説明

電話システム、位置情報サーバー、交換機、電話システム制御方法

【課題】被災地域の着信者の安否確認の連絡が取れる可能性を高める。
【解決手段】本発明は、電話端末と、電話端末を収容する交換機を備える電話交換機網と、を有する電話システムに適用される。この電話システムでは、電話端末の位置情報を格納する位置情報格納部と、発信電話端末からの発信を受けた交換機から、着信電話端末が通知されると、着信電話端末が特定の領域に存在するか否かを判別する判別部と、着信電話端末が特定の領域に存在する場合、着信電話端末から所定の範囲に存在する電話端末を近隣電話端末として検索し、検索された近隣電話端末を交換機に通知する通知部と、を有し、交換機は、着信電話端末と近隣電話端末との接続を要求する接続要求信号を他の交換機に送信する接続要求部と、他の交換機から接続要求信号を受信すると、該接続要求信号により接続を要求された電話端末に対して呼び出し信号を送信する呼び出し部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話システム、位置情報サーバー、交換機、電話システム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図24に、一般的な電話システムの構成の一例を示す。図24に示すような電話システムは、例えば、特許文献1,2に開示されている。
【0003】
図24に示した電話システムは、電話交換機網として、交換機100〜400と、交換機100〜400間を接続する中継交換機500と、を有している。
【0004】
交換機100〜400は、固定電話や携帯電話などの電話端末を収容する。図24においては、交換機100は固定電話である電話端末101〜103を、交換機200は、固定電話である電話端末201〜203を、交換機300は携帯電話である電話端末301〜303を、交換機400は携帯電話である電話端末401〜403を、それぞれ収容している。
【0005】
また、交換機300,400は、携帯電話末基地局の機能も有しているものとするが、電話端末と交換機との間の通信が有線で行われるか無線で行われるかは本発明の関与する所ではないため名称を交換機としている。
【0006】
また、交換機100〜400および中継交換機500は、後述する接続要求信号や呼び出し信号等の各種信号を、信号網を介して送受信する。
【0007】
また、交換機100〜400および中継交換機500は、発信元の電話端末と着信先の電話端末との間を接続するための通話回線を確保する。電話端末間では、この通話回線を介して通話音声を送受信することになる。
【0008】
以下に、図24に示した電話システムの動作について説明する。
【0009】
ここでは、図25に示すように、電話端末102から電話端末201に向けて発信を行った場合の動作について、図26を参照して説明する。
【0010】
図26を参照すると、まず、電話端末102は、電話端末201の電話番号を指定した発信操作が行われると、電話端末201の電話番号を含む番号発信信号を、交換機100に送信する(ステップ1001)。
【0011】
交換機100は、電話端末102から番号発信信号を受信すると、電話端末201との接続を要求する接続要求信号を、中継交換機500に送信する(ステップ1002)。なお、接続要求信号には、接続を要求する電話端末201の電話番号が含まれている。
【0012】
以降、電話端末102と電話端末201との間の接続に関わる信号および通話回線には、サフィックスとして1を付ける。
【0013】
中継交換機500は、交換機100から接続要求信号1を受信すると、受信した接続要求信号1に含まれている電話端末201の電話番号に基づき、電話端末201を収容している交換機200を判別し、接続要求信号1を交換機200に転送する(ステップ1003)。
【0014】
交換機200は、中継交換機500から接続要求信号1を受信すると、電話端末201が通話出来る状態であるか否か、つまり、空き状態であるか否かを調査する。
【0015】
また、この間に、接続要求信号1をルーティングした中継交換機500および交換機100,200は、電話端末102と電話端末201とを接続するための通話回線1を、交換機100と交換機200の間に確保する(ステップ1004〜1006)。
【0016】
次に、交換機200は、電話端末201が空き状態であれば、電話端末201に呼び出し信号を送信するとともに、中継交換機500および交換機100を介して電話端末102に呼び出し信号を送信する(ステップ1008〜1011)。
【0017】
ここで、電話端末201は、呼び出し信号に応答する操作、つまり受話器を上げる操作が行われると、応答信号1を交換機200に送信する(ステップ1012)。
【0018】
交換機200は、電話端末201から応答信号1を受信すると、電話端末201で応答があった旨を示す着信応答信号1を、中継交換機500に送信する(ステップ1013)。
【0019】
また、このとき、交換機200は、電話端末102および電話端末201への呼び出し信号の送信を停止し(ステップ1015)、電話端末201を通話回線1に接続する。
【0020】
中継交換機500は、交換機200から受信した着信応答信号1を、交換機100に転送する(ステップ1014)。
【0021】
交換機100は、中継交換機500から着信応答信号1を受信すると、電話端末102を通話回線1に接続する。
【0022】
その後、電話端末102と電話端末201との間では、通話回線1を用いて通話が開始される(ステップ1016)。
【特許文献1】特開平5−236123号公報
【特許文献2】特開平5−236093号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
ところで、大地震などの大災害が発生した場合、被災地域以外の地域に居住あるいは滞在する発信者から、被災地域に居住あるいは滞在している着信者への安否確認等の緊急連絡を確実に行いたいというニーズがある。
【0024】
しかし、被災地域では、家屋倒壊、電話線切断、携帯電話基地局サービス停止などの様々な事情により、被災地域以外の地域に居住あるいは滞在する発信者からの呼び出しに、着信者が直接応答できない場合が多々存在する。
【0025】
そのため、上述した一般的な電話システムでは、大災害発生時の、上述した発信者のニーズを、必ずしも満たすこと事が出来ないという課題ある。
【0026】
そのため、本発明の目的は、上述した課題を解決することが出来る電話システム、位置情報サーバー、交換機、電話システム制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0027】
上記目的を達成するために本発明の電話システムは、
電話端末と、前記電話端末を収容する交換機を備える電話交換機網と、を有してなる電話システムにおいて、
前記電話端末の位置情報を格納する位置情報格納部と、
発信元の電話端末である発信電話端末からの発信を受けた交換機から、着信先の電話端末である着信電話端末が通知されると、該着信電話端末の位置情報を前記位置情報格納部から検索し、検索された位置情報に基づいて前記着信電話端末が特定の領域に存在するか否かを判別する判別部と、
前記着信電話端末が特定の領域に存在する場合、前記位置情報格納部に格納された位置情報に基づいて、前記着信電話端末から所定の範囲に存在する電話端末を近隣電話端末として検索し、検索された近隣電話端末を前記交換機に通知する通知部と、を有し、
前記交換機は、
前記着信電話端末と前記近隣電話端末との接続を要求する接続要求信号を他の交換機に送信する接続要求部と、
他の交換機から前記接続要求信号を受信すると、該接続要求信号により接続を要求された電話端末に対して呼び出し信号を送信する呼び出し部と、を有することを特徴とする。
【0028】
上記目的を達成するために本発明の位置情報サーバーは、
電話端末を収容する交換機を備える電話交換機網に接続された位置情報サーバーであって、
発信元の電話端末である発信電話端末からの発信を受けた交換機から、着信先の電話端末である着信電話端末が通知されると、前記電話端末の位置情報を格納する位置情報格納部から、前記着信電話端末の位置情報を検索し、検索された位置情報に基づいて前記着信電話端末が特定の領域に存在するか否かを判別する判別部と、
前記着信電話端末が特定の領域に存在する場合、前記位置情報格納部に格納された位置情報に基づいて、前記着信電話端末から所定の範囲に存在する電話端末を近隣電話端末として検索し、前記交換機に対し、検索された近隣電話端末を通知するとともに、該近隣電話端末に対し呼び出し信号を送信するよう指示する通知部と、を有することを特徴とする。
【0029】
上記目的を達成するために本発明の交換機は、
位置情報サーバーに接続されるとともに、電話端末を収容する交換機であって、
発信元の電話端末である発信電話端末からの発信を受け、着信先の電話端末である着信電話端末と、前記位置情報サーバーから通知された前記着信電話端末から所定の範囲に存在する電話端末である近隣電話端末と、の接続を要求する接続要求信号を他の交換機に送信する接続要求部と、
他の交換機から前記接続要求信号を受信すると、該接続要求信号により接続を要求された電話端末に対して呼び出し信号を送信する呼び出し部と、を有することを特徴とする。
【0030】
上記目的を達成するために本発明の第1の電話システム制御方法は、
電話端末を収容する交換機を備える電話交換機網に接続された位置情報サーバーが行う電話システム制御方法であって、
発信元の電話端末である発信電話端末からの発信を受けた交換機から、着信先の電話端末である着信電話端末が通知されると、前記電話端末の位置情報を格納する位置情報格納部から、前記着信電話端末の位置情報を検索し、検索された位置情報に基づいて前記着信電話端末が特定の領域に存在するか否かを判別する判別ステップと、
前記着信電話端末が特定の領域に存在する場合、前記位置情報格納部に格納された位置情報に基づいて、前記着信電話端末から所定の範囲に存在する電話端末を近隣電話端末として検索し、前記交換機に対し、検索された近隣電話端末を通知するとともに、該近隣電話端末に対し呼び出し信号を送信するよう指示する通知ステップと、を有することを特徴とする。
【0031】
上記目的を達成するために本発明の第2の電話システム制御方法は、
位置情報サーバーに接続されるとともに、電話端末を収容する交換機が行う電話システム制御方法であって、
発信元の電話端末である発信電話端末からの発信を受け、着信先の電話端末である着信電話端末と、前記位置情報サーバーから通知された前記着信電話端末から所定の範囲に存在する電話端末である近隣電話端末と、の接続を要求する接続要求信号を他の交換機に送信する接続要求ステップと、
他の交換機から前記接続要求信号を受信すると、該接続要求信号により接続を要求された電話端末に対して呼び出し信号を送信する呼び出し開始ステップと、を有することを特徴とする電話システム制御方法。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、位置情報サーバーでは、着信電話端末が被災地域に存在する場合、着信電話端末から所定の範囲に存在する近隣電話端末を検索し、電話交換機網では、着信電話端末および近隣電話端末に対し、それらの電話端末を収容している交換機から呼び出し信号を送信する。
【0033】
このように、着信電話端末以外に、近隣電話端末に対しても呼び出し信号が送信されるため、着信者の安否確認等の緊急連絡が取れる可能性を高めることが出来るという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
【0035】
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態の電話システムの構成を示す。
【0036】
図1に示すように、本実施形態の電話システムは、図24に示した電話システムと比較して、交換機100〜400の代わりに、交換機110〜410を設けている点と、位置情報サーバー610を追加している点と、が異なる。なお、図1において、図24に示した電話システムと同様の構成要素については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0037】
交換機110〜410は、発信元の電話端末からの発信を受けると、位置情報サーバー610に対し、着信先の電話端末を通知する。
【0038】
位置情報サーバー610は、着信先の電話端末が特定の領域に存在する場合、着信先の電話端末から所定の範囲に存在する近隣の電話端末を交換機110〜410に通知する。
【0039】
交換機110〜410は、着信先の電話端末と位置情報サーバー610から通知された近隣電話端末との接続を要求する接続要求信号を、これら電話端末をそれぞれ収容している他の交換機に向けて送信し、他の交換機から接続要求信号を受信すると、その接続要求信号により要求された電話端末に対し呼び出し信号を送信する。
【0040】
ここで、本発明の特徴部分である位置情報サーバー610および交換機110〜410の構成について説明する。
【0041】
まず、位置情報サーバー610の構成について説明する。
【0042】
図2に、位置情報サーバー610の構成の一例を示す。
【0043】
図2に示すように、位置情報サーバー610は、制御端末インタフェース部611と、交換機インタフェース部612と、範囲情報設定部613と、位置情報格納部である位置情報データベース614と、グループ接続制御部615と、を有している。
【0044】
制御端末インタフェース部611は、データセンター等に配置されている制御端末(不図示)との通信手段である。本電話システムの管理者は、制御端末から、制御端末インタフェース部611を介して、位置情報サーバー610の管理を行う。
【0045】
交換機インタフェース部612は、各交換機との通信手段である。
【0046】
位置情報データベース614は、電話端末の位置情報をその電話端末の電話番号情報と対応付けて格納するとともに、特定の領域の位置情報を格納している。なお、特定の領域の位置情報は、管理者が制御端末から格納する。また、電話端末の位置情報として、固定電話以外に携帯電話の位置情報も格納する必要があるが、携帯電話の位置情報としては、複数の基地局からの情報により特定される位置情報や、各携帯電話のGPS情報などを使用することが出来る。本発明では、電話端末の位置特定方法には特に限定がないため、詳細な説明を省略する。
【0047】
範囲情報設定部613は、着信先の電話端末の近隣の電話端末を検索する範囲となる、所定の範囲の範囲情報を格納している。なお、範囲情報としては、例えば半径50メートルのように、範囲を示す値が格納されている。また、所定の範囲の範囲情報は、管理者が制御端末から格納する。
【0048】
判別部616と通知部617を有するグループ接続制御部615は、交換機110〜410から通知された着信先の電話端末の電話番号に基づき、位置情報データベース614を検索し、検索された着信先の電話端末の位置情報に基づいて、着信先の電話端末が特定の領域に存在するか否かを判別する。
【0049】
グループ接続制御部615は、着信先の電話端末が特定の領域に存在する場合、位置情報データベース614に格納された各電話端末の位置情報に基づいて、着信先の電話端末から所定の範囲に存在する電話端末を検索し、検索された電話端末を交換機110〜410に通知する。
【0050】
また、グループ接続制御部615は、各交換機から着信応答信号を受信すると、応答があった電話端末以外で呼び出し信号が送信されている電話端末が、呼び出し信号の送信を停止し通話回線を解放する、つまり接続を停止する電話端末である旨を交換機110〜410に通知する。
【0051】
次に、交換機110〜410の構成について説明する。以下では、交換機110の構成について説明するが、他の交換機210〜410も同様の構成となっている。
【0052】
図3に、交換機110の構成を示す。
【0053】
図3に示すように、交換機110は、通信部111と、接続要求部112と、呼び出し部113と、着信応答部114と、接続停止部115と、を有している。
【0054】
通信部111は、収容している電話端末、中継交換機500、および位置情報サーバー610との通信手段である。
【0055】
接続要求部112は、発信元の電話端末からの発信を受けると、着信先の電話端末との接続を要求する接続要求信号を、着信先の電話端末を収容している交換機に向けて送信するとともに、着信先の電話端末を位置情報サーバー610に通知する。
【0056】
接続要求部112は、位置情報サーバー610から、着信先の電話端末の近隣の電話端末が通知されると、通知された電話端末との接続を要求する接続要求信号を、その電話端末を収容している他の交換機に向けて送信する。
【0057】
また、接続要求部112は、発信元の電話端末と接続を要求された電話端末とを接続するため、接続要求信号を送信した交換機と通信部111との間に通話回線を確保する。
【0058】
さらに、接続要求部112は、他の交換機から接続要求信号を受信すると、その接続要求信号により接続を要求された電話端末に対し呼び出し信号の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する。
【0059】
呼び出し部113は、接続要求部112から指示された電話端末に対し、呼び出し信号を送信する。また、呼び出し部113は、他の交換機から呼び出し信号を受信した場合、その呼び出し信号を、発信元の電話端末に転送する。
【0060】
着信応答部114は、呼び出し部113が呼び出し信号を送信している電話端末から、呼び出し信号への応答があると、応答があった旨を通知する着信応答信号を、発信元の電話端末を収容している交換機に送信する。このとき、着信応答部114は、応答があった電話端末を、確保している通話回線に接続する。
【0061】
また、着信応答部114は、他の交換機から着信応答信号を受信すると、発信元の電話端末を、確保している通話回線に接続する。
【0062】
接続停止部115は、他の交換機から着信応答部114にて受信された着信応答信号を位置情報サーバー610に転送する。
【0063】
接続停止部115は、位置情報サーバー610から、接続を停止する電話端末の電話番号が通知されると、通知された電話端末に対する接続停止要求信号を、その電話端末を収容している交換機に向けて送信する。
【0064】
また、接続停止部115は、他の交換機から接続停止要求信号を受信すると、その接続停止要求信号により接続停止を要求された電話端末に対し呼び出し信号送信を停止するよう呼び出し部113に指示する。このとき、接続停止部115は、接続停止要求信号を受信した交換機と通信部111との間の通話回線を解放する。
【0065】
以下に、本実施形態の動作を説明する。以下では、大災害が発生したため、管理者が、特定の領域として被災地域の位置情報を位置情報データベース614に格納しているものとする。
【0066】
まず、交換機110〜410に収容されている電話端末が図4に示すような位置関係になっている状態で、電話端末102から電話端末201に向けて発信を行った場合の動作について説明する。
【0067】
また、図4の範囲1を、範囲情報設定部613に範囲情報が格納されている所定の範囲とする。
【0068】
この場合、電話端末(発信電話端末)102から電話端末(着信電話端末)201に向けて発信を行うと、図5に示すように、電話端末201以外に、図4の範囲1の内側に存在している電話端末(近隣電話端末)202,302との間にも通話回線が確保され、電話端末201,202,302に呼び出し信号の送信が開始される。
【0069】
なお、図5においては、着信電話端末である電話端末201との間の通話回線を実線で示し、近隣電話端末である電話端末202,302との間の通話回線を点線で示し、両者を区別している。
【0070】
このときの、本実施形態の動作を、図6を参照して説明する。
【0071】
図6を参照すると、電話端末102は、電話端末201の電話番号を指定した発信操作が行われると、電話端末201の電話番号を含む番号発信信号を交換機110に送信する(ステップ2001)。
【0072】
交換機110では、電話端末102から番号発信信号を受信すると、接続要求部112は電話端末201の電話番号を含む接続要求信号1を、中継交換機500に送信する(ステップ2002)。
【0073】
中継交換機500は、交換機110から接続要求信号1を受信すると、接続要求信号1に含まれている電話端末201の電話番号に基づき、電話端末201が収容されている交換機210を判別し、接続要求信号1を交換機210に転送する(ステップ2003)。
【0074】
また、交換機110では、接続要求部112は、電話端末201の電話番号を含む検索要求信号1を、位置情報サーバー610に送信する。
【0075】
位置情報サーバー610では、検索要求信号1を受信すると、グループ接続制御部615は、検索要求信号1に含まれている電話端末201の電話番号に基づき、位置情報データベース614から電話端末201の位置情報を検索し、検索された電話端末201の位置情報と位置情報データベース614に格納されている被災地域の位置情報とに基づいて、電話端末201が被災地域に存在するか否かを判別する。
【0076】
位置情報サーバー610では、グループ接続制御部615は、電話端末201が存在する地域が被災地域ではない場合、その旨を伝える信号を、交換機110に送信し、処理を終了する。また、交換機110は、位置情報サーバー610から電話端末201が存在する地域が被災地域でない旨を伝える信号を受信すると、接続要求信号の送信処理を終了する。
【0077】
一方、位置情報サーバー610では、グループ接続制御部615は、電話端末201が被災地域に存在する場合、範囲情報設定部613に格納されている所定の範囲の範囲情報と、電話端末201の電話番号とに基づき、電話端末201から所定の範囲に存在する電話端末(近隣電話端末)の電話番号を位置情報データベース614から検索する。ここでは、電話端末201から所定の範囲(範囲1)に存在する電話端末202,302の電話番号が検索される。
【0078】
次に、位置情報サーバー610では、グループ接続制御部615は、交換機110に対し、検索された電話端末202,302の電話番号と、電話端末202,302に呼び出し信号を送信する旨の指示を含むグループ接続開始信号を送信する(ステップ2005)
交換機110では、位置情報サーバー610からグループ接続開始信号を受信すると、接続要求部112は、受信したグループ接続開始信号に基づき、電話端末202の電話番号を含むグループ接続要求信号と(ステップ2006)、電話端末302の電話番号を含むグループ接続要求信号と(ステップ2008)、を中継交換機500に送信する。
【0079】
以降、電話端末102と電話端末202との間の接続に関わる信号および通話回線にサフィックスとして2を付け、電話端末102と電話端末302との間の接続に関わる信号および通話回線にサフィックスとして3を付ける。
【0080】
中継交換機500は、交換機110からグループ接続要求信号2を受信すると、グループ接続要求信号2を交換機210に転送する(ステップ2007)。また、交換機110からグループ接続要求信号3を受信すると、グループ接続要求信号3を交換機310に転送する(ステップ2009)。
【0081】
交換機210では、中継交換機500からグループ接続要求信号2を受信すると、接続要求部112は、電話端末202が通話可能な状態であるか否か、つまり空き状態であるか否かを調査する。
【0082】
なお、交換機210では、中継交換機500から接続要求信号1も受信しているため、接続要求部112は、電話端末201が空き状態か否かも調査する。
【0083】
また、交換機310では、接続要求部112は、中継交換機500からグループ接続要求信号3を受信すると、電話端末302が空き状態か否かを調査する。
【0084】
この間に、接続要求信号1およびグループ接続要求信号2,3をルーティングした中継交換機500および交換機110〜310は、各交換機を接続する通話回線の確保を行う(ステップ2010〜2013)。
【0085】
これにより、交換機110と交換機210とは、通話回線1による通常接続と、通話回線2によるグループ接続と、により接続されたことになる。また、交換機110と交換機310とは、通話回線3によるグループ接続で接続されたことになる。
【0086】
次に、交換機210では、電話端末201が空き状態であれば、接続要求部112は、電話端末201に対する呼び出し信号1の送信と、中継交換機500および交換機110を介した電話端末102に対する呼び出し信号1の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する(ステップ2014〜2017)。
【0087】
また、交換機210では、電話端末202が空き状態であれば、接続要求部112は、電話端末202に対する呼び出し信号2の送信と、中継交換機500および交換機110を介した電話端末102に対する呼び出し信号2の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する(ステップ2018〜2021)。
【0088】
同様に、交換機310では、電話端末302が空き状態であれば、接続要求部112は、電話端末302に対する呼び出し信号3の送信と、中継交換機500および交換機110を介した電話端末102に対する呼び出し信号3の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する(ステップ2022〜2025)。
【0089】
このとき、着信電話端末である電話端末201に対しては通常の呼び出し信号を、近隣電話端末である電話端末202および電話端末302に対してはグループ接続であることを示す呼び出し信号を送信するなど、通常接続とグループ接続とで呼び出し部113から電話端末に送信する呼び出し信号の種類を変えても良い。
【0090】
この場合、電話端末は、呼び出し信号の種類から接続の種別を判断し、グループ接続の場合、着信音を変える、着信表示を変える、着信メッセージ表示にグループ接続である旨を表示する、などの手段により、使用者にその呼び出しがグループ接続である旨を明確に伝えることが出来る。
【0091】
この様に、接続の種別により呼び出し信号の種類を変えることにより、近隣電話端末で応答した人が、応答後の対応に混乱をきたさない様な配慮が可能となる。
【0092】
また、交換機110では、呼び出し部113は、交換機210,310から、電話端末102に対する呼び出し信号を複数受信することになる。この場合、呼び出し部113は、次のようにして呼び出し信号を転送する。
【0093】
呼び出し部113は、着信電話端末である電話端末201を収容している交換機210と、近隣電話端末である電話端末302のみを収容している交換機310と、から呼び出し信号を受信した場合、交換機210からの呼び出し信号を優先して電話端末102に転送する。
【0094】
また、呼び出し部113は、交換機210から、着信電話端末である電話端末201に対応する呼び出し信号1と、近隣電話端末である電話端末202に対応する呼び出し信号2と、を受信した場合、電話端末201に対応する呼び出し信号1を優先して電話端末102に転送する(ステップ2026)。
【0095】
ここで、電話端末202は、呼び出し信号2に応答する操作が行われると、応答信号2を交換機210に送信する(ステップ2027)。
【0096】
交換機210では、電話端末202から応答信号2を受信すると、着信応答部114は、電話端末202で応答があった旨を示す着信応答信号2を、中継交換機500に送信する(ステップ2028)。
【0097】
また、交換機210では、着信応答部114は、応答があった電話端末202を、電話端末102と接続するための通話回線2に接続する。
【0098】
中継交換機500は、交換機210から着信応答信号2を受信すると、着信応答信号2を交換機110に転送する(ステップ2029)。
【0099】
交換機110では、中継交換機500から着信応答信号2を受信すると、着信応答部114は、電話端末102を、電話端末201と接続するための通話回線2に接続する。
【0100】
また、交換機110では、着信応答部114は、受信した着信応答信号2を接続停止部115に転送する。
【0101】
次に、交換機110では、接続停止部115は、受信した着信応答信号2を、位置情報サーバー610に転送する(ステップ2030)。
【0102】
位置情報サーバー610では、交換機110から着信応答信号2を受信すると、グループ接続制御部615は、応答があった電話端末202以外で呼び出し信号が送信されている電話端末の電話番号を、接続停止電話端末の電話番号としてグループ接続停止信号に含めて交換機110に送信する。ここでは、応答があった電話端末202以外に、電話端末201と電話端末302に呼び出し信号が送信されているため、電話端末201と電話端末302の電話番号を含むグループ接続停止信号が、交換機110に送信される(ステップ2031)。
【0103】
交換機110では、位置情報サーバー610からグループ接続停止信号を受信すると、接続停止部115は、受信したグループ接続停止信号に基づき、電話端末201の電話番号を含む接続停止要求信号1と(ステップ2032)、電話端末302の電話番号を含む接続停止要求信号3と(ステップ2034)、を中継交換機500に送信する。
【0104】
中継交換機500は、交換機110から接続停止要求信号1を受信すると、接続停止要求信号1を交換機210に転送する(ステップ2033)。また、交換機110から接続停止要求信号3を受信すると、接続停止要求信号3を交換機310に転送する(ステップ2035)。
【0105】
交換機210では、中継交換機500から接続停止要求信号1を受信すると、接続停止部115は、呼び出し信号1の送信を停止するよう呼び出し部113に指示する(ステップ2036)。
【0106】
また、交換機210では、電話端末202から応答があったため、着信応答部114は、呼び出し信号2の送信を停止するよう呼び出し部613に指示する(ステップ2037)。
【0107】
一方、交換機310では、中継交換機500から接続停止要求信号3を受信すると、接続停止部115は、呼び出し信号3の送信を停止するよう呼び出し部113に指示する(ステップ2038)。
【0108】
次に、接続停止要求信号1をルーティングした中継交換機500および交換機110,210は、接続停止要求信号1に対応する、通話回線1を解放する(ステップ2039〜2041)。
【0109】
また、接続停止要求信号3をルーティングした中継交換機500および交換機110,310は、接続停止要求信号3に対応する、通話回線3を解放する(ステップ2039〜2040,ステップ2042)。
【0110】
その後、電話端末102と電話端末202の間で、通話回線2を用いたグループ接続により、通話が開始される(ステップ2043)。
【0111】
このとき、グループ接続により見知らぬ相手との会話がいきなり開始されると、混乱を来たす恐れがあるため、交換機110および交換機210の着信応答部114のそれぞれは、電話端末102と電話端末202が通話回線2に接続された後、これがグループ接続による接続である旨のアナウンスを送信するよう呼び出し部113に指示しても良い。
【0112】
このアナウンスにより、グループ接続により見知らぬ相手との通話が開始されても、混乱することなく会話を行うことが出来る。
【0113】
次に、交換機110〜410に収容されている電話端末が図7に示すような位置関係になっている状態で、電話端末102と電話端末202の間でグループ接続による通話が行われている際に、電話端末103から電話端末202に向けて発信を行った場合の動作について説明する。
【0114】
上述した様に、電話端末102から電話端末201に発信する場合、電話端末201の近隣の電話端末を検索する範囲は、図7の範囲1の内側となるが、電話端末103から電話端末202に発信する場合、電話端末202の近隣の電話端末を検索する範囲は、図7の範囲1’の内側となる。この範囲1’の内側には、電話端末201も存在している。
【0115】
このときの、本実施形態の動作を、図8を参照して説明する。
【0116】
図8を参照すると、電話端末102と電話端末202の間でグループ接続による通話が行われている(ステップ2043)。
【0117】
この状態において、電話端末103は、電話端末202の電話番号を指定した発信操作が行われると、電話端末202の電話番号を含む番号発信信号を、交換機110に送信する(ステップ3001)。
【0118】
以降、電話端末103と電話端末202との間の接続に関わる信号および通話回線には、サフィックスとして11を付ける。
【0119】
交換機110では、電話端末103から番号発信信号11を受信すると、接続要求部112は、電話端末202の電話番号を含む接続要求信号11を、中継交換機500に送信する(ステップ3002)。
【0120】
次に、中継交換機500は、交換機110から接続要求信号11を受信し、接続要求信号11を交換機210に転送する(ステップ3003)。
【0121】
また、交換機110では、接続要求部115は、電話端末202の電話番号を含む検索要求信号11を、位置情報サーバー610に送信する(ステップ3004)。
【0122】
位置情報サーバー610では、交換機110から検索要求信号11を受信すると、グループ接続制御部615は、電話端末202が被災地域に存在するか否かを判断する。
【0123】
ここでは、電話端末202が被災地域に存在するため、グループ接続制御部615は、電話端末202から所定の範囲に存在する電話端末の電話番号を検索し、検索された電話端末201の電話番号を含むグループ接続開始信号を、交換機110に送信する(ステップ3005)。
【0124】
交換機110では、位置情報サーバー610からグループ接続開始信号を受信すると、接続要求部112は、電話端末201の電話番号を含むグループ接続要求信号を、中継交換機500に送信する(ステップ3006)。
【0125】
以降、電話端末103と電話端末201との間の接続に関わる信号および通話回線には、サフィックスとして12を付ける。
【0126】
中継交換機500は、交換機110からグループ接続要求信号12を受信すると、グループ接続要求信号12を交換機210に転送する(ステップ3007)。
【0127】
交換機210では、中継交換機500から接続要求信号11およびグループ接続要求信号12を受信すると、接続要求部112は、電話端末201,202が空き状態であるかを調査する。
【0128】
この間に、接続要求信号11とグループ接続要求信号12をルーティングした中継交換機500および交換機110,210は、接続要求信号11に対応する通話回線11と、グループ接続要求信号12に対応する通話回線12と、を各交換機の間で確保する(ステップ3008〜3010)。
【0129】
これにより、交換機110と交換機210の間に、通話回線11による通常接続と、通話回線12によるグループ接続と、が確立されたことになる。
【0130】
次に、交換機210では、グループ接続により通話中である電話端末202に対し、通常接続による呼び出しがあることを通知するため、接続要求部112は、電話端末202,103に呼び出し信号11の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する(ステップ3011〜3014)。
【0131】
なお、ここでは、交換機210の接続要求部112は、電話端末202がグループ接続により通話中のため、電話端末202に対し、通常接続による着信がある旨を示すメッセージを呼び出し信号として送信するよう呼び出し部113に指示する。このときのメッセージについては、キャッチホンで使用されている着信音などを用いても良い。また、電話端末202が、グループ接続による通話状態から、通常接続による呼び出しに応答する手段についても、キャッチホンの場合と同様に、使用者がフックを短時間押下する操作などにより切り替えるようにしても良い。
【0132】
また、交換機210では、電話端末201が空き状態であれば、接続要求部112は、電話端末201,103に呼び出し信号1の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する(ステップ3015〜3019)。
【0133】
ここで、電話端末202は、グループ接続による通話から通常接続による呼び出しに対する応答に切り替える操作、例えばキャッチホンの切り替えと同様に、フックを短時間押下する操作が行われると、応答信号11を交換機210に送信する(ステップ3020)。
【0134】
交換機210では、電話端末202から応答信号11を受信すると、着信応答部114は、着信応答信号11を中継交換機500に送信する(ステップ3021)。
【0135】
また、交換機210では、電話端末202から応答信号11を受信したため、グループ接続から通常接続への切り替えが行われたと判断し、着信応答部114は、電話端末202を、電話端末103と接続するための通話回線11に接続する。
【0136】
中継交換機500は、交換機210から着信応答信号11を受信すると、交換機110に転送する(ステップ3022)。
【0137】
交換機110では、中継交換機500から着信応答信号11を受信すると、着信応答部114は、電話端末103を、電話端末202と接続するための通話回線11に接続する。
【0138】
次に、交換機110では、接続停止部115は、着信応答信号11を位置情報サーバー610に転送する(ステップ3023)。
【0139】
位置情報サーバー610では、グループ接続制御部615は、交換機110から着信応答信号11を受信すると、応答のあった電話端末202以外で呼び出し信号が送信されている電話端末である電話端末201の電話番号を含むグループ接続停止信号を、交換機110に送信する(ステップ3024)。
【0140】
交換機110では、位置情報サーバー610からグループ接続停止信号を受信すると、接続停止部115は、電話端末201の電話番号を含む接続停止要求信号12を、中継交換機500に送信する(ステップ3025)。
【0141】
中継交換機500は、交換機110から接続停止要求信号12を受信すると、接続要求信号12を交換機210に転送する(ステップ3026)。
【0142】
交換機210では、中継交換機500から接続停止要求信号12を受信すると、接続停止部115は、呼び出し信号12の送信を停止するよう呼び出し部113に指示する(ステップ3028)。
【0143】
次に、中継交換機500および交換機110,210は、ルーティングを行った接続停止要求信号12に対応する、通話回線12を解放する(ステップ3029〜3031)。
【0144】
一方、交換機210では、電話端末202の接続を、電話端末102とのグループ接続から、電話端末103との通常接続に切り替えたため、着信応答部114は、呼び出し信号11の送信を停止するよう呼び出し部113に指示する(ステップ3027)。
【0145】
また、交換機210では接続停止部115は、電話端末102の電話番号を含む接続停止要求信号2を、中継交換機500に送信する(ステップ3032)。
【0146】
中継交換機500は、接続停止要求信号2を交換機210から受信すると、接続停止要求信号2を交換機110に転送する(ステップ3033)。
【0147】
交換機110では、接続停止部115は、中継交換機500から接続停止要求信号2を受信する。
【0148】
これにより、中継交換機500と交換機110と交換機210とは、ルーティングを行った接続停止要求信号2に対応する、通話回線2を解放し、電話端末102と電話端末202との間の通話を切断する(ステップ3034〜3036)。
【0149】
その後、電話端末103と電話端末202の間で、通常接続による通話が開始される(ステップ3037)。
【0150】
このとき、いきなりグループ接続による通話が切断されると発信者が混乱をきたす可能性がある。そのため、交換機110では、呼び出し部113は、電話端末102に対し、グループ接続先である電話端末202に通常接続による割り込みがあったことを示すメッセージを流すことが出来る。
【0151】
上述したように、本実施形態においては、位置情報サーバー610では、着信電話端末が被災地域に存在する場合、着信電話端末から所定の範囲に存在する近隣電話端末を検索し、電話交換機網では、着信電話端末および近隣電話端末に対し、それらの電話端末を収容している交換機から呼び出し信号を送信する。
【0152】
このように、着信電話端末以外に、近隣電話端末に対しても呼び出し信号が送信されるため、着信者の安否確認等の緊急連絡が取れる可能性を高めることが出来るという効果が得られる。
【0153】
また、各交換機は、グループ接続と通常接続を区別し、グループ接続により通話中の近隣電話端末に対し通常接続による着信があった場合、その旨を伝えるメッセージを近隣電話端末に対し送信する。
【0154】
このように、近隣電話端末でグループ接続による呼び出しに応答している場合でも、通常接続による呼び出しがあった場合、その旨を通知することが出来るという効果も得られる。
【0155】
(第2の実施形態)
図9に、本発明の第2の実施形態の電話システムの構成の一例を示す。
【0156】
図9に示すように、本実施形態においては、図1に示した第1の実施形態と比較して、位置情報サーバー610の代わりに位置情報サーバー620を設けている点が異なっている。なお、図9において、図1に示した第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0157】
図10に、位置情報サーバー620の構成を示す。
【0158】
図10に示すように、位置情報サーバー620は、図3に示した位置情報サーバー610と比較して、グループ接続制御部615の代わりにグループ接続制御部625を設けている点と、タイマー部626を追加している点と、が異なっている。他の構成要素については、位置情報サーバー610と同様のため、図3と同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0159】
タイマー部626は、グループ接続制御部625からの指示により、所定の呼び出し時間の計測を開始し、所定の呼び出し時間の計測が完了すると、グループ接続制御部625に計測完了信号を送信する。また、タイマー部626は、グループ接続制御部625から停止の指示があるまで所定の呼び出し時間の計測を繰り返す。なお、所定の呼び出し時間は、管理者により制御端末からタイマー部626に設定される。所定の呼び出し時間としては、例えば、10コールや30秒など、時間を示す値が設定される。
【0160】
グループ接続制御部625については、グループ接続制御部615と異なる動作についてのみ説明する。
【0161】
グループ接続制御部625は、交換機110〜410から検索要求信号を受信すると、着信電話端末が特定の領域に存在するか否かを判別し、特定の領域に存在すると判明した時点で、タイマー部626に所定の呼び出し時間の計測開始を指示するとともに、着信先の電話端末から所定の範囲に存在する電話端末を検索する。
【0162】
グループ接続制御部625は、タイマー部626が所定の呼び出し時間の計測を完了すると、検索された近隣電話端末を交換機110〜410に通知し、以降、タイマー部626が所定の呼び出し時間の計測を完了する度に、所定の範囲を拡大した上で近隣電話端末を位置情報サーバー614から新たに検索し、新たに検索された近隣電話端末を交換機110〜410に通知する。
【0163】
所定の範囲を拡大する方法としては、例えば、グループ接続制御部625が、タイマー部626がn回目の所定の呼び出し時間の計測を行っている間に、所定の範囲のn−1倍の範囲の外側で、所定の範囲のn倍の範囲の内側に存在する電話端末の電話番号を、近隣電話端末の電話番号として検索する方法が挙げられる。このように、所定の範囲を拡大した範囲で近隣電話端末を検索する際に、前回検索した範囲を除くことで、前回検索した範囲に存在する電話端末をダブルカウントするのを防ぐことが出来る。
【0164】
その他にも、例えば、範囲情報設定部613に優先順位とともに複数の所定の範囲の範囲情報を格納しておき、グループ接続制御部625が、所定の呼び出し時間の計測が完了する度に、範囲情報設定部613に格納されている範囲情報を優先順位に従い取得し、取得した範囲情報に基づき近隣電話端末を検索しても良い。この場合、例えば、優先順位が1番目の範囲情報の値を半径30メートルに設定し、2番目の範囲情報の値を半径50メートルに設定し、3番目の範囲情報の値を半径60メートルに設定することで、単純に所定の範囲を2倍、3倍とするよりも精密に、近隣電話端末を検索する範囲を拡大することが出来る。
【0165】
また、グループ接続制御部625は、交換機110〜410から着信応答信号を受信すると、タイマー部626に所定の呼び出し時間の計測停止を指示する。
【0166】
以下に、本実施形態の動作を説明する。以下では、大災害が発生したため、管理者が、特定の領域として被災地域の位置情報を位置情報データベース614に格納しているものとする。
【0167】
ここでは、交換機110〜410に収容されている電話端末が図11に示すような位置関係になっている状態で、電話端末102から電話端末201に向けて発信を行った場合の動作について説明する。
【0168】
また、図11の範囲1を、範囲設定部613に範囲情報が格納されている所定の範囲とする。なお、図11の範囲2は、範囲1を2倍に拡大した範囲であり、範囲3は範囲1を3倍に拡大した範囲である。
【0169】
この場合、電話端末(発信電話端末)102から電話端末(着信電話端末)201に向けて発信を行うと、まず、1回目の所定の呼び出し時間の計測が開始されるとともに、電話端末201と接続するための通話回線1が確保され、電話端末201に呼び出し信号の送信が開始される。
【0170】
1回目の所定の呼び出し時間の計測が完了すると、図11の範囲1の内側に存在する電話端末(近隣電話端末)202,302と接続するための通話回線2,3が確保され、電話端末202,302に呼び出し信号の送信が開始される。
【0171】
2回目の所定の呼び出し時間の計測が完了すると、図11の範囲1の外側で、範囲2の内側に存在する電話端末(近隣電話端末)301,303と接続するための通話回線4,5が確保され、電話端末301,303に呼び出し信号の送信が開始される。
【0172】
3回目の所定の呼び出し時間の計測が終了すると、図11の範囲2の外側で、範囲3の内側に存在する電話端末(近隣電話端末)203,401と接続するための通話回線6,7が確保され、電話端末203,401に呼び出し信号の送信が開始される。図12は、この時点での状態を示している。この時点で着信電話端末以外に、6台の近隣電話端末に対し、通話回線が確保され、呼び出し信号が送信されている。
【0173】
このときの、本実施形態の動作を、図13を参照して説明する。
【0174】
なお、第1の実施形態と同様の動作については適宜説明を省略する。
【0175】
図13を参照すると、まず、図6のステップ2001と同様に、電話端末201から番号発信信号1が交換機110に送信される(ステップ4001)。
【0176】
次に、図6のステップ2002と同様に、交換機110から接続要求信号1が中継交換機500に送信される(ステップ4002)。
【0177】
次に、図6のステップ2003と同様に、中継交換機500から交換機210に接続要信号1が転送される(ステップ4003)。
【0178】
交換機210では、接続要求信号1を受信すると、接続要求部112は、電話端末201が空き状態か否かを調査し、空き状態であれば、図6のステップ2014〜2017と同様に、電話端末201,102に呼び出し信号1の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する(ステップ4009〜4013)。
【0179】
また、交換機210が電話端末201の空き状態を調査している間に、接続要求信号1をルーティングした中継交換機500と交換機110,210は、通話回線1を確保する(ステップ4006〜4008)。
【0180】
一方、図6のステップ2004と同様に、交換機110から検索要求信号1が位置情報サーバー620に送信される(ステップ4004)。
【0181】
位置情報サーバー620では、検索要求信号1を受信すると、グループ接続制御部625は、電話端末201が被災地域に存在するか否かを判別する。
【0182】
次に、位置情報サーバー620では、グループ接続制御部625は、電話端末201が被災地域に存在する場合、タイマー部626に所定の呼び出し時間の計測を開始するよう指示する。タイマー部626は、グループ接続制御部625からの指示により、内部タイマーによる1回目の所定の呼び出し時間の計測を開始する(ステップ4005)。
【0183】
次に、位置情報サーバー620では、グループ接続制御部625は、電話端末201から所定の範囲である図11の範囲1の内側に存在する電話端末の電話番号を検索する。ここでは、電話端末202,302の電話番号が検索される。
【0184】
位置情報サーバー620では、タイマー部626は、1回目の所定の呼び出し時間の計測が完了すると(ステップ4014)、グループ接続制御部625に対して計測完了通知を送信し、2回目の所定の呼び出し時間の計測を開始する(ステップ4016)。
【0185】
また、位置情報サーバーでは、グループ接続制御部625は、新たに検索された電話端末202,302の電話番号を含むグループ接続開始信号を、交換機110に送信する(ステップ4015)。
【0186】
次に、図6のステップ2006,2008と同様に、交換機110からグループ接続要求信号2,3が中継交換機500に送信される(ステップ4017,4019)。
【0187】
次に、図6のステップ2007,2009と同様に、中継交換機500から、グループ接続要求信号2が交換機210に転送され、グループ接続要求信号3が交換機310に転送される(ステップ4018,4020)。
【0188】
交換機210では、グループ接続要信号2を受信すると、接続要求部112は、電話端末202が空き状態か否かを調査し、空き状態であれば、図6のステップ2018〜2021と同様に、電話端末202,102に呼び出し信号2の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する(ステップ4025〜4028)。
【0189】
また、交換機310では、グループ接続要信号3を受信すると、接続要求部112は。電話端末302が空き状態か否かを調査し、空き状態であれば、図6のステップ2022〜2025と同様に、電話端末302,102に呼び出し信号3の送信を開始するよう呼び出し信号113に指示する(ステップ4029〜4032)。
【0190】
なお、交換機210,310が電話端末202,302の空き状態を調査している間に、グループ接続要求信号2をルーティングした中継交換機500と交換機110,210は、通話回線2を確保し、グループ接続要求信号3をルーティングした中継交換機500と交換機110,310は、通話回線3を確保する(ステップ4021〜4024)。
【0191】
一方、位置情報サーバー620では、グループ接続制御部625は、タイマー部626が2回目の所定の呼び出し時間の計測を行っている間に、図11の範囲1の外側で範囲2の内側に存在する電話端末の電話番号を検索する。ここでは電話端末301,303の電話番号が検索される。
【0192】
位置情報サーバー620では、タイマー部626は、2回目の所定の呼び出し時間の計測が完了すると(ステップ4033)、グループ接続制御部625に、計測完了通知を送信し、3回目の所定の呼び出し時間の計測を開始する(ステップ4035)。
【0193】
また、位置情報サーバー620では、グループ接続制御部625は、新たに検索された電話端末301,303の電話番号を含むグループ接続開始信号を交換機110に送信する(ステップ4034)。
【0194】
以降、電話端末102と電話端末301との間の接続に関わる信号および通話回線にはサフィックスとして4を付け、電話端末102と電話端末303との間の接続に関わる信号および通話回線にはサフィックスとして5を付ける。
【0195】
次に、図6のステップ2006,2008と同様に、交換機110からグループ接続要求信号4,5が中継交換機500に送信される(ステップ4036,4038)。
【0196】
次に、図6のステップ2007,2009と同様に、中継交換機500から、グループ接続要求信号4,5が交換機310に転送される(ステップ4037,4039)。
【0197】
交換機310では、グループ接続要信号4,5を受信すると、接続要求部112は、電話端末301,303が空き状態か否かを調査し、空き状態であれば、図6のステップ2022〜2025と同様に、電話端末301,102に呼び出し信号4を送信し、電話端末303,102に呼び出し信号5の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する(ステップ4043〜4050)。
【0198】
なお、交換機310が電話端末301,303の空き状態を調査している間に、グループ接続要求信号4,5をルーティングした中継交換機500と交換機110,310は、通話回線4,5を確保する(ステップ4040〜4042)。
【0199】
一方、位置情報サーバー620では、グループ接続制御部625は、タイマー部626が3回目の所定の呼び出し時間の計測を行っている間に、図11の範囲2の外側で範囲3の内側の範囲に存在する電話端末の電話番号を新たに検索する。ここでは、電話端末203,401との電話番号が検索される。
【0200】
位置情報サーバー620では、タイマー部626は、3回目の所定の呼び出し時間の計測が完了すると(ステップ4051)、グループ接続制御部625に、計測完了通知を送信し、4回目の所定の呼び出し時間の計測を開始する(ステップ4053)。
【0201】
また、位置情報サーバー620では、グループ接続制御部625は、新たに検索された電話端末203,401との電話番号を含むグループ接続開始信号を、交換機110に送信する(ステップ4052)。
【0202】
以降、電話端末102と電話端末203との間の接続に関わる信号および通話回線にはサフィックスとして6を付け、電話端末102と電話端末401との間の接続に関わる信号および通話回線にはサフィックスとして7を付ける。
【0203】
次に、図6のステップ2006,2008と同様に、交換機110からグループ接続要求信号6,7が中継交換機500に送信される(ステップ4054,4056)。
【0204】
次に、図6のステップ2007,2009と同様に、中継交換機500から、グループ接続要求信号6が交換機210に転送され、グループ接続要求信号7が交換機410に転送される(ステップ4055,4057)。
【0205】
交換機210では、グループ接続要信号6を受信すると、接続要求部112は、電話端末203が空き状態か否かを調査し、空き状態であれば、図6のステップ2018〜2021と同様に、電話端末203,102に呼び出し信号6の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する(ステップ4062〜4065)。
【0206】
また、交換機410では、グループ接続要信号7を受信すると、接続要求部112は、電話端末401が空き状態か否かを調査し、空き状態であれば、図6のステップ2022〜2025と同様に、電話端末401,102に呼び出し信号7の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する(ステップ4066〜4069)。
【0207】
なお、交換機210,410が電話端末203,401の空き状態を調査している間に、グループ接続要求信号6をルーティングした中継交換機500と交換機110,210は、通話回線6を確保し、グループ接続要求信号7をルーティングした中継交換機500と交換機110,310は、通話回線7を確保する(ステップ4058〜4061)。
【0208】
以降も、位置情報サーバー620では、グループ接続制御部625は、交換機110から着信応答信号を受信するまで、所定の呼び出し時間の計測が完了する度に、所定の範囲を拡大した上で近隣電話端末を検索し、新たに検索された近隣電話端末を交換機110に通知する。
【0209】
次に、電話端末102から電話端末201に向けて発信が行われ、タイマー部626が2回目の所定の呼び出し時間の計測を行っている間に、電話端末202から応答が有った場合の動作について、図14を参照して説明する。
【0210】
電話端末102から電話端末201に向けて発信が行われてから、電話端末202と電話端末302に呼び出し信号の送信が開始されるまでの動作(ステップ4001〜4032)は、図13に示した動作と同様のため、図13と同様の符号を付し説明を省略する。
【0211】
図14を参照すると、電話端末202は、呼び出し信号2に応答する操作を行われると、応答信号2を交換機210に送信する(ステップ5001)。
【0212】
次に、図6のステップ2028と同様に、交換機210から着信応答信号2が中継交換機500に送信される(ステップ5002)。このとき、交換機210では、着信応答部114は、電話端末202を、電話端末102と接続するための通話回線2に接続する。
【0213】
次に、図6のステップ2029と同様に、中継交換機500から着信応答信号2が交換機110に転送される(ステップ5003)。
【0214】
次に、図6のステップ2030と同様に、交換機110から着信応答信号2が位置情報サーバー620に転送される(ステップ5004)。このとき、交換機110では、着信応答部114は、電話端末102を、電話端末202と接続するための通話回線2に接続する。
【0215】
位置情報サーバー620では、グループ接続制御部625は、交換機110から着信応答信号2を受信すると、タイマー部626に所定の呼び出し時間の計測を停止するよう指示する(ステップ5005)。
【0216】
また、図6のステップ2031と同様に、位置情報サーバー620から、電話端末201,302の電話番号を含むグループ接続停止信号が交換機110に送信される(ステップ5006)。
【0217】
次に、図6のステップ2032,2034と同様に、交換機110から接続停止要求信号1,3が中継交換機500に送信される(ステップ5007,5009)。
【0218】
次に、図6のステップ2033,2035と同様に、中継交換機500から、接続停止要求信号1が交換機210に転送され、接続停止要求信号3が交換機310に転送される(ステップ5008,5010)。
【0219】
次に、図6のステップ2036〜2038と同様に、交換機210で呼び出し信号1,2の送信が停止され、交換機310で呼び出し信号3の送信が停止される(ステップ5011〜5013)。
【0220】
また、図6のステップ2039〜2042と同様に、中継交換機500と交換機110,210において通話回線1が解放され、中継交換機500と交換機110,310において通話回線3が解放される(ステップ5014〜5017)。
【0221】
その後、電話端末102と電話端末202の間でグループ接続による通話が開始される(ステップ5018)。
【0222】
上述したように、本実施形態においては、位置情報サーバー620では、着信電話端末が被災地域に存在することが判明した時点で、所定の呼び出し時間の繰り返し計測を開始し、所定の呼び出し時間の計測が完了すると、着信電話端末から所定の範囲の近隣電話端末を交換機110〜410に通知し、以降、所定の呼び出し時間の計測が完了する度に、所定の範囲を拡大した上で近隣電話端末を検索し、新たに検索された近隣電話端末を交換機110〜410に通知する。
【0223】
そのため、電話交換機網では、位置情報サーバー620から近隣電話端末が通知される度に、通知された近隣電話端末に対し、それらの電話端末を収容している交換機は、呼び出し信号を送信する。
【0224】
このように、第1の実施形態の効果に加え、時間経過とともに、呼び出し信号を送信する電話端末の台数を増やしていくことで、第1の実施形態と比較して、着信者の安否確認等の緊急連絡がとれる可能性を高めることが出来るという効果が得られる。
【0225】
また、所定の呼び出し時間の計測が完了してから、着信電話端末から所定の範囲に存在する近隣電話端末を交換機110〜410に通知するため、1回目の所定の呼び出し時間の計測を行っている間に、着信電話端末で呼び出し信号への応答があった場合、図24に示した電話システムと、使用する電話交換機網のリソースの量が変わらないという効果が得られる。
【0226】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態の電話システムの構成は、図9に示した第2の実施形態と同様である。ただし、本実施形態の電話システムにおいては、第2の実施形態と比較して、位置情報サーバー620に新たな動作が加わる点が異なる。他の構成要素については、第2の実施形態と同様のため、詳細な説明を省略する。
【0227】
本実施形態においては、位置情報サーバー620では、グループ接続制御部625の動作に、所定の呼び出し時間の計測が完了する度に、前回の所定の呼び出し時間の計測完了後交換機110〜410に通知した近隣電話端末を、接続を停止する電話端末である旨を交換機110〜410に通知する動作が加わる。
【0228】
以下に、本実施形態の動作を説明する。以下では、大災害が発生したため、管理者が、特定の領域として被災地域の位置情報を位置情報データベース614に格納しているものとする。
【0229】
ここでは、第2の実施形態と同様に、交換機110〜410に収容されている電話端末が図11に示すような位置関係になっている状態で、電話端末102から電話端末201に向けて発信を行った場合の動作について説明する。
【0230】
また、図11の範囲1を、範囲設定部613に範囲情報が格納されている所定の範囲とする。なお、図11の範囲2は、範囲1を2倍に拡大した範囲であり、範囲3は範囲1を3倍に拡大した範囲である。
【0231】
この場合、電話端末(発信電話端末)102から電話端末(着信電話端末)201に向けて発信を行うと、まず、1回目の所定の呼び出し時間の計測が開始されるとともに、電話端末201と接続するための通話回線1が確保され、電話端末201に呼び出し信号の送信が開始される(図16参照)。
【0232】
1回目の所定の呼び出し時間の計測が完了すると、図11の範囲1の内側に存在する電話端末(近隣電話端末)202,302と接続するための通話回線2,3が確保され、電話端末202,302に呼び出し信号の送信が開始される(図17参照)。
【0233】
2回目の所定の呼び出し時間の計測が完了すると、図11の範囲1の外側で、範囲2の内側に存在する電話端末(近隣電話端末)301,303と接続するための通話回線4,5が確保され、電話端末301,303に呼び出し信号の送信が開始される。また、このとき、電話端末202,302への呼び出し信号の送信が停止され、通話回線2,3が解放される(図18参照)。
【0234】
3回目の所定の呼び出し時間の計測が終了すると、図11の範囲2の外側で、範囲3の内側に存在する電話端末(近隣電話端末)203,401と接続するための通話回線6,7が確保され、電話端末203,401に呼び出し信号の送信が開始される。また、このとき、電話端末301,303への呼び出し信号の送信が停止され、通話回線4,5が解放される(図19参照)。
【0235】
このときの、本実施形態の動作を、図19を参照して説明する。
【0236】
電話端末102から電話端末201に向けた発信が行われ、通話回線1が確保され、電話端末201に呼び出し信号1の送信が開始される動作と(ステップ4001〜4013)、1回目の所定の呼び出し時間の計測が完了し、通話回線2,3が確保され、電話端末202,302に呼び出し信号2,3の送信が開始される動作と(ステップ4014〜4032)、2回目の所定の呼び出し時間の計測が完了し、通話回線4,5が確保され、電話端末301,303に呼び出し信号4,5の送信が開始される動作と(4033〜4050)、は図13に示した動作と同様のため、同様の符号を付し、説明を省略する。
【0237】
図19を参照すると、位置情報サーバー620では、グループ接続制御部625は、タイマー部626にて2回目の所定の呼び出し時間の計測が完了すると、前回送信したグループ接続開始信号に含まれていた電話端末202,302の電話番号を含むグループ接続停止信号を、交換機110に送信する(ステップ6001)。
【0238】
次に、図6のステップ2032,2034と同様に、交換機110から接続停止要求信号2,3が中継交換機500に送信される(ステップ6002,6004)。
【0239】
次に、図6のステップ2033,2035と同様に、中継交換機500から、接続停止要求信号2が交換機210に転送され、接続停止要求信号3が交換機310に転送される(ステップ6003,6005)。
【0240】
次に、図6のステップ2036〜2038と同様に、交換機210で呼び出し信号2の送信が停止され、交換機310で呼び出し信号3の送信が停止される(ステップ6006,6007)。
【0241】
また、図6のステップ2039〜2042と同様に、中継交換機500と交換機110,210において通話回線2が解放され、中継交換機500と交換機110,310において通話回線3が解放される(ステップ6008〜6011)。
【0242】
また、位置情報サーバー620では、タイマー部626が3回目の所定の呼び出し時間の計測を行っている間に、グループ接続制御部625は、第2の実施形態と同様に、図11の範囲2の外側で、範囲3の内側に存在する電話端末を検索する。ここでは、電話端末203,401が新たに検索される。
【0243】
位置情報サーバー620では、タイマー部626は、3回目の所定の呼び出し時間の計測が完了すると、グループ接続制御部625に、計測完了信号を送信する。
【0244】
タイマー部626が4回目の所定の呼び出し時間の計測を開始し、通話回線6,7が確保され、電話端末203,401に呼び出し信号6,7の送信が開始される動作は(ステップ4051〜4069)、図13に示した第2の実施形態の動作と同様のため、同様の符号を付し、説明を省略する。
【0245】
また、位置情報サーバー620では、グループ接続制御部625は、タイマー部626にて3回目の所定の呼び出し時間の計測が完了すると、前回送信したグループ接続開始信号に含まれていた電話端末301,303の電話番号を含むグループ接続停止信号を、交換機110に送信する(ステップ60012)。
【0246】
次に、図6のステップ2032,2034と同様に、交換機110から接続停止要求信号4,5が中継交換機500に送信される(ステップ6013,6015)。
【0247】
次に、図6のステップ2033,2035と同様に、中継交換機500から、接続停止要求信号4,5が交換機310に転送される(ステップ6014,6016)。
【0248】
次に、図6のステップ2036〜2038と同様に、交換機310で呼び出し信号4,5の送信が停止される(ステップ6017,6018)。
【0249】
また、図6のステップ2039〜2042と同様に、中継交換機500と交換機110,310において通話回線4,5が解放される(ステップ6008〜6011)。
【0250】
以降も、位置情報サーバー620では、グループ接続制御部625は、交換機110から着信応答信号を受信するまで、所定の呼び出し時間の計測が完了する度に、所定の範囲を拡大した上で近隣電話端末を検索し交換機110に通知するとともに、前回の所定の呼び出し時間の計測完了後通知した近隣電話端末を、接続停止電話端末として通知する。
【0251】
なお、本実施形態において、近隣電話端末から応答があった場合の動作については、図14に示した第2の実施形態の動作と同様のため説明を省略する。
【0252】
上述したように、本実施形態においては、位置情報サーバー620では、所定の呼び出し時間の計測が完了する度に、新たに検索された近隣電話端末を交換機110〜410に通知するとともに、前回の所定の呼び出し時間の完了後通知した近隣電話端末を、接続停止電話端末として通知する。
【0253】
そのため、電話交換機網では、位置情報サーバー630から近隣電話端末と接続停止電話端末が通知される度に、近隣電話端末に対し、それらの電話端末を収容している交換機は、呼び出し信号を送信し、接続停止電話端末に対し、それらの電話端末を収容している交換機は、呼び出し信号の送信を停止し、対応する通話回線を開放する。
【0254】
これにより、第2の実施形態の効果に加え、使用する電話交換機網のリソースを抑えつつ、着信者の安否確認の緊急連絡が取れる可能性を高めることが出来るという効果が得られる。
【0255】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態の電話システムにおいては、第1〜第3の実施形態と比較して、交換機110〜410が、発信元の電話端末と近隣電話端末の間で通話が行われている間も、着信先の電話端末への呼び出し信号の送信を継続し、着信先の電話端末で呼び出し信号への応答があった場合、発信元の電話端末の接続先を、着信先の電話端末に変更する点が異なる。
【0256】
ここでは、第1の実施形態に上述した交換機110〜410の変更点を反映させた場合について説明する。なお、他の実施形態に反映させた場合についても同様である。
【0257】
そのため、本実施形態の電話システムの構成は、図1に示した第1の実施形態と同様である。ただし、第1の実施形態と比較して、位置情報サーバー610と交換機110〜410の動作が異なる。
【0258】
まず、本実施形態の位置情報サーバー610の動作で、第1の実施形態と異なる点について説明する。
【0259】
本実施形態においては、位置情報サーバー610では、グループ接続制御部615は、交換機110〜410から着信応答信号を受信すると、応答があった電話端末と、着信先の電話端末と、以外で呼び出し信号が送信されている電話端末の電話番号を、接続を停止する電話端末の電話番号として交換機110〜410に通知する。
【0260】
また、グループ接続制御部615は、発信元の電話端末と近隣電話端末との間での通話が行われている際に、交換機110〜410から着信先の電話端末で応答があった旨を示す着信応答信号を受信すると、発信元の電話端末と近隣電話端末を接続している通話回線を開放するために、近隣電話端末の電話番号を、接続を停止する電話端末の電話番号として交換機110〜410に通知する。
【0261】
次に、本実施形態の交換機110〜410の動作で、第1の実施形態と異なる点について説明する。ここでは、交換機110について説明するが、他の交換機210〜410についても同様である。
【0262】
本実施形態の交換機110では、着信応答部114は、発信元の電話端末と近隣電話端末の間で通話が行われている際に、着信先の電話端末で応答があった旨を示す着信応答信号を他の交換機から受信すると、発信元の電話端末の接続先を、着信先の電話端末に変更する。
【0263】
以下に、本実施形態の動作について説明する。以下では、大災害が発生したため、管理者が、特定の領域として被災地域の位置情報を位置情報データベース614に格納しているものとする。
【0264】
ここでは、交換機110〜410に収容されている電話端末が図4に示す様な位置関係にとなっている状態で、電話端末(発信電話端末)102から電話端末(着信電話端末)201に向けた発信が行われ、電話端末(近隣電話端末)202,302に対しても呼び出し信号が送信され、電話端末102と電話端末202の間で通話が行われている際に、電話端末201で応答があった場合の動作について説明する。
【0265】
このときの、本実施形態の動作を、図20を参照して説明する。
【0266】
電話端末102から電話端末201に向けた発信が行われ、通話回線1,2,3が確保され、電話端末201,202,302に呼び出し信号1,2,3の送信が開始される動作と(ステップ2001〜2026)、電話端末202で呼び出し信号2への応答があり、交換機110から位置情報サーバー610に着信応答信号2が転送される動作と(ステップ2027〜2030)、は図6に示した第1の実施形態の動作を同様のため、同様の符号を付し、説明を省略する。
【0267】
図20を参照すると、位置情報サーバー610では、グループ接続制御部615は、交換機110から着信応答信号2を受信すると、電話端末202と電話端末201以外で呼び出し信号が送信されている電話端末301の電話番号を含むグループ接続停止信号を、交換機110に送信する(ステップ7001)。
【0268】
次に、図6のステップ2034と同様に、交換機110から接続停止要求信号3が中継交換機500に送信される(ステップ7002)。
【0269】
また、このとき交換機110では、着信応答部114は、電話端末102を、電話端末202と接続するための通話回線2に接続する。
【0270】
次に、図6のステップ2035と同様に、中継交換機500から、接続停止要求信号3が交換機310に転送される(ステップ7003)。
【0271】
次に、図6のステップ2038と同様に、交換機310で呼び出し信号3の送信が停止される(ステップ7005)。
【0272】
また、図6のステップ2039〜2042と同様に、中継交換機500と交換機110,310において通話回線3が解放される(ステップ7006〜7008)。
【0273】
また、交換機210では、着信応答部114は、電話端末202を、電話端末102と接続するための通話回線2に接続する。このとき、着信応答部114は、呼び出し信号2の送信を停止するよう呼び出し部113に指示する(ステップ7004)。
【0274】
次に、電話端末102と電話端末202との間で、グループ接続による通話が開始される(ステップ7009)。
【0275】
このとき、電話端末201に対しては、交換機210からの呼び出し信号1の送信が継続さ、通話回線1も確保されたままのため、電話端末102と電話端末202の間で通話が行われている間も、電話端末201が呼び出し信号1に応答することが可能な状態となっている。
【0276】
ここで、電話端末201は、呼び出し信号1に応答する操作が行われると、応答信号1を交換機210に送信する(ステップ7010)。
【0277】
次に、図6のステップ2027と同様に、交換機210から着信応答信号1が中継交換機500に送信される(ステップ7011)。
【0278】
次に、図6のステップ2028と同様に、中継交換機500から着信応答信号1が交換機110に転送される(ステップ7012)。
【0279】
次に、図6のステップ2029と同様に、交換機110から着信応答信号1が位置情報サーバー610に転送される(ステップ7013)。
【0280】
また、このとき、交換機110では、着信応答部114は、電話端末102の接続先を、電話端末202と接続するための通話回線2から電話端末201と接続するための通話回線1に変更する。
【0281】
位置情報サーバー610では、グループ接続制御部615は、交換機110から着信応答信号1を受信すると、電話端末202の電話番号を含むグループ接続停止信号を、交換機110に送信する(ステップ7014)。
【0282】
次に、図6のステップ2032と同様に、交換機110から接続停止要求信号2が中継交換機500に送信される(ステップ7015)。
【0283】
次に、図6のステップ2033と同様に、中継交換機500から接続停止要求信号2が交換機210に転送される(ステップ7016)。
【0284】
また、図6のステップ2037と同様に、交換機210で呼び出し信号1の送信が停止される(ステップ7017)。
【0285】
次に、図6のステップ2039〜2041と同様に、中継交換機500と交換機110,210において通話回線2が解放される(ステップ7018〜7020)。
【0286】
その後、電話端末102と電話端末201の間で、通常接続による通話が開始される(ステップ7021)。
【0287】
このとき、いきなりグループ接続による通話が切断されると、電話端末202で呼び出し信号2に応答した人が混乱をきたす可能性がある。そのため、交換機210では、呼び出し部113は、電話端末202に対し、電話端末102の通常接続先である電話端末201で呼び出し信号への応答があったことを示すメッセージを流すことが出来る。
【0288】
また、同様に、いきなりグループ接続による通話から通常接続による通話に切り替えられると、発信者が混乱をきたす可能性があるため、交換機110では、呼び出し部113は、電話端末102に対し、グループ接続先から通常接続先に変更することを示すメッセージを流すことが出来る。
【0289】
これにより、グループ接続による通話がいきなり切断されたり、接続先がグループ接続先から通常接続先に変更されたりして、混乱をきたさない様な配慮が可能となる。
【0290】
上述したように、本実施形態においては、交換機110〜410は、発信電話端末と近隣電話端末との間で通話が行われている間に、着信電話端末で応答があった旨を示す着信応答信号を受信すると、発信電話端末の接続先を着信電話端末と接続するための通話回線に変更する。
【0291】
このように、第1〜第3の実施形態の効果に加え、発信電話端末が近隣電話端末と通話中であっても、着信電話端末で呼び出し信号に応答があった場合、着信電話端末との通話に切り替えることができるという効果が得られる。
【0292】
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態の電話システムは、第1〜第3の実施形態と比較して、各交換機が、接続要求信号のうち送信先の他の交換機が同一である接続要求信号を1つにまとめて送信し、接続要求信号の送信先の他の交換機との間に通話回線が確保されていなければ通話回線を1回線分確保する点が異なる。
【0293】
ここでは、第1の実施形態に上述した各交換機の変更点を反映させた場合について説明する。なお、他の実施形態に反映させた場合も同様である。
【0294】
図21に、本実施形態の電話システムの構成を示す。
【0295】
本実施形態の電話システムは、図1に示した第1の実施形態と比較して、交換機110〜410の動作が異なる点と、中継交換機500の代わりに中継交換機510を設けている点と、が異なる。他の構成要素については、第1の実施形態と同様のため、図1と同様の符号を付し、説明を省略する。
【0296】
まず、交換機110〜410の動作で、第1の実施形態と異なる点について説明する。ここでは、交換機110について説明するが、他の交換機210〜410も同様である。
【0297】
本実施形態の交換機110では、接続要求部112は、発信元の電話端末からの発信を受け、位置情報サーバー610に着信先の電話端末の電話番号を通知する。なお、この時点では接続要求部112は、着信先の電話端末に対する接続要求信号を、他の交換機に送信しない。
【0298】
接続要求開始部112は、位置情報サーバー610から、近隣電話端末の電話番号が通知されると、着信先の電話端末と、通知された近隣電話端末と、に対し接続要求信号を送信する。このとき、接続要求部112は、接続要求信号のうち送信先の他の交換機が同一である接続要求信号を1つにまとめて送信する。本実施形態では、交換機110は、接続要求信号を全て交換機510に送信するため、着信先の電話端末と、位置情報サーバー610から通知された近隣電話端末と、の電話番号を含む接続要求信号を中継交換機510に送信する。
【0299】
また、接続要求部112は、複数の電話端末の電話番号を含む接続要求信号を他の交換機から受信した場合、接続要求信号に含まれている複数の電話端末に対し呼び出し信号の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する。
【0300】
さらに、接続要求部112は、接続要求信号の送信先の他の交換機との間に、通話回線が確保されていなければ、他の交換機と通信部111の間に通話回線を1回線分確保する。
【0301】
次ぎに、中継交換機510の動作で、第1の実施形態の中継交換機500と異なる点について説明する。
【0302】
中継交換機510は、各交換機から複数の電話端末の電話番号を含む接続要求信号を受信すると、受信した接続要求信号に含まれている複数の電話端末の電話番号を、電話端末が収容されている他の交換機毎にまとめ、他の交換機に対し収容している電話端末の電話番号を含む接続要求信号を送信する。
【0303】
また、中継交換機510は、接続要求信号の送信先の他の交換機との間に、通話回線が確保されていなければ、通話回線を1回線分確保する。
【0304】
以下に、本実施形態の動作について説明する。以下では、大災害が発生したため、管理者が、特定の領域として被災地域の位置情報を位置情報データベース614に格納しているものとする。
【0305】
交換機110〜410に収容されている電話端末が、第1の実施形態と同様に図4に示すような位置関係にある状態で、電話端末102から電話端末201に向けて発信が行われた場合の動作について説明する。
【0306】
この場合、電話端末(発信電話端末)102から電話端末(着信電話端末)201に向けた発信が行われると、電話端末(近隣電話端末)202,302に対しても呼び出し信号の送信が開始される。この際、本実施形態においては、図22に示すように、各交換機の間には1回線分の通話回線しか確保されない。
【0307】
このときの本実施形態の動作を、図23を参照して説明する。
【0308】
なお、第1の実施形態と同様の動作については適宜説明を省略する。
【0309】
図23を参照すると、まず、電話端末102は、電話端末201の電話番号を指定した発信操作を行われると、電話端末201の電話番号を含む番号発信信号1を交換機110に送信する(ステップ8001)。
【0310】
交換機110では、接続要求部112は、電話端末102から番号発信信号1を受信すると、電話端末201の電話番号を含む検索要求信号1を、位置情報サーバー610に送信する(ステップ8002)。
【0311】
位置情報サーバー610では、グループ接続制御部615は、検索要求信号1を交換機110から受信すると、電話端末201が被災地域に存在するか否かを判定する。
【0312】
次に、位置情報サーバー610では、グループ接続制御部615は、電話端末201が存在する地域が被災地域ではない場合、その旨を示す信号を、交換機110に送信する。
【0313】
交換機110では、接続要求部112は、位置情報サーバー610から、電話端末201が存在する地域が被災地域ではない旨を示す信号を受信すると、電話端末201の電話番号を含む接続要求信号1を中継交換機510に送信する。
【0314】
その後、図26に示した一般的な電話システムの動作と同様の動作により、通話回線1が確保され、電話端末201に呼び出し信号1の送信が開始される。
【0315】
一方、位置情報サーバー610では、グループ接続制御部615は、電話端末201が被災地域に存在する場合、図4の範囲1に存在する電話端末202,302の電話番号を含むグループ接続開始信号を、交換機110に送信する(ステップ8003)。
【0316】
交換機110では、接続要求部112は、位置情報サーバー610からグループ接続開始信号を受信すると、グループ接続先である電話端末202,302の電話番号と、通常接続先である電話端末201の電話番号と、を含む接続要求信号(拡張接続要求信号)を中継交換機510に送信する(ステップ8004)。ここでは、複数の電話番号を含む接続要求信号を、拡張接続要求信号と呼ぶ。
【0317】
中継交換機510は、交換機110から拡張接続要求信号を受信すると、受信した拡張接続要求信号に含まれている複数の電話端末の電話番号について、各電話端末が収容されている交換機を判別する。
【0318】
次に、中継交換機510は、電話端末201,202を収容している交換機210に対し、電話端末201,202の電話番号を含む拡張接続要求信号を生成し、生成した拡張接続要求信号を送信する(ステップ8005)。
【0319】
また、中継交換機510は、電話端末302を収容している交換機310に対し、電話端末302の電話番号を含むグループ接続要求信号を生成し、生成したグループ接続要求信号を送信する(ステップ8006)。
【0320】
交換機210では、接続要求部112は、中継交換機510から拡張接続要求信号を受信すると、電話端末201,202が空き状態であるか否かを調査する。
【0321】
また、交換機310では、接続要求部112は、中継交換機510からグループ接続要求信号を受信すると、電話端末302が空き状態であるか否かを調査する。
【0322】
この間に、拡張接続要求信号もしくはグループ接続要求信号をルーティングした中継交換機510と交換機110〜310は、他の交換機との間で通話回線を1回線分確保する(ステップ8007〜8010)。ここでは、図24に示すように、交換機110と交換機510の間と、中継交換機510と交換機210の間と、中継交換機510と交換機310の間と、に1回線ずつ通話回線が確保される。
【0323】
次に、交換機210では、接続要求部112は、電話端末201が空き状態であれば、電話端末201,102に対し呼び出し信号1の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する(ステップ8011〜8013)。
【0324】
また、交換機210では、接続要求部112は、電話端末202が空き状態であれば、電話端末202,102に対し呼び出し信号2の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する(ステップ8014〜8015)。
【0325】
このとき、交換機210では、呼び出し部113は、交換機210と中継交換機510の間には通話回線が1回線分しか確保されていないため、電話端末201,202が両方空き状態の場合、着信先の電話端末である電話端末201に対応する呼び出し信号1を中継交換機510に送信する。
【0326】
また、交換機310では、接続要求部112は、電話端末302が空き状態であれば、電話端末302,102に呼び出し信号3の送信を開始するよう呼び出し部113に指示する(ステップ8016〜8018)。
【0327】
中継交換機510は、交換機210もしくは交換機310から呼び出し信号を受信すると、受信した呼び出し信号を交換機110に転送する。このとき、中継交換機510は、交換機110との間に通話回線が1回線分しか確保されていないため、交換機210,310の両方から呼び出し信号を受信した場合、着信先の電話端末である電話端末201を収容している交換機210から送信されてきた呼び出し信号を優先して交換機110に転送する(ステップ8019)。
【0328】
交換機110では、中継交換機510から呼び出し信号を受信すると、呼び出し信号部113は、受信した呼び出し信号を電話端末102に転送する(ステップ8020)。
【0329】
ここで、電話端末202は、呼び出し信号2に応答する操作が行われることにより、応答信号2を交換機210に送信する。
【0330】
次に、図6のステップ2028と同様に、交換機210から着信応答信号2が中継交換機510に送信される(ステップ8021)。このとき、交換機210では、着信応答部114は、電話端末201を通話回線に接続する。
【0331】
次に、図6のステップ2029と同様に、中継交換機510から着信応答信号2が交換機110に転送される(ステップ8022)。
【0332】
次に、図6のステップ2030と同様に、交換機110から着信応答信号2が位置情報サーバー620に転送される(ステップ8023)。このとき、交換機110では、着信応答部114は、電話端末102を通話回線に接続する。
【0333】
次に、図6のステップ2031と同様に、位置情報サーバー620から、電話端末201,302の電話番号を含むグループ接続停止信号が交換機110に送信される(ステップ8025)。
【0334】
次に、図6のステップ2032,2034と同様に、交換機110から接続停止要求信号1,3が中継交換機510に送信される(ステップ8026,8028)。
【0335】
次に、図6のステップ2033,2035と同様に、中継交換機510から、接続停止要求信号1が交換機210に転送され、接続停止要求信号3が交換機310に転送される(ステップ8027,8029)。
【0336】
次に、図6のステップ2036〜2038と同様に、交換機210で呼び出し信号1,2の送信が停止され、交換機310で呼び出し信号3の送信が停止される(ステップ8030〜8032)。
【0337】
次に、中継交換機510と交換機310は、不要となった通話回線を解放する(ステップ8033〜8034)。
【0338】
その後、電話端末102と電話端末202の間で通話が開始される(ステップ8035)。
【0339】
なお、本実施形態における各交換機の変更点を、第2または第3の実施形態に反映させた場合、交換機110〜410は、所定の呼び出し時間の計測が完了する度に、位置情報サーバーから通知される近隣電話端末に対して接続要求信号を送信する必要がある。この場合にも、各交換機は、接続要求信号を他の交換機に送信する際に、他の交換機との間に通話回線が確保されていない場合に通話回線を確保するため、各交換機間では1回線分しか通話パスは確保されない。
【0340】
上述したように、本実施形態においては、各交換機では、接続要求信号のうち送信先の他の交換機が同一の接続要求信号を1つにまとめて送信する。また、各交換機は、接続要求信号を送信する他の交換機との間に、通話回線が確保されていなければ1回線分通話回線を確保する。
【0341】
そのため、各交換機間では、1回線分の通話回線しか確保されない。
【0342】
このように、第1〜第3の実施形態の効果に加え、使用する電話交換機網のリソースを抑えることが出来るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0343】
【図1】本発明の第1の実施形態の電話システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した位置情報サーバーの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図1に示した交換機の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】図1に示した電話端末の位置関係を説明する図である。
【図5】図1に示した電話システムの動作を説明する図である。
【図6】図1に示した電話システムの動作を説明するフローチャートである。
【図7】図1に示した電話端末の位置関係を説明する図である。
【図8】図1に示した電話システムの動作を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態の電話システムの構成を示すブロック図である。
【図10】図9に示した位置情報サーバーの構成の一例を示すブロック図である。
【図11】図9に示した電話端末の位置関係を説明する図である。
【図12】図9に示した電話システムの動作を説明する図である。
【図13】図9に示した電話システムの動作を説明するフローチャートである。
【図14】図9に示した電話システムの動作を説明するフローチャートである。
【図15】本発明の第3の実施形態の電話システムの動作を説明する図である。
【図16】本発明の第3の実施形態の電話システムの動作を説明する図である。
【図17】本発明の第3の実施形態の電話システムの動作を説明する図である。
【図18】本発明の第3の実施形態の電話システムの動作を説明する図である。
【図19】本発明の第3の実施形態の電話システムの動作を説明するフローチャートである。
【図20】本発明の第4の実施形態の電話システムの動作を説明するフローチャートである。
【図21】本発明の第5の実施形態の電話システムの構成を示すブロック図である。
【図22】図21に示した電話システムの動作を説明する図である。
【図23】図21に示した電話システムの動作を説明するフローチャートである。
【図24】一般的な電話システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図25】図24に示した電話システムの動作を説明する図である。
【図26】図24に示した電話システムの動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0344】
100〜400,110〜410 交換機
101〜103,201〜203,301〜303,401〜403 電話端末
111 通信部
112 接続要求部
113 呼び出し部
114 着信応答部
115 接続停止部
500,510 中継交換機
600,610,620 位置情報サーバー
611 制御端末インタフェース部
612 交換機インタフェース部
613 範囲情報設定部
614 位置情報データベース
615,625 グループ接続制御部
616 判別部
617 通知部
626 タイマー部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話端末と、前記電話端末を収容する交換機を備える電話交換機網と、を有してなる電話システムにおいて、
前記電話端末の位置情報を格納する位置情報格納部と、
発信元の電話端末である発信電話端末からの発信を受けた交換機から、着信先の電話端末である着信電話端末が通知されると、該着信電話端末の位置情報を前記位置情報格納部から検索し、検索された位置情報に基づいて前記着信電話端末が特定の領域に存在するか否かを判別する判別部と、
前記着信電話端末が特定の領域に存在する場合、前記位置情報格納部に格納された位置情報に基づいて、前記着信電話端末から所定の範囲に存在する電話端末を近隣電話端末として検索し、検索された近隣電話端末を前記交換機に通知する通知部と、を有し、
前記交換機は、
前記着信電話端末と前記近隣電話端末との接続を要求する接続要求信号を他の交換機に送信する接続要求部と、
他の交換機から前記接続要求信号を受信すると、該接続要求信号により接続を要求された電話端末に対して呼び出し信号を送信する呼び出し部と、を有することを特徴とする電話システム。
【請求項2】
所定の呼び出し時間を計測するタイマー部をさらに有し、
前記通知部は、前記着信電話端末が特定の領域に存在すると判定された時点で、前記タイマー部に前記所定の呼び出し時間を繰り返し計測するよう指示するとともに、前記近隣電話端末を検索し、前記タイマー部にて前記所定の呼び出し時間の計測が完了すると検索された近隣電話端末を前記交換機に通知し、以降、前記タイマー部にて前記所定の呼び出し時間の計測が完了する度に前記所定の範囲を拡大した上で前記近隣電話端末を新たに検索し、新たに検索された近隣電話端末を前記交換機に通知し、
前記接続要求部は、前記通知部から前記近隣電話端末が通知される度に、通知された近隣電話端末との接続を要求する接続要求信号を他の交換機に送信する、請求項1に記載の電話システム。
【請求項3】
前記接続要求部は、前記接続要求信号の送信先の他の交換機との間で、該接続要求信号により接続を要求された電話端末と前記発信電話端末との間を接続するための通話回線を確保する、請求項1または2に記載の電話システム。
【請求項4】
前記通知部は、前記タイマー部にて前記所定の呼び出し時間の計測が完了する度に、前回の前記所定の呼び出し時間の計測完了時に前記交換機に通知した近隣電話端末を、接続を停止する電話端末である接続停止電話端末として前記交換機に通知し、
前記交換機は、
前記接続停止電話端末との接続停止を要求する接続停止要求信号を他の交換機に送信し、他の交換機から前記接続停止信号を受信すると、前記接続停止電話端末と前記発信電話端末との間に確保されている通話回線を解放する接続停止部をさらに有し、
前記呼び出し部は、他の交換機から前記接続停止信号を受信すると、該接続停止要求信号により接続停止を要求された接続停止電話端末への呼び出し信号の送信を停止する、請求項3に記載の電話システム。
【請求項5】
前記交換機は、
前記着信電話端末で応答があった旨を示す着信応答信号を他の交換機に送信し、前記発信電話端末と前記近隣電話端末の間で通話が行われている際に、他の交換機から前記着信応答信号を受信すると、前記発信電話端末に接続する通話回線を、前記着信電話端末との間に確保されている通話回線に変更する着信応答部を有する、請求項3または4に記載の電話システム。
【請求項6】
前記接続要求部は、前記接続要求信号のうち送信先の他の交換機が同一である接続要求信号を1つにまとめて送信し、前記接続要求信号の送信先の他の交換機との間に通話回線が確保されていなければ通話回線を1回線分確保する、請求項1に記載の電話システム。
【請求項7】
電話端末を収容する交換機を備える電話交換機網に接続された位置情報サーバーであって、
発信元の電話端末である発信電話端末からの発信を受けた交換機から、着信先の電話端末である着信電話端末が通知されると、前記電話端末の位置情報を格納する位置情報格納部から、前記着信電話端末の位置情報を検索し、検索された位置情報に基づいて前記着信電話端末が特定の領域に存在するか否かを判別する判別部と、
前記着信電話端末が特定の領域に存在する場合、前記位置情報格納部に格納された位置情報に基づいて、前記着信電話端末から所定の範囲に存在する電話端末を近隣電話端末として検索し、前記交換機に対し、検索された近隣電話端末を通知するとともに、該近隣電話端末に対し呼び出し信号を送信するよう指示する通知部と、を有することを特徴とする位置情報サーバー。
【請求項8】
所定の呼び出し時間を計測するタイマー部をさらに有し、
前記通知部は、前記着信電話端末が特定の領域に存在すると判定された時点で、前記タイマー部に前記所定の呼び出し時間を繰り返し計測するよう指示するとともに、前記近隣電話端末を検索し、前記タイマー部にて前記所定の呼び出し時間の計測が完了すると検索された近隣電話端末を前記交換機に通知し、以降、前記タイマー部にて前記所定の呼び出し時間の計測が完了する度に前記所定の範囲を拡大した上で前記近隣電話端末を新たに検索し、新たに検索された近隣電話端末を前記交換機に通知する、請求項7に記載の位置情報サーバー。
【請求項9】
前記通知部は、前記タイマー部にて前記所定の呼び出し時間の計測が完了する度に、前記交換機に対し、前回の前記所定の呼び出し時間の計測完了時に前記交換機に通知した近隣電話端末への呼び出し信号の送信を停止するよう指示する、請求項8に記載の位置情報サーバー。
【請求項10】
位置情報サーバーに接続されるとともに、電話端末を収容する交換機であって、
発信元の電話端末である発信電話端末からの発信を受け、着信先の電話端末である着信電話端末と、前記位置情報サーバーから通知された前記着信電話端末から所定の範囲に存在する電話端末である近隣電話端末と、の接続を要求する接続要求信号を他の交換機に送信する接続要求部と、
他の交換機から前記接続要求信号を受信すると、該接続要求信号により接続を要求された電話端末に対して呼び出し信号を送信する呼び出し部と、を有することを特徴とする交換機。
【請求項11】
前記接続要求部は、前記発信電話端末からの発信を受け、前記着信電話端末を前記位置情報サーバーに通知するとともに、前記着信電話端末との接続を要求する接続要求信号を他の交換機に送信し、前記位置情報サーバーから前記近隣電話端末が通知されると、前記近隣電話端末との接続を要求する接続要求信号を他の交換機に送信する、請求項10に記載の交換機。
【請求項12】
前記接続要求部は、前記接続要求信号の送信先の他の交換機との間で、該接続要求信号により接続を要求された電話端末と前記発信電話端末との間を接続するための通話回線を確保する、請求項11に記載の交換機。
【請求項13】
前記位置情報サーバーから、接続を停止する電話端末である接続停止電話端末が通知される度に、該接続停止電話端末との接続停止を要求する接続停止要求信号を他の交換機に送信し、他の交換機から前記接続停止信号を受信すると、前記接続停止電話端末と前記発信電話端末との間に確保されている通話回線を解放する接続停止部をさらに有し、
前記呼び出し部は、他の交換機から前記接続停止要求信号を受信すると、該接続停止要求信号により接続停止を要求された接続停止電話端末への呼び出し信号の送信を停止する、請求項12に記載の交換機。
【請求項14】
前記着信電話端末で応答があった旨を示す着信応答信号を他の交換機に送信し、前記発信電話端末と前記近隣電話端末の間で通話が行われている際に、他の交換機から前記着信応答信号を受信すると、前記発信電話端末に接続する通話回線を、前記着信電話端末との間に確保されている通話回線に変更する着信応答部を有する、請求項12または13に記載の交換機。
【請求項15】
前記接続要求部は、前記発信電話端末からの発信を受け、前記着信電話端末を前記位置情報サーバーに通知し、前記位置情報サーバーから前記近隣電話端末が通知されると、前記着信電話端末と前記近隣電話端末との接続を要求する接続要求信号を他の交換機に送信する、請求項10に記載の交換機。
【請求項16】
前記接続要求信号のうち送信先の他の交換機が同一である接続要求信号を1つにまとめて送信し、前記接続要求信号の送信先の他の交換機との間に通話回線が確保されていなければ通話回線を1回線分確保する、請求項15に記載の交換機。
【請求項17】
電話端末を収容する交換機を備える電話交換機網に接続された位置情報サーバーが行う電話システム制御方法であって、
発信元の電話端末である発信電話端末からの発信を受けた交換機から、着信先の電話端末である着信電話端末が通知されると、前記電話端末の位置情報を格納する位置情報格納部から、前記着信電話端末の位置情報を検索し、検索された位置情報に基づいて前記着信電話端末が特定の領域に存在するか否かを判別する判別ステップと、
前記着信電話端末が特定の領域に存在する場合、前記位置情報格納部に格納された位置情報に基づいて、前記着信電話端末から所定の範囲に存在する電話端末を近隣電話端末として検索し、前記交換機に対し、検索された近隣電話端末を通知するとともに、該近隣電話端末に対し呼び出し信号を送信するよう指示する通知ステップと、を有することを特徴とする電話システム制御方法。
【請求項18】
前記通知ステップにおいて、
前記着信電話端末が特定の領域に存在すると判定された時点で、タイマー部に所定の呼び出し時間を繰り返し計測するよう指示するとともに、前記近隣電話端末を検索し、前記タイマー部にて前記所定の呼び出し時間の計測が完了すると検索された近隣電話端末を前記交換機に通知し、以降、前記タイマー部にて前記所定の呼び出し時間の計測が完了する度に前記所定の範囲を拡大した上で前記近隣電話端末を新たに検索し、新たに検索された近隣電話端末を前記交換機に通知する、請求項17に記載の電話システム制御方法。
【請求項19】
前記タイマー部にて前記所定の呼び出し時間の計測が完了する度に、前記交換機に対し、前回の前記所定の呼び出し時間の計測完了時に前記交換機に通知した近隣電話端末への呼び出し信号の送信を停止するよう指示する接続停止ステップをさらに有する、請求項18に記載の電話システム制御方法。
【請求項20】
位置情報サーバーに接続されるとともに、電話端末を収容する交換機が行う電話システム制御方法であって、
発信元の電話端末である発信電話端末からの発信を受け、着信先の電話端末である着信電話端末と、前記位置情報サーバーから通知された前記着信電話端末から所定の範囲に存在する電話端末である近隣電話端末と、の接続を要求する接続要求信号を他の交換機に送信する接続要求ステップと、
他の交換機から前記接続要求信号を受信すると、該接続要求信号により接続を要求された電話端末に対して呼び出し信号を送信する呼び出し開始ステップと、を有することを特徴とする電話システム制御方法。
【請求項21】
前記発信電話端末からの発信を受け、前記着信電話端末を前記位置情報サーバーに通知する検索要求ステップをさら有し、
前記接続要求ステップは、
前記着信電話端末との接続を要求する接続要求信号を他の交換機に送信する第1の接続要求ステップと、
前記位置情報サーバーから前記着信電話端末から所定の範囲に存在する電話端末である近隣電話端末が通知されると、前記近隣電話端末との接続を要求する接続要求信号を他の交換機に送信する第2の接続要求ステップと、を有する、請求項20に記載の電話システム制御方法。
【請求項22】
前記接続要求信号の送信先の他の交換機との間で、該接続要求信号により接続を要求された電話端末と前記発信電話端末との間を接続するための通話回線を確保する回線確保ステップをさらに有する、請求項21に記載の電話システム制御方法。
【請求項23】
前記位置情報サーバーから、接続を停止する電話端末である接続停止電話端末が通知される度に、該接続停止電話端末との接続停止を要求する接続停止要求信号を他の交換機に送信する接続停止要求ステップと、
他の交換機から前記接続停止信号を受信すると、前記接続停止電話端末と前記発信電話端末との間に確保されている通話回線を解放する回線開放ステップと、
他の交換機から前記接続停止要求信号を受信すると、該接続停止要求信号により接続停止を要求された接続停止電話端末への呼び出し信号の送信を停止する呼び出し停止ステップと、をさらに有する、請求項22に記載の電話システム制御方法。
【請求項24】
前記着信電話端末で応答があった旨を示す着信応答信号を他の交換機に送信する応答通知ステップと、
前記発信電話端末と前記近隣電話端末の間で通話が行われている際に、他の交換機から前記着信応答信号を受信すると、前記発信電話端末に接続する通話回線を、前記着信電話端末との間に確保されている通話回線に変更する回線変更ステップと、をさらに有する、請求項22または23に記載の電話システム制御方法。
【請求項25】
発信元の電話端末である発信電話端末からの発信を受け、前記着信電話端末を前記位置情報サーバーに通知する検索要求ステップを、さら有し、
前記接続要求ステップは、
前記接続要求信号のうち送信先の他の交換機が同一である接続要求信号を1つにまとめて送信し、前記接続要求信号の送信先の他の交換機との間に通話回線が確保されていなければ通話回線を1回線分確保する回線確保ステップを有する、請求項20に記載の電話システム制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2009−267597(P2009−267597A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−112514(P2008−112514)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】