ボルト86を回転させて前進させ、スリーブ82の周壁部とボルト86の先端部との間に導体90を固定する。これにより、両電線92の導体90が電気的に接続される。
(4)スリーブ82および両第1絶縁カバー88に第2絶縁カバー96を巻き付けて装着する。この場合、第2絶縁カバー96は、粘着剤によってスリーブ82および両第1絶縁カバー88に粘着させればよい。これにより、スリーブ82、ボルト86、導体90が電気的に絶縁される。
【0034】
以上のように、第4実施形態の電線接続用具は、電線の絶縁体の先端部に第1絶縁カバーを装着し、次いでスリーブ内に導体を挿入し、ボルトを回転させてスリーブに導体を固定した後、第1絶縁カバーに第2絶縁カバーを装着することにより、電線を簡単に接続することができるため、作業性に優れている。
【0035】
なお、本発明の電線接続用具は、上記実施形態に限定されるものではなく、導電性スリーブ、第1絶縁カバー、第2絶縁カバー、導電性ボルトの材質、形状、構造等は適宜設定することが可能である。また、上記実施形態では、導電性スリーブのボルト孔に予め導電性ボルトを螺合しておいたが、導電性ボルトは導電性スリーブのボルト孔に予め螺合しておかなくてもよい。
【符号の説明】
【0036】
10 電線接続用具
12 導電性スリーブ
20 ボルト孔
22 導電性ボルト
24 第1絶縁カバー
26 貫通孔
30 第2絶縁カバー
32、34 導体
40 電線接続用具
42 導電性スリーブ
44 ボルト孔
46 導電性ボルト
48 第1絶縁カバー
50 貫通孔
52 第2絶縁カバー
56、58 導体
70 電線接続用具
72 第2絶縁カバー
80 電線接続用具
82 導電性スリーブ
84 ボルト孔
86 導電性ボルト
88 第1絶縁カバー
90 導体
92 電線
94 絶縁体
96 第2絶縁カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
周壁部に少なくとも2つのボルト孔を有する筒状の導電性スリーブと、
周壁部に前記スリーブの各ボルト孔と連通する貫通孔を有し、前記スリーブの外周面を覆う筒状の第1絶縁カバーと、
前記スリーブの各ボルト孔に螺合される導電性ボルトと、
前記第1絶縁カバーの各貫通孔を覆った状態で第1絶縁カバーに装着される第2絶縁カバーとを具備し、
前記スリーブの両端開口部からスリーブ内に電線の導体を挿入し、前記ボルトを回転させてスリーブの周壁部とボルトの先端部との間に前記導体を固定した後、前記第1絶縁カバーの各貫通孔を覆った状態で前記第2絶縁カバーを第1絶縁カバーに装着することを特徴とする電線接続用具を提供する。
【請求項2】
前記第1絶縁カバーは、軸方向および周方向に動かないように前記スリーブに装着されていることを特徴とする請求項1に記載の電線接続用具。
【請求項3】
前記第2絶縁カバーはシート状または断面円弧状のものであり、前記1絶縁カバーおよび第2絶縁カバーには、第2絶縁カバーを軸方向および周方向に動かないようにする機構が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電線接続用具。
【請求項4】
前記第2絶縁カバーは筒状のものであり、前記1絶縁カバーおよび第2絶縁カバーには、第2絶縁カバーを軸方向に動かないようにする機構が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電線接続用具。
【請求項5】
周壁部に少なくとも2つのボルト孔を有する筒状の導電性スリーブと、
先端から導体を突出させた電線の絶縁体の先端部に水密に装着される2つの第1絶縁カバーと、
前記スリーブの各ボルト孔に螺合される導電性ボルトと、
先端から導体を突出させた電線の絶縁体の先端部に前記第1絶縁カバーを装着し、前記スリーブの両端開口部からスリーブ内に電線の導体を挿入したときに、前記スリーブおよび両第1絶縁カバーを覆った状態で両第1絶縁カバーに水密に装着される第2絶縁カバーとを具備し、
先端から導体を突出させた電線の絶縁体の先端部に前記第1絶縁カバーを装着し、前記スリーブの両端開口部からスリーブ内に電線の導体を挿入し、次いで前記ボルトを回転させてスリーブの周壁部とボルトの先端部との間に前記導体を固定した後、前記スリーブおよび両第1絶縁カバーを覆った状態で前記第2絶縁カバーを両第1絶縁カバーに装着することを特徴とする電線接続用具。
【請求項6】
前記第2絶縁カバーはシート状のものであり、スリーブに電線の導体を固定した後、スリーブおよび両第1絶縁カバーに巻き付けて装着するものであることを特徴とする請求項5に記載の電線接続用具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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